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特許訂正審判

2018-390096

入力制御方法、コンピュータ、および、プログラム

審判番号
2018-390096
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2013-554735
登録番号
特許第5935081号(P5935081)
請求日
2018年06月13日
審決日
2018年08月09日
公報発行日
2018年11月30日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】株式会社 JUICE DESIGN
  • 【請求人代理人】諌山 太郎
審判長/審判官
  • 審判長 ▲吉▼田 耕一
  • 審判官 千葉 輝久
  • 審判官 山田 正文
分類
P141 .851-Y (G06F) / P141 .853-Y (G06F) / P141 .856-Y (G06F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項3号特許法126条3項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第3項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条、特許法第29条、特許法第126条第7項、特許法第168条第5項、特許法第29条の2
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第5935081号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 特許第5935081号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1、2〕、〔3、4〕、〔5、6〕について訂正することを認める。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 特許第5935081号の請求項1-6に係る特許についての出願は、平成25年4月18日(国内優先権主張 平成24年4月18日)を国際出願日とする出願であって、平成28年5月20日にその特許権の設定登録がされ、その特許に対し、平成30年6月13日に本件訂正審判が請求された。 第2 請求 1.請求の趣旨 本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第5935081号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1、2〕、〔3、4〕、〔5、6〕について、一群の請求項ごとに訂正することを認める、との審決を求めるものである。 2.訂正の内容 (1)一群の請求項1、2に係る訂正 ア 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1に「コンピュータにおける入力制御方法であって、」と記載されているのを、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法であって、」に訂正する。(請求項1を引用する請求項2も同様に訂正する。) イ 訂正事項2 願書に添付した明細書の段落【0036】の「この場合、後述する力判定部102dは、接触時に所定の力を判定し、非接触時に所定の力を判定しないこととしてもよい。」との記載、段落【0039】の「この場合、表示画面に対して非接触の場合に、所定の押下力または摩擦力が検出されないものとし、表示画面に対して接触があった場合に、所定の押下力または摩擦力があったものとして検出してもよい。」との記載、段落【0077】の「(付記8) 付記3に記載のコンピュータにおいて、前記表示手段と前記位置入力手段は、フローティングタッチ機能付きタッチパネルであって、前記力判定手段は、前記表示手段への接触入力を検出した場合に、前記所定の摩擦力または押下力を検出したものとすること、を特徴とするコンピュータ。」との記載を削除する。 (2)一群の請求項3、4に係る訂正 ア 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3の最初に「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置であって、」との記載を追加する。(請求項3を引用する請求項4も同様に訂正する。) イ 訂正事項4 願書に添付した明細書の段落【0036】の「この場合、後述する力判定部102dは、接触時に所定の力を判定し、非接触時に所定の力を判定しないこととしてもよい。」との記載、段落【0039】の「この場合、表示画面に対して非接触の場合に、所定の押下力または摩擦力が検出されないものとし、表示画面に対して接触があった場合に、所定の押下力または摩擦力があったものとして検出してもよい。」との記載、段落【0077】の「(付記8) 付記3に記載のコンピュータにおいて、前記表示手段と前記位置入力手段は、フローティングタッチ機能付きタッチパネルであって、前記力判定手段は、前記表示手段への接触入力を検出した場合に、前記所定の摩擦力または押下力を検出したものとすること、を特徴とするコンピュータ。」との記載を削除する。 (3)一群の請求項5、6に係る訂正 ア 訂正事項5 特許請求の範囲の請求項5に「コンピュータに実行させるためのプログラムであって、」と記載されているのを、「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、」に訂正する。(請求項5を引用する請求項6も同様に訂正する。) イ 訂正事項6 願書に添付した明細書の段落【0036】の「この場合、後述する力判定部102dは、接触時に所定の力を判定し、非接触時に所定の力を判定しないこととしてもよい。」との記載、段落【0039】の「この場合、表示画面に対して非接触の場合に、所定の押下力または摩擦力が検出されないものとし、表示画面に対して接触があった場合に、所定の押下力または摩擦力があったものとして検出してもよい。」との記載、段落【0077】の「(付記8) 付記3に記載のコンピュータにおいて、前記表示手段と前記位置入力手段は、フローティングタッチ機能付きタッチパネルであって、前記力判定手段は、前記表示手段への接触入力を検出した場合に、前記所定の摩擦力または押下力を検出したものとすること、を特徴とするコンピュータ。」との記載を削除する。 第3 当審の判断 1.請求項1、2に係る訂正について(独立特許要件以外) (1)一群の請求項について 訂正前の請求項1、2は、訂正前の請求項1の記載を訂正前の請求項2が引用しているものであるから、一群の請求項である。 したがって、訂正特許請求の範囲の請求項1、2は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 (2)訂正事項1について ア 訂正の目的 訂正後の請求項1は、訂正前の請求項1の「コンピュータにおける入力制御方法」に対して、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法」と限定を加えたものであり、訂正後の請求項1を引用する訂正後の請求項2も同様である。 したがって、訂正事項1に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無 訂正事項1の「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで」、「操作入力の多様性を高める」ことは、本件明細書の段落【0057】~段落【0067】における【図6】のフローチャートの説明である「図6に示すように、まず、位置判定部102cは、タッチパネル114に対する接触を検出する(ステップSA-1)。・・・位置判定部102cによりタッチパネル114に対する接触が検出された場合(ステップSA-1,YES)、力判定部102dは、タッチパネル114に対して力Fが入力されたか否かを判定する(ステップSA-2)。・・・力判定部102dによりタッチパネル114に対する力Fが入力されたと判定された場合(ステップSA-2,YES)、表示制御部102aの表示態様変更部102bは、タッチパネル114に表示中の表示領域を遷移させる処理を行う(ステップSA-3)。・・・力判定部102dにより力Fの入力が検出されない場合(ステップSA-2,NO、または、ステップSA-4,NO)、表示制御部102aは、位置判定部102cにより更新判定される接触位置に従った処理(タッチ入力処理)を実行する。