審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標取消審判

2021-300366

シイジイシイ

審判番号
2021-300366
法域
商標
審判種別
取消審判(商標取消の審決)
出願番号
商願2007-005190
登録番号
5098746
請求日
2021年05月14日
審決日
2022年09月14日
公報発行日
2022年12月28日
結論
請求成立(取消)
当事者
  • 【請求人】菅野 歩
  • 【被請求人】株式会社 シジシージャパン
  • 【被請求人代理人】若林 擴
審判長/審判官
  • 審判長 佐藤 松江
  • 審判官 豊瀬 京太郎
  • 審判官 鈴木 雅也
分類
T132 .1 -Z (X42)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法50条
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第2条第3項第8号、商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第2条第3項、商標法第50条
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の登録第5098746号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 登録第5098746号商標の指定役務中、第42類「機械器具に関する試験又は研究」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第5098746号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成19年1月24日に登録出願、第42類「機械器具に関する試験又は研究」を含む第1類ないし第34類及び第36類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年12月14日に設定登録がなされ、同29年12月26日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 そして、本件審判の請求の登録日は、令和3年5月31日であり、本件審判の請求の登録前3年以内の期間(平成30年5月31日~令和3年5月30日)を以下「要証期間」という。 第2 請求人の主張 請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書及び令和3年7月20日付け審判事件答弁書(以下「答弁書」という。)に対する同年9月3日付け審判事件弁駁書(以下「弁駁書」という。)において、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。 1 請求の理由 本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第42類「機械器具に関する試験又は研究」(以下「本件審判請求に係る指定役務」という。)について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。 2 答弁に対する弁駁 (1)乙第1号証について 乙第1号証は、令和3年7月2日付けの被請求人(商標権者)に係る履歴事項全部証明書であるが、本件商標及び本件審判請求に係る指定役務に関する記載がないばかりか、そもそも、要証期間外に発行されたものである。 (2)乙第2号証について 乙第2号証は、要証期間外の2021年6月1日時点での被請求人グループの概要を示す内容のものにすぎず、また、本件商標及び本件審判請求に係る指定役務に関する記載もない。 (3)乙第3号証について 乙第3号証は、「平成7年1月26日」に締結された協定書であり、要証期間外の証拠である。本件商標及び本件審判請求に係る指定役務に関する記載も一切ない。なお、中野冷機株式会社(以下「中野冷機」という。)についての記載があるが、被請求人が、中野冷機に対し、本件商標の使用権を許諾する旨の記載は一切ない。 したがって、乙第3号証が示すのは、過去に、被請求人が、第三者である中野冷機との間で、冷凍・冷蔵設備及び付帯工事の購入先に関する約束をしたことのみであって、本件商標及び本件審判請求に係る指定役務とは一切関係がない。 (4)乙第4号証ないし乙第6号証について 乙第4号証ないし乙第6号証は、それぞれ、被請求人の名刺、便箋及び封筒であるが、これら証拠を本件審判請求に係る指定役務について使用している事実を示す記載は一切ない。 また、日付の記載がないため、これらが要証期間に頒布等されたものかについても不明である。 (5)乙第7号証及び乙第8号証について 乙第7号証及び乙第8号証は、商標法第2条第3項第8号所定の取引書類には当たらない。仮に取引書類に当たるとしても、内部資料にすぎない当該資料が頒布されたのか、また、いつ頒布されたのか不明であり、要証期間における証拠でもない。