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特許拒絶査定不服審判

2021-013694

光フェルール及び光フェルール金型

審判番号
2021-013694
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2018-538529外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年10月08日
審決日
2023年04月24日
公報発行日
2024年09月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-Z (G02B) / P18 .121-Z (G02B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2018-538529「光フェルール及び光フェルール金型」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 4月20日国際公開、WO2017/066135、平成30年10月18日国内公表、特表2018-530794〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 8項目
理 由

第1 手続の経緯

本願は、2016年(平成28年)10月11日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2015年10月12日、米国)を国際出願日とする出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和2年8月25日付け:拒絶理由通知書
令和3年2月18日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年6月23日付け:拒絶査定
令和3年10月8日 :審判請求書の提出

第2 本願発明

本願の請求項に係る発明は、令和3年2月18日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし10に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりのものである。

「【請求項1】
成型された一体状の光フェルールであって、
前記一体状の光フェルールの外周面を略一回りする分割線加工物を含む1つ以上の分割線加工物であり、前記光フェルールの面を厚さ軸に沿って第1のセクションと反対側の第2のセクションとに区分する1つ以上の分割線加工物を備え、
前記第1のセクションは、
光導波路を受け入れ固定するために構成された1つ以上の要素と、
前記一体状の光フェルール内に光を伝搬させながら前記光導波路からの前記光の1つ以上の特性に作用を及ぼすために構成された1つ以上の要素と、
前記光フェルールが接合用フェルールと接合されるときに、前記厚さ軸と直交する第1の横軸に沿う前記光フェルールの平行移動、前記厚さ軸及び前記第1の横軸の両方と直交する第2の横軸に沿う前記光フェルールの平行移動、並びに前記厚さ軸の周りの前記光フェルールの回転を制御する1つ以上の第1の位置合わせ特徴と、を備え、
前記第2のセクションは、前記光フェルールが前記接合用フェルールと接合されるときに、前記厚さ軸に沿う前記光フェルールの平行移動、並びに前記第1の横軸及び前記第2の横軸の周りの前記光フェルールの回転を制御する少なくとも1つの第2の位置合わせ特徴を含む、光フェルール。」

第3 原査定における拒絶の理由

原査定の拒絶の理由は、概略、次のとおりのものである。

1 本願発明は、その本願の優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。

2 本願発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記

国際公開第2015/038941号

第4 引用文献の記載、及び、引用発明の認定

1 原査定において引用され、本願の優先日前に日本国内又は外国において頒布された国際公開第2015/038941号(以下「引用文献1」という。)には、図面とともに、以下の事項が記載されている(下線、及び、翻訳は当審が付与した。)。

(1)「In some embodiments, an optical communication assembly includes an optical connector comprising a connector light coupling unit, the connector light coupling unit configured to couple light between a plurality of waveguides and a plurality of light redirecting elements, each light redirecting element optically coupled to a corresponding optical waveguide having a core diameter, the light redirecting element being configured to direct light emerging from the optical waveguide such that the directed light beam has a diameter greater than the core diameter of the optical waveguide.」

(第2頁第18行~第23行)

当審訳:いくつかの実施形態は、光通信アセンブリに向けられている。光通信アセンブリは、コネクタ光結合ユニットを備える光コネクタを含む。コネクタ光結合ユニットは、複数の導波路と複数の光方向転換素子(light redirecting element)との間で光を結合するように構成されている。それぞれの光方向転換素子は、コア直径を有する対応する光導波路に光学的に結合され、光方向転換素子は、光導波路から現れる光を方向付けるように構成されており、もって、この方向付けられた光ビームが、光導波路のコア直径を超える直径を有するようになっている。

(2)「In some embodiments, as shown in FIG. 3 A, light from the optical waveguide 204 can exit the connector in an exit direction 281 that is different than the mating direction 282 of the connector light coupling unit 220. In some embodiments, the optical waveguide is bent in a plane formed by the mating 282 and light exit 281 directions. In some embodiments, the connector light coupling unit 220 and/or the mating transceiver light coupling unit 290 can be a unitary construction meaning that the light coupling unit does not have any internal interfaces, joints, or seams. In some cases, a unitary structure or construction is capable of being formed in a single forming step such as machining, casting, or molding.」

(第10頁第30行~第36行)

当審訳:いくつかの実施形態では、図3Aに示されるように、光導波路204からの光は、コネクタを出口方向281に出てもよく、この出口方向281は、コネクタ光結合ユニット220の嵌合方向282とは異なる。いくつかの実施形態では、光導波路は、嵌合方向282及び光出口方向281により形成される平面内で屈曲する。いくつかの実施形態では、コネクタ光結合ユニット220及び/又は嵌合トランシーバー光結合ユニット290は、一体の構成であってもよく、このことは、光結合ユニットが内部の界面(interface)、ジョイント、又はシームを何も有しないことを意味する。いくつかの場合には、一体構造又は構成は、単一の形成ステップ、例えば機械加工、鋳造、又は成形で形成されることができる。

