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特許拒絶査定不服審判

2021-011056

レシピ提供システム

審判番号
2021-011056
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-223382外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年08月19日
審決日
2022年03月31日
公報発行日
2022年06月24日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (G06Q) / P18 .575-Z (G06Q)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2016-223382「レシピ提供システム」拒絶査定不服審判事件〔平成30年 5月24日出願公開、特開2018- 81496〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

第1 手続の経緯

折りたたみ中(クリックで表示)

本願は、平成28年11月16日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。

令和2年 8月27日付け:拒絶理由通知書
令和2年10月21日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年 3月22日付け:拒絶理由(最後の拒絶理由)通知書
令和3年 5月19日 :意見書、手続補正書の提出
令和3年 6月 9日付け:令和3年 5月19日の手続補正についての

補正の却下の決定、拒絶査定

令和3年 8月19日 :審判請求書、手続補正書の提出

第2 令和3年 8月19日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和3年 8月19日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正について

(1)本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線部は、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1の記載を引用する請求項6(以下単に請求項6という。)からの実質的な補正箇所である。)。

「1以上のレシピ情報を含むレシピ情報集合を表示可能な表示部と、
レシピ決定情報を取得するレシピ決定情報取得部と、
前記レシピ決定情報取得部が取得した前記レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の数及びレシピ情報の内容を決定し、前記レシピ情報集合を生成するレシピ情報集合生成部と、を備え、
前記レシピ決定情報は、
続きを表示(全17行)
ユーザに一度にレシピ情報を提供する対象期間に関する第1レシピ決定情報と、
前記ユーザの所有食材に関する第2レシピ決定情報と、
以前に提供したレシピ情報に関する第4レシピ決定情報と、を含み、
前記レシピ情報集合生成部は、
前記第1レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の数を決定し、
前記第2レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の全体により前記ユーザの所有食材の全てを使用できるように前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を決定し、
前記第4レシピ決定情報に基づいて、一定期間における合計カロリー量の閾値を超えないように前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を変更し、
前記表示部は、前記レシピ情報集合生成部が生成した前記レシピ情報集合を表示し、
システム外部又はシステム内部のサーバと通信するための通信部と、
前記レシピ情報集合生成部が生成したレシピ情報集合に含まれるレシピ情報に従った調理に要する必要食材を抽出する必要食材抽出部と、
前記必要食材抽出部が抽出した必要食材と前記第2レシピ決定情報に含まれる所有食材とを比較し、購入を要する購入食材を抽出する購入食材抽出部と、をさらに備え、
前記レシピ情報集合生成部は、前記通信部を介して前記サーバから取得したレシピ情報のうちから、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報を選択し、
前記表示部は、前記必要食材抽出部が抽出した必要食材のリストを表示し、前記リストにおいて所有食材と前記購入食材抽出部が抽出した購入食材とを区別可能に表示するレシピ提供システム。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲

本件補正前の請求項6に係る発明について、令和2年10月21日に提出された手続補正書の特許請求の範囲の記載は、次のとおりである。

「【請求項1】
1以上のレシピ情報を含むレシピ情報集合を表示可能な表示部と、
レシピ決定情報を取得するレシピ決定情報取得部と、
前記レシピ決定情報取得部が取得した前記レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の数及びレシピ情報の内容を決定し、前記レシピ情報集合を生成するレシピ情報集合生成部と、を備え、
続きを表示(全19行)
前記レシピ決定情報は、
ユーザに一度にレシピ情報を提供する対象期間に関する第1レシピ決定情報と、
前記ユーザの所有食材に関する第2レシピ決定情報と、を含み、
前記レシピ情報集合生成部は、
前記第1レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の数を決定し、
前記第2レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の全体により前記ユーザの所有食材の全てを使用できるように前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を決定し、
前記表示部は、前記レシピ情報集合生成部が生成した前記レシピ情報集合を表示し、
システム外部又はシステム内部のサーバと通信するための通信部と、
前記レシピ情報集合生成部が生成したレシピ情報集合に含まれるレシピ情報に従った調理に要する必要食材を抽出する必要食材抽出部と、
前記必要食材抽出部が抽出した必要食材と前記第2レシピ決定情報に含まれる所有食材とを比較し、購入を要する購入食材を抽出する購入食材抽出部と、をさらに備え、
前記レシピ情報集合生成部は、前記通信部を介して前記サーバから取得したレシピ情報のうちから、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報を選択し、
前記表示部は、前記必要食材抽出部が抽出した必要食材のリストを表示し、前記リストにおいて所有食材と前記購入食材抽出部が抽出した購入食材とを区別可能に表示するレシピ提供システム。
【請求項6】
前記レシピ決定情報は、以前に提供したレシピ情報に関する第4レシピ決定情報をさらに含み、
前記レシピ情報集合生成部は、前記第4レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を変更する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のレシピ提供システム。」

2 補正の適否

上記補正は、補正前の請求項6に記載された発明を特定するために必要な事項である「第4レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を変更」する点について、「前記第4レシピ決定情報に基づいて、一定期間における合計カロリー量の閾値を超えないように前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を変更」(なお、下線は当審が付した)とする限定を付加するものであって、当初明細書等の【0083】~【0088】の記載を根拠とするものであると認められ、また、補正前の請求項6に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法17条の2第5項2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。