このほか、本件審判請求に係る指定役務に関する記載が見当たらない。 (6)乙第9号証について 乙第9号証は、「2021年6月度」と記載されていることから、要証期間外のものである。冷凍什器に関する記載はあるが、その内容は、中野冷機製の冷凍什器の製品紹介であって、本件審判請求に係る指定役務の記載はない。 また、中野冷機は本件商標の使用権者ではなく第三者にすぎない。このほか、同証拠には、本件商標の記載が見当たらない。 (7)乙第10号証について 乙第10号証には、本件商標が確認できない。要証期間の日付の記載があるが、メモの域を出ず、いつ作成されたか不明である。同証拠の内容をみると、被請求人の冷凍庫及び店頭用ショーケースに関する要望を踏まえて、第三者にすぎない中野冷機が当該製品の設計内容の検討結果を被請求人に回答し、最終的に被請求人が中野冷機からの製品購入を検討している旨が確認できるにとどまり、それ以上の内容は把握できない。そのため、同証拠は、被請求人による本件審判請求に係る指定役務の提供とは無関係である。 (8)乙第11号証について 乙第11号証には、本件商標が確認できないほか、被請求人が中野冷機に対して、ショーケースの生産を依頼するものにすぎず、本件審判請求に係る指定役務とは無関係である。 (9)乙第12号証について 乙第12号証は、株式会社トップ(以下「トップ」という。)と被請求人との間での冷凍庫及びショーケースに関する取引内容を示している。 しかしながら、同証拠において、本件商標は見当たらず、「移動冷凍庫及び5尺ショーケース発注書」との記載から明らかなように、同証拠が示す取引の内容は、冷凍庫及びショーケースの売買であって、本件審判請求に係る指定役務ではない。 また、同証拠には、「5月27日」などと月日の記載があるのみであり、証拠が作成された年は不明である。 (10)乙第13号証について 乙第13号証は、冷凍庫等に本件商標が付されている事実を示す写真にすぎず、被請求人及び本件審判請求に係る指定役務との関係が不明である。 また、撮影年月日及び撮影者が不明である。 (11)乙第14号証について 乙第14号証は、ある設備の品質管理表にすぎず、被請求人と関係がないほか、本件商標及び本件審判請求に係る指定役務との関係も不明である。加盟企業がその店舗にて自身で管理を行っていることを示すものにすぎず、被請求人及び本件商標の使用権者とは関係がない。 また、「6月16日」から「6月30日」までの月日の記載があるものの、年についての記載はなく、同証拠がいつ作成されたのか不明である。 (12)乙第15号証及び乙第16号証について 乙第15号証及び同第16号証は、商標法第2条第3項第8号所定の取引書類には当たらない。仮に取引書類に当たるとしても、内部資料にすぎない当該資料が頒布されたのか、また、いつ頒布されたのか不明であり、要証期間における証拠でもない。 また、本件審判請求に係る指定役務についての記載がない。乙第16号証において、被請求人が、中野冷機の製品を紹介している記載はあるものの、本件審判請求に係る指定役務とは無関係な記載である。 (13)乙第17号証について 乙第17号証は、要証期間の日付の記載があるが、メモの域をでず、作成日が不明である。本件商標が確認できないことに加え、その内容は、被請求人ではなく、中野冷機が、内蔵ケースの持つ課題について、試験を行ったというものであって、被請求人による本件審判請求に係る指定役務の提供とは何ら関係がない。そもそも、かかる試験が、内蔵ケースの生産から独立した業務として、加盟企業等からの対価を得て行われているものかすら不明である。仮にこうした試験が、独立した業務として行われているとしても、中野冷機が、本件商標の使用権者であることを裏付ける証拠はなく、第三者である中野冷機が本件商標とは無関係に自己の業務を遂行しているにすぎない。 (14)むすび 以上のとおり、被請求人が提出した証拠は、いずれも商標法第50条第2項の要件を満たさず、本件商標が、要証期間に、本件審判請求に係る指定役務について使用されたことを証明するものではない。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、答弁書にて、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第17号証を提出した。 1 答弁の理由 本件商標は、要証期間に本件審判請求に係る指定役務について使用している。 2 被請求人は、「(1)下記商品の販売および輸出入業、代理業。ア 青果物、食品、魚介類、一般食料品、菓子類、酒類、清涼飲料。イ 乳製品、冷凍食品、チルド食品、米穀、その他穀物類。 ウ 日用品雑貨、衣料品、家庭用電気製品、玩具、書籍、運動用品、皮革製品、園芸材料、肥料。 エ 医薬品、毒物、劇物、医療用具、化粧品、煙草。 オ 貴金属、宝石類、装身具。 カ 店舗設備と付属器具、什器備品、包装資材、レジスター、計量器。(2)前記商品の製造加工の委託および販売。