(3)「The mating surface 718a of the mechanical coupling member 718 is configured to mate with a corresponding mating surface 719b of the mechanical coupling member 719 of connector light coupling unit 701. The connector light coupling unit 701 includes V-grooves 731configured to hold a plurality of optical waveguides 723. Each light redirecting element 730 is optically aligned with a corresponding optoelectronic device 703 through corresponding optical element 720 when the connector light coupling unit 701 and the transceiver light coupling unit 702 are mated along their mating surfaces 718a, 719b.The mechanical support member 718 of the transceiver light coupling unit 702 includes first and second alignment features 721 disposed on the mating surface 718a of the mechanical support member 718. The alignment features are shaped to correspond to the tapered shape of the mechanical support member 719 of the connector light coupling unit 701. The connector light coupling unit 701 may also include first and second alignment features disposed on the mating surface 719b of the mechanical support member 719, however, these features are not shown in FIG. 7. If present, the alignment features may be shaped to correspond to the tapered shape of the mechanical support member 718 of the transceiver light coupling unit 702. The connector light coupling unit 701 includes interlock features 713 configured to interlock with compatible interlock features 732 of the transceiver light coupling unit.」

(第13頁第31行~第14頁第7行)

当審訳: 機械的結合部材718の嵌合面718aは、コネクタ光結合ユニット701の機械的結合部材719の対応する嵌合面719bと嵌合するように構成されている。コネクタ光結合ユニット701は、複数の光導波路723を保持するように構成されたV溝731を含む。コネクタ光結合ユニット701及びトランシーバー光結合ユニット702が、これらの嵌合面718a、719bに沿って嵌合されるときに、それぞれの光方向転換素子730は、対応する光学素子720を介して対応する光電子デバイス703と光学的に位置合わせされる。トランシーバー光結合ユニット702の機械的支持部材718は、機械的支持部材718の嵌合面718a上に配設された、第1及び第2の位置合わせ機構721を含む。位置合わせ機構は、コネクタ光結合ユニット701の機械的支持部材719の先細形状に対応する形状である。コネクタ光結合ユニット701はまた、機械的支持部材719の嵌合面719b上に配設される第1及び第2の位置合わせ機構を含んでもよいが、これらの機構は図7に示されていない。位置合わせ機構が存在する場合、位置合わせ機構は、トランシーバー光結合ユニット702の機械的支持部材718の先細形状に対応する形状であってもよい。コネクタ光結合ユニット701は、インターロック機構713を含み、このインターロック機構713は、トランシーバー光結合ユニットの適合するインターロック機構732とインターロックするように構成されている。

(4)図7A、及び、図7Bは以下のものである。

[図:0001413662000001.jpg]

[図:0001413662000002.jpg]

(5)以上の記載から、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。

「 コア直径を有する対応する光導波路723に光学的に結合され、光導波路723から現れる光を方向付けるように構成されており、もって、この方向付けられた光ビームが、光導波路723のコア直径を超える直径を有するようになっている光方向転換素子730と、
複数の光導波路723を保持するように構成されたV溝731と、
トランシーバー光結合ユニット702の適合するインターロック機構732とインターロックするように構成されるインターロック機構713と、
先細形状となっており、嵌合面719bを有する機械的結合部材719と、を備え、
複数の導波路723と複数の光方向転換素子730との間で光を結合するように構成され、
機械的支持部材719の先細形状は、トランシーバー光結合ユニット702の機械的支持部材718の嵌合面718a上に配設された、第1及び第2の位置合わせ機構721に対応し、
機械的結合部材719の嵌合面719bは、機械的結合部材718の嵌合面718aと嵌合するように構成されており、
一体の構成であってもよく、一体構造又は構成は、単一の形成ステップ、例えば機械加工、鋳造、又は成形で形成されることができる、
コネクタ光結合ユニット701。」

第5 対比

本願発明と引用発明とを対比する。

引用発明の「コネクタ光結合ユニット701」は、「複数の導波路723と複数の光方向転換素子730との間で光を結合するように構成され」ているので、本願発明の「光フェルール」に相当する。

引用発明の「コネクタ光結合ユニット701」は、「一体の構成であってもよく」、「一体構造又は構成は、単一の形成ステップ、例えば機械加工、鋳造、又は成形で形成されることができる」ので、本願発明の「成型された一体状の」「光フェルール」であるといえる。

引用発明の「V溝731」は、「複数の光導波路723を保持するように構成され」ているから、本願発明の「光導波路を受け入れ固定するために構成された1つ以上の要素」であるといえる。

