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特許拒絶査定不服審判

2021-001174

毛髪化粧料組成物

審判番号
2021-001174
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-174910外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2021年01月27日
審決日
2022年06月27日
公報発行日
2022年09月30日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-Z (A61K) / P18 .561-Z (A61K)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第1項、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2016-174910「毛髪化粧料組成物」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 5月18日出願公開、特開2017- 81898〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、平成28年9月7日(優先権主張 平成27年10月30日)の出願であって、令和2年6月12日付けで拒絶理由が通知され、同年8月24日に意見書および手続補正書が提出され、同年10月14日付けで拒絶査定され、令和3年1月27日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正書が提出され、同年3月10日に審判請求書の手続補正書(方式)が提出され、同年9月6日に上申書の提出がされたものである。 なお、本件には、令和2年9月2日、令和3年4月14日に刊行物等提出書が提出されている。 第2 令和3年1月27日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和3年1月27日にされた手続補正を却下する。 [理由] 1 本件補正について (1)本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。(下線部は、補正箇所である。) 「以下の(A)~(E)成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物。 (A)カチオン性ポリマーの1種以上 (B)対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤の1種以上 (C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の4類型の油性成分の内、少なくとも2類型から選ばれる2種以上(但し、融点が10~50℃の範囲内にあるトリグリセリドの1種以上であって、使用時の合計配合量が0.5~3質量%であるものと、脂肪酸と1価アルコールのエステルであって、25℃において液体であるものの1種以上、との組み合わせを含む場合を除く) (D)ノニオン性界面活性剤の1種以上 (E)オレイルアルコール及びオレイン酸から選ばれる1種以上」(本件補正により補正された箇所の記載を摘記) (2)当初明細書等に記載された事項 本願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲(以下、これらを「当初明細書等」という。)には、【0035】に「毛髪化粧料組成物における(C)成分の1種以上の含有量は特に限定されないが、例えば0.5~15質量%の範囲内、より好ましくは1~10質量%の範囲内である。また、後述する実施例13とその他の実施例との対比から分かるように、(C)成分の2種以上の併用は本発明の効果に有利である。」との記載と、実施例1~14の(C)成分名と組成について記載されているのみであり、本件補正により追加された「炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の4類型の油性成分の内、少なくとも2類型から選ばれる2種以上」との技術的事項は、当初明細書等には記載されていない。 (3)そして、上記補正により追加された「炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の4類型の油性成分の内、少なくとも2類型から選ばれる2種以上」との技術的事項は、発明特定事項の枠組みとして当初明細書等には記載が存在しないだけでなく、当初明細書等から自明な事項でなく、本願の出願時点の技術常識でもない。 さらに、本件補正により、補正後の請求項1に係る発明に「炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の4類型の油性成分の内、少なくとも2類型から選ばれる2種以上」との特定事項が導入されることに伴って、その特定事項を備えた発明が、比較例はもちろん、(C)成分が1種であるものに比較して効果が有利であるとの技術的意義が導入されており、審判請求書の手続補正書(方式)の8頁、9頁、10頁、11頁、12頁、13頁、14頁において、繰り返し審判請求人により本件補正に係る特定事項に関して効果が主張されている。 したがって、そのような技術的事項を補正によって導入することは、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるといえる。 したがって、本件補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものとはいえず、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。 