特許訂正審判
2019-390064
液晶組成物および液晶表示素子
- 審判番号
- 2019-390064
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2010-547474
- 登録番号
- 特許第5565316号(P5565316)
- 請求日
- 2019年06月11日
- 審決日
- 2019年11月11日
- 公報発行日
- 2020年02月28日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】JNC 株式会社
- 【請求人代理人】杉村 純子
- 【請求人代理人】田村 爾
- 【請求人】JNC石油化学 株式会社
- 【請求人代理人】杉村 純子
- 【請求人代理人】田村 爾
- 審判長/審判官
- 審判長 冨士 良宏
- 審判官 木村 敏康
- 審判官 蔵野 雅昭
- 分類
- P141 .851-Y (C09K) / P141 .854-Y (C09K)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項4号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第6項、特許法第126条第5項、特許法第126条第7項、特許法第126条第3項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5565316号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第5565316号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
1.手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第5565316号(以下「本件特許」という。)は、2010年1月15日〔優先権主張 平成21年1月22日(JP)日本国、及び平成21年8月4日(JP)日本国〕を国際出願日とする特願2010-547474号について、平成26年6月27日に特許権の設定登録がなされ、令和元年6月11日に本件訂正審判の請求がなされたものであり、令和元年7月11日付けの訂正拒絶理由通知に対して、令和元年8月15日付けで意見書及び手続補正書の提出がなされたものである。
2.請求の趣旨と訂正事項
本件訂正審判の「請求の趣旨」は「特許第5565316号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。
そして、その訂正の内容は、令和元年8月15日付けの手続補正により補正された訂正事項1~12からなるものである(なお、訂正に関連する記載部分について、下線を付した。)。
(1)訂正事項1
訂正前の請求項1に「環Dおよび環Eは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、3-メチル-1,4-フェニレン、または2,6-ナフタレンであり;」とあるのを、
訂正後の請求項1で「環Dおよび環Eは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、3-メチル-1,4-フェニレン、または2,6-ナフタレンであり、ただし、環Dおよび環Eの少なくとも1つは2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、または2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレンであり;」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項1に従属する訂正後の請求項21~32、訂正後の請求項1を引用する34~35についても同様である。
(2)訂正事項2
訂正前の請求項2に「第一成分が式(1-1)から式(1-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物である請求項1に記載の液晶組成物。
…式省略…
ここで、R1およびR2は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルである。」とあるのを、
訂正後の請求項2で「第一成分として式(1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、第二成分として少なくとも1つを式(2-1-1)で表される化合物とする式(2)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および第三成分として式(3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する液晶組成物であって、第一成分が式(1-1)、式(1-3)、式(1-4)、式(1-5)および式(1-6)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物である液晶組成物。
ここで、R1、R2、R3、およびR4は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルであり;R5およびR6は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニル、アクリレート、またはメタクリレートであり、少なくとも1つのR5およびR6は、アクリレート、またはメタクリレートであり;R7はエチルであり;R8はプロピルであり;環Aは独立して、1,4-シクロへキシレンまたは1,4-フェニレンであり;環Bおよび環Cは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、または2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレンであり;環Dおよび環Eは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、3-メチル-1,4-フェニレン、または2,6-ナフタレンであり;Z1は独立して、単結合、エチレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;Z2およびZ3は独立して、単結合、炭素数1から12のアルキレン、または任意の-CH2-が-O-で置き換えられた炭素数1から12のアルキレンであり;kおよびjは独立して、1、2、または3であり;mは、0、1、または2である。」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項2に従属する訂正後の請求項3~4、6、14~32、訂正後の請求項2を引用する34~35についても同様である。
(3)訂正事項3
訂正前の請求項5に「第一成分が式(1-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物である請求項2に記載の液晶組成物。」とあるのを、
訂正後の請求項5で「第一成分として式(1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、第二成分として少なくとも1つを式(2-1-1)で表される化合物とする式(2)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および第三成分として式(3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する液晶組成物であって、第三成分を除く液晶組成物の重量中、下記式(2-1-1)で表される化合物の割合が14重量%から29重量%の範囲であり、第一成分が式(1-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物である液晶組成物。
ここで、R1、R2、R3、およびR4は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルであり;R5およびR6は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニル、アクリレート、またはメタクリレートであり、少なくとも1つのR5およびR6は、アクリレート、またはメタクリレートであり;R7はエチルであり;R8はプロピルであり;環Aは独立して、1,4-シクロへキシレンまたは1,4-フェニレンであり;環Bおよび環Cは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、または2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレンであり;環Dおよび環Eは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、3-メチル-1,4-フェニレン、または2,6-ナフタレンであり;Z1は独立して、単結合、エチレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;Z2およびZ3は独立して、単結合、炭素数1から12のアルキレン、または任意の-CH2-が-O-で置き換えられた炭素数1から12のアルキレンであり;kおよびjは独立して、1、2または3であり;mは、0、1、または2である。」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項5に従属する訂正後の請求項14~32、訂正後の請求項5を引用する34~35についても同様である。