このタッチ入力処理は、タッチパネルに対して接触入力(スライド操作、タップ操作、フリック操作)があった場合に、実行される公知の情報処理であってもよい。」との記載、段落【0011】の「この発明によれば、従来のコンピュータにおいて、操作入力の多様性を高めることができる、入力制御方法、情報処理装置、および、プログラムを提供することができる。」との記載に基づくものである。 したがって、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 また、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)訂正事項2について 訂正事項2は、訂正事項1で「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うこと」と訂正し、接触操作において、力入力を伴う場合と力入力を伴わない場合を区別したことに伴い、発明の詳細な説明において、接触を力入力と同一視して上記区別ができなくなるような記載を削除し、請求項の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図る訂正である。 したがって、訂正事項2に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、訂正事項2は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、一群の請求項1、2について行うものであるのは明らかであるから、特許法第126条第4-6項の規定に適合するものである。 2.請求項3、4に係る訂正について(独立特許要件以外) (1)一群の請求項について 訂正前の請求項3、4は、訂正前の請求項3の記載を訂正前の請求項4が引用しているものであるから、一群の請求項である。 したがって、訂正特許請求の範囲の請求項3、4は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 (2)訂正事項3について ア 訂正の目的 訂正後の請求項3は、訂正前の請求項3の最初に「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置であって、」との記載を追加し、訂正前の請求項3の情報処理装置を限定したものであり、訂正後の請求項3を引用する訂正後の請求項4も同様である。 したがって、訂正事項3に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無 訂正事項3の「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置」は、本件明細書の段落【0057】~段落【0067】における【図6】のフローチャートの説明である「図6に示すように、まず、位置判定部102cは、タッチパネル114に対する接触を検出する(ステップSA-1)。・・・位置判定部102cによりタッチパネル114に対する接触が検出された場合(ステップSA-1,YES)、力判定部102dは、タッチパネル114に対して力Fが入力されたか否かを判定する(ステップSA-2)。・・・力判定部102dによりタッチパネル114に対する力Fが入力されたと判定された場合(ステップSA-2,YES)、表示制御部102aの表示態様変更部102bは、タッチパネル114に表示中の表示領域を遷移させる処理を行う(ステップSA-3)。・・・力判定部102dにより力Fの入力が検出されない場合(ステップSA-2,NO、または、ステップSA-4,NO)、表示制御部102aは、位置判定部102cにより更新判定される接触位置に従った処理(タッチ入力処理)を実行する。このタッチ入力処理は、タッチパネルに対して接触入力(スライド操作、タップ操作、フリック操作)があった場合に、実行される公知の情報処理であってもよい。」との記載、段落【0011】の「この発明によれば、従来のコンピュータにおいて、操作入力の多様性を高めることができる、入力制御方法、情報処理装置、および、プログラムを提供することができる。」との記載に基づくものである。 したがって、訂正事項3は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 また、訂正事項3は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)訂正事項4について 訂正事項4は、訂正事項3で「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うこと」と訂正し、接触操作において、力入力を伴う場合と力入力を伴わない場合を区別したことに伴い、発明の詳細な説明において、接触を力入力と同一視して上記区別ができなくなるような記載を削除し、請求項の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図る訂正である。 したがって、訂正事項4に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、訂正事項4は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、一群の請求項3、4について行うものであるのは明らかであるから、特許法第126条第4-6項の規定に適合するものである。 3.請求項5、6に係る訂正について(独立特許要件以外) (1)一群の請求項について 訂正前の請求項5、6は、訂正前の請求項5の記載を訂正前の請求項6が引用しているものであるから、一群の請求項である。 したがって、訂正特許請求の範囲の請求項5、6は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 (2)訂正事項5について ア 訂正の目的 訂正後の請求項5は、訂正前の請求項5の「コンピュータに実行させるためのプログラム」に対して、「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラム」と限定を加えたものであり、訂正後の請求項5を引用する訂正後の請求項6も同様である。 したがって、訂正事項5に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 新規事項の追加及び特許請求の範囲の拡張又は変更の有無 訂正事項5の「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させる」ことは、本件明細書の段落【0057】~段落【0067】における【図6】のフローチャートの説明である「図6に示すように、まず、位置判定部102cは、タッチパネル114に対する接触を検出する(ステップSA-1)。・・・位置判定部102cによりタッチパネル114に対する接触が検出された場合(ステップSA-1,YES)、力判定部102dは、タッチパネル114に対して力Fが入力されたか否かを判定する(ステップSA-2)。・・・力判定部102dによりタッチパネル114に対する力Fが入力されたと判定された場合(ステップSA-2,YES)、表示制御部102aの表示態様変更部102bは、タッチパネル114に表示中の表示領域を遷移させる処理を行う(ステップSA-3)。・・・力判定部102dにより力Fの入力が検出されない場合(ステップSA-2,NO、または、ステップSA-4,NO)、表示制御部102aは、位置判定部102cにより更新判定される接触位置に従った処理(タッチ入力処理)を実行する。このタッチ入力処理は、タッチパネルに対して接触入力(スライド操作、タップ操作、フリック操作)があった場合に、実行される公知の情報処理であってもよい。」との記載、段落【0011】の「この発明によれば、従来のコンピュータにおいて、操作入力の多様性を高めることができる、入力制御方法、情報処理装置、および、プログラムを提供することができる。」との記載に基づくものである。 したがって、訂正事項5は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第126条第5項の規定に適合するものである。 また、訂正事項5は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。 (3)訂正事項6について 訂正事項6は、訂正事項5で「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させること」と訂正し、接触操作において、力入力を伴う場合と力入力を伴わない場合を区別したことに伴い、発明の詳細な説明において、接触を力入力と同一視して上記区別ができなくなるような記載を削除し、請求項の記載と発明の詳細な説明の記載との整合を図る訂正である。 