商標拒絶査定不服審判
2025-007441
タスキホールディングスライフプラットフォーマー、タスキホールディングス、タスキ、ライフプラットフォーマー、プラットフォーマー
- 審判番号
- 2025-007441
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-054920
- 請求日
- 2025年05月14日
- 審決日
- 2025年10月09日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社タスキ
- 【請求人代理人】松下 昌弘
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 中島 光
- 分類
- T18 .261-WY (W3642) / T18 .262-WY (W3642) / T18 .263-WY (W3642)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-54920拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年5月23日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和6年11月14日付け:拒絶理由通知書
令和6年12月18日 :手続補正書、意見書の提出
令和7年 2月12日付け:拒絶査定
令和7年 5月14日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1の構成よりなり、第35類、第36類及び第42類に属する、願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願され、その後、指定役務については、令和6年12月18日提出及び令和7年5月14日提出の手続補正書により、最終的に、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,建物又は土地の情報の提供,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,損害保険契約の締結の代理,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,賃貸料の徴収の代行,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,有価証券の募集又は売出しの取扱い,金融取引及びそれに関する助言,投資及びそれに関する助言,暗号資産の売買又は他の暗号資産との交換の媒介・取次ぎ・代理,オンラインによる金融又は財務取引,電子的方法による金融情報の提供,ブロックチェーン(分散型台帳技術)及び暗号通貨市場の分野における投資及びそれに関する助言,送金事務の取扱い及び電子マネー利用者に代わってする支払代金の決済並びに料金の支払いの代行,ウェブサイト経由による料金の支払いの代行,オンラインによる料金の支払いの代行,料金の支払いの代行,資金の貸付け,資金の貸付け又はこれに関する情報の提供,支払代金の電子決済,前払式支払手段の発行,企業及び個人の信用に関する調査,給与の前払いの代行又は代理,作業対価の前払いの代行又は代理,日当の前払いの代行又は代理,退職金の支払いの代行又は代理,金融に関する個人信用情報の提供」及び第42類「デザインの考案(広告に関するものを除く。),建築物の設計,建築物の設計に関する指導・助言及び情報の提供,測量」に補正されたものである
3 引用商標
原審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は以下のとおりであり、これらの商標権は、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5806215号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成27年6月25日
設定登録日:平成27年11月13日
指定役務:別掲3のとおり
(2)登録第6708542号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:令和4年3月1日
設定登録日:令和5年6月16日
指定商品及び指定役務:別掲5のとおり
(3)登録第6708543号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲6のとおり
登録出願日:令和4年3月1日
設定登録日:令和5年6月16日
指定商品及び指定役務:別掲7のとおり
4 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標の構成中「TASUKI」の文字部分が分離、抽出され、これと各引用商標とが類似する商標であるから、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
5 当審の判断
(1)本願商標と引用商標2及び引用商標3について
本願の指定役務は、令和7年5月14日提出の手続補正書によって補正された結果、引用商標2及び引用商標3の指定役務と同一又は類似の役務はすべて削除されたものと認められる。
その結果、本願の前記補正後の指定役務は、引用商標2及び引用商標3の指定役務と類似しないものになった。
したがって、本願商標が、引用商標2及び引用商標3との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
(2)本願商標と引用商標1について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、構成中の「A」がやや図案化された「TASUKI」の文字と、その下に書された、構成中の「I」がやや図案化された「HOLDINGS」の文字を、横書きで上下二段に表し、その下に、やや間隔を開けて、内部に白抜きで「Life Platformer」の文字を横書きした長方形の図形を配してなるものである。
