特許拒絶査定不服審判
2021-015766
一体化された表示装置と検出装置内の導体の引き回し
- 審判番号
- 2021-015766
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-534044
- 請求日
- 2021年11月17日
- 審決日
- 2022年06月14日
- 公報発行日
- 2022年08月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】シナプティクス インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】狩野 芳正
- 審判長/審判官
- 審判長 稲葉 和生
- 審判官 富澤 哲生
- 審判官 ▲高▼瀬 健太郎
- 分類
- P18 .121-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2018-534044「一体化された表示装置と検出装置内の導体の引き回し」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 7月 6日国際公開、WO2017/116742、平成31年 4月25日国内公表、特表2019-511757、請求項の数(15)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2016年(平成28年)12月15日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2015年12月29日 米国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和 元年12月 9日 :手続補正書の提出
令和 3年 1月 8日付け:拒絶理由通知書
令和 3年 4月 7日 :意見書、手続補正書の提出
令和 3年 7月28日付け:拒絶査定
令和 3年11月17日 :拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提
出
第2 原査定の概要
原査定(令和3年7月28日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1~9,11~15に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された以下の引用文献1,2に記載された発明に基いて、請求項10に係る発明は、同じく引用文献1~3に記載された発明に基いて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1: 特開2013-122752号公報
引用文献2: 国際公開第2015/125864号
引用文献3: 特表2015-518991号公報
第3 本願発明
本願請求項1~15に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」~「本願発明15」という。)は、令和3年11月17日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~15に記載された事項により特定される発明であり、それらのうちの本願発明1,12,15は、それぞれ以下のとおりの発明である。
「【請求項1】
表示装置と一体化された容量検出装置を含む入力装置であって、
第1の基板と、
前記第1の基板との間に表示材料層を挟むように設けられた第2の基板と、
前記容量検出装置の複数のセンサ電極と、
前記第1の基板に設けられ、前記表示装置のアクティブ部分内に少なくとも部分的に配置された複数のソースラインと、
前記第1の基板に設けられた複数のルーティングトレースと、
前記第1の基板に設けられ、集積回路のピンに結合するように構成されたボンドパッドと、を備え、
前記複数のセンサ電極のそれぞれは、前記表示装置の1つ以上のコモン電極を備え、
前記複数のルーティングトレースは、
第1のルーティングトレースと、
第2のルーティングトレースと、を含み、
前記第1のルーティングトレースの少なくとも第1の部分が、第1の金属層内に、前記複数のソースラインの第1のソースラインに平行かつ前記表示装置の前記アクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第1の部分が、前記第1の金属層内の前記第1のルーティングトレースに平行に前記表示装置のアクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第2の部分が、前記表示装置の非アクティブ部分内で第2の金属層内に配置されかつ前記第1のルーティングトレースと交差し、前記第2のルーティングトレースの前記第1の部分に第1のビアを介して結合され、
前記ボンドパッドは、前記非アクティブ部分内で、第2のビアを介して、前記第2のルーティングトレースの前記第2の部分に結合され、
前記第2のルーティングトレースは、第1のピラーを介して、前記複数のセンサ電極の第1のセンサ電極に結合され、
前記第1のセンサ電極は、前記第2の基板に設けられた、入力装置。」
「【請求項12】
表示装置において、
第1の基板と、
前記第1の基板との間に表示材料層を挟むように設けられた第2の基板と、
複数の表示電極を有するアクティブ部分と、
非アクティブ部分と、
前記第1の基板に設けられ、前記アクティブ部分内に少なくとも部分的に配置された複数のソースラインと、
前記第1の基板に設けられた複数のルーティングトレースと、
前記第1の基板に設けられ、集積回路のピンに結合されるように構成されたボンドパッドと、を備え、
前記複数のルーティングトレースは、