(1)本件補正発明

本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。

(2)引用文献

ア 原査定の拒絶の理由に引用された特開2010-61276号公報(以下、「引用文献1」という。)には、次のとおりの記載がある。下線は、注目箇所に当審が付した。

「【請求項1】
食材とその賞味期限とその在庫されている分量とを関連付ける食材テーブルと、
献立ごとにそれに必要な食材およびその分量を保持する献立テーブルと、
前記献立テーブルから献立を抽出して単位期間ごとに割り当てる献立割当部と、
割り当てられた献立を表示する献立表示部と、を備え、
前記献立割当部は、
単位期間の開始時点から所定の期間内にその賞味期限が入る優先食材を前記食材テーブルから選択する優先食材選択部と、
優先食材を用いる優先献立を前記献立テーブルから選択する優先献立選択部と、
優先食材を最も有効に利用可能な献立を優先献立から決定して対応する単位期間に割り当てる献立決定部と、を含み、
本装置はさらに、前記献立決定部によって決定された献立に必要な食材の分量だけ前記食材テーブルの対応する食材の在庫されている分量から減算する食材テーブル更新部を備えることを特徴とする献立提案装置。」
「【0004】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、賞味期限の観点から効率的な献立を提案することで、調理担当者が効率的な献立を考える手間を減らし、さらには廃棄される食材の量を減らすことができる献立提案装置の提供にある。」
「【0012】
献立提案装置100は、ユーザによる入力を受け付ける入力装置110と、ユーザに画面を表示するディスプレイ120とに接続される。献立提案装置100は、記憶装置10と、献立割当部20と、食材テーブル更新部30と、献立表示制御部40と、情報取得部50と、を備える。
記憶装置10は、食材テーブル12と、献立テーブル14とを保持する。献立割当部20は、優先食材選択部22と、優先献立選択部24と、献立決定部26と、を含む。
【0013】
続きを表示(全19行)
情報取得部50は、献立立案期間、献立立案のための単位および人数等の献立立案条件をユーザに入力せしめる条件入力画面302(図5において詳述する)をディスプレイ120に表示する。ここで献立立案期間とは、ユーザが献立提案装置100に献立を立案してほしい現時点からの日数である。献立立案のための単位とは、ある献立と次の献立との間の時間間隔を示す単位であり、ユーザが自炊する頻度に基づき決められる。例えば3日に1食であってもよいし、1日に1食であってもよい。人数とは、何人分の献立を作成すべきかを示す人数である。
ユーザは条件入力画面302を見て必要な情報を入力装置110に入力する。情報取得部50は、その入力された献立立案条件を入力装置110から取得し、献立割当部20へ出力する。
【0014】
献立割当部20は、食材テーブル12に登録されている食材のうち賞味期限が近い食材をキーとして献立テーブル14から献立を抽出し、それぞれの単位期間に割り当ててゆく。以降食材には塩、醤油、油などの調味料は含まれないとする。単位期間とは、献立を割り当てるべき最小の期間である。献立立案のための単位が3日に1食であれば献立立案期間を3日間ずつに分割したそれぞれの期間である。以下では実施の形態を通じて単位期間ごとにただ1つの献立を割り当てる場合について考える。しかしながら当然単位期間ごとに任意の数の献立を割り当てる構成も可能である。
【0015】
情報取得部50から献立立案条件が入力されると、献立割当部20は献立立案のための単位を基に献立立案期間を単位期間に分割する。そして単位期間を時系列順に選択しては献立を割り当てる操作を、全ての単位期間に献立が割り当てられるまで続ける。そのそれぞれの割当操作は以下に説明する優先食材選択部22、優先献立選択部24および献立決定部26によって行われる。
【0016】
献立割当部20は、全ての単位期間に対して献立が割り当てられたら、その割り当てられた献立のリストを献立表示制御部40へ出力する。また、献立割当の過程において選択された後述する優先食材が、当該献立のリストを採用してもなお残る場合は、その残る優先食材とその残る分量とを警告と共に献立表示制御部40へ出力する。
【0017】
優先食材選択部22は選択された単位期間の開始時点から所定の期間内にその賞味期限が入る食材を食材テーブル12から選択して優先食材とする。ここで賞味期限が最も近い食材を優先食材と呼ぶこととする。ユーザはこの所定の期間を予め入力装置110を介して優先食材選択部22に設定しておく。また、所定の期間内に賞味期限が入る食材がない場合は、優先食材選択部22は優先食材が少なくともひとつ見つかるまで所定の期間を逐次増加させる処理を行う。
所定の期間は、献立立案期間と同一としてもよい。この場合ユーザは所定の期間を個別に設定する必要がないので、ユーザの手間が省ける。
【0018】
なお、単位期間の開始時点において既に賞味期限が過ぎている食材がある場合はその食材を優先食材としてもよい。また、そのように賞味期限が過ぎている食材が複数ある場合は、最も賞味期限が古い食材を優先食材としてもよい。このように賞味期限が過ぎている食材であっても優先食材として選択可能とする場合、賞味期限が切れても風味は落ちるが使用可能である保存食材の利用を促進し、より効率的に食材を利用する献立を提案できる。
【0019】
優先献立選択部24は、優先食材を用いる献立を献立テーブル14から選択して優先献立リストを作成する。ここで候補となる献立が1つもない場合は処理を中断し、ディスプレイ120にその旨の警告を表示する。」
「【0022】
献立決定部26は、優先献立選択部24によって作成された優先献立リストをロードする。そして優先食材を最も有効に利用可能な献立を優先献立リストから決定して選択中の単位期間に割り当てる。ここでは特に食材テーブル12を参照し、優先食材をその残量に対して最も高い割合で使用する献立を優先献立リストから決定して、選択中の単位期間に割り当てる。この場合、賞味期限の近い優先食材をなるべく使い切るような献立を提案することができるので、廃棄される食材を減らすことができる。
【0023】
また献立決定部26は、割り当てられた献立に用いられる食材およびその分量と、食材テーブル12に登録されている食材およびその分量とを比較し、不足する食材およびその分量を献立表示制御部40に出力する。
【0024】
なお、献立決定部26は、優先献立のなかに優先食材を有効に利用可能な献立が複数ある場合、ユーザによって指定された条件によって献立を絞り込んでもよい。つまりユーザは予め献立決定部26に対して絞込条件、例えば中華料理優先等の料理のカテゴリの条件や、カロリーが低い献立を優先するという条件や、調理時間が短い献立を優先するという条件などを既知の方法により登録しておく。そして例えば優先献立リストのなかに優先食材をその残量に対して最も高い割合で使用する献立が複数ある場合には、その中で中華料理に相当する献立を絞り込んで決定し、選択中の単位期間に割り当ててもよい。この場合、よりユーザの好みに合わせた献立を提案できる。」
「【0027】
図2は、食材テーブル12のデータ構造図である。食材テーブル12は、食材と、その賞味期限と、その在庫されている分量とを関連付けて記憶する。在庫されている分量とは、例えばユーザの冷蔵庫に貯蔵してある食材の分量などの、ユーザが調理目的で保有している食材の分量である。入力装置110を通じて食材テーブル12への食材の登録、削除、変更などが行われる。
【0028】
図3は、献立テーブル14のデータ構造図である。献立テーブル14は、献立ごとにそれに必要な食材およびその分量を記憶する。ここで必要な分量とは、1人前を調理するために必要な分量である。入力装置110を通じて献立テーブル14への献立の登録、削除、変更などが行われる。また献立提案装置100は、図示しないインターネットなどの通信網を通じて献立情報を献立テーブル14に提供する献立取得部をさらに備えてもよい。この場合多種多様な献立を簡単に取得することができ、献立の幅が広がる。
【0029】
以上の構成による献立提案装置100の動作を説明する。本実施の形態に係る献立提案装置100は、そのユーザとして各家庭の調理担当者を想定している。調理担当者はまず冷蔵庫の中身などをチェックし、残っている食材およびその賞味期限と分量とを献立提案装置100の食材テーブル12に登録する。そして献立立案の条件を献立提案装置100に入力する。すると献立提案装置100は、単位期間のそれぞれについて食材テーブル12のなかから賞味期限が近い優先食材を選択し、それをキーとして献立テーブル14から献立を選択してその単位期間に割り当てる。全ての単位期間への献立の割当が終了すると献立提案装置100は割り当てられた献立のリストと、買い物リストとを調理担当者に提示する。」
「【0031】
図5は、情報取得部50によってディスプレイ120に表示される条件入力画面302を示す代表画面図である。献立立案期間入力領域352には、献立立案期間が入力される。献立立案単位選択領域354は、献立立案のための単位を「3日に1食」、「2日に1食」および「1日に1食」の3種類のなかから選択できるように構成されている。人数入力領域356には、何人分の献立を作成すべきかを示す人数が入力される。ここでは、献立立案期間として2(日間)が入力され、献立立案のための単位として「1日に1食」が選択され、人数として2(人分)が入力されて実行ボタン358が押し下げられる場合を考える。」
「【0044】
献立提案装置100は、単位期間ごとにそれに割り当てられた献立を献立案表示画面306の形でディスプレイ120に表示する(S422)。また献立案表示画面306には不足する食材およびその分量が買い物リストの形で表示され、残存している優先食材に対する警告も表示される。
【0045】
図10は、献立案表示画面306を示す代表画面図である。献立表示領域366には、献立提案装置100によって割り当てられた献立がそれに必要な食材およびその分量と共に単位期間ごとに表示される。警告領域368には、提案する献立を採用してもなお残存する優先食材の名前、残存分量および賞味期限が警告と共に表示される。この警告によりユーザは献立提案装置100によってもカバーしきれない賞味期限の近い食材を把握することができる。したがってこの情報を基に適宜献立を追加したり分量を調節することが可能となり、より効率的に食材を利用できる。
買い物リスト表示領域370には、献立表示領域366によって表示されている献立を採用するに当たって、現在食材テーブル12に登録されている食材から不足する食材およびその分量が買い物リストとして表示される。ユーザは自分で在庫を確認しなくても、この買い物リストを元に買い物をすればよいのでより便利である。」
「【0055】
実施の形態では献立決定部26が食材テーブル12を参照し、優先食材をその残量に対して最も高い割合で使用する献立を優先献立リストから決定する場合について説明したが、これに限定されない。例えば献立決定部は、用いられる食材の合計金額が最も高い献立を決定してもよい。この場合、ユーザにとって経済的に有利な献立が提案できる。また献立決定部は献立の履歴を保持し、その履歴を参照して、所定の期間内で同じ献立が連続することを避け、または栄養のバランスがとれるような献立を決定してもよい。
また、献立テーブルは、献立を主菜や副菜等のカテゴリ別に保持してもよい。そして献立提案装置は、1食分として全てのカテゴリの献立を含むように構成してもよい。」

