2020-011548
空気調和機
- 審判番号
- 2020-011548
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2016-067975外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2020年08月19日
- 審決日
- 2021年04月15日
- 公報発行日
- 2021年07月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社富士通ゼネラル
- 【請求人代理人】田中 秀▲てつ▼
- 【請求人代理人】森 哲也
- 分類
- P18 .121-Z (F24F) / P18 .575-Z (F24F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
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結論
理由
目次 ▾ 10項目
第1 手続の経緯
本願は、平成28年3月30日に出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和1年12月16日付け 拒絶理由通知
令和2年2月25日 意見書及び手続補正書の提出
令和2年5月13日付け 拒絶査定
令和2年8月19日 審判請求書、同時に手続補正書の提出
第2 令和2年8月19日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和2年8月19日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線部は補正箇所である。)。
「【請求項1】室内の空気調和を行なう室内機と、前記室内機とは別に持ち運び可能な遠隔操作装置に設けられ、ユーザが温度、湿度、及び風量を含む空気調和環境に満足しているときに操作する一つの満足操作部と、前記満足操作部と共に前記遠隔操作装置に設けられ前記満足操作部の操作情報を前記室内機に送信する送信部と、空気調和環境に満足しているか否かを問うメッセージを音声又は表示によってユーザに報知する案内部と、を備えることを特徴とする空気調和機。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の令和2年2月25日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「【請求項1】室内の空気調和を行なう室内機と、前記室内機とは別に設けられ、ユーザが温度、湿度、及び風量を含む空気調和環境に満足しているときに操作する持ち運び可能な一つの満足操作部と、前記満足操作部と共に設けられ前記満足操作部の操作情報を前記室内機に送信する送信部と、空気調和環境に満足しているか否かを問うメッセージを音声又は表示によってユーザに報知する案内部と、を備えることを特徴とする空気調和機。」
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1を特定するために必要な事項である「持ち運び可能な一つの満足操作部」を、「持ち運び可能な遠隔操作装置に設けられ」た「一つの満足操作部」と補正することにより、「一つの満足操作部」が「持ち運び可能」である態様について「持ち運び可能な遠隔操作装置に設けられ」ることによるものであることを限定するとともに、「送信部」について、「遠隔操作装置に設けられ」ることの限定を付加する補正であって、本件補正前の請求項1に記載された発明と、本件補正後の請求項1に記載された発明とは、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許請求の範囲の請求項1に関する本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 そして、本件補正は、新規事項を追加するものではない。
そこで、本件補正によって補正された請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するがどうか)について、以下に検討する。
(1)本願補正発明
本願補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用例
原査定の理由に引用され、本願の出願日前に頒布された引用文献である、特開2013-200080号公報(以下、「引用例」という。)には、「空調制御システム」に関して図面とともに以下の記載がある(下線は、理解の一助のために当審が付与したものである。)。
ア 引用例の記載
「【請求項1】空調を制御する空調手段と、前記空調手段を制御する空調制御手段とを備え、前記空調制御手段は、続きを表示(全17行)ユーザの身体上の事情である体調情報と関連付けられて設定されている温度および湿度の少なくとも一方を補正する補正値が登録された体調補正テーブルを記憶する記憶手段と、前記体調情報の入力を受け付ける体調情報入力受付手段と、前記体調情報入力受付手段によって入力を受け付けた体調情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されている前記体調補正テーブルを参照して、設定されている温度および湿度の少なくとも一方を補正値に従って調整するように前記空調手段に指示する補正指示手段と、前記補正指示手段により調整された空調調整後のユーザの満足度を問い合わせる問い合わせ手段と、前記問い合わせ手段に従うユーザからの回答に従って、前記空調手段に空調調整後の温度および湿度の少なくとも一方を再調整するように前記空調手段に指示する再補正指示手段と、前記問い合わせ手段に従うユーザからの回答に従って、前記体調補正テーブルの補正値を更新する更新手段とを含む、空調制御システム。