第1のルーティングトレースと、
第2のルーティングトレースと、を含み、
前記第1のルーティングトレースの少なくとも第1の部分が、第1の金属層内に、前記複数のソースラインの第1のソースラインに平行かつ前記アクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第1の部分が、前記第1の金属層内の前記第1のルーティングトレースに平行かつ前記アクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第2の部分が、前記非アクティブ部分内の第2の金属層内に配置され前記第1のルーティングトレースと交差し、前記第2のルーティングトレースの前記第1の部分に第1のビアを介して結合され、
前記ボンドパッドは、前記非アクティブ部分内で第2のビアを介して、前記第2のルーティングトレースの前記第2の部分に結合され、
前記第2のルーティングトレースは、第1のピラーを介して、前記複数の表示電極の第1の表示電極に結合され、
前記第1の表示電極は、前記第2の基板に設けられた、表示装置。」
「【請求項15】
容量検出装置及び表示装置のための処理システムにおいて、
前記表示装置のアクティブ部分に少なくとも部分的に配置された複数のソースラインを駆動するように構成されたソースドライバと、
複数のルーティングトレースを介して前記容量検出装置の複数のセンサ電極に結合されるように構成されたセンサ回路と、を備え、
前記複数のセンサ電極のそれぞれが、前記表示装置の1つ以上のコモン電極を含み、
第1の基板に設けられた前記複数のルーティングトレースが、
第1のルーティングトレースと、
第2のルーティングトレースと、を含み、
前記第1のルーティングトレースの少なくとも第1の部分が、第1の金属層内に、前記複数のソースラインの第1のソースラインに平行かつ前記表示装置の前記アクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第1の部分が、前記第1の金属層内の前記第1のルーティングトレースに平行かつ前記表示装置の前記アクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第2の部分が、前記表示装置の非アクティブ部分内の第2の金属層内に配置されかつ前記第1のルーティングトレースと交差し、前記前記第2のルーティングトレースの前記第1の部分に第1のビアを介して結合され、前記非アクティブ部分内でボンドパッドに第2のビアを介して結合され、
前記ボンドパッドが、前記第1の基板に配置され、集積回路のピンに結合されるように構成され、
前記第2のルーティングトレースは、前記複数のセンサ電極の第1のセンサ電極に第1のピラーを介して結合され、
前記第1のセンサ電極は、前記第1の基板との間に表示材料層を挟むように設けられた第2の基板に設けられた、処理システム。」
なお、本願発明2~11は本願発明1を、本願発明13,14は本願発明12を、それぞれ減縮した発明である。
第4 引用文献、引用発明等
(1)引用文献1、引用発明
ア 原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審による。以下同様。)。
「【0023】
また、本発明は、説明の便宜上、共通電極の機能を行う駆動電極及びセンシング電極が画素電極と共にパネルの下部基板上に形成されたもので、IPS(In Plane Switching)モードとFFS(Fringe Field Switching)モードのような水平電界駆動方式を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されず、TN(Twisted Nematic)モードとVA(Vertical Alignment)モードのような垂直電界駆動方式では、駆動電極及びセンシング電極が上部基板に形成されるなど様々な構造に変更可能である。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態に係るタッチスクリーン一体型表示装置の構成を概略的に示す図で、図2は、本発明の一実施形態に係るディスプレイドライバICの構成を概略的に示す図である。図3は、本発明の他の実施形態に係るタッチスクリーン一体型表示装置の構成を概略的に示す図で、図4は、本発明の他の実施形態に係るディスプレイドライバICの構成を概略的に示す図である。
【0025】
図1及び図3に示すように、タッチスクリーン一体型表示装置は、タッチスクリーン110、ディスプレイドライバIC120及びタッチIC130を含む。
【0026】
まず、タッチスクリーン110は、パネル100において画面がディスプレイされる表示領域内に内蔵されており、複数の駆動電極112及び複数のセンシング電極114を含む。
【0027】
ここで、複数の駆動電極112及び複数のセンシング電極114は、タッチスクリーン一体型表示装置がディスプレイモードで駆動する時には共通電極として機能し、タッチモードで駆動する時にはそれぞれタッチ駆動電極及びタッチセンシング電極として機能する。すなわち、本発明の実施形態に係るタッチスクリーン一体型表示装置の駆動電極及びセンシング電極は、ディスプレイ機能のみならずタッチ機能も併せて有するものである。
【0028】
例えば、図1及び図3に示すように、複数の駆動電極112は、第1の駆動電極(TX Group #1)乃至第mの駆動電極(TX Group #m)からなり、それぞれの駆動電極は、(n+1)個のサブ駆動電極1120を含む。また、複数のセンシング電極114は、第1のセンシング電極(RX #1)乃至第nのセンシング電極(RX #n)を含み得る。
【0029】
