商標取消審判
2021-300779
メート
- 審判番号
- 2021-300779
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2014-070023
- 登録番号
- 5836624
- 請求日
- 2021年10月05日
- 審決日
- 2023年11月16日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】神谷 高伸
- 【被請求人】株式会社 THE CROSS
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 大山 健
- 審判官 山田 啓之
- 分類
- T131 .1 -Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第2条第3項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5836624号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5836624号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5836624号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成26年8月8日に登録出願、第9類「電気通信機械器具・電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同28年4月1日に設定登録され、その後、登録異議の申立てにより、指定商品中、第9類「電子応用機械器具及びその部品」についての商標登録を取り消し、その余の指定商品についての商標登録を維持する旨の一部取消決定がされ、同29年5月26日にその確定決定の登録がされたものである。
そして、本件審判請求の登録日は、令和3年10月18日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の期間(2018年(平成30年)10月18日~2021年(令和3年)10月17日)を以下「要証期間」という。
なお、本件商標の権利者は、令和3年12月2日を受付日とする名義人の表示の変更により、「株式会社UXF」から「株式会社THE CROSS」に変更されている。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品(以下「本件請求商品」という。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
被請求人は、乙第1号証及び乙第2号証を根拠とし、本件商標は本件請求商品について日本国内において継続して使用されているため、取り消されるべきではない旨主張する。
しかし、乙第1号証の日付である2014年8月が要証期間ではないことは明らかである。
また、乙第2号証について、被請求人は、その日付として「2018年10月」と記載しているが、乙第2号証には具体的な日付が記載されていない。そればかりか、乙第2号証の1頁目に下記URLが記載されている。
「https://web.archive.org/web/20180810000535/http://mateapp.jp/」
上記の下線部から、実際の日付は要証期間前の2018年8月10日頃であることが推認できる。
また、いずれの乙号証にも、「アプリ」と記載されていることから、いずれの乙号証も商品「アプリケーションソフトウェア」又はこれに関連する役務に係るものと考えるのが自然であり、商品「アプリケーションソフトウェア」又はこれに関連する役務は、本件請求商品又はその下位概念に属するものではない。
さらに、本件商標は、欧文字「mate」をやや特殊な青色の書体で記載し、「a」の内側に2つの同心円を描いてなるものである。しかし、乙第2号証については、ありふれた書体の文字「mate」が記載されているのみであり、この文字は本件商標と同一又は社会通念上同一の商標とはいい難い。
以上のとおり、乙第1号証及び乙第2号証は、要証期間に、本件商標が、本件請求商品について使用されていたことを証明するものとはいえない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証(枝番号を含む。)を提出した。
[理由]
本件商標は、その指定商品について、日本国内にて継続して使用しているため、取り消されるべきではない。
第4 被請求人に対する審尋及び被請求人による回答
合議体は、被請求人に対し、令和4年9月9日付けで、被請求人による主張及び提出された証拠によっては、被請求人が商標法第50条第2項に規定する証明をしたものと認めることはできない旨の合議体の暫定的な見解を示した上で、被請求人が本件商標を要証期間に使用したことについて、具体的な理由(例えば、証拠の具体的な記載に基づいて、いつ、どこで、誰が、どのような商品に、いかなる商標をどのように使用したか)を主張、立証するよう審尋をし、期間を指定して意見を求めた。
しかしながら、被請求人は、上記審尋に対し何ら応答していない。
第5 当審の判断
1 被請求人の提出に係る証拠は、以下のとおりである。
(1)リリース記事(乙1)
乙第1号証は、2021年11月30日に出力されたウェブサイト「エキサイトニュース」に関するウェブページの写しであって、タイトルを「UXF、近づけば繋がるコミュニティアプリ「mate」リリース」とする2014年8月25日付けの記事が掲載されている。
当該記事には「株式会社UXFは21日、iBeaconを活用し、近距離コミュニティを自動で生成するiOS向けアプリ「mate」(メイト)を、8月20日よりApp Storeにて提供開始したと発表した。」、「「mate」は、iOS7標準搭載の「Bluetooth Low Energy」を用いた技術であるiBeaconを活用したアプリ。」、「Beaconモジュールを持ったイベント主催者に、「mate」アプリをダウンロードした端末を持つオーディエンスが近づくと、自動的に専用グループヘの招待状が届き、「mate」内のグループとして繋がることができる仕組みだ。」の記載(乙1の1)、「「近接チャット」やクラウドファンディングサービス機能なども実装予定 「mate」で自動作成されたグループコミュニティは、イベント終了後、その主催者が専用コミュニティとして、セルフプロモーションに活用していくこともできる。」の記載(乙1の2)、「これまでオフラインにおける個人のパフォーマーやイベント開催者が、その場で生まれた繋がりを記録したり、次の機会に活かしたりしていくことは難しかったが、「mate」とBeaconモジュールを組み合わせることで、これらが容易に実現されるものとなる。」、「UXFでは今後、この「mate」アプリにおいて、オーディエンス同士が自由に会話することのできる「近接チャット」機能や、クラウドファンディングサービスの「投げ銭」などの機能を実装していく予定ともしている。」、「なお「mate」は、新宿区主催の恒例となったアートイベント「新宿クリエイターズ・フェスタ」の公式アプリにも認定された。「新宿クリエイターズ・フェスタ」は、8月22日から9月7日までの開催となっている。」の記載(乙1の3)がある。
(2)ウェブページ公開ログ(乙2)
乙第2号証は、2021年11月30日に出力したインターネットアーカイブ(WayBack Machine)のウェブサイトに保存されている「大好きなあの人を応援。タレント応援アプリmate|メイト」のウェブページの写しである。
当該ウェブページには「「タレント専用」ライブ配信」、「mateとは/ライブ配信アプリの中で、もっとも収益率の高いサービスです」、「mateおすすめのライブ/タレント、芸人、シンガー、アスリートなど様々な方にご利用頂いております。」の記載(乙2の1)、「お笑いバトルinJOL原宿、第2回目が決定!!投票アプリ「『mate』・・・」の記載(乙2の2)、「【不具合報告】応援アイテム編集機能について・・・/2017年3月25日/日頃から「mate」をご愛顧いただき、・・・」、「配信中のライブをアプリでGET!/mateを使い、様々なジャンルのタレント(才能)を発掘、応援・・・」、「○C THE CROSS(https://web.archive.org/web/20180810000535/https://crss.jp/)」(当審注:「○C」は「C」を丸囲みしたもの。)の記載(乙2の4)がある。
2 上記1によれば、以下のとおり判断できる。
(1)乙第1号証及び乙第2号証は、いずれもそれらの出力日(2021年11月30日)及び記事中に記載された日付(2014年8月25日、2017年3月25日等)に照らして、要証期間の書証とは認められないものであって、要証期間に、本件商標を使用している事実を確認することができないものである。
したがって、被請求人が要証期間に本件商標を使用したことを証明したということはできない。
(2)小括
上記(1)によれば、上記のとおり、被請求人が提出した証拠によっては、要証期間に、本件請求商品について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の商標法第2条第3項各号にいう使用があったことを認めるに足る事実を見いだせない。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件審判請求に係る指定商品について、本件商標を使用していたことを証明したものと認めることはできない。
また、被請求人は、本件審判請求に係る指定商品について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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