審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2021-011344

アセプティック充填用ボトル、及び、充填ボトル

審判番号
2021-011344
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-103128外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年08月25日
審決日
2022年12月20日
公報発行日
2023年03月31日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (B65D)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2015-103128「アセプティック充填用ボトル、及び、充填ボトル」拒絶査定不服審判事件〔平成28年12月22日出願公開、特開2016-216094〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、平成27年5月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

平成31年 2月 7日付け:拒絶理由通知書
平成31年 4月16日 :意見書、手続補正書の提出
令和 元年 9月19日付け:拒絶理由通知書
令和 2年 1月16日 :意見書、手続補正書の提出
令和 2年 7月31日付け:拒絶理由通知書
令和 2年12月 2日 :意見書、手続補正書の提出
令和 3年 5月19日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
令和 3年 8月25日 :審判請求書、手続補正書の提出
令和 3年10月21日 :手続補正書(方式)の提出

第2 令和3年8月25日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和3年8月25日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正について(補正の内容)

(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載

本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。)

「液体の注ぎ口としての口部と、肩部と、胴部と、底部と、を備えるアセプティック充填用ボトルであって、
前記胴部と前記底部との境界の位置は、前記胴部が底面にかけて縮径し始める高さ方向の位置であって、最も前記底面に近い位置であり、
全体重量に対する前記底部の重量比率が0.12以上0.20未満であり、
満注容量が373~876mLであるアセプティック充填用ボトル。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載

本件補正前の、令和2年12月2日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。

「口部と肩部と胴部と底部とを備えるアセプティック充填用ボトルであって、
前記胴部と前記底部との境界の位置は、前記胴部が底面にかけて縮径し始める高さ方向の位置であって、最も前記底面に近い位置であり、
全体重量に対する前記底部の重量比率が0.12以上0.20未満であり、
満注容量が373~876mLであるアセプティック充填用ボトル。」

2 本件補正の適否

本件補正は、本件補正前の請求項1に「口部と肩部と胴部と底部とを備える」とあるのを「液体の注ぎ口としての口部と、肩部と、胴部と、底部と、を備える」と補正するものであり、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「口部」について、上記のとおり「液体の注ぎ口としての」という限定を付加するとともに、「口部と」、「肩部と」、「胴部と」及び「底部と」の記載の後に読点を追記するものであって、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。

(1)本件補正発明

本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用文献の記載事項

折りたたみ中(クリックで表示)

ア 引用文献1

(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された引用文献である、特開2009-262947号公報(以下「引用文献1」という。)には、次の記載がある(下線は、当審で付与したものである。)。

a「【技術分野】

【0001】

本発明は、ポリエチレンテレフタレートボトルに関するものであり、より詳細には、底部を含めて薄肉化可能で、バランスのよい肉厚分布を有し、機械的強度にも優れたポリエチレンテレフタレートボトルに関する。」

b「【0014】

(PETボトル)

本発明のPETボトルにおいては、口部、肩部、胴部、及び底部を有する、従来公知のポリエステルボトルの種々の形状を採用することが可能であり、大きさも従来公知のすべての内容量に提供される形態をとることができる。

図1は実施例により得られた、本発明のPETボトルの一例を示す側面図であり、このPETボトルは、口部1、肩部2、胴部3がウェスト部4で上部胴部3a及ぶ下部胴部3bに区画されている。また底部5は、胴部3の下端からボトル接地部5aまで連なるヒール部5bとボトル接地部5aからボトル内方に凸の底部5cから成っている。

本発明においては、胴部の平均肉厚が0.20乃至0.50mm、特に0.30乃至0.35μmの範囲にあることが好適であり、また胴部の最も薄い部分の肉厚が0.20乃至0.35mmの範囲、特に0.25乃至0.30μmの範囲にあることが好適である。

また底部の平均肉厚が0.25乃至0.80mm、特に0.45乃至0.70μmの範囲にあることが好適であり、底部の接地部より外側(上記ヒール部)の最も厚い部分の肉厚が0.30乃至0.60mm、特に0.40乃至0.50μmの範囲にあることが好適である。

尚、本発明において、胴部とは、肩部(口部から下方向に行くに従って内径が増大している部分)と底部(接地部より外側で上方に行くに従って内径が増大している部分(上記ヒール部)及び接地部より内側の部分)の間に位置する部分をいう。

ボトルの表面積は、ボトルの表面形状を3次元計測することにより算出できるが、製品図面の電子データから算出することもできる。また金型表面処理などによる微小な凹凸は肉厚に影響しないので無視する。」

c「【0015】

本発明のPETボトルは、ボトル及び内容物をそれぞれ滅菌した後、無菌状態で内容物を充填するアセプティックボトル、或いは自生圧力を有する内容物を充填するための耐圧性ボトルの用途に特に適している。耐圧性ボトルの用途に用いる場合には、所謂ペタロイド型形状、シャンパン型形状等の従来公知の底部形状に成形される。