【請求項2】前記体調情報の入力を受け付けて、当該情報を送信するためのリモコンをさらに備え、前記体調情報入力受付手段は、前記リモコンからの情報を受信する受信手段を含む、請求項1記載の空調制御システム。【請求項3】前記問い合わせ手段は、情報を表示可能な前記リモコンに対して前記空調調整後のユーザの満足度を確認する確認画面を表示するように指示する、請求項2記載の空調制御システム。【請求項4】前記リモコンは、ユーザの操作入力に従う満足度を示す回答を前記空調制御手段に送信する、請求項3記載の空調制御システム。」
「【0013】図1は、本発明の実施の形態に従う空調制御システムの概念図である。 図1を参照して、空調制御システムとして、空調を制御する空調機器2と、空調機器2に対して入力指示等するためのリモコン6とが設けられる。リモコン6には、表示部と、操作部とが設けられており、表示部に表示される内容に従って操作部で操作した内容がリモコン信号(赤外線信号)として空調機器2に送信される。【0014】なお、リモコン6は、空調機器2と一体として設けられた構成とすることも可能である。本例においては、一例として赤外線信号を用いて空調機器2に制御指示する場合について説明するが、特に当該信号に限らず、他の無線信号を用いて指示するようにしても良い。また、無線に限らず、有線により指示することも可能である。続きを表示(全11行)【0015】図2は、本発明の実施の形態に従う空調機器2のハードウェアを説明する図である。図2を参照して、空調機器2は、空調機器2全体を制御するCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10で実行するプログラム等を格納するとともワークメモリとしても用いられるメモリ12と、温度および湿度を測定するための環境センサ14と、リモコン6との間で赤外線信号を介して情報を送受信するためのリモコン送受信部16と、温度および湿度を所望の温度および湿度に調整するための温湿度制御部18と、風量を制御するための風量制御部20と、各部を接続する内部バスとを含む。【0016】空調機器2は、リモコン送受信部16は、ユーザ入力に伴うリモコン6からの制御指示、たとえば設定温度および設定湿度の操作指示を受けてCPU10に出力する。【0017】CPU10は、リモコン6からの制御指示に従って温湿度制御部18および風量制御部20に対して環境センサ14で取得される温度および湿度が設定温度および設定湿度となるように指示する。」
「【0028】図5は、本発明の実施の形態に従う空調機の動作を説明するフロー図である。当該処理は、主にCPU10の処理である。【0029】図5を参照して、まず、体調情報の入力が有るかどうかを判断する(ステップS2)。具体的には、リモコン6の表示部に表示された体調入力画面に従ってリモコン6から体調情報を含むリモコン信号を受信したかどうかを判断する。受信していない場合には、ステップS2の状態を維持する。続きを表示(全22行)【0030】次に、ステップS2において、体調情報の入力が有ったと判断した場合(ステップS2においてYES)には、メモリ12に登録されている体調補正テーブルを参照して、入力された体調情報に基づいて設定温度および設定湿度を調整する(ステップS4)。【0031】具体的には、体調補正テーブルを参照して、体調情報に従う補正値を取得し、当該補正値に従って調整するように温湿度制御部18に指示する。【0032】次に調整が終了したかどうかを判断する(ステップS6)。具体的には、環境センサ14で測定された温度および湿度に従って、調整した温度および湿度であるかどうかを判断する。終了するまでステップS6の状態を維持する。【0033】そして、ステップS6において調整が終了したと判断した場合(ステップS6においてYES)には、ユーザに空調調整後の満足度を問い合わせする(ステップS8)。具体的には、リモコン6に対して、後述する問い合わせ画面を表示するようにリモコン送受信部16から指示する。【0034】そして、次に、リモコン6からの回答が有るかどうかを判断する(ステップS10)。具体的には、リモコン6からの回答情報を含むリモコン信号を受信したかどうかを判断する。【0035】 次に、回答が有ると判断した場合(ステップS10においてYES)には、回答が期待どおりかどうかを判断する(ステップS12)。【0036】ステップS12において、回答が期待どおりであると判断した場合(ステップS12においてYES)には、そのまま処理を終了する(エンド)。 【0037】一方、ステップS12において、回答が期待どおりでないと判断した場合(ステップS12においてNO)には、回答内容に従って補正するとともに、テーブルを更新する(ステップS14)。具体的には、後述する修正テーブルに従って温湿度制御部18に対して再調整するように指示する。また、メモリ12に格納されている体調補正テーブルを修正テーブルで修正した内容に従って更新する。【0038】そして、再びステップS8に戻り、再度、ユーザに満足度を問い合わせする。以降の処理については、上記で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。【0039】一方、回答が無いと判断した場合(ステップS10においてNO)には、再びステップS8に戻り、再度、ユーザに満足度を問い合わせする。」
