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特許拒絶査定不服審判

2021-011891

バックコンタクト型ペロブスカイト光電変換素子

審判番号
2021-011891
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-046142
請求日
2021年09月07日
審決日
2023年04月10日
公報発行日
2023年07月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社フジコー
  • 【請求人代理人】中前 富士男
  • 【請求人】国立大学法人九州工業大学
  • 【請求人代理人】中前 富士男
  • 【請求人】CKD株式会社
  • 【請求人代理人】中前 富士男
審判長/審判官
  • 審判長 瀬川 勝久
  • 審判官 吉野 三寛
  • 審判官 金高 敏康
分類
P18 .121-WZ (H01L)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

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特願2017- 46142「バックコンタクト型ペロブスカイト光電変換素子」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 9月27日出願公開、特開2018-152411〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、平成27年1月30日の出願であって、その手続の経緯は次のとおりである。 令和2年11月25日付け:拒絶理由通知書 令和3年 2月 4日 :意見書、手続補正書の提出 令和3年 6月 1日付け:拒絶査定 令和3年 9月 7日 :審判請求書の提出 令和3年 9月 8日 :応対記録 令和4年 4月 1日 :上申書 令和4年 9月15日付け:拒絶理由通知書(当審) 令和4年11月28日 :意見書、手続補正書の提出 第2 本願発明 本願の請求項1~4に係る発明は、令和4年11月28日にされた手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)後の請求項1~4に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。 <本願発明> 「表面に光が入射する透光性基板と、 前記透光性基板の裏面上に接して形成され、金属酸化物粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された酸化物多孔質層と、 前記酸化物多孔質層の裏面に接して形成され、金属粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された金属多孔質層と、 前記金属多孔質層の裏面に接して形成され、金属酸化物粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された多孔質絶縁層と、 前記多孔質絶縁層の裏面上の全面に接して形成された第1の電極層と、 前記金属多孔質層と接続し、かつ前記第1の電極層とは異なる部位に該第1の電極層と絶縁状態で形成された第2の電極層と、 前記酸化物多孔質層、前記金属多孔質層、及び前記多孔質絶縁層の各層の連続孔は互いに連通しその内部に連続して満たされているペロブスカイトとを有し、 前記金属多孔質層の金属粒子の表層には、前記ペロブスカイトと接して電子を選択的に捕集する酸化物層が形成され、 前記透光性基板を介して前記酸化物多孔質層の前記ペロブスカイトに光が照射されることで電子とホールの電荷分離が生じ、発生した前記電子は、前記酸化物多孔質層の金属酸化物粒子から前記金属多孔質層の金属粒子を介して、又は前記酸化物多孔質層と前記金属多孔質層の各層の連続孔の内部に連続して満たされた前記ペロブスカイトを経由し前記金属多孔質層の金属粒子の表層の前記酸化物層を介して、前記第2の電極層に集まり、発生した前記ホールは前記酸化物多孔質層、前記金属多孔質層、及び前記多孔質絶縁層の各層の互いに連通する連続孔内の前記ペロブスカイトを通過して前記第1の電極層に集まるように構成したことを特徴とするバックコンタクト型ペロブスカイト光電変換素子。」 第3 令和4年9月15日付け拒絶理由通知書の拒絶の理由 上記拒絶の理由は、以下の内容を含むものである。 本件補正前の本願の請求項1は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物である又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 1.国際公開第2016/005868号 2.特開2015-191997号公報 第4 引用文献の記載及び引用発明 1 引用文献1 (1)引用文献1に記載された事項 令和4年9月15日付け拒絶理由通知書で引用された国際公開第2016/005868号(以下「引用文献1」という。)には、次の事項が記載されている。 