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特許拒絶査定不服審判

2021-005729

圧縮機ユニット、熱源ユニット及び空調装置

審判番号
2021-005729
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-094738外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年05月06日
審決日
2022年02月24日
公報発行日
2022年08月26日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (F24F) / P18 .575-Z (F24F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019- 94738「圧縮機ユニット、熱源ユニット及び空調装置」拒絶査定不服審判事件〔令和 1年 9月12日出願公開、特開2019-152430〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

第1 手続の経緯

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本願は、2016年4月15日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2015年4月17日、(EP)欧州特許庁)を国際出願日とする特願2017-553277号の一部を、令和元年5月20日に新たな特許出願としたものであって、その手続の主な経緯は以下のとおりである。

令和2年3月4日付けで拒絶理由通知

令和2年6月5日に意見書及び手続補正書の提出

令和2年7月27日付けで最後の拒絶理由通知

令和2年10月29日に意見書及び手続補正書の提出

令和2年12月17日付けで令和2年10月29日にされた手続補正についての補正の却下の決定及び拒絶査定(以下「原査定」という。)

令和3年5月6日に拒絶査定不服審判の請求及びその請求と同時に手続補正書の提出

第2 令和3年5月6日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和3年5月6日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正について(補正の内容)

本件補正は、本件補正前に下記(2)のとおりであった特許請求の範囲の記載を、下記(1)のとおり補正するものである。

(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載

本件補正により、特許請求の範囲の記載は、次のとおり補正された。(下線は、補正箇所を示すために請求人が付したものである。)

「 【請求項1】
室内側熱交換器(53)を有する少なくとも一つの室内ユニット(50)と、
圧縮機ユニット(32)であって、
第一のケース(44)内に配置された圧縮機(37)と、
続きを表示(全16行)
前記空調装置の少なくとも一つの熱源側熱交換器ユニット(31)の熱源側熱交換器(5)と前記圧縮機ユニットとを、前記第一のケースの外に配置された第1冷媒配管(76)を介して接続するよう構成された第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)と、
前記室内側熱交換器(53)と前記圧縮機ユニットとを、前記第一のケースの外に配置された第2冷媒配管(77)を介して接続するよう構成された第一及び第二室内ユニットポート(46、47)と、
前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)にそれぞれ近接して配置される、2つの停止弁(45)と、
前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)にそれぞれ近接して配置される、2つの停止弁(48)と、
を有する、圧縮機ユニット(32)と、
前記第一のケースとは分離された第二のケース(2)内に配置されて熱源と熱を交換するよう構成されている熱源側熱交換器、(当審注;「熱源側熱交換器(5)を有する」の誤記と認める。)熱源側熱交換器ユニット(31)と、
を備える、空調装置であって、
前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)並びに前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)は前記圧縮機ユニット(32)の前面に近接して配置され、
前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)が前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)に対して鉛直方向に離間するように配置される、空調装置。
【請求項2】
前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)は、前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)の上方に配置される、
請求項1に記載の空調装置。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載

本件補正前の、令和2年6月5日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の記載は次のとおりである。

「 【請求項1】
空調装置用の圧縮機ユニット(32)であって、
第一のケース(44)内に配置された圧縮機(37)と、
前記空調装置の少なくとも一つの熱源側熱交換器ユニット(31)の熱源側熱交換器(5)と、前記圧縮機ユニットとを接続するよう構成された第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)であって、熱源側熱交換器は、前記第一のケースとは分離された第二のケース(2)内に配置されて熱源と熱を交換するよう構成されている、第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)と、
続きを表示(全23行)
前記空調装置の少なくとも一つの室内ユニット(50)の室内側熱交換器(53)と前記圧縮機ユニットとを接続するよう構成された第一及び第二室内ユニットポート(46、47)と、
を備え、
前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)並びに前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)は前記圧縮機ユニット(32)の前面に近接して配置され、
前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)が前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)に対して鉛直方向に離間するように配置される、圧縮機ユニット(32)。
【請求項2】
前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)は、前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)の上方に配置される、
請求項1に記載の圧縮機ユニット(32)。
【請求項3】
前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)にそれぞれ近接して配置される、2つの停止弁(45)、及び、
前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)にそれぞれ近接して配置される、2つの停止弁(48)、
をさらに備える、
請求項1又は2に記載の圧縮機ユニット(32)。
【請求項4】
空調装置用の熱源ユニットであって、
請求項1から3のいずれか1つに記載の圧縮機ユニット(32)と、
熱源側熱交換器(5)を有する熱源側熱交換器ユニット(31)と、を備え、
前記熱源側熱交換器は、前記第一のケース(44)とは分離された第二のケース(2)内に配置されて熱源と熱を交換するよう構成され、前記熱源側熱交換器ユニットは、前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)を介して前記圧縮機ユニットと流体接続される、熱源ユニット。
【請求項5】
少なくとも一つの室内ユニット(50)が前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)を介して前記圧縮機ユニット(32)と流体接続される、請求項4に記載の熱源ユニットを有する空調装置。」

2 補正の適否

本件補正は、補正前の請求項5における「空調装置」について、請求項1~4を引用する関係にあるもの、請求項1、2及び4を引用する関係にあるもの、請求項1、3及び4を引用する関係にあるもの、並びに、請求項1及び4を引用する関係にあるものが選択肢としてあったものを、補正後の請求項1において、選択肢を削除して請求項1、3及び4を引用するものに限定するとともに、補正前の請求項5において引用する請求項1における「第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)」が「空調装置の少なくとも一つの熱源側熱交換器ユニット(31)の熱源側熱交換器(5)」と「圧縮機ユニット」とを接続することについて、補正前の請求項4に記載されていた「前記熱源側熱交換器ユニットは、前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)を介して前記圧縮機ユニットと流体接続される」(5~7行)という記載を文言上削除するとともに、「第一のケースの外に配置された第1冷媒配管(76)を介して」接続するという事項の限定を付加し、さらに、補正前の請求項5において引用する請求項1における「第一及び第二室内ユニットポート(46、47)」が「室内側熱交換器(53)」と「圧縮機ユニット」とを接続することについて、補正前の請求項5に記載されていた「室内ユニット(50)が前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)を介して前記圧縮機ユニット(32)と流体接続される」(1~2行)という記載を文言上削除するとともに、「第一のケースの外に配置された第2冷媒配管(77)を介して」という事項の限定を付加するものであって、補正前の請求項5に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下検討する。

