特許拒絶査定不服審判
2019-015816
自動調芯ウエハー型プロセス計器
- 審判番号
- 2019-015816
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-516500外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年11月25日
- 審決日
- 2020年09月30日
- 公報発行日
- 2021年04月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】マイクロ モーション インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】岡島 伸行
- 分類
- P18 .121-Z (G01F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2017-516500「自動調芯ウエハー型プロセス計器」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 4月 7日国際公開、WO2016/053529、平成29年10月12日国内公表、特表2017-530360〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、2015年(平成27年)8月28日を国際出願日とする外国語特許出願(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2014年9月30日 米国)であって、その手続の経緯の概略は以下のとおりである。
平成29年 3月24日 :翻訳文提出
平成31年 1月11日付け:拒絶理由通知書
平成31年 4月15日 :手続補正書、意見書の提出
令和 元年 7月26日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
(原査定の謄本の送達日:令和元年7月31日)
令和 元年11月25日 :拒絶査定不服審判の請求、手続補正書の提出
第2 補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和元年11月25日に明細書及び特許請求の範囲についてした補正を却下する。
[補正の却下の決定の理由]
1 補正の内容
令和元年11月25日に明細書及び特許請求の範囲についてした補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲についての補正を含むものである。本件補正前(平成31年4月15日の手続補正後をいう。以下同じ。)及び本件補正後の特許請求の範囲の記載は、以下のとおりである。(下線は補正箇所を示す。)
(1)本件補正前
「 【請求項1】
プロセス計器であって、
上流フランジ管と下流フランジ管の間に搭載するための、流路を有するウエハー型のボディと、
前記流路を通過するプロセス流体のパラメータを計測するための前記プロセス計器のボディに接続されたトランスミッタと、
前記ボディに固定された第1のエンドプレートであって、前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間を延びる複数のねじ付きファスナーと係合するための第1のカムのセットを有する前記第1のエンドプレートと、
前記ボディに固定された第2エンドプレートであって、前記複数のねじ付きファスナーと係合するための第2のカムのセットを有する前記第2エンドプレートと、を備え、
前記第1のカムのセット及び前記第2のカムのセットと前記複数のねじ付きファスナーとの係合が、前記流路を前記上流フランジ管及び前記下流フランジ管に関して芯出しし、
前記トランスミッタは、再配置可能なネックによって前記ボディに結合されており、
前記再配置可能なネックは、一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されている、ことを特徴とするプロセス計器。
【請求項2】
前記第1のカムのセット及び前記第2のカムのセットはそれぞれ複数のカム面を備え、前記第1のカムのセットのカム面の数は、前記第2のカムのセットのカム面の数に等しい、ことを特徴とする請求項1に記載のプロセス計器。
【請求項3】
前記第1のカムのセットと前記第2のカムのセットは整列している、ことを特徴とする請求項2に記載のプロセス計器。
【請求項4】
前記カム面の数は少なくとも4である、ことを特徴とする請求項3に記載のプロセス計器。
【請求項5】
前記少なくとも4つのカム面のそれぞれ、前記ボディから弓形の角度で延びている、ことを特徴とする請求項4に記載のプロセス計器。
【請求項6】
前記少なくとも4つのカム面は、これと同数の前記複数のねじ付きファスナーを、複数の対応する穴の中で外側限界位置まで押し付けるために、当該複数のねじ付きファスナーと接線方向に係合し、前記複数の対応する穴は、上流管フランジ及び下流管フランジに配置されている、ことを特徴とする請求項5に記載のプロセス計器。
【請求項7】
流量計である、ことを特徴とする請求項1に記載のプロセス計器。
【請求項8】
前記ボディは電磁流量計のフローチューブを備える、ことを特徴とする請求項7に記載のプロセス計器。
【請求項9】
プロセス計器のウエハー型ボディを上流フランジ管と下流フランジ管の間で芯出しするための方法であって、
複数のねじ付きファスナーを前記上流フランジ管及び前記下流フランジ管の複数の対応する穴に挿入するステップと、
前記ウエハー型ボディの上流端に固定された第1のエンドプレート上の第1のカムのセットと、前記ウエハー型ボディの下流端に固定された第2のエンドプレート上の第2のカムのセットとが、前記複数のねじ付きファスナーと係合するように、前記プロセス計器の前記ウエハー型ボディを、前記上流フランジ管と前記下流フランジ管との間で位置決めするステップと、
トランスミッタを前記ウエハー型ボディに結合する再配置可能なネックを調整し、それにより前記トランスミッタの向きを調整するステップと、を含み、
前記再配置可能なネックは、一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されている、ことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記複数のねじ付きファスナーを前記複数の対応する穴に挿入するステップは、第1段階及び第2段階から成り、
第1段階は、前記ウエハー型ボディを前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間に設置する前に終了し、
第2段階は、前記ウエハー型ボディを前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間に設置した後に終了する、
ことを特徴とする請求項9に記載のプロセス計器のウエハー型ボディを芯出しするための方法。
【請求項11】
前記第1段階は、前記複数のねじ付きファスナーのうち少なくとも2つを複数の下側穴位置に挿入することを含み、
前記第2段階は、前記複数のねじ付きファスナーのうち少なくとも2つを複数の上側穴位置に挿入することを含む、
請求項10に記載のプロセス計器のウエハー型ボディを芯出しするための方法。
【請求項12】
前記ウエハー型ボディを位置決めするステップは、前記第1のカムのセット及び前記第2のカムのセットが前記複数のねじ付きファスナーを前記複数の対応する穴の中で外側限界位置まで押し付けるように、前記ウエハー型ボディを回転させることを含む、請求項9に記載のプロセス計器のウエハー型ボディを芯出しするための方法。」
