商標拒絶査定不服審判
2020-007579
エイアイショーギ、アイショーギ
- 審判番号
- 2020-007579
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2018-062703
- 請求日
- 2020年06月03日
- 審決日
- 2021年02月03日
- 公報発行日
- 2021年03月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社イーフロンティア
- 【請求人代理人】林 栄二
- 【請求人代理人】篠田 貴子
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 山根 まり子
- 分類
- T18 .13 -WY (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2018-62703拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類「コンピューター用の将棋プログラムを記憶させた電子回路・磁気カード・光磁気ディスク・光ディスク・フロッピーディスク,家庭用テレビゲーム用の将棋プログラムを記憶させた電子回路・磁気カード・光磁気ディスク・光ディスク・フロッピーディスク」を指定商品として、平成30年5月1日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、黒塗りの略正方形の内部に、黄土色で『AI将棋』の文字を横書きし、該文字の上下に黄土色の横線を配してなるものであるが、近年、文字の装飾やデザイン化が頻繁に行われているところ、黒塗りの正方形内に文字を表すことや、文字の周囲に直線をあしらったり、文字に着色を施したりすることは、普通に用いられる一般的な表現方法といえるものである。そうすると、本願商標構成中の黒色の略正方形部分及び黄土色の横線部分は、格別特異な構成とはいえないものであって、かつ、構成中の『AI将棋』の文字部分についても、ゴシック体で横書きされたものであることから、本願商標は全体として、創造的に図案化された構成からなるものというよりも、普通に用いられる方法の域を超えない態様で表されたものとみるべきである。また、本願商標構成中の『AI』の文字は、『人工知能』の意味を有する英語『artificial intelligence』の略語として、また、『将棋』の文字は、『室内遊戯の一つ。二人で将棋盤を挟んで相対し、盤面に配置した駒を交互に動かして闘わせ、相手の王将を動けない状態(詰み)にしたものを勝ちとする。』の意味を有する語として、それぞれ一般に用いられているものである。そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、AI(人工知能)を用いた将棋用のコンピュータソフトウェア(プログラム)が流通しており、そのような商品を説明する語として、『AI将棋』の文字が使用されている実情があることが確認でき、本願の指定商品の分野において、『AIを用いた将棋用のもの』という、商品を説明する語として使用されているものとみるのが相当であるから、商品の品質、内容を表すものと認識、理解されるものというべきである。そうすると、本願商標をその指定商品に使用する場合、本願商標全体として、『AI(人工知能)を用いた将棋用のプログラムを記憶させた商品』であること、すなわち、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するにとどまるものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、別掲のとおり、黒色の略正方形の内側に、黄土色で「AI将棋」の文字を横書きし、該文字の上下に黄土色の横線を配してなるものである。
(2)本願商標の構成中「AI将棋」の文字は、原審説示の意味を認識させるものであって、その指定商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱い部分といわざるを得ないというのが相当である。
しかしながら、本願商標は、文字部分と文字部分の上下の黄土色の横線及び黒色の略正方形(以下「図形部分」という。)とを組み合わせた構成であって、当該図形部分は、複数の要素を組み合わせてなるものであることから、全体として、極めて簡単で、かつ、ありふれた構成よりなるものとはいえず、単なる文字部分の装飾としての印象にとどまらない特徴を備えているというべきである。
また、当審において職権をもって調査したが、本願商標の図形部分における構成上の特徴が、本願の指定商品を取り扱う業界において、普通に用いられている実情は見出せず、取引者、需要者が、当該図形部分を自他商品の識別標識とは認識しないというべき事情も発見できなかった。
(3)そうすると、本願商標は、その図形部分における構成上の特徴を鑑みれば、その指定商品との関係において、商品の品質等を、普通に用いられる方法で表示するものとはいえず、自他商品を識別する機能を果たし得るものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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