<特許法第29条第2項(進歩性)について>

(1)本件補正発明

本件補正発明は、上記1(1)の請求項1に記載した事項により特定されるとおりのものである。

(2)引用文献

ア 引用文献1

(ア)引用文献1の記載

原査定の拒絶の理由で引用された文献であって、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特開2000-39185号公報(以下「引用文献1」という。)には、次の記載がある。(下線は当審において付したものである。以下同様。)

「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、暖房または冷房により快適な室内環境を提供する空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和機は、室内機ユニットおよび室外機ユニットの二つの大きな構成要素からなっている。これらそれぞれには、冷媒と室内気との間および冷媒と室外気との間における熱交換を行う室内熱交換器および室外熱交換器が備えられている。
続きを表示(全12行)
【0003】これら室内熱交換器および室外熱交換器は、他に圧縮機、膨張弁等の要素を加えて冷媒回路を構成する要素になっている。冷媒はこの回路を物理的に循環することで、熱的にも高温高圧気体、低温低圧気体、高温高圧液体、低温低圧液体という状態変化の循環プロセスを辿り、室内の冷暖房を実現することになる。なお、この室内の冷暖房は、直接的には前記室内熱交換器内の冷媒と室内気との熱交換により実現されることになる。
【0004】暖房は、圧縮機で高温高圧の気体とされた気体冷媒を室内熱交換器に送出して、当該冷媒と室内気との間で熱交換を行うことにより実現される。また冷房は、高温高圧の気体冷媒を室外熱交換器に送出して室外気と熱交換させて高温高圧の液冷媒とし、これをさらに膨張弁に通すことで低温低圧化させて室内熱交換器に送出し、この冷媒と室内気との間で熱交換を行うことにより実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の空気調和機における室外機ユニットには室外熱交換器、圧縮機、その他の各種機器が具備されている。そのため、室外機ユニットはある程度の大きさを必要とするのが現状である。しかしながら、例えばマンション等のように限られた空間では、室外機ユニットの設置スペースを確保できない場合があり、このため必要十分な能力を備える空気調和機を設置できないことがある。
【0006】本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、室外機ユニットの小型化を図ることで、消費者の住宅事情に影響を受け難くどのような場所にも室外機ユニットを設置可能な空気調和機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記の課題を解決するために以下の手段を採用した。すなわち、本発明の空気調和機は、屋外の空気と冷媒との間で熱交換を行う室外熱交換器と、該室外熱交換器または屋内の空気と冷媒との間で熱交換を行う室内熱交換器に冷媒を送出する圧縮機とを備える空気調和機であって、前記室外熱交換器が収納される室外機ユニットとは別に、前記圧縮機が収納される圧縮機ユニットを備えることを特徴としている。
【0008】この空気調和機では、圧縮機が、室外熱交換器を備える室外機ユニットとは別体となった圧縮機ユニットに収納されているので、室外機ユニットの小型化が図れる。」
「【0011】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。図1は空気調和機の全体構成を示す説明図である。空気調和機は、室内機ユニット10、室外機ユニット20、ならびに圧縮機ユニット30から構成されている。これら各ユニットは、冷媒が導通する冷媒配管40や図示しない電気配線等により接続されている。冷媒配管40は2本備えられており、冷媒は、その一方において室内機ユニット10から圧縮機ユニット30を通じて室外機ユニット20へ、また他方において室外機ユニット20から圧縮機ユニット30を通じて室内機ユニット10へと流れることになる。
【0012】室内機ユニット10は、ベース11と前面パネル12とにより外形形状が構成されたものとなっている。ベース11にはプレートフィンチューブ型の室内熱交換器、略円筒形状のクロスフローファン(ファン)等の各種機器が備えられている。なお、これらはともに図示されていない。ベース11には、この他室内機ユニット10に関する動作制御等を行う、各種電気回路素子から構成されたコントロール部11aが備えられている。コントロール部11aには運転状況やエラーモードを表示するための適当なインジケータ部11bが備えられている。このインジケータ部11bは、前面パネル12に設けられた透視部12aにより、外部から確認可能となっている。なお、ベース11の後方には、据え付け板13が備えられ、これにより室内機ユニット10を室内の壁等に設置することが可能となっている。
【0013】前面パネル12には、吸込グリル(吸込口)12bが前面および上面のそれぞれに形成されている。室内の空気は、これら吸込グリル12bにより多方向から室内機ユニット10内に吸い込まれるようになっている。吸込グリル12bの背後にはエアフィルタ12cが備えられており、吸い込まれた空気等の粉塵を除く働きをしている。また、前面パネル12には、その下方に吹出口12dが形成されており、ここから暖められた空気あるいは冷やされた空気が吹き出されるようになっている。なお、この空気吸込および空気吹出は、前記クロスフローファンが回転することによって行われる。
続きを表示(全17行)
【0014】室外機ユニット20には、筐体21内に室外熱交換器22、プロペラファン23、コントロールボックス24等が備えられている。室外熱交換器22は、周囲に多数のコルゲートフィンを備えた冷媒配管により構成されており、冷媒と室外気との熱交換を実現するためのものである。プロペラファン23は、筐体21内に背面から前面へと抜ける風を生じさせることにより新たな空気を常に筐体21内に取り込んで、熱交換効率の向上を図るために設けられている。
【0015】コントロールボックス24は、プロペラファン23、後述する圧縮機32、その他室外機ユニット20に備えられた各種機器に関する動作制御等を行うもので、各種電気回路素子から構成されているものである。
【0016】なお、室外熱交換器22およびプロペラファン23が外部と向き合う筐体21の側面には、フィンガード25およびファンガード26がそれぞれ取り付けられている。フィンガード25は、前記コルゲートフィンが外部からの不意の衝撃により破損することなどがないように設けられているものである。ファンガード26も、これと同様にプロペラファン23を外部衝撃から保護することを一つの目的とするとともに、外気に含まれる粉塵等を筐体21内に取り込ませないことを目的として備えられているものである。また、室外機ユニット20には、上記の他、筐体21を支持するとともに、振動等の不良な外乱を回避するため、台座27が備えられている。
【0017】圧縮機ユニット30には、筐体31内に圧縮機32が備えられている。圧縮機32は、低温低圧の気体冷媒を、高温高圧の気体冷媒に変換して吐出するものであり、冷媒回路を構成する部品の中では最も中心的な働きを担うものである。冷媒回路とは、この圧縮機32に加えて、上記した室内熱交換器、室外熱交換器22、冷媒配管40、膨張弁、および冷媒の流れ方向を規定する四方弁(膨張弁および四方弁は共に不図示)等から概略構成され、冷媒を室内機ユニット10と室外機ユニット20との間で循環させる回路である。また、室外機ユニット20には、筐体31の内面に遮音材(遮音部)33が貼設されている他、筐体31を支持するとともに、振動等の不良な外乱を回避するため、台座34が備えられている。さらに、圧縮機32に近い筐体31の側面は、圧縮機32のメンテナンス等を実施するため取り外し可能な整備用パネル35を備えたものとなっている。
【0018】以下では、これらの構成となる空気調和機の作用について、暖房運転時および冷房運転時のそれぞれの場合に分けて説明する。まず、暖房運転時には、圧縮機ユニット30における圧縮機32で高温高圧の気体とされた冷媒は、冷媒配管40を通り室内機ユニット10における図示しない室内熱交換器に送られる。室内機ユニット10内では、クロスフローファンにより吸込グリル12aから取り込まれた室内気に対して、室内熱交換器を通過する高温高圧の気体冷媒から熱が与えられる。このことにより、前面パネル12下方の吹出口12dから温風が吹き出されることになる。また同時に、高温高圧の気体冷媒は、前記室内熱交換器において凝縮液化し、高温高圧の液冷媒となる。
【0019】この高温高圧の液冷媒は、再び冷媒配管40を通って室外機ユニット20における室外熱交換器22に送られる。室外機ユニット20では、プロペラファン23により筐体21内に取り込まれた新しい室外気から、室外熱交換器22を通過する高温高圧の液冷媒が熱を奪うことになる。高温高圧の液冷媒は、このことにより蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機32に送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0020】冷房運転時には、冷媒は上記とは逆方向に冷媒回路中を流れる。すなわち、圧縮機32で高温高圧の気体とされた冷媒が、冷媒配管40を通過して室外熱交換器22に送られ、室外気に熱を与えて凝縮液化し高温高圧の液冷媒となる。この高温高圧の液冷媒は、図示しない膨張弁を通過して低温低圧の液冷媒となり、再び冷媒配管40を通り図示しない室内熱交換器に送られる。低温低圧の液冷媒は、ここで室内気から熱を奪って当該室内気を冷却するとともに、冷媒自身は蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機32に送出され、上記過程を繰り返すことになる。
【0021】これらの運転は、室内機ユニット10内に収められたコントロール部11aおよび室外機ユニット20内に収められたコントロールボックス24が協調することによって制御される。
【0022】上記の空気調和機においては、圧縮機32が、室外機ユニット20と別体となった圧縮機ユニット30に収納され、室外機ユニット20が小型化されているので、狭いスペースにも室外機ユニット20を設置することができる。
【0023】室内機ユニット10が設置される居室から離れた位置に圧縮機ユニット30を設置することにより、居室の静粛性を確保することができる。また、圧縮機ユニット30内には遮音材33が貼設されているので、圧縮機32の作動音の外部への拡散が抑制され、居室ならびに設置場所周辺の静粛性を確保することができる。
【0024】空気調和機の能力は圧縮機32の出力に左右されるのであるが、室内機ユニット10および室外機ユニット20を共通化し圧縮機ユニット30のみを交換することで圧縮機32の出力を変更することができる。さらに、圧縮機32が故障した時には圧縮機ユニット30ごと交換することで修理を簡単に行うことができる。
【0025】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の空気調和機によれば、圧縮機が、室外熱交換器を備える室外機ユニットとは別体となった圧縮機ユニットに収納され、室外機ユニットが小型化されるので、狭いスペースにも室外機ユニットを設置することができる。また、空気調和機の能力は圧縮機の出力に左右されるのであるが、室内機ユニットおよび室外機ユニットを共通化し圧縮機ユニットのみを交換することで圧縮機の出力を変更することができる。しかも、圧縮機が故障した時には圧縮機ユニットごと交換することで修理を簡単に行うことができる。さらに、室外機ユニットとは別に圧縮機ユニットが設けられているので、居室から離れた位置に圧縮機ユニットを設置しておけば、居室の静粛性を確保することができる。」
「
[図:0001386906000001.jpg]
」