(2)本件補正後
「 【請求項1】
プロセス計器であって、
上流フランジ管と下流フランジ管の間に搭載するための、流路を有するウエハー型のボディと、
前記流路を通過するプロセス流体のパラメータを計測するための前記プロセス計器のボディに接続されたトランスミッタと、
前記ボディに固定された第1のエンドプレートであって、前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間を延びる複数のねじ付きファスナーと係合するための第1のカムのセットを有する前記第1のエンドプレートと、
前記ボディに固定された第2エンドプレートであって、前記複数のねじ付きファスナーと係合するための第2のカムのセットを有する前記第2エンドプレートと、を備え、
前記第1のカムのセット及び前記第2のカムのセットと前記複数のねじ付きファスナーとの係合が、前記流路を前記上流フランジ管及び前記下流フランジ管に関して芯出しし、
前記トランスミッタは、再配置可能なネックによって前記ボディに結合されており、
前記再配置可能なネックは、一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されており、
前記一連の回転可能セグメントの各回転可能セグメントは、一方の側が他方の側よりも短い円筒状である、ことを特徴とするプロセス計器。
【請求項2】
前記第1のカムのセット及び前記第2のカムのセットはそれぞれ複数のカム面を備え、前記第1のカムのセットのカム面の数は、前記第2のカムのセットのカム面の数に等しい、ことを特徴とする請求項1に記載のプロセス計器。
【請求項3】
前記第1のカムのセットと前記第2のカムのセットは整列している、ことを特徴とする請求項2に記載のプロセス計器。
【請求項4】
前記カム面の数は少なくとも4である、ことを特徴とする請求項3に記載のプロセス計器。
【請求項5】
前記少なくとも4つのカム面のそれぞれ、前記ボディから弓形の角度で延びている、ことを特徴とする請求項4に記載のプロセス計器。
【請求項6】
前記少なくとも4つのカム面は、これと同数の前記複数のねじ付きファスナーを、複数の対応する穴の中で外側限界位置まで押し付けるために、当該複数のねじ付きファスナーと接線方向に係合し、前記複数の対応する穴は、上流管フランジ及び下流管フランジに配置されている、ことを特徴とする請求項5に記載のプロセス計器。
【請求項7】
流量計である、ことを特徴とする請求項1に記載のプロセス計器。
【請求項8】
前記ボディは電磁流量計のフローチューブを備える、ことを特徴とする請求項7に記載のプロセス計器。
【請求項9】
プロセス計器のウエハー型ボディを上流フランジ管と下流フランジ管の間で芯出しするための方法であって、
複数のねじ付きファスナーを前記上流フランジ管及び前記下流フランジ管の複数の対応する穴に挿入するステップと、
前記ウエハー型ボディの上流端に固定された第1のエンドプレート上の第1のカムのセットと、前記ウエハー型ボディの下流端に固定された第2のエンドプレート上の第2のカムのセットとが、前記複数のねじ付きファスナーと係合するように、前記プロセス計器の前記ウエハー型ボディを、前記上流フランジ管と前記下流フランジ管との間で位置決めするステップと、
トランスミッタを前記ウエハー型ボディに結合する再配置可能なネックを調整し、それにより前記トランスミッタの向きを調整するステップと、を含み、
前記再配置可能なネックは、一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されており、
前記一連の回転可能セグメントの各回転可能セグメントは、一方の側が他方の側よりも短い円筒状である、ことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記複数のねじ付きファスナーを前記複数の対応する穴に挿入するステップは、第1段階及び第2段階から成り、
第1段階は、前記ウエハー型ボディを前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間に設置する前に終了し、
第2段階は、前記ウエハー型ボディを前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間に設置した後に終了する、
ことを特徴とする請求項9に記載のプロセス計器のウエハー型ボディを芯出しするための方法。
【請求項11】
前記第1段階は、前記複数のねじ付きファスナーのうち少なくとも2つを複数の下側穴位置に挿入することを含み、
前記第2段階は、前記複数のねじ付きファスナーのうち少なくとも2つを複数の上側穴位置に挿入することを含む、
請求項10に記載のプロセス計器のウエハー型ボディを芯出しするための方法。
【請求項12】
前記ウエハー型ボディを位置決めするステップは、前記第1のカムのセット及び前記第2のカムのセットが前記複数のねじ付きファスナーを前記複数の対応する穴の中で外側限界位置まで押し付けるように、前記ウエハー型ボディを回転させることを含む、請求項9に記載のプロセス計器のウエハー型ボディを芯出しするための方法。」
2 本件補正の目的
本件補正における特許請求の範囲についての補正のうち、請求項1に係る補正は、補正前の請求項1に記載した事項である「一連の回転可能セグメント」について、その「各回転可能セグメント」が「一方の側が他方の側よりも短い円筒状である」と限定するものである。そして、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一である。
したがって、本件補正のうち、特許請求の範囲についての補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものも含むものである。
そこで、本件補正後の請求項1に記載されている事項により特定される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について検討を行う。
3 独立特許要件についての判断
(1)本件補正発明
本件補正発明は、前記「1」の「(2)」の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。
(2)引用文献
次に示す刊行物の発行日はいずれも本願の優先日より前である。
1.特開平10-048015号公報
2.米国特許第3643983号明細書
3.特開平08-166267号公報(周知技術を示す文献)
4.欧州特許出願公開第2375225号明細書(周知技術を示す文献)
5.特表2008-546964号公報(周知技術を示す文献)
6.特開2007-162909号公報(周知技術を示す文献)
7.特開昭61-233282号公報(周知技術を示す文献)
(3)引用文献に記載された発明等
ア 引用文献1(特開平10-048015号公報)
(ア)引用文献1には、以下の記載がある。下線は、当審が付した。
「【特許請求の範囲】
【請求項1】一対の相手配管のフランジの間に挿入されて前記両フランジをボルトにより連結して固定される形式の電磁流量計において、
前記電磁流量計の内径と一致するように前記電磁流量計のケースに固定する固定具と共に前記ボルトをガイドとして位置決め固定する当接部を有し被測定流体に対して接地作用をする強磁性体で作られたアースリングを両端に有し、前記相手配管の材質の影響を受けないようにしたことを特徴とする電磁流量計。」