引用発明の「光方向転換素子730」は、「コア直径を有する対応する光導波路723に光学的に結合され、光導波路723から現れる光を方向付けるように構成されており、もって、この方向付けられた光ビームが、光導波路723のコア直径を超える直径を有するようになって」いるから、本願発明の「前記一体状の光フェルール内に光を伝搬させながら前記光導波路からの前記光の1つ以上の特性に作用を及ぼすために構成された1つ以上の要素」であるといえる。

引用発明の「インターロック機構713」は、「トランシーバー光結合ユニット702の適合するインターロック機構732とインターロックするように構成され」、「機械的支持部材719の先細形状」は、「トランシーバー光結合ユニット702の機械的支持部材718の嵌合面718a上に配設された、第1及び第2の位置合わせ機構721に対応」するから、これらは、「光フェルールが接合対象と接合されるときに、厚さ軸と直交する第1の横軸に沿う前記光フェルールの平行移動、前記厚さ軸及び前記第1の横軸の両方と直交する第2の横軸に沿う前記光フェルールの平行移動、並びに前記厚さ軸の周りの前記光フェルールの回転を制御する」といえ、そうすると、引用発明の「インターロック機構713」及び「機械的支持部材719の先細形状」は、本願発明の「1つ以上の第1の位置合わせ特徴」に相当するといえる。

引用発明の「機械的結合部材719の嵌合面719b」は、「機械的結合部材718の嵌合面718aと嵌合するように構成され」ているから、「光フェルールが接合対象と接合されるときに、厚さ軸に沿う前記光フェルールの平行移動、並びに厚さ軸と直交する第1の横軸及び前記厚さ軸及び前記第1の横軸の両方と直交する第2の横軸の周りの前記光フェルールの回転を制御する」といえ、そうすると、引用発明の「機械的結合部材719の嵌合面719b」は、本願発明の「少なくとも1つの第2の位置合わせ特徴」に相当するといえる。

以上のことから、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]

「成型された一体状の光フェルールであって、
光導波路を受け入れ固定するために構成された1つ以上の要素と、
前記一体状の光フェルール内に光を伝搬させながら前記光導波路からの前記光の1つ以上の特性に作用を及ぼすために構成された1つ以上の要素と、
前記光フェルールが接合対象と接合されるときに、前記厚さ軸と直交する第1の横軸に沿う前記光フェルールの平行移動、前記厚さ軸及び前記第1の横軸の両方と直交する第2の横軸に沿う前記光フェルールの平行移動、並びに前記厚さ軸の周りの前記光フェルールの回転を制御する1つ以上の第1の位置合わせ特徴と、
前記光フェルールが前記接合対象と接合されるときに、前記厚さ軸に沿う前記光フェルールの平行移動、並びに前記第1の横軸及び前記第2の横軸の周りの前記光フェルールの回転を制御する少なくとも1つの第2の位置合わせ特徴を含む、光フェルール。」

[相違点1]

本願発明が「前記一体状の光フェルールの外周面を略一回りする分割線加工物を含む1つ以上の分割線加工物であり、前記光フェルールの面を厚さ軸に沿って第1のセクションと反対側の第2のセクションとに区分する1つ以上の分割線加工物」を備えているのに対し、引用発明は、「分割線加工物」を備えているか不明である点。

[相違点2]

本願発明が、その第1セクションに「光導波路を受け入れ固定するために構成された1つ以上の要素」、「前記一体状の光フェルール内に光を伝搬させながら前記光導波路からの前記光の1つ以上の特性に作用を及ぼすために構成された1つ以上の要素」および「1つ以上の第1の位置合わせ特徴」を備えているのに対し、引用発明は、「分割線加工物」を備えているか不明であるため、そのような構成を備えるかどうか不明である点。

[相違点3]

本願発明が、その第2のセクションに「少なくとも1つの第2の位置合わせ特徴」を備えているのに対し、引用発明は、「分割線加工物」を備えているか不明であるため、そのような構成を備えるかどうか不明である点。

[相違点4]

接合対象につき、本願発明が「接合用フェルール」であるのに対し、引用発明は、「トランシーバー光結合ユニット702」である点。

第6 判断

事案に鑑み、まず、相違点1~3についてまとめて検討する。

引用発明は、「一体の構成であってもよく、一体構造又は構成は、単一の形成ステップ、例えば機械加工、鋳造、又は成形で形成されることができる」のであるから、引用発明には、「成形で形成される一体構造のもの」が含まれることになる。そして、このようなものを作成するにあたっては金型が必要になることは当然であるから、引用発明の「コネクタ光結合ユニット701」の作成にあたり、どのような金型が必要になるかにつき検討する。 引用発明の「コネクタ光結合ユニット701」は、その形状から見て、「光方向転換素子730」、「V溝731」、「インターロック機構713」、「先細形状の機械的結合部材719の嵌合面719b以外の部分」の型に対応した金型と、「先細形状の機械的結合部材719の嵌合面719bの部分」の型に対応した金型の2つの金型(以下「引用発明特定金型」という。)を用いればよいこと、2つの金型を用いる場合にはその他の形状の金型(例えば、「V溝731」の型に対応した金型と「インターロック機構713」の型に対応した金型を別体にしたもの)を用いることが不可能であることが当業者には明らかである。