また本発明のPETボトルは、上述したポリエチレンテレフタレートから成る単層ボトルであることが好適であるが、上述したポリエチレンテレフタレートを内外層とし、他の熱可塑性樹脂を中間層とする多層ボトルであってもよい。

多層ボトルにおいて、中間層として使用し得る他の熱可塑性樹脂としては、これに限定されるものではないが、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリアミド樹脂等のガスバリア性樹脂や、かかるガスバリア性樹脂に酸化性有機成分及び遷移金属触媒が配合された酸素吸収性樹脂組成物等、従来公知のものを使用することができる。

多層ボトルの場合、中間層の厚みは、胴部の平均肉厚の0.5乃至25%、底部の平均肉厚の0乃至25%の範囲であることが好ましい。

また上記した他の熱可塑性樹脂を、容器の外観などに影響のない範囲でブレンドして用いることもでき、その場合は0.5乃至25重量%の範囲でブレンドするのが好ましい。」

d「【実施例】

【0019】

以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。

1.[固有粘度の測定]

ポリエステル樹脂のペレットを冷凍粉砕させ、140℃15分間乾燥させたポリエステル樹脂を0.20g計量し、1,1,2,2-テトラクロロエタン/フェノール(1/1)(重量比)の混合溶媒を20ml用いて120℃で15分間撹拌させて完全に溶解させる。溶解後、室温まで冷却し、グラスフィルターを通した溶液を25℃に温調されたウベローデ粘度計((株)離合社製)を用いて次式により固有粘度[η]を求めた。

[η]=(-1+√(1+4K’ηSp))/2K’C

ηSp=(τ-τ0)τ0

ここで、

[η]:固有粘度(dl/g)

ηSp:比粘度(-)
K’:ハギンスの恒数(=0.33)

C:濃度(=1g/dl)

τ:試料の落下時間(sec)

τ0:溶媒の落下時間(sec)

2.[圧縮強度の測定]

水を所定量充填、密封したボトルに対し、島津製作所のオートグラフを用いて圧縮速度50mm/minで圧縮を開始する。座屈が発生し、圧縮荷重が低下したら測定は完了する。この時の変曲点を圧縮強度とする。

3.[ボトルの成形]

各実施例、比較例に示したポリエチレンテレフタレートを用いて射出成形機により成形した重量55gのプリフォームを、約126℃に加熱し、約120℃に加熱された金型内にセットして、1段ブロー法により縦延伸倍率2.22倍、横延伸倍率・長辺4.41倍、短辺3.67倍に二軸延伸ブロー成形し、図1に示す角型のポリエチレンテレフタレートボトルを成形した。このボトルは、内容量2L、ツバ下高さ284mm、胴部幅・長辺105mm、短辺87mm、胴部の表面積739cm2、底部の表面積146cm2である。

二軸延伸ブロー成形において、延伸温度は加熱終了直後のプリフォームのツバ下約30mmの位置を測定し、高さ方向に8本配置された赤外線ヒーターの出力を、測定値が126±1℃となる範囲内で相互に調整して、ボトルの肉厚分布(=重量分布)を調整した。」

e「【0020】

[実施例1]

固有粘度が0.85dL/gのTi系触媒ホモポリエチレンテレフタレートを用いてプリフォームを成形し、胴部平均肉厚0.34mmを目標に加熱条件を調整して、ボトルを二軸延伸ブロー成形した。

得られたボトルを実測したところ、P=0.67、胴部平均肉厚0.334mm、最も薄い部分で0.285mm、底部平均肉厚0.506mm、ヒール部の最も厚い部分で0.420mmであった。

得られたボトルの圧縮強度、重量分布を表1に示す。」

f「【0026】

【表1】

[図:0001394498000001.jpg]

式中、W1は胴部の重量、S1は胴部の表面積、W2は底部の重量、S2は底部の表面積

以上の実施例の中でも特に実施例1,2は胴部の肉厚に余裕があり、更に軽量化を進めることが可能と見込まれる。」

g「

[図:0001394498000002.jpg]

」

(イ)上記記載を総合し、実施例1のボトルの重量分布に着目すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「口部1、肩部2、胴部3及び底部5を有する無菌状態で内容物を充填するアセプティックボトルであって、
胴部3が、肩部と、底部5のうち接地部より外側で上方に行くに従って内径が増大している部分であるヒール部5bとの間に位置し、
肩部、胴部、底部の重量分布がそれぞれ11.1g、33.8g、9.9gであり、
内容量が2Lであるアセプティックボトル。」

