特許訂正審判
2020-390059
遊技機
- 審判番号
- 2020-390059
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2019-053054
- 登録番号
- 特許第6721256号(P6721256)
- 請求日
- 2020年07月20日
- 審決日
- 2020年09月15日
- 公報発行日
- 2020年12月25日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】山佐 株式会社
- 【請求人代理人】梁瀬 右司
- 【請求人代理人】丸山 陽介
- 審判長/審判官
- 審判長 ▲吉▼川 康史
- 審判官 ▲高▼橋 祐介
- 審判官 赤坂 祐樹
- 分類
- P141 .853-Y (A63F) / P141 .841-Y (A63F) / P141 .854-Y (A63F) / P141 .855-Y (A63F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第3項、特許法第126条第4項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6721256号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6721256号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-3〕について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件審判の請求に係る特許第6721256号(以下、「本件特許」という。)は、平成31年3月20日の出願であって、令和2年6月22日に特許権の設定登録がなされ、その後、同年7月20日に訂正審判(以下、「本件訂正審判」という。)の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許の願書に添付した明細書及び特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-3〕について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求による訂正の内容は、本件審判請求書の記載によれば、以下のとおりである。なお、下線は訂正箇所を示す。
1 訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「 複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、遊技者の停止操作に基づいて前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に遊技用価値を付与する遊技機において、
前記停止操作手段の操作態様によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、
前記特定役に当選したときに有利な操作態様が報知されることが許容される有利区間と、前記有利な操作態様が報知されることが許容されない非有利区間との間の移行を制御する遊技区間移行制御手段と、
前記有利区間であることを遊技者に報知する有利区間報知手段と、
前記有利区間の継続遊技数をカウントする継続遊技数カウント手段と、
前記継続遊技数カウント手段のカウント値を表示可能なカウント表示手段と、
前記遊技用価値が増加する増加区間に移行させるか否かを決定する増加区間移行決定手段と、
前記増加区間は、前記有利区間の一部の区間であり、
前記有利区間報知手段は、少なくとも前記増加区間に移行したときには前記有利区間であることの報知を開始し、前記増加区間が終了した後も前記有利区間が終了するまでは報知を維持し、
前記増加区間移行決定手段は、所定の移行条件が成立したときに前記増加区間に移行させると決定するとともに、前記所定の移行条件が成立していない状態で前記継続遊技数カウント手段の前記カウント値が所定の上限値に到達したときにも前記増加区間に移行させると決定し、
前記カウント表示手段は、前記有利区間に移行してから前記増加区間に移行するまでの間で表示され得る特定背景モードにおいて前記カウント値を表示可能であるが、前記増加区間に移行してから当該増加区間が終了するまでの区間は前記カウント値を表示せず、さらに、当該増加区間が終了してから前記有利区間が終了するまでの区間は前記特定背景モードであっても前記カウント値を表示しない
ことを特徴とする遊技機。」とあるのを、
「 複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、遊技者の停止操作に基づいて前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に遊技用価値を付与する遊技機において、
前記停止操作手段の操作態様によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、
前記特定役に当選したときに有利な操作態様が報知されることが許容される有利区間と、前記有利な操作態様が報知されることが許容されない非有利区間との間の移行を制御する遊技区間移行制御手段と、
前記有利区間であることを遊技者に報知する有利区間報知手段と、
前記有利区間の継続遊技数をカウントする継続遊技数カウント手段と、
前記継続遊技数カウント手段のカウント値を表示可能なカウント表示手段と、
前記遊技用価値が増加する増加区間に移行させるか否かを決定する増加区間移行決定手段と、
を備え、
前記増加区間は、前記有利区間の一部の区間であり、
前記有利区間報知手段は、少なくとも前記増加区間に移行したときには前記有利区間であることの報知を開始し、前記増加区間が終了した後も前記有利区間が終了するまでは報知を維持し、
前記増加区間移行決定手段は、所定の移行条件が成立したときに前記増加区間に移行させると決定するとともに、前記所定の移行条件が成立していない状態で前記継続遊技数カウント手段の前記カウント値が所定の上限値に到達したときにも前記増加区間に移行させると決定し、
前記カウント表示手段は、前記有利区間に移行してから前記増加区間に移行するまでの間で表示され得る特定背景モードにおいて前記カウント値を表示可能であるが、前記増加区間に移行してから当該増加区間が終了するまでの区間は前記カウント値を表示せず、さらに、当該増加区間が終了してから前記有利区間が終了するまでの区間は前記特定背景モードであっても前記カウント値を表示しない
ことを特徴とする遊技機。」
に訂正する。
2 訂正事項2
請求項1の訂正に伴い、請求項1を引用する請求項2及び3も訂正された。
3 訂正事項3
願書に添付した明細書の段落【0007】に記載された「上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、遊技者の停止操作に基づいて前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に遊技用価値を付与する遊技機において、前記停止操作手段の操作態様によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、前記特定役に当選したときに有利な操作態様が報知されることが許容される有利区間と、前記有利な操作態様が報知されることが許容されない非有利区間との間の移行を制御する遊技区間移行制御手段と、前記有利区間であることを遊技者に報知する有利区間報知手段と、前記有利区間の継続遊技数をカウントする継続遊技数カウント手段と、前記継続遊技数カウント手段のカウント値を表示可能なカウント表示手段と、前記遊技用価値が増加する増加区間に移行させるか否かを決定する増加区間移行決定手段と、前記増加区間は、前記有利区間の一部の区間であり、前記有利区間報知手段は、少なくとも前記増加区間に移行したときには前記有利区間であることの報知を開始し、前記増加区間が終了した後も前記有利区間が終了するまでは報知を維持し、前記増加区間移行決定手段は、所定の移行条件が成立したときに前記増加区間に移行させると決定するとともに、前記所定の移行条件が成立していない状態で前記継続遊技数カウント手段の前記カウント値が所定の上限値に到達したときにも前記増加区間に移行させると決定し、前記カウント表示手段は、前記有利区間に移行してから前記増加区間に移行するまでの間で表示され得る特定背景モードにおいて前記カウント値を表示可能であるが、前記増加区間に移行してから当該増加区間が終了するまでの区間は前記カウント値を表示せず、さらに、当該増加区間が終了してから前記有利区間が終了するまでの区間は前記特定背景モードであっても前記カウント値を表示しないことを特徴としている。」