2 審判請求人の本件補正についての主張の検討 審判請求人は、上申書2頁25行~3頁44行において、出願当初の請求項1の「(C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油から選ばれる1種以上」との記載から15の選択肢を有していること、【0034】には、炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油のそれぞれにおいて属する油成分を列記していること、実施例13は、単独で使用する例で、その他の実施例は類型を2個(種)以上組み合わせて使用する場合であること、上申書に記載した参考例の実験結果により補足していること、【0035】の「(C)成分の2種以上」の記載は、「同一類型の2種以上の化合物」も排除しないが、むしろ「2種以上の類型(の2種以上)」を指摘したい記載であって、当業者ならば、「相違の少ない2種化合物の併用よりも、相違の大きい2種化合物の併用の方が新たな相乗効果を期待できる」という一般論に従い、「2種以上の類型(の2種以上)」と読み取るものであること、「2類型から選ばれた2種の(C)成分を配合した実施例がないのは、実施例13と実施例14の中間形態であるから、その効果は十分に推定でき、開示する必要もないと考え省略したことを指摘し、本件補正が新規事項の導入にあたらない旨主張している。 しかしながら、出願当初の請求項1の記載は、(C)成分の選択肢を示しているだけであるし、【0034】においては油成分の例示記載が示されるだけであり、【0035】の「後述する実施例13とその他の実施例との対比から分かるように、(C)成分の2種以上の併用は本発明の効果に有利である。」は、(C)の例示を全く区別せずに、「実施例13とその他の実施例との対比から分かるように、(C)成分の2種以上の併用は本発明の効果に有利」と述べているだけである。 そして、実施例13は、(C)成分として「流動イソパラフィン」の1種のみを用いたものであり、これを他の実施例と対比すると、(C)成分の2種以上の併用が有利であることは理解できる。仮に、(C)成分として例えば「流動イソパラフィン」と「パラフィン」の併用のような、一つの類型に属するものを2種以上用いたものよりも他の実施例の方が有利であることが当初明細書等で示されていたのであれば、「炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の4類型の油性成分の内、少なくとも2類型から選ばれる2種以上」との規定が当初明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものとの主張は理解できるものの、当初明細書等にはそのような例はない。このため、当初明細書等からは、「炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の4類型の油性成分の内、少なくとも2類型から選ばれる2種以上」と補正することは、新たな発明特定事項の枠組みを導入している点で、新規事項の導入にあたらないとはいえない。 以上のとおり、いずれの主張も、本願明細書等からは読み取れない事項についての主張であり、審判請求人の上記主張は採用できない。 第4 本願発明 令和3年1月27日付け手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし4に係る発明は、令和2年8月24日付けの手続補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載されたとおりのものであると認められ、その請求項1に記載された発明は、以下のとおりの、 「【請求項1】 以下の(A)~(E)成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物。 (A)カチオン性ポリマーの1種以上 (B)対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤の1種以上 (C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油から選ばれる2種以上 (D)ノニオン性界面活性剤の1種以上 (E)オレイルアルコール及びオレイン酸から選ばれる1種以上。」 というものである(以下「本願発明」という。)。 第5 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由の一つは、以下のとおりのものと認める。 この出願の請求項1に係る発明は、本願の優先権主張の日(以下「優先日」という。)前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献1又は引用文献5に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許法第29条第1項の規定により、特許を受けることができない。 記 引用文献1 特開2008-290952号公報 引用文献5 特開2008-290949号公報 第6 当審の判断 当審は、原査定の拒絶の理由のとおり、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献1又は引用文献5に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許法第29条第1項の規定により、特許を受けることができない、と判断する。 理由は以下のとおりである。 引用文献1 特開2008-290952号公報 引用文献5 特開2008-290949号公報 1 引用文献の記載 (1)特開2008-290952号公報 原査定で引用された本願の優先日前に頒布された刊行物である上記引用文献1には、次の記載がある。 (1a)「【技術分野】 【0001】 本発明は、酸化剤を含有する第2剤組成物と混合して使用する毛髪脱色用又は染色用第1剤組成物に関する。」 (1b)「【発明が解決しようとする課題】 【0007】 従って本発明は、アンモニアの刺激臭が低減され、シャンプー時、すすぎ時、乾燥後の感触、処理後の毛髪の明色性に優れ、しかも組成物の低温安定性にも優れる毛髪脱色用又は染色用第1剤組成物を提供することを目的とする。」 (1c)「【実施例】 【0058】 実施例1~5及び比較例1~6 表1に示す染毛用第1剤組成物及び表2に示す第2剤組成物(共通)を常法により調製し、パネラー10名により、下記方法及び基準に従って「刺激臭」、「明色性」、「髪の感触(濡れた状態)」、「髪の感触(乾いた状態)」及び「低温安定性」を評価した。