この構成中、「TASUKI」及び「HOLDINGS」の文字を上下二段に表してなる部分(以下「「TASUKI/HOLDINGS」部分」という。)は、同じ書体で、近接してまとまりよく一体的に表されている。これに対し、構成中の「Life Platformer」の文字が書された図形部分(以下「「Life Platformer」部分」という。)は、「TASUKI/HOLDINGS」部分とは異なる大きさ及び書体をもって、かつ、一定の間隔をもって重なることなく配置されていることから、両部分は、視覚上、分離して看取、把握され得るものである。
そして、構成中の「TASUKI/HOLDINGS」部分について、このうち「TASUKI」の文字は、この文字自体は辞書等に載録されている語ではないものの、その読みから、「衣服のそでをたくし上げるために肩から脇にかけて結ぶひも」等(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)の意味を有する「襷」の語の表音を欧文字表記したものと理解される場合もあるものである。また、「HOLDINGS」の文字は、「持株会社」の意味を有するところ(「デジタル大辞泉」株式会社小学館)、該語は、一般に、他の文字と結合して、持株会社の商号の一部として用いられることが少なくないことを踏まえると、「TASUKI/HOLDINGS」部分は、「TASUKIという持株会社」ほどの意味合いを理解させ得るものである。
加えて、当該部分からは、その構成文字に相応して、「タスキホールディングス」の称呼が生じるものと認められるところ、当該称呼は決して長い称呼とはいえず、よどみなく一連に称呼し得るものであることから、本願商標に接する需要者は、その構成中、当該文字部分を一体不可分のものと認識、理解するとみるのが相当であり、これより、前記の称呼及び「TASUKIという持株会社」ほどの観念を生じるものである。
他方、構成中の「Life Platformer」部分は、「Life」及び「Platformer」の文字が有する「生活」及び「商取引や情報配信ビジネスを行う者のために、その基盤や環境を構築し、提供する事業者」(同)の意味から、本願指定役務の需要者に、「生活に関する、商取引や情報配信ビジネスを行う者のために、その基盤や環境を構築し、提供する事業者」ほどの意味合いを認識させるところ、これと「TASUKI/HOLDINGS」部分に観念上のつながりを見いだすことはできない。
そうすると、本願商標の「TASUKI/HOLDINGS」部分と、「Life Platformer」部分は、視覚上分離、独立した構成要素であるとの印象を与えるものであることに加え、観念上のつながりを見いだすことはできず、また、本願商標全体から生じる「タスキホールディングスライフプラットフォーマー」の称呼は冗長であって、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難いことから、本願商標は、その構成中の両部分が、それぞれ独立して需要者に対し役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものといえる。
以上から、本願商標からは、その構成中、「TASUKI/HOLDINGS」部分を要部として抽出し、これを他人の商標と比較して商標の類否を判断することができるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成文字全体から生じる称呼の他、要部である「TASUKI/HOLDINGS」部分に相応して、「タスキホールディングス」の称呼を生じ、これより、「TASUKIという持株会社」ほどの観念を生じるものである。
イ 引用商標1について
引用商標1は、別掲2のとおり、「襷」の文字と、その上部に小さく書された「たすき」の文字からなるものである。
この構成中、「襷」の文字は、「衣服のそでをたくし上げるために肩から脇にかけて結ぶひも」等の意味を有する語であり、その読みが「タスキ」であることからすれば、引用商標1の上部に小さく書された「たすき」の文字は、「襷」の文字の読みを表したものと容易に認識されるというべきであるから、引用商標1からは、その構成文字に相応して、「タスキ」の称呼を生じ、これより前記の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標1の類否について
本願商標と引用商標1を比較するに、全体の外観において、文字数及び文字種等の差異により、明確に区別できるものである。そして、本願商標の要部である「TASUKI/HOLDINGS」部分と引用商標1との比較においても、両者は、文字数及び文字種等の差異により、明確に区別できるものである。
また、称呼においては、上記の本願商標の要部から生じる「タスキホールディングス」の称呼と、引用商標1から生じる「タスキ」の称呼については、音数が異なり、両称呼は明瞭に聴別できる。
そして、観念においては、上記の本願商標の要部から生じる「TASUKIという持株会社」の観念と、引用商標1から生じる「衣服のそでをたくし上げるために肩から脇にかけて結ぶひも」の観念とは、相紛れるおそれのないものである。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、外観において明確に区別でき、称呼において明瞭に聴別でき、観念において相違するものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、相紛れるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。
(3)まとめ
したがって、本願商標が引用商標2及び引用商標3との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
また、本願商標と引用商標1との関係において、本願の指定役務が、引用商標1に係る指定役務と類似するとしても、本願商標と引用商標1とが、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標であることからすれば、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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