審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許訂正審判

2020-390009

車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法

審判番号
2020-390009
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2003-019142
登録番号
特許第4423858号(P4423858)
請求日
2020年01月23日
審決日
2020年03月10日
公報発行日
2020年06月26日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】日本精工 株式会社
  • 【請求人代理人】松山 美奈子
審判長/審判官
  • 審判長 島田 信一
  • 審判官 岡▲さき▼ 潤
  • 審判官 一ノ瀬 覚
分類
P141 .851-Y (F16C) / P141 .853-Y (F16C)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項3号特許法126条1項4号特許法126条5項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項、特許法第126条
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第4423858号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 特許第4423858号の明細書及び図面を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本件特許第4423858号の請求項1~3に係る特許についての出願は、平成15年1月28日に特許出願され、平成21年12月18日にその特許権の設定登録がされ、そして、令和2年1月23日付けで本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第4423858号の明細書及び図面を、本件審判請求書に添付した訂正明細書及び図面のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。 第3 本件訂正内容 請求人が求める訂正の内容は次のとおりである。なお、以下において、特許権の設定登録時における明細書を「特許明細書」という。また、下線は訂正明細書に付与されたものである。 1 訂正事項1 特許明細書の【特許請求の範囲】(以下単に「特許請求の範囲」ということもある。)の請求項1および請求項2を削除する。 2 訂正事項2 特許請求の範囲において、訂正前の請求項3に「フランジを備えた部材を構成する鋼が、更に他の元素として、0.01~0.2重量%のVと、0.01~0.15重量%のNbと、0.01~0.15重量%のTiとのうちから選択される1種又は2種以上を含有する、請求項1~2のうちの何れか1項に記載した車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法。」とあるのを、「フランジを備えた部材を構成する鋼が」「0.01~0.2重量%のV」「を含有する」発明について訂正前の請求項1を引用した独立請求項として、次のとおり訂正する。 「 外周面に内輪軌道を有する内方部材と、内周面に外輪軌道を有する外方部材と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えた車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法であって、上記内方部材と外方部材とのうちの少なくとも一方の部材で外周面にフランジを備えた部材を造る為、Cを0.45~0.60重量%、Mnを0.3~1.5重量%、Siを0.1~1.0重量%、Crを0.01~0.5重量%、Sを0.035重量%以下、Oを15ppm以下、Vを0.01~0.2重量%、それぞれ含有し、残部を鉄及び不可避不純物とした鋼に、熱間鍛造を施して上記フランジを備えた部材を成形した後、このフランジを備えた部材の周面に設けた軌道部分に、高周波焼き入れによって硬化層を形成する事で、この硬化層の表面から深さ0.1mm位置部分の硬さをHv670以上とし、且つ、この硬化層の金属組織の旧オーステナイトの結晶の粒径を、JIS粒度番号で、8以上とする事を特徴とする車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法。」 3 訂正事項3 特許請求の範囲において、訂正前の請求項3に「フランジを備えた部材を構成する鋼が、更に他の元素として、0.01~0.2重量%のVと、0.01~0.15重量%のNbと、0.01~0.15重量%のTiとのうちから選択される1種又は2種以上を含有する、請求項1~2のうちの何れか1項に記載した車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法。」とあるのを、「フランジを備えた部材を構成する鋼が」「0.01~0.2重量%のV」「を含有する」発明について訂正前の請求項2を引用した独立請求項として請求項4とし、次のとおり訂正する。 「 外周面に内輪軌道を有する内方部材と、内周面に外輪軌道を有する外方部材と、これら内輪軌道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備えた車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法であって、上記内方部材と外方部材とのうちの少なくとも一方の部材で外周面にフランジを備えた部材を造る為、Cを0.45~0.60重量%、Mnを0.3~1.5重量%、Siを0.1~1.0重量%、Crを0.01~0.5重量%、Sを0.035重量%以下、Oを15ppm以下、Vを0.01~0.2重量%、それぞれ含有し、残部を鉄及び不可避不純物とした鋼に、熱間鍛造の際の鋼の加熱温度を900~1100℃とした熱間鍛造を施して上記フランジを備えた部材を成形した後、このフランジを備えた部材の周面に設けた軌道部分に、高周波焼き入れによって硬化層を形成する事で、この硬化層の表面から深さ0.1mm位置部分の硬さをHv670以上とし、且つ、この硬化層の金属組織の旧オーステナイトの結晶の粒径を、JIS粒度番号で、8以上とする事を特徴とする車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法。」 4 訂正事項4 特許請求の範囲において、訂正前の請求項3に「フランジを備えた部材を構成する鋼が、更に他の元素として、0.01~0.2重量%のVと、0.01~0.15重量%のNbと、0.01~0.15重量%のTiとのうちから選択される1種又は2種以上を含有する、請求項1~2のうちの何れか1項に記載した車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法。」とあるのを、「フランジを備えた部材を構成する鋼が」「0.01~0.2重量%のV」「を含有」し、「他の元素として、」「0.01~0.15重量%のNbと、0.01~0.15重量%のTiとのうちから選択される1種又は2種以上を含有する」発明を訂正後請求項3又は4を引用する形式に変更して請求項5とし、次のとおり訂正する。 「 フランジを備えた部材を構成する鋼が、更に他の元素として、0.01~0.15重量%のNbと、0.01~0.15重量%のTiとのうちから選択される1種又は2種以上を含有する、請求項3又は4に記載した車輪支持用転がり軸受ユニットの製造方法。」 