(3)通信機器、コンピューターおよびその周辺機器、ならびにこれらに関する各種システムおよびソフトウエアの開発製造及び販売。(4)店舗経営の調査研究およびコンサルタント業。(5)半導体集積回路内蔵情報カードの製造及び販売。(6)配送センター、倉庫設備および電子計算センターの設置に関する業務。(7)スーパー・マーケット業界の海外および国内の市場調査。(8)加盟店のための事業資金の金融に関する助成ならびに斡旋。(9)損害保険代理業、自動車損害賠償保障法に基づく損害保険代理業および生命保険募集業。(10)加盟企業のための人材育成、養成のための教育研修、ならびに経営指導等に関する教育事業の実施。(11)前記各号に附帯する一切の業務。」を目的として、昭和48年10月27日に設立された企業である(乙1)。 3 被請求人は、全国の中堅・中小スーパーマーケットが加盟するCGCグループの本部機能を担っている企業であり、加盟企業数は206社、加盟店舗数4,176店舗を数え、CGCグループ総年商は4兆7,466億円である(2021年6月1日現在)(乙2)。 4 被請求人は、上記2(1)イに記載されている「冷凍食品、チルド食品」の事業目的のために社内に冷食チームやストアサプライチーム等のチームを組織している(乙2)。 5 被請求人は、平成7年1月26日に中野冷機との間で、被請求人と中野冷機相互の繁栄と発展に寄与するために協定を結ぶと共に、協定には被請求人及びCGCグループ及び被請求人が承認した企業に対する冷凍・冷蔵設備及び付帯工事の購入先を中野冷機に集中すること等を内容とする条項(第1条)を設けた(乙3)。 また、被請求人のストアサプライチームは被請求人及びCGCグループ加盟企業の店舗に冷凍・冷蔵設備等を供給する仕事だけでなく前記加盟企業に供給する冷凍・冷蔵設備等に関する試験又は研究等の仕事も担っている。 なお、被請求人と中野冷機との前記協定は協定第5条により現在まで自動継続されている。 6 被請求人の社員の名刺(例えば、ストアサプライチームの社員の名刺や冷食チームの社員の名刺)には本件商標が印刷されている(乙4)。 また、被請求人の便箋及び封筒にも本件商標が印刷されている(乙5、乙6)。 したがって、本件商標は「冷凍・冷蔵設備等に関する試験又は研究」の役務に使用されている。 7 被請求人は、2021年3月16日にアイスプロジェクト発足会を開催し(乙7)、2021年3月25日にはアイスプロジェクト会議第2回を開催し(乙8)、その後第3回、第4回を開催し、2021年6月には第5回アイスプロジェクト会議を開催(乙9)した。 このアイスプロジェクトは、被請求人及びCGCグループ加盟企業がアイスクリームの販売拡大を図るためのプロジェクトである。 8 被請求人と中野冷機は、アイスプロジェクト実行のための移動式冷凍庫、店頭用冷凍ショーケースの商談を2021年4月12日、4月15日、4月22日及び6月15日に行った。4月15日には店頭用冷凍ショーケース、移動式冷凍庫の図面に基づいて使用電気量の削減や冷媒性能確保のための研究を行った。また、4月22日には店頭用冷凍ショーケースの試作機を確認すると共に温度管理などの研究を行った(乙10)。 9 被請求人は、中野冷機に対してアイスプロジェクトに使用するアイス拡販プロジェクト向けショーケース(冷凍庫)を100台注文すると共に設置の着工を依頼した(乙11)。 10 CGCグループの加盟企業であるトップがアイスプロジェクトで使用する移動冷凍庫及び5尺ショーケースを被請求人に発注した(乙12)。 11 CGCグループ加盟企業の店舗ではアイスクリームを収容する店頭用冷凍ショーケースや移動式冷凍庫を使用した(乙13)。 12 CGCグループ加盟企業の店舗が移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースを使用した場合、移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースを設置する店舗の供給電力、設置場所等の設置環境により移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースがアイスクリームを最適に保存できる温度にすることができない場合がある。そこで、加盟企業の店舗では設置する移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースの庫内がアイスクリームを保存できる温度を保持できるか一定期間にわたり検温を行った(乙14)。 13 アイスプロジェクトに参加したCGCグループ加盟企業からモデル店舗を選び、モデル店舗に移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースを設置、使用した場合、移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースの性能等をテストした(乙15、乙16)。 