ここで、タッチスクリーン110は、理解を助けるために図1乃至図4に図示されているが、実際にはパネル100に内蔵されており、タッチスクリーン110の領域がパネルの表示領域に該当する。
【0030】
複数の駆動電極112は、非表示領域Aでの電気的接続によって一つの駆動電極を構成する複数のサブ駆動電極1120を含む。ここで、非表示領域Aは、ディスプレイドライバIC120が位置する領域であるパネル100の上端部または下端部であってもよい。
【0031】
例えば、複数のサブ駆動電極1120は、一つの駆動電極を構成するために、複数の駆動電極配線1122が、図1に示すように、ディスプレイドライバIC120の外部の非表示領域Aで電気的に接続されてもよく、図4に示すように、ディスプレイドライバIC120の内部で電気的に接続されてもよい。」
「【0043】
また、図1乃至図4を参照すると、ディスプレイドライバIC120は、パネル100の非表示領域Aに形成されており、パネルの駆動モードに応じて、共通電圧をタッチスクリーン110に印加したり、またはタッチ駆動電圧をタッチスクリーン110に印加し、タッチスクリーンからセンシング信号を受信する。
【0044】
例えば、ディスプレイドライバIC120は、パネルがディスプレイ駆動モードで動作する時には、駆動電極及びセンシング電極が液晶を駆動するための共通電極の機能を行うように、共通電圧を駆動電極及びセンシング電極に印加し、タッチ駆動モードで動作する時には、駆動電極とセンシング電極との間に相互静電容量を形成するために、駆動電極にはパルス状のタッチ駆動電圧を印加し、DC電圧が印加されているセンシング電極からタッチ時に発生する相互静電容量の変化量に対するセンシング信号を受信する。
【0045】
ここで、ディスプレイドライバIC120は、タッチスクリーン110に含まれた複数のサブ駆動電極1120のそれぞれからデータラインと平行に延長された複数の駆動電極配線1122を通じて複数の駆動電極112と接続され、複数のセンシング電極114から延長された複数のセンシング電極配線1142を通じて複数のセンシング電極114と接続される。
【0046】
例えば、図1及び図3に示すように、複数の駆動電極配線1122は、複数のサブ駆動電極のそれぞれから延長されてデータライン(図示せず)と平行に延長されることができる。
【0047】
一方、複数のセンシング電極配線1142は、図1及び図3に示すように、複数のセンシング電極114の末端で接続されて延長されているが、他の実施形態において、複数のセンシング電極配線1142は、複数のセンシング電極114の上端で接続されて延長されてもよい。
【0048】
また、複数の駆動電極配線1122は、パネル100の表示領域において複数のサブ駆動電極1120とコンタクトホールを通じて接続された金属層で形成され、絶縁層を介してデータライン(図示せず)の上部にデータライン(図示せず)と平行に形成されることができる。
【0049】
以下では、図6乃至図9を参照して、駆動電極配線とサブ駆動電極との接続関係を具体的に説明する。
【0050】
図6は、本発明の一実施形態に係るタッチスクリーン一体型表示装置の駆動電極配線とサブ駆動電極との接続関係を説明するための単位画素の平面図で、図5に示された単位画素領域Cを拡大した図である。
【0051】
図6を参照すると、ゲートライン108と、ゲートライン108に交差して配列されるデータライン107とによって定義される領域に複数の画素電極105が形成される。ゲートライン108から延長されたゲート電極Gと、データライン107から延長されたソース電極Sと、コンタクトホールCH1を通じて画素電極105と接続されたドレイン電極D、及びこれらの間に位置したアクティブ層ALは薄膜トランジスタTFTを構成する。また、共通電極であるサブ駆動電極1120は一定の間隔を置いて長く形成された複数のスリットTOを含む。
【0052】
このように、共通電極にそれぞれ複数のスリットTOを形成すると、該複数のスリットTOを通じて画素電極105と共通電極との間にフリンジフィールド(fringe field)が形成され、液晶をフリンジフィールドスイッチングモード(fringe field switching mode)で駆動することができるようになる。
【0053】
一方、図6に示すように、複数の駆動電極配線1122a、1122bはデータライン107と平行に形成されており、コンタクトホールCH2を通じて駆動電極配線1122bとサブ駆動電極1120が接続されることができる。
【0054】
また、駆動電極配線1122aは、図5に示された第1の駆動電極(TX Group #1)に含まれたサブ駆動電極と接続され、駆動電極配線1122bは、図5に示された第2の駆動電極(TX Group #2)に含まれたサブ駆動電極と接続されたもので、それぞれの駆動電極に含まれたサブ駆動電極と接続された駆動電極配線は、他の駆動電極配線に含まれたサブ駆動電極とは電気的に接続されない。
【0055】
一方、図6には、駆動電極配線1122bがデータライン107に沿って全て形成されたものと示したが、他の実施例において、サブ駆動電極と接続される地点から駆動電極配線が形成されてもよい。即ち、サブ駆動電極と駆動電極配線とが接続されたコンタクトホールCH2から駆動電極配線が形成されてもよい。
【0056】
ここで、本発明の単位画素の構造は駆動電極に含まれた単位画素を例に挙げて説明したが、センシング電極に含まれた単位画素も、図6のような構造で形成されることができる。したがって、センシング電極とセンシング電極配線とが接続される箇所は、図6に示された駆動電極が駆動電極配線と接続される方法と同様に、コンタクトホールCH2を通じてセンシング電極とセンシング電極配線とを接続することができる。