「【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の相手配管のフランジの間に挿入されて両フランジをボルトにより連結して固定される形式の電磁流量計に係り、特に、相手配管への接続を容易にすると共に相手配管の材質の影響を受けないように改良した電磁流量計に関する。」
「【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。図1は本発明の構成を示す構成図であり、図2は図1に示す電磁流量計を相手配管に取り付けたときの縦断面図である。なお、図3、図4に示す従来の電磁流量計と同一の機能を有する部分には同一の符号を付して適宜にその説明を省略する。
【0013】図1(A)は側面図、図1(B)は平面図である。20は本発明における電磁流量計であり、この電磁流量計20は図1(B)に示すように本体21とアースリング22、23で構成されている。
【0014】本体21は、被測定流体が流れる円筒部24と、この円筒部24に接続される接続部25と、この接続部25を介して変換部26とが一体になって構成されている。
【0015】円筒部24には、その両端にアースリング22、23がそれぞれ固定されている。アースリング22と23は同一形状であるのでアースリング22をベースとして説明する。
【0016】アースリング22の形状は、図1(A)に示すように、電磁流量計20の円筒部24のケースの外形寸法D1に対応する部分に、例えば4個の固定具27a、~、27dが円筒部24の軸方向に折曲げられて形成され、この固定具27aなどにはケースに固定する固定用のネジ孔28aなどが開けられている。
【0017】また、相手配管10、11のフランジ規格に対応するボルトの中心径D2は予め規定されているので、この中心径D2をベースとして規格で決定されるボルト29a、29b、29c、29dの直径を考慮して、これ等のボルト29a~29dに接するようにアースリング22の外形の一部が中心部に湾曲する方向の円弧状に当接部30a、30b、30c、30dとして形成されている。
【0018】以上のようにして、アースリング22は、固定具27a~27dにより円筒部24の内径とアースリング22の内径とが一致するように位置決めされ、さらにこのアースリング22は当接部30a~30dにより相手配管10、11のフランジ規格に対応するように固定されることとなる。
【0019】このため、図1に示す実施の態様によれば、本体21と、アースリング22及び23と、相手配管10及び11とが互いに内径部分で段差が生じることなく、一体として画一的に固定させることができる。」
「【0021】円筒部24の内部には、両端にフランジ31a、31bを有するステンレス鋼製の導管31が設けられ、その外面上に4弗化樹脂などの絶縁材でライニング32が施されている。また、その内部には励磁コイル33a、33bが配置されている。」
「【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態を示す構成図である。
【図2】図1に示す電磁流量計を配管に固定したときの様子を示す縦断面図である。」
「【符号の説明】
10、11 相手配管
12、20 電磁流量計
10a、11a フランジ
13、14、22、23 アースリング
15a、15b、15c ボルト
16a、16b、16c 駒
17a、17b、33a、33b 励磁コイル
21 本体
24 円筒部
25 接続部
26 変換部
27a、~、27d 固定具
29a、29b、29c、29d ボルト
30a、30b、30c、30d 当接部
31 導管
32 ライニング」
「【図1】
」
「【図2】
」
(イ)引用文献1の前記(ア)の記載をまとめると、引用文献1には、以下の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
<引用発明>
「一対の相手配管10、11のフランジの間に挿入されて前記両フランジをボルト29a~29dにより連結して固定される形式の電磁流量計20であって(【請求項1】、【0013】、【0017】)、
本体21とアースリング22、23で構成され(【0013】)、
本体21は、被測定流体が流れる円筒部24と、この円筒部24に接続される接続部25と、この接続部25を介して変換部26とが一体になって構成されており(【0014】)、
前記円筒部24のケースの外形寸法D1に対応する部分に形成された4個の固定具27a~27dにより、円筒部24には、その両端にアースリング22、23がそれぞれ固定されており(【0015】~【0016】)、 ボルトの中心径D2は、相手配管10、11のフランジ規格に対応するものであって、予め規定されており、(【0017】)
ボルト29a~29dに接するようにアースリング22、23の外形の一部が中心部に湾曲する方向の円弧状に当接部30a、30b、30c、30dとして形成されており(【0015】、【0017】)、
アースリング22、23は、固定具27a~27dにより円筒部24の内径とアースリング22、23の内径とが一致するように位置決めされ、さらにこのアースリング22、23は当接部30a~30dにより相手配管10、11のフランジ規格に対応するように固定されることとなり(【0015】、【0018】)、
本体21と、アースリング22及び23と、相手配管10及び11とが互いに内径部分で段差が生じることなく、一体として画一的に固定させることができ(【0019】)、
円筒部24の内部には、両端にフランジ31a、31bを有するステンレス鋼製の導管31が設けられ、その内部には励磁コイル33a、33bが配置されている(【0021】)、
電磁流量計20。」
イ 引用文献2(米国特許第3643983号明細書)
(ア)引用文献2には、以下の記載がある。日本語訳及び下線は、当審が付した。
第1欄12-22行
「In a simple form the alignment means consists of a centrally bored flat plate which is inserted between the flanges. The plate has equally spaced cams or ramps on its periphery and suitable lugs for rotating the plate about the axis of its bore. Upon such rotation the cams first contact and then force each flange bolt radially outward until the clearances between each flange bolt and its flange holes are completely taken up. This automatically positions the flanges coaxially with the bore of the aligning means and with each other. Tightening the flange bolts completes the assembly operation. The flanges and aligning means are then positively secured in a coaxial position.」