5 訂正事項5 特許明細書の段落【0009】に「Cを0.45~0.60重量%、Mnを0.3~1.5重量%、Siを0.1~1.0重量%、Crを0.01~0.5重量%、Sを0.035重量%以下、Oを15ppm以下、それぞれ含有し、」とあるのを「Cを0.45~0.60重量%、Mnを0.3~1.5重量%、Siを0.1~1.0重量%、Crを0.01~0.5重量%、Sを0.035重量%以下、Oを15ppm以下、Vを0.01~0.2重量%、それぞれ含有し、」と訂正する。 6 訂正事項6 特許明細書の段落【0017】に「請求項2に記載した様に、」とあるのを「請求項4に記載した様に、」と訂正する。 7 訂正事項7 特許明細書の段落【0019】に「V、Ti、Nbのうちから選択される、1種又は2種以上を添加する。」とあるのを「Vを添加し、Ti又はNbから選択される、1種又は2種以上を添加してもよい。」に訂正する。 8 訂正事項8 特許明細書の段落【0034】に「(実施例1~8)」とあるのを、「(参考例1~5及び実施例6~8)」と訂正し、段落【0038】に「実施例1~8」とあるのを、「参考例1~5及び実施例6~8」と訂正し、特許明細書の段落【0035】の表2の「実施例」「1~5」を、以下に示すように「参考例」「1~5」と訂正する。 9 訂正事項9 図2のプロットのうち、 「硬化層の旧オーステナイト粒度」軸の「8」に位置する2つのプロット、 「硬化層の旧オーステナイト粒度」軸の「9」に位置するプロットのうち「転がり寿命比」軸の大きい方から2番目に該当する1つのプロット、 「硬化層の旧オーステナイト粒度」軸の「10」に位置するプロット、 及び、「硬化層の旧オーステナイト粒度」軸の「11」に位置するプロットのうち「転がり寿命比」軸の小さい方に該当する1つのプロット、 に該当する5つのプロットを、以下に示すように「●」印とするとともに、「● 参考例」との凡例を追加するよう訂正する。 第4 当審の判断 1 訂正の目的の適否について (1)訂正事項1について 訂正事項1は、特許請求の範囲の請求項1及び2を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)訂正事項2について 訂正事項2は、訂正前の請求項3の「フランジを備えた部材を構成する鋼」に関する「更に他の元素として、0.01~0.2重量%のVと、0.01~0.15重量%のNbと、0.01~0.15重量%のTiとのうちから選択される1種又は2種以上を含有する」との発明特定事項を「0.01~0.2重量%のV」「を含有する」ものとして限定し、請求項1~2の記載を引用する引用関係がある訂正前の請求項3の記載のうち、請求項1の記載を引用する訂正前の請求項3の記載について、独立形式で書き下したものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び特許法第126条第1項ただし書第4号に規定する請求項間の引用関係の解消を目的とするものである。 (3)訂正事項3について 訂正事項3は、訂正前の請求項3の「フランジを備えた部材を構成する鋼」に関する「更に他の元素として、0.01~0.2重量%のVと、0.01~0.15重量%のNbと、0.01~0.15重量%のTiとのうちから選択される1種又は2種以上を含有する」との発明特定事項を「0.01~0.2重量%のV」「を含有する」ものとして限定し、請求項1~2の記載を引用する引用関係がある訂正前の請求項3のうち、請求項2の記載を引用する訂正前の請求項3の記載について、独立形式で書き下し、訂正事項2に係る訂正に伴い請求項を繰り下げたものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明及び特許法第126条第1項ただし書第4号に規定する請求項間の引用関係の解消を目的とするものである。 (4)訂正事項4について 訂正事項4は、訂正前の請求項3の「フランジを備えた部材を構成する鋼」に関する「更に他の元素として、0.01~0.2重量%のVと、0.01~0.15重量%のNbと、0.01~0.15重量%のTiとのうちから選択される1種又は2種以上を含有する」との発明特定事項を「フランジを備えた部材を構成する鋼が」「0.01~0.2重量%のV」「を含有」し、「他の元素として、」「0.01~0.15重量%のNbと、0.01~0.15重量%のTiとのうちから選択される1種又は2種以上を含有する」ものに限定し、訂正事項2~3に係る訂正に伴い引用請求項を訂正するとともに請求項を繰り下げたものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮及び特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 (5)訂正事項5~9について 訂正事項5~9は、訂正事項1~4に係る訂正に伴って訂正された特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明との整合を図るためのものである。 したがって、訂正事項5~9は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 2 特許法第126条第5~7項の規定について (1)新規事項の追加の有無について(特許法第126条第5項) 訂正事項1は請求項の削除であり、訂正事項2~4は、特許請求の範囲における訂正前の請求項3に記載された事項に基づく訂正であるから、いずれも、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。したがって、当該訂正事項1~4は、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 また、訂正事項1~4に係る訂正に伴って本件明細書を訂正する訂正事項5~9は訂正事項1~4と同様に、本件明細書等に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 (2)特許請求の範囲の実質上の拡張・変更の存否について(特許法第126条第6項) 訂正事項1~9が実質上特許請求の範囲を拡張しまたは変更するものでもないことは明らかであるから、上記訂正事項1~9の訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (3)独立特許要件について(特許法第126条第7項) 上記訂正事項1~4は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的に含むものであるから、訂正後における特許請求の範囲の請求項3~5に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けるものでなければならないところ、上記訂正事項1~4による訂正後における特許請求の範囲の請求項3~5に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせないから、上記訂正事項1~4の訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本件審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号、第3号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項の規定に適合する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2020-390009