【図10】

[図:0001385028000001.jpg]

引用文献1の上記記載によれば、以下のことがいえる。

(ア) 【0012】の記載によると、「記憶装置10と、献立割当部20と、食材テーブル更新部30と、献立表示制御部40と、情報取得部50と、を備え」、「ユーザによる入力を受け付ける入力装置110と、ユーザに画面を表示するディスプレイ120とに接続され」た「献立提案装置100」であって、「記憶装置10は、食材テーブル12と、献立テーブル14とを保持」している。

(イ) 【0027】、【0028】の記載によると、「入力装置110を通じて」「食材の登録、削除、変更などが行われ」る「食材テーブル12は、食材と、その賞味期限と、その在庫されている分量とを関連付けて記憶」するものであって、「在庫されている分量とは、例えばユーザの冷蔵庫に貯蔵してある食材の分量などの、ユーザが調理目的で保有している食材の分量」であり、「献立テーブル14は、献立ごとにそれに必要な食材およびその分量を記憶」するものであって、「献立提案装置100は、」「インターネットなどの通信網を通じて献立情報を献立テーブル14に提供する献立取得部をさらに備えてもよい」。

(ウ) 【0013】の記載によると、「情報取得部50は、献立立案期間、献立立案のための単位および人数等の献立立案条件をユーザに入力せしめる条件入力画面302」「をディスプレイ120に表示」し、「入力された献立立案条件を入力装置110から取得」する。

(エ) 【0014】、【0015】、【0016】の記載によると、「献立割当部20は、食材テーブル12に登録されている食材のうち賞味期限が近い食材をキーとして献立テーブル14から献立を抽出」するとともに、「献立立案のための単位を基に献立立案期間を単位期間に分割」し、「単位期間を時系列順に選択しては献立を割り当てる操作を、全ての単位期間に献立が割り当てられるまで続け」、「全ての単位期間に対して献立が割り当てられたら、その割り当てられた献立のリストを献立表示制御部40へ出力」する。

(オ) 【請求項1】、【0015】、【0017】、【0019】、【0022】の記載によると、「割当操作は」「献立割当部」の「優先食材選択部22、優先献立選択部24および献立決定部26によって行われ」、「優先食材選択部22は選択された単位期間の開始時点から所定の期間内にその賞味期限が入る食材を食材テーブル12から選択して優先食材」とし、「優先献立選択部24は、優先食材を用いる献立を献立テーブル14から選択して優先献立リストを作成」し、「献立決定部26は、」「優先食材を最も有効に利用可能な献立を優先献立リストから決定して選択中の単位期間に割り当てる」ことで行われる。

(カ) 【0023】、【0024】、【0055】の記載によると、「献立決定部26は、割り当てられた献立に用いられる食材およびその分量と、食材テーブル12に登録されている食材およびその分量とを比較し、不足する食材およびその分量を献立表示制御部40に出力」したり、「カロリーが低い献立を優先するという条件や、調理時間が短い献立を優先するという条件などを既知の方法により登録しておく」ことで「優先献立のなかに優先食材を有効に利用可能な献立が複数ある場合、ユーザによって指定された条件によって献立を絞り込んでもよ」く、「また献立決定部は献立の履歴を保持し、その履歴を参照して、所定の期間内で同じ献立が連続することを避け、または栄養のバランスがとれるような献立を決定してもよい」。

(キ) 【0029】、【0044】、【0045】、図10の記載によると、「単位期間ごとにそれに割り当てられた献立を献立案表示画面306の形でディスプレイ120に表示」することで「ユーザ」である「調理担当者に提示」するにあたり、当該画面の「献立表示領域366には、献立提案装置100によって割り当てられた献立がそれに必要な食材およびその分量と共に単位期間ごとに表示され」、「警告領域368には、提案する献立を採用してもなお残存する優先食材の名前、残存分量および賞味期限が警告と共に表示」され、「この情報を基に適宜献立を追加したり分量を調節することが可能となり、より効率的に食材を利用でき」、また、「買い物リスト表示領域370には、献立表示領域366によって表示されている献立を採用するに当たって、現在食材テーブル12に登録されている食材から不足する食材およびその分量が買い物リストとして表示」される。

