商標拒絶査定不服審判
2021-012339
ランターン、ランタン、ターン、タン
- 審判番号
- 2021-012339
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-006467
- 請求日
- 2021年09月14日
- 審決日
- 2021年12月02日
- 公報発行日
- 2022年03月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社マキシム
- 【請求人代理人】前田 健壱
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T18 .261-Z (W0942) / T18 .262-Z (W0942) / T18 .263-Z (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-6467拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「LAN-TERN」の文字を標準文字で表してなり、第9類「アプリケーションプログラム,ウェブページ作成用コンピュータプログラム,インターネットを利用してダウンロード可能なコンピュータプログラム,コンピュータプログラムを記憶させた記録媒体,電子出版物」及び第42類「アプリケーションプログラムの提供,アプリケーションプログラムの設計・作成又は保守及びこれらに関する助言,ウェブページ作成用コンピュータプログラムの提供,コンピュータソフトウェアのインストール・保守及び更新,コンピュータソフトウェアに関するマニュアルの作成,コンピュータソフトウェアの作成又は保守に関する情報の提供」を指定商品及び指定役務として、令和3年1月21日に登録出願されたものである。
なお、本願は、令和3年3月31日付けで拒絶理由の通知がされ、同年4月8日に意見書が提出されたが、同年8月11日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対して、令和3年9月14日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下に掲げるとおりであり、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第6210301号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成30年11月30日に登録出願、第35類「コンピュータデータべースへの情報編集」を含む第35類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、令和元年12月27日に設定登録されたものである。
(2)登録第6381706号商標(以下「引用商標2」という。)は、「LANTERN」の文字を標準文字で表してなり、2019年(令和元年)12月21日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、令和2年6月19日に登録出願、第9類「電子計算機及びその周辺機器,外科手術を計画・実施するためのコンピュータソフトウェア,医療用画像処理用コンピュータソフトウェア,センサー誘導される外科用機器と連動するコンピュータソフトウェア,患者の画像または運動学的情報の記録装置,コンピュータナビゲーションおよびセンサーナビゲーションシステムの制御に使用されるコンピュータソフトウェア,外科手術用センサー誘導装置の制御に使用されるコンピュータソフトウェア,手術前・手術中・手術後におけるデータの可視化および患者の数値指標に用いられるコンピュータソフトウェア」を指定商品として、同3年4月23日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1及び引用商標2をまとめて「引用商標」という場合がある。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、上記1のとおり、「LAN-TERN」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標は、「LAN」及び「TERN」の欧文字を「-」(ハイフン)で結合し、同じ書体、同じ大きさで等間隔に全体としてまとまりよく一体的に表したものと看取されるものであって、その構成文字全体から生じる「ランターン」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
そして、本願商標の構成中、「LAN」の文字が、「ラン:オフィス群などの限られた区域にあるコンピュータ,ワークステーション,端末装置,プリンターなど周辺装置を接続したデータ通信ネットワーク」の意味を有する語(「ランダムハウス英和大辞典第2版」株式会社小学館)として使用されているとしても、一体的に構成されている本件商標においては、この「LAN」の語が本件商標の指定商品の品質又は指定役務の質を表示するものとして直ちに認識されるとまではいい難く、本件商標の構成中の「LAN」の文字部分を捨象し、「TERN」の文字部分のみをもって取引に資されるということはできないものである。
そして、本願商標全体としては、一般的な辞書等に載録された成語ではなく、また、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う分野において特定の意味合いを表す語として使用されている実情も見受けられないことから、特定の意味を有しない造語を表したものといえる。
なお、請求人は、本願商標の構成中、「LAN」の文字が広く一般に親しまれているから強い印象は与えない一方で、「TERN」の文字は、聞き慣れない語であるから、「TERN」が要部であり、本願商標からは「ターン」の称呼、「鰺刺」の観念が生じる旨主張する。
しかしながら、たとえ「LAN」の文字が、上記意味合いを看取させる場合があるとしても、該文字は、上記のとおり、本願の指定商品の品質又は指定役務の質を表示するものとして直ちに理解されるとはいい難いものであって、かつ、本願商標は、外観上一体に表されているとみるのが自然な構成、態様であることから、看者をして、全体が一体不可分の一種の造語を表したものとして認識、把握させるものとみるのが相当である。