ア 「The current collector, collecting the current obtained from the solar cell may comprise a material selected from indium doped tin oxide (ITO), fluorine doped tin oxide (FTO), ZnO-Ga2O3, ZnO-Al203, tin-oxide, antimony doped tin oxide (ATO), SrGeO3 and zinc oxide, preferably coated on a transparent substrate, such as plastic or glass. In this case, the plastic or glass provides the support structure of the layer and the cited conducting material provides the conductivity. Such support layers are generally known as conductive glass and conductive plastic, respectively, which are thus preferred conducting support layers in accordance with the invention. According to an embodiment, the conducting support layer comprises a conducting transparent layer, which may be selected from conducting glass and from conducting plastic.」(第21頁第13行~第22行) (日本語訳:ソーラーセルから得られる電流を集める集電体は、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、ZnO‐Ga2O3、ZnO‐Al2O3、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、SrGeO3、及び酸化亜鉛から選択される材料を含んでよく、好ましくは、プラスチック又はガラスなどの透明基材上にコーティングされる。この場合、プラスチック又はガラスは、層の支持構造を提供し、列挙した導電性材料は、導電性を提供する。そのような支持層は、一般的に、それぞれ、導電性ガラス及び導電性プラスチックとして知られ、したがって、本発明に従う好ましい導電性支持層である。一実施形態によると、導電性支持層は、導電性ガラス及び導電性プラスチックから選択されてよい導電性透明層を備える。) イ 「The electron selective hole blocking layer of the solid state photovoltaic device of the invention comprises a metal oxide being an oxide of a metal selected from Ti, Sn, Fe, Zn, W, Mo, Nb, SrTi, Si, Ti, Al, Cr, Sn, Mg, Mn, Zr, Ni, and Cu. 」(第21頁第28行~第22頁第3行) (日本語訳:本発明のソリッドステート光起電力デバイスの電子選択ホールブロック層は、Ti、Sn、Fe、Zn、W、Mo、Nb、SrTi、Si、Ti、Al、Cr、Sn、Mg、Mn、Zr、Ni、及びCuから選択される金属の酸化物である金属酸化物を含む。) ウ 「According to another embodiment, the mesostructure of the solid state photovoltaic device of the invention consists of one or more mesoporous metal oxide layers, each layer comprising a different metal oxide. Preferably the mesostructure consists of one, two, three or four mesoporous layers of metal oxide, each layer comprising a different metal oxide. The metal oxide of the mesoporous layer is independently selected from Si02, Ti02, Sn02, Fe2O3, ZnO, WO3, Nb205, MoO3, NiO, SrTi03, Zr02, and combinations thereof. According to a preferred embodiment, the mesostructure consists of two films of metal oxide selected from Ti02, Ζ1 2 or three films of metal oxide selected from Ti02, NiO, Zr02.」(第22頁第23行~第30行) (日本語訳:別の実施形態によると、本発明のソリッドステート光起電力デバイスのメソ構造は、1つ以上のメソ多孔性金属酸化物層から成り、各層は、異なる金属酸化物を含む。好ましくは、メソ構造は、1、2、3、又は4つの金属酸化物メソ多孔性層から成り、各層は、異なる金属酸化物を含む。