(ク) 以上、(ア)~(キ)によると、引用文献1には、

「記憶装置と、献立割当部と、食材テーブル更新部と、献立表示制御部と、情報取得部と、を備え、ユーザによる入力を受け付ける入力装置と、ユーザに画面を表示するディスプレイとに接続された献立提案装置であって(ア)、
記憶装置は、食材テーブルと、献立テーブルとを保持しており、
入力装置を通じて食材の登録、削除、変更などが行われる食材テーブルは、食材と、その賞味期限と、その在庫されている分量とを関連付けて記憶するものであって、在庫されている分量とは、例えばユーザの冷蔵庫に貯蔵してある食材の分量などの、ユーザが調理目的で保有している食材の分量であり、
献立テーブルは、献立ごとにそれに必要な食材およびその分量を記憶するものであって、献立提案装置は、インターネットなどの通信網を通じて献立情報を献立テーブルに提供する献立取得部をさらに備えてもよく(イ)、
続きを表示(全14行)
情報取得部は、献立立案期間、献立立案のための単位および人数等の献立立案条件をユーザに入力せしめる条件入力画面をディスプレイに表示し、入力された献立立案条件を入力装置から取得し(ウ)、
献立割当部は、食材テーブルに登録されている食材のうち賞味期限が近い食材をキーとして献立テーブルから献立を抽出するとともに、献立立案のための単位を基に献立立案期間を単位期間に分割し、単位期間を時系列順に選択しては献立を割り当てる操作を、全ての単位期間に献立が割り当てられるまで続け、全ての単位期間に対して献立が割り当てられたら、その割り当てられた献立のリストを献立表示制御部へ出力し(エ)、
割当操作は、献立割当部の優先食材選択部、優先献立選択部および献立決定部によって行われ、優先食材選択部は選択された単位期間の開始時点から所定の期間内にその賞味期限が入る食材を食材テーブルから選択して優先食材とし、優先献立選択部は、優先食材を用いる献立を献立テーブルから選択して優先献立リストを作成し、献立決定部は、優先食材を最も有効に利用可能な献立を優先献立リストから決定して選択中の単位期間に割り当てることで行われ(オ)、
献立決定部は、割り当てられた献立に用いられる食材およびその分量と、食材テーブルに登録されている食材およびその分量とを比較し、不足する食材およびその分量を献立表示制御部に出力したり、
カロリーが低い献立を優先するという条件や、調理時間が短い献立を優先するという条件などを既知の方法により登録しておくことで優先献立のなかに優先食材を有効に利用可能な献立が複数ある場合、ユーザによって指定された条件によって献立を絞り込んだり、
献立の履歴を保持し、その履歴を参照して、所定の期間内で同じ献立が連続することを避け、または栄養のバランスがとれるような献立を決定してもよく(カ)、
単位期間ごとにそれに割り当てられた献立を献立案表示画面の形でディスプレイに表示することで、ユーザである調理担当者に提示するにあたり、当該画面の献立表示領域には、献立提案装置によって割り当てられた献立がそれに必要な食材およびその分量と共に単位期間ごとに表示され、
警告領域には、提案する献立を採用してもなお残存する優先食材の名前、残存分量および賞味期限が警告と共に表示され、この情報を基に適宜献立を追加したり分量を調節することが可能となり、より効率的に食材を利用でき、
また、買い物リスト表示領域には、献立表示領域によって表示されている献立を採用するに当たって、現在食材テーブルに登録されている食材から不足する食材およびその分量が買い物リストとして表示される(キ)、
献立提案装置。」の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。

イ 原査定の拒絶の理由に引用された特開2013-250699号公報(以下、「引用文献2」という。)には、次のとおりの記載がある。下線は、注目箇所に当審が付した。

「【0048】
<献立支援>
まず、献立支援について説明する。図18は、献立支援処理を行う際の情報提供サーバ21での処理を示すフローチャートである。なお、献立支援処理の開始要求は、ユーザ端末31からネットワーク15を介して、情報提供サーバ21に送られる。
【0049】
図18において、ユーザ端末31からの献立支援処理の開始要求を受け付けると、情報提供サーバ21の制御部201は、在庫情報記憶部231から、宅内10の冷蔵庫11や収納棚12の在庫情報を読み出し(ステップS1)、献立情報記憶部221(図5)から、在庫の例えば80%以上を使用して作れる献立情報を検索する(ステップS2)。そして、制御部201は、献立が検索できたか否かを判定し(ステップS3)、検索できなければ(ステップS3:No)、在庫の使用できる割合を例えば5%だけ下げて(ステップS4)、ステップS3にリターンする。」
「【0053】
次に、制御部201は、栄養管理情報記憶部239に記憶されている栄養管理情報に基づいて、栄養状態を判定し(ステップS10)、栄養状態に応じたポイントを付加する(ステップS11)。例えば、制御部201は、欠乏気味の栄養素を含む場合には、ポイントを「20」加算し、含まない場合には、ポイントを加算しない。また、制御部201は、過剰に摂取している栄養素を含む場合には、ポイントを減算する。そして、制御部201は、候補となる献立を抽出し、これらの候補となる献立をポイント順にランキングして、ユーザ端末31に献立を提示する(ステップS12)。」

以上、上記記載によると、引用文献2には、

「献立支援処理として、宅内の冷蔵庫や収納棚の在庫情報を読み出し、在庫をより多く使用して作れる献立情報を検索して献立を提示すること」(以下、「引用文献2記載技術」という。)が記載されている。

ウ 原査定の拒絶の理由に引用された特開2003-42640号公報(以下、「引用文献3」という。)には、次のとおりの記載がある。下線は、注目箇所に当審が付した。

「【0028】メニュー/食材管理部48は、メニュー/食材対応テーブル格納部45に格納されたメニュー/食材対応テーブルを管理するプログラムによって構成されている。このメニュー/食材対応テーブルのレコード構成は、<メニュー>、<食材>および<数量>からなり、メニュー/食材管理部48は、メニューからそのメニューに必要な食材および必要な数量を検索し、読み出すことができる。」

「【0034】メニュー用データダウンロード部53は、メニュー配信サーバ9に定期的にまたは任意にアクセスし、メニューテーブルおよびメニュー/食材対応テーブルに新規に登録するメニュー用データをダウンロードし、メニュー管理部47およびメニュー/食材管理部48に渡すプログラムで構成されている。」