(イ)上記(ア)及び図面の記載から認められる事項

上記(ア)及び図面の記載から、引用文献1には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。

a 上記(ア)の段落0001~0007及び0011~0025並びに図1の記載(特に段落0011及び図1の記載)によれば、引用文献1には、室内機ユニット10と、圧縮機ユニット30と、室外機ユニット20と、を備える空気調和機が記載されている。

b 上記(ア)の段落0012及び0018並びに図1の記載によれば、室内機ユニット10は、室内熱交換器を有している。

c 上記(ア)の段落0017及び図1の記載によれば、圧縮機ユニット30は、筐体31内に配置された圧縮機32を有している。

d 上記(ア)の段落0014及び図1の記載によれば、室外機ユニット20は、筐体31とは分離された筐体21内に配置されて室外気と熱を交換するよう構成されている室外熱交換器22を有している。

e 上記(ア)の段落0011及び0017~0020並びに図1の記載によれば、空気調和機において、室外機ユニット20の室外熱交換器22と圧縮機ユニット30とを、圧縮機ユニット30における筐体31の外に配置された一方の冷媒配管40を介して接続している。

また、同記載によれば、空気調和機において、室内熱交換器と前記圧縮機ユニット30とを、前記筐体31の外に配置された他方の冷媒配管40を介して接続している。

そして、これら接続について、従来、空調装置において、室内機ユニットと室外機ユニットとを施設に搬入して設置した後に冷媒配管で接続する際に、各ユニットを別体として搬入して設置した後、各ユニット(特に圧縮機を有する室外機ユニット)のポートに冷媒配管を接続することは本願の出願前に技術常識であることから、圧縮機ユニット30において冷媒配管40を接続するためのポートを有することは明らかである。