その合計点を表1に示す。」 (1d)「【0064】 【表1】 [図:0001387827000001.jpg] 」 (2)特開2008-290949号公報 原査定で引用された本願の優先日前に頒布された刊行物である上記引用文献5には、次の記載がある。 (2a)「【技術分野】 【0001】 本発明は、揮発性アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を混合して用いる毛髪脱色又は染色用組成物に関する。」 (2b)「【0015】 〔(C):油性成分〕 成分(C)のうち、炭化水素油としては、α-オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、ポリブテン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、オゾケライト、セレシン、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。動植物油としては、オリーブ油、ツバキ油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アルモンド油、アボカド油、カロット油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油、ホホバ油、牛脂、カカオ脂等が挙げられる。エステル油としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジ-2-ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、パルミチン酸オクチル、乳酸ラウリル、乳酸オクチルドデシル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリル酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル等が挙げられる。 【0016】 成分(C)の油性成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、その含有量は、全組成中の0.1~15質量%が好ましく、更には0.5~13質量%、特に1~10質量%が好ましい。」 (2c)「【実施例】 【0066】 表1に示す毛髪脱色用組成物(実施例1a~4a、比較例1a~8a)を調製し、「刺激臭」、「髪の感触」、「明色性」、「タレ落ち」、「混合性」について評価を行った。 また、上記毛髪脱色用組成物の第1剤の処方において、更に、酸化染料中間体(トルエン-2,5-ジアミン0.5質量%、p-アミノフェノール0.4質量%、m-アミノフェノール0.4質量%、レゾルシン0.3質量%)を含有させた染毛剤組成物(実施例1b~4b、比較例1b~8b)を調製し、「刺激臭」、「髪の感触」、「染色性」、「タレ落ち」、「混合性」について評価を行った。 評価は、パネラー10名により、下記基準に従って行い、その合計点を表2a(毛髪脱色用組成物)及び表2b(染毛剤組成物)に示した。 ・・・ 【0073】 【表1】 [図:0001387827000002.jpg] 【0074】 【表2a】 [図:0001387827000003.jpg] 【0075】 【表2b】 [図:0001387827000004.jpg] 」 2 引用文献に記載された発明について (1)引用文献1に記載された発明について 引用文献1は、毛髪脱色用又は染色用剤組成物に関するもので(摘記(1a)参照)、摘記(1b)によれば、すすぎ時、乾燥後の感触等に優れる毛髪脱色用又は染色用組成物を提供することを目的するものとして、【表1】の実施例5に、強アンモニア水(28質量%)6.0質量%、炭酸水素アンモニウム1.0質量%、アモジメチコーン1.0質量%、高重合メチルポリシリコーン重合体(数平均重合度3800)1.5質量%、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液3.0質量%、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液3.0質量%、流動パラフィン1.0質量%、固形パラフィン1.0質量%、トルエン-2,5-ジアミン0.4質量%、p-アミノフェノール0.6質量%、m-アミノフェノール0.3質量%、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム液0.3質量%、ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル1.0質量%、ポリオキシエチレン(40)セチルエーテル2.3質量%、ベへニルアルコール1.4質量%、ステアリルアルコール6.0質量%、オレイルアルコール1.0質量%、メチルポリシロキサン(数平均重合度550)4.0質量%、プロピレングリコール5.0質量%、エデト酸四ナトリウム二水塩0.1質量%、無水亜硫酸ナトリウム0.3質量%、アスコルビン酸0.2質量%、モノエタノールアミン1.0質量%、精製水残量の成分組成の染毛用組成物が示されている(摘記(1c)(1d)参照)。 そうすると、引用文献1には、 「強アンモニア水(28質量%)6.0質量%、炭酸水素アンモニウム1.0質量%、アモジメチコーン1.0質量%、高重合メチルポリシリコーン重合体(数平均重合度3800)1.5質量%、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液3.0質量%、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液3.0質量%、流動パラフィン1.0質量%、固形パラフィン1.0質量%、トルエン-2,5-ジアミン0.4質量%、p-アミノフェノール0.6質量%、m-アミノフェノール0.3質量%、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム液0.3質量%、ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル1.0質量%、ポリオキシエチレン(40)セチルエーテル2.3質量%、ベへニルアルコール1.4質量%、ステアリルアルコール6.0質量%、オレイルアルコール1.0質量%、メチルポリシロキサン(数平均重合度550)4.0質量%、プロピレングリコール5.0質量%、エデト酸四ナトリウム二水塩0.1質量%、無水亜硫酸ナトリウム0.3質量%、アスコルビン酸0.2質量%、モノエタノールアミン1.0質量%、精製水残量の成分組成の染毛用組成物」に係る発明(以下「引用文献1発明」という。)