特許異議申立
2020-700651
飲料の提供システム
- 審判番号
- 2020-700651
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2019-072986
- 登録番号
- 6657462
- 請求日
- 2020年09月02日
- 審決日
- 2021年12月01日
- 公報発行日
- 2022年01月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】サントリーホールディングス株式会社
- 【権利者代理人】小野 新次郎
- 【権利者代理人】山本 修
- 【権利者代理人】宮前 徹
- 【権利者代理人】中西 基晴
- 【権利者代理人】中村 充利
- 【異議申立人】西田 友美
- 審判長/審判官
- 審判長 藤原 直欣
- 審判官 石井 孝明
- 審判官 藤井 眞吾
- 分類
- P1651.111-Y (B65D) / P1651.121-Y (B65D)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第6657462号発明「飲料の提供システム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第6657462号の請求項1ないし7に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第6657462号の請求項1~7に係る特許についての出願は、平成31年4月5日の出願であって、令和2年2月7日にその特許権の設定登録がされ、令和2年3月4日に特許掲載公報が発行された。その特許についての本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。
令和2年9月2日 :特許異議申立人 西田友美(以下「申立人」という。)による請求項1~7に係る特許に対する特許異議の申立て(この申立てに係る特許異議申立書は以下「申立書」という。)
令和2年12月8日付け:当審による審尋
令和2年12月23日 :申立人による回答書の提出
令和3年3月29日付け:取消理由通知書
令和3年6月29日 :特許権者による意見書(以下「意見書」という。)の提出
第2 本件特許に係る発明
特許第6657462号の請求項1~7に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」~「本件発明7」という。)は、本件特許の特許請求の範囲の請求項1~7に記載された事項により特定される次のとおりのものである。
「【請求項1】
5~30倍の希釈倍率で使用される飲料濃縮液の1回使用分を収容し、開口部を有する缶容器であって、開口部の面積が2.6cm2以上10cm2以下、容量が100~350mLである第1の容器と、
前記飲料濃縮液に前記希釈倍率を乗じた量が収容可能な、蓋部を有する1~5L容量の第2の容器と、
を備える飲料の提供システム。
【請求項2】
前記第1の容器が、開口部の外側に溝を有する形状である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の容器が、開口部の外側に縁を有する形状である、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第2の容器が、樹脂容器である、請求項1~3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
飲料が麦茶飲料であり、第1の容器がスチール製の缶容器である、請求項1~4のいずれかに記載のシステム。
【請求項6】
第1の容器に収容された飲料濃縮液を第2の容器に注ぎ入れる工程を含む、飲料濃縮液を希釈した飲料を調製する方法であって、
第1の容器が、5~30倍の希釈倍率で使用される飲料濃縮液の1回使用分を収容し、開口部を有する缶容器であって、開口部の面積が2.6cm2以上10cm2以下、容量が100~350mLであり、
第2の容器が、飲料濃縮液に前記希釈倍率を乗じた量を収容可能であり、蓋部を有し、容量が1~5Lである、上記方法。
【請求項7】
5~30倍の希釈倍率で使用される飲料濃縮液の1回使用分が収容された容器詰飲料であって、
飲料濃縮液を収容する容器が、開口部を有する缶容器であり、開口部面積が2.6cm2以上10cm2以下、容量が100~350mLであり、
缶容器の内部に収容された飲料濃縮液を、飲料濃縮液に前記希釈倍率を乗じた量を収容可能な、蓋部を有する1~5L容量の容器に対して注ぎ出し、飲料濃縮液を希釈した飲料を調製するための、上記容器詰飲料。」
第3 取消理由の概要
当審において、請求項1~7に係る特許に対して通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。
本件発明1及び本件発明7は、甲第2号証-1及び甲第2号証-2から認定される甲2発明及び甲第7号証から認定される甲7記載事項に基いて、本件発明2~6は、甲2発明、甲7記載事項及び周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。
甲第2号証-1及び甲第2号証-2:ウェブ通販サイトAmazon.co.jpの商品名「サントリー GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)やさしい麦茶 濃縮タイプ ノンカフェイン 180g×30本」を販売するためのウェブページ,インターネット<URL:https://www.amazon.co.jp/dp/B07PXSFZRS>