イ 引用文献2

(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された引用文献である、特開2014-151932号公報(以下「引用文献2」という。)には、次の記載がある(段落【0043】の「実施例」、及び、段落【0047】の「評価結果」を除く下線は、当審で付与したものである。)。

a「【0015】

図1乃至図3に示すプラスチックボトル10は、無菌充填方式で用いられている非耐熱成形ボトルからなっている。ここで非耐熱成形ボトルとは、後述する口部11が非結晶の透明体からなり、口部11が薬剤により殺菌されるため高温下に晒されることはなく、耐熱性を有しないものである(図3(a)参照)。」

b「【0043】

実施例

次に本発明の具体的な実施例について述べる。」

c「【0044】

ボトル重量が18.3g及び28gとなる減圧吸収パネルを持たない丸形ボトルを得るため、射出成形により18.3g及び28gのPET単層プリフォームを製作し、二軸延伸ブロー成形により非耐熱成形の丸形ボトルを得た。得られた丸形ボトルに対し70℃の水を空寸部が10mLとなるように充填し、密栓後20℃の環境下に放置し冷却を行った。充填後のボトルに対し内圧の測定を行い、充填前後の満注容量差の測定を実施した。」

d「【0047】

評価結果

上記のサンプルについて測定結果を表に示す。」

e「【0048】

ここでボトル重量が18.3gのボトルの測定結果を表2に示し、ボトル重量が28gのボトルの測定結果を表3に示す。

【表2】

[図:0001394498000003.jpg]

【表3】

[図:0001394498000004.jpg]

」

(イ)上記記載から、引用文献2には、次の事項(以下「引用文献2に記載された事項」という。)が記載されていると認められる。

「満注容量が589.6mlの無菌充填方式で用いられている非耐熱成形ボトル。」

(3)引用発明との対比

ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。

(ア)引用発明は、底部を含めて薄肉化可能で、バランスのよい肉厚分布を有し、機械的強度にも優れた、無菌状態で内容物を充填するアセプティックボトルに係る技術であり(上記(2)ア(ア)a、c)、本件補正発明が「冷凍保存によっても、底部のバックリングを抑制できるアセプティック充填用ボトル」に係る技術であるから(段落【0004】)、両者の技術分野及び課題が共通する。

(イ)引用発明の「口部1」、「肩部2」、「胴部3」、「底部5」、「アセプティックボトル」は、その機能、構造又は技術的意義を考慮してみると、それぞれ本件補正発明の「口部」、「肩部」、「胴部」、「底部」、「アセプティック充填用ボトル」に相当する。

(ウ)そうすると、引用文献1の図1の記載も勘案すれば、引用発明の口部が液体の注ぎ口として利用されるものであることは明らかであるから、引用発明の「アセプティックボトル」が「口部1、肩部2、胴部3及び底部5を有する」ことは、本件補正発明の「アセプティック充填用ボトル」が「液体の注ぎ口としての口部と、肩部と、胴部と、底部と、を備える」ことに相当する。

(エ)特に上記引用文献1の段落【0014】の記載及び図1に図示されたボトルの形状から、引用発明のヒール部5bの上端は、胴部3がアセプティックボトルの底面にかけて縮径し始める高さ方向の位置であって、最も当該底面に近い位置であることがわかる。そうすると、引用発明の「胴部3が、肩部と、底部5のうち接地部より外側で上方に行くに従って内径が増大している部分であるヒール部5bとの間に位置」する態様は、本件補正発明の「前記胴部と前記底部との境界の位置は、前記胴部が底面にかけて縮径し始める高さ方向の位置であって、最も前記底面に近い位置」である態様に相当する。

イ 以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

【一致点】

「液体の注ぎ口としての口部と、肩部と、胴部と、底部と、を備えるアセプティック充填用ボトルであって、
前記胴部と前記底部との境界の位置は、前記胴部が底面にかけて縮径し始める高さ方向の位置であって、最も前記底面に近い位置であるアセプティック充填用ボトル。」

【相違点1】

本件補正発明は、「全体重量に対する前記底部の重量比率が0.12以上0.20未満であり、満注容量が373~876mLである」のに対して、引用発明では、「肩部、胴部、底部の重量分布がそれぞれ11.1g、33.8g、9.9gであり、内容量が2Lである」点。

(4)判断

以下、相違点について検討する。

ア 相違点1について

引用発明は「肩部、胴部、底部の重量分布がそれぞれ11.1g、33.8g、9.9gであ」り、これらの値を合計すると54.8gとなる。

一方、引用文献1の段落【0019】には、実施例1で用いたプリフォームが55gである点が記載されていることを勘案すれば、【表1】には口部の重量が記載されていないものの、口部の重量が肩部に含まれていることは当業者にとって明らかである。

そうしてみると、引用発明の肩部、胴部及び底部の各重量を合計した54.8gはアセプティックボトルの全体質量となるので、引用発明は、全体重量に対する底部の重量比率が9.9/54.8≒0.18となることがわかる。