また、段落0017の記載によれば、空気調和機は、圧縮機ユニット30の圧縮機32に加えて、室内熱交換器、室外熱交換器22、冷媒配管40、膨張弁、および冷媒の流れ方向を規定する四方弁等から概略構成され、冷媒を室内機ユニット10と室外機ユニット20との間で循環させる冷媒回路を備えており、段落0018及び0019並びに図1の記載から、暖房運転時は、圧縮機32から吐出された冷媒が、圧縮機ユニット30を出て、他方の冷媒配管40を通って、室内機ユニット10における室内熱交換器に送られ、室内熱交換器において室内気と熱交換して凝縮液化した高温高圧の液冷媒となり、この高温高圧の液冷媒が再び他方の冷媒配管40を通って圧縮機ユニット30を介して一方の冷媒配管40を通って室外機ユニット20における室外熱交換器22に送られ、室外熱交換器22において室外気と熱交換して蒸発気化した低温低圧の気体冷媒となり、この低温低圧の気体冷媒が再び一方の冷媒配管40を通って、圧縮機ユニット30の圧縮機3に送出される過程を繰り返し、冷房運転時は暖房運転時とは逆方向に冷媒回路中を流れることから、一方の冷媒配管40及び他方の冷媒配管40はそれぞれ2本の配管から構成されており、上述した圧縮機ユニット30における冷媒配管40を接続するためのポートが、室外機ユニット20と接続される一方の冷媒配管40を接続するための第一及び第二の室外機ユニット20用のポートと、室内機ユニット10と接続される他方の冷媒配管40を接続するための第一及び第二の室内機ユニット10用のポートとからなることは明らかである。

そうすると、圧縮機ユニット30において、空気調和機の室外機ユニット20の室外熱交換器22と前記圧縮機ユニット30とを、筐体31の外に配置された一方の冷媒配管40を介して接続するよう構成された第一及び第二の室外機ユニット20用のポートと、室内熱交換器と前記圧縮機ユニット30とを、前記筐体31の外に配置された他方の冷媒配管40を介して接続するよう構成された第一及び第二の室内機ユニット10用のポートと、を有することが認められる。

f 上記(ア)の段落0017及び図1の記載を上記eと合わせみると、図1の圧縮機ユニット30における整備用パネル35の下部に膨出部分があり、この膨出部分付近から一方の冷媒配管40及び他方の冷媒配管40が延びていることが看取され、圧縮機ユニット30において、第一及び第二の室外機ユニット20用のポート並びに第一及び第二の室内機ユニット10用のポートは前記圧縮機ユニット30の取り外し可能な整備用パネル35を備えた圧縮機32に近い筐体31の側面に近接して配置されることが認められる。

(ウ)引用発明

上記(ア)及び(イ)から、本件補正発明に倣って整理すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「室内熱交換器を有する室内機ユニット10と、
圧縮機ユニット30であって、
筐体31内に配置された圧縮機32と、
空気調和機の室外機ユニット20の室外熱交換器22と前記圧縮機ユニット30とを、前記筐体31の外に配置された一方の冷媒配管40を介して接続するよう構成された第一及び第二の室外機ユニット20用のポートと、
前記室内熱交換器と前記圧縮機ユニット30とを、前記筐体31の外に配置された他方の冷媒配管40を介して接続するよう構成された第一及び第二の室内機ユニット10用のポートと、
を有する、圧縮機ユニット30と、
前記筐体31とは分離された筐体21内に配置されて室外気と熱を交換するよう構成されている室外熱交換器22を有する室外機ユニット20と、
を備える、空気調和機であって、
前記第一及び第二の室外機ユニット20用のポート並びに前記第一及び第二の室内機ユニット10用のポートは前記圧縮機ユニット30の取り外し可能な整備用パネル35を備えた前記圧縮機32に近い前記筐体31の側面に近接して配置される、空気調和機。」

イ 引用文献2

(ア)原査定の拒絶の理由で引用された文献であって、本願の優先日前に頒布された特開昭58-117982号公報(以下「引用文献2」という。)には、次の記載がある。(「・・・」は記載の省略を示す。)

a 「本発明はヒートポンプ式暖房機に関する。
・・・
本発明はこのような事情に鑑みて提案されたもので、従来の空気熱源ヒートポンプが電気を駆動エネルギとして使用しており、安全,清潔,操作安易などの利点の他に、単なる電気ヒータに比べ2倍~5倍の暖房効率を有するので、この利点を生かすとゝもに、前記の欠点を除去した安価で省エネルギ的かつ快適性に優れたヒートポンプ式暖房機を提供することを目的とし、室内ユニット、室外ユニット、圧縮機ユニットの3ユニットに分設し、上記室内ユニットはパネル型とするとゝもに上記室外ユニットは自然対流型としたことを特徴とする。」(1ページ左下欄11行~2ページ右上欄6行)
b 「まず、第1図において、1は室外ユニットで、家屋の壁62に据付けられている。2は圧縮機ユニットで、床63下に収納されている。3は室内ユニットで、床63上に敷かれ室内の暖房に供されており、室外ユニット1,圧縮機ユニット2,室内ユニット3の間は各々冷媒配管51,52,53,54で接続されている。4は制御操作箱で、配線41で圧縮機ユニット2に接続されている。
次に、第2~5図において、室外ユニット1は配管11,14の間を蛇行する複数の管12で並列接続され、支持脚15により壁62に取付けられ、管12には熱交換性能を高めるための円形断面の針金状フィン13が重力に対し垂直方向に多数付設されて室外空気との自然対流熱交換をする。圧縮機ユニット2は吸入管201,圧縮機21,吐出管202,吐出管202に付設された感温部26,管203,液管203に挿入された紋り22及びこれをバイパスするバイパス管205,バイパス弁23,液管203より圧縮機21へのバイパス戻り管204とバイパス弁24,絞り27,バイパス戻り管204と吐出管202とを熱交換する熱交換器25,等よりなっている。
室内ユニット3はパネル形をしており、行き管31,戻り管32及びこれらを並列に連通する多くの通路33によって冷媒回路を構成し、冷媒通路33は裏板35の凹状溝と放熱板34との間の空間として形成されるが、冷媒圧力が高く、耐圧上問題がある場合は、この空間に管を挿入し、管内を冷媒通路としてもよい。36は表面シートで、プラスチック又は布等により作られ、放熱板34の保護,肌ざわりの向上のほか、ある程度の断熱性と蓄熱性を有し、放熱板34の温度変化を緩和する。37は断熱材で、熱の損失を防ぐとともにその蓄熱性により温度変化を緩和させる。
このような装置において、
(1) まず、通常の暖房サイクルについて説明すると、圧縮機21で圧縮された冷媒ガスは、実線矢印で示すように、吐出管202,配管53を通り室内ユニット3へ入り、行き管31より通路33に入り、放熱板34から室内へ放熱し、室内の暖房を行なうことにより凝縮し、液冷媒となって戻り管32から配管54,液管203を通リ、絞リ22により減圧され、低圧の液ガス混合流となり、配管52を通り、室外ユニット1へ入り、さらに室外ユニット1内の配管11から管12に入り、室外空気と熱交換し蒸発して低圧の冷媒ガスとなり、配管14から配管51を通り、圧縮機ユニット2へ戻り、吸入管201より圧縮機21へ吸入され、暖房サイクルを行なう。」(2ページ右上欄11行~3ページ左上欄8行)
c 「このような装置によれば、下記効果が奏せられる。
(1)圧縮機ユニット2を分離し、かつファン、電装部品を内蔵しないので室内ユニット3,室外ユニット1のいずれも極めて薄くなり、設置スペースが少なく、美観もよく、また、相互間の配線がなく工事も容易である。
(2)圧縮機ユニット2は、格別の通風を要しないので、床下、地中、壁内等にも設置でき、設置上のスペースを容易に得られ、また、唯一の騒音源たりうる圧縮機騒音を防止するため厳重にこれを包囲する等も可能であり、床下等騒音が発生しても支障ない場所に設置でき、全体として極めて騒音の少ない暖房機となる。
・・・
要するに本発明によれば、室内ユニット,室外ユニット,圧縮機ユニットの3ユニットに分設し、上記室内ユニットはパネル型とするとゝもに上記室外ユニットは自然対流型としたことにより、安価,省エネルギかつ高性能のヒートポンプ式暖房機を得るから、本発明は産業上極めて有益なものである。」(3ページ右下欄9行~4ページ右下欄10行)
「
[図:0001386906000002.jpg]
[図:0001386906000003.jpg]
[図:0001386906000004.jpg]
[図:0001386906000005.jpg]
[図:0001386906000006.jpg]
」