したがって、訂正事項6に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 また、訂正事項6は、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、一群の請求項5、6について行うものであるのは明らかであるから、特許法第126条第4-6項の規定に適合するものである。 4.請求項1-6に係る訂正について(独立特許要件) (1)本件発明1-6 上記訂正事項1、3、5に係る訂正は、上述したとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるので、訂正後における特許請求の範囲の請求項1-6に記載された事項により特定される発明(以下、「本件発明1」、「本件発明2」、・・・、「本件発明6」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて、以下に検討する。 本件発明1-6は、次のとおりのものである。 「【請求項1】 表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法であって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップと、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ、当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる変更ステップと、 を含むことを特徴とする入力制御方法。 【請求項2】 請求項1に記載の入力制御方法において、 前記力入力ステップは、 前記力の方向を、直接または間接的に検出し、 前記変更ステップは、 前記力の方向に応じて、前記表示態様を変更すること を特徴とする入力制御方法。 【請求項3】 表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置であって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段と、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段と、 前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出手段により検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ、当該変更結果を当該表示対象に対する入力として記憶部に記憶させる変更手段と、 を備えたことを特徴とする情報処理装置。 【請求項4】 請求項3に記載の情報処理装置において、 前記力入力手段は、 前記力の方向を、直接または間接的に検出し、 前記変更手段は、 前記力の方向に応じて、前記表示態様を変更すること を特徴とする情報処理装置。 【請求項5】 コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップと、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ、当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる変更ステップと、 を実行させるためのプログラム。 【請求項6】 請求項5に記載のプログラムにおいて、 前記力入力ステップは、 前記力の方向を、直接または間接的に検出し、 前記変更ステップは、 前記力の方向に応じて、前記表示態様を変更すること を特徴とするプログラム。」 (2)関連訴訟における無効の抗弁 本件特許(特許第5935081号)に関し、東京地方裁判所において侵害訴訟(平成29(ワ)014142)が提起され、特許法第168条第5項に基づき裁判所より、特許無効の抗弁がされた旨の通知があった。その理由は以下のとおりである。 無効理由1:(拡大先願違反)本件特許の請求項3に係る発明は、乙第3号証(PCT/US2012/035992号(国際公開WO2012/158337A1))に記載された発明と同一であり、特許法第29条の2の規定により、特許を受けることができないものであるから、無効とすべきものである。 (被告第2準備書面第29-47頁を参照。) 無効理由2:(新規性欠如)本件特許の請求項3に係る発明は、乙第8号証(特開2007-212975号公報)に記載された発明であり、特許法第29条第1甲第3号に該当し、特許を受けることができないものであるから、無効とすべきものである。 (被告第4準備書面第36-56頁を参照。) 無効理由3:(新規性欠如)本件特許の請求項3に係る発明は、乙第9号証(特開2009-98086号公報)に記載された発明であり、特許法第29条第1甲第3号に該当し、特許を受けることができないものであるから、無効とすべきものである。 (被告第4準備書面第56-73頁を参照。) 無効理由4:(新規性欠如)本件特許の請求項3に係る発明は、乙第10号証(特開2002-22472号公報)に記載された発明であり、特許法第29条第1甲第3号に該当し、特許を受けることができないものであるから、無効とすべきものである。 (被告第4準備書面第73-81頁を参照。) (3)先願、引用例の記載事項 ア.先願1 上記無効理由1で引用された国際特許出願(以下、「先願1」という。)には、次の技術事項が記載されている。なお、下線は、当審にて付したものである。 「[0045] Fig. 5 illustrates a user 101 contacting the touch screen display 102 of computing device 100 with a force to select one of a plurality of overlaying interface elements. Computing device 100 is illustrated as a mobile phone or smart phone including a speaker 166 and microphone 164, but it should be understood that computing device 100 is not limited thereto. Fig. 5, by way of example, illustrates the touch screen display 102 displaying selectable entries 21 OA, 210B, and 2 IOC in an address book, where each entry includes overlaying interface elements in the form of a name 212, a telephone icon 214 and a text message icon 216. The contact of the user 101 with the touch screen display 102 is illustrated in Fig. 5 as a starburst 220. Throughout this document the larger the size of the illustrated starburst, the greater the force that is being applied to the touch screen display 102. The contact by user 101 produces relatively little force, as detected by force sensors 106 (shown in Fig. 2), and thus the name 212 is determined to be selected, which may cause the computing device 100 to display, e.g., information about the desired entry. If desired, the touch screen display 102 may provide an indication of which of the overlying interface elements is selected based on the magnitude of the force, as illustrated by box 213. Additionally, if desired, acceptance of a selection of an interface element may be caused by the user 201 quickly removing the