「【0040】図6は、本発明の実施の形態に従うユーザに空調調整後の満足度を問い合わせる問い合わせ画面を説明する図である。なお、当該画面を表示するためのデータ等については予めリモコン6の図示しないメモリに格納されているものとし、空調機器2からの指示に従い表示部に表示されるものとする。 【0041】図6を参照して、ここでは、2つの画面が示されている。図6(A)には、空調調整後の温度の満足度を問い合わせる画面が示されている。【0042】ここでは、一例として、「期待より高い」、「期待どおり」、「期待より低い」の3つの回答を選択できる状態が示されている。ユーザは当該問い合わせ画面から満足度の回答をリモコンを操作して回答することが可能である。【0043】図6(B)には、空調調整後の湿度の満足度を問い合わせる画面が示されている。ここでは、一例として、「期待より高い」、「期待どおり」、「期待より低い」の3つの回答を選択できる状態が示されている。ユーザは当該問い合わせ画面から満足度の回答をリモコンを操作して回答することが可能である。」
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イ 上記アから分かること
a)図1からみて、空調機器2はリモコン6とは別体であることが分かる。
b)段落【0041】ないし【0043】及び図6の記載から、ユーザが、空調調整後の温度、湿度に対して満足している場合に、温度、湿度のそれぞれに対して「期待どおり」という回答を、問い合わせ画面においてリモコン6を操作して選択する手段がリモコン6に設けられることが分かる。
c)段落【0013】における「リモコン6には、表示部と、操作部とが設けられており、表示部に表示される内容に従って操作部で操作した内容がリモコン信号(赤外線信号)として空調機器2に送信される。」の記載から、問い合わせ画面においてリモコン6を操作して選択した「期待どおり」という回答を空調機器2に送信する手段がリモコン6に設けられることが分かる。
ウ 引用発明
上記ア及びイからみて、引用例には以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。
「空調機器2と、空調機器2とは別体のリモコン6に設けられ、ユーザが、空調調整後の温度、湿度に対して満足している場合に、温度、湿度のそれぞれに対して『期待どおり』という回答を、問い合わせ画面においてリモコン6を操作して選択できる手段と、リモコン6に設けられ、問い合わせ画面においてリモコン6を操作して選択した『期待どおり』という回答を空調機器2に送信する手段と、空調調整後の温度、湿度のそれぞれに対して『期待より高い』、『期待どおり』、『期待より低い』という選択肢をユーザに示す問い合わせ画面と、を備える空調制御システム。」
(3)対比・判断
引用発明における「空調機器2」は、図1,図2、段落【0015】の記載等からみて、リモコン送受信部16、温湿度制御部18及び風量制御部20を備えるものであるから、本願補正発明における「室内の空気調和を行う室内機」あるいは「室内機」に相当する。
引用発明における「リモコン6」は本願補正発明における「遠隔操作装置」に相当し、以下同様に、「空調機器2とは別体のリモコン6に設けられ」ることは「室内機とは別に」、「遠隔操作装置に設けられ」ることに、「空調調整後の温度、湿度」は「空気調和環境」に、「空調調整後の温度、湿度に対して満足している場合に、温度、湿度のそれぞれに対して『期待どおり』という回答を、問い合わせ画面においてリモコン6を操作して選択できる手段」は「空気調和環境に満足しているときに操作する」、「満足操作部」に、「問い合わせ画面においてリモコン6を操作して選択した『期待どおり』という回答」は「満足操作部の操作情報」に、「空調機器2に送信する手段」は「室内機に送信する送信部」に、「空調調整後の温度、湿度のそれぞれに対して『期待より高い』、『期待どおり』、『期待より低い』という選択肢をユーザに示す問い合わせ画面」は「空気調和環境に満足しているか否かを問うメッセージを表示によってユーザに報知する案内部」に、「空調制御システム」は「空気調和機」に、それぞれ相当する。
そして、引用発明における「空調機器2に送信する手段」(室内機に送信する送信部)は、リモコン6(遠隔操作装置)に設けられるものであるから、「空調調整後の温度、湿度に対して満足している場合に、温度、湿度のそれぞれに対して『期待どおり』という回答を、問い合わせ画面においてリモコン6を操作して選択できる手段」(満足操作部)と共にリモコン6(遠隔操作装置)に設けられるものであることは明らかである(括弧内は、本願補正発明における用語を示す。)。
したがって、両者の一致点及び相違点は以下のとおりである。
[一致点]
「室内の空気調和を行なう室内機と、前記室内機とは別に遠隔操作装置に設けられ、ユーザが空気調和環境に満足しているときに操作する満足操作部と、前記満足操作部と共に前記遠隔操作装置に設けられ前記満足操作部の操作情報を前記室内機に送信する送信部と、空気調和環境に満足しているか否かを問うメッセージを表示によってユーザに報知する案内部と、を備える空気調和機。」
[相違点1]
遠隔操作装置に関して、本願補正発明においては、持ち運び可能なものであるのに対して、引用発明においては、持ち運び可能なものであるか不明である点。
[相違点2]