(イ)上記(ア)から認められる事項

上記(ア)及び図面の記載から、引用文献2には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。

a 上記(ア)a~c及び第1~5図の記載によれば、引用文献2には、室内ユニット3と、圧縮機ユニット2と、室外ユニット1と、を備えるヒートポンプ式暖房機が記載されている。

また、上記(ア)の第1~5図の記載によれば、室内ユニット3と、圧縮機ユニット2と、室外ユニット1の各ユニットはケースを有することは明らかである。ここで、室内ユニット3については、表面シート36や断熱材37などがケースを構成している。

b 上記(ア)b及び第2図の記載によれば、室外ユニット1の配管11,14の間を並列接続された、針金状フィン13が付設された蛇行する複数の管13からなる部分は、熱交換する部分であるから、室外熱交換器であることが認められる。

また、同記載によれば、室外ユニット1の室外熱交換器と圧縮機ユニット2との接続は、室外熱交換器の一方に室外ユニット1のケースの内に配置された配管14が接続され、該配管14には室外ユニット1のケースの外及び圧縮機ユニット2のケースの外に配置された冷媒配管51が接続され、さらに冷媒配管51は、圧縮機ユニット2のケースの内に配置された吸入管201に接続された構成を有するとともに、室外熱交換器の他方に室外ユニット1のケースの内に配置された配管11が接続され、該配管11には室外ユニット1のケースの外及び圧縮機ユニット2のケースの外に配置された冷媒配管52が接続され、さらに冷媒配管52は、圧縮機ユニット2のケースの内に配置された液管203に接続された構成を有しており、圧縮機ユニット2のケースの外に配置された冷媒配管51及び冷媒配管52を介して接続していることが認められる。

そして、室外ユニット1のケースの外及び圧縮機ユニット2のケースの外に配置された冷媒配管51及び冷媒配管52は、それぞれ、圧縮機ユニット2のケースの内に配置された別の吸入管201及び液管203と接続されており、従来、空調装置において、室内機ユニットと室外機ユニットとを施設に搬入して設置した後に冷媒配管で接続する際に、各ユニットを別体として搬入して設置した後、各ユニット(特に圧縮機を有する室外機ユニット)のポートに冷媒配管を接続することは本願の出願前に技術常識であることも考慮すると、圧縮機ユニット2において、冷媒配管51及び冷媒配管52を介して接続するための、第一及び第二の室外ユニット1用のポートを有することは明らかである。

c 上記(ア)b及び第2図の記載によれば、室内ユニット3の行き管31と戻り管32を並列に連通する多くの冷媒通路33を裏板35の凹状溝と放熱板34とで形成した部分は、放熱板34から放熱するから、室外熱交換器であることが認められる。

そして、上記bと同様に検討すると、室内ユニット3の室内熱交換器と第一及び第二の室外ユニット1用のポートが前記第一及び第二の室内ユニット3用のポートに対して鉛直方向に離間するように配置されることとの接続は、圧縮機ユニット2のケースの外に配置された冷媒配管53及び冷媒配管54を介して接続していることが認められ、また、圧縮機ユニット2において、冷媒配管53及び冷媒配管54を介して接続するための、第一及び第二の室内ユニット3用のポートを有することは明らかである。

d 上記(ア)の第1及び2図の記載を上記b及びcと合わせてみると、圧縮機ユニット2において、第一及び第二の室外ユニット1用のポートが第一及び第二の室内ユニット3用のポートに対して鉛直方向に離間するように配置されることが認められる。

(ウ)引用文献2の技術事項

上記(ア)及び(イ)から、引用文献2には、次の技術事項(以下「引用文献2の技術事項」という。)が記載されていると認められる。(括弧内は本件補正発明の対応する用語を示す。)

「室内ユニット3(室内ユニット(50))と、圧縮機ユニット2(圧縮機ユニット(32))と、室外ユニット1(熱源側熱交換器ユニット(31))と、を備えるヒートポンプ式暖房機(空調装置)において、
前記圧縮機ユニット2は、
前記室外ユニット1の室外熱交換器(熱源側熱交換器(5))と前記圧縮機ユニット2とを、前記圧縮機ユニット2のケース(第一のケース)の外に配置された冷媒配管51,52(第1冷媒配管(76))を介して接続するよう構成された第一及び第二の室外ユニット1用のポート(第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43))と、
前記室内ユニット3の室内熱交換器(室内側熱交換器(53))と前記圧縮機ユニット2とを、前記圧縮機ユニット2のケースの外に配置された冷媒配管53,54(第2冷媒配管(77))を介して接続するよう構成された第一及び第二の室内ユニット3用のポート(第一及び第二室内ユニットポート(46、47))と、
を有し、
前記第一及び第二の室外ユニット1用のポートが前記第一及び第二の室内ユニット3用のポートに対して鉛直方向に離間するように配置されること」

