特許訂正審判
2018-390191
予約管理装置、予約管理方法及びプログラム
- 審判番号
- 2018-390191
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2017-144531
- 登録番号
- 特許第6298564号(P6298564)
- 請求日
- 2018年11月30日
- 審決日
- 2019年01月17日
- 公報発行日
- 2019年04月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】株式会社 EPARK
- 【請求人代理人】特許業務法人スズエ国際特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 渡邊 聡
- 審判官 田中 秀樹
- 審判官 石川 正二
- 分類
- P141 .852-Y (G06Q)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第3項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6298564号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6298564号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔3、4〕について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件審判に係る特許第6298564号(以下、「本件特許」という。)は、平成29年7月26日に特許出願された出願(特願2017-144531号)であって、平成30年3月2日に特許権の設定登録がなされたものであり、平成30年11月30日に本件特許についての訂正審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨と内容
1.請求の趣旨
本件審判の請求は、特許第6298564号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項3及び4について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
2.訂正の内容
本件訂正の内容は以下のとおりである。
本件特許の請求項3に「前記第2のWebサイトにおいて前記店舗への予約が受け付けられた場合に前記第1のサーバ装置から送信されるメールを受信する」と記載されているのを、「前記第1のWebサイトにおいて前記店舗への予約が受け付けられた場合に前記第1のサーバ装置から送信されるメールを受信する」に訂正する。
請求項3の記載を引用する請求項4も同様に訂正する。
なお、本件特許の請求項3及び4は、一群の請求項であり、本件審判の請求は、特許法第126条第3項の規定に適合するものである。
第3 当審の判断
1 目的要件(特許法第126条第1項ただし書)について
本件訂正による訂正前の請求項3の「前記第2のWebサイトにおいて前記店舗への予約が受け付けられた場合に前記第1のサーバ装置から送信されるメールを受信する」との記載について検討する。
上記記載中の「第1のサーバ装置」に関して、当該請求項3が引用する請求項2が更に引用する請求項1には、「第1及び第2のWebサイトの各々を管理する第1及び第2のサーバ装置」と記載されている。すなわち、訂正前の請求項3の「前記第1のサーバ装置」という語句は、「第1のWebサイト」を管理するサーバ装置を意味する語句であって、「第2のWebサイト」を管理するサーバ装置を意味する語句ではない。
つまり、訂正前の請求項3には、「第2のWebサイト」において予約が受け付けられた場合に、当該「第2のWebサイト」ではなく「第1のWebサイト」を管理するサーバ装置である「第1のサーバ装置」からメールを受信することが文言上記載されている。
しかしながら、文言上記載されている、「第2のWebサイト」において予約が受け付けられた場合に「第1のサーバ装置」からメールを受信するという記載は、「第2のWebサイト」において予約が受け付けられたことを「第1のサーバ装置」は知り得ないことが明らかであることから、技術的に整合しない記載を含むものである。
一方、明細書の段落【0087】には、「ユーザがWebサイトAを介して対象店舗に対して新規予約を行った場合・・(中略)・・当該新規予約が受け付けられた旨を通知するためのメール(以下、予約完了メールと表記)がWebサーバ装置20aからユーザに対して送信される。」と記載されており、さらに、段落【0088】には、「なお、Webサーバ装置20aにおいては、当該Webサーバ装置20aからのメール(例えば、予約完了メール)の送信先として、予約管理装置10のメールアドレスが登録されているものとする。これによれば、Webサーバ装置20aからのメールは、ユーザに加えて、予約管理装置10に対しても送信される。」と記載されている。
つまり、明細書には、「WebサイトA」において予約が受け付けられた場合に、当該「WebサイトA」を管理する「Webサーバ装置20a」からメールを受信することが記載されている。
そして、明細書には、「WebサイトA」において予約が受け付けられた場合に「Webサーバ装置20a」からメールを受信すること以外の記載、特に、訂正前の請求項3に対応するような、「WebサイトB」において予約が受け付けられた場合に「Webサーバ装置20a」からメールを受信することは一切記載されていない。
上記を踏まえると、訂正前の請求項3の「前記第2のWebサイトにおいて前記店舗への予約が受け付けられた場合に前記第1のサーバ装置から送信されるメールを受信する」を、「前記第1のWebサイトにおいて前記店舗への予約が受け付けられた場合に前記第1のサーバ装置から送信されるメールを受信する」に訂正することは、明細書、特許請求の範囲又は図面の記載などから明らかな字句・語句の誤りを、本来の正しい記載に訂正しようとするものである。
してみると、本件訂正に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号の「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものである。
2 新規事項追加禁止要件(特許法第126条第5項)について
上記1で述べたとおり、訂正前の請求項3の「前記第2のWebサイトにおいて前記店舗への予約が受け付けられた場合に前記第1のサーバ装置から送信されるメールを受信する」との記載は、「前記第1のWebサイトにおいて前記店舗への予約が受け付けられた場合に前記第1のサーバ装置から送信されるメールを受信する」の誤記であって、それ以外の解釈をし得ないものである。そして、本件訂正は、当該誤記を訂正するものであり、本件訂正前後の特許請求の範囲の記載が示す内容に変化がないから、新たな技術的事項を導入するものではない。
よって、本件訂正は、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。
3 実質拡張変更禁止要件(特許法第126条第6項)について
上記2で述べたとおり、本件訂正による訂正前後の特許請求の範囲の記載が示す内容に変化がないから、本件訂正は、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではない。
よって、本件訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
4 独立特許要件(特許法第126条第7項)について
本件訂正に関連して、訂正後の発明について独立して特許を受けることができないとすべき事情は見当たらない。
よって、本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
第4 むすび
以上のとおり、本件審判の請求は、特許法第126条第3項の規定に適合するものである。そして、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項ないし第7項までの規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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