そうすると、成形で形成される一体構造のコネクタ光結合ユニット701の作成にあたっては、引用発明特定金型もしくはそれを分割したものを使用することとなり、作成されたコネクタ光結合ユニット701の2つの金型の境界に対応する部分には、自然に「分割線加工物」が形成されることになる。

ここで、引用発明特定金型の形状に照らせば、分割線加工物の一方の側には、「光方向転換素子730」、「V溝731」、「インターロック機構713」、「先細形状の機械的結合部材719の嵌合面719b以外の部分」が形成され、他方の側には、「先細形状の機械的結合部材719の嵌合面719bの部分」が形成されることになる。そして、「インターロック機構713」及び「機械的支持部材719の先細形状」は、本願発明の「1つ以上の第1の位置合わせ特徴」に相当し、「機械的結合部材719の嵌合面719b」は、本願発明の「少なくとも1つの第2の位置合わせ特徴」に相当するのは上述のとおりであり、上記分割線加工物の一方の側は、本願発明の「第1のセクション」に、他方の側は本願発明の「第2のセクション」に相当するといえる。

そうすると、引用発明には、相違点1~3に係る本願発明の構成を満足するものが含まれているといえるから、結局のところ、相違点1~3は実質的な相違点とはいえない。

次に、相違点4について検討する。

本願発明は、「光フェルール」という物の発明であると認められるところ、接合対象が何であるかは「光フェルール」という物を何ら特定するとは認められず、そうすると、相違点4は実質的な相違であるとは認められない。

よって、相違点1~4は実質的な相違点ではない。

したがって、本願発明は、引用文献1に記載された発明であり、仮にそうでないとしても、引用文献1に記載された発明より、当業者が容易に想到し得る発明である。

第7 審判請求人の主張について

1 審判請求人は、令和3年10月8日付けの審判請求書において以下の2点を主張している。

(1)「しかしながら、引用文献1には、『いくつかの場合には、一体構造又は構成は 、単一の形成ステップ、例えば機械加工、鋳造、又は成形で形成されることができる。』との記載があるに過ぎず、どのような金型を使用するのかまでは明記されておりません。従いまして、『引用文献1の図7Aから明らかなように、メカニカルカップリングメンバー719の側面の上面はR面取りがされているから、メカニカルカップリングメンバー719の上面は上方から成形しなければならないのは明らかである。また、メカニカルカップリングメンバー719の底面719bは平面であるから、下方から成形しなければならないのも明らかである。』との上記指摘は、直ちに正しいとは言えないものと思料いたします。」

(2)「そもそも、引用文献1及び2には、『In some cases, a unitary structure or construction is capable of being formed in a single forming step such as machining, casting, or molding.』と記載されているのみであり、金型成形ができない場合もあることを示唆しておりますから、金型成形を前提とした審査官殿の上記ご指摘は、いわゆる後知恵に基づくものであり、出願人は到底承服できるものではありません。引用文献1には、一体成型に関し、『In some embodiments, as shown in FIG. 3 A, light from the optical waveguide 204 can exit the connector in an exit direction 281 that is different than the mating direction 282 of the connector light coupling unit 220. In some embodiments, the optical waveguide is bent in a plane formed by the mating 282 and light exit 281 directions. In some embodiments, the connector light coupling unit 220 and/or the mating transceiver light coupling unit 290 can be a unitary construction meaning that the light coupling unit does not have any internal interfaces, joints, or seams. In some cases, a unitary structure or construction is capable of being formed in a single forming step such as machining, casting, or molding.』(下線部は強調のため付しました)と記載されており・・・(中略)・・・ます。」

2 上記主張(1)(2)についてまとめて検討する。

引用文献1には、「一体構造又は構成は、単一の形成ステップ、例えば機械加工、鋳造、又は成形で形成されることができる。」とあり、引用文献1に「成形で形成される」場合以外の形成方法について記載があるとしても、上記第6において説示したとおり、引用文献1の上記記載に基づき、「引用発明には、「成形で形成される一体構造のもの」が含まれることになる」ことに変わりはない。

よって、請求人の主張は採用できない。

第8 むすび(結論)

以上のとおり、本願発明は、引用発明に記載された発明であるか、又は、引用発明に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第1項3号、特許法29条第2項の規定により特許を受けることができない。

したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-013694

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