商標拒絶査定不服審判
2021-015829
ワンプレース、プレース
- 審判番号
- 2021-015829
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-115892
- 請求日
- 2021年11月18日
- 審決日
- 2022年08月22日
- 公報発行日
- 2022年09月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ワンプレイス株式会社
- 【請求人代理人】辻田 朋子
- 【請求人代理人】下田 一徳
- 【請求人代理人】樋口 頼子
- 【請求人代理人】中川 慶太
- 審判長/審判官
- 審判長 齋藤 貴博
- 審判官 馬場 秀敏
- 審判官 茂木 祐輔
- 分類
- T18 .261-WY (W3642)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-115892拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第36類及び第42類に属する別掲2に記載のとおりの役務を指定役務として,令和2年9月17日に登録出願されたものである。
本願は,令和3年2月3日付けで拒絶理由の通知がされ,同年7月9日に意見書が提出されたが,同月28日付けで拒絶査定がなされ,これに対して同年11月18日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下のとおりであり,いずれの商標権も現に有効に存続している。
(1)登録第4586601号(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成13年4月25日
設定登録日:平成14年7月19日
指定役務:第35類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(2)登録第5069344号(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:平成18年11月17日
設定登録日:平成19年8月10日
指定役務:第35類,第39類,第41類及び第43類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(3)登録第5069345号(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
登録出願日:平成18年11月17日
設定登録日:平成19年8月10日
指定役務:第35類,第39類,第41類及び第43類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(4)登録第5069346号(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲6のとおり
登録出願日:平成18年11月17日
設定登録日:平成19年8月10日
指定役務:第35類,第39類,第41類及び第43類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(5)登録第5069347号(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:別掲7のとおり
登録出願日:平成18年11月17日
設定登録日:平成19年8月10日
指定役務:第35類及び第43類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(6)登録第5069348号(以下「引用商標6」という。)
商標の構成:別掲8のとおり
登録出願日:平成18年11月17日
設定登録日:平成19年8月10日
指定役務:第35類及び第43類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(7)登録第5744143号(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:別掲9のとおり
登録出願日:平成26年9月22日(2014年4月7日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づくパリ条約第4条による優先権主張)
設定登録日:平成27年2月27日
指定商品及び指定役務:第9類,第35類,第36類,第42類及び第43類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(8)登録第5744144号(以下「引用商標8」という。)
商標の構成:別掲10のとおり
登録出願日:平成26年9月22日(2014年4月7日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づくパリ条約第4条による優先権主張)
設定登録日:平成27年2月27日
指定商品及び指定役務:第9類,第35類,第36類,第42類及び第43類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(9)登録第6057527号(以下「引用商標9」という。)
商標の構成:別掲11のとおり
登録出願日:平成29年10月20日
設定登録日:平成30年6月29日
指定商品及び指定役務:第7類,第9類,第11類及び第42類ないし第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(10)登録第6078876号(以下「引用商標10」という。)
商標の構成:別掲12のとおり
登録出願日:平成29年10月20日
設定登録日:平成30年9月7日
指定商品及び指定役務:第7類,第9類,第11類及び第42類ないし第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(11)国際登録第1554012号(以下「引用商標11」という。)
商標の構成:別掲13のとおり
国際登録出願日:2020(令和2)年7月20日(2020年6月19日にNew Zealandにおいてした商標登録出願に基づくパリ条約第4条による優先権主張)
設定登録日:令和4年5月27日
指定商品及び指定役務:第6類,第9類,第35ないし第37類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
以下,引用商標1ないし引用商標11をまとめていうときは,「引用商標」という。
3 当審の判断
(1)本願商標について