よって、請求人の上記主張は採用できない。
そうすると、本願商標は、その構成文字全体が一体不可分のものであって、その構成文字に相応して、「ランターン」のみの称呼が生じるものである。
以上によれば、本願商標からは、「ランターン」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものと認められる。
イ 引用商標について
(ア)引用商標1について
引用商標1は、別掲のとおり、照明器具の一種であるランプを側面から写実的に描いたと理解される図形(以下「図形部分」という。)と、その下に「LANTERN」の欧文字(以下「文字部分」という。)をいずれも茶色で表してなるものであるところ、図形部分は、ランプを写実的に描いたものであるから「ランプ」の観念を生じるとしても、文字部分は、「カンテラ、ランタン、手さげランプ」(「ジーニアス英和辞典 第5版」(株式会社大修館書店))の意味合いを有する英語として辞書に掲載されているものの、当該英語が、我が国において広く一般に知られている語とは認められないものであり、直ちにその英語の意味を理解するとまではいえないから、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるとみるのが相当である。
そして、引用商標1の構成中、図形部分と文字部分とは、同じ茶色で表されているとしても、各部分の間には間隔があり、視覚上分離して看取されるものであり、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほどに不可分的に結合しているものとはいえないから、図形部分と文字部分は、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。
そうすると、引用商標1は、図形部分及び文字部分がそれを分離して観察することが取引上不自然と思われるほど不可分的に結合しているとは認められず、引用商標1から「LANTERN」の文字を要部として観察することが許されるというべきである。
以上によれば、引用商標1は、その構成中、「LANTERN」の文字に相応して「ランターン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(イ)引用商標2について
引用商標2は、上記2(2)のとおり、「LANTERN」の文字を標準文字で表してなるところ、上記(ア)における引用商標1の要部である文字部分と同様に、その構成文字に相応して「ランターン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
(ア)外観について
本願商標と引用商標1とを比較すると、両商標は、上記ア及びイ(ア)のとおりの構成からなるところ、外観において、その全体の構成において相違するとしても、本願商標「LAN-TERN」と引用商標1の要部である「LANTERN」の文字部分とを比較すると、「-」(ハイフン)の有無を除き、構成文字全てを共通にするものであり、両商標は、外観上、近似した印象を与えるものである。
次に、本願商標と引用商標2とを比較すると、両商標は、上記ア及びイ(イ)のとおりの構成からなるところ、外観において、両者は、「-」(ハイフン)の有無を除き、構成文字全てを共通にするものであり、両商標は、外観上、近似した印象を与えるものである。
(イ)称呼について
本願商標と引用商標1の要部である文字部分及び引用商標2とを比較すると、称呼において、両商標は、「ランターン」の称呼を共通にするものである。
(ウ)観念について
本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないから、観念において比較することはできないものである。
(エ)小括
以上によれば、本願商標と引用商標とは、観念においては比較できないとしても、本願商標と引用商標1の要部である文字部分及び引用商標2とは、外観上近似した印象を与えるものであって、称呼を共通にするものであるから、その外観及び称呼において、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、全体的に考察すれば、両商標は、商品又は役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
エ 本願商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品及び指定役務との類否について
本願商標の指定商品及び指定役務中、第9類「アプリケーションプログラム,ウェブページ作成用コンピュータプログラム,インターネットを利用してダウンロード可能なコンピュータプログラム,コンピュータプログラムを記憶させた記録媒体」は、引用商標2の指定商品である第9類「電子計算機及びその周辺機器,外科手術を計画・実施するためのコンピュータソフトウェア,医療用画像処理用コンピュータソフトウェア,センサー誘導される外科用機器と連動するコンピュータソフトウェア,患者の画像または運動学的情報の記録装置,コンピュータナビゲーションおよびセンサーナビゲーションシステムの制御に使用されるコンピュータソフトウェア,外科手術用センサー誘導装置の制御に使用されるコンピュータソフトウェア,手術前・手術中・手術後におけるデータの可視化および患者の数値指標に用いられるコンピュータソフトウェア」と同一又は類似の商品であり、かつ、本願商標の指定商品及び指定役務中、第42類「アプリケーションプログラムの設計・作成又は保守及びこれらに関する助言,コンピュータソフトウェアのインストール・保守及び更新,コンピュータソフトウェアの作成又は保守に関する情報の提供」は、引用商標1の指定役務中、第35類「コンピュータデータベースへの情報編集」と同一又は類似の役務である。
オ まとめ
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願商標は、引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務について使用するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2021-012339