審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許異議申立

2019-700192

エレベーターの監視画像送信装置

審判番号
2019-700192
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2018-519071
登録番号
特許第6388098号(P6388098)
請求日
2019年03月11日
審決日
2019年08月23日
公報発行日
2019年11月29日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
  • 【権利者代理人】高田 守
  • 【権利者代理人】高橋 英樹
  • 【権利者代理人】小澤 次郎
  • 【権利者】三菱電機株式会社
  • 【権利者代理人】高田 守
  • 【権利者代理人】高橋 英樹
  • 【権利者代理人】小澤 次郎
  • 【異議申立人】豊田 誠
審判長/審判官
  • 審判長 大町 真義
  • 審判官 小関 峰夫
  • 審判官 尾崎 和寛
分類
P1652.121-YAA(B66B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第4項第1号、特許法第120条の5第5項、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の5第2項第1号、特許法第29条第2項、特許法第120条の5第9項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6388098号発明「エレベーターの監視画像送信装置」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 特許第6388098号の明細書及び特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正明細書及び特許請求の範囲及び図面のとおり訂正後の請求項〔1-12〕について訂正することを認める。 特許第6388098号の請求項3、及び6ないし12に係る特許を維持する。 特許第6388098号の請求項1、2、4及び5に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 特許6388098号の請求項1~9に係る特許についての出願は、2017年11月13日を国際出願日とする出願であって、平成30年8月24日に特許権の設定登録がされ、同年9月12日に特許掲載公報が発行され、その後、平成31年3月11日に、その請求項1、2、4及び5に係る特許に対し特許異議申立人豊田誠(以下「異議申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、令和1年5月28日付けで取消理由が通知され(以下「取消理由通知」という。)、その指定期間内である令和1年7月26日に意見書の提出及び訂正の請求(以下「本件訂正」という。)があったものである。 なお、異議申立人は特許異議申立書の意見書提出希望の有無の欄において、「希望する。」としているものの、後述の「第2」及び「第5」に記載するように、本件訂正は、実質的に一部の請求項の削除のみであって、その結果、特許異議申立てがされていない請求項の発明特定事項を含む発明のみとなり、異議申立人の意見を聞くまでもない場合に該当することが明らかであって、特許法第120条の5第5項ただし書に規定される「特別の事情があるとき」にあたることから、異議申立人に意見書を提出する機会を与える必要はないものである。 第2 訂正の適否についての判断 1 訂正の内容 本件訂正の内容は以下のとおりである。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1を削除する。 (2)訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2を削除する。 (3)訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3に、「前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正する請求項1又は請求項2に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、 「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。(下線は、特許権者が付与。以下同様。) (4)訂正事項4 特許請求の範囲の請求項4を削除する。 (5)訂正事項5 特許請求の範囲の請求項5を削除する。 (6)訂正事項6 特許請求の範囲の請求項6に、「前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、 「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。 (7)訂正事項7 特許請求の範囲の請求項7に、「前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、 「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。 (8)訂正事項8 特許請求の範囲の請求項8に、「前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、 「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。 (9)訂正事項9 特許請求の範囲の請求項9に、「前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信する請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、請求項1を引用するものについて、独立形式に改め、 「エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。」と訂正する。 (10)訂正事項10 特許請求の範囲の請求項2に、「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて異なる画像選択ルールに従って画像を選択する請求項1に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、引用する請求項を訂正し、 「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて異なる画像選択ルールに従って画像を選択する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」と記載し、新たに請求項10とする。 (11)訂正事項11 特許請求の範囲の請求項4に、「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて、選択する画像の画質を変化させる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、引用する請求項を訂正し、 「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて、選択する画像の画質を変化させる請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」と記載し、新たに請求項11とする。 (12)訂正事項12 特許請求の範囲の請求項5に、「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて送信タイミングを決定し、前記画像送信部は、前記画像管理部によって決定された送信タイミングで前記画像解析サーバに対して画像を送信する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」とあるうち、引用する請求項を訂正し、 「前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて送信タイミングを決定し、 前記画像送信部は、前記画像管理部によって決定された送信タイミングで前記画像解析サーバに対して画像を送信する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」と記載し、新たに請求項12とする。 (13)訂正事項13 明細書の段落【0006】に、「この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備える。」と記載されているのを、 「この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正する。 この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信する。 この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信する。 この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信する。 この発明に係るエレベーターの監視画像送信装置は、エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうちイベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、カメラで常時撮影されている画像のうち、画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、画像管理部によって選択されなかった画像を画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、を備え、前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信する。」と訂正する。 訂正前の請求項1~9について、請求項2~9は、請求項1を直接的又は間接的に引用しているものであって、訂正事項1によって訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。したがって、訂正前の請求項1~9に対応する訂正後の請求項1~12は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 (1)訂正事項1、2、4及び5について 訂正事項1、2、4及び5は、訂正前の請求項1、2、4及び5を削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (2)訂正事項3について 訂正事項3は、訂正前の請求項1を引用する請求項3を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 なお、訂正前の請求項2を引用する請求項3は、訂正後の請求項3に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10~12に含まれるので、この点については後述の「(7)」~「(9)」において示す。 (3)訂正事項6について 訂正事項6は、訂正前の請求項1を引用する請求項6を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2~5を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 なお、訂正前の請求項2~5のいずれか1項を引用する請求項6は、訂正後の請求項6に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10~12に含まれるので、この点については後述の「(7)」~「(9)」において示す。 (4)訂正事項7について 訂正事項7は、訂正前の請求項1を引用する請求項7を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2~6を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 なお、訂正前の請求項2~6のいずれか1項を引用する請求項7は、訂正後の請求項7に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10~12に含まれるので、この点については後述の「(7)」~「(9)」において示す。 (5)訂正事項8について 訂正事項8は、訂正前の請求項1を引用する請求項8を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2~7を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 なお、訂正前の請求項2~7のいずれか1項を引用する請求項8は、訂正後の請求項8に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10~12に含まれるので、この点については後述の「(7)」~「(9)」において示す。 (6)訂正事項9について 訂正事項9は、訂正前の請求項1を引用する請求項9を、独立形式の請求項にするとともに、訂正前の請求項2~8を引用するものを削除するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするとともに、他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 なお、訂正前の請求項2~8のいずれか1項を引用する請求項9は、訂正後の請求項9に含まれないことになるものの、訂正後の請求項10~12に含まれるので、この点については後述の「(7)」~「(9)」において示す。 (7)訂正事項10について 訂正事項10は、訂正前の従属形式の請求項2を、新たに従属形式の請求項10へ改めるとともに、訂正前の請求項2に記載の発明特定事項を含む訂正前の請求項において、更に訂正前の請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むことを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (8)訂正事項11について 訂正事項11により訂正される請求項11は、訂正後の請求項3、6、7、8、9及び10のいずれか1項を引用している。 ここで、訂正後の請求項10は、請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項を引用している。 そうすると、訂正事項11は、訂正前の従属形式の請求項4を、新たに従属形式の請求項11へ改めるとともに、訂正前の請求項4に記載の発明特定事項を含む訂正前の請求項において、更に少なくとも訂正前の請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むことを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (9)訂正事項12について 訂正事項12により訂正される請求項12は、訂正後の請求項3、6、7、8、9、10及び11のいずれか1項を引用している。 ここで、訂正後の請求項10は、請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項を引用し、訂正後の請求項11は、請求項3、6、7、8、9及び10のいずれか1項を引用している。 そうすると、訂正事項12は、訂正前の従属形式の請求項5を、新たに従属形式の請求項12へ改めるとともに、訂正前の請求項5に記載の発明特定事項を含む訂正前の請求項において、更に少なくとも訂正前の請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むことを限定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (10)訂正事項13について 訂正事項13は、訂正事項1~9により訂正された特許請求の範囲の請求項1~12との整合を図るため、明細書の段落【0006】の記載を訂正するものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものでり、新規事項の追加に該当せず、また、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 3 小括 訂正前の請求項3及び6~9に対しては、特許異議が申し立てられておらず、また、訂正後の請求項3及び6~12に係る発明は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正事項3及び6~12により訂正されるものであるから、訂正後の請求項3及び6~12に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものでなければならないものの、後述の「第5」に示すように、訂正事項3及び6~12により訂正される訂正後の請求項3及び6~12に係る発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。 そして、本件訂正は特許法第120条の5第2項第1号、第3号及び第4号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第4項から第7項までの規定に適合するので、訂正後の請求項〔1~12〕について訂正を認める。 第3 訂正後の本件発明 上述のとおり本件訂正は認められるので、本件特許の請求項3及び6~12に係る発明(以下、それぞれ「本件発明3」及び「本件発明6」~「本件発明12」という。)は、その特許請求の範囲の請求項3及び6~12に記載された次の事項により特定されるとおりのものである。 「【請求項3】 エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記画像管理部は、前記画像解析サーバによる画像解析の結果に基づいて画像選択ルールを修正するエレベーターの監視画像送信装置。 【請求項6】 エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記イベント入力部は、エレベーターの秤センサ及びドアセンサの少なくとも一方の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。 【請求項7】 エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記イベント入力部は、エレベーターのかご内ボタン及び乗場ボタンの少なくとも一方が操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。 【請求項8】 エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記イベント入力部は、エレベーターの非常ボタンが操作されたことを示す信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。 【請求項9】 エレベーターで発生するイベントを示す信号の入力を受け付けるイベント入力部と、 エレベーターのかご内及び乗場の少なくとも一方に設置されたカメラで撮影された画像のうち前記イベント入力部によって信号が受信されたタイミングを基準とした特定の時点又は期間における画像を画像選択ルールに従って選択する画像管理部と、 前記カメラで常時撮影されている画像のうち、前記画像管理部によって選択された画像を画像解析サーバに対してネットワークを介して送信し、前記画像管理部によって選択されなかった画像を前記画像解析サーバに対して送信しない画像送信部と、 を備え、 前記イベント入力部は、エレベーターの地震感知器の出力信号を受信するエレベーターの監視画像送信装置。 【請求項10】 前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて異なる画像選択ルールに従って画像を選択する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。 【請求項11】 前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて、選択する画像の画質を変化させる請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。 【請求項12】 前記画像管理部は、前記イベント入力部によって受信された信号が示すイベントの種類に応じて送信タイミングを決定し、 前記画像送信部は、前記画像管理部によって決定された送信タイミングで前記画像解析サーバに対して画像を送信する請求項3、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10、請求項11のいずれか1項に記載のエレベーターの監視画像送信装置。」 第4 取消理由通知に記載した取消理由の概要 訂正前の請求項1、2、4及び5に係る特許に対して、当審が令和1年5月28日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。 本件特許の請求項1、2、4及び5に係る発明は、本件特許の出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであって、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、その発明に係る特許は取り消すべきものである。 引用文献1:特開2001-326926号公報(特許異議申立人提出の甲第1号証) 引用文献2:特開2008-234414号公報(同甲第2号証) 引用文献3:特開2000-48278号公報(同甲第3号証) 引用文献4:特開2017-135436号公報(同甲第4号証) 引用文献5:特開平10-283017号公報(同甲第5号証) 引用文献6:特開2011-251846号公報(当審において追加した文献) 第5 独立特許要件の判断 本件発明3及び6~12について、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する特許法第126条第7項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができるか否かについて検討する。 (1)本件発明3及び6~9について 本件発明3及び6~9は、前述の「第2 2(2)~(6)」に示したように、訂正前の請求項1を引用する請求項3及び6~9を、それぞれ独立形式の請求項にしたものであるところ、訂正前の請求項3及び6~9は、特許異議が申し立てられていない請求項である。 そうすると、本件発明3及び6~9は、特許要件の充足いかんについて見直すべき新たな事情は存在せず、また、特許法第36条第4項第1号又は第6条(第4号は除く)に規定する要件を満たさないものでもないから、独立特許要件を満たす。 (2)本件発明10~12について 本件発明10~12は、前述の「第2 2(7)~(9)」に示したように、訂正前の従属形式の請求項2、4及び5を、新たに従属形式の請求項10~12へ改めたものであり、訂正前の請求項2、4及び5のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むものにおいて、更に少なくとも訂正前の請求項3、6、7、8及び9のいずれか1項に記載の発明特定事項を含むものである。 ここで、訂正前の請求項3、6、7、8及び9は、特許異議が申し立てられていない請求項である。 そうすると、本件発明10~12は、特許要件の充足いかんについて見直すべき新たな事情は存在せず、また、特許法第36条第4項第1号又は第6条(第4号は除く)に規定する要件を満たさないものでもないから、独立特許要件を満たす。 第6 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由に照らしても、本件発明3及び6~12に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件発明3及び6~12に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 また、請求項1、2、4及び5は、訂正により削除されたため、本件特許の請求項1、2、4及び5に対して、異議申立人がした特許異議申立については、対象となる請求項が存在しない。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2019-700192

