商標拒絶査定不服審判
2023-650052
オールスター
- 審判番号
- 2023-650052
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 1499530
- 請求日
- 2023年06月27日
- 審決日
- 2026年06月01日
- 公報発行日
- 2026年08月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】allstar Fecht-Center GmbH & Co. KG
- 【請求人代理人】江崎 光史
- 【請求人代理人】佐久間 洋子
- 【請求人代理人】田崎 恵美子
- 【請求人代理人】高橋 正宏
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 浜岸 愛
- 審判官 小林 裕子
- 分類
- T18 .261-WY (W08252728) / T18 .262-WY (W08252728) / T18 .263-WY (W08252728)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
国際登録第1499530号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する不服審判事件についてした令和6年12月16日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消しの判決(令和7年(行ケ)第10033号、令和7年9月25日判決言渡)があったので、更に審理の上、次のとおり審決する。
結論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
第1 手続の経緯
本願は、2019年(平成31年)2月1日に欧州連合においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2019年(令和元年)7月9日に国際商標登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
2021年(令和3年) 1月22日付け:暫定拒絶通報
2021年(令和3年) 7月30日 :手続補正書、意見書の提出
2022年(令和4年) 9月 2日 :所有権一部移転の通報
2023年(令和5年) 3月15日付け:拒絶査定
2023年(令和5年) 6月27日 :審判請求書の提出
2025年(令和7年) 7月 7日 :商品等限定通報
第2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第8類、第9類、第14類、第25類、第27類及び第28類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、国際商標登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記第1の手続補正書、国際登録簿に記録された所有権一部移転の通報及び商品等限定通報により、最終的に、第8類、第25類、第27類及び第28類に属する別掲2に記載のとおりの商品となったものである。
第3 引用商標
本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第431660号の1商標(以下「引用商標」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、昭和27年7月10日に登録出願され、第65類「玩具及び運動遊戯具」を指定商品として、同28年9月21日に設定登録された登録第431660号商標の商標権の分割に係るものであって、第65類「玩具及び運動遊戯具但し、玩具,遊戯具を除く」を指定商品として、平成11年12月24日に分割の登録、同16年11月24日に指定商品を、第6類、第8類、第9類、第19類ないし第21類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされた後、同25年9月17日に指定商品を第28類「運動用具(体育用器械器具・体操用器械器具・スターターピストル・スケート靴を除く。)」とする更新登録がされ、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「allstar」の欧文字を、赤色で、ポップ体風に、線の太さを均一にして横書きし、該文字の下寄りの一部を横線で細く白抜き状に省略し、その左側に横線と弧を組み合わせたような図形を配してなるところ、その構成全体として、フェンシングの剣を想起させ得るものである。
そして、その構成文字は、「花形選手総出場の。オールスターの。」(「ベーシックジーニアス英和辞典 第3版」(株式会社大修館書店)の意味を有し、我が国でも広く親しまれている外来語である。
他方、当審における職権調査によれば、「allstar」の文字は、フェンシング関係者の間では、「アルスター」との読み方が相当程度定着しているものと認められる。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「オールスター」又は「アルスター」の称呼を生じる。
また、本願商標は、その構成文字に相応して「オールスターの」の観念を生じるとともに、その構成全体としては「フェンシングの剣」を想起させることから、「フェンシングのオールスターの」程度の観念をも生じ得る。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲3のとおり、筆記体風の書体で表した「All Star」の欧文字の下に、「オール スター」の片仮名を小さく表してなるところ、上記(1)のとおり、それらの文字は、「花形選手総出場の。オールスターの。」等の意味を有する英語に通じ、我が国でも広く親しまれている外来語である。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「オールスター」の称呼及び「オールスターの」程度の観念を生じる。
(3)本願商標と引用商標の類否
ア 外観について
本願商標と引用商標の外観を比較すると、本願商標は、その構成全体としてフェンシングの剣を想起させるものであること、本願商標の「allstar」の文字は、「all」と「star」との間にスペースがなく、かつ、全て小文字になっているのに対し、引用商標においては「All」と「Star」との間にスペースがあり、かつ、頭文字が大文字で表されていること、本願文字部分の字体はポップ体風で線の太さが均一に表されているのに対し、引用商標は手書きの筆記体風の書体で表され、線の太さも均一ではないこと、本願文字部分には片仮名の振り仮名は付されていないのに対し、引用商標については片仮名の振り仮名が付されていることといった差異があり、取引者及び需要者に与える印象において顕著な差異があるものと認められる。
したがって、本願商標と引用商標は、外観において相紛れるおそれはない。
イ 称呼について
本願商標と引用商標の称呼を比較すると、両者は「オールスター」の称呼を共通にするものの、本願商標から生じる「アルスター」の称呼と、引用商標から生じる「オールスター」の称呼を比較すると、両者は語調、語感が相違し、これらを一連に称呼しても、互いに聞き誤るおそれはない。
ウ 観念について
本願商標と引用商標の観念を比較すると、両者は「オールスターの」の観念を共通にするものの、本願商標から生じる「フェンシングのオールスターの」の観念と、引用商標から生じる「オールスターの」の観念とは明確に相違し、相紛れるおそれはない。
エ 小括
上記アないしウによれば、本願商標と引用商標は、外観において相紛れるおそれはなく、また、本願商標は、引用商標と同一又は類似の称呼(オールスター)を生ずることはあるが、フェンシング関係者の間で相当程度定着している「アルスター」の称呼と、引用商標の称呼とは聞き誤るおそれはなく、かつ、観念についても、両者はそのすべてを共通にするものではない。
したがって、これを全体的に考察すると、本願商標は、引用商標との関係で、商品の出所に誤認混同を生ずるおそれはないというべきであるから、引用商標に類似する商標とはいえない。
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標ではないから、本願商標の指定商品と、引用商標の指定商品が類似する商品であるとしても、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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