contact with the touch screen display 102. In other words, the termination of the contact with the touch screen display 102 is detected and used to accept the selection. Further, the user may retain contact with the touch screen display 102 but the detection of a change in the force level applied to the touch screen display 102 may be used to select another of the interface elements. [0046] If the user 101 had applied greater force, as illustrated by starburst 222 on entry 210B, the telephone icon 214 for that entry would be selected. Selection of the telephone icon 214 may cause the touch screen display 102 to alter the display of the icon from semi-transparent to opaque, illustrated by the telephone icon 214 being darker than in other entries, or by generating a box 215 around the telephone icon 214 or any other desired manner. Selection of the telephone icon 214 may cause the computing device 100 to call the phone number associated with the entry. [0047] Application of even greater force, illustrated by starburst 224, may result in selection of text messaging icon 216, which may be displayed by altering the display of the icon from semi-transparent to opaque, by generating a box 217 around the text icon 216 or in any other desired manner. Selection of the text icon 216 may cause the computing device 100 to initiate a text message to the number associated with the entry. [0048] As can be seen in Fig. 5, the contact with the touch screen display 102, illustrated by starburst 220, 222, and 224, need not be directly on the specific element desired to be selected, rather the magnitude of the force of the contact is used to determine which interface element is selected. It should be noted, however, that the location of the contact on the touch screen display 102 may be used to determine which group of overlaying interface elements, e.g., which entry 210A, 210B, or 210C, is being selected. 」 (訳)「[0045]図5は、ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択することを示す。コンピューティング・デバイス100はスピーカ166およびマイクロフォン164を含む携帯電話またはスマート・フォンとして示されているが、コンピューティング・デバイス100はそれに限られないことは理解される。図5は、例として、アドレス帳の中の選択可能なエントリ210A、210B、および210Cを表示するタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を示す。各エントリは、重なり合うインタフェース要素を名前212、電話アイコン214およびテキスト・メッセージ・アイコン216の形で含む。ユーザ101のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102との接触は図5において星形220で示されている。 本明細書にわたって、示した星形の大きさが大きいほど、タッチ・スクリーン・ディスプレイ102に加えられている力は大きい。ユーザ101による接触は(図2に示す)力センサ106により検出されるように比較的弱い力を生み出すので、名前212が選択されることになる。これにより、コンピューティング・デバイス100に例えば所望のエントリに関する情報を表示させることができる。必要ならば、ボックス213で示すように、タッチ・スクリーン・ディスプレイ102が、重なり合うインタフェース要素のうちどれが選択されるかを力の大きさに基づいて示してもよい。さらに、必要ならば、ユーザ201がタッチ・スクリーン・ディスプレイ102との接触をすぐに離すことによって、インタフェース要素の選択結果を受け入れてもよい。換言すれば、タッチ・スクリーン・ディスプレイ102との接触の終了を検出し、当該終了を用いて選択結果を受け入れる。さらに、ユーザがタッチ・スクリーン・ディスプレイ102との接触を維持し、タッチ・スクリーン・ディスプレイ102に加えられた力レベルの変化の検出結果を用いて別のインタフェース要素を選択してもよい。 [0046]エントリ210B上の星形222で示すようにユーザ101がより強い力を加えた場合、そのエントリに対して電話アイコン214が選択されることになる。電話アイコン214が選択されたことにより、タッチ・スクリーン・ディスプレイ102にアイコンの表示を半透明から不透明に変更することができる。これは、電話アイコン214を他のエントリより暗くすることによって、または、電話アイコン214の周囲に箱215を生成することもしくは他の任意の望ましい方式によって示される。電話アイコン214が選択されることによって、コンピューティング・デバイス100が当該エントリに関連付けられた電話番号に電話をかけるようにしてもよい。 [0047]星形224により示すように、さらに強い力が加わった結果、テキスト・メッセージ・アイコン216が選択されてもよい。当該アイコンの表示を半透明から不透明に変更することによって、テキスト・アイコン216の周囲に箱217を生成することもしくは他の任意の望ましい方式によって、テキスト・メッセージ・アイコン216を表示してもよい。テキスト・アイコン216が選択されることによって、コンピューティング・デバイス100が当該エントリに関連付けられた番号に対してテキスト・メッセージを開始するようにしてもよい。 [0048]図5から分かるように、星形220、222、および224で示すタッチ・スクリーン・ディスプレイ102との接触が、選択したい特定の要素に対して直接行われる必要はなく、当該接触の力の大きさを用いてどのインタフェース要素が選択されるかを判定する。しかし、タッチ・スクリーン・ディスプレイ102上の接触位置を使用してどの重なり合うインタフェース要素のグループ、例えばエントリ210A、210B、または210Cのうちどれが選択されているかを判定してもよいことに留意されたい。」 イ.引用例1 上記無効理由2で引用された特開2007-212975号公報(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに次の技術事項が記載されている。なお、下線は、当審にて付したものである。 「【0044】 [構成の説明] 図1は、本発明の経路表示装置の機能が組み込まれたナビゲーション装置20の概略構成を示すブロック図である。」 