メソ多孔性層の金属酸化物は、SiO2、TiO2、SnO2、Fe2O3、ZnO、WO3、Nb2O5、MoO3、NiO、SrTiO3、ZrO2、及びこれらの組み合わせから独立して選択される。好ましい実施形態によると、メソ構造は、TiO2、ZrO2から選択される金属酸化物の2つの膜、又はTiO2、NiO、ZrO2から選択される金属酸化物の3つの膜から成る。) エ 「According to an embodiment, the solid state photovoltaic device of the invention further comprises a hole transport layer provided before the hole selective back contact. But the solid state photovoltaic device of the invention may not comprise any hole transport layer before the hole selective back contact. Therefore, the solid state photovoltaic device of the invention is free of a hole transport layer or hole transport material.」(第23頁第4行~第8行) (日本語訳:一実施形態によると、本発明のソリッドステート光起電力デバイスは、さらに、ホール選択バックコンタクトの前に提供されるホール輸送層を備える。しかし、本発明のソリッドステート光起電力デバイスは、ホール選択バックコンタクトの前にホール輸送層をまったく備えていなくてもよい。したがって、本発明のソリッドステート光起電力デバイスは、ホール輸送層又はホール輸送材料を含まない。) オ 「Example 3 : Fabrication of perovskite based mesoscopic solar cells treated with 5-AVAI: As presented in Figure 2, the FTO glass was first etched to form two separated electrodes before being cleaned ultrasonically with ethanol. Then, the patterned substrates were coated by a compact Ti02 layer by aerosol spray pyrolysis, and a 1μm nanoporous Ti02 layer was deposited by screen printing of a Ti0 slurry, which prepared as reported previously. After being sintered at 450℃ for 30min, a 2μm Zr02 space layer was printed on the top of the nanoporous Ti02 layer using a Zr02 slurry, which acts as a insulating layer to prevent electrons from reaching the back contact. Finally, a carbon black/graphite counter electrode or hole selective back contact with the thickness of about 10μm was coated on the top of Zr02 layer by printing carbon black/graphite composite slurry and sintering at 400℃ for 30min. After cooling down to room temperature, a 40wt% perovskite precursor solution was infiltrated by drop casting via the top of the carbon counter electrode. After drying at 50℃ for one hour, the mesoscopic solar cells containing perovskite was obtained.」(第25頁第10行~第22行) (日本語訳:例3:5-AVAIで処理したペロブスカイトベースのメソスコピックソーラーセルの作製 図2に示すように、まず、FTOガラスをエッチングして、2つの別個の電極を形成し、その後、エタノールによる超音波洗浄を行った。次に、パターン化した基材を、エアロゾル噴霧熱分解(aerosol spray pyrolysis)により、緻密TiO2層でコーティングし、1μmのナノ多孔性TiO2層を、過去の報告の通りに作製したTiO2スラリーのスクリーン印刷によって堆積した。450℃で30分間焼結した後、バックコンタクトに電子が到達することを阻止する絶縁層として作用する2μmのZrO2スペース層を、ZrO2スラリーを用いてナノ多孔性TiO2層の上部に印刷した。