甲第4号証:商品名「サントリー GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)やさしい麦茶 濃縮タイプ ノンカフェイン 180g×30本」に関するカスタマーレビューのウェブページ,インターネット<URL:https://www.amazon.co.jp/product-reviews/B07PXSFZRS/ref=
cm_cr_arp_d_paging_ btm_next_2?ie=UTF8&reviewerType=all_reviews&pageNumber=17>
甲第5号証:Amazon.co.jpの「Amazon Vine 先取りプログラム」を説明したウェブページ,インターネット<URL:https://www.amazon.co.jp/gp/vine/help?ie=UTF8>
甲第6号証:特開2018-153100号公報
甲第7号証:特開2018-52590号公報
以下、下線は、強調や理解の便宜のため、当審が付した。
第4 甲各号証の記載
1 甲第2号証
甲第2号証-1及び甲第2号証-2から、以下の事実が認められる。
(1)甲第2号証-1の1ページには、缶の写真が掲載され、缶には、「水とまぜて、すぐできる!」、「濃いめの1L」、「スッキリ味の2L」、「やさしい麦茶」、「濃縮タイプ」及び「SUNTORY」等との記載が看取され、甲第1号証(製品説明書)の写真1と同様の意匠を有している。
(2)甲第2号証-1の1ページの上記缶の写真の右上側には、「サントリー GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)やさしい麦茶 濃縮タイプ ノンカフェイン 180g×30本」、ブランド:GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)」の記載が、缶の画像の右斜め下側には「内容量:180g×30本」等の記載が看取される。
(3)甲第2号証-1の3ページには、「登録情報」として「Amazon.co.jpでの取り扱い開始日 2019/3/25」との記載が看取される。
(4)甲第2号証-1の3ページには、「商品の説明」として「商品紹介 水とまぜてすぐできる、濃縮タイプのやさしい麦茶です。お好みの味わいが楽しめます(2L希釈=すっきりやさしい味わい、1L希釈=しっかり濃いめの味わい)●水と本品をまぜるだけで簡単に、おいしいやさしい麦茶が作れます●水の量によりお好みの濃さに調節することが可能(2L希釈=すっきりやさしい味わい、1L希釈=しっかり濃いめの味わい)●アレルギー特定原材料等27品目不使用●やさしい甘みと香ばしさが特徴の大麦と玄米を配合●雑味クリア製法を継続、雑味のもととなる穀皮を除去し、よりスッキリとした後味を実現」との記載が看取される。
(5)甲第2号証-2の1ページには、「おうちで水と混ぜるだけ!」、「1 お持ちの2L容器に缶の中身を全部入れてください。」、「2 あとは容器に水を注ぐだけ。」及び「3 やさしい麦茶の完成。」との記載と共に、蓋を有する容器が看取される絵図と、当該絵図の右上側には、「サントリー GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)やさしい麦茶 濃縮タイプ ノンカフェイン 180g×30本」、「ブランド:GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)」の記載が、缶の画像の右斜め下側には「内容量:180g×30本」、「商品サイズ(高さ×奥行×幅):11cm×33cm×27cm」との記載が看取される。
上記(1)~(5)を総合し、整理すると、甲第2号証で示すウェブページには、次の発明(以下「甲2発明」という。)が掲載されている。
「麦茶濃縮タイプが180g収容された缶詰麦茶であり、
蓋部を有する2L容器に缶の中身を全部入れ、容器に水を注ぐだけで、1~2Lの麦茶を完成させるものである、
缶詰麦茶。」
2 甲第4号証
甲第4号証から、以下の事実が認められる。
(1)1ページには、「サントリー GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)やさしい麦茶 濃縮タイプ ノンカフェイン 180g×30本 > カスタマーレビュー」という記載が看取される。
(2)2ページには、「ウッドストック VINEメンバー」という記載の直下に「麦の香りがしっかりしています」、「2019年4月3日に日本でレビュー済み」と共に「Vine先取りプログラムメンバーのカスタマーレビュー」という緑色の文字による記載が看取される。
3 甲第5号証
甲第5号証から、以下の事実が認められる。
(1)「Amazon.co.jpでは、各仕入先から提供されたサンプルを、Vineメンバーに無料でお送りします。投稿されたレビューはレビューカイドラインに違反している場合を除き、修正、編集されません。そのためVineメンバーは商品に対する意見を自由に書くことができます。Vineメンバーによるレビューには、「Amazon Vine先取りプログラムメンバーによるカスタマーレビュー」という緑色のストライプが表示され、他のレビューと区別することができます。」との記載が看取される。
(2)「商品のサンプルはどこから提供されているのですか?」及び「サンプルは、出版社、レコード会社またはメーカーなど、本プログラムに参加している各仕入先より提供されています。」との記載が看取される。
4 甲第6号証
甲第6号証には、以下の事項が記載されている。
(1)「【0015】