【0057】
図7は、本発明の一実施例に係るタッチスクリーン一体型表示装置の駆動電極配線とサブ駆動電極との接続関係を説明するためのサブ画素領域の断面図である。
【0058】
例えば、図7に示すように、パネルの下部基板には、下部ベース基板101上にゲート電極G、アクティブ層AL、ソース電極S、ドレイン電極D、画素電極105、駆動電極配線1122及びサブ駆動電極(共通電極)1120が形成されており、それぞれの構成要素を絶縁させるために、ゲート絶縁膜102、バッファPAS(Buffer PAS)103、PAC104及びPAS106などが積層されている。また、共通電極であるサブ駆動電極1120は一定の間隔を隔てて長く形成された複数のスリットTOを含む。」
「【図1】
[図:0001387314000001.jpg]
」
「【図2】
[図:0001387314000002.jpg]
」
「【図5】」
[図:0001387314000003.jpg]
」
「【図6】
[図:0001387314000004.jpg]
」
「【図7】
[図:0001387314000005.jpg]
」
イ 上記アの記載中、段落【0030】に記載されている「非表示領域A」並びに段落【0045】に記載されている「駆動電極配線1122」及び「センシング電極配線1142」について、図1又は図2から、「センシング電極配線1142」の一部が、「非表示領域A」内で「駆動電極配線1122」と交差していることが見て取れる。
ウ 上記ア、イから、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「タッチスクリーン110、ディスプレイドライバIC120及びタッチIC130を含むタッチスクリーン一体型表示装置であって、
複数の駆動電極112及び複数のセンシング電極114は、タッチスクリーン一体型表示装置がディスプレイモードで駆動する時には共通電極として機能し、タッチモードで駆動する時にはそれぞれタッチ駆動電極及びタッチセンシング電極として機能し、
複数の駆動電極112は、第1の駆動電極(TX Group #1)乃至第mの駆動電極(TX Group #m)からなり、それぞれの駆動電極は、(n+1)個のサブ駆動電極1120を含み、また、複数のセンシング電極114は、第1のセンシング電極(RX #1)乃至第nのセンシング電極(RX #n)を含み、
複数の駆動電極112は、非表示領域Aでの電気的接続によって一つの駆動電極を構成する複数のサブ駆動電極1120を含み、
複数のサブ駆動電極1120は、一つの駆動電極を構成するために、複数の駆動電極配線1122が、ディスプレイドライバIC120の外部の非表示領域Aで電気的に接続され、
ディスプレイドライバIC120は、パネル100の非表示領域Aに形成されており、パネルの駆動モードに応じて、共通電圧をタッチスクリーン110に印加したり、またはタッチ駆動電圧をタッチスクリーン110に印加し、タッチスクリーンからセンシング信号を受信し、
ディスプレイドライバIC120は、パネルがディスプレイ駆動モードで動作する時には、駆動電極及びセンシング電極が液晶を駆動するための共通電極の機能を行うように、共通電圧を駆動電極及びセンシング電極に印加し、タッチ駆動モードで動作する時には、駆動電極とセンシング電極との間に相互静電容量を形成するために、駆動電極にはパルス状のタッチ駆動電圧を印加し、DC電圧が印加されているセンシング電極からタッチ時に発生する相互静電容量の変化量に対するセンシング信号を受信し、
ディスプレイドライバIC120は、タッチスクリーン110に含まれた複数のサブ駆動電極1120のそれぞれからデータラインと平行に延長された複数の駆動電極配線1122を通じて複数の駆動電極112と接続され、複数のセンシング電極114から延長された複数のセンシング電極配線1142を通じて複数のセンシング電極114と接続され、
複数の駆動電極配線1122は、パネル100の表示領域において複数のサブ駆動電極1120とコンタクトホールを通じて接続された金属層で形成され、
駆動電極配線とサブ駆動電極との接続関係において、
ゲートライン108と、ゲートライン108に交差して配列されるデータライン107とによって定義される領域に複数の画素電極105が形成され、ゲートライン108から延長されたゲート電極Gと、データライン107から延長されたソース電極Sと、コンタクトホールCH1を通じて画素電極105と接続されたドレイン電極D、及びこれらの間に位置したアクティブ層ALは薄膜トランジスタTFTを構成し、
パネルの下部基板には、下部ベース基板101上にゲート電極G、アクティブ層AL、ソース電極S、ドレイン電極D、画素電極105、駆動電極配線1122及びサブ駆動電極(共通電極)1120が形成され、
センシング電極配線1142の一部が、非表示領域A内で駆動電極配線1122と交差する、
タッチスクリーン一体型表示装置。」
(2)引用文献2
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。
「[0138] 次に、図34(a)にタッチパネル100Bの領域12DtGにおける配線間の接続構造を模式的に示す。図34に示すように、駆動電極14Dに接続された引出し配線12Dtは、領域12DtGに設けられた配線を介して駆動電極14D用の端子に接続され、検出電極12Sも同様に、領域12DtGに設けられた配線を介して検出電極12S用の端子に接続される。これらの端子は、シールド電極層15Sと同じ透明導電層で形成されている。