「【0053】 体感器31は、ソレノイドやモータ等の振動機能を有する部品から構成され、制御部29からの指令によってユーザが体感可能な程度に振動する。 検知器32は、感圧方式,電磁誘導方式,静電容量方式等のセンサにより、ユーザが検知器32に触れたこと、及び、離れたことを検知することができる。」 「【0056】 図2(b)は、図2(a)において破線で示す切断面Aによって表示部26を切断した断面図である。図2(b)に示すように、ユーザ側に板状の検知器32が配置され、ユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知することができるようになっている。そして、その検知器32のユーザ側と反対側の面には、同じく板状の液晶パネル26aが密着して配置されている。そして、検知器32と反対側の面の液晶パネル26aには導光板26bが配置されている。導光板26bは、上端と下端に配置された光源26cから発せられた光を導き、ユーザに液晶パネル26aが発光しているように見せるようになっている。なお、導光板26bのユーザ側と反対側には、体感器31が等間隔で複数配置されており、各体感器31は、制御部29からの指令により個別に動作するようになっている。」 「【0057】 [動作の説明] 次に、制御部29が実行する処理のうち、本発明に関連する処理であるオンルートスクロール処理について図3のフローチャートを用いて説明する。オンルートスクロール処理以外の処理(例えば、現在地表示処理や経路算出処理や経路案内処理等)については、広く知られた一般的な処理であるため説明を省略する。 【0058】 オンルートスクロール処理の実行が開始されるのは、操作スイッチ群22、リモコンセンサ23b、又は検知器32がオンルートスクロール処理を意味する指令をユーザから受け付けた際である。ユーザの視点で言えば、目的地への出発前に全走行ルートを確認したい際や、経路案内中に走行ルートを確認したい際である。なお、オンルートスクロール処理が開始されるためには、既に目的地が設定されておりその目的地までの経路が算出されていることが前提である。 【0059】 制御部29は、オンルートスクロール処理の実行を開始すると、まず、表示部26に検知器32に触れる旨を表示する(S100)。本実施例では検知器32と表示部26とが一体になっているため、例えば「ディスプレイに触れるとオンルートスクロールを開始します」というメッセージを表示部26に表示させる。なお、以下の説明においては、検知器32に対する接触操作と表示部26に対する接触操作とを、相互に同じことを意味しているものとして記載する。 【0060】 続いて、制御部29は、ユーザによって検知器32が触れられ、検知器32が検知状態にあるか否かを判定する(S105)。検知器32は検知状態にあると判定した場合は(S105:Yes)、S110へ処理を移行し、検知器32は検知状態にないと判定した場合は(S105:No)、検知状態になるまで本ステップにとどまる。 【0061】 検知状態にあると判定した場合に進むS110では、検知器32上のユーザによって操作された位置を検出する。そして、オンルートスクロールを開始する(S115)。オンルートスクロールというのは、経路上を移動する点(移動点)を表示面上の基準点に一致させた地図をスクロールさせるものであるが、本実施形態ではS110で検出した位置に基準点を移動した後に、オンルートスクロールを開始するようになっている。なお、移動点の経路上における初期位置は、出発地点(本オンルートスクロール処理が目的地への出発前に全走行ルートを事前に確認する旨を意味する指令を受け付けたことによって開始された場合)、又は、現在地点(本オンルートスクロール処理が経路案内中に走行ルートを確認する旨の指令を受け付けたことによって開始された場合)、又は、オンルートスクロール停止時の地点(オンルートスクロールを一旦停止していた場合)である。」 「【0078】 (3)触れられた位置が基準点でないとスクロールしない場合 また、上述した2つの場合と異なり、基準点がユーザによって触れられている場合にのみオンルートスクロールを行うようになっていてもよい。つまり、図6に示すオンルートスクロール処理のフローチャートのように、オンルートスクロール処理開始後、まず、自車位置マークに触れる旨を表示部26に表示させる(S100a)。そして、続くS105aにおいて、自車位置マークがユーザによって触れられたか否かを判定する。自車位置マークがユーザによって触れられていると判定した場合は(S105a:Yes)、S115へ処理を移行し、自車位置マークに触れられていないと判定した場合は(S105:No)、自車位置マークがユーザによって触れられるまで本ステップにとどまる。 【0079】 自車位置マークがユーザによって触れられていると判定した場合に進むS115では、オンルートスクロールを開始する。このステップ以降の処理は上述したものと同じであるため説明を省略する。 【0080】 次に、このように、触れられた位置が基準点であったときに限りオンルートスクロールを開始するようになっている場合において、表示部26に表示される経路図の実例を図7を用いて説明する。図7(a)に示す経路図501は、オンルートスクロール開始直後の状態である。図7(a)に示すように経路図501には、経路Aと、報知ポイントBと、自車位置マークC(上述した移動点に対応)と、経路の全体を示す全体経路図Dとが描かれている。なお、指Eの先端が自車位置マークCを触れていることが確認できる。 【0081】 オンルートスクロールが進み、自車位置マークCが報知ポイントBに到達すると、図7(b)に示すように、指Eの位置に対応する(液晶パネル26aや導光板26bを挟んだ指Eの反対側に位置する)体感器31が作動し、指Eに振動を伝える。また、経路図511の上端に経路関連情報513が表示される。なお、表示されている情報としては、「○○付近で事故発生です」という情報に加え、時間情報として「到着予定18:15頃」という情報も表示されている。したがって、ユーザは事故発生地点に到着する時刻が18:15頃ということを事前に把握することができる。なお、この時間情報の表示は、本例のように時刻として表示させるか、又は現在時刻からの相対時間として表示させるかを、予めユーザの操作により表示設定情報として制御部29に記憶させておくとよい。そして、経路関連情報に時刻情報が含まれていた場合には、記憶させておいた表示設定情報にしたがい、時刻として表示させるか、現在時刻からの相対時間として表示させるかを選択するようになっているとよい。このようになっていれば、ユーザがより早く、正確に時刻情報を認識することができる。 【0082】 その後、ユーザが表示部26を触り続ければ、図7(c)に示すように、自車位置マークCが報知ポイントBを通過した後もオンルートスクロールが引き続き実行される。 このように、触れられた位置が基準点であったときに限りオンルートスクロールを開始するようになっていれば、誤って表示部26の表示面を触れてしまった場合にオンルートスクロールが実行されてしまうということがなくなる。したがって、本例は表示部26の周りにメカニカルなキースイッチが配置されているような場合に適していると言える。」 ウ.引用例2 上記無効理由3で引用された特開2009-98086号公報(以下、「引用例2」という。)には、図面とともに次の技術事項が記載されている。なお、下線は、当審にて付したものである。 「【0001】 本発明は、ナビゲーション装置に関し、特に、ユーザの操作により地図情報の縮尺(スケール)変更やスクロールを実行可能なナビゲーション装置に関する。」 「【0038】 図3は、拡大スクロールおよび縮小スクロールの処理の流れ示すフロー図である。本フローは、ナビゲーション装置1の起動により開始される。後述するように、拡大スクロールとは、地図のスケールを大きくする処理と、地図のスクロール処理が並行して行われることをいう。また、縮小スクロールとは、地図のスケールを小さくする処理と、地図のスクロール処理が並行して行われることをいう。 【0039】 ここで、拡大・縮小スクロール処理と、スケール変更を伴わない通常のスクロール処理は、例えば、ユーザの操作により、タッチ入力検出装置13や入力装置14などを介して、スクロール機能を動作させるための指示がされると待ち受け状態になるものとする。この状態において、ディスプレイ12には、図4に示すようなUI(User Interface)画面が表示される。 【0040】 図4は、スケール変更およびスクロール操作のUI(User Interface)画面例を示す図である。図4(A)に示すように、ディスプレイ12には、地図300と、現在位置マーク302が表示される。もちろん経路情報などが表示されてもよい。また、ディスプレイ12には、拡大スクロールボタン310と、縮小スクロールボタン312が表示される。