14 移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースを設置する店舗の供給電力、設置場所等の設置環境により移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースがアイスクリームを保存する最適な温度に温度管理できない場合、被請求人と中野冷機が共同して移動式冷凍庫や店頭用ショーケースを設置する店舗の供給電力、設置場所等の設置環境により冷凍庫がアイスクリームを最適に温度管理できるように移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースの構造の不具合を変更し配線等を調節する等の研究を2021年5月24日に行った(乙17)。 15 以上から、本件商標は、要証期間内に日本国内において、被請求人により、本件審判請求に係る指定役務について使用されていることが明らかである。 第4 請求人及び被請求人の提出した上申書について 1 請求人が提出した令和3年12月1日付け上申書において、両当事者は現在交渉中であることを理由として、本件審判の審理の中止を求めた。また、被請求人が提出した同日付け上申書において、両当事者は合意したことを理由として、本件審判の審理の中止を求めた。 2 審判長は、令和3年12月7日付けで、本件審判の審理の中止を行うとともに、両当事者に対して、上記交渉の結果が決まり次第、速やかにその旨の上申を求め、また、請求人に対して本件審判請求の取下げを求めた。 3 審判長は、上記審理の中止から相当の期間が経過した現在においても、両当事者から、上記交渉の進捗状況又は結果について何らの上申がないことから、審理を進めることとした。 第5 当審における審尋及び被請求人の回答 1 当審における審尋について 審判長は、令和4年6月21日付け審尋において、被請求人に対し、被請求人が提出した乙各号証によっては、要証期間に、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、本件審判請求に係る指定役務について本件商標を使用していることを被請求人が証明しているものとはいえない旨の合議体の暫定的見解及び請求人が提出した弁駁書に対する回答を求め、相当の期間を指定した。 2 被請求人の回答 被請求人からは、上記1の審尋に対し何らの応答もなかった。 第6 当審の判断 1 被請求人の提出した証拠及び同人の主張によれば、以下のとおりである。 (1)乙第1号証について 乙第1号証は、令和3年7月2日付けの商標権者に係る履歴事項全部証明書であり、1葉目「商号」の項に、「株式会社シジシージャパン」の記載、「会社成立の年月日」の項に、「昭和48年10月27日」の記載等がある。 (2)乙第2号証ないし乙第4号証について 乙第2号証は、要証期間外の2021年6月1日時点での商標権者グループの概要であり、「グループ」の項、「規模」の欄に「加盟企業数 206社」及び「加盟店舗数 4,176店舗」の記載が、「全国本部」の項、「名称」の欄に「株式会社シジシージャパン」の記載が、また、「株式会社シジシージャパン組織図」の項に、「冷食チーム」及び「ストアサプライチーム」の記載がある。 乙第3号証は、平成7年1月26日付けの商標権者と中野冷機との間で締結された協定書であり、商標権者が冷凍・冷蔵設備及び付帯工事の購入先を中野冷機に集中する等の記載がある。 乙第4号証は、商標権者の社員の名刺であり、本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の記載があり、また、肩書に「ストアサプライチーム チームリーダー」及び「冷食チーム チームリーダー」の記載がある。 しかしながら、乙第2号証ないし乙第4号証からは、商標権者が、「冷食チーム」及び「ストアサプライチーム」により、どのような役務を行ったのか不明である。 また、中野冷機が、本件商標の専用使用権者又は通常使用権者であることを示す証拠等の提出もなく、また、どのような役務を行ったのか不明である。 (3)乙第5号証及び乙第6号証について 乙第5号証及び乙第6号証は、便せん及び封筒であり、本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の記載があり、また、商標権者の名称及び住所の記載がある。 しかしながら、商標権者が、これらを使用してどのような役務を行ったのか不明である。 (4)乙第7号証ないし乙第9号証について 乙第7号証ないし乙第9号証は、アイスプロジェクト発足会(会議)で配布された資料であり、本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の記載がある。 しかしながら、商標権者が、これらを使用してどのような役務を行ったのか不明であり、仮に、これらを頒布したとするならば、その頒布先、頒布数等が不明である。 なお、乙第9号証には、「2021年6月度」と記載されていることから、同号証は要証期間後の証拠と考えられる。 (5)乙第10号証及び乙第11号証について 乙第10号証は、2021年4月12日から同年6月15日まで4回にわたって商標権者と中野冷機との間で行われた商談記録であり、乙第11号証は、商標権者が中野冷機に宛てたショーケースの着工依頼書兼仮注文書であるところ、いずれの証拠においても、本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標は確認できず、また、注文書、納品書、領収書、請求書といった取引書類の提出がないことから、これら商談の結果、どのような内容の契約が行われたのかが不明である。 (6)乙第12号証について 乙第12号証は、トップが移動冷凍庫及び5尺ショーケースを商標権者に発注した発注書である。 (7)乙第13号証について CGCグループ加盟企業の店舗で使用している店頭用冷凍ショーケース及び移動式冷凍庫の写真であり、当該ショーケース等に本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の表示が確認できる。 しかしながら、商標権者が、同号証のショーケース等を使用してどのような役務を行ったのか不明である。 (8)乙第14号証について 乙第14号証は、被請求人が、加盟企業の店舗で、設置する移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースの庫内がアイスクリームを保存できる温度を保持できるか一定期間にわたり検温を行った旨主張する、何らかの設備の品質管理表の写真及びそのデータを表にしたものと思われるところ、同号証には本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標は確認できず、具体的な役務の内容は不明であり、また、日付の記載のみで年の記載がない。 さらに、上記写真の撮影年月日、撮影者、撮影場所等が記載されておらず、注文書、納品書、領収書、請求書といった取引書類の提出もないことから、当該加盟企業とのどのような契約内容により、上記検温を行ったのかも不明である。 (9)乙第15号証及び乙第16号証について 乙第15号証及び乙第16号証は、「モデル店舗 テスト状況」及び「モデル店舗シミュレーション」と題する、社内向けの会議資料と思われるところ、被請求人は、商標権者がモデル店舗に設置の移動式冷凍庫や店頭用冷凍ショーケースの性能等をテストしている旨主張しているが、テスト方法又はテスト内容等について記載がないことから、具体的にどのようなテストを行ったのか不明である。 また、仮に、これらを頒布したとするならば、その頒布先、頒布数等が不明である。 さらに、注文書、納品書、領収書、請求書といった取引書類の提出もないことから、当該モデル店舗との契約内容が不明である。 (10)乙第17号証について 乙第17号証には、「2021年5月24日の社内打ち合わせ資料 結露と庫内温度の課題についての検討内容 中野冷機(株) 開発2課」の記載があるところ、同号証は、中野冷機が商標権者に対し、内蔵ケースに関する試験結果を検討してまとめたものにすぎないものと考えられ、本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の表示はなく、注文書、納品書、領収書、請求書といった取引書類の提出もないことから、同号証によってどのような役務の提供を行ったのかが不明である。 2 上記1からすれば、次のとおり判断できる。 商標権者は、商標権者の社員の名刺(乙4)、商標権者の便せん及び封筒(乙5、乙6)、CGCグループ加盟企業の店舗で使用している店頭用冷凍ショーケースや移動式冷凍庫の写真(乙13)、アイスプロジェクト会議(発足会)で配付された資料(乙7、乙8)並びにモデル店舗で使用している冷凍庫、店頭用冷凍ショーケースのテスト資料及びシミュレーション資料(乙15、乙16)において、本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標を表示していることが認められる。 しかしながら、被請求人の主張及び被請求人が提出した全証拠をみても、要証期間に、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者が、本件商標を使用して、具体的にどのような役務の提供を行ったのか確認することができない。 また、中野冷機が、本件商標の専用使用権者又は通常使用権者であることを示す証拠等の提出もないことから、商標権者との関係も確認できず、また、中野冷機が、要証期間に具体的にどのような役務の提供を行ったのか確認できない。 上記のとおり、被請求人である商標権者はもとより、本件商標の商標権に係る専用使用権者又は通常使用権者が、要証期間に本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標を本件審判請求に係る指定役務に使用した事実を確認できないことから、商標法第2条第3項各号における本件商標の使用の行為を認めることができない。 