「簡単な形態では、整列手段は、フランジ間に挿入される中央に穿孔された平板からなる。プレートは、その周囲に等間隔のカムまたはランプを有し、その孔の軸の周りにプレートを回転させるための適切なつまみを有する。このような回転時に、各フランジボルトとそのフランジ穴との間のクリアランスが完全に取り上げられるまで、カムは最初に各フランジボルトに接触して半径方向外向きに力を加える。これにより、フランジは整列手段の孔と同軸的にかつ互いに同軸的に位置決めされる。フランジボルトを締め付けることにより組立作業が完了する。フランジ及び整列手段は、同軸位置に確実に固定される。」
第1欄65行-第2欄15行
「DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Referring to the accompanying drawings, FIG. 1 is a side elevational view of the flanges 20 and 30 and the alignment means 10 in their final assembled position except that the flange bolts have not been tightened. FIG. 2 is a vertical view taken on line II―II of FIG. 1. As shown in this figure the flange bolts 1 are at the extreme radial position allowed by clearance hole 31 of the flange 30. They have been forced into this position by clockwise rotation about center C, of the alignment means 10, at which time the cams 11 of the alignment means force each bolt outward. Means 13, shown as lugs, are provided to facilitate this rotation. Upon tightening of the flange bolt nuts 2 the alignment means 10 is locked in its shown position. And, the alignment means in turn locks the bolts 1 in their shown position. Since all clearance is removed the axis C of the bore 12 of the alignment means 10 is brought into coincidence with the axis of the flange 30. In a similar manner the axis of flange 20 is brought into coincidence with the axis C. Thus the two flanges and the alignment means are brought into the desired coaxial position.」
「発明の詳細な説明
添付の図面を参照すると、図1はフランジボルトが締められていない以外は最終組立位置におけるフランジ20、30及び整列手段10の側面図である。図2は、図1のII-II線に沿う縦断面図である。この図に示すように、フランジボルト1は、フランジ30のクリアランス穴31によって許容される極端な半径方向位置にある。整列手段10の中心Cを中心として時計回り方向に回転することによって、整列手段のカム11が各ボルトを外側に押しやる。この回転を容易にするために、つまみとして示されている手段13が設けられている。フランジボルトナット2を締めると、整列手段10は図示の位置にロックされる。そして、整列手段も同様にボルト1を図示の位置にロックする。全てのクリアランスが除去されるので、整列手段10の穴12の軸線Cはフランジ30の軸線と一致する。同様に、フランジ20の軸線は軸線Cと一致する。このようにして2つのフランジ及び整列手段は、所望の同軸位置にもたらされる。」
第2欄21-25行
「FIG. 4 shows an application of the invention to a flangeless piping component, in this case a valve. The aligning cams 11 are cast integrally with the valve body 40. In this embodiment two spaced sets of cams are used because of the large distance between the flanges 20 and 30.」
「図4は、本発明のフランジレス配管部品、この場合はバルブへの適用を示す。整合カム11はバルブボディー40と一体に鋳造されている。この実施形態では、フランジ20と30との間の距離が大きいために、2つの離間した組のカムが使用される。」
「
」
(イ)引用文献2の前記(ア)の記載をまとめると、引用文献2には、以下の事項が記載されている。
「フランジ20と30の間に配置される、2つの離間した組のアライメントカム11を有するフランジレス配管部品であって、
整列手段10の中心Cを中心として時計回り方向に回転することによって、整列手段10のアライメントカム11が各ボルト1を外側に押しやり、2つのフランジ20、30及び整列手段10は、所望の同軸位置にもたらされるフランジレス配管部品。」
ウ 引用文献3(特開平08-166267号公報)
引用文献3には、以下の記載がある。下線は、当審が付した。
「【特許請求の範囲】
【請求項1】 液体流量を電磁的に計測する検出器と、この検出器で計測した前記液体流量を信号変換する変換器と、この変換器と前記検出器とを接続する折り曲がりの柔軟なフレキシブル管と、を具備してなる電磁流量計装置。」
「【0006】
【実施例】次に本発明の通信装置の一実施例を説明する。図1において、検出器1は液体流量を電磁的に計測する計測器である。変換器2は表示部9を備え、検出器1で計測して液体流量を信号変換する信号変換装置である。フレキシブル管3は変換器2と検出器1とを接続する折り曲がりの柔軟な信号線挿入管である。
【0007】そして、電磁流量計の検出器1と変換器2との間を、従来の一体形の機能(一体形とは、検出器に変換器が取り付いており、変換器からは電源ケーブルと出力ケーブルが接続されるだけ。ちなみに分離形は、検出器と変換器間を励磁ケーブルと信号ケーブルで接続し、かつ、電源ケーブル及び出力ケーブルの計4本が接続される。)を持たせるように接続させ、検出器1への接続は、図1のように柔軟なフレキシブル管のようなもので接続させることにより、一般的には変換器2の方が振動及び熱に弱いため、配管振動の大きい場所や流体温度の高い場合などは変換器を図2のように別な位置に取り付けることを可能にし、配管振動及び流体温度に関係なく一体形として使用可能にしたものである。また、変換器の表示方向についても、検出器の取付方向に制約されることなく、見やすい位置に取付けられるようにしたものである。尚、図2および図3において、4は接続配管、5は変換器取付棒、6は接続ボルト、7は電源ケーブル、8は出力ケーブルである。また、図3の10は取付金具を示している。