ここで、「+」は拡大を、「-」は縮小を意味している。拡大スクロールボタン310および縮小スクロールボタン312は、ディスプレイ12の上下左右の各辺に対応する4方向にそれぞれ表示される。拡大スクロールボタン310は、縮小スクロールボタン312よりも外側に表示される。もちろん、ボタンの形状、配置、表記の仕方などはこれに限られない。例えば、縮小スクロールボタン312を、拡大スクロールボタン310よりも外側に配置してもよい。また、例えば、図4(B)に示すように、拡大スクロールボタン310および縮小スクロールボタン312、8方向にそれぞれ表示するようにしてもよい。 【0041】 上記の拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312がタッチされた場合の処理の概要について説明する。拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされる。また、スクロールと同時に(並行して)、ボタンに対応するスケール(拡大若しくは縮小)へのスケール変更が行われる。このように、ユーザは、1つのボタンでスクロールおよびスケール変更の操作を行うことができる。 【0042】 なお、スケール変更およびスクロール操作を受け付けるUI画面は、図4(A)、(B)に示すように、スクロール方向に対応するボタンを設ける構成に限られない。例えば、図4(C)に示すように、スケール変更およびスクロール操作を受け付けるための、拡大スクロール領域315(点線314と316の間に挟まれた領域)と、縮小スクロール領域317(点線316に囲まれた領域)を設ける構成とすることもできる。拡大スクロール領域315および縮小スクロール領域317は、ディスプレイ12の中心を円く取り囲む所定の幅を持つ帯状の領域である。この場合、拡大スクロール領域315若しくは縮小スクロール領域317内で、ユーザのタッチ操作が行われると、ディスプレイ12の中心からタッチ位置へ向かう方向に画面がスクロールされる。また、スクロールと同時に、タッチ位置が属する領域の示すスケール(拡大若しくは縮小)へのスケール変更が行われる。拡大スクロール領域315および縮小スクロール317をユーザが認識するための目安として、拡大スクロールボタン310および縮小スクロール312を表示するようにしてもよい。また、拡大スクロール領域315若しくは縮小スクロール領域317上のディスプレイ12の中心から遠い位置ほどスクロールスピードが上がるようにしてもよい。なお、拡大スクロール領域315若しくは縮小スクロール領域317の配置やスクロールの方向は、ディスプレイ12の中心を基準としなくてもよく、例えば、表示された地図の中心を基準としてもよい。」 エ.引用例3 上記無効理由4で引用された特開2002-22472号公報(以下、「引用例3」という。)には、図面とともに次の技術事項が記載されている。なお、下線は、当審にて付したものである。 「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ナビゲーション装置の表示装置、ナビゲーション装置の表示方法及びナビゲーション装置の表示処理のためのコンピュータプログラムを記憶した媒体に関し、特に入力手段の選択に基づく表示または入力手段の表示シンボルの切り換えに関する。」 「【0015】表示シンボルデータは、ディスプレイ33に表示されるアイコンなどの表示データである。この表示シンボル60は場合によってディスプレイに分割表示された複数の地図/図形/図である。この表示シンボル60は、後述する複数のキースイッチに対応しており、クリックまたは入力動作されると、情報が入力され、各種処理(処理)が行わる。この処理は、データの入力、出力、転送、表示、記憶、消去、書き込み、読み出し、選択、切り換えである。 【0016】上記処理は、文字の入力、表示画面のスクロール、シフトまたは移動、処理内容のメニューの選択であり、また、ナビゲーションのための出発地、現在位置、目的地または立ち寄り地の設定、選択、変更、決定若しくは切り換え、案内経路または探索経路の一部または全部の設定、選択、変更、決定若しくは切り換え、または地理的表示情報、地図情報または道路情報の設定、選択、変更、決定若しくは切り換えである。」 「【0024】入出力装置30は、ディスプレイ33、タッチスイッチ34、プリンタ35及びスピーカ13から構成される。ディスプレイ33には、ナビゲーション動作中に経路の案内情報が表示される。タッチスイッチ34は、ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されている。透明のタッチスイッチ34は、例えば、透明電極で構成された接触スイッチまたは、圧電スイッチ等で構成される。 【0025】このタッチスイッチ34からは、ナビゲーション装置に対して、出発地、目的地、通過地点等の目的地設定に必要な情報が選択され、入力される。プリンタ35では、通信インターフェイス8を介して出力される地図や施設ガイド等の各種情報が印刷される。スピーカ13からは音声で使用者に各情報が報知される。なお、プリンタ35は、無くても良い。 【0026】上記ディスプレイ33は、CRT、液晶ディスプレイまたはプラズマディスプレイ等であり、広いワイド画面を有していてもよく、場合によって分離できる2枚以上の液晶ディスプレイが並列して構成される。そして、各液晶ディスプレイに、各々、独立した情報が表示されたり、複数の液晶ディスプレイにわたる連続的な地図情報が表示される。」 「【0036】(2)リモコン50 図2はリモコン50を示す。このリモコン50によって図1の上記ナビゲーション装置に対する各種設定が実行される。このリモコン50の上記面中央には方形状の凹部51が形成され、この凹部51の中の底面には3列×4段=12個のキースイッチ(入力手段、スイッチング手段)52が設けられている。このキースイッチ52を押すことによって、上記表示シンボル60が作動されて情報が入力され、上記各種処理が実行される。 【0037】このキースイッチ52の表面には楕円形状の突起の識別部56が設けられている。識別部56を指の先で触ることによって選択されたキースイッチ52またはキースイッチ52の選択された位置が視覚によらないで触覚的に識別される。これらキースイッチ52及び識別部56は情報を入力する手段の位置または領域を表している。 【0038】上記凹部51の内側面には、赤外線カプラ53が設けられ、この凹部51のどのキースイッチ52上に指、ペンまたはその他の入力媒体が入れられたかが検出される。この赤外線カプラ53は、凹部51の内の上側面及び下側面に3つずつ、凹部51の内の右側面及び左側面に4つずつ設けられ、それぞれが対になっており、各対の一方は発光タイプ、他方は受光タイプである。 【0039】これら赤外線カプラ53のそれぞれの発光はマトリックス制御によって順次切り換えられ、発光された赤外線カプラ53と受光すべき赤外線カプラ53の非受光に基づいて、上記指等の入れられた箇所が判別かつ検出される。この指の入れられた箇所に対応したキースイッチ52は、入力動作(操作、動作、スイッチング操作、スイッチング動作)まで達していないが、当該キースイッチ52が選択された状態である。 【0040】これにより、キースイッチ52が入力動作まで達しない状態において、複数のキースイッチ52のうち少なくとも1つが選択されたことが検出される。この検出結果に基づいて当該選択されたキースイッチ52に対応するディスプレイ33上の表示シンボル60の表示状態が後述するように変化される。 【0041】このリモコン50の上端面には赤外線発光部54が設けられ、上記赤外線カプラ53の選択内容つまりいずれかが選択されたかどうか及びどれが選択されたか、さらにはキースイッチ52の入力内容つまりいずれかが入力されたかどうか及びどれが入力されたかの情報が赤外線を使って発信される。この発信された情報は、上記ナビゲーション装置のリモコンインタフェイス15に送られ、情報が入力され各種処理が実行される。」 「【0077】(5)各種処理 図5は、上記ステップSB18のナビゲーションのための各種処理のフローチャートを示す。この処理では、現在位置処理(ステップSA1)、目的地設定処理(ステップSA2)、経路探索処理(ステップSA3)、経路選択処理(ステップSA4)、案内・表示処理(ステップSA5)及び、その他の処理(ステップSA6)が実行される。」 「【0083】この経路探索処理では、上記表示シンボル60のうち、9つの矢印の表示シンボル60に応じたキースイッチ52の操作が判別され、操作された表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされる。」 