商標拒絶査定不服審判
2021-010731
クランプ
- 審判番号
- 2021-010731
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2020-127130
- 請求日
- 2021年08月11日
- 審決日
- 2022年02月08日
- 公報発行日
- 2022年03月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社リルレーベル
- 【請求人代理人】特許業務法人IPX
- 審判長/審判官
- 審判長 豊田 純一
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .261-WY (W25) / T18 .262-WY (W25) / T18 .263-WY (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2020-127130拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和2年10月14日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年3月2日付けで拒絶理由の通知がされ、同年4月16日に意見書が提出されたが、同年6月10日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年8月11日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
なお、本願の指定商品については、当審における令和3年8月11日付け手続補正書により、第25類「被服,靴下,スカーフ,手袋,マフラー,帽子,履物,仮装用衣服,運動用特殊靴,運動用特殊衣服」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下(1)及び(2)に掲げるとおりであり、これらの商標権は、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4864031号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成16年10月28日
設定登録日:平成17年5月13日
指定商品 :第14類「革製身飾品」、第18類「革製財布,革製パス入れ,革製カード入れ,革製名刺入れ,革製かばん類,革製袋物,革ひも」及び第25類「革製ベルト」
(2)登録第5892960号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成27年9月14日
設定登録日:平成28年11月4日
指定商品 :第25類「被服,履物」
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標の構成中の「Crump」の欧文字と、引用商標1の構成中の「cramp」の欧文字及び引用商標2の構成中の「CLAMP」の欧文字とは、「クランプ」の称呼を共通にするから、これらの商標は、類似する商標であり、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似の商品であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当すると認定、判断したものである。
4 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1について
本願の指定商品は、上記1のとおり補正された結果、引用商標1の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたと認められる。
その結果、本願の指定商品は、引用商標1の指定商品と類似しない商品になったと認められる。
したがって、引用商標1との関係において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
(2)本願商標と引用商標2について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、黒色の四角形内(以下「背景図形」という。)に、白抜きで、語尾の「p」の文字の縦線の下部から語頭の「C」の文字の下にかけて、右から左に波状の線を描いた「Crump」(以下、単に「Crump」という。)の欧文字及び「Crump」の欧文字の構成中の「p」の右下に、ダイヤ図形を内包する円図形(以下「ダイヤ図形」という。)を配してなるところ、「Crump」の欧文字とダイヤ図形は、いずれも重なることなく間隔を空けて配置されているから、それぞれが、視覚上、分離して看取、把握され得るものであって、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているとはいえないから、それぞれが独立して自他商品の出所識別標識として機能し得るというのが相当である。
そして、本願商標の構成中の背景図形及びダイヤ図形は、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないから、特定の称呼及び観念は生じないものである。
そうすると、本願商標は、引用商標との類否を判断するに当たって、本願商標の構成中「Crump」の欧文字を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきであるから、本願商標は、その構成中の「Crump」の欧文字に相応して、「クランプ」の称呼を生じ、「強打」(「ジーニアス英和辞典」株式会社大修館書店)の観念を生じるものである。
イ 引用商標2について
引用商標2は、別掲3のとおり、構成上部に留め具と思しき図形(以下「留め具図形」という。)を配し、留め具図形の下に、「CLAMP」の欧文字を横書きにしてなるところ、留め具図形と「CLAMP」の欧文字は、いずれも重なることなく間隔を空けて配置されているから、それぞれが、視覚上、分離して看取、把握され得るものであって、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているとはいえないから、それぞれが独立して自他商品の出所識別標識として機能し得るというのが相当である。
そして、引用商標2の構成中の留め具図形は、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないから、特定の称呼及び観念は生じないものである。
そうすると、引用商標2は、本願商標との類否を判断するに当たって、引用商標2の構成中「CLAMP」の欧文字を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきであるから、引用商標2は、その構成中の「CLAMP」の欧文字部分に相応して、「クランプ」の称呼を生じ、「留め金」(「ジーニアス英和辞典」株式会社大修館書店)の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標2との類否について
本願商標と引用商標2とを比較すると、両商標は、外観においては、上記ア及びイのとおりであり、背景図形の有無、留め具図形の有無等の差異があることから、これらは明らかに相違するものである。
また、本願商標の要部である「Crump」の欧文字と、引用商標2の要部である「CLAMP」の欧文字においても、両者は、波状の線の有無、2文字目及び3文字目における「ru」と「LA」の差異等を有するため、その外観は判然と区別し得るものである。
次に、称呼においては、本願商標と引用商標2とは、いずれも「クランプ」の称呼を生じるから、両商標は、称呼を共通にするものである。
そして、観念においては、本願商標からは、「強打」の観念を生じるのに対し、引用商標2からは、「留め金」の観念を生じるから、両商標は、観念が明らかに相違する。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、「クランプ」の称呼を共通にするとしても、外観において明確に区別し得るものであり、観念が明らかに相違するものであるから、両商標の外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は非類似の商標と判断するのが相当である。
エ 小括
以上のとおり、本願の指定商品と引用商標2の指定商品とは、同一又は類似するものであるとしても、本願商標は、引用商標2とは非類似の商標であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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