商標拒絶査定不服審判
2021-014053
ミナモ
- 審判番号
- 2021-014053
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-018681
- 請求日
- 2021年10月15日
- 審決日
- 2022年07月14日
- 公報発行日
- 2022年10月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ジー・ピー・アイ
- 【請求人代理人】砂川 惠一
- 審判長/審判官
- 審判長 岩崎 安子
- 審判官 大森 友子
- 審判官 清川 恵子
- 分類
- T18 .261-Z (W3541) / T18 .262-Z (W3541) / T18 .263-Z (W3541)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020- 18681拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類「広告の企画,広告,広報活動の企画,広告物の配布,事業の管理及び運営並びにこれらに関するコンサルティング,事業に関する情報の提供,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,レンタカー事業の運営及び管理,商業又は広告のための展示会及びイベントの企画・運営,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第41類「ホリデイキャンプの企画・運営又は開催,スポーツキャンプの企画・運営又は開催,パーティの企画,コンサートの企画又は運営」を指定役務として、令和2年2月6日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年1月5日付けで拒絶理由の通知がされ、同年2月8日付けで意見書が提出されたが、同年7月13日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年10月15日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5446158号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成 別掲2のとおり
指定商品 第30類「菓子及びパン」
登録出願日 平成23年4月28日
設定登録日 平成23年10月21日
(2)登録第5544228号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成 別掲3のとおり
指定商品 第5類「ビタミンC誘導体とフェルラ酸を主原料とする粉末状 の加工食品」
登録出願日 平成24年1月20日
設定登録日 平成24年12月21日
(3)登録第6223573号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成 「みなも」(標準文字)
指定商品 第33類「日本酒,清酒,泡盛,焼酎,合成清酒,白酒,直し ,みりん,濁酒,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒」
登録出願日 平成31年4月12日
設定登録日 令和2年2月6日
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、「i」の上部分を三重丸とするデザインを施し、全体にややデザイン化した「minamo」の欧文字からなるところ、該構成は、格別特徴のある態様とはいえず、文字全体をもって「minamo」の欧文字であることを無理なく理解できるものであるから、当該文字に相応して「ミナモ」の称呼を生じるものである。
また、本願商標を構成する「minamo」の文字は、我が国の一般的な辞書等に掲載された語ではない上に、指定役務との関係で特定の意味合いを想起させる語として知られているものとも認められない。
したがって、本願商標は、「ミナモ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1は、別掲2のとおり、「MI」「NA」「MO」の欧文字をハイフンでつないで表し、「MI」「NA」「MO」の各文字部分の上段に「み」「な」「も」の平仮名を書してなるものであり、かかる構成よりは、平仮名は欧文字部分の読みを表したものと容易に理解されるものである。
そうすると、引用商標1よりは、その構成文字に相応して「ミナモ」の称呼が生じ、上記(1)と同様に、特定の観念は生じないものである。
イ 引用商標2は、別掲3のとおり、「ミナモ、minamo」の文字を小さく表し、その下に黄色い横長長方形を配し、該長方形の中に「mi」を大きくややデザイン化した、「minamo」の欧文字を白抜きで表し、語頭の「m」の欧文字の下に「ミナモ」の片仮名、「namo」の欧文字の上に小さく5つの人の形の図形を表してなる、文字と図形の結合商標である。
そして、上記黄色の横長長方形は、デザイン化された「minamo」の欧文字部分の背景図形であるから、特段の称呼及び観念を生ずるものとはいえないし、5つの人の形の図形は、文字部分との観念上の結び付きもなく、特定の意味合いを理解させるものではない。
そうすると、引用商標2の黄色の横長長方形の構成態様において、図形部分と文字部分を常に一体のものとして把握する理由があるとはいえず、顕著に白抜きで浮き出るように表された「minamo」の欧文字部分が、看者に強い印象を与えるものといえる。
また、語頭の「m」の欧文字の下の「ミナモ」の片仮名は、欧文字部分の読みを表したものと容易に理解されるものである。
そして、上部の「ミナモ、minamo」の小さな文字は、黄色の横長長方形内の文字を表すために付記されたものと認められる。
以上のことよりすれば、引用商標2は、その文字部分から「ミナモ」の称呼を生じ、上記アと同様に、特定の観念を生じないものである。