その後、約10μmの厚さのカーボンブラック/グラファイト対電極又はホール選択バックコンタクトを、カーボンブラック/グラファイトコンポジットスラリーを印刷することによってZrO2層の上部にコーティングし、400℃で30分間焼結した。室温まで冷却した後、40重量%ペロブスカイト前駆体溶液を、炭素対電極の上部を介して、ドロップキャスティングによって浸潤させた。50℃で1時間乾燥した後、ペロブスカイトを含有するメソスコピックソーラーセルを得た。) カ 「図2 [図:0001398661000001.jpg] 」 (2)上記(1)より、以下の事項が認められる。 ア 上記(1)カより、FTOガラス上に順に形成された、緻密TiO2層、ナノ多孔性TiO2層、ZrO2スペース層及び炭素対電極を備えるメソスコピックソーラーセル、が見てとれる。 イ 上記(1)アより、上記(1)カの「FTOガラス」は、ガラス上にFTOがコーティングされたもの、と認められる。 (3)引用発明 上記(1)及び(2)によれば、引用文献1には、図2に示された例3に係るヘテロ接合相互嵌合型バックコンタクト光起電力電池について、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる。なお、参考までに、引用発明の認定に用いた引用文献1の記載に係る段落番号等を括弧内に付してある。 <引用発明> 「FTOガラス上に順に形成された、緻密TiO2層、ナノ多孔性TiO2層、ZrO2スペース層及び炭素対電極を備えるメソスコピックソーラーセルであって、(上記(2)ア) FTOガラスは、ガラス上にFTOがコーティングされたものであり、(上記(2)イ) 緻密TiO2層は、電子選択ホールブロック層であり、(上記(1)イ) ナノ多孔性TiO2層及びZrO2スペース層は、メソ多孔性金属酸化物であり、(上記(1)ウ) ZrO2スペース層は、バックコンタクトに電子が到達することを阻止する絶縁層として作用し、(上記(1)オ) ペロブスカイト前駆体溶液を、炭素対電極の上部を介して、ドロップキャスティングによって浸潤させた、(上記(1)オ) メソスコピックソーラーセル。」 2 引用文献2 (1)令和4年9月15日付け拒絶理由通知書で引用された上記引用文献2(特開2015-191997号公報、以下「引用文献2」という。)には、次の記載がなされている。 「【0004】 色素増感太陽電池は、材料が安価であり、作製に大掛かりな設備を必要としないことから、低コストの太陽電池として注目されており、さらなる低コスト化のため、例えば高価な透明導電膜を省略することが検討されている。」 「【0012】 しかし、上記に示すようなペロブスカイト系結晶化合物を用いた光電変換素子は、いずれも、光入射面に透明導電膜を有するものであるため、セルを大型化したときに、電極の抵抗が高くなり、発電効率が落ちるという問題がある。また、透明導電膜自身が光を吸収するので、ペロブスカイト結晶化合物に光が十分届かないという問題がある。その結果、ペロブスカイト系結晶化合物の本来の電子供給能力を十分に発揮できていないと考えられる。」 「【0042】 透明基板と離間し、結晶化合物層と接触してまたは近接して設けられる、集電極である導電性金属層がアノード極として機能する。」 「【0052】 電荷発生層2の厚みは、好ましくは10nm~5μmである。 電荷発生層2は、塗布法や蒸着法により形成する。 電荷発生層2は、層内で電子を発生させて導電性金属層4に電子を移動させることができればよい。従って、少なくとも透明基板1の側に接触してまたは近接して配置されていればよく、両面に配置されていても良い。また、近接して配置されている場合、電荷発生層2と導電性金属層4との間に、例えば、金属酸化物、金属のような電子移動が可能な層を介することが好ましい。より好ましくは、導電性金属層4の腐食または導電性金属層4からの漏れ電流を抑制できるので、金属酸化物である。金属酸化物の例は後述する。 【0053】 導電性金属層4は、適度の導電性を有するものである限り、適宜の金属を選定して用いることができる。 金属としては、タングステン(W)、チタン(Ti)、もしくはニッケル(Ni)、またはこれらの混合物、あるいはこれらの金属化合物を好適に用いることができるが、これら以外にも、例えば表面を不動態化した金属を用いることができる。 導電性金属層4は、例えば塗布法等の簡易な方法で形成することができるが、好ましくは、スパッタリングにより形成する。 導電性金属層4の厚みは、好ましくは100nm~5μmである。面積抵抗を小さくする観点からは厚ければ厚い方が望ましく、より好ましくは200nm以上である。ペロブスカイト結晶化合物やホール輸送材料の電荷移動距離は、長くて1μm程度であるため、導電性金属層4の厚みの上限は5μmとする。 導電性金属層4には、深い孔状の多数の貫通孔が不規則に形成される。ここで、深い孔状の貫通孔とは、導電性金属層4の厚みが厚い場合においても、相対的に小さな径を有する孔が、確実に導電性金属層4を貫通する程度の奥行きの深い孔の意味であり、例えば、孔の径の寸法に比べて数倍あるいは数十倍程度の奥行き寸法をもつ長尺円柱状の孔をいう。 導電性金属層4は、スパッタ法により成膜された層の平均空孔直径よりも大きい平均空孔直径を有する、不規則に形成される深い孔状の多数の貫通孔を、さらに有することが好ましい。 導電性金属層4は、例えば導電性金属層4と同一材料で形成されて、透明基板1上の周縁に設けられる外部電極(集電極)に電気的に接続される。なお、外部電極は、透明基板1とは独立して適宜の位置に設けてもよい。 