以上、上記記載によると、引用文献3には、

「サーバから<メニュー>、<食材>および<数量>といった情報をダウンロード」すること(以下、「引用文献3記載技術」という。)が記載されている。

エ 原査定の拒絶の理由に引用された特開2008-304127号公報(以下、「引用文献4」という。)には、次のとおりの記載がある。下線は、注目箇所に当審が付した。

「【0023】
(画面表示)
端末装置11の表示モニタ13又は携帯電話21の表示モニタ23の画面表示について図3及び図4に基づいて説明する。まず、利用者は、端末装置11又は携帯電話21を利用して自宅等に設置されているホーム端末装置10にアクセスする。このとき、端末装置11又は携帯電話21は、予めインストールされている所定のソフトウエアを用いて、RAM7に格納されている食品情報を取り込んで、図3に示すように冷蔵庫1にストックされている食材・賞味期限・製造年月日・産地等の食品情報を表形式にして端末装置11においては表示モニタ13・携帯電話21においては表示モニタ23に表示する。また、購入した食材を使用した場合には、端末装置11においてはキーボードなどの表示入力部・携帯電話21においては入力ボタンで残数の入力を行って、RAM7内の食品情報を更新することができる。
【0024】
次に、利用者は、図4のAに示した表示モニタ画面のメニュー検索ボタンを選択すると、端末装置11又は携帯電話21からメニュー検索信号が発信される。メニュー検索信号を受信したホーム端末装置10は、冷蔵庫にストックされている食材の中から賞味期限の近い食材から優先順位を付け、優先順位の高い食材を使用するメニューリストを端末装置11又は携帯電話21に送信し端末装置11又は携帯電話21の表示モニタに表示する(図4のB参照)。各メニューは、栄養価、冷蔵庫1にストックされている食材の消費期限等の優先度の属性を持たせ、ユーザの要望に沿うように複数提示する。
【0025】
更に、利用者が当該メニューリストの中から所定のメニューを選択し(本実施例では、肉じゃがを選択)作る人数を選択すると(本実施例では4人分)、レシピ検索ボタンを選択すると、端末装置11又は携帯電話21からレシピ検索信号が発信される。レシピ検索信号を受信したホーム端末装置10は、選択したメニューを作るのに必要な食材を「冷蔵庫にストックされている食材」のリストと追加購入すべき食材として「足りない食材」リストとして端末装置11又は携帯電話21に送信し端末装置11又は携帯電話21の表示モニタに表示する(図4のC参照)。利用者は、「足りない食材」リストを元に買い物をする。」

【図4】

[図:0001385028000002.jpg]

【0025】、図4 cの記載によると、「選択したメニューを作るのに必要な食材を『冷蔵庫にストックされている食材』のリストと追加購入すべき食材として『足りない食材』リストとして」表示するにあたり、両食材リストを合わせて「選択したメニューを作るのに必要な食材」のリストが構成されているものといえる。

以上、上記記載によると、引用文献4には、

「選択したメニューを作るのに必要な食材のリストにおいて、冷蔵庫にストックされている食材と、追加購入すべき食材とを表示」すること(以下、「引用文献4記載技術」という。)が記載されている。

オ 当審において、新たに引用する特開2015-35090号公報(以下、「引用文献5」という。)には、次のとおりの記載がある。下線は、注目箇所に当審が付した。

「【0023】
献立履歴Rは第1履歴R1と第2履歴R2とを含む。第1履歴R1は、所定の料理情報から成る所定料理情報(本実施形態では「ジャンル」及び「食材」)に対する直近の複数の2回の履歴を示す。第2履歴R2は、所定料理情報に対する第1履歴R1の直前の3回の履歴を示す。尚、「ジャンル」及び「食材」が3種類のため第1履歴R1及び第2履歴R2の回数をそれぞれ2回、3回としているが、所定料理情報の種類に応じて第1履歴R1及び第2履歴R2を異なる回数にしてもよい。」
「【0039】
また、本実施形態において、ステップ#5で、第2履歴R2の先頭から2回のジャンル及び食材と第1履歴R1のジャンル及び食材とが一致した際に、第2履歴R2内の料理の総カロリー数が所定の上限カロリー数(例えば、2000kcal)を超えるとともに複数の献立が提案された場合には、第1履歴R1内の料理及び提案献立の料理の総カロリー数が上限カロリー数よりも小さくなるような献立を抽出してもよい。これにより、カロリー数の高い料理の摂取による肥満等を防止することができる。したがって、健康を向上させることができる。」

以上、上記記載によると、引用文献5には、

「複数の献立を提案された場合に、所定回数の献立の総カロリー数が上限カロリー数よりも小さくなるような献立を抽出」すること(以下、「引用文献5記載技術」という。)が記載されている。

(3)対比

本件補正発明と引用発明とを対比する。

ア 引用発明の「献立テーブル」に含まれる各「献立」の情報は、献立及び当該献立に必要な食材およびその分量を含むものであるから、「食材を含む献立情報」(以下、単に「献立情報」という。)である点で、本件補正発明の「レシピ情報」に対応する。

また、引用発明の、「単位期間ごとにそれに割り当てられた献立」や、割り当てられた各献立の「献立に必要な食材およびその分量」の情報は、「献立情報」の集合であるから、本件補正発明の「レシピ情報集合」に対応する。

イ 引用発明の「ディスプレイ」は、単位期間ごとにそれに割り当てられた献立を献立案表示画面に表示しており、上記アで検討した「献立情報」の集合を表示するから、本件補正発明の「情報集合を表示可能な表示部」に相当する。

ウ 引用発明の「情報取得部」によって取得される「献立立案期間」は、当該期間を分割した単位期間ごとの献立をユーザに提示するための期間であって、「ユーザに一度に」「献立情報」「を提供する対象期間に関する」情報であるから、本件補正発明の「第1レシピ決定情報」に相当する。

エ 引用発明の入力装置を通じて食材の登録、削除、変更などが行われる「食材テーブル」は、献立の割り当てに用いられる情報であって、ユーザが有する食材に関するものであるから、本件補正発明の「ユーザの所有食材に関する第2レシピ決定情報」に相当する。

オ 引用発明において保持される「献立の履歴」は、栄養のバランスがとれるような献立を決定に用いられるものであり、「献立情報」の履歴であるといえるから、本件補正発明の「以前に提供した」「献立情報」「に関する第4レシピ決定情報」に相当する。また、引用発明が当該履歴を取得するための構成を有することは自明である。

カ 上記ウ~オで検討したとおり、引用発明の「献立立案期間」、「食材テーブル」、「献立の履歴」は、それぞれ、本件補正発明の「第1レシピ決定情報」、「第2レシピ決定情報」、「第4レシピ決定情報」に相当するものであり、いずれも献立の割り当てに用いられる情報であるから、引用発明の「献立立案期間」、「食材テーブル」、「献立の履歴」は、本件補正発明の「レシピ決定情報」に相当する。

また、引用発明において「献立立案期間」、「食材テーブル」、「献立の履歴」を取得する、「情報取得部」、「入力装置」、「献立の履歴を取得するための構成」は、本件補正発明の「レシピ決定情報を取得するレシピ決定情報取得部」に相当する。

キ 引用発明の「献立割当部」は、上記カで検討した「レシピ決定情報」に基づいて、単位期間ごとに「献立情報」を割り当てて、割り当てられた献立情報を内容として含む集合を生成しているから、「前記レシピ決定情報取得部が取得した前記レシピ決定情報に基づいて、」「献立情報の内容」を決定し、「献立情報」の「集合を生成する」もの(以下、「献立等情報集合生成部」という。)である点で、本件補正発明の「レシピ情報集合生成部」に対応する。