[0139] 図34(b)に、引出し配線12Dtと検出電極12S用の配線との交差部SDXの模式的な平面図を示し、図34(c)に、引出し配線12Dtと駆動電極14D用配線との接続部DDCの模式的な平面図を示す。これらの図に示すように、これらの配線を形成する金属層と別の層として形成されているシールド電極層15Sと同じ透明導電層を利用して、交差部SDXおよび接続部DDCを形成することができる。」
「[図34]
[図:0001387314000006.jpg]
」
(3)引用文献3
原査定の拒絶の理由にて引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0132】
一方,図14を参照すれば,本発明の実施例によるタッチ検出装置では,複数のセンサパッドで構成される列と隣接する列との間にダミーライン300をさらに形成することができる。
【0133】
これは,特定センサパッド110と隣接する列に属するセンサパッド110’'との間の関係による寄生静電容量Cpを減殺させるためのことである。
【0134】
具体的には,特定列に属するセンサパッド110と連結された信号配線120は,他の列に属するセンサパッド110’'と連結された信号配線120''との関係においても寄生静電容量Cpを発生させることができる。特に,信号配線120の配置形態から見た時,駆動装置200(図6及び図10参照)から遠く離れているセンサパッド110であればあるほどそれと連結された信号配線120が隣接列のセンサパッド110’'と連結された信号配線120''と非常に近接しているので,隣接列に属するセンサパッド110’'との関係において一層激しい寄生静電容量Cpを発生させる。
【0135】
このような隣接する列間の関係で発生する寄生静電容量Cpも減殺させるため,列と列との間には,ダミーライン300を形成することができる。
【0136】
ダミーライン300は,列と列との間で駆動装置200(図6及び図10参照)から遠くなる方向,すなわち,列方向に延長されることができる。
【0137】
列と列との間に配置されたダミーライン300には,何らの信号も印加されないか(絶縁状態維持),駆動装置200(図6及び図10参照)から駆動信号が印加されることができる。」
「【図14】
[図:0001387314000007.jpg]
」
第5 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
ア 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
(ア)引用発明は、
「タッチスクリーン110、ディスプレイドライバIC120及びタッチIC130を含むタッチスクリーン一体型表示装置であって」、
「ディスプレイドライバIC120は、パネルがディスプレイ駆動モードで動作する時には、駆動電極及びセンシング電極が液晶を駆動するための共通電極の機能を行うように、共通電圧を駆動電極及びセンシング電極に印加し、タッチ駆動モードで動作する時には、駆動電極とセンシング電極との間に相互静電容量を形成するために、駆動電極にはパルス状のタッチ駆動電圧を印加し、DC電圧が印加されているセンシング電極からタッチ時に発生する相互静電容量の変化量に対するセンシング信号を受信」する
から、引用発明の「タッチスクリーン一体型表示装置」は、表示を行う装置の部分と、これと一体化された「相互静電容量」を検出する装置の部分とを含む、「タッチ」による入力を受け付ける装置といえるものである。そうすると、引用発明と本願発明1とは、「表示装置と一体化された容量検出装置を含む入力装置」である点で共通している。
(イ)引用発明の「パネルの下部基板」は、本願発明1の「第1の基板」に相当する。
(ウ)引用発明の「複数の駆動電極112及び複数のセンシング電極114」は、「タッチモードで駆動する時にはそれぞれタッチ駆動電極及びタッチセンシング電極として機能」するから、引用発明の上記(ア)で述べた構成における「駆動電極とセンシング電極との間に相互静電容量を形成する」点も踏まえると、本願発明1の「前記容量検出装置の複数のセンサ電極」に相当する。
(エ)引用発明の
「ゲートライン108と、ゲートライン108に交差して配列されるデータライン107とによって定義される領域に複数の画素電極105が形成され、ゲートライン108から延長されたゲート電極Gと、データライン107から延長されたソース電極Sと、コンタクトホールCH1を通じて画素電極105と接続されたドレイン電極D、及びこれらの間に位置したアクティブ層ALは薄膜トランジスタTFTを構成」する
との構成によれば、「データライン107」は、「配列される」、すなわち複数のものが並んで配置されるものであり、当該「データライン107」から「ソース電極S」が「延長され」るから、本願発明1の「ソースライン」に相当する。
また、引用発明の上記構成及び
「ディスプレイドライバIC120は、タッチスクリーン110に含まれた複数のサブ駆動電極1120のそれぞれからデータラインと平行に延長された複数の駆動電極配線1122を通じて複数の駆動電極112と接続され、複数のセンシング電極114から延長された複数のセンシング電極配線1142を通じて複数のセンシング電極114と接続され、
複数の駆動電極配線1122は、パネル100の表示領域において複数のサブ駆動電極1120とコンタクトホールを通じて接続された金属層で形成され」、
「パネルの下部基板には、下部ベース基板101上にゲート電極G、アクティブ層AL、ソース電極S、ドレイン電極D、画素電極105、駆動電極配線1122及びサブ駆動電極(共通電極)1120が形成され」る
