商標拒絶査定不服審判
2018-009051
ゲンノミンチョー、ミナモトノミンチョー、ゲンノ、ミナモトノ、ゲン、ミナモト
- 審判番号
- 2018-009051
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2016-123715
- 請求日
- 2018年07月02日
- 審決日
- 2018年12月26日
- 公報発行日
- 2019年02月22日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】アドビ インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】稲葉 良幸
- 【請求人代理人】田中 克郎
- 【請求人代理人】石田 昌彦
- 【請求人代理人】森本 久実
- 審判長/審判官
- 審判長 薩摩 純一
- 審判官 大森 友子
- 審判官 須田 亮一
- 分類
- T18 .261-WY (W09) / T18 .262-WY (W09) / T18 .263-WY (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2016-123715拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は,「源ノ明朝」の文字を標準文字で表してなり,第9類「電子応用機械器具及びその部品,磁気式の記録媒体に記録されたタイプフェイスフォント,電子送信手段により提供されるダウンロード可能なフォント」を指定商品として,平成28年11月7日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,拒絶の理由に引用した登録第4824964号(以下「引用商標」という。)は,「源」の文字を標準文字で表してなり,平成12年4月10日に登録出願,第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として,同16年12月10日に設定登録され,その後,同26年9月30日商標権の存続期間の更新登録がされ,現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,「源ノ明朝」の文字からなるところ,その後半の「明朝」の文字は,本願指定商品中,「磁気式の記録媒体に記録されたタイプフェイスフォント,電子送信手段により提供されるダウンロード可能なフォント」との関係において,漢字や仮名の書体(フォント)の一種を表す語として広く知られているものであって,文字の書体としての「明朝体」と同義のものとして理解されるものである。そうすると,本願の指定商品に係る文字のフォントとの関係においては,出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認められるものである。
そうすれば,本願商標は,「源ノ」と「明朝」の文字を結合したものと認めることができる。
そして,「源ノ」の文字部分についてみるに,本願商標の指定商品を取り扱う業界において,該文字部分中,「ノ」の文字が,「(後続する名詞との所有・所在・所属・行為者などの関係を表す)『の』」の文字(「大辞林 第3版」 株式会社 三省堂)の片仮名表記として普通に使用されている等の事情は,職権で調査しても発見できなかった。
また,「源ノ」の文字部分は,同書同大でまとまりよく一体に表されており,該文字部分から生ずる「ミナモトノ」又は「ゲンノ」の称呼も5音又は3音と比較的短い音数であって一連に称呼し得るものであることからすると,「ノ」の部分を,殊更省略して,「源」の文字部分のみに着目するというよりは,むしろ,「源ノ」の文字の全体をもって,特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものと認識し,把握されるとみるのが自然である。
そうすると,本願商標における「源ノ」の文字部分は,その構成上,出所識別標識としての要部と理解されるものというのが相当である。
してみれば,本願商標は,その構成全体の文字に相応して「ミナモトノミンチョウ」又は「ゲンノミンチョウ」の称呼を生じるほか,本願商標の要部である「源ノ」の文字部分の構成文字に相応した「ミナモトノ」又は「ゲンノ」の称呼をも生じるものであり,そして,本願商標全体及びその要部のいずれからも特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は,「源」の文字からなるところ,該文字は,「物事の起こるはじめ。」等の意味を有する語(「大辞林 第3版」 株式会社 三省堂)であるから,「ミナモト」又は「ゲン」の称呼を生じ,「物事の起こるはじめ。」等の観念を生ずるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とを比較すると,外観においては,両商標は,上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであって,それぞれの構成態様において,両者は明らかに相違するものであるから,外観上,判然と区別し得るものである。また,本願商標の要部である「源ノ」と引用商標とを比較しても,同様に,外観上,判然と区別し得るものである。
そして,称呼においては,本願商標全体から生じる「ミナモトノミンチョウ」又は「ゲンノミンチョウ」の称呼と引用商標から生じる「ミナモト」「ゲン」の称呼とを比較すると,本願商標の第5音から第10音又は第3音から第8音の「ノミンチョウ」の音の有無という明白な差があることから,両者は,称呼上明確に聴別できるものである。また,本願商標の要部である「源ノ」から生じる「ミナモトノ」又は「ゲンノ」の称呼と引用商標から生じる「ミナモト」又は「ゲン」の称呼とを比較すると,本願商標の第1音から第4音又は第1音から第2音における「ミナモト」の4音又は「ゲン」の2音が共通するが,語尾における「ノ」の音の有無の差異を有するものであり,ともに5音あるいは3音又は4音あるいは2音という比較的短い音構成であることからすれば,語尾における「ノ」の音の有無が称呼全体に及ぼす影響は少なくないものであるから,両者は,称呼上十分に聴別できるものである。
さらに,観念においては,本願商標からは,特定の観念を生じないものであり,引用商標からは「物事の起こるはじめ。」の観念を生じるものであるから,両者は観念上,相紛れるおそれはない。
以上からすれば,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念において相紛れることのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標は,引用商標とは類似する商標とはいえず,その指定商品が,引用商標の指定商品と同一又は類似するとしても,商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから,これを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2018-009051