また、本発明の濃縮コーヒー飲料は任意の容器に充填された容器詰めコーヒー飲料である。本発明の濃縮コーヒー飲料が充填される容器は、殺菌方法や保存方法に合わせて適宜選択すればよく、アルミ缶、スチール缶、PETボトル、ガラス瓶、紙容器など、通常用いられる容器のいずれも用いることができるが、取扱い易さの点から、PETボトルが好ましい。また、容器の容量は特に限定されないが、300~1000mLが好ましく、350~900mLがより好ましく、450~500mLが特に好ましい。また、本発明の濃縮コーヒー飲料を容器詰めする場合は、ホットパック充填法又は無菌充填法のいずれも用いることができるが、ホットパック充填法を用いることが好ましい。尚、ホットパック充填法は一般に、60℃以上に加熱された飲料を容器に充填後、直ちに密封する方法である。また、無菌充填装置とは一般に、高温短時間殺菌した内容物を滅菌済み容器に無菌環境下で充填、密封する装置である。」
5 甲第7号証
甲第7号証には、以下の事項が記載されている。
(1)「【0016】
以下、本発明に係る缶蓋の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
第1実施形態の缶蓋101は、例えば、飲料用等の缶に用いられる、いわゆるステイオンタブ方式の缶蓋であり、図1に示すように、缶蓋本体1Aと、この缶蓋本体1Aに取り付けられたタブ2とにより構成される。これらの缶蓋本体1A及びタブ2は、それぞれアルミニウム合金により形成されている。
【0017】
缶蓋本体1Aは、図1に示すように、略円板状のパネル部10と、このパネル部10の外周部に沿って下方に凸となるように設けられた環状のカウンターシンク部11とを備えている。パネル部10の上面には、凹状に形成されたパネルデボス12が設けられており、このパネルデボス12の底面であって、パネル部10(缶蓋本体1A)の中央部に、突出して形成されたリベット13が形成され、このリベット13にタブ2が取り付けられている。また、パネルデボス12の底面には、スコア3により画成された開口部6が形成され、この開口部6とは反対側(図1では上側)に指かけ凹部14が設けられており、これらリベット13と指かけ凹部14との間にディンプルと称される凸部15が形成されている。」
(2)「【0026】
そして、第1開口部61の開口面積をS1とすると、開口面積S1は、380mm2以下、好ましくは300mm2以下に形成される。また、開口部6の開口面積は、第2開口部62の開口面積をS2としたときに、第1開口部61の開口面積S1と、第2開口部62の開口面積S2との総和である総面積(S1+S2)で表される。
開口部6の開口面積(S1+S2)は、パネル部10の表面積をS0としたときに、表面積S0との面積比率{(S1+2S)/S0}が0.14以上0.26以下となるように調整される。開口部6の開口面積(S1+S2)を大きくすると、スコア3の全長も長くなることから、缶蓋101の耐圧強度が低下する傾向があるが、面積比率{(S1+2S)/S0}が0.14以上0.26以下となるように調整しておくことで、缶蓋101の耐圧性能の低下を防止できる。」
(3)「【0050】
【表1】
[図:0001380935000001.jpg]
」
以上を総合すると、甲第7号証には、「缶蓋に形成された開口部の開口面積が304~433mm2である缶蓋。」が記載されている(以下「甲7記載事項」という。)。
第5 意見書と共に提出された乙第3号証の記載
「弊社(アマゾン合同会社)は、麦茶飲料に係る商品(GREEN DA・KA・RAやさしい麦茶 濃縮タイプ(以下「本商品」といいます。))について、サントリーホールディングス株式会社の子会社であるサントリー食品インターナショナル株式会社から提供された試供品を、Vine先取りプログラムメンバーに対して提供しました。弊社からVine先取りプログラムメンバーに対して試供品を提供する際には、商品やVineプログラムに関連してVine先取りプログラムメンバーに提供される非公開情報の秘密を保持する旨の規約に合意してもらっています。
2019年4月3日時点では、Amazonのウェブサイトにおいて本商品の商品紹介ページは、一般にはまだ表示されない設定となっていました。本商品の商品紹介ページがインターネット上で一般に閲覧できる状態になったのは2019年4月6日以降です。この日以降、一般からの予約を受け付けることになるとともに、Vine先取りプログラムメンバーのユーザーレビューも商品紹介ページにおいて一般に表示されることになりました。」
第6 判断
1 甲2発明の、公然知られた、公然実施をされた又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった時期について
上記第4の1.(3)によれば、商品名「サントリー GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)やさしい麦茶 濃縮タイプ ノンカフェイン 180g×30」のAmazon.co.jpでの取り扱い開始日は2019年3月25日であり、上記第4の2.(2)によれば、商品名「サントリー GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)やさしい麦茶 濃縮タイプ ノンカフェイン 180g×30」について、「ウッドストック VINEメンバー」が「2019年4月3日に日本でレビュー済み」である。