(4)訂正事項4
訂正前の請求項7に「第一成分が、式(1-1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および式(1-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物の混合物である請求項2に記載の液晶組成物。」とあるのを、
訂正後の請求項7で「第一成分として式(1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、第二成分として少なくとも1つを式(2-1-1)で表される化合物とする式(2)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および第三成分として式(3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する液晶組成物であって、第一成分が、式(1-1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および式(1-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物の混合物である液晶組成物。
ここで、R1、R2、R3、およびR4は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルであり;R5およびR6は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニル、アクリレート、またはメタクリレートであり、少なくとも1つのR5およびR6は、アクリレート、またはメタクリレートであり;R7はエチルであり;R8はプロピルであり;環Aは独立して、1,4-シクロへキシレンまたは1,4-フェニレンであり;環Bおよび環Cは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、または2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレンであり;環Dおよび環Eは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、3-メチル-1,4-フェニレン、または2,6-ナフタレンであり;Z1は独立して、単結合、エチレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;Z2およびZ3は独立して、単結合、炭素数1から12のアルキレン、または任意の-CH2-が-O-で置き換えられた炭素数1から12のアルキレンであり;kおよびjは独立して、1、2、または3であり;mは、0、1、または2である。」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項7に従属する訂正後の請求項14~32、訂正後の請求項7を引用する34~35についても同様である。
(5)訂正事項5
訂正前の請求項8に「第一成分が、式(1-1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、式(1-4)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および式(1-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物の混合物である請求項2に記載の液晶組成物。」とあるのを、
訂正後の請求項8で「第一成分として式(1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、第二成分として少なくとも1つを式(2-1-1)で表される化合物とする式(2)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および第三成分として式(3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有する液晶組成物であって、第一成分が、式(1-1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、式(1-4)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および式(1-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物の混合物である液晶組成物。
ここで、R1、R2、R3、およびR4は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルであり;R5およびR6は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニル、アクリレート、またはメタクリレートであり、少なくとも1つのR5およびR6は、アクリレート、またはメタクリレートであり;R7はエチルであり;R8はプロピルであり;環Aは独立して、1,4-シクロへキシレンまたは1,4-フェニレンであり;環Bおよび環Cは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、または2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレンであり;環Dおよび環Eは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、3-メチル-1,4-フェニレン、または2,6-ナフタレンであり;Z1は独立して、単結合、エチレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;Z2およびZ3は独立して、単結合、炭素数1から12のアルキレン、または任意の-CH2-が-O-で置き換えられた炭素数1から12のアルキレンであり;kおよびjは独立して、1、2、または3であり;mは、0、1、または2である。」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項8に従属する訂正後の請求項14~32、訂正後の請求項8を引用する34~35についても同様である。
(6)訂正事項6
訂正前の請求項9に「第二成分が式(2-1)から式(2-12)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物である請求項1から8のいずれか1項に記載の液晶組成物。
…式省略…
ここで、R3およびR4は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルである。」とあるのを、
訂正後の請求項9で「第一成分として式(1)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、第二成分として式(2-1)から式(2-12)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および第三成分として式(3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有し、第二成分の少なくとも1つが式(2-1-1)で表される化合物であり、第一成分、第二成分、および第三成分からなる液晶組成物。
ここで、R1、R2、R3およびR4は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルであり;R5およびR6は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニル、アクリレート、またはメタクリレートであり、少なくとも1つのR5およびR6は、アクリレート、またはメタクリレートであり;R7はエチルであり;R8はプロピルであり;環Aは独立して、1,4-シクロへキシレンまたは1,4-フェニレンであり;環Dおよび環Eは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、3-メチル-1,4-フェニレン、または2,6-ナフタレンであり;Z1は独立して、単結合、エチレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;Z2およびZ3は独立して、単結合、炭素数1から12のアルキレン、または任意の-CH2-が-O-で置き換えられた炭素数1から12のアルキレンであり;kは独立して、1、2、または3であり;mは、0、1、または2である。」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項9に従属する訂正後の請求項10~20、訂正後の請求項9を引用する34~35についても同様である。
(7)訂正事項7
訂正前の請求項14に「請求項1から13のいずれか1項に記載の液晶組成物」とあるのを、