が記載されているといえる。 (2)引用文献5に記載された発明について 引用文献5は、酸化剤を含有する第2剤組成物と混合して使用する毛髪脱色又は染色用剤組成物に関するもので(摘記(2a)参照)、摘記(2b)によれば、成分(C)の油性成分は2種以上を組み合わせて使用することができることが記載され、【表1】の実施例1aに、第1剤係る発明として、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム0.3質量%、塩化ジアルキル(C12-15)ジメチルアンモニウム0.18質量%、ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル(HLB=8)0.30質量%、ポリオキシエチレン(40)セチルエーテル(HLB=20)2.30質量%、ベヘニルアルコール1.20質量%、ステアリルアルコール5.50質量%、オレイルアルコール2.00質量%、プロピレングリコール5.00質量%、流動パラフィン2.50質量%、固形パラフィン0.10質量%、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液0.10質量%、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液0.20質量%(マーコート295と280とを各0.10質量%ずつ)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液0.20質量%、アミノ変性シリコーン0.50質量%、高重合メチルポリシリコーン重合体(数平均重合度3800)0.75質量%、メチルポリシロキサン(数平均重合度550)2.00質量%、エデト酸四ナトリウム二水塩0.10質量%、無水亜硫酸ナトリウム0.30質量%、アスコルビン酸0.20質量%、モノエタノールアミン1.00質量%、強アンモニア水(28質量%)6.00質量%、精製水残量の成分組成の毛髪脱色用組成物が示されている(摘記(2c)参照)。 そうすると、引用文献5には、 「塩化ステアリルトリメチルアンモニウム0.3質量%、塩化ジアルキル(C12-15)ジメチルアンモニウム0.18質量%、ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル(HLB=8)0.30質量%、ポリオキシエチレン(40)セチルエーテル(HLB=20)2.30質量%、ベヘニルアルコール1.20質量%、ステアリルアルコール5.50質量%、オレイルアルコール2.00質量%、プロピレングリコール5.00質量%、流動パラフィン2.50質量%、固形パラフィン0.10質量%、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液0.10質量%、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液0.20質量%(マーコート295と280とを各0.10質量%ずつ)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液0.20質量%、アミノ変性シリコーン0.50質量%、高重合メチルポリシリコーン重合体(数平均重合度3800)0.75質量%、メチルポリシロキサン(数平均重合度550)2.00質量%、エデト酸四ナトリウム二水塩0.10質量%、無水亜硫酸ナトリウム0.30質量%、アスコルビン酸0.20質量%、モノエタノールアミン1.00質量%、強アンモニア水(28質量%)6.00質量%、精製水残量の成分組成の毛髪脱色用組成物」に係る発明(以下「引用文献5発明」という。)が記載されているといえる。 3 対比・判断 (1)本願発明と引用文献1発明との対比・判断 ア 引用文献1発明の「塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液」は、本願明細書の「【0027】 〔毛髪化粧料組成物の必須成分〕 (カチオン性ポリマー) (A)成分であるカチオン性ポリマーの種類は限定されないが、例えば、ポリマー鎖に結合したアミノ基又はアンモニウム基を含むか、あるいは塩化ジメチルジアリルアンモニウム単位を含有するポリマーであって水溶性のものが例示される。より具体的には、ジアリル4級アンモニウム塩重合物、ジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合物、カチオン化セルロース、カチオン化グアガム、カチオン性澱粉、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等が例示される。 以上の(A)成分の中でも、塩化ジメチルジアリルアンモニウム単位を含有するポリマー、カチオン化セルロース及びカチオン化グアガムから選ばれる1種以上が特に好ましい。 【0028】 塩化ジメチルジアリルアンモニウム単位を含有するポリマーとしては、カチオン性のアクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、ジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合体(ルーブリゾール社のマーコート550等)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体(ルーブリゾール社のマーコート100等)等が挙げられる。 カチオン化セルロースとしては、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド(アクゾノーベル社のセルコートL-200、H-100)、ライオン(株)のレオガードG,GP、ダウケミカル社のポリマーJR-125,JR-400,JR-30M,LR-400,LR-30M等が挙げられる。 