ウ 引用文献3

原査定の拒絶の理由で周知技術の例証として引用された文献(原査定時の引用文献4)であって、本願の優先日前に頒布された特開2004-28359号公報(以下「引用文献3」という。)には、次の記載がある。

「【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、室外機等の熱源側ユニットと室内機等の負荷側ユニットを冷媒配管で接続した空調・冷凍装置、特に、熱源側ユニット及び負荷側ユニットの熱交換器等の構成部品を任意に交換・追加可能とすることで、省工事・低コストで機能アップ・寿命延長させることができる空調・冷凍装置に関するものである。」

「【0021】【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は実施の形態1における空調・冷凍装置の冷媒回路図である。図1中、空調・冷凍装置は、熱源側ユニット1と、2台の負荷側ユニット50a、50bと、これらを接続する液管100、ガス管101とで主に構成されている。また、熱源側ユニット1は、インバータ2で運転周波数を変化させることで容量制御可能な圧縮機3と、四方弁4と、熱源側熱交換器5と、アキュムレータ6とで熱源側ユニット1の冷媒回路が構成されている。また、熱源側熱交換器5には、熱交換媒体である空気を送風するための熱源側ファン7と、熱源側ファン7を駆動させる熱源側ファンモータ8が設置されている。なお、インバータ2、及び熱源側ファンモータ8は、高圧センサ21及び低圧センサ22で検出された値に基づき、熱源側制御装置31により制御させる。
【0022】また、圧縮機3は、熱源側ユニット1の内部に設置された熱源側内部配管と、固定部材であるアタッチメント41、42で接合・取り外し可能に接続され、熱源側熱交換器5も、熱源側ユニット1の内部に設置された熱源側内部配管と、アタッチメント43、44で接合・取り外し可能に接続されている。
【0023】一方、負荷側ユニット50は、絞り51と、負荷側熱交換器52とで負荷側ユニット50の冷媒回路が構成されている。また、負荷側熱交換器52には、熱交換器媒体である空気を送風するための負荷側ファン53と、この負荷側ファン53を駆動するための負荷側ファンモータ54が設置されている。なお、絞り51、及び負荷側ファンモータ54は、第1の温度センサ70、第2の温度センサ71で検出された値に基づき、負荷側制御装置80により制御させる。さらに、負荷側熱交換器52は、負荷側ユニット50の内部に設置された負荷側内部配管と、アタッチメント45、46で接合・取り外し可能に接続されている。また、熱源側制御装置31及び負荷側制御装置80はメイン制御装置90で制御される。
【0024】次に、図1のアタッチメントの構成につき、図2、図3に基づいて説明する。図2は、アタッチメント41の構成図であり、アタッチメント41は、開閉機構41aと、継ぎ手41bおよび真空引きを行うためのポート(図示せず)より構成されている。また、継ぎ手41bの端部では、管口の内周が熱源側ユニット1内部に設置された配管の外周と同一となっており、図3に示すように、継ぎ手41bの端部の開口に熱源側ユニット1内部に設置された熱源側内部配管の端部41cをはめ込み固定するようになっている。」
「【0028】次に、図1の冷媒回路図で、熱源側ユニット内、及び負荷側ユニット内の内部配管と接続される冷媒回路部品を交換する方法について、図4のフローチャートに基づき説明する。まず、冷媒回路部品の冷媒回路をアタッチメントの開閉機構を閉じることにより閉止する(ステップ(以下、「S」とする1)。次に、冷媒回路部品内の冷媒を回収する(S2)。次に、アタッチメントの継ぎ手を取り外して冷媒回路部品を交換する(S3)。次に、交換した冷媒回路部品を真空引きし(S4)、交換した冷媒回路部品に、S2で回収した冷媒、あるいはS2で回収した量と同量の新しい冷媒を封入し(S5)、その後に、閉止していたアタッチメントの開閉機構を開放し、通常運転を行なう(S6)。
【0029】また、特に冷媒回路部品が圧縮機3である場合には、油回収運転を実施し(S7)た後に、圧縮機3の冷媒を回収し(S2)、アタッチメント41a、42aの継ぎ手41b、42bを取り外し、新しい圧縮機を接合させることで圧縮機3の交換を行ない(S3)、交換した圧縮機3を真空引きし(S4)、圧縮機3に、S2で回収した冷媒もしくは、S2で回収した量と同量の新しい冷媒を封入し(S5)、閉止していたアタッチメント41,42の開閉機構41a、42aを開放し、通常運転を行なう(S6)。なお、圧縮機を複数台有するユニットでは、1台の圧縮機を交換しながら、残りの圧縮機を運転することで、空調運転を行いながら圧縮機を交換することも可能となる。
【0030】このように、この実施の形態では、冷媒回路の各冷媒回路部品をアタッチメントにより配管に接続させるようにしたので、各冷媒回路部品の交換・追加を容易に行なうことができる。なお、例えば、交換した冷媒回路部品の性能をアップさせれば、省エネルギー運転を可能とすることもでき、また、交換した冷媒回路部品のみ廃棄すればよいので、廃材を低減させることができる。」
「【図1】
[図:0001386906000007.jpg]
[図:0001386906000008.jpg]
」