ク 引用発明の「献立等情報集合生成部」は、上記エで検討した「第2レシピ決定情報」に基づいて、優先食材を選択し、当該優先食材を有効に利用可能なように「献立情報」の集合を生成するから、本件補正発明の「献立等情報集合生成部」と、「前記第2レシピ決定情報に基づいて、前記」「献立情報」の「集合が含む」「献立情報」「の全体により前記ユーザの所有食材」「を使用できるように前記」「献立情報」の「集合が含む」「献立情報」「の内容を決定」する点でも共通する。

ケ 引用発明の「献立等情報集合生成部」は、その「献立決定部」において上記オで検討した「第4レシピ決定情報」を保持し、当該情報を参照して、所定の期間内で同じ献立が連続することを避け、または栄養のバランスがとれるような献立を決定してもよいものであり、本件補正発明の「献立等情報集合生成部」と、「前記第4レシピ決定情報に基づいて、「前記」「献立情報」の「集合が含む」「献立情報」「の内容を」「決定」する点でも共通する。

コ 本件補正発明の「表示部」と上記イで検討した引用発明の「表示部」とは、いずれも「献立等情報集合生成部」が生成した献立情報の集合を表示するものである点で共通する。

サ 引用発明の「献立取得部」は、インターネットなどの通信網を通じて献立情報を献立テーブルに提供するものであり、「献立情報」を取得する点で本件補正発明の「通信するための通信部」に相当する。

そして、上記コで検討した引用発明の「献立等情報集合生成部」は、その「献立取得部」が取得した献立情報を元に「献立情報」を選択するものであるから、本件補正発明の「献立等情報集合生成部」と、「前記通信部を介して取得した」「献立情報」「のうちから、前記」「献立情報」の「集合が含む」「献立情報」「を選択」する点で共通する。

シ 引用発明の「献立決定部」は、「割り当てられた献立に用いられる食材およびその分量」を、食材テーブルに登録されている食材およびその分量との比較をしており、「献立情報」の「集合が含む」「献立情報」に用いられる「食材およびその分量」を比較のために「抽出」しているといえるから、「献立決定部」の、献立に用いられる食材およびその分量を抽出する構成は、本件補正発明の「調理に要する必要食材を抽出する必要食材抽出部」に相当する。

また、引用発明の「献立決定部」は、「割り当てられた献立に用いられる食材およびその分量と、食材テーブルに登録されている食材およびその分量とを比較し、不足する食材およびその分量を献立表示制御部に出力」し、不足する食材に関しては買い物リストとして表示しており、引用発明の、買い物リストとして表示される「不足する食材」は、本件補正発明の「購入を要する購入食材」に相当する。

また、引用発明の「献立決定部」における、割り当てられた献立に用いられる食材およびその分量と、食材テーブルに登録されている食材およびその分量とを比較し、不足する食材およびその分量について判断する構成は、「前記必要食材抽出部が抽出した必要食材と」、上記エで検討した「第2レシピ決定情報」に登録されている食材及びその分量とを比較し、「購入を要する購入食材」を抽出しているから、本件補正発明の「前記必要食材抽出部が抽出した必要食材と前記第2レシピ決定情報に含まれる所有食材とを比較し、購入を要する購入食材を抽出する購入食材抽出部」に相当する。

ス 引用発明の「献立案表示画面」は、献立に必要な食材およびその分量を含む「献立表示領域」、不足する食材およびその分量が買い物リストとして表示される「買い物リスト表示領域」を含むものであり、それぞれ上記サで検討した「必要食材抽出部」、「購入食材抽出部」によって抽出されたものであって、両「領域」は区別されているといえるから、上記イで検討した引用発明の「表示部」と、本件補正発明の「表示部」とは「必要食材抽出部が抽出した必要食材のリストを表示し、所有食材と前記購入食材抽出部が抽出した購入食材とを区別可能に表示する」点で共通する。

セ 引用発明の「献立提案装置」は、「入力装置」、「ディスプレイ」等の複数の装置とともにインターネットにおいて提供されている献立情報を取得して提供する「システム」「システム」として「献立情報」をユーザに提示することで「提供」するものといえるから、本件補正発明の「レシピ提供システム」と「献立情報等提供システム」である点で共通する。

ソ 以上、上記ア~セによると、本件補正発明と引用発明とは次の一致点、相違点を有する。

[一致点]

「1以上の献立情報を含む献立情報の集合を表示可能な表示部と、
レシピ決定情報を取得するレシピ決定情報取得部と、
前記レシピ決定情報取得部が取得した前記レシピ決定情報に基づいて、前記献立情報の集合が含む献立情報の内容を決定し、前記献立情報の集合を生成する献立等情報集合生成部と、を備え、
前記レシピ決定情報は、
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ユーザに一度に献立情報を提供する対象期間に関する第1レシピ決定情報と、
前記ユーザの所有食材に関する第2レシピ決定情報と、
以前に提供した献立情報に関する第4レシピ決定情報と、を含み、
前記献立等情報集合生成部は、
前記第2レシピ決定情報に基づいて、前記献立情報の集合が含む献立情報の全体により前記ユーザの所有食材を使用できるように前記献立情報の集合が含む献立情報の内容を決定し、
前記第4レシピ決定情報に基づいて、前記献立情報の集合が含む献立情報の内容を決定し、
前記表示部は、前記献立等情報集合生成部が生成した前記献立情報の集合を表示し、
通信するための通信部と、
前記献立等情報集合生成部が生成した献立情報の集合に含まれる献立情報に従った調理に要する必要食材を抽出する必要食材抽出部と、
前記必要食材抽出部が抽出した必要食材と前記第2レシピ決定情報に含まれる所有食材とを比較し、購入を要する購入食材を抽出する購入食材抽出部と、をさらに備え、
前記献立等情報集合生成部は、前記通信部を介して取得した献立情報のうちから、前記献立情報の集合が含む献立情報を選択し、
前記表示部は、前記必要食材抽出部が抽出した必要食材のリストを表示し、所有食材と前記購入食材抽出部が抽出した購入食材とを区別可能に表示する献立情報等提供システム。」

[相違点1]

本件補正発明の「献立情報」は「レシピ情報」であるのに対し、引用発明「献立情報」はレシピ情報でない点。

[相違点2]

本件補正発明の「レシピ情報集合生成部」は、「前記第1レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の数を決定」するのに対し、引用発明ではそのような特定がされていない点。

[相違点3]

本件補正発明ではユーザの所有食材の「全て」を使用できるように「レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容」を決定するのに対し、引用発明ではそのような特定がされていない点。

[相違点4]

本件補正発明では、「前記第4レシピ決定情報に基づいて、一定期間における合計カロリー量の閾値を超えないように前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を変更」するのに対し、引用発明では「第4レシピ決定情報」に基づいて「所定の期間内で同じ献立が連続することを避け、または栄養のバランスがとれるような献立を決定」する点。

[相違点5]