訂正後の請求項14で「請求項2から13のいずれか1項に記載の液晶組成物」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項14に従属する訂正後の請求項15~20、訂正後の請求項14を引用する34~35についても同様である。
(8)訂正事項8
訂正前の請求項21に「請求項1から20のいずれか1項に記載の液晶組成物」とあるのを、
訂正後の請求項21で「請求項1から8のいずれか1項に記載の液晶組成物」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項21に従属する訂正後の請求項22~32、訂正後の請求項21を引用する34~35についても同様である。
(9)訂正事項9
訂正前の請求項22に「請求項1から21のいずれか1項に記載の液晶組成物」とあるのを、
訂正後の請求項22で「請求項1から8、および21のいずれか1項に記載の液晶組成物」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項22に従属する訂正後の請求項23~32、訂正後の請求項22を引用する34~35についても同様である。
(10)訂正事項10
訂正前の請求項31に「請求項1から30のいずれか1項に記載の液晶組成物」とあるのを、
訂正後の請求項31で「請求項1から8、および21から30のいずれか1項に記載の液晶組成物」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項31に従属する訂正後の請求項32、訂正後の請求項31を引用する34~35についても同様である。
(11)訂正事項11
訂正前の請求項32に「請求項1から31のいずれか1項に記載の液晶組成物」とあるのを、
訂正後の請求項32で「請求項1から8、および21から31のいずれか1項に記載の液晶組成物」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項32を引用する34~35についても同様である。
(12)訂正事項12
訂正前の請求項33に「ネマチック相の上限温度が70℃以上であり、波長589nmにおける光学異方性(25℃)が0.08以上であり、そして周波数1kHzにおける誘電率異方性(25℃)が-2以下である請求項1から32のいずれか1項に記載の液晶組成物。」とあるのを、
訂正後の請求項33で「第一成分として式(1-1)、式(1-3)、式(1-4)、式(1-5)および式(1-6)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、第二成分として少なくとも1つを式(2-1-1)で表される化合物とする式(2)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物、および第三成分として式(3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物を含有し、ネマチック相の上限温度が70℃以上であり、波長589nmにおける光学異方性(25℃)が0.08以上であり、そして周波数1kHzにおける誘電率異方性(25℃)が-2以下である液晶組成物。
ここで、R1、R2、R3、およびR4は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニルであり;R5およびR6は独立して、炭素数1から12のアルキル、炭素数1から12のアルコキシ、炭素数2から12のアルケニル、または任意の水素がフッ素で置き換えられた炭素数2から12のアルケニル、アクリレート、またはメタクリレートであり、少なくとも1つのR5およびR6は、アクリレート、またはメタクリレートであり;R7はエチルであり;R8はプロピルであり;環Bおよび環Cは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、または2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレンであり;環Dおよび環Eは独立して、1,4-シクロへキシレン、1,4-フェニレン、2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニレン、3-メチル-1,4-フェニレン、または2,6-ナフタレンであり;Z1は独立して、単結合、エチレン、メチレンオキシ、またはカルボニルオキシであり;Z2およびZ3は独立して、単結合、炭素数1から12のアルキレン、または任意の-CH2-が-O-で置き換えられた炭素数1から12のアルキレンであり;jは独立して、1、2、または3であり;mは、0、1、または2である。」との記載に改める。
なお、訂正後の請求項33を引用する34~35についても同様である。
(13)一群の請求項
訂正前の請求項1~35について、その請求項2~35は何れも請求項1を直接又は間接的に引用しているものであるから、訂正前の請求項1~35に対応する訂正後の請求項1~35は特許法第126条第3項に規定される一群の請求項である。
3.当審の判断
(1)訂正事項1
ア.訂正の目的
訂正事項1は、訂正前の請求項1の「環Dおよび環E」を「ただし、環Dおよび環Eの少なくとも1つは2-フルオロ-1,4-フェニレン、3-フルオロ-1,4-フェニレン、2,3-ジフルオロ-1,4-フェニレン、または2,5-ジフルオロ-1,4-フェニレンであ」るものに限定するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項1は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項1は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであって、本件特許明細書の段落0028の式(3-20)、式(3-19)、式(3-21)、及び式(3-22)の化合物が、当該ただし書きの選択肢のものに少なくとも該当するから、本件特許明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ.独立特許要件
訂正後の請求項1に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらないので、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(2)訂正事項2
ア.訂正の目的
訂正事項2のうち、訂正前の請求項1を引用する請求項2の記載を独立形式での記載に改める訂正は、特許法第126条第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものに該当し、
訂正前の請求項2の「第一成分が式(1-1)から式(1-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物」に対応する事項を「第一成分が式(1-1)、式(1-3)、式(1-4)、式(1-5)および式(1-6)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物」に改める訂正は、式(1-2)及び式(1-7)の選択肢を削除して限定するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項2は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項2は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであって、式(1-2)及び式(1-7)の選択肢の削除により新規事項が導入されるとはいえないから、本件特許明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ.独立特許要件
訂正後の請求項2に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらないので、訂正事項2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(3)訂正事項3
ア.訂正の目的
訂正事項3のうち、訂正前の請求項2を引用する請求項5の記載を独立形式での記載に改める訂正は、特許法第126条第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものに該当し、
書き下し後の記載に「第三成分を除く液晶組成物の重量中、下記式(2-1-1)で表される化合物の割合が14重量%から29重量%の範囲であり、」という事項を導入する訂正は、発明特定事項の直列的付加により限定するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項3は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項3は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであって、本件特許明細書の段落0129の実施例16には第三成分を除く組成物中の式(2-1-1)成分としての「2-HH-3」が29重量%と記載され、同段落0141~0143の実施例28~30には14重量%と記載されていることから、本件特許明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ.独立特許要件