カチオン化グアガムとしては塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアガム(市販名;JAGUAR EXCEL;三昌(株)製)等が挙げられる。」(下線は当審にて追加。以下同様。)との記載からみて、本願発明の「(A)カチオン性ポリマーの1種以上」に該当する。 イ 引用文献1発明の「塩化ステアリルトリメチルアンモニウム液」は、本願明細書の「【0030】 (対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤) (B)成分である、対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤の種類は限定されないが、対イオンが塩素であるカチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(ベヘントリモニウムクロリド)、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(ジステアリルジモニウムクロリド)、塩化ジココイルジメチルアンモニウム等が例示される。 【0031】 一方、対イオンがアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤としては、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が例示される。」との記載からみて、本願発明の「(B)対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤の1種以上」に該当する。 ウ 引用文献1発明の「流動パラフィン」及び「固形パラフィン」は、本願明細書の「【0034】 (炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油) (C)成分である炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の種類は限定されないが、炭化水素油としては、流動イソパラフィン、流動パラフィン、パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが例示される。 エステル油としては、ミリスチン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸セチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、リシノール酸オクチルドデシル、10~30の炭素数を有する脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等が例示される。 ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が例示される。 植物油としては、グレープシード油、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、月見草油等が例示される。」との記載からみて、いずれも、(C)成分に該当するので、本願発明の「(C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油から選ばれる2種以上」に該当する。 エ 引用文献1発明の「ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル」、「ポリオキシエチレン(40)セチルエーテル」は、本願明細書の「【0036】 (ノニオン性界面活性剤) (D)成分であるノニオン性界面活性剤の種類は限定されないが、ポリオキシエチレン(以下、POEともいう)アルキルエーテル、POEアルキルフェニルエーテル、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPともいう)アルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEグリセリルモノ脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油等が例示される。これらは、同種の(D)成分であっても、エチレンオキサイド重合数が異なることによりHLB値等のパラメーターが異なる。 (D)成分としては、上記以外にも、アルキロールアミド、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、レシチン誘導体水素添加大豆レシチン等が例示される。」との記載からみて、本願発明の「(D)ノニオン性界面活性剤の1種以上」に該当する。 オ 引用文献1発明の「オレイルアルコール」は、本願発明の「(E)オレイルアルコール及びオレイン酸から選ばれる1種以上」に該当する。 カ 引用文献1発明の「・・・の成分組成の染毛用組成物」は、本願明細書の「【0001】 本発明は毛髪化粧料組成物に関する。 本発明において、酸化染毛剤、毛髪脱色剤及び毛髪脱染剤を総称してヘアカラーという。」との記載からみて、本願発明の「以下の・・・成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物」に相当するといえる。 キ そうすると、本願発明と引用文献1発明とは、 「以下の(A)~(E)成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物。 (A)カチオン性ポリマーの1種以上 (B)対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤の1種以上 (C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油から選ばれる2種以上 (D)ノニオン性界面活性剤の1種以上 (E)オレイルアルコール及びオレイン酸から選ばれる1種以上。」である点で一致し、両者に実質的相違点は存在しない。 ク 審判請求人の主張の検討 審判請求人は、令和2年8月24日提出の意見書第1頁の「1.