【0008】以上のように、検出器1と変換器2の結合は、金属で出来たフレキシブル管3を用いる。なお、検出器1及び変換器2側においては、気密性が保たれるような構造を有し、かつ検出器と変換器間の結線に対する静電的にシールドを可能なように例えば金属で出来たフレキシブル管を用いる。これにより、例えば配管振動が大きい場合や流体温度の高い場合など、図2に示すように別な場所に取付可能とした。また、配管上変換器の表示部9が見にくい所にくる場合は、図3のように変換器2を自由な位置に取り付けられ、また、変換器2の表示方向を見やすい所に位置することが可能となる。」
エ 引用文献4(欧州特許出願公開第2375225号明細書)
引用文献4には、以下の記載がある。下線は、当審が付した。
「
」
(特許文献WO00/57143に記載されているように、パイプシステム内の流体、特に水の流量を測定するための装置からなる液圧装置は、測定装置に統合されたセンサーによって制御および調整信号を発するように形成されている。信号は、例えばセンサーに差し込むことができる電気ケーブルによってセンサーに接続された電子計数装置に送信される。)
「
」
(本発明は、ケーブルの保護を確実にする接続装置を提供することによりこれらの問題を解決する一方で、電子装置の位置決めの大きな自由度を保証し、混雑の問題を解決する。)
「
」
(請求
1. 密封された管状要素からなる保護装置に含まれる電気ケーブルを含む液圧装置(1)と電子装置(2)を接続するための装置であって、前記管状要素が 柔軟なフレキシブル要素(3)で構成されていることを特徴とする。)
オ 引用文献5(特表2008-546964号公報)
(ア)引用文献5には、以下の記載がある。下線は、当審が付した。
「【0031】
まず図1、2、3を参照すると、符号10をもって概略示されるパイプ組立品であって、図3により詳細図示される複数の同様なパイプ節11を備えるものが示されている。
【0032】
各パイプ節11は、それぞれ内側、外側の円筒状表面13、14を有する略円筒状壁面12を備える。パイプ節11は、2つの対向端部15、16を有し、各対向端部は、概ね平らで、円筒状壁面12のX-X軸に直交するラジアル平面に対し、角度αをなして傾斜する。
【0033】
角度αは、典型的には、3~5度の領域内とすると良いが、特別の目的のためには、より大きくてもよい。各端面15、16は、ラジアル平面に対し、互いに反対になるように傾斜する。図3から分かるように、軸断面では、これは台形の外形線を形成する。
【0034】
図1は、そのような節からなる組立品を示す。各隣接する節は、その傾斜する端壁面15、16が、次に隣接する節のそれとは反対方向に面するように向けられ、それにより、図1から分かるように、パイプ組立品10全体としては、略直線状となる。
【0035】
パイプ節11の端面15は、環状の隆起部17を有し、隆起部は、断面において、2つのアンダーカット側部20、21により形成される首部19を備えた、略環伏のマッシュルーム状頭部18を有する。図3から分かるように、マッシュルーム状頭部18は非対称であり、パイプ節11のラジアル方向外側部分に向けて偏りを持つ。
【0036】
パイプ節11の対向端部16は、端面15の傾斜と同じ角αをもって、X-X軸に直交するラジアル平面に対し、対応するように、かつ反対向きに、傾斜しており、その端面21には、細い首部23と拡大底24とを有する、円周溝22が形成される。円周溝22の形状は、パイプ節11の対向端部における、隆起部17の断面形状と、略合致する。
【0037】
効果的には、溝22の首部23は、弾性的に曲がり得る拡大端25aと縮小首部26a、25b、26bとをそれ自体が有する、2つの狭い壁部25、26により、形成される。それにより、2つのパイプ節11を端端結合するためには、単に、隆起部17を、溝22の入り口か、あるいは首部23に配置し、2つのパイプ節が結合するように推進する軸方向力を作用させるだけでよい。
【0038】
この場合、壁25、26の、弾性的にフレキシブルな縮小首部25b、26bは、これらが外へ曲がることを許し、隆起部17のマッシュルーム状頭部18が、溝22の拡大底24に入ることが許可される。一旦、共にスナップ連結された2つのパイプ節が確実に保持されても、隆起部17と溝22との円周方向の連結による摩擦抵抗に打ち勝つために十分な力を適用すれば、X-X軸周りでの相対的な回転は可能である。
【0039】
図1~3中に図示されるように、パイプ節11は、図3の壁断面Aにより例証される比較的より長い円周セクタと、図3の壁断面Bによって例証される比較的より短い円周セクタを持つことが認識されるであろう。
【0040】
図3に示すように、隣接するパイプ節がそれぞれの円周セクタA、Bを合わせて配置されると、各隣接するパイプ節のX-X軸は、その隣接するパイプ節のX-X軸に関し角度2αだけ傾斜する。しかしながら、もし、それぞれの円周セクタA、Bが互いに反対に配置され、隣接するパイプ節において、それぞれの長い円周セクタAとその隣接するパイプ節11の短い円周セクタBが合うと、パイプ組立品は、図1に示されるように、直線的な配置を採る。」
(イ)引用文献5の前記(ア)の記載をまとめると、引用文献5には、以下の事項が記載されている。
「 パイプ組立品であって、
各パイプ節11は、それぞれ内側、外側の円筒状表面13、14を有する略円筒状壁面12を備え、
パイプ節11は、2つの対向端部15、16を有し、各対向端部は、概ね平らで、円筒状壁面12のX-X軸に直交するラジアル平面に対し、角度αをなして傾斜し、
円周溝22の形状は、パイプ節11の対向端部における、隆起部17の断面形状と、略合致し、
共にスナップ連結された2つのパイプ節が確実に保持されても、隆起部17と溝22との円周方向の連結による摩擦抵抗に打ち勝つために十分な力を適用すれば、X-X軸周りでの相対的な回転は可能である、
パイプ組立品。」
カ 引用文献6(特開2007-162909号公報)
(ア)引用文献6には、以下の記載がある。下線は、当審が付した。
「【技術分野】
【0001】
本発明は組み管ピース、該組み管ピースを用いたライニング用組み管及び該組み管を用いたライニング方法、特に、取付管などの蛇行部や屈曲部の存在する既設管路のライニングを行うための組み管ピース、該組み管ピースを用いたライニング用組み管及び該組み管を用いたライニング方法に関する。」
「【0023】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態に係る組み管ピース10の構成が示されており、同図(A)は斜視図、同図(B)は側面図を示している。図示のように、組み管ピース10は所定長さの両端開放筒状体として構成されており、両端面は互いに所定の対向角を有する様に非平行に形成され、端面の形状は略円形とされている。本実施の形態における対向角は約20度に設定されているが、好適には15度から30度の範囲で設定され、更に、5度~60度の範囲まで使用することも可能である。
【0024】
この両端面の形状は、本件発明において重要な構成であり、この略円形の端面形状により後述する組み管ピース10相互の摺動回転を可能にしているものである。すなわち、直線的形状の断面円形状の筒状体を斜めに切断して、端面形状を楕円形状にしたものではなく、端面形状を略円形とし、両端面をつなぐ筒状部のできるだけ直線上に構成するため断面は正確な円形にはなっていない構成である。
【0025】