訂正後の請求項5に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらないので、訂正事項3は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(4)訂正事項4
ア.訂正の目的
訂正事項4は、訂正前の請求項2を引用する請求項7の記載を独立形式での記載に改める訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項4は、上記アに示したように「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項4は、上記アに示したように「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであるから、本件特許明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ.独立特許要件
訂正後の請求項7に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらないので、訂正事項4は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(5)訂正事項5
ア.訂正の目的
訂正事項5は、訂正前の請求項2を引用する請求項8の記載を独立形式での記載に改める訂正であるから、特許法第126条第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項5は、上記アに示したように「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項5は、上記アに示したように「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであるから、本件特許明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ.独立特許要件
訂正後の請求項8に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらないので、訂正事項5は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(6)訂正事項6
ア.訂正の目的
訂正事項6のうち、訂正前の請求項1~8のいずれか1項を引用する請求項9の記載を、請求項1を引用するものについて独立形式での記載に改める訂正は、特許法第126条第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」及び同1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当し、
書き下し後の記載に「第一成分、第二成分、および第三成分からなる」という事項を導入する訂正は、液晶組成物が第一成分と第二成分と第三成分とからなるものに限定するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項6は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項6は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであって、本件特許明細書の段落0116の実施例3には第一成分と第二成分と第三成分とからなる液晶組成物が記載されていることから、本件特許明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ.独立特許要件
訂正後の請求項7に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらないので、訂正事項6は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(7)訂正事項7~11
ア.訂正の目的
訂正事項7は、訂正前の請求項1~13のいずれか1項を引用する請求項14の記載について、請求項1の記載を引用しない「請求項2から13のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり、
訂正事項8は、訂正前の請求項1~20のいずれか1項を引用する請求項21の記載について、請求項9~20の記載を引用しない「請求項1から8のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり、
訂正事項9は、訂正前の請求項1~21のいずれか1項を引用する請求項22の記載について、請求項9~20の記載を引用しない「請求項1から8、および21のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり、
訂正事項10は、訂正前の請求項1~30のいずれか1項を引用する請求項31の記載について、請求項9~20の記載を引用しない「請求項1から8、および21から30のいずれか1項」を引用するものに限定するものであり、
訂正事項11は、訂正前の請求項1~31のいずれか1項を引用する請求項32の記載について、請求項9~20の記載を引用しない「請求項1から8、および21から31のいずれか1項」を引用するものに限定するものであるから、
訂正事項7~11は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項7~11は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項7~11は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものであって、引用する請求項の選択肢の削除により新規事項が導入されるとはいえないから、本件特許明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ.独立特許要件
訂正後の請求項14、21~22及び31~32に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらないので、訂正事項7~11は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
(8)訂正事項12
ア.訂正の目的
訂正事項12のうち、訂正前の請求項1~32のいずれか1項を引用する請求項33の記載を、請求項2を引用するものについて独立形式での記載に改める訂正は、特許法第126条第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」及び同1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当し、
訂正前の請求項2の「第一成分が式(1-1)から式(1-7)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物」に対応する事項を「第一成分が式(1-1)、式(1-3)、式(1-4)、式(1-5)および式(1-6)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの化合物」に改める訂正は、式(1-2)及び式(1-7)の選択肢を削除して限定するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当する。
イ.拡張又は変更の存否
訂正事項12は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、特許法第126条第6項の規定に適合する。
ウ.新規事項の有無
訂正事項12は、上記アに示したように「特許請求の範囲の減縮」及び「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。」を目的とするものであって、式(1-2)及び式(1-7)の選択肢の削除により新規事項が導入されるとはいえないから、本件特許明細書に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
エ.独立特許要件
訂正後の請求項33に記載されている事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないものであるとする理由は見当たらないので、訂正事項12は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
4.むすび
以上総括するに、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号及び第4号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項~第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2019-390064