補正の内容」として、補正前の「(C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油から選ばれる1種以上」を補正後、願書に最初に添付した明細書の【0035】の記載に基づき、補正後の「(C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油から選ばれる2種以上」と補正し、新規事項の追加ではないことを主張した上で、該補正された特定事項の点が、引用文献1、5に記載されておらず、1種のみ使用した実施例13に比較し、複数種使用した実施例1や実施例12の効果が優れている旨主張している。 しかしながら、「【0034】 (炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油) (C)成分である炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の種類は限定されないが、炭化水素油としては、流動イソパラフィン、流動パラフィン、パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが例示される。 エステル油としては、ミリスチン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸セチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、リシノール酸オクチルドデシル、10~30の炭素数を有する脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等が例示される。 ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が例示される。 植物油としては、グレープシード油、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、月見草油等が例示される。 【0035】 毛髪化粧料組成物における(C)成分の1種以上の含有量は特に限定されないが、例えば0.5~15質量%の範囲内、より好ましくは1~10質量%の範囲内である。また、後述する実施例13とその他の実施例との対比から分かるように、(C)成分の2種以上の併用は本発明の効果に有利である。」との記載における、「(C)成分である炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の種類は限定されない」、「毛髪化粧料組成物における(C)成分の1種以上の含有量は特に限定されないが、例えば0.5~15質量%の範囲内、より好ましくは1~10質量%の範囲内である。」「実施例13とその他の実施例との対比から分かるように、(C)成分の2種以上の併用は本発明の効果に有利である。」との記載からみて、(C)成分の種類とは、【0034】に示された多数の例示一つ一つが種類であって、補正の根拠となった「(C)成分の2種以上の併用」とは、多数の例示である種類から複数選択することを意味し、その限りにおいて、補正が認められたものであるといえる。 したがって、上述のとおり、引用文献1発明の「流動パラフィン」及び「固形パラフィン」は、本願発明の「(C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油から選ばれる2種以上」に該当し、本願発明は、引用文献1発明に対して新規性を有していない。 ケ 小括 以上のとおり、本願発明と引用文献1発明との対比において実質的相違点はなく、本願発明は、引用文献1に記載された発明である。 (2)本願発明と引用文献5発明との対比 ア 引用文献5発明の「塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液」及び「塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体液」は、本願明細書の「【0027】 〔毛髪化粧料組成物の必須成分〕 (カチオン性ポリマー) (A)成分であるカチオン性ポリマーの種類は限定されないが、例えば、ポリマー鎖に結合したアミノ基又はアンモニウム基を含むか、あるいは塩化ジメチルジアリルアンモニウム単位を含有するポリマーであって水溶性のものが例示される。より具体的には、ジアリル4級アンモニウム塩重合物、ジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合物、カチオン化セルロース、カチオン化グアガム、カチオン性澱粉、4級化ポリビニルピロリドン誘導体等が例示される。 以上の(A)成分の中でも、塩化ジメチルジアリルアンモニウム単位を含有するポリマー、カチオン化セルロース及びカチオン化グアガムから選ばれる1種以上が特に好ましい。 【0028】 塩化ジメチルジアリルアンモニウム単位を含有するポリマーとしては、カチオン性のアクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、ジアリル4級アンモニウム塩・アクリルアミド共重合体(ルーブリゾール社のマーコート550等)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体(ルーブリゾール社のマーコート100等)等が挙げられる。 カチオン化セルロースとしては、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド(アクゾノーベル社のセルコートL-200、H-100)、ライオン(株)のレオガードG,GP、ダウケミカル社のポリマーJR-125,JR-400,JR-30M,LR-400,LR-30M等が挙げられる。 カチオン化グアガムとしては塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアガム(市販名;JAGUAR EXCEL;三昌(株)製)等が挙げられる。」(下線は当審にて追加。以下同様。)との記載からみて、本願発明の「(A)カチオン性ポリマーの1種以上」に該当する。 