導電性金属層4に形成される深い孔状の多数の貫通孔の形成方法については後述する。 【0054】 カソード極6は、適度の導電性を有するものである限り、特に限定するものではなく、例えば、ITO(スズをドープした酸化インジウム膜)、FTO(フッ素をドープした酸化スズ膜)、あるいはSnO2膜等であってもよく、またPEDOT/PSS(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン):ポリ(4-スチレンスルホン酸塩))等の導電性ポリマーからなる電極であってもよく、あるいはカーボンブラックやカーボンナノチューブ等の炭素材料からなる電極であってもよいが、より好ましくは、金や、銀、白金等の金属からなる電極である。」 「【0060】 (本実施の第三の形態に係る光電変換素子) 本実施の第三の形態に係る光電変換素子について、図3を参照して説明する。 図3に示す本実施の形態例に係る光電変換素子301は、前記導電性金属層の前記貫通孔を含む全面もしくは一部が金属酸化物層で被覆され、前記結晶化合物層が該導電性金属層の前記カソード極と対向する面に該金属酸化物層を介して接触、または直接接触して配置されるとともに前記貫通孔を充填し、該導電性金属層の透明基板側の面に接触して多孔体層が配置され、該多孔体層の孔を該結晶化合物層が充填してなる点が、本実施の第一の形態に係る光電変換素子101と相違する。 【0061】 導電性金属層4の厚みは、好ましくは100nm~5μmである。 【0062】 多孔体層7は、透明基板1と導電性金属層4との接触を妨げ、かつ多孔体層7の中に、ペロブスカイト結晶化合物を含むことができるものであれば、特に限定されない。材料としては、例えば、ZnOやSnO2、Al2O3、SiO2、TiO2等のナノ粒子等適宜のものを用いることができる。ナノ粒子等の微粒子形状は特に限定するものではないが、1nm~100nm程度が好ましい。 多孔体層7の厚みは、特に限定するものではないが、好ましくは10nm~5μm程度であり、より好ましくは、50nm~300nm程度である。 多孔体層7は、ナノ粒子のペーストの薄膜を形成した後に、例えば300~550℃の温度で焼成した焼結体であってもよい。」 「【0066】 導電性金属層14は、適度の導電性を有し、電解質15に溶出しないものであれば特に限定するものではない。導電性金属層14の材料は、例えば、チタン(Ti)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、プラチナ(Pt)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ジルコニウム(Zr)及び金(Au)からなる群から選ばれる1種または2種以上の金属材料またはこれらの化合物であるか、これらで被覆した材料であることが好ましい。 導電性金属層14は、表裏に貫通している孔を有していれば、その形状は限定するものではなく、例えば、金網、メッシュ、不織布、金属箔にドリルやエッチング等で貫通孔を形成したもの、金属粒子の焼結体等が挙げられ、また光電変換素子101~401の導電性金属層4と同様のものも用いることができる。 …(後略)…。」 「【0073】 (本実施の第三の形態に係る光電変換素子の製造方法例) 透明ガラス基板上に、チタニアペーストを塗布し、450℃で30分間焼成して、厚み200nmのポーラスチタニアからなる多孔体層を作製する。多孔体層の表面に酸化亜鉛のテトラポッド型結晶とチタニアの微粒子との混合組成物スラリーをスプレー法により分散する。スプレー分散後、450℃で30分間焼成する。この後、スパッタ法によりチタン(Ti)を成膜する。残存する酸化亜鉛のテトラポッド型結晶を、希塩酸でリンスすることにより取り除く。その後、陽極酸化により、チタン(Ti)表面を酸化することで、金属酸化物層で覆われた、厚み300nmの導電性金属層を作製する。この導電性金属層の上から、メチルアミンヨウ化水素酸塩(CH3NH3I)とヨウ化鉛(PbI2)を等モル量溶解させたγ-ブチロラクトン溶液を塗布成膜する。このとき、γ-ブチロラクトン溶液は、多孔体層まで浸透する。これを100℃で30分乾燥することで、厚み400nmのペロブスカイト系結晶化合物からなる電荷発生層を作製する。最後に、電荷発生層の上から、カソード極として金を蒸着成膜することで、光電変換素子を作製する。」 「図3 [図:0001398661000002.jpg] 」 (2)上記(1)より、引用文献2には、以下の技術的事項が記載されていると認められる。 ア 低コスト化のために、光入射面に形成されていた透明導電膜を省略し、透明基板上に形成された多孔体層を介して導電性金属層を形成すること。(【0004】・図3) イ 導電性金属層は、貫通孔を有し、貫通孔を含む全面が金属酸化物層で被覆されていること。(【0053】・【0060】) ウ 多孔体層は、金属酸化物ナノ粒子からなる層であること。(【0062】) エ 多孔体層及び導電性金属層の貫通孔には、ペロブスカイト系結晶化合物が浸透していること。(【0073】) オ 導電性金属層は、塗布法(金属粒子の焼結体)又はスパッタリングにより形成されること。(【0053】) カ 導電性金属層は、外部電極(集電極)に電気的に接続されること。(【0053】) キ ペロブスカイト系結晶化合物内で発生した電子は、導電性金属層を被覆する金属酸化物層、或いは多孔体層(電子移動が可能な金属酸化物層)を介して、導電性金属層に移動すること。