「通信部」が、本件補正発明では「システム外部又はシステム内部のサーバと通信」するのに対し、引用発明では「インターネットなどの通信網を通じて献立情報を献立テーブルに提供」するものの、相手機器が特定されていない点。

[相違点6]

「前記必要食材抽出部が抽出した必要食材のリストを表示し」、「所有食材と前記購入食材抽出部が抽出した購入食材とを区別可能に表示する」にあたり、本件補正発明では「必要食材のリスト」において両食材を「区別可能に表示」するのに対し、引用発明では「献立表示領域」と「買い物リスト」に分けることで両食材を「区別可能に表示」する点。

(4)判断

上記[相違点1]~[相違点6]について検討する。

ア[相違点1]について

引用発明の「献立情報」は、上記「(3)対比 ア」に記載したとおり、献立に必要な食材およびその分量を含むものの、レシピ情報に含まれる「調理手順」(本願明細書【0013】)を含むことが明示されていない。(一般に「レシピ情報」は調理手順を含む情報であり、本願明細書にも「レシピ情報20は、1つの献立について、調理に必要な食材のリストである必要食材情報22と、調理に必要な手順の説明とを含む情報である。」(本願明細書【0013】。下線は当審が付した。)として、「レシピ情報」が「調理手順」を含むものであることが記載されている。)

しかしながら、献立情報の提供を行うにあたり、調理手順を含めることは広く一般的に行われていることであり、引用発明の献立についても、「調理時間が短い献立を優先する」ことが可能なものである旨が記載されており(引用文献1段落【0024】、上記2(2)ア(カ)及び(ク))、必要な食材およびその分量だけでなく調理時間の前提となる調理手順とも対応づけられることが示唆されている。

このことから、引用発明の「献立情報」を献立に対応づけられた調理手順を含めた「レシピ情報」とすることは、当業者であれば適宜なし得たことである。

イ[相違点2]について

献立を決定する際の引用発明の具体的な構成は、引用文献1の【0031】の「情報取得部50によってディスプレイ120に表示される条件入力画面302を示す代表画面図である。献立立案期間入力領域352には、献立立案期間が入力される。献立立案単位選択領域354は、献立立案のための単位を「3日に1食」、「2日に1食」および「1日に1食」の3種類のなかから選択できるように構成されている。人数入力領域356には、何人分の献立を作成すべきかを示す人数が入力される。ここでは、献立立案期間として2(日間)が入力され、献立立案のための単位として「1日に1食」が選択され、人数として2(人分)が入力されて実行ボタン358が押し下げられる場合を考える。」の記載を見ると、対象期間の日数、1日あたりの食事回数、ユーザの人数に応じて適当な分量の献立を立案するものであることは明らかである。

加えて、引用文献1には【0055】に「献立テーブルは、献立を主菜や副菜等のカテゴリ別に保持してもよい。そして献立提案装置は、1食分として全てのカテゴリの献立を含むように構成してもよい。」の記載があり、上記記載を参考にバランスのよい献立を提供する場合、和食には、例えば「一汁三菜」のような表現があり、「一汁三菜」となるように主菜や副菜の数を決定したうえで、献立を提供することは当業者が容易に想定し得たことである。

したがって、引用発明において、「前記第1レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の数を決定」することは当業者が容易になし得たことである。

ウ[相違点3]について

上記2(2)イに提示したとおり、引用文献2には、献立支援処理として、宅内の冷蔵庫や収納棚の在庫情報を読み出し、在庫をより多く使用して作れる献立情報を検索して献立を提示することが記載されている。

引用発明と引用文献2に記載された技術とは、献立の提案に関する技術である点で共通しているから、引用発明において「第2レシピ決定情報」に基づいて「献立情報」の内容の決定を行うにあたり、引用文献2記載技術を適用し、より多くの食材、すなわち「第2レシピ決定情報」に含まれる食材の全てを使用できるように「献立情報」の内容を決定するようにすることは当業者であれば容易になし得たことである。

さらに言うと、引用発明は、「さらには廃棄される食材の量を減らす」(【0004】)、「適宜献立を追加したり分量を調節することが可能となり、より効率的に食材を利用できる」(【0045】)といったように、食材が廃棄されないように献立を提案、すなわち食材を使い切れる献立の提案を行うことを目的とするものであるから、「第2レシピ決定情報」に基づいた「献立情報」の内容の決定を行うにあたり、「第2レシピ決定情報」に含まれる食材の全てを使用できるように「献立情報」の内容を決定するようにすることは、引用文献2記載技術を参酌するまでもなく、当業者であれば適宜なし得たことである。

エ[相違点4]について

一般にユーザに提示する情報を複数の条件を勘案して決定するにあたり、各条件を同時に勘案して提示情報を決定するか、一部の条件を基に選択した提示情報を別の条件によって変更するかは、当業者が適宜選択可能な事項であるから、「第2レシピ決定情報」に基づいて献立情報を決定するにあたって「第4レシピ決定情報」を同時に勘案するか、一旦「第2レシピ決定情報」に基づいて献立情報を決定した後に「第4レシピ決定情報」によって献立情報を変更するかは、当業者が適宜選択できることである。

また、上記2(2)オに提示したとおり、引用文献5には、複数の献立を提案された場合に、所定回数の献立の総カロリー数が上限カロリー数よりも小さくなるような献立を抽出することが記載されており、いわば、栄養バランスを考慮するにあたって所定期間における合計カロリー量の閾値を超えないように献立を決定することが記載されており、引用発明も、献立の履歴が示す過去の献立を参照し、栄養バランスを考慮するものであることから((引用文献1段落【0024】、上記2(2)ア(カ)及び(ク))、引用発明と引用文献5に記載された発明とは、過去の献立を参照し、栄養バランスを考慮するものである点で共通している。

してみると、引用発明を「第2レシピ決定情報」に基づいて献立情報を決定した後に「第4レシピ決定情報」によって献立情報を変更するものとするとともに、引用発明において引用文献5記載技術を適用して、栄養バランスを考慮して所定期間における合計カロリー量の閾値を超えないように献立を変更することは、当業者であれば容易になし得たことである。

オ[相違点5]について

上記2(2)ウに提示したとおり、引用文献3には、サーバから<メニュー>、<食材>および<数量>といった情報をダウンロードすることが記載されている。

引用文献3に記載技術のように、サーバから料理に関する情報の取得を行うことは一般的に行われていることであり、システム内部や外部の構成から情報の取得を行うことも普通に行われていることであるから、引用発明の「通信部」が、インターネットなどの通信網を通じて献立情報を取得するにあたり、システム内部のサーバやシステム外部のサーバから情報取得を行うようにすることは当業者であれば必要に応じて適宜なし得たことである。

カ[相違点6]について

上記2(2)エに提示したとおり、引用文献4には、選択したメニューを作るのに必要な食材のリストにおいて、冷蔵庫にストックされている食材と、追加購入すべき食材とを表示することが記載されている。

