商標拒絶査定不服審判
2019-010229
ファミリーディスコ、ファミリー
- 審判番号
- 2019-010229
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2018-033757外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年08月02日
- 審決日
- 2021年03月04日
- 公報発行日
- 2021年04月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社エス・オー・プロモーション
- 【請求人代理人】小野尾 勝
- 【請求人代理人】山中 一郎
- 分類
- T18 .13 -WY (W41) / T18 .272-WY (W41)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 識別力・商標の種類(本文から自動判定・参考)
- 識別力あり(使用によるものを含む)標準文字
- 論点(本文から自動抽出・参考)
- 識別力品質表示役務の質品質誤認指定商品・役務の補正濃い色は判断部分で検討された論点、薄い色は本文中で触れているもの
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2018- 33757拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は、「FAMILY DISCO」の文字を標準文字で表してなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成30年3月23日に登録出願され、その後、指定役務については、当審における令和2年9月11日受付の手続補正書により、第41類「電子出版物の提供,通信ネットワークを利用した動画・画像の提供,映画の上映・制作又は配給,通信ネットワークを利用した音楽・音声の提供,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオ・コンパクトディスク・DVDの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く),書籍の制作,放送番組の制作における演出,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の開催,興行場の座席の手配,音響用又は映像用のスタジオの提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,映画機械器具の貸与,楽器の貸与,録音済み又は録画済みのビデオディスク・磁気テープ・磁気ディスク・光ディスク・光磁気ディスク・CD-ROM・DVDの貸与,通訳,翻訳」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『FAMILY DISCO』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中『FAMILY』の文字は『家族』の意味を、『DISCO』の文字は『レコードなどの音楽に合わせてリズミカルでテンポの速い踊りを楽しむ店。』の意味を有するから、全体として『家族のディスコ』の意味合いを容易に認識させる。そして、インターネット情報によると、家族連れを主な対象とするイベントの名称として、『ファミリー』の文字を冠した『ファミリーボウリングフェスティバル』や『ファミリーカラオケ』の文字が使用されており、更に、家族連れを主な対象としたディスコが行われている事実も認められる。そうすると、本願商標をその指定役務中『ディスコイベントの企画・運営又は開催,ディスコの提供』に使用するときには、これに接する取引者又は需要者は『家族連れを主な対象とするディスコ』に係る役務であることを認識するにすぎず、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。また、本願商標を、上記の役務以外の『娯楽の提供,娯楽・文化に関するイベントの企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),娯楽施設の提供』に使用するときは、役務の質について誤認を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、令和2年3月31日付け証拠調べ通知書によって通知し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。
4 証拠調べの結果に対する請求人の意見(要点)
請求人は、上記3の証拠調べ通知書に対し、令和2年5月15日受付けの意見書において、要旨以下のとおり述べた。
(1)本願商標は、請求人が、2002年頃から提供している役務の名称であり、2008年頃から継続使用され、有名雑誌、全国誌にも取り上げられ、既に請求人の業務に係る役務を表示する商標としてよく知られている。
証拠調べ1.(1)の「調布経済新聞」の記事については、ローカル情報にすぎず、同(2)「マハラジャミナミ」ウェブサイトについては、請求人がマハラジャ系列の店舗において複数のイベントに出演しているため、請求人に無断で摸倣されたものである。
(2)家族向けのイベントを「ファミリー○○」「FAMILY○○」と称している事例について、これらは家族連れがレジャーを楽しむ日中からオープンしていることが一般的であるが、ディスコは大人の社交場であり、ディスコイベントを家族向けに開催すること自体に特殊性がある。そもそも、家族連れを主な対象としたディスコという概念を生み出したのは請求人であり、「FAMILY DISCO」は、請求人が作り出した造語である。
5 当審における審尋及びこれに対する請求人の回答
当審は、令和2年8月28日付けで、審尋を発し、指定役務の一部を削除する補正についての検討を求めた。
これに対し、請求人は、前記1のとおり、令和2年9月11日受付の手続補正書を提出し、指定役務の一部を削除する補正を行った。
6 当審の判断
本願商標は、「FAMILY DISCO」の文字からなるところ、その構成中の「FAMILY」の文字が「家族」を意味する英語であり、「DISCO」の文字は、「レコードなどの音楽に合わせてリズミカルでテンポの速い踊りを楽しむ店。」を意味する語(いずれも、岩波書店「広辞苑 第7版」)であって、「ディスコイベントの企画・運営又は開催,ディスコの提供」の役務の分野において、「家族連れを主な対象とするディスコ」程の意味合いを認識させる場合があるとしても、補正後の本願の指定役務との関係においては、その役務の質を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に認識されるとはいい難いものである。
また、当審において職権をもって調査するも、補正後の指定役務を取り扱う業界において、「FAMILY DISCO」の文字が役務の質等を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実を発見することはできず、さらに、当該指定役務の取引者、需要者が、当該文字を役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
してみれば、本願商標は、これをその補正後の指定役務について使用しても、役務の質を表示するにすぎないものとはいえず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、かつ、役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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