(【0052】) 第5 対比・判断 1 対比(一致点及び相違点) 本願発明と引用発明とを対比すると、以下のとおりである。 (1)本願発明の「表面に光が入射する透光性基板と」との特定事項について 引用発明の「FTOガラス」は、「ガラス上にFTOがコーティングされたもの」であるから、引用発明の「ガラス」は、本願発明の「透光性基板」に相当し、透光性である「FTOガラス」を用いる構成に照らせば、当該「FTOガラス」の下面側が光入射面と理解することが自然であるから、本願発明の「表面に光が入射する」との構成を満たすといえる。 したがって、引用発明は、本願発明の上記特定事項を備えている。 (2)本願発明の「前記透光性基板の裏面上に接して形成され、金属酸化物粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された酸化物多孔質層と」との特定事項について 引用発明の「ナノ多孔性TiO2層」は、「メソ多孔性金属酸化物」であり、「ペロブスカイト前駆体溶液を、炭素対電極の上部を介して、ドロップキャスティングによって浸潤させ」ている。そして、(金属酸化物)粒子の塗布・乾燥(焼成)により多孔質層を形成することが技術常識であることを踏まえると、当該「ナノ多孔性TiO2層」は、本願発明の「酸化物多孔質層」に相当し、「金属酸化物粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された」との構成を満たすといえる。 他方、引用発明の「ナノ多孔性TiO2層」は、「FTOガラス上に」形成されているところ、上記(1)のとおり、FTOガラスの下面側が光入射面であり、当該光入射面側をソーラーセルの上面としてみれば、「前記透光性基板の裏面上に」「緻密TiO2層」を介して「形成され」ている。 したがって、引用発明は、本願発明の上記特定事項と「前記透光性基板の裏面上に」「形成され、金属酸化物粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された酸化物多孔質層」を備える点で一致するといえる。 (3)本願発明の「前記酸化物多孔質層の裏面に接して形成され、金属粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された金属多孔質層と」との特定事項について 引用発明は、本願発明の「金属多孔質層」に相当する構成を備えていない。 (4)本願発明の「前記金属多孔質層の裏面に接して形成され、金属酸化物粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された多孔質絶縁層と」との特定事項について 引用発明の「ZrO2スペース層」は、「バックコンタクトに電子が到達することを阻止する絶縁層として作用」している「メソ多孔性金属酸化物」であり、「ペロブスカイト前駆体溶液を、炭素対電極の上部を介して、ドロップキャスティングによって浸潤させ」ている。そうすると、当該「ZrO2スペース層」は、本願発明の「多孔質絶縁層」に相当し、「金属酸化物粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された」との構成を満たすといえる。 他方、上記(3)のとおり、引用発明は、本願発明の「金属多孔質層」に相当する構成を備えていないので、引用発明の「ZrO2スペース層」は、本願発明の上記特定事項に係る「前記金属多孔質層の裏面に接して形成され」との構成を満たしていない。 (5)本願発明の「前記多孔質絶縁層の裏面上の全面に接して形成された第1の電極層と」との特定事項について 引用発明の「炭素対電極」は、本願発明の「第1の電極層」に相当し、「ZrO2スペース層」上に形成されているから、本願発明の「前記多孔質絶縁層の裏面上」「に」「接して形成された」との構成を満たすといえる。他方、当該「炭素対電極」が、「ZrO2スペース層」の「全面に亘って」形成されているかは不明である。 したがって、引用発明の「炭素対電極」は、本願発明の「前記多孔質絶縁層の裏面上」「に」「接して形成された」との特定事項を満たし、「全面に亘って」形成されたとの特定事項を満たすか不明である。 (6)本願発明の「前記金属多孔質層と接続し、かつ前記第1の電極層とは異なる部位に該第1の電極層と絶縁状態で形成された第2の電極層と」との特定事項について 引用発明の「FTO」(導電性透明層)は、本願発明の「第2の電極層」に相当するといえるも、上記特定事項を満たすとはいえない。 (7)本願発明の「前記酸化物多孔質層、前記金属多孔質層、及び前記多孔質絶縁層の各層の連続孔は互いに連通しその内部に連続して満たされているペロブスカイトとを有し」との特定事項について 引用発明は、「ペロブスカイト前駆体溶液を、炭素対電極の上部を介して、ドロップキャスティングによって浸潤させた」ものであるところ、「ナノ多孔性TiO2層及びZrO2スペース層は、メソ多孔性金属酸化物」であるから、当該「ペロブスカイト前駆体溶液」は、「ナノ多孔性TiO2層」及び「ZrO2スペース層」の各孔に連続して浸透しているものと解すことが自然である。 そうすると、引用発明は、本願発明の「前記酸化物多孔質層」「及び前記多孔質絶縁層の各層の連続孔は互いに連通しその内部に連続して満たされているペロブスカイトとを有し」との特定事項を備え、「ナノ多孔性TiO2層」及び「ZrO2スペース層」の間に、本願発明の「金属多孔質層」に相当する構成を備えていない点で、本願発明の上記特定事項を満たしていない。 (8)本願発明の「前記金属多孔質層の金属粒子の表層には、前記ペロブスカイトと接して電子を選択的に捕集する酸化物層が形成され」との特定事項について 引用発明は、本願発明の「金属多孔質層」に相当する構成を備えていないので、本願発明の上記特定事項を満たしていない。 (9)本願発明の「前記透光性基板を介して前記酸化物多孔質層の前記ペロブスカイトに光が照射されることで電子とホールの電荷分離が生じ、発生した前記電子は、前記酸化物多孔質層の金属酸化物粒子から前記金属多孔質層の金属粒子を介して、又は前記酸化物多孔質層と前記金属多孔質層の各層の連続孔の内部に連続して満たされた前記ペロブスカイトを経由し前記金属多孔質層の金属粒子の表層の前記酸化物層を介して、前記第2の電極層に集まり、発生した前記ホールは前記酸化物多孔質層、前記金属多孔質層、及び前記多孔質絶縁層の各層の互いに連通する連続孔内の前記ペロブスカイトを通過して前記第1の電極層に集まるように構成したことを特徴とする」との特定事項について 引用発明は、本願発明の「金属多孔質層」に相当する構成を備えていないので、本願発明の上記特定事項を満たしていない。 (10)引用発明の「メソスコピックソーラーセル」は、「ペロブスカイト前駆体」を備えているから、本願発明の「ペロブスカイト光電変換素子」に相当するといえるが、「バックコンタクト型」といえるかは不明である。 (11)以上より、本願発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。 <一致点> 「表面に光が入射する透光性基板と、 前記透光性基板の裏面上に形成され、金属酸化物粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された酸化物多孔質層と、 前記酸化物多孔質層の裏面に接して形成され、金属粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された金属多孔質層と、 金属酸化物粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された多孔質絶縁層と、 前記多孔質絶縁層の裏面上に接して形成された第1の電極層と、 第2の電極層と、 前記酸化物多孔質層及び前記多孔質絶縁層の各層の連続孔は互いに連通しその内部に連続して満たされているペロブスカイトとを有する、ペロブスカイト光電変換素子」 <相違点1> 「酸化物多孔質層」について、本願発明は、透光性基板の裏面上に接して形成されるのに対し、引用発明は、「緻密TiO2層」を介して形成されている点。 <相違点2> 本願発明は、(i)「前記酸化物多孔質層の裏面に接して形成され、金属粒子をネットワーク状に連結することにより連続孔が形成された金属多孔質層」を有し、「前記金属多孔質層の裏面に接して」「多孔質絶縁層」が形成されており、「前記金属多孔質層と接続し、かつ前記第1の電極層とは異なる部位に該第1の電極層と絶縁状態で」「第2の電極層」が形成されており、「前記酸化物多孔質層、前記金属多孔質層、及び前記多孔質絶縁層の各層の連続孔は互いに連通しその内部に連続して」「ペロブスカイト」が満たされており、「前記金属多孔質層の金属粒子の表層には、前記ペロブスカイトと接して電子を選択的に捕集する酸化物層が形成され」ていると構成が特定され、(ii)「前記透光性基板を介して前記酸化物多孔質層の前記ペロブスカイトに光が照射されることで電子とホールの電荷分離が生じ、発生した前記電子は、前記酸化物多孔質層の金属酸化物粒子から前記金属多孔質層の金属粒子を介して、又は前記酸化物多孔質層と前記金属多孔質層の各層の連続孔の内部に連続して満たされた前記ペロブスカイトを経由し前記金属多孔質層の金属粒子の表層の前記酸化物層を介して、前記第2の電極層に集まり、発生した前記ホールは前記酸化物多孔質層、前記金属多孔質層、及び前記多孔質絶縁層の各層の互いに連通する連続孔内の前記ペロブスカイトを通過して前記第1の電極層に集まる」と、その作動が特定されるのに対し、引用発明は、本願発明の「金属多孔質層」に相当する構成を備えていないことから、上記(i)及び(ii)の特定事項を満たしていない点。 <相違点3> 「第1の電極層」について、本願発明では、多孔質絶縁層の裏面上の「全面に亘って」形成されているのに対し、引用発明では、「全面に亘って」形成されているか不明である点。 <相違点4> 本願発明は、「バックコンタクト型ペロブスカイト光電変換素子」であるのに対し、引用発明は、「バックコンタクト型」といえるか不明である点。 2 判断 (1)事案にかんがみ、相違点2を先に検討する。 引用発明は、FTO(透明導電層)を有し、当該FTO(透明導電層)を介して光が入射されるソーラーセルであるから、FTO(透明導電層)の有する周知な課題(高価であることや高抵抗であること、厚く形成する必要性に伴い光透過率が低下することなど)を内包していることは明らかといえるから、「光入射面に形成されていた透明導電膜を省略」するという、引用文献2に記載された技術的事項を適用する動機はあるといえる。そして、引用文献2には、光入射面に形成されていた透明導電膜を省略し、多孔体層を介して導電性金属層を形成する構成が記載されているから、当該技術的事項を適用し、引用発明のFTO(透明導電層)を省略し、ナノ多孔性TiO2層を介して導電性金属層を配置することは、当業者であれば容易になし得たことといえる。