商標拒絶査定不服審判
2025-018677
ウエルナビウエルネスアンドナビ、ウエルナビウエルネスナビ、ウエルナビ、ウエル、ウエルネスアンドナビ、ウエルネスナビ、ウエルネス
- 審判番号
- 2025-018677
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2025-018845
- 請求日
- 2025年11月25日
- 審決日
- 2026年06月01日
- 公報発行日
- 2026年08月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社テクノクラフト
- 【請求人代理人】弁理士法人牛木国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大井手 正雄
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 深田 彩紀子
- 分類
- T18 .261-Z (W0942) / T18 .262-Z (W0942) / T18 .263-Z (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2025- 18845拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和7年2月25日に商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 9月 1日付け:拒絶理由通知書
令和7年 9月24日 :意見書の提出
令和7年10月16日付け:拒絶査定
令和7年11月25日 :審判請求書の提出
第2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類及び第42類に属する別掲2のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、商標登録出願されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5818745号商標(以下「引用商標」という。)は、「うぇるなび」の文字を標準文字で表してなり、平成27年6月2日に商標登録出願、第42類に属する別掲3のとおりの役務を指定役務として、同28年1月15日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)商標の類否について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、6つの黒色の正方形を、正六角形の頂点の位置に配置した図形(以下「図形部分」という。)の右横に、大きく顕著に表された「ウェルなび」の文字を上段に配し(以下「上段部分」という。)、その下段に「Wellness & Navi」の文字を極めて小さく配した構成(以下「下段部分」といい、「上段部分」と合わせて「文字部分」という。)からなるところ、図形部分と文字部分とは、重なり合うことなく配置され、また、図形と文字という構成要素の違いから、それぞれが、視覚上、分離して観察され得るものである。
そして、本願商標の構成中、図形部分と文字部分とは、観念上の関連性がないものであり、これらを常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだせない。
そうすると、本願商標は、図形部分と文字部分とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないものである。
また、文字部分についてみると、上段部分と下段部分とは、文字の太さ及び大きさにおいて顕著な差異があるから、両部分は、視覚上、明確に分離して観察され得るものである。
そして、上段部分の「ウェルナビ」の文字は、一般的な辞書等に載録されている既成の語ではなく、また、特定の意味合いを有する語として知られているというべき事情も見当たらないものであるから、特定の意味合いを認識させない一種の造語として理解されるというのが相当である。
また、下段部分は、「心身ともに良好な状態」を意味する「Wellness」の語と、「ナビゲーター・ナビゲーションの略」を意味する「ナビ」の語の欧文字表記である「Navi」とを(いずれも岩波書店発行「広辞苑第7版」)、「&」の記号を介して表したものであるところ、上段部分と下段部分とは、観念上のつながりもなく、これらを常に一体のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだせない。
加えて、文字部分全体から生じる「ウェルナビウェルネスアンドナビ」の称呼は13音と冗長である。
そうすると、本願商標は、図形部分、上段部分及び下段部分をそれぞれ分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないものである。
また、上段部分は、「ウェルなび」の文字が太字で大きく顕著に表されているものであるから、本願商標に接する取引者、需要者に商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
そうすると、本願商標は、その構成中「ウェルなび」の文字部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
してみると、本願商標は、「ウェルなび」の文字部分に相応して「ウェルナビ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものというのが相当である。
イ 引用商標について
引用商標は、「うぇるなび」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、辞書等に載録された既成の語とは認められないものであるから、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるものである。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「ウェルナビ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標の構成中「ウェルなび」の文字部分と引用商標「うぇるなび」の文字とを比較すると、外観については、それぞれ片仮名を含む又は平仮名のみの態様であるところ、その文字種及び書体に差異を有するとしても、いずれも格別の特徴を有しない書体からなるものである。
そして、商標の使用においては、商標の構成文字を、同一の称呼が生じる範囲内で文字種を相互に変換したり、書体を変更して表記することが一般に行われている取引の実情があることを踏まえれば、両者における文字種及び書体の相違が、取引者、需要者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として、強い印象を与えるとまではいえない。
また、両者は「ウェルナビ」の称呼において完全に同一であり、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念においては比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観に相違があり、観念において比較することができないとしても、外観上の差異は、両者を別異のものであることを認識させるほど強い印象を与えるとまではいえないものであり、また、両者は「ウェルナビ」の称呼において同一であるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、互いに紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
(2)本願の指定役務と引用商標の指定役務との類否について
本願の指定役務は、引用商標の指定役務中、第42類「通信ネットワークを利用した福祉事業者向け利用者送迎運行計画の自動立案のためのコンピュータシステムに関するコンピュータソフトウェアの提供」と同一又は類似の役務である。
(3)小括
以上により、本願商標は、引用商標に類似する商標であって、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、「本願商標の文字部分において、上段部分は下段部分と併記されることにより、「ウェルなび」が「Wellness & Navi」の略語であると認識される」旨、「上段部分と下段部分は一体不可分の関係にあるといえる」旨主張する。
しかしながら、本願商標の文字部分について、「ウェルなび」の文字が下段部分の略称を表した語として知られているといったような事情はなく、本願商標における上段部分と下段部分との間に観念的な関連性は見いだせない。
むしろ、上記1(1)アのとおり、視覚上、下段部分と比べて太字で大きく顕著に表されている上段部分を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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