を、「上記目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、遊技者の停止操作に基づいて前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に遊技用価値を付与する遊技機において、前記停止操作手段の操作態様によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、前記特定役に当選したときに有利な操作態様が報知されることが許容される有利区間と、前記有利な操作態様が報知されることが許容されない非有利区間との間の移行を制御する遊技区間移行制御手段と、前記有利区間であることを遊技者に報知する有利区間報知手段と、前記有利区間の継続遊技数をカウントする継続遊技数カウント手段と、前記継続遊技数カウント手段のカウント値を表示可能なカウント表示手段と、前記遊技用価値が増加する増加区間に移行させるか否かを決定する増加区間移行決定手段とを備え、前記増加区間は、前記有利区間の一部の区間であり、前記有利区間報知手段は、少なくとも前記増加区間に移行したときには前記有利区間であることの報知を開始し、前記増加区間が終了した後も前記有利区間が終了するまでは報知を維持し、前記増加区間移行決定手段は、所定の移行条件が成立したときに前記増加区間に移行させると決定するとともに、前記所定の移行条件が成立していない状態で前記継続遊技数カウント手段の前記カウント値が所定の上限値に到達したときにも前記増加区間に移行させると決定し、前記カウント表示手段は、前記有利区間に移行してから前記増加区間に移行するまでの間で表示され得る特定背景モードにおいて前記カウント値を表示可能であるが、前記増加区間に移行してから当該増加区間が終了するまでの区間は前記カウント値を表示せず、さらに、当該増加区間が終了してから前記有利区間が終了するまでの区間は前記特定背景モードであっても前記カウント値を表示しないことを特徴としている。」に訂正する。
第4 当審の判断
1 訂正事項1について
(1) 訂正の目的について
訂正前の請求項1の記載は、請求項1に記載された遊技機が、どのような手段を備えるものであるのか明確でなかったが、本件訂正は、前記遊技機が、「役抽選手段」と、「遊技区間移行制御手段」と、「有利区間報知手段」と、「継続遊技数カウント手段」と、「カウント表示手段」と、「増加区間移行決定手段」とを備えることを明確にするものである。
よって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2) 新規事項の有無について
訂正事項1は、「備え、」の記載を追加するものであり、この追加が、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「本件特許明細書等」という。)のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものでないことは明らかである。
よって、訂正事項1は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3) 特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項1は、遊技機が上記(1)において特定した各手段を備えることを明確にするために「備え、」との記載を加えたものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
(4) 特許出願の際に独立して特許を受けることができることについて
訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とする訂正であるので、同法第126条第7項に規定される独立特許要件は課されない。
2 訂正事項2について
訂正事項2は、請求項1に係る訂正事項1の訂正に伴い、請求項1を引用する請求項2及び3が訂正されたものであって、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正事項1の訂正に伴うものであるから、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
また、訂正事項2は、新規事項を含むものではなく、特許法第126条第5項に適合するものである。
さらに、訂正事項2は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項に適合するものである。
そして、訂正事項2は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とする訂正であるので、同法第126条第7項に規定される独立特許要件は課されない。
3 訂正事項3について
(1) 訂正の目的について
訂正事項3は、本件特許明細書等の段落【0007】の記載を、訂正事項1による訂正に伴い、整合性を図るための訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。
(2) 新規事項の有無について
訂正事項3は、訂正事項1による訂正に伴い、整合性を図るための訂正であるから、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではなく、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内においてされたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
(3) 特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項3は、訂正の前後で特許請求の範囲に記載された発明の拡張又は変更はないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。
したがって、訂正事項3は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
4 一群の請求項について
訂正事項1及び2に係る訂正前の請求項1ないし3について、請求項2及び3は請求項1の記載を引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項1ないし3に対応する訂正後の請求項1ないし3は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
また、訂正事項3に関して、本件訂正請求による訂正は、明細書又は図面の訂正に係る請求項1ないし3を含む一群の請求項の全てについて行っており、特許法第126条第4項の規定に適合する。
第5 むすび
以上のことから、本件訂正請求による訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同法同条第3項ないし第6項の規定に適合する。
また、本件訂正請求による訂正は、特許法第126条第7項に規定される独立特許要件は課されない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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