との構成によれば、「データライン107」は、「ソース電極S」や「駆動電極配線1122」とともに「パネルの下部基板」に設けられ、かつ、少なくとも部分的に「パネル100の表示領域」内に配置されるということができ、ここで、「パネル100の表示領域」は、上記(ア)で述べた表示を行う装置において表示のために活性化される領域であって、本願発明1の「前記表示装置のアクティブ部分」に相当する。
また、引用発明の「駆動電極配線1122」及び「センシング電極配線1142」のいずれか一方、他方は、それぞれ、本願発明1の「第1のルーティングトレース」、「第2のルーティングトレース」に相当する。
以上の点について、上記(イ)も踏まえると、引用発明は、本願発明1の
「前記第1の基板に設けられ、前記表示装置のアクティブ部分内に少なくとも部分的に配置された複数のソースライン」
に相当する構成を備えており、また、引用発明と、本願発明1の
「前記第1の基板に設けられた複数のルーティングトレース」
「を備え」、
「前記複数のルーティングトレースは、
第1のルーティングトレースと、
第2のルーティングトレースと、を含」む
との構成とは、
「複数のルーティングトレース」
「を備え」、
「前記複数のルーティングトレースは、
第1のルーティングトレースと、
第2のルーティングトレースと、を含」む
という構成である点で共通している。
なお、本願発明1の「前記第1の基板に設けられた」との構成が共通部分から除外されるのは、引用発明において、「駆動電極配線1122」は「パネルの下部基板」に「形成され」たものであるものの、「センシング電極配線1142」については同じ「パネルの下部基板」に設けられたものであるとは特定されないためである。
(オ)上記(ウ)で述べた引用発明の「複数の駆動電極112及び複数のセンシング電極114」は、「タッチモードで駆動する時にはそれぞれタッチ駆動電極及びタッチセンシング電極として機能」する他、「タッチスクリーン一体型表示装置がディスプレイモードで駆動する時には共通電極として機能」するものであり、「ディスプレイモードで駆動する」ことによって表示が更新されることは当然であるから、上記(ア)で述べた引用発明の構成も踏まえると、「ディスプレイモード」の表示更新、及び、「タッチモード」における「駆動電極とセンシング電極との間」の「相互静電容量」検出の2つの機能を行うといえる。
ここで、本願明細書の「表示電極が表示更新と容量検出の機能も行うので、表示電極は、「コモン電極」とも呼ばれうる。」(段落【0035】)との記載を参酌すると、上記2つの機能を行う引用発明の「複数の駆動電極112及び複数のセンシング電極114」のそれぞれは、本願発明1の「1つ以上のコモン電極」に相当する構成を備えるといえる。
(カ)引用発明は、
「複数の駆動電極112は、非表示領域Aでの電気的接続によって一つの駆動電極を構成する複数のサブ駆動電極1120を含み、」
「センシング電極配線1142の一部が、非表示領域A内で駆動電極配線1122と交差する」
ものである。
また、上記(エ)で述べた引用発明の構成において、「複数の駆動電極配線1122」は、「データラインと平行に延長され」、かつ「パネル100の表示領域において複数のサブ駆動電極1120とコンタクトホールを通じて接続された金属層で形成され」るものである一方、「複数のセンシング電極配線1142」は、「複数のセンシング電極114」と結合されるといえる。
ここで、「センシング電極配線1142」と「センシング電極114」との接続は、「駆動電極配線1122」と「駆動電極112」に含まれる「サブ駆動電極1120」との接続と同様に、「パネル100の表示領域において」なされることが明らかである。そうすると、「駆動電極配線1122」、「センシング電極配線1142」の、それぞれ「サブ駆動電極1120」、「センシング電極114」との上記接続部分の近傍は、「パネル100の表示領域」内に配置されるといえる。
また、引用発明の「非表示領域A内」は、本願発明1の「非アクティブ部分」に相当する。
そして、以上のことについて、上記(エ)で検討した点も踏まえ、かつ、引用発明の「駆動電極配線1122」及び「センシング電極配線1142」のうち、「駆動電極配線1122」が本願発明1の「第1のルーティングトレース」に相当し、「センシング電極配線1142」が本願発明1の「第2のルーティングトレース」に相当すると仮定すると、引用発明と、本願発明1の
「前記第1のルーティングトレースの少なくとも第1の部分が、第1の金属層内に、前記複数のソースラインの第1のソースラインに平行かつ前記表示装置の前記アクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第1の部分が、前記第1の金属層内の前記第1のルーティングトレースに平行に前記表示装置のアクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第2の部分が、前記表示装置の非アクティブ部分内で第2の金属層内に配置されかつ前記第1のルーティングトレースと交差し、前記第2のルーティングトレースの前記第1の部分に第1のビアを介して結合され」る
との構成とは、
「前記第1のルーティングトレースの少なくとも第1の部分が、前記複数のソースラインの第1のソースラインに平行かつ前記表示装置の前記アクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第1の部分が、前記表示装置のアクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第2の部分が、前記表示装置の非アクティブ部分内で配置されかつ前記第1のルーティングトレースと交差し、前記第2のルーティングトレースの前記第1の部分に結合され」る
構成である点で共通している。