ここで、引用発明と引用文献2に記載された事項とは、いずれも、無菌状態で内容物を充填するボトルである点で共通するものである。

そして、引用文献1の段落【0014】には、ボトルの大きさも従来公知のすべての内容量のものに適用可能な点が示唆されていることを勘案すれば、引用文献2に記載された事項を引用発明に採用し、満注容量を589.6mlとすることは当業者が容易に想到し得たものである。

そうした際における、底部を含めた各部分の重量分布については、全体的な強度等を勘案しながら当業者が適宜決定する設計的事項である。また、内容量に関わらずペットボトルの口部の形状が一般的に一定であることを勘案すれば、上述した引用発明の全体重量に対する底部の重量比率である0.18という値は、満注容量を少なくした際に低下することがあるとしても、底部に一定の強度が必要なことは当業者にとって明らかであるから、底部の重量を一定程度とすること、すなわち当該重量比率を0.12以上とすることが格別に困難なこととはいえない。

なお、仮に【表1】において、口部の重量が肩部に含まれていない場合は、全体重量が口部の重量だけ増加するため、全体重量に対する底部の重量比率が上述した値よりも低下したとしても、【表1】に記載された各部分の重量分布の値を勘案すれば大きく低下するものではない。

以上のとおりであるから、引用文献2に記載された事項を参照し、引用発明において、相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。

イ 本願補正発明の効果について

上述した相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明及び引用文献2に記載された事項の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

ウ したがって、本件補正発明は、引用発明及び引用文献2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 本件補正についてのむすび

よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

令和3年8月25日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、令和2年12月2日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、上記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった以下の引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された事項に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1:特開2009-262947号公報
引用文献2:特開2014-151932号公報

3 引用文献

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1ないし2及びその記載事項は、上記第2[理由]2(2)に記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明は、「口部と肩部と胴部と底部とを備える」と特定されているのに対し、本件補正発明は「液体の注ぎ口としての口部と、肩部と、胴部と、底部と、を備える」と特定されていることから、本願発明は、上記第2[理由]2で検討した本件補正発明から、「液体の注ぎ口としての」という限定事項、及び、「口部と」、「肩部と」、「胴部と」及び「底部と」の記載の後の読点を削除したものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、上記第2[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明及び引用文献2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び引用文献2に記載された事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2021-011344

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決319件(サントリーホールディングス株式会社)
  • 2024-018946拒絶査定不服審判 / 2026-08-26 / 原査定取消(特許/登録すべき)水又は飲料の風味を改善するためのミネラル含有組成物
    同じ当事者: サントリーホールディングス株式会社
  • 2024-019809拒絶査定不服審判 / 2026-06-22 / 原査定取消(特許/登録すべき)友好性及び/又は共感力改善用組成物
    同じ当事者: サントリーホールディングス株式会社
  • 2024-017728拒絶査定不服審判 / 2026-06-10 / 原査定取消(特許/登録すべき)ステビオール配糖体溶液の製造方法
    同じ当事者: サントリーホールディングス株式会社
  • 2024-018940拒絶査定不服審判 / 2026-06-01 / 原査定取消(特許/登録すべき)水又は飲料の風味を改善する氷を製造するためのミネラル含有組成物
    同じ当事者: サントリーホールディングス株式会社
  • 2025-004766拒絶査定不服審判 / 2026-06-01 / 原査定取消(特許/登録すべき)ビールテイスト飲料
    同じ当事者: サントリーホールディングス株式会社
検索でもっと見る →
同じ根拠条文の審決7,656件(特許法29条2項)
  • 2025-006471拒絶査定不服審判 / 2026-07-14 / 請求不成立物品
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2025-001903拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 請求不成立包装容器
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2025-005608拒絶査定不服審判 / 2026-06-30 / 請求不成立容器
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2024-014025拒絶査定不服審判 / 2026-06-23 / 請求不成立衛生紙ロール包装体
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2025-002179拒絶査定不服審判 / 2026-06-16 / 請求不成立包装袋
    共通の条文: 特許法29条2項
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)1,337件(121・B65D)
  • 2024-015962拒絶査定不服審判 / 2026-09-01 / 原査定取消(特許/登録すべき)包装用袋
    共通の審決分類: 121・B65D
  • 2024-018331拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)フィルムロール梱包体およびその製造方法、ならびにロール体の保管方法
    共通の審決分類: 121・B65D
  • 2024-018679拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)ロール製品パッケージ
    共通の審決分類: 121・B65D
  • 2024-018680拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)ロール製品パッケージ
    共通の審決分類: 121・B65D
  • 2025-001600拒絶査定不服審判 / 2026-08-20 / 原査定取消(特許/登録すべき)バイオマス由来の樹脂層を有する積層体を備える包装製品
    共通の審決分類: 121・B65D

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存