エ 引用文献4

新たに周知技術の例証として引用する文献であって、本願の優先日前に頒布された特開2011-38658号公報(以下「引用文献4」という。)には、次の記載がある。

「【0001】
本発明は、空気調和機の室外機に係わり、より詳細には、本体内の圧縮機室前部に備えた支持部材によって支持される複数の操作弁の支持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の空気調和機の室外機には、圧縮機室の前部に備えた横方向に延びる支持部材で複数の操作弁を支持したものとして、図6および図7に示すようなものが知られている。
・・・
【0004】
装着部35は、冷媒の封入や真空引き等に使用される操作弁61および62のサービスポート61bおよび62bが掛け渡し方向に対応する長手方向に直交する方向に突出した状態で、かつ、図示しない室内機の冷媒配管に接続される室内側接続ポートがサービスポート61bおよび62bとは反対側に突出した状態で、液側の操作弁61およびガス側の操作弁62が長手方向に並んで装着されている。」
「【0026】
支持部材7に設けられた一対のねじ孔7gには、図2に示すように、液側の操作弁8が、一対の固定部8aに備えた図示しない固定孔を通したねじを螺着して固定され、また、支持部材7に設けられた一対のねじ孔7fには、図2に示すように、液側の操作弁8よりも大径でなるガス側の操作弁9が、一対の固定部9aに備えた図示しない固定孔を通したねじを螺着して固定される。
【0027】
これにより、支持部材7は、その一側に、液側の操作弁8の固定部8aとガス側の操作弁9の固定部9aとを互いに横方向および奥行き方向にずらし、かつ、高さ方向にずらした位置に固定するように形成した段部7eを備えたことによって、図2および図4に示すように、液側の操作弁8とガス側の操作弁9とを高さ方向および奥行き方向に位置をずらして支持できる一方、横方向については、高さ方向に隣り合う一方のねじ孔7gに対応する固定部8aの図示しない固定孔と、他方のねじ孔7fに対応する固定部9aの図示しない固定孔とを、図4に示す一点鎖線a上となる同一位置にほぼ揃わせて支持できることになる。
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【0028】
すなわち、垂直面7e1、湾曲面7e2および傾斜面7e3からなる段部7eを設けたことで、図4の一点鎖線aに示すように、高さ方向に隣り合う一方の固定部8aおよび他方の固定部9aのねじ止め固定位置が、図7に示した隣り合うねじ孔35cおよびねじ孔35dに較べて横方向に離間しない構成になるため、図7による構成に較べて、液側の操作弁8とガス側の操作弁9とを横方向に近接させて固定できる。
【0029】
そのため、液側の操作弁61およびガス側の操作弁62は、横方向に近接して並んだ範囲で圧縮機室の前部を塞ぐように占有することになって、これらが横方向に近接しないで並んだ場合に較べて圧縮機室の前部の横方向の開口を広く確保できることになる。
【0030】
また、支持部材7は、液側の操作弁61およびガス側の操作弁62が横方向、奥行き方向および高さ方向に位置をずらして固定される段部7eを備えたことで、図6および図7に示すように、ねじ孔35cおよびねじ孔35dの上部に設けられた段差部37によって強度を高める構成とした場合よりも、図4および図5に示すように、レンチ12によって六角ナット8bおよび六角ナット9bを締結する時のトルクに対する強度を増すことができる。
【0031】
本体1内の圧縮機室Bの前部に、図1に示すように支持部材7で支持された液側の操作弁8には、被空調室内に設置されている図示しない室内機側に備えた液側の冷媒配管10が接続され、ガス側の操作弁9には、図示しない室内機側に備えたガス側の冷媒配管11が接続される。」
「
[図:0001386906000009.jpg]
[図:0001386906000010.jpg]
」

オ 引用文献5

新たに周知技術の例証として引用する文献であって、本願の優先日前に頒布された特開2009-109047号公報(以下「引用文献5」という。)には、次の記載がある。

「【0010】
この従来の空気調和機の室外機は、図11および図12に示すように、筐体310は仕切板370により送風機室S1と機械室S2とに分割され、送風機室S1は、底板320と、天板330と、左前板340と、仕切板370とによって囲まれた空間で、室外ファン380、室外熱交換器390などが配置されている。機械室S2は、底板320と、天板330と、右前板350と、右側板360と、仕切板370とによって囲まれた空間で、圧縮機400、液側閉鎖弁410、ガス側閉鎖弁420などが配置されている。そして、右前板350は、圧縮機400、液側閉鎖弁410、ガス側閉鎖弁420などのメンテナンスなどの現地作業を行う際に取外し可能になっている。」
「
[図:0001386906000011.jpg]
[図:0001386906000012.jpg]
」

(3)引用発明との対比

本件補正発明と引用発明とを、その機能、構造又は技術的意義を考慮して対比する。

ア 後者の「室内熱交換器」は、前者の「室内側熱交換器(53)」に相当し、以下同様に、「室内機ユニット10」は「少なくとも一つの室内ユニット(50)」に、「圧縮機ユニット30」は「圧縮機ユニット(32)」に、「筐体31」は「第一のケース(44)」に、「圧縮機32」は「圧縮機(37)」に、「空気調和機」は「空調装置」に、「室外機ユニット20」は「少なくとも一つの熱源側熱交換器ユニット(31)」又は「熱源側熱交換器ユニット(31)」に、「室外熱交換器22」は「熱源側熱交換器(5)」に、「一方の冷媒配管40」は「第1冷媒配管(76)」に、「第一及び第二の室外機ユニット20用のポート」は「第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43))」に、「他方の冷媒配管40」は「第2冷媒配管(77)」に、「第一及び第二の室内機ユニット10用のポート」は「第一及び第二室内ユニットポート(46、47)」に、「筐体21」は「第二のケース(2)」に、「室外気」は「熱源」に、それぞれ相当する。

イ 後者の「前記圧縮機ユニット30の取り外し可能な整備用パネル35を備えた前記圧縮機32に近い前記筐体31の側面」は、圧縮機ユニット30の各側面のうち、作業者がメンテナンス等で整備用パネル35を取り外してアクセスする面であるから、前者の「前記圧縮機ユニット(32)の前面」に相当する。

以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]

「室内側熱交換器を有する少なくとも一つの室内ユニットと、
圧縮機ユニットであって、
第一のケース内に配置された圧縮機と、
前記空調装置の少なくとも一つの熱源側熱交換器ユニットの熱源側熱交換器と前記圧縮機ユニットとを、前記第一のケースの外に配置された第1冷媒配管を介して接続するよう構成された第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポートと、
前記室内側熱交換器と前記圧縮機ユニットとを、前記第一のケースの外に配置された第2冷媒配管を介して接続するよう構成された第一及び第二室内ユニットポートと、
を有する、圧縮機ユニットと、
前記第一のケースとは分離された第二のケース内に配置されて熱源と熱を交換するよう構成されている熱源側熱交換器を有する熱源側熱交換器ユニットと、
を備える、空調装置であって、
前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート並びに前記第一及び第二室内ユニットポートは前記圧縮機ユニットの前面に近接して配置される、空調装置。」

[相違点1]

本件補正発明では、「圧縮機ユニット」が「前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)にそれぞれ近接して配置される、2つの停止弁(45)」と、「前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)にそれぞれ近接して配置される、2つの停止弁(48)」とを有するのに対して、引用発明では、そのような停止弁を有することは特定されていない点。

[相違点2]

本件補正発明では、「前記第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)が前記第一及び第二室内ユニットポート(46、47)に対して鉛直方向に離間するように配置される」のに対して、引用発明では、「第一及び第二の室外機ユニット20用のポート」が「第一及び第二の室内機ユニット10用のポート」に対して鉛直方向に離間するように配置されるかは不明である点。