満足操作部に関して、本願補正発明においては、ユーザが温度、湿度、及び風量を含む空気調和環境に満足しているときに操作する一つのものであるのに対して、引用発明においては、ユーザが、空調調整後の温度、湿度に対して満足している場合に、温度、湿度のそれぞれに対して『期待どおり』という回答を、問い合わせ画面においてリモコン6を操作して選択できるものである点。
以下、相違点について検討する。
[相違点1について]
空調機器を操作するためのリモコンを持ち運び可能とすることは、周知技術(例えば、特開2015-222126号公報、段落【0018】「・・暑い/寒い/快適等の空調空間に対する評価を画面上のボタン操作によって入力し、入力値を空調処理装置610に送信するタブレット端末で構成される。・・」/特開2013-164253号公報、段落【0028】、【0033】等の、ワイヤレスリモコン80の位置を判定すること(=持ち運び可能)に関する記載を参照。以下、「周知技術1」という。)であり、引用発明における空調機器2とは別体のリモコン6に、ユーザの利便性の向上など、空調機器における一般的な課題のもとで周知技術1を適用することにより持ち運び可能なものとして上記相違点1に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは当業者が容易になし得たことである。
[相違点2について]
「暑い」、「寒い」、「ちょうどよい」という温度に対する人の体感(いわゆる体感温度)に関する指標は、温度や湿度のみならず風速(風量)を含んだものによって構成されることは技術常識である(必要であれば、特開2015-10723号公報、段落【0022】「温度に対する人の体感は、周囲環境の温度だけではなく、湿度や気流の速度なども含まれる・・」の記載を参照。)。
また、空気調和機において、ユーザに空気調和環境の評価(暑い、寒い、快適または満足)を求めるにあたり、ユーザの体感等に基づく「快適」または「満足」を表す操作部を一つとすることは、周知技術(例えば、特開2015-222126号公報、段落【0018】、図4(a)/特開2016-31220号公報、段落【0037】、図7/特公平6-13933号、第3ページ左欄第8ないし16行、第5図の記載を参照。以下、「周知技術2」という。)である。
そうすると、引用発明において、ユーザが空気調和環境を評価する指標を実際のユーザの感覚に近いものとすべく体感温度等を考慮して、温度、湿度に加えて風量を含んだものとすることに困難性はなく、その際に、空気調和機においてユーザに空気調和環境の評価を求めて制御を行う機能を有することにおいて共通する周知技術2を適用し、『期待どおり』という回答を、問い合わせ画面においてリモコン6を操作して選択できる手段を、温度、湿度のそれぞれに対して備えていたのを、ユーザの体感温度等に対応する一つのものとすることにより上記相違点2に係る本願補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易になし得たことである。
そして、本願補正発明は、全体としてみても、引用発明、周知技術1及び周知技術2から予測される範囲内であって、格別顕著なものではない。
したがって、本願補正発明は引用発明、周知技術1及び周知技術2に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
(4)むすび
以上のとおり、本件補正は特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項により読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、[補正却下の決定の結論]のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし3に係る発明は、令和2年2月25日提出の手続補正書により補正された請求項1ないし3に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記第2 1(2)に記載したとおりである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1ないし3に係る発明は、本願の出願日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。
・請求項1に対して、引用例1
・請求項2、3に対して、引用例1及び2
<引用例一覧>
1.特開2013-200080号公報
2.特開2015-135200号公報
3 引用例
原査定の拒絶の理由で引用された引用例1及びその記載事項は、前記第2 2(2)に記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、前記第2 2で検討した本願補正発明から「一つの満足操作部」が「持ち運び可能」である態様についての「持ち運び可能な遠隔操作装置に設けられ」ることによるものであることの限定を省くとともに、「送信部」についての「遠隔操作装置に設けられ」ることの限定を省いたものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本願補正発明が、前記第2 2(3)に記載したとおり、引用発明、周知技術1及び周知技術2に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明、周知技術1及び周知技術2に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2020-011548