ウ 引用商標3は、2(3)のとおり、「みなも」の文字を標準文字で表してなるから、その構成文字に相応して「ミナモ」の称呼が生じるものである。また、「みなも」の文字は、「海・川・湖などの水の表面。すいめん。みのも。」(広辞苑第七版 岩波書店)の意味を有するから、引用商標3からは、「ミナモ」の称呼が生じ、「海・川・湖などの水の表面。すいめん。」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 本願商標と引用商標1との類否について検討すると、外観については、構成全体、「minamo」の欧文字部分の大文字と小文字の差異及びハイフン並びに平仮名の有無の差異を有するものの、欧文字部分はつづり字を共通にするものであり、本願商標と引用商標1は、ともに格別特徴のある態様ともいえないことから、本願商標と引用商標1のそれらの相違が、看者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとはいい難く、似かよった印象を与えるものである。
そして、称呼においては、本願商標と引用商標1とは、「ミナモ」の称呼を共通にするものであり、観念については、共に生じないものであるから比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標1は、観念において比較できないとしても、「ミナモ」の称呼を共通にし、外観においても似かよった印象を与えるから、これらの外観、称呼、及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合勘案すれば、これらは相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
イ 本願商標と引用商標2の類否について検討すると、外観については、全体として相違する部分があるとしても、本願商標と引用商標2の構成中、看者に強い印象を与える「minamo」の欧文字部分のつづり字を共通にし、本願商標と引用商標2のデザイン化された「m」の文字は同じような丸い書体で表されており、「i」の上部分を図案化していることも同じであることから、本願商標と引用商標2は、似かよった印象を与えるものである。
次に称呼については、本願商標及び引用商標2とは「ミナモ」の称呼を共通にするものである。
さらに観念については、本願商標と引用商標2からは、特定の観念が生じないから、観念において比較することはできない。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、観念において比較できないとしても、「ミナモ」の称呼を共通にし、外観においても似かよった印象を与えるから、これらの外観、称呼、及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合勘案すれば、これらは相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
ウ 本願商標と引用商標3の類否について検討すると、外観においては、欧文字と平仮名であって文字種を異にするものの、本願商標はさほど特徴的な態様ともいえず、引用商標3は普通に用いられる方法で表されていることに加え、商標の使用においては、商標の構成文字を同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換して表記したり、デザイン化したりすることが一般的に行われている取引の実情があることに鑑みれば、それぞれの文字を置き換えたものとして、取引者、需要者に認識されるものであるから、両者における文字種の相違が、看者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとまではいえない。
次に、称呼においては、本願商標と引用商標3とは、共に「ミナモ」の称呼を生じるものである。
そして、観念においては、本願商標からは、観念は生じないが、引用商標3からは、「海・川・湖などの水の表面。すいめん。」の観念を生じるものである。
してみれば、本願商標と引用商標3とは、観念において相違があるとしても、称呼を共通にし、外観において、称呼を共通にすることを凌駕するほどの顕著な差異があるとはいえないものであるから、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標3とは互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(4)本願商標の指定役務と引用商標の指定商品との類否
引用商標の指定商品は、本願商標の指定役務中の第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に係る取扱商品である「飲食料品」に含まれるものである。
したがって、本願指定役務は、引用商標の指定商品と同一又は類似である。
(5)請求人の主張について
請求人は、本願商標においては、「ミナモ」だけでなく、「マイナモ」、「マイネーモ」、「ミネーモ」などの称呼が生じ得るから、本願商標と引用商標とは、一部重複する称呼があるとしても、聴別は容易である旨主張し、資料を提出している。
しかしながら、請求人が提出する資料は、「mi」(Mi、MI)の文字が離れていたり、ハイフンを用いて表したものであったり、あるいは、「マイ」と読ませるために「マイ」の片仮名を共に表してなるものであるから、当該資料をもって本願商標から「マイナモ」等の称呼が生じるとはいえない。また、特定の観念を生じない欧文字については、一般的にローマ字又は英語風の読みに倣って称呼されるものであるから、本願商標はローマ字読みで「ミナモ」と称呼されるのが自然である。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(6)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、引用商標の指定商品と類似する本願商標の指定役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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