(キ)上記(カ)の仮定について、上記(ウ)も踏まえると、引用発明の「センシング電極114」は、本願発明1の「第1のセンサ電極」に相当し、上記(カ)で検討した「複数のセンシング電極配線1142」が「複数のセンシング電極114」と結合される点について、引用発明と本願発明1の
「前記第2のルーティングトレースは、第1のピラーを介して、前記複数のセンサ電極の第1のセンサ電極に結合され」る
との構成とは、
「前記第2のルーティングトレースは、前記複数のセンサ電極の第1のセンサ電極に結合され」る
との構成である点で共通している。
イ 上記アから、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「表示装置と一体化された容量検出装置を含む入力装置であって、
第1の基板と、
前記容量検出装置の複数のセンサ電極と、
前記第1の基板に設けられ、前記表示装置のアクティブ部分内に少なくとも部分的に配置された複数のソースラインと、
複数のルーティングトレースと、を備え、
前記複数のセンサ電極のそれぞれは、前記表示装置の1つ以上のコモン電極を備え、
前記複数のルーティングトレースは、
第1のルーティングトレースと、
第2のルーティングトレースと、を含み、
前記第1のルーティングトレースの少なくとも第1の部分が、前記複数のソースラインの第1のソースラインに平行かつ前記表示装置の前記アクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第1の部分が、前記表示装置のアクティブ部分内に配置され、
前記第2のルーティングトレースの第2の部分が、前記表示装置の非アクティブ部分内で配置されかつ前記第1のルーティングトレースと交差し、前記第2のルーティングトレースの前記第1の部分に結合され、
前記第2のルーティングトレースは、前記複数のセンサ電極の第1のセンサ電極に結合された、入力装置。」
(相違点1)
本願発明1は、「前記第1の基板との間に表示材料層を挟むように設けられた第2の基板」を備えるのに対して、引用発明は、「パネルの下部基板」の他に「第2の基板」を備えると特定されるものではない点。
(相違点2)
本願発明1の「複数のルーティングトレース」がすべて「前記第1の基板に設けられ」たものであるのに対して、引用発明の「駆動電極配線1122」は「パネルの下部基板」に「形成され」たものであるものの、「センシング電極配線1142」については同じ「パネルの下部基板」に設けられたものであるとは特定されない点。
(相違点3)
本願発明1は、「前記第1の基板に設けられ、集積回路のピンに結合するように構成されたボンドパッド」を備え、「前記ボンドパッドは、前記非アクティブ部分内で、第2のビアを介して、前記第2のルーティングトレースの前記第2の部分に結合され」るものであるのに対して、引用発明は、そのような構成を備えるものではない点。
(相違点4)
本願発明1では、「前記第1のルーティングトレースの少なくとも第1の部分」が、「第1の金属層内に」「配置され」るのに対して、引用発明では、「駆動電極配線1122」が、「パネルの下部基板」に「形成」されるものの、「第1の金属層内に」「配置され」ると特定されるものではない点。
(相違点5)
本願発明1は、「前記第2のルーティングトレース」について、その「第1の部分」が、「前記第1の金属層内の前記第1のルーティングトレースに平行に配置され」る一方、同「第2の部分」は、「第2の金属層内に配置され」るものであり、また、「第1の部分」と「第2の部分」との「結合」が「第1のビアを介して」なされるものであるのに対して、引用発明は、「センシング電極配線1142」の配置位置及び「データライン」との配置の関係や、「駆動電極配線1122と交差する」部分とその余の部分との結合について、本願発明1のように特定されるものではない点。
(相違点6)
本願発明1では、「前記第2のルーティングトレース」と「前記複数のセンサ電極の第1のセンサ電極」との「結合」が「第1のピラーを介して」なされるのに対して、引用発明では、「複数のセンシング電極配線1142」と「複数のセンシング電極114」との結合について、そのように特定されるものではない点。
(相違点7)
本願発明1の「前記第1のセンサ電極」は「前記第2の基板に設けられた」ものであるのに対して、引用発明の「センシング電極114」は、そのように特定されるものではない点。
(2)判断
相違点1及び相違点7は、「第2の基板」に関するものである点で互いに関連しているので、まとめて検討する。
液晶表示装置において、第1の基板における当該液晶表示装置のアクティブ部分内に配置されたルーティングトレースに接続された表示電極を、前記第1の基板との間に表示材料層を挟むように設けられた第2の基板に設けられるものとすることは、引用文献1~3のいずれにも記載されておらず、本願の優先日前において周知技術であったともいえない。
引用文献1の「本発明は」、「TN(Twisted Nematic)モードとVA(Vertical Alignment)モードのような垂直電界駆動方式では、駆動電極及びセンシング電極が上部基板に形成されるなど様々な構造に変更可能である。」(段落【0023】)との記載によれば、引用発明の「パネルの下部基板」との間に「表示材料層」を挟む「上部基板」に、「ディスプレイモード」でも機能し得る「駆動電極112」及び「センシング電極114」を設けることについては、当業者が容易に想到し得るとしても、「表示材料層」を挟み、「アクティブ領域」が存在する複数の基板における電極及び配線の配置の関係は、表示等のために自由度が制限されることから必ずしも設計的事項であるとはいえず、「駆動電極112」を上記段落【0023】の記載に基づいて「上部基板」に設ける際に、「駆動電極112」に接続された「駆動電極配線1122」を「パネルの下部基板」の「パネル100の表示領域」内に配置すること(「駆動電極112」と「駆動電極配線1122」とを共通の基板には配置しないように引用発明を変更すること)についてまで、当業者が容易に想到し得るといえない。