そして、引用文献2に記載された当該導電性金属層の構成は、上記第4の2(2)ア~キのとおりであるから、引用発明に当該技術的事項を適用したソーラーセルは、上記相違点2に係る(i)の特定事項である「前記酸化物多孔質層の裏面に接して形成され」「た金属多孔質層」との構成を備えるものとなり、その余の、「前記金属多孔質層と接続し、かつ前記第1の電極層とは異なる部位に該第1の電極層と絶縁状態で」「第2の電極層」が形成され、「前記酸化物多孔質層、前記金属多孔質層、及び前記多孔質絶縁層の各層の連続孔は互いに連通しその内部に連続して」「ペロブスカイト」が満たされ、「前記金属多孔質層の金属粒子の表層には、前記ペロブスカイトと接して電子を選択的に捕集する酸化物層が形成され」、との特定事項を満たすものとなる。 また、有機太陽電池における起電のメカニズム(技術常識)を踏まえると、上記相違点2に係る(ii)に特定された、「前記透光性基板を介して前記酸化物多孔質層の前記ペロブスカイトに光が照射されることで電子とホールの電荷分離が生じ、発生した前記電子は、前記酸化物多孔質層の金属酸化物粒子から前記金属多孔質層の金属粒子を介して、又は前記酸化物多孔質層と前記金属多孔質層の各層の連続孔の内部に連続して満たされた前記ペロブスカイトを経由し前記金属多孔質層の金属粒子の表層の前記酸化物層を介して、前記第2の電極層に集まり、発生した前記ホールは前記酸化物多孔質層、前記金属多孔質層、及び前記多孔質絶縁層の各層の互いに連通する連続孔内の前記ペロブスカイトを通過して前記第1の電極層に集まる」との作動は、引用発明に引用文献2に記載された技術的事項を適用することにより、満たされるものといえる。 したがって、引用発明において、上記相違点2に係る本願発明の構成とすることは、引用文献2に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易になし得たものである。 (2)相違点1について 引用発明の「緻密TiO2層」は、「電子選択ホールブロック層」であるから、透明導電膜(FTO)との関係で配置される層と理解できるところ、上記(1)のとおり、透明導電膜(FTO)が省略されるのであるから、配置する必要性が消滅する「緻密TiO2層」を併せて省略することは、当業者が適宜なし得た設計的な事項といえ、引用発明に引用文献2に記載された技術的事項を適用すれば、相違点1に係る本願発明の構成は自然に満たされるといえる。 (3)相違点3について 引用発明の「FTOガラス」は光入射面側にあるから、「炭素対電極」は裏面側の電極と理解でき、裏面側からの光入射は通常考慮されないものであるから、裏面側の電極である「炭素対電極」を、キャリア収集の観点から、「ZrO2スペース層」の全面に形成することは、当業者が適宜なし得た設計的な事項といえる。 (4)相違点4について 引用発明に引用文献2に記載された技術的事項を適用することにより、引用発明は、ガラス上にナノ多孔性TiO2層を介して導電性金属層が配置される構成となり、当該構成を踏まえると、引用発明は「バックコンタクト型」ということができる。 (5)本願発明の効果について そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本願発明の奏する作用効果は、引用発明及び引用文献2に記載された技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。 3 小括 以上によれば、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 4 審判請求人の主張について 審判請求人は、以下の事項を主張している。 (1)引用発明の「ZrO2スペース層」は、電荷発生層であるのに対し、本願発明の「多孔質絶縁層」は、ホールのみを多孔質絶縁層のペロブスカイトを介して、第1電極に輸送する機能を果たすものであること。 (2)本願発明は、FTOを使用していないこと。 (3)引用発明では、金属多孔質層が酸化物多孔質層の上に形成され、連続孔にペロブスカイトが浸透した構成を備えていないこと。 (4)引用発明は、FTO膜と緻密TiO2層を有していること。 (5)引用文献1及び2には、本願発明の「多孔質絶縁層」に相当するものは開示されていないこと。 しかしながら、次のとおりであるから、上記審判請求人の主張は、上記判断を左右するものではない。 上記(1)及び(5)について、上記1(4)に説示のとおりであって、引用発明の「ZrO2スペース層」が電荷発生するものであったとしても、「多孔質絶縁層」であることに変わりはない。付言すると、引用発明に引用文献2に記載された技術を適用すれば、引用発明の「ZrO2スペース層」には光が届かなくなり、電荷発生も起こらなくなるといえる。 上記(2)~(4)について、当該主張は、上記1の相違点1及び2に係る主張であり、上記2(1)及び(2)に説示のとおりである。 第6 むすび 上記のとおり、本願発明は、引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された技術的事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2021-011891

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