同図(B)からも明らかなように、組み管ピース10の一方の端部には凸状部10aが形成され、その先端部には拡張部10bが形成されている。また、他方の端部には凹状部10cが形成され、その底部には拡張部10dが形成されている。凸状部10aと凹状部10cは互いに拡張部10b、10cが嵌合し、その嵌合状体で摺動回転可能となる形状とサイズに構成されている。したがって、この組み管ピース10を複数準備することにより相互に連結することが可能であり、その連結状態となったライニング用組み管は、各組み管ピース10の両端面の対向角が上述のように角度付けされているので、各組み管ピース10を回転させることで連結されたライニング用組み管はその伸長形状、すなわち、曲がり具合が変化する。
【0026】
図2は、2つの組み管ピース10-1,10-2を連結する動作を示す図であり、組み管ピース10-2の凸状部10aを組み管ピース10-1の凹状部10cに嵌合させるものである。図3は、組み管ピース10-1,10-2が連結された状態を示しており、図示のように、互いに摺動回転が可能となっている。このため、凸状部10aは組み管ピース10の端面に対してほぼ垂直に立設さており、凹状部10cもこれに対応して端面に対してほぼ垂直に形成されている。
【0027】
図4は、上記組み管ピース10を複数連結してライニング用組み管20を構成した状態が示されている。この状態は、全体がほぼ真っ直ぐに伸長するように各組み管ピース10の連結状態が調整されている。すなわち、各組み管ピース10はほぼ同じ形状に形成されており、各組み管ピース10の両端面の対向角はほぼ共通しているので、隣り合う組み管ピース10同士は、長さの最も長い側部と長さの最も短い側部の位置を合わせるように摺動回転され、ライニング用組み管20は真っ直ぐな伸長形状とされている。
【0028】
図5は、ライニング用組み管20の所定の組み管ピース10の回転角度を変えて略S字形に曲げた状態が示されている。図示のように、組み管ピース10-3~10-6を摺動回転させ、曲がり状態を形成したものである。すなわち、本実施の形態では、組み管ピース10を複数連結することで、既設管のライニング作業のために必要な長さを確保することができ、また、既設管の蛇行状態に対応する曲がり形状を所定の組み管ピース10を摺動回転させることによって作り出すことができる。」
「【図1】
」
「【図2】
」
「【図3】
」
「【図4】
」
「【図5】
」
(イ)引用文献6の前記(ア)の記載をまとめると、引用文献6には、以下の事項が記載されている。
「組み管ピース10を用いたライニング用組み管であって、
組み管ピース10は所定長さの両端開放筒状体として構成されており、両端面は互いに所定の対向角を有する様に非平行に形成され、端面の形状は略円形とされており、
この略円形の端面形状により組み管ピース10相互の摺動回転を可能にしており、
組み管ピース10の一方の端部には凸状部10aが形成され、その先端部には拡張部10bが形成されており、
他方の端部には凹状部10cが形成され、その底部には拡張部10dが形成されている。凸状部10aと凹状部10cは互いに拡張部10b、10cが嵌合し、その嵌合状体で摺動回転可能となる形状とサイズに構成されており、
組み管ピース10を複数準備することにより相互に連結されてなり、
各組み管ピース10を回転させることで連結されたライニング用組み管はその伸長形状、すなわち、曲がり具合が変化する、
組み管ピース10を用いたライニング用組み管。」
キ 引用文献7(特開昭61-233282号公報)
(ア)引用文献7には、以下の記載がある。下線は、当審が付した。
1頁右下欄4-10行
「産業上の利用分野
本発明はロポット、工作磯械、その他機械設傭等における装置の移動部と固定部、あるいは移動部相互間に電力、制御信号、ガス、水、油等を供給するためのケーブルやホース等を、1本若しくは複数本まとめて支持し、保護案内するケーブル等の可撓支持体に関するものである。」
2頁左下欄9行-同頁右下欄17行
「第4図及び第5図は本願の第1の発明の第1実施例の説明図である。本実施例のケーブル等の可撓支持体(5)は中空で凹凸形状の球面を左右にもったリンク(6)が連続的に連成されたものである。この支持体(5)の両端には凸状の球面をもったフランジ付きの取付具(a)(7)と凹状の球面を持ったフランジ付きの取付具(b)(8)とが備えられている。
リンク(6)はオフセット形状で一方の円筒状の大径部(9)に凹球面(10)の内面と、他方に凸球面(11)の外面をもつ小径の突出部(12)をもち、長手方向には上記各球面よりも小径の円筒孔(13)を備えている。各リンクは相隣れるリンクに凹凸球面部で挿入されて係合されている。本実施例の可撓支持体(5)が屈曲するとき、各リンクは相隣れる凹凸球面部が遊合しているので、互いに滑らかに摺動しθ度だけ回転する。θ度だけ回転すると互いに外径部の接点(a)(14)あるいは内径部の接点(b)(15)に両方共あるいは何れか一方で接触しストッパ機構が作用する。またリンク(6)の内面はケーブル、ホース等(4)に損傷を与えないように滑らかに仕上げられ、角部は面取りが施されている。可動体の移動につれて各リンク(6)がθ度まで回転すると隣のリンク(6)が順次回転し、一定の屈曲半径を形成する。また各リンク(6)は球面部において任意の方向にθ度だけ回転可能だから一定の屈曲半径を維持しつつ三次元に屈曲できるものである。」
「
」
(イ)引用文献7の前記(ア)の記載をまとめると、引用文献7には、以下の事項が記載されている。
「ロポット、工作磯械、その他機械設傭等における装置の移動部と固定部、あるいは移動部相互間に電力、制御信号、ガス、水、油等を供給するためのケーブルやホース等を、1本若しくは複数本まとめて支持し、保護案内するケーブル等の可撓支持体(5)であって、
中空で凹凸形状の球面を左右にもったリンク(6)が連続的に連成されたものであり、
両端には凸状の球面をもったフランジ付きの取付具(a)(7)と凹状の球面を持ったフランジ付きの取付具(b)(8)とが備えられている、
可撓支持体(5)。」
(4)対比
本件補正発明と引用発明を対比する。
ア 本件補正発明における「プロセス計器」の意味を把握するために本願の明細書の段落【0002】を参酌すると「プロセス計器は、広範囲にわたる流体ハンドリングシステムにおいて用いられている。本発明は流量計測機器との関連で説明されるが、本発明は他の型式のウエハー型プロセス計器にも適用され得ると解すべきである。流量計測機器は、管路内のプロセスフローの流量または分量を監視し制御するために用いられ、容積式流量計や電磁流量計など、多数の用途に適した多くのバリエーションがある。様々な型式の計器が、それらが設置されるシステムに基づく技術を採用している。例えば、電磁流量計は、フローライン中での可動部品の使用が理想的でない、または、実用的でない場合に有利である。本発明は電磁流量計との関連で説明されるが、本発明は他の型式の流量計にも適用され得ると解すべきである。」と記載されている。本願の明細書の当該記載も参酌すると、本件補正発明の「プロセス計器」は流量計を包摂するものであるから、引用発明の「電磁流量計20」は、本件補正発明の「プロセス計器」に相当する。
イ 引用発明の「一対の相手配管10、11」はそれぞれ「フランジ」を有するから、本件補正発明の「上流フランジ管と下流フランジ管」に相当する。
そうすると、引用発明の「一対の相手配管のフランジの間に挿入されて前記両フランジをボルト29a~29dにより連結して固定される形式」である「電磁流量計20」の「本体21」の一部である「被測定流体が流れる円筒部24」は、本件補正発明の「上流フランジ管と下流フランジ管の間に搭載するための、流路を有するウエハー型のボディ」に相当する。