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決119件(日本精工 株式会社)
  • 2021-390154訂正審判 / 2021-12-01 / 訂正認容転がり軸受
    同じ当事者: 日本精工 株式会社
  • 2021-390121訂正審判 / 2021-10-29 / 訂正認容転がり軸受及び工作機械用主軸装置
    同じ当事者: 日本精工 株式会社
  • 2021-390092訂正審判 / 2021-10-22 / 訂正認容ころ軸受及びその製造方法
    同じ当事者: 日本精工 株式会社
  • 2020-390042訂正審判 / 2020-08-17 / 訂正認容主軸装置用アンギュラ玉軸受
    同じ当事者: 日本精工 株式会社
  • 2020-390043訂正審判 / 2020-07-27 / 訂正認容主軸装置
    同じ当事者: 日本精工 株式会社
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)48件(851・F16C、853・F16C)
  • 2021-390154訂正審判 / 2021-12-01 / 訂正認容転がり軸受
    共通の審決分類: 851・F16C、853・F16C
  • 2021-390121訂正審判 / 2021-10-29 / 訂正認容転がり軸受及び工作機械用主軸装置
    共通の審決分類: 851・F16C、853・F16C
  • 2020-390042訂正審判 / 2020-08-17 / 訂正認容主軸装置用アンギュラ玉軸受
    共通の審決分類: 851・F16C、853・F16C
  • 2020-390043訂正審判 / 2020-07-27 / 訂正認容主軸装置
    共通の審決分類: 851・F16C、853・F16C
  • 2020-390015訂正審判 / 2020-05-20 / 訂正認容円筒ころ軸受及び工作機械用主軸装置
    共通の審決分類: 851・F16C、853・F16C

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存