引用発明と引用文献4に記載された発明とは、所有食材と前記購入食材抽出部が抽出した購入食材とを区別可能に表示する点で共通しているから、引用発明において献立案表示画面の表示を行うにあたり、引用文献4記載技術を適用し、選択した献立に必要な食材のリストにおいて、在庫されている食材と、追加購入すべき食材とを表示するようにすることは当業者であれば容易になし得たことである。

キ 作用効果について

(ア)本件補正発明の作用効果は、引用発明及び引用文献2~5の記載に照らして、当業者が予測可能なものであり、格別なものでない。

(イ)請求人が審判請求書の請求の理由において主張する、「効率良く所有食材を使用できるだけではなくカロリー量についても管理された食事を摂取可能となり、ユーザの健康維持・改善を支援することができるという本願特有の顕著な効果を奏することが可能」との効果は、引用文献5に「第1履歴R1内の料理及び提案献立の料理の総カロリー数が上限カロリー数よりも小さくなるような献立を抽出してもよい。これにより、カロリー数の高い料理の摂取による肥満等を防止することができる。したがって、健康を向上させることができる。」(【0039】)と記載されているように、引用文献5記載技術から当然得られる作用効果と、引用発明が有する「適宜献立を追加したり分量を調節することが可能となり、より効率的に食材を利用できる」(【0045】)といった作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

オ 小括

したがって、本件補正発明は、引用発明及び引用文献2~5の記載技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 補正の却下の決定についてのむすび

よって、本件補正は、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するので、同法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

令和3年8月19日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし6に係る発明は、令和2年10月21日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項6に係る発明(以下「本願発明」という。)は、請求項1に記載された事項及び請求項6に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由は、本願の請求項6に係る発明は、引用文献1-4に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。

引用文献1.特開2010-61276号公報

引用文献2.特開2013-250699号公報

引用文献3.特開2003-42640号公報

引用文献4.特開2008-304127号公報

3 引用文献

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)ア~エに記載したとおりである。

4 対比・判断

(1)対比

本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「第4レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を変更」する点について、「前記第4レシピ決定情報に基づいて、一定期間における合計カロリー量の閾値を超えないように前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を変更」とする限定するという限定事項を削除したものである。

よって、前記第2の[理由]2(3)と同様に、本願発明と引用発明とを対比すると、本願発明と引用発明とは、次の一致点、相違点を有する。

[一致点]

「1以上の献立情報を含む献立情報の集合を表示可能な表示部と、
レシピ決定情報を取得するレシピ決定情報取得部と、
前記レシピ決定情報取得部が取得した前記レシピ決定情報に基づいて、前記献立情報の集合が含む献立情報の内容を決定し、前記献立情報の集合を生成する献立等情報集合生成部と、を備え、
前記レシピ決定情報は、
続きを表示(全16行)
ユーザに一度に献立情報を提供する対象期間に関する第1レシピ決定情報と、
前記ユーザの所有食材に関する第2レシピ決定情報と、
以前に提供した献立情報に関する第4レシピ決定情報と、を含み、
前記献立等情報集合生成部は、
前記第2レシピ決定情報に基づいて、前記献立情報の集合が含む献立情報の全体により前記ユーザの所有食材を使用できるように前記献立情報の集合が含む献立情報の内容を決定し、
前記第4レシピ決定情報に基づいて、前記献立情報の集合が含む献立情報の内容を決定し、
前記表示部は、前記献立等情報集合生成部が生成した前記献立情報の集合を表示し、
通信するための通信部と、
前記献立等情報集合生成部が生成した献立情報の集合に含まれる献立情報に従った調理に要する必要食材を抽出する必要食材抽出部と、
前記必要食材抽出部が抽出した必要食材と前記第2レシピ決定情報に含まれる所有食材とを比較し、購入を要する購入食材を抽出する購入食材抽出部と、をさらに備え、
前記献立等情報集合生成部は、前記通信部を介して取得した献立情報のうちから、前記献立情報の集合が含む献立情報を選択し、
前記表示部は、前記必要食材抽出部が抽出した必要食材のリストを表示し、所有食材と前記購入食材抽出部が抽出した購入食材とを区別可能に表示する献立等提供システム。」

[相違点1]

本件補正発明の「献立情報」は「レシピ情報」であるのに対し、引用発明「献立情報」はレシピ情報でない点。

[相違点2]

本件補正発明の「レシピ情報集合生成部」は、「前記第1レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の数を決定」するのに対し、引用発明ではそのような特定がされていない点。

[相違点3]

本願発明ではユーザの所有食材の「全て」を使用できるように「レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容」を決定するのに対し、引用発明ではそのような特定がされていない点。

[相違点4´]

本願発明では、「前記第4レシピ決定情報に基づいて、前記レシピ情報集合が含むレシピ情報の内容を変更」するのに対し、引用発明では「第4レシピ決定情報」に基づいて所定の期間内で同じ献立が連続することを避け、または栄養のバランスがとれるような献立を決定する点。

[相違点5]

「通信部」が、本願発明では「システム外部又はシステム内部のサーバと通信」するのに対し、引用発明では「インターネットなどの通信網を通じて献立情報を献立テーブルに提供」するものの、相手機器が特定されていない点。

[相違点6]

「前記必要食材抽出部が抽出した必要食材のリストを表示し」、「所有食材と前記購入食材抽出部が抽出した購入食材とを区別可能に表示する」にあたり、本願発明では「必要食材のリスト」において両食材を「区別可能に表示」するのに対し、引用発明では「献立表示領域」と「買い物リスト」に分けることで両食材を「区別可能に表示」する点。

(2)判断

ア [相違点1]、[相違点2]、[相違点3]、[相違点5]、[相違点6]について

[相違点1]、[相違点2]、[相違点3]、[相違点5]、[相違点6]に係る構成は、前記第2の[理由]2(4)で検討したとおり、当業者が引用発明に基づいて容易に想到し得た事項である。

イ [相違点4´]について

一般に、ユーザへ提示する情報を複数の条件を勘案して決定するにあたり、各条件を同時に勘案して提示情報を決定するか、一部の条件を基に選択した提示情報を別の条件によって変更するかは当業者が適宜選択可能な事項であるから、「第2レシピ決定情報」に基づいて献立情報を決定するにあたって「第4レシピ決定情報」を同時に勘案するか、一旦「第2レシピ決定情報」に基づいて献立情報を決定した後に「第4レシピ決定情報」によって献立情報を変更するかは、当業者が適宜選択できることである。

してみると、引用発明を「第2レシピ決定情報」に基づいて献立情報を決定した後に「第4レシピ決定情報」によって献立情報を変更するものとして、栄養バランスを考慮して献立を変更することは、当業者であれば容易になし得たことである。

ウ 作用効果について

本願発明の作用効果は、引用発明及び引用文献2~4の記載に照らして、当業者が予測可能なものであり、格別なものでない。

エ 小括

したがって、本願発明は、引用発明及び引用文献2~4に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-011056

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