商標拒絶査定不服審判
2021-010600
エアデザイン、エアーデザイン、エア、エアー、エイアイアアル
- 審判番号
- 2021-010600
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2019-073999
- 請求日
- 2021年08月06日
- 審決日
- 2022年02月01日
- 公報発行日
- 2022年04月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ガラパゴス
- 【請求人代理人】溝田 宗司
- 【請求人代理人】知念 竜之介
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 杉本 克治
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .261-Z (W3542) / T18 .262-Z (W3542) / T18 .263-Z (W3542) / T18 .264-Z (W3542)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2019-73999拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「AIR Design」の文字を標準文字で表してなり、第35類及び第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、令和元年5月27日に登録出願されたものである。
原審では、令和2年6月10日付けで拒絶理由の通知、同年8月28日付けで意見書の提出、同3年4月20日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年8月6日付けで本件拒絶査定不服審判が請求され、同日受付で手続補正書が提出されている。
本願商標の指定役務は、当審における上記の手続補正書により、第35類「人工知能を用いた広告デザインの考案,人工知能を用いた広告デザインの考案に関する指導・助言・情報の提供」及び第42類「人工知能を用いたロゴマーク又は商標の考案,人工知能を用いたロゴマーク又は商標の考案に関する指導・助言・情報の提供」と補正された。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5917489号商標(以下「引用商標」という。)は、「AIR Design」の文字を標準文字で表したものであり、平成28年6月23日登録出願、第42類「建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究」を指定役務として、同29年1月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否
ア 本願商標について
本願商標は、「AIR Design」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、「AIR」(空気)の文字と「Design」(デザイン。設計。)の文字(参照:「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)を、1文字分の間隔を設けながら、同じ大きさ及び書体で、横一列に表した、まとまりのよい構成からなるもので、構成文字全体として具体的な意味合いを認識させない一連一体の語を表してなるものと認識、理解できる。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「エアデザイン」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
イ 引用商標について
引用商標は、「AIR Design」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標とは構成文字及び構成態様が共通する。
そうすると、引用商標は、本願商標と同様に上記アのとおり、「エアデザイン」の称呼を生じるが、特定の観念は生じない。
ウ 本願商標と引用商標の比較
本願商標と引用商標を比較すると、その構成文字(AIR Design)及び構成態様(標準文字)を共通にし、外観及び称呼(エアデザイン)を共通にするもので、同一の商標と認められる。
(2)本願商標と引用商標の指定役務の類否
ア 本願商標の指定役務について
本願商標の指定役務「人工知能を用いた広告デザインの考案,人工知能を用いた広告デザインの考案に関する指導・助言・情報の提供」(第35類)及び「人工知能を用いたロゴマーク又は商標の考案,人工知能を用いたロゴマーク又は商標の考案に関する指導・助言・情報の提供」(第42類)は、デザインに関する専門的なサービスを提供するデザイン事務所やデザイナー等による、グラフィックデザイン(広告、ロゴマーク、商標)を考案又はそのサポート(指導、助言、情報の提供)をする役務(人工知能を利用する。)であって、特定のデザインを必要とする多様な分野の事業者に対して提供されるものである。
イ 引用商標の指定役務について
引用商標の指定役務中「デザインの考案」(第42類)は、デザインに関する専門的なサービスを提供するデザイン事務所やデザイナー等による、工業的又は商業的デザイン(グラフィックデザインを含む。)を考案する役務であって、特定のデザインを必要とする多様な分野の事業者に対して提供されるものである。
ウ 本願商標と引用商標の指定役務の比較
本願商標の指定役務と引用商標の上記指定役務を比較すると、いずれもデザイン(広告やロゴマーク、商標などのグラフィックデザインを含む。)を考案する役務であって、需要者層(デザインを必要とする多様な分野の事業者)を共通にするもので、デザインに関する専門性を有する事業主体(デザイン事務所やデザイナー等)により提供されるものであるから、役務の内容において重複し、それら役務に同一又は類似の商標を使用するときは、同一事業主の提供する役務であると誤認されるおそれがあるため、本願商標の指定役務と引用商標の上記指定役務とは同一又は類似する役務というべきである。
(3)請求人の主張
請求人は、本願商標の指定役務は、「人工知能」(AI)を用いてデザインが作成、提供されるという点が特徴であって、引用商標の指定役務中「デザインの考案」とは、役務の提供手段(AIとデザイナー)、業種(IT・通信・インターネット業界と建築・設計業界、被服業界、映像業界、出版業界、プロダクトデザイン業界)、取引者及び需要者が異なり、通常同一の事業者が提供するものではないから、誤認混同されるおそれはなく、類似しない役務である旨を主張する。
しかしながら、引用商標の指定役務中「デザインの考案」は、デザイン事務所やデザイナー等がデザインを考案する役務であるところ、その役務の提供に際して人工知能(AI)を用いる可能性は除外されていないから、本願商標の指定役務のような「人工知能を用いた」役務をも包含するものである。
また、デザイン事務所やデザイナー等が人工知能(AI)を利用するか否か、またその利用の程度は、それら事務所やデザイナー等が必要に応じて任意に選択することであって、需要者の側にとっては、本願商標の指定役務と引用商標の上記指定役務は、そのサービス提供主体を選択する際には競合する取引市場内に位置付けられるような、密接な関連性がある。
したがって、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務中「デザインの考案」は、役務の内容において重複し、また、同一又は類似の商標を使用するときは相紛らわしく、同一事業主の提供する役務であると誤認されるおそれがあるから、同一又は類似する役務というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは同一の商標であって、その指定役務は、引用商標の指定役務中「デザインの考案」と同一又は類似する役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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