ウ 引用発明における「被測定流体が流れる円筒部24」は、「内部には、両端にフランジ31a、31bを有するステンレス鋼製の導管31が設けられ、その内部には励磁コイル33a、33bが配置されて」いるから、これが流量を計測するためのものであることは明らかである。したがって、引用発明における「円筒部24」は、本件補正発明における「前記流路を通過するプロセス流体のパラメータを計測するための前記プロセス計器のボディ」に相当する。したがって、引用発明における、「円筒部24」に「接続部25を介して」「一体になって構成された」「変換部26」は、外部への計測信号の伝達が可能であることは自明であるから、本件補正発明における「前記流路を通過するプロセス流体のパラメータを計測するための前記プロセス計器のボディに接続されたトランスミッタ」に相当する。
エ 引用発明の「円筒部24」の「両端に」「固定された」「アースリング22、23」は、「前記ボディに固定された第1のエンドプレート」及び「前記ボディに固定された第2エンドプレート」に相当する。
引用発明における「ボルト29a~29d」は、「両フランジ」を「連結して固定」するものであるから、本件補正発明における「前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間を延びる複数のねじ付きファスナー」に相当する。
引用発明の「アースリング22、23」においては、「ボルト29a~29dに接するようにアースリング22、23の外形の一部が中心部に湾曲する方向の円弧状に当接部30a、30b、30c、30dとして形成されて」いるから、「アースリング22、23」にそれぞれ形成された「当接部30a、30b、30c、30d」は、本件補正発明の「第1のエンドプレート」が有する「前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間を延びる複数のねじ付きファスナーと係合するための第1のカムのセット」及び「第2エンドプレート」が有する「前記ボディに固定された第2エンドプレートであって、前記複数のねじ付きファスナーと係合するための第2のカムのセット」と、「複数のねじ付きファスナーと係合するための部材のセット」であるという点で共通する。
そうすると、本件補正発明と引用発明は、「前記ボディに固定された第1のエンドプレートであって、前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間を延びる複数のねじ付きファスナーと係合するための部材のセットを有する前記第1のエンドプレートと、前記ボディに固定された第2エンドプレートであって、前記複数のねじ付きファスナーと係合するための第2の部材のセットを有する前記第2エンドプレート」を備える点で共通する。
オ 引用発明においては、「アースリング22、23は、固定具27a~27dにより円筒部24の内径とアースリング22、23の内径とが一致するように位置決めされ、さらにこのアースリング22、23は当接部30a~30dにより相手配管10、11のフランジ規格に対応するように固定されることとなり、本体21と、アースリング22及び23と、相手配管10及び11とが互いに内径部分で段差が生じることなく、一体として画一的に固定させることができる」ものであるところ、「本体21と、アースリング22及び23と、相手配管10及び11」が芯出しされていることは明らかである。
したがって、上記「エ」の点も踏まえると、本件補正発明と引用発明は「前記第1の部材のセット及び前記第2の部材のセットと前記複数のねじ付きファスナーとの係合が、前記流路を前記上流フランジ管及び前記下流フランジ管に関して芯出しし」ている点で共通する。
カ 引用発明における、「変換部26」が「接続部25を介して」「円筒部24」と「一体になって構成されて」いる構成は、本件補正発明における「前記トランスミッタは、ネックによって前記ボディに結合されて」いることに相当する。
(5)一致点及び相違点
前記(4)の対比の結果をまとめると、本件補正発明と引用発明の一致点及び相違点は、以下のとおりである。
ア 一致点
「 プロセス計器であって、
上流フランジ管と下流フランジ管の間に搭載するための、流路を有するウエハー型のボディと、
前記流路を通過するプロセス流体のパラメータを計測するための前記プロセス計器のボディに接続されたトランスミッタと、
前記ボディに固定された第1のエンドプレートであって、前記上流フランジ管と前記下流フランジ管の間を延びる複数のねじ付きファスナーと係合するための第1の部材のセットを有する前記第1のエンドプレートと、
前記ボディに固定された第2エンドプレートであって、前記複数のねじ付きファスナーと係合するための第2の部材のセットを有する前記第2エンドプレートと、を備え、
前記第1の部材のセット及び前記第2の部材のセットと前記複数のねじ付きファスナーとの係合が、前記流路を前記上流フランジ管及び前記下流フランジ管に関して芯出しし、
前記トランスミッタは、ネックによって前記ボディに結合されている、
プロセス計器。」
イ 相違点
(ア)相違点1
第1のエンドプレートと第2エンドプレートにそれぞれ設けられ、上流フランジ管と下流フランジ管の間を延びる複数のねじ付きファスナーと係合するための第1の部材のセットと第2の部材のセットが、本件補正発明においては、「第1のカムのセット」及び「第2のカムのセット」であるのに対して、引用発明においては、中心部に湾曲する方向に形成された円弧状の当接部30a、30b、30c、30dであり、カムのセットであるとはいえない点。
(イ)相違点2
ネックが、本件補正発明においては、「再配置可能な」ネックであり、当該「再配置可能なネックは、一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されており、前記一連の回転可能セグメントの各回転可能セグメントは、一方の側が他方の側よりも短い円筒状である」のに対して、引用発明においては、ネックは再配置可能ではない点。
(6)相違点についての判断
ア 相違点1について
引用文献2においては、「フランジ20と30の間に配置される、2つの離間した組のアライメントカム11を有するフランジレス配管部品であって、整列手段10の中心Cを中心として時計回り方向に回転することによって、整列手段10のアライメントカム11が各ボルト1を外側に押しやり、2つのフランジ20,30及び整列手段10は、所望の同軸位置にもたらされるフランジレス配管部品」が記載されている。引用発明と引用文献2に記載された技術は、2つのフランジの間に配置される部品の両フランジに対するアライメントを行って中心軸を合わせて接続する構造を有するという点で、技術分野及び機能を共通とするものである。したがって、引用発明において引用文献2に記載の位置合わせ手段としてのカム構造(アライメントカム11)を適用して、すなわち、第1のエンドプレートと第2エンドプレートにそれぞれ設けられ、上流フランジ管と下流フランジ管の間を延びる複数のねじ付きファスナーと係合するための第1の部材のセットと第2の部材のセットを、第1のカムのセット及び第2のカムのセットとすることにより、上記相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たものである。
イ 相違点2について
「再配置可能なネック」に関連する本願明細書の記載を参酌すると、次のように記載されている。下線は当審が付した。