一方で、第5の乙3によれば、「Vine先取りプログラムメンバーに対して試供品を提供する際には、商品やVineプログラムに関連してVine先取りプログラムメンバーに提供される非公開情報の秘密を保持する旨の規約に合意してもらって」おり、「2019年4月3日時点では、Amazonのウェブサイトにおいて本商品の商品紹介ページは、一般にはまだ表示されない設定となって」おり、「本商品の商品紹介ページがインターネット上で一般に閲覧できる状態になったのは2019年4月6日以降で」ある。
そして、甲第2号証-1及び甲第2号証-2のウェブページが、2019年4月5日よりも前に、閲覧可能であったことを示す証拠はない。
そうすると、甲2発明は、本件特許に係る出願の出願日(2019年4月5日)前に、日本国内又は外国において、公然知られた、公然実施をされた又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となったとはいえない。
2 本件発明1~7について
上記1のとおりであるから、甲2発明は、本件特許に係る出願の出願日(平成31年4月5日)前に、日本国内又は外国において、公然知られた、公然実施をされた又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明ではなく、上記第4の4及び5から、甲第6号証及び甲第7号証には、本件発明1~5の、特に「5~30倍の希釈倍率で使用される飲料濃縮液の1回使用分を収容し、開口部を有する缶容器であって、開口部の面積が2.6cm2以上10cm2以下、容量が100~350mLである第1の容器と、前記飲料濃縮液に前記希釈倍率を乗じた量が収容可能な、蓋部を有する1~5L容量の第2の容器と、を備える」という点、本件発明6の「第1の容器に収容された飲料濃縮液を第2の容器に注ぎ入れる工程を含む、飲料濃縮液を希釈した飲料を調製する方法であって、第1の容器が、5~30倍の希釈倍率で使用される飲料濃縮液の1回使用分を収容し、開口部を有する缶容器であって、開口部の面積が2.6cm2以上10cm2以下、容量が100~350mLであり、第2の容器が、飲料濃縮液に前記希釈倍率を乗じた量を収容可能であり、蓋部を有し、容量が1~5Lである」という点及び本件発明7の「5~30倍の希釈倍率で使用される飲料濃縮液の1回使用分が収容された容器詰飲料であって、飲料濃縮液を収容する容器が、開口部を有する缶容器であり、開口部面積が2.6cm2以上10cm2以下、容量が100~350mLであ」る点が記載も示唆もされてないことは明らかである。
3 小活
上記2のとおりであるから、本件発明1及び本件発明7は、甲2発明及び甲第7号証から認定される甲7記載事項に基いて、本件発明2~6は、甲2発明、甲7記載事項及び周知技術に基いて、特許出願前に当業者が容易に発明をすることができたものではないから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものではない。
第7 取消理由通知に採用しなかった特許異議申立理由について
1 特許異議申立理由中、取消理由通知に採用しなかったものは、概略以下のとおりである。
(1)特許異議申立理由1(新規性)
本件発明1~3、本件発明6及び本件発明7は、甲第1号証に示す発明であるから、特許法第29条第1項第1号に該当し、同法第29条第1項の規定に違反してされたものであり、その特許は、同法第113条第2号に該当するから、取り消されるべきものである。
(2)特許異議申立理由2(進歩性)
本件発明1~7は、甲第1号証に示す発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、その特許は、同法第113条第2号に該当するから、取り消されるべきものである。
甲第1号証:製品説明書「サントリー GREENDA・KA・RA(グリーンダカラ)やさしい麦茶濃縮タイプ」
甲第3号証:Amazon領収書のコピー
2 甲第1号証について
申立書によれば、甲第1号証に示す製品そのものは、「甲第1号証に示す製品「サントリー GREENDA・KA・RA(グリーンダカラ)やさしい麦茶濃縮タイプ」(甲1製品)は、甲第2号証に示すウェブページから購入したものである(甲第3号証参照)。」(申立書17ページ下から9行~下から7行)ところ、甲第3号証によれば、その発送日は令和2年8月16日であり、本件特許に係る出願の出願日(平成31年4月5日)よりも後の日である。
また、甲第1号証に示す製品そのものが、本件特許に係る出願の出願日(平成31年4月5日)前に、日本国内又は外国において、公然知られたことを示す証拠もない。
そうすると、甲第1号証に示す発明は、本件特許に係る出願の出願日(平成31年4月5日)前に、日本国内又は外国において、公然知られた発明ではない。
3 小活
上記2のとおりであり、本件発明1~3、本件発明6及び本件発明7は、特許法第29条第1項第1号に該当せず、同法第29条第1項の規定に違反してされたものではない。
また、本件発明1~7は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものではない。
第8 むすび
以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び申立書に記載された特許異議申立理由によっては、本件特許の請求項1~7に係る特許を取り消すことはできない。さらに、他に本件特許の請求項1~7に係る特許を取り消すべき理由は発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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2020-700651