(4)判断

ア 相違点について

上記相違点について検討する。

(ア)相違点1について

上記(2)ウ~オの引用文献3~5の記載から認められるように、空調装置の圧縮機を有するユニットにおいて、冷媒配管が接続されるポートに近接して停止弁を配置することは,本願の優先日前に周知の技術(以下「周知技術」という。)であり、当該周知技術は、圧縮機を有するユニットやその部品を設置、撤去やメンテナンス等で、ユニットやその構成部品に冷媒配管を接続や取り外しする際に、冷媒回路から冷媒が漏洩するのを防止することが可能である。

そして、同じく空調装置の技術分野で共通する引用発明においても、圧縮機ユニットの設置、撤去やメンテナンス等で、冷媒回路からの冷媒の漏洩を防止することは当然に考慮されることであるから、引用発明に周知技術を適用し、圧縮機ユニット30(圧縮機ユニット(32))が第一及び第二の室外機ユニット20用のポート(第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43))にそれぞれ近接して配置される、2つの停止弁(停止弁(45))と、第一及び第二の室内機ユニット10用のポート(第一及び第二室内ユニットポート(46、47))にそれぞれ近接して配置される、2つの停止弁(停止弁(48))を有するものとし、上記相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

(イ)相違点2について

引用文献2の技術事項は、ヒートポンプ式暖房機(空調装置)の圧縮機ユニット2(圧縮機ユニット(32))において、第一及び第二の室外ユニット1用のポート(第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43))が第一及び第二の室内ユニット3用のポート(第一及び第二室内ユニットポート(46、47))に対して鉛直方向に離間するように配置されるものであるところ、室内ユニットと、圧縮機ユニットと、熱源側熱交換器ユニットと、を備える空調装置において、圧縮機ユニットが、第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポートと、第一及び第二室内ユニットポートと、を有している点で引用発明と基本構成が共通しており、引用発明において圧縮機ユニット30(圧縮機ユニット(32))を設置する際、圧縮機ユニット30の設置箇所に応じた一方の冷媒配管40(第1冷媒配管(76))及び他方の冷媒配管40(第2冷媒配管(77))の取回しは当然に考慮されることであるから、引用発明に引用文献2の技術事項を適用して、第一及び第二の室外機ユニット20用のポート(第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート」が第一及び第二の室内機ユニット10用のポート(第一及び第二室内ユニットポート)に対して鉛直方向に離間するように配置されるようにし、上記相違点2に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

イ 請求人の主張について

請求人は、審判請求書の5ページ6~19行の「4-7.まとめ」において、「引用文献1~4のいずれの構成も、発明特定事項R1~R3を充足しません。よって、引用文献1~4をどのように組み合わせても、発明特定事項R1~R3を充足する構成には到達しません。

なお、引用文献4に開示されているアタッチメント41~44は、前述のとおり「内部配管」に設けられおり、その目的も、圧縮機や熱交換器といった冷媒回路部品を交換することです(引用文献4[0005])。この理由により、アタッチメント41~44に含まれる開閉機構41aは、本願発明の停止弁に相当しないことは既に述べた通りです。

また、引用文献3は“第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート並びに第一及び第二室内ユニットポートが圧縮機ユニットの前面に近接して配置され”ることを開示していません。本願発明に係る圧縮機ユニットにおいては、“第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート並びに第一及び第二室内ユニットポートが圧縮機ユニットの前面に近接して配置され”ているとともに、各ユニットポートに“それぞれ近接して配置される”停止弁が設けられています。このような構成により、メンテナンス作業(例えば、各ユニットポートへ冷媒配管を接続する作業、又は、停止弁を開閉する作業)が容易になるという特有の作用効果を奏することができます。したがって、“第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート並びに第一及び第二室内ユニットポートが圧縮機ユニットの前面に近接して配置され”るという構成は、単なる周知技術ではないと思料いたします。

よって、新請求項1~2に係る発明は、引用文献1~4に対して進歩性を有します。」と主張する。

しかしながら、上記ア(ア)で検討したとおり、引用発明に周知技術を適用することにより、本件補正発明における停止弁の配置構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。

また、上記(2)ア(イ)のe及びf並びに上記(3)イで検討したとおり、引用文献1に記載された引用発明においても、圧縮機ユニット30(圧縮機ユニット)において、第一及び第二の室外機ユニット20用のポート(第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート)並びに第一及び第二の室内機ユニット10用のポート(第一及び第二室内ユニットポート)は前記圧縮機ユニット30の取り外し可能な整備用パネル35を備えた圧縮機32に近い筐体31の側面(前面)に近接して配置されることが認められる。

したがって、請求人の上記主張は採用することができない。

ウ 効果について

そして、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明、引用文献2の技術事項及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。

エ まとめ

したがって、本件補正発明は、引用発明、引用文献2の技術事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 本件補正についてのむすび

したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1~5に係る発明は、令和2年6月5日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~5に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項5に係る発明のうち、請求項1、3及び4を順次引用する請求項5に記載された事項により特定される発明(以下「本願発明」という。)は、上記第2の[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由の一部は、以下のとおりである。

<理由(進歩性)について>

本願の請求項5に係る発明は、その出願前(優先日前)に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前(優先日前)にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記

引用文献1:特開2000-39185号公報
引用文献2:特開昭58-117982号公報
引用文献3:特開2004-28359号公報(原査定時の引用文献4)

3 引用文献

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1~3、それらの記載並びに引用発明及び引用文献2の技術事項は、上記第2の[理由]2(2)ア~ウに記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明は、上記第2[理由]2で検討した本件補正発明から、「第一及び第二熱源側熱交換器ユニットポート(42、43)」が「空調装置の少なくとも一つの熱源側熱交換器ユニット(31)の熱源側熱交換器(5)」と「圧縮機ユニット」とを接続することについて、「第一のケースの外に配置された第1冷媒配管(76)を介して」という限定事項を省くとともに、「第一及び第二室内ユニットポート(46、47)」が「室内側熱交換器(53)」と「圧縮機ユニット」とを接続することについて、「第一のケースの外に配置された第2冷媒配管(77)を介して」という限定事項を省いたものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を実質的に全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、上記第2[理由]2(3)及び(4)に記載したとおり、引用発明、引用文献2の技術事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明、引用文献2の技術事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により特許受けることができないものである。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2021-005729

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