商標拒絶査定不服審判
2024-004133
ウオーターズ
- 審判番号
- 2024-004133
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-085292
- 請求日
- 2024年03月08日
- 審決日
- 2024年08月29日
- 公報発行日
- 2025年10月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ウォーターズ テクノロジーズ コーポレーション
- 【請求人代理人】マークス国際弁理士法人
- 【請求人代理人】三上 真毅
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 阿曾 裕樹
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .261-Z (W093542) / T18 .262-Z (W093542) / T18 .263-Z (W093542) / T18 .264-Z (W093542)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-85292拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、平成29年7月7日に登録出願された商願2017-91847に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、令和4年7月22日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 9月16日付け:拒絶理由通知書
令和5年 3月24日受付:意見書
令和5年12月 4日付け:拒絶査定
令和6年 3月 8日 :審判請求書
2 本願商標
本願商標は、「WATERS」の文字を標準文字で表してなり、別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標(以下の商標をまとめて「引用商標」という場合がある。)は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第3132847号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「WATERS」の欧文字を横書きしてなる
登録出願日:平成4年8月24日
商標権一部取消し審判の確定登録日:平成4年3月3日
指定役務:第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、但し、水道管路及び水道施設の管理又は整備システム用以外の電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守を除く」
(2)登録第4778723号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成15年12月24日
商標権一部取消し審判の確定登録日:平成4年3月17日
指定商品:第9類「電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品、但し、水道管路及び水道施設の管理又は整備システム用以外の電子計算機用プログラムを除く」
4 当審の判断
(1)本願商標と引用商標の類否
ア 本願商標について
本願商標は、「WATERS」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、「水」の意味を有する英語である「WATER」の文字と「名詞の複数語尾」である「S」の文字(参照:「ジーニアス英和辞典 第6版」大修館書店)を組み合わせてなるため、構成文字全体としては、「水」の意味を有する英語「WATER」を複数形で表してなることを想起させるとしても、液体としての水は不可算名詞であるから、それが具体的に何を表してなるのかは必ずしも明らかではない。
そうすると、本願商標は、「ウォーターズ」の称呼が生じるが、特定の観念は生じない。
イ 引用商標1について
引用商標1は、「WATERS」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字は、上記アと同様に、「水」の意味を有する英語「WATER」を複数形で表してなることを想起させるとしても、液体としての水は不可算名詞であるから、それが具体的に何を表してなるのかは必ずしも明らかではない。
そうすると、引用商標1は、「ウォーターズ」の称呼が生じるが、特定の観念は生じない。
ウ 引用商標2について
引用商標2は、別掲2のとおり、「WATERS」の欧文字(「W」の文字は一部デザイン化した書体で大きく水色に、その他の文字は青色で表されている。)を大きく表し、その文字部分の上部に「Waterworks Information System」の欧文字(黒色)を小さく横書きしてなるものである。
そして、引用商標2の構成中、「WATERS」の欧文字部分は、上記アと同様に、「水」の意味を有する英語「WATER」を複数形で表してなることを想起させるとしても、液体としての水は不可算名詞であるから、それが具体的に何を表してなるのかは必ずしも明らかではない。
そうすると、引用商標2は、「ウォーターズ」の称呼が生じるが、特定の観念は生じない。
エ 本願商標と引用商標の比較
本願商標と引用商標を比較すると、外観においては、本願商標と引用商標1とは、「WATERS」の構成文字を共通にし、また、引用商標2の要部とは、色や書体に差異があるとしても、「WATERS」の構成文字を共通にするから、いずれも同一の語を表してなり、記憶される印象が似通ったものとなるため、それぞれ外観上近似した印象を与える。
次に、称呼においては「ウォーターズ」の称呼を同一にするから相紛らわしい。
さらに、観念においては、いずれも特定の観念を生じないから比較できない。
そうすると、両商標は、観念において比較できないとしても、外観において近似した印象を与え、称呼を同一にするものであるから、それらによって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、商品又は役務の出所について相紛れるおそれのある類似の商標と認められる。
(2)本願商標と引用商標の指定商品及び指定役務の類否
ア 本願商標の指定商品及び指定役務中、第9類の商品及び第42類の役務は、別掲1のとおり、分析機械器具などの機器のソフトウェア又はそれらを設計・開発する役務である。
イ 引用商標の指定商品及び指定役務は、前記3のとおり、水道管路や水道施設の管理などをするための電子計算機のプログラム又はそれを設計、作成又は保守をする役務である。
ウ 上記商品及び役務はいずれもソフトウェア(プログラム)又はそれを設計・開発するものであり、一般的には、受託開発ソフトウェア業者などの情報サービス業者が製造・開発又は提供する商品又は役務である。
エ 請求人は、本願商標の指定商品と引用商標2に係る指定商品は、コンピュータがある作業を実行できるよう指示を出す商品の属性において共通するものの、生産部門、販売部門、原材料・品質、用途、及び需要者のいずれも一致しておらず、完成品と部品の関係にもなく、また、本願指定役務と引用商標1に係る指定役務は、コンピュータがある作業を実行できるよう指示を出すプログラムの制作において共通するものの、提供の目的及び場所、提供に関連する物品、需要者の範囲、業種、規制する法律、提供する事業者のいずれもが一致していないため、本願商標と引用商標の指定商品及び指定役務は明らかに非類似であり、出所混同のおそれはない旨を主張する。
しかしながら、本願商標と引用商標の指定商品及び指定役務は、上記ウのとおり、いずれもソフトウェア(プログラム)又はそれを設計・開発するものであり、一般的には、受託開発ソフトウェア業者などの情報サービス業者が製造・開発又は提供する商品又は役務である。
そして、請求人は、本願商標と引用商標の指定商品及び指定役務の漠然かつ抽象的な違いを述べるものの、それぞれの商品及び役務が、ソフトウェア(プログラム)の内容に応じて、異なる事業者により製造又は提供されている取引の実情があることを、具体的な証拠に基づき立証していない。
なお、一般論としても、ソフトウェア(プログラム)の内容や用途には多種多様なものがあり得るとしても、いずれもプログラマーやシステムエンジニアなどによる作業を要する点で共通しているから、発注者によりソフトウェアの仕様内容が特定されれば、情報サービス業者であれば、本願商標及び引用商標の指定商品及び指定役務の双方を製造又は提供できない理由は考えにくい。
オ 以上によれば、本願商標の指定商品及び指定役務中、第9類及び第42類に属する上記商品及び役務と、引用商標の指定商品及び指定役務は、通常、同一営業主により製造、販売又は提供されている商品又は役務であり、同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の販売に係る商品又は同一の営業主によって提供される役務であると誤認されるおそれがある。
したがって、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品及び指定役務と類似する商品及び役務を含む。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、それら指定商品及び指定役務は同一又は類似する商品及び役務を含むから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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