3 まとめ 以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件審判請求に係る指定役務について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)を使用していた事実を証明したものと認めることはできない。 また、被請求人は、本件審判請求に係る指定役務について本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。 したがって、本件商標の登録は、その指定商品及び指定役務中の「機械器具に関する試験又は研究」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 別掲(本件商標。色彩は原本参照。) [図:0001392182000001.jpg]

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2021-300366

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決134件(株式会社 シジシージャパン、菅野 歩)
  • 2025-300956取消審判 / 2026-06-18 / 請求成立(取消)プライム
    同じ当事者: 菅野 歩
  • 2025-301000取消審判 / 2026-06-09 / 請求成立(取消)ファミリア
    同じ当事者: 菅野 歩
  • 2025-300999取消審判 / 2026-05-26 / 請求成立(取消)ファミリアー
    同じ当事者: 菅野 歩
  • 2026-300009取消審判 / 2026-05-14 / 請求成立(取消)バイオス、ビオス
    同じ当事者: 菅野 歩
  • 2025-300998取消審判 / 2026-05-12 / 請求成立(取消)ファミリア
    同じ当事者: 菅野 歩
同じ根拠条文の審決1,451件(50条)
  • 2024-300310取消審判 / 2026-03-17 / 請求成立(取消)コネクサス、コネクス
    共通の条文: 50条
  • 2021-300104取消審判 / 2022-11-09 / 請求不成立アデスト
    共通の条文: 50条
  • 2018-300971取消審判 / 2022-02-17 / 請求不成立ビットスター
    共通の条文: 50条
  • 2018-300973取消審判 / 2021-03-25 / 請求不成立ビットスター、ビッツター
    共通の条文: 50条
  • 2020-670031取消審判 / 2021-01-21 / 請求成立(取消)キャンプファイア、キャンプファイヤ、キャムプファイ
    共通の条文: 50条
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)30件(1・X42)
  • 2024-300310取消審判 / 2026-03-17 / 請求成立(取消)コネクサス、コネクス
    共通の審決分類: 1・X42
  • 2025-300217取消審判 / 2025-09-24 / 請求成立(取消)オーロラ、アウロラ
    共通の審決分類: 1・X42
  • 2023-300830取消審判 / 2024-06-03 / 請求成立(取消)ビオ、ブイアイオオ
    共通の審決分類: 1・X42
  • 2023-300478取消審判 / 2024-01-24 / 請求成立(取消)ワタシカルテ、ワタシ、カルテ、ワタクシカルテ、ワタクシ
    共通の審決分類: 1・X42
  • 2023-300370取消審判 / 2023-11-22 / 請求成立(取消)シールド
    共通の審決分類: 1・X42
同じ・似た商標の審決93件(シイジイシイ)
  • 2024-300764取消審判 / 2026-03-24 / 請求不成立シイデイシイ、ソフトシーデーシー、シーデーシー
    似た商標: シイデイシイ(シイジイシイ との近さ 0.83)
  • 2024-300959取消審判 / 2025-06-26 / 請求成立(取消)シイジイケイコーキューゴフクテン、シイジイケイ、コーキューゴフクテン
    似た商標: シイジイケイ(シイジイシイ との近さ 0.83)
  • 2021-300243取消審判 / 2021-10-12 / 請求成立(取消)コンクエスト、シイシイシイ
    似た商標: シイシイシイ(シイジイシイ との近さ 0.83)
  • 2025-900086異議申立 / 2026-07-02 / 維持カボッシュ、キャボッシュ、シイシイシイ、シイ
    似た商標: シイシイシイ(シイジイシイ との近さ 0.83)
  • 2023-010353拒絶査定不服審判 / 2024-02-29 / 原査定取消(特許/登録すべき)ケイジイシイ
    似た商標: ケイジイシイ(シイジイシイ との近さ 0.83)

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存