イ 引用文献5発明の「塩化ステアリルトリメチルアンモニウム液」は、本願明細書の「【0030】 (対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤) (B)成分である、対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤の種類は限定されないが、対イオンが塩素であるカチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウム(セトリモニウムクロリド)、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(ベヘントリモニウムクロリド)、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(ジステアリルジモニウムクロリド)、塩化ジココイルジメチルアンモニウム等が例示される。 【0031】 一方、対イオンがアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤としては、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が例示される。」との記載からみて、本願発明の「(B)対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤の1種以上」に該当する。 ウ 引用文献5発明の「流動パラフィン」及び「固形パラフィン」は、本願明細書の「【0034】 (炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油) (C)成分である炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油の種類は限定されないが、炭化水素油としては、流動イソパラフィン、流動パラフィン、パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが例示される。 エステル油としては、ミリスチン酸ミリスチル、2-エチルヘキサン酸セチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、リシノール酸オクチルドデシル、10~30の炭素数を有する脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル等が例示される。 ロウ類としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン等が例示される。 植物油としては、グレープシード油、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカデミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、月見草油等が例示される。」との記載からみて、いずれも、(C)成分に該当するので、本願発明の「(C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油から選ばれる2種以上」に該当する。 エ 引用文献5発明の「ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル」、「ポリオキシエチレン(40)セチルエーテル」は、本願明細書の「【0036】 (ノニオン性界面活性剤) (D)成分であるノニオン性界面活性剤の種類は限定されないが、ポリオキシエチレン(以下、POEともいう)アルキルエーテル、POEアルキルフェニルエーテル、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPともいう)アルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEグリセリルモノ脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油等が例示される。これらは、同種の(D)成分であっても、エチレンオキサイド重合数が異なることによりHLB値等のパラメーターが異なる。 (D)成分としては、上記以外にも、アルキロールアミド、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、レシチン誘導体水素添加大豆レシチン等が例示される。」との記載からみて、本願発明の「(D)ノニオン性界面活性剤の1種以上」に該当する。 オ 引用文献5発明の「オレイルアルコール」は、本願発明の「(E)オレイルアルコール及びオレイン酸から選ばれる1種以上」に該当する。 カ 引用文献5発明の「・・・の成分組成の毛髪脱色用組成物」は、本願明細書の「【0001】 本発明は毛髪化粧料組成物に関する。 本発明において、酸化染毛剤、毛髪脱色剤及び毛髪脱染剤を総称してヘアカラーという。」との記載からみて、本願発明の「以下の・・・成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物」に相当するといえる。 キ そうすると、本願発明と引用文献5発明とは、 「以下の(A)~(E)成分を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物。 (A)カチオン性ポリマーの1種以上 (B)対イオンが塩素又はアルキル硫酸であるカチオン性界面活性剤の1種以上 (C)炭化水素油、エステル油、ロウ類及び植物油から選ばれる2種以上 (D)ノニオン性界面活性剤の1種以上 (E)オレイルアルコール及びオレイン酸から選ばれる1種以上。」である点で一致し、両者に実質的相違点は存在しない。 ク 小括 以上のとおり、本願発明と引用文献5発明との対比において実質的相違点はなく、本願発明は、引用文献5に記載された発明である。 第7 むすび 上記のとおりであって、本願発明は、本願の優先日前に、日本国内又は外国において、頒布された引用文献1又は引用文献5に記載された発明であるから、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許法第29条第1項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2021-001174

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