以上のことは、上記(1)ア(カ)とは逆に、引用発明の「センシング電極配線1142」が本願発明1の「第1のルーティングトレース」に相当し、「駆動電極配線1122」が本願発明1の「第2のルーティングトレース」に相当すると仮定しても同様である。
よって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2,3に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
2 本願発明2~11について
本願発明2~11は、本願発明1を減縮した発明である。
そうすると、本願発明2~11も、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用発明及び引用文献2,3に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3 本願発明12~14について
本願発明12は、
「前記第1の基板との間に表示材料層を挟むように設けられた第2の基板」と、
「前記第1の基板に設けられた複数のルーティングトレース」とを備える点、及び
「複数のルーティングトレース」が、
「第1のルーティングトレースと、
第2のルーティングトレースと、を含み」、
「前記第1のルーティングトレースの少なくとも第1の部分が、第1の金属層内に、前記複数のソースラインの第1のソースラインに平行かつ」「表示装置」の「前記アクティブ部分内に配置され」、
「前記第2のルーティングトレースの第1の部分が、前記第1の金属層内の前記第1のルーティングトレースに平行」に「表示装置」の「前記アクティブ部分内に配置され」る点
において、本願発明1と共通の構成を含むものである。
その一方で、本願発明1は、「センサ電極」に関する構成として、
「前記第2のルーティングトレースは、第1のピラーを介して、前記複数のセンサ電極の第1のセンサ電極に結合され、
前記第1のセンサ電極は、前記第2の基板に設けられた」
ものであるのに対して、本願発明12は、「表示電極」に関する構成として、
「前記第2のルーティングトレースは、第1のピラーを介して、前記複数の表示電極の第1のセンサ電極に結合され、
前記第1の表示電極は、前記第2の基板に設けられた」
ものである点で、本願発明1と本願発明12とは異なる。
しかしながら、引用発明では、「複数の駆動電極112及び複数のセンシング電極114は、タッチスクリーン一体型表示装置がディスプレイモードで駆動する時には共通電極として機能」するから、本願発明12と引用発明とを対比した場合、引用発明の「センシング電極114」(又は「サブ駆動電極1120」)が、本願発明1の「第1の表示電極」に相当し、そのため、本願発明12と引用発明との相違点には、少なくとも相違点1,7と同様のもの(相違点7については、「前記第1のセンサ電極」が「前記第1の表示電極」で置換される。)が含まれることとなる。
そして、当該相違点1,7については、上記1(2)で検討したとおりであり、これは、本願発明12の本願発明1との差異によって左右されるものではない。
また、本願発明13,14は、本願発明12を減縮した発明である。
よって、本願発明12~14も、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用発明及び引用文献2,3に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
3 本願発明15について
本願発明15は、
「前記第1の基板との間に表示材料層を挟むように設けられた第2の基板」と、
「前記第1の基板に設けられた」「複数のルーティングトレース」とを備える点、
「複数のルーティングトレース」が、
「第1のルーティングトレースと、
第2のルーティングトレースと、を含み、
前記第1のルーティングトレースの少なくとも第1の部分が、第1の金属層内に、前記複数のソースラインの第1のソースラインに平行かつ前記表示装置の前記アクティブ部分内に配置され」、
「前記第2のルーティングトレースの第1の部分が、前記第1の金属層内の前記第1のルーティングトレースに平行」に「前記表示装置の前記アクティブ部分内に配置され」る点、
「前記第2のルーティングトレース」が、「第1のピラーを介して」、「前記複数のセンサ電極の第1のセンサ電極に結合され」る点、及び
「前記第1のセンサ電極」が、「第2の基板に設けられた」点
において、本願発明1と共通の構成を含むものである。
そうすると、本願発明15と引用発明とを対比した場合、両者の相違点には、少なくとも相違点1,7と同様のものが含まれることとなる。
そして、当該相違点1,7については、上記1(2)で検討したとおりであり、これは、本願発明15の本願発明1との差異によって左右されるものではない。
よって、本願発明15も、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても引用発明及び引用文献2,3に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものであるとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり、請求項1~15に係る発明は、当業者が引用文献1~3に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-015766