「【0019】
図5Aは、ウエハー型流量計10に取り付けられたフレキシブルネック44の分解図、図5Bは、フレキシブルネック44の透視図である。フレキシブルネック44は、回転可能セグメント46を含んでいる。回転可能セグメント46は、他の回転可能セグメント46またはトランスミッタ16とのシール可能な係合のための稜部48を含んでいる。
【0020】
フレキシブルネック44は、流量計10の流量計ボディ14から延び、トランスミッタ16のハウジングを流量計ボディ14に接続している。流量計ボディ14とトランスミッタ16の間の電気接続は、フレキシブルネック44を通じて延びるワイヤ( 図示せず)によって為されている。フレキシブルネック44は、所望の長さ及び柔軟性を得るために、如何なる個数の回転可能セグメント46を有していてもよい。それぞれの回転可能セグメント46は、一方の端部に、それ自体を他の回転可能セグメント46に連結する稜部48を有している。回転可能セグメント46は、一方の側が他方の側よりも短い略円筒状である。したがって、回転可能セグメント46をねじると、フレキシブルネック44は、如何なる数の位置にもねじられ得る。このようにして、流量計ボディ14及びカム26を有するエンドプレート24の回転によって、計器流路12が管流路34と芯出しされた後、トランスミッタ16は最適な方向に再配置され得る。」
上記の記載を参酌すると、「再配置可能なネック」は、フレキシブルであるネックの意味であると理解される。
流量計の本体と信号変換器との間にあるネックがフレキシブルであるべきことは、引用文献3や引用文献4に記載されているように、流量計の分野で周知の設計指針である。したがって、このような周知の設計指針に沿って、引用発明の「接続部25」(「ネック」に相当する。)をフレキシブルにして、「再配置可能なネック」にすることは、当業者が適宜採用できる設計変更にすぎない。そして、曲げの具合を変化させることができる管の構造として、「一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されており、前記一連の回転可能セグメントの各回転可能セグメントは、一方の側が他方の側よりも短い円筒状である管構造」は、引用文献5、6に記載されているように周知のものである。したがって、流量計の分野で周知の設計指針に従って、ネックをフレキシブルにして、「再配置可能なネック」にする設計変更を行うに際して、フレキシブルなものにするための具体的構造として、上記周知の「一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されており、前記一連の回転可能セグメントの各回転可能セグメントは一方の側が他方の側よりも短い円筒状である管構造」を採用して、相違点2に係る本件補正発明の構成を有するようにすることは、当業者が適宜なしえる設計上の事項にすぎない。
ウ 作用効果について
本件補正発明の奏する作用効果には、引用発明と引用文献2に記載された技術事項並びに周知の事項から予測されるものを超える格別顕著なものは認められない。
(7)独立特許要件についての判断のまとめ
よって、本件補正発明は、引用発明、引用文献2に記載の技術事項と周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。
4 むすび
以上より、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願に係る発明
本件補正は、上記第2において述べたとおり却下されたので、本願の請求項1から請求項12に係る発明(以下、請求項の番号にしたがって「本件発明1」などという。)は、上記第2の1(1)の請求項1から請求項12に記載された事項により特定されるとおりのものである。
2 原査定における拒絶の理由2の概要
本件発明1~12は、以下の引用文献1、引用文献2に記載された発明、周知の技術事項に基づいて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。
1.特開平10-048015号公報
2.米国特許第3643983号明細書(周知技術を示す文献)
3.特開平08-166267号公報(周知技術を示す文献)
7.特開昭61-233282号公報(周知技術を示す文献)
3 引用文献に記載された発明等
上記引用文献1には、前記「第2」の「3」の「(3)」の「ア」の「(イ)」において記載したとおりの引用発明が記載されている。また、上記引用文献2、引用文献3及び引用文献7に記載された技術事項は、それぞれ、前記「第2」の「3」の「(3)」の「イ」、「ウ」及び「キ」において記載したとおりである。
4 対比・判断
(1) 引用発明との相違点
本件発明1は、本件補正発明における「回転可能セグメント」について「一方の側が他方の側よりも短い円筒状である」との限定を省いたものである。したがって、本件発明1と引用発明の相違点は、以下のとおりである。
ア 相違点ア
第1のエンドプレートと第2エンドプレートにそれぞれ設けられ、上流フランジ管と下流フランジ管の間を延びる複数のねじ付きファスナーと係合するための第1の部材のセットと第2の部材のセットが、本件発明1においては、第1のカムのセット及び第2のカムのセットであるのに対して、引用発明においては、中心部に湾曲する方向に形成された円弧状の当接部30a、30b、30c、30dであり、カムのセットであるとはいえない点。
イ 相違点イ
ネックが、本件発明1においては、「再配置可能」なネックであり、当該「再配置可能なネックは、一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されている」のに対して、引用発明においては、ネックは再配置可能ではない点。
(2)判断
ア 相違点アについて
相違点アは、上記の「第2」の「(5)」の「イ」の「(ア)」に示した相違点1と同一である。したがって、上記の「第2」の「(6)」の「ア」に示した理由と同様の理由により、相違点アに係る本件発明1の構成は、引用発明及び引用文献2に記載の技術事項に基づいて当業者が容易に想到しえたものである。
イ 相違点イについて
ネックがフレキシブルであるべきことは、引用文献2等に記載されているように、流量計の分野で周知の設計指針である。したがって、ネックをフレキシブルにして、「再配置可能なネック」にすることは、当業者が適宜採用できる設計上の事項にすぎない。
そして、フレキシブルな管の構造として、「一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されている管構造」は、引用文献7等に記載されているように周知のものである。したがって、流量計の分野で周知の設計指針に従って、ネックをフレキシブルにして、「再配置可能なネック」にする設計変更を行うに際して、フレキシブルな管の構造として、「一連の回転可能セグメントによって構成され、当該回転可能セグメントは、漏れのない回転を容易にするために、オスとメスの端部から構成されている管構造」を採用して、相違点イに係る本件発明1の構成を有するようにすることは、当業者が適宜なしえる設計上の事項にすぎない。
ウ 作用効果について
本件発明1の奏する作用効果には、引用発明と引用文献2に記載された技術事項並びに周知の事項から予測されるものを超える格別顕著なものは認められない。
第4 むすび
以上のとおり、本件発明1は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2019-015816