ア 本願商標は,別掲1のとおり,大小2つの円よりなる図形と,当該図形の右側には,「ONE PLACE」の欧文字を横書きして配してなるところ,図形部分と文字部分とは,視覚上分離して看取し得ると共に,観念上つながりがあるといった特段の事情も見いだせないから,図形部分は独立して役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。
イ 上記図形部分は,大小2つの円より構成されるものであるところ,大きな円は,その中央に,円状に白抜きした部分(以下「白抜き円」という。引用商標においても同じくいう場合がある。)を有してなるものである。そして,白抜き円の直径は,大きな円のオレンジ色部分の太さと同程度であり,かつ,大きな円の左下に配された小さな円の直径と同程度である。したがって,白抜き円,小さな円,大きな円の直径はそれぞれ1:1:3程度であり,小さな円と白抜き円が対比(コントラスト)の関係にあるかのような印象を与えるといった特徴がある。なお,小さな円に白抜きされた部分はない。
(2)引用商標について
引用商標は,別掲3ないし別掲13のとおり,大小2つの円よりなる図形から構成され又は有してなるものである。そのうち,引用商標1ないし引用商標6,引用商標10及び引用商標11については,商標構成中に文字をも有するものであるが,いずれも,文字部分が図形部分と接していないなど,両者は視覚上分離して看取されるものであると共に,観念上つながりがあるといった特段の事情も見いだせないから,図形部分は独立して商品又は役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
ア 本願商標と引用商標1の類否について
引用商標1の図形部分は,白抜き円を有する大きな円と,その右上に白抜き円を有する小さな円を配してなるものであるところ,本願商標の図形部分とは,大きな円における白抜き円の占める割合,大きな円・小さな円・白抜き円の比率,小さな円における白抜きされた部分の有無等において顕著な差異を有するものであり,本願商標の図形部分における上記(1)イの特徴とは大きく異なるものであるから,外観において紛れるおそれはないというべきである。
イ 本願商標と引用商標2ないし引用商標6の類否について
引用商標2ないし引用商標4の図形部分と,引用商標5及び引用商標6の図形部分は,色彩において差異があるものの形状は同様である。そこで,これらの図形部分と本願商標の図形部分とを対比するに,引用商標2ないし引用商標6の図形部分は,白抜き円を有する大きな円と,その右下に小さな円を配してなるものであるところ,本願商標の図形部分とは,大きな円における白抜き円の占める割合,大きな円・小さな円・白抜き円の比率において顕著な差異を有することに加え,グラデーションの有無といった差異もあり,本願商標の図形部分における上記(1)イの特徴とは大きく異なるものであるから,外観において紛れるおそれはないというべきである。
ウ 本願商標と引用商標7及び引用商標8の類否について
引用商標7と引用商標8は,色彩の有無において差異があるものの形状は同様である。そこで,引用商標7及び引用商標8と本願商標の図形部分とを対比するに,引用商標7及び引用商標8は,小さな白抜き円を有する大きな円と,その左に小さな円を配してなるものであるところ,本願商標の図形部分とは,白抜き円と小さな円の直径が同程度であるという点において一定の共通性が見られるものの,大きな円における白抜き円の占める割合,大きな円と小さな円及び白抜き円の比率において顕著な差異を有し,全体としては明らかに異なる図形を表したものと認識されるから,外観において紛れるおそれはないというべきである。
エ 本願商標と引用商標9及び引用商標10の類否について
引用商標9及び引用商標10の図形部分の形状は同様であるから,これらと本願商標の図形部分とを対比するに,引用商標9及び引用商標10の図形部分は,白抜き円を有する大きな円と,その右上に白抜き円を有する小さな円を配してなるものであるところ,本願商標の図形部分とは,大きな円における白抜き円の占める割合,大きな円・小さな円・白抜き円の比率,小さな円における白抜きされた部分の有無等において顕著な差異を有するものであり,本願商標の図形部分における上記(1)イの特徴とは大きく異なるものであるから,外観において紛れるおそれはないというべきである。
オ 本願商標と引用商標11の類否について
引用商標11の図形部分は,大きな円の左下に小さな円を配してなるという点において,本願商標と共通性が見られるものの,本願商標の図形部分とは,大きな円における白抜き円の占める割合,大きな円・小さな円・白抜き円の比率において顕著な差異を有し,本願商標の図形部分における上記(1)イの特徴とは大きく異なるものであるから,外観において紛れるおそれはないというべきである。
カ 小括
上記アないしオのとおり,本願商標と引用商標は,いずれも外観において紛れるおそれはない非類似のものである。また,本願商標の図形部分及び引用商標の図形部分は,特定の称呼や観念が生じるといった特段の事情も存しないから,称呼又は観念において紛れるおそれもない。さらに,本願商標と引用商標1ないし引用商標6,引用商標10及び引用商標11の文字部分から生じる称呼又は観念が,互いに類似するものでないことは明らかである。
そうすると,本願商標と引用商標は,外観,称呼又は観念のいずれにおいても紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
キ その他
なお,原審における拒絶理由通知書においては,国際登録第1549920号を通知しており,当該商標はいまだ審査に係属しているものではあるが,当該商標は,別掲14のとおり,引用商標11の図形部分と同様の形状のものであり,当審における本願商標と引用商標11との類否は上記オのとおり,類似しないものであるから,この出願商標をもって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当することになるということはできない。
(4)まとめ
本願商標と引用商標は,上記(3)のとおり,非類似の商標であるから,本願商標の指定役務と引用商標の指定商品又は指定役務が類似するものであるとしても,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって,本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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