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決955件(三菱電機ビルテクノサービス株式会社、三菱電機株式会社、豊田 誠)
  • 2021-700872異議申立 / 2022-03-28 / 訂正認容エレベーターの自動呼び登録システム
    同じ当事者: 三菱電機ビルテクノサービス株式会社、三菱電機株式会社
  • 2019-010078拒絶査定不服審判 / 2020-11-09 / 原査定取消(特許/登録すべき)機械室レスエレベータの改修方法
    同じ当事者: 三菱電機ビルテクノサービス株式会社、三菱電機株式会社
  • 2018-014498拒絶査定不服審判 / 2019-12-03 / 原査定取消(特許/登録すべき)設備管理装置及びプログラム
    同じ当事者: 三菱電機ビルテクノサービス株式会社、三菱電機株式会社
  • 2017-018620拒絶査定不服審判 / 2018-07-24 / 原査定取消(特許/登録すべき)開閉装置、ケーブル特性試験システム及びケーブル特性試験方法
    同じ当事者: 三菱電機ビルテクノサービス株式会社、三菱電機株式会社
  • 2016-008477拒絶査定不服審判 / 2017-07-03 / 原査定取消(特許/登録すべき)映像データ処理装置、映像データ処理方法及びプログラム
    同じ当事者: 三菱電機ビルテクノサービス株式会社、三菱電機株式会社
同じ論点・分野の審決(審決分類)112件(121・B66B)
  • 2025-700809異議申立 / 2026-06-12 / 訂正認容エレベータ制御装置、移動体、およびエレベータを利用する移動体の制御方法
    共通の審決分類: 121・B66B
  • 2024-700703異議申立 / 2026-01-26 / 訂正認容エレベータ遠隔制御システム
    共通の審決分類: 121・B66B
  • 2024-700818異議申立 / 2026-01-09 / 訂正認容乗客コンベア及び乗客コンベアの制御方法
    共通の審決分類: 121・B66B
  • 2024-701027異議申立 / 2025-10-23 / 訂正認容エレベーター巻上機及びエレベーター装置
    共通の審決分類: 121・B66B
  • 2024-701096異議申立 / 2025-06-04 / 維持乗りかごおよびエレベーター
    共通の審決分類: 121・B66B

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存