「【0103】本発明は上記実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記リモコン50の凹部51、キースイッチ52及び赤外線カプラ53は、場合によってナビゲーション装置のディスプレイ33の横に連結して設けられたり、ディスプレイ33と一体に設けられる。この場合、キースイッチ52は上記タッチスイッチ34で代用され、ディスプレイ33は凹部の中に設けられ、この凹部のディスプレイ33の周囲に赤外線カプラ53が設けられる。 【0104】場合によってディスプレイ33またはプレートの裏面にキースイッチ52が設けられ、ディスプレイ33またはプレートを押して傾斜させれば、同様にして情報が入力される。この場合、赤外線カプラ53はディスプレイ33またはプレートの表面に形成されたタッチスイッチで代用され、キースイッチ52はディスプレイ33またはプレートの裏に設けられたキースイッチで代用される。この場合ディスプレイ33またはプレートの表面に形成されたタッチスイッチを指でなぞれば、表示シンボル60を選択できる。そしてこの裏のキースイッチが1個であれば、ディスプレイ33またはプレートを傾斜させないで押すことができる。」 (4)対比・判断 ア.本件発明3、4について 事案に鑑みて、まず、本件発明3、4について検討する。 (ア)先願1との対比・判断 先願1には、特に、上記下線部の記載によれば、次の発明(以下、「先願発明1」という。)が記載されていると認められる。 [先願発明1] 「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択するコンピューティング・デバイス100であって、 タッチ・スクリーン・ディスプレイ102に、アドレス帳の中の選択可能なエントリ210A、210B、および210Cを表示し、各エントリは、重なり合うインタフェース要素を名前212、電話アイコン214およびテキスト・メッセージ・アイコン216の形で含み、 ユーザ101による接触は力センサ106により検出されるように比較的弱い力を生み出すので、名前212が選択されることになり、これにより、コンピューティング・デバイス100に例えば所望のエントリに関する情報を表示させることができ、 ユーザ101がより強い力を加えた場合、そのエントリに対して電話アイコン214が選択されることになり、電話アイコン214が選択されたことにより、タッチ・スクリーン・ディスプレイ102にアイコンの表示を半透明から不透明に変更することができ、これは、電話アイコン214を他のエントリより暗くすることによって、または、電話アイコン214の周囲に箱215を生成することもしくは他の任意の望ましい方式によって示され、電話アイコン214が選択されることによって、コンピューティング・デバイス100が当該エントリに関連付けられた電話番号に電話をかけるようにし、 さらに強い力が加わった結果、テキスト・メッセージ・アイコン216が選択され、当該アイコンの表示を半透明から不透明に変更することによって、テキスト・アイコン216の周囲に箱217を生成することもしくは他の任意の望ましい方式によって、テキスト・メッセージ・アイコン216を表示し、テキスト・アイコン216が選択されることによって、コンピューティング・デバイス100が当該エントリに関連付けられた番号に対してテキスト・メッセージを開始する、コンピューティング・デバイス100。」 本件発明3と先願発明1とを対比する。 先願発明1は、「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択するコンピューティング・デバイス100」であり、本件発明3とは、「情報処理装置」である点で一致する。 また、先願発明1は、「ユーザ101による接触は力センサ106により検出されるように比較的弱い力を生み出すので、名前212が選択されることにな」るが、このときの比較的弱い力を生み出すユーザによる接触は、力センサの出力がほぼ0である場合も含まれると解される。また、「ユーザ101がより強い力を加えた場合、そのエントリに対して電話アイコン214が選択されることにな」り、「さらに強い力が加わった結果、テキスト・メッセージ・アイコン216が選択され」るから、先願発明1は、ユーザがタッチ・スクリーン・ディスプレイにほぼ0の弱い力で接触したときと、より強い力やさらに強い力を加えたときとでは異なる処理がされるものである。 したがって、本件発明3と先願発明1とは、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置」である点で一致する。 先願発明1では、「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触」り、「ユーザ101による接触は力センサ106により検出される」から、この検出を行う手段は、本件発明3の「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段」に相当し、両者は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段」を備える点で一致する。 先願発明1は、「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択する」ものであり、「タッチ・スクリーン・ディスプレイ102に、アドレス帳の中の選択可能なエントリ210A、210B、および210Cを表示し、各エントリは、重なり合うインタフェース要素を名前212、電話アイコン214およびテキスト・メッセージ・アイコン216の形で含」む。このように「重なり合うインタフェース要素」を含む「エントリ」は複数あるから、ユーザが、どのエントリが含む重なり合うインタフェース要素の1つを選択しようとしているのか、すなわち、どのエントリを選択しようとしているのかを検出しなければならないのは明らかであり、先願発明1では、ユーザが触った位置を検出しているのは明らかである。この検出を行う手段は、本件発明3の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段」に相当し、両者は、「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段」を備える点で一致する。 上述したように、先願発明1では、ユーザが触った位置を検出し、どのエントリ210A、210B、および210Cを選択しようとしているのかを検出しているといえるから、選択されたエントリは、本件発明3の「前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象」に相当する(なお、先願1では、ユーザが触った位置によりエントリ210A、210B、および210Cを選択しているのであって、名前212を選択しているのではない。名前212は、力センサ106により比較的弱い力が検出されたことで選択される。図5では、名前212を指で触っているようすが示されているが、エントリ210Aを選択するためには、指で触る位置はエントリ210A内のどの位置でも同じ動作となると考えられる。したがって、選択された名前212は、本件発明3の「前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象」には相当しない。)。 したがって、本件発明3と先願発明1との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置であって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段と、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段と、 を備えたこと特徴とする情報処理装置。」である点。 [相違点] (相違点1) 本件発明3では、「前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出手段にて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ、当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる変更手段」を備えるのに対し、先願発明1は、そのような手段を備えていない点。 よって、本件発明3と先願1に記載された発明との間には相違点があるから、両者は同一であるということはできない。本件発明3の請求項3の記載を引用して記載した請求項4に係る本件発明4についても同様である。 (イ)引用例1との対比・判断 引用例1には、特に、上記下線部の記載によれば、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明1] 「経路表示装置の機能が組み込まれたナビゲーション装置20であって、 検知器32は、感圧方式のセンサにより、ユーザが検知器32に触れたこと、及び、離れたことを検知することができるものであり、 ユーザ側に板状の検知器32が配置され、ユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知することができるようになっており、その検知器32のユーザ側と反対側の面には、同じく板状の液晶パネル26aが密着して配置されており、 制御部29は、ユーザによって検知器32が触れられ、検知器32が検知状態にあるか否かを判定し(S105)、検知状態にあると判定した場合に、検知器32上のユーザによって操作された位置を検出し、オンルートスクロールを開始する(S115)ものであり、 オンルートスクロールというのは、経路上を移動する点(移動点)を表示面上の基準点に一致させた地図をスクロールさせるものであり、 基準点がユーザによって触れられている場合にのみオンルートスクロールを行うようになっていてもよく、その場合、自車位置マークがユーザによって触れられていると判定した場合に、オンルートスクロールを開始し、 オンルートスクロールが進み、自車位置マークCが報知ポイントBに到達すると、指Eの位置に対応する体感器31が作動し、指Eに振動を伝え、また、経路図511の上端に経路関連情報513が表示される、ナビゲーション装置。」 本件発明3と引用発明1とを対比する。 引用発明1の「ナビゲーション装置20」は、「情報処理装置」といえるものであるから、本件発明3と引用発明1は、「情報処理装置」である点では共通するものである。 引用発明1は、「検知器32が配置され」、「検知器32は、感圧方式のセンサにより、ユーザが検知器32に触れたこと、及び、離れたことを検知することができるものであ」るから、引用発明1の「検知器32」は、本件発明3の「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段」に相当し、両者は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段」を備える点で一致する。 引用発明1の「検知器32」は、「ユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知することができるようになって」いるから、引用発明1の「検知器32」は、本件発明3の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段」に相当し、両者は、「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段」を備える点で一致する。 引用発明1は、「基準点がユーザによって触れられている場合にのみオンルートスクロールを行うようになって」いる場合、「自車位置マークがユーザによって触れられていると判定した場合に、オンルートスクロールを開始」するもの(オンルートスクロールとは、経路上を移動する点(移動点)を表示面上の基準点に一致させた地図をスクロールさせるもの)であり、この場合、ユーザにより触られている自動車位置マークは、オンルートスクロールが開始されても基準点を動かずに、地図のみがスクロールされる。そのときには、相対的には、地図の経路上を自動車位置マークが移動するといえる。 引用発明1のこの動作は、本件発明3の「前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出手段にて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ」る「変更手段」の動作に相当する。 したがって、本件発明3と引用発明1とは、「前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出手段にて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更手段」を備えるといえる点で共通する。 したがって、本件発明3と引用発明1との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「情報処理装置であって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段と、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段と、 前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出手段により検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更手段と、 を備えたことを特徴とする情報処理装置。」である点。 [相違点] (相違点2) 本件発明3は、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置」であるのに対し、引用発明1は、そのような情報処理装置ではない点。 (相違点3) 「変更手段」が、本件発明3では、「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」のに対し、引用発明1では、変更結果をそのような入力として記憶させるとは特定されていない点。 上記相違点2について検討する。 本件発明3は、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置」である。 これに対し、引用発明1は、検知器にユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知し、オンルートスクロールを開始するものであって、表示画面への接触操作により処理を行う情報処理装置といえるにとどまり、該接触操作を、力入力を伴う場合と伴わない場合とに分け、それぞれの場合で互いに異なる処理を行うことまでは、引用例1に記載乃至示唆はされていないし、引用発明1において、そのようにする動機はない。 したがって、相違点3について検討するまでもなく、本件発明3が、引用例1に記載された発明であるということはできず、また、引用例1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。本件発明3の請求項3の記載を引用して記載した請求項4に係る本件発明4についても同様である。 (ウ)引用例2との対比・判断 引用例2には、特に、上記下線部の記載によれば、次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明2] 「ユーザの操作により地図情報の縮尺(スケール)変更やスクロールを実行するナビゲーション装置であって、 ディスプレイ12には、拡大スクロールボタン310と、縮小スクロールボタン312が表示され、拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ、また、スクロールと同時に(並行して)、ボタンに対応するスケール(拡大若しくは縮小)へのスケール変更が行われ、このように、ユーザは、1つのボタンでスクロールおよびスケール変更の操作を行うことができるナビゲーション装置。」 本件発明3と引用発明2とを対比する。 引用発明2の「ユーザの操作により地図情報の縮尺(スケール)変更やスクロールを実行するナビゲーション装置」は、ディスプレイ12に表示されたボタンにユーザがタッチして操作を行うものであるから、「表示画面への接触操作により処理を行う情報処理装置」といえるものであるから、本件発明3と引用発明2は、「表示画面への接触操作により処理を行う情報処理装置」である点では共通するものである。 引用発明2では、「拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ」るから、引用発明2は、ユーザによりタッチされた位置を検出する動作を行っているといえる。引用発明2のこの動作を行う手段は、本件発明3の「オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段」に相当し、両者は、「オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段」を備える点で一致する。 引用発明2で、「拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ」る場合、ユーザによりタッチされているボタンは動かずに、画面の地図のみがスクロールされる。そのときには、相対的には、画面の地図に対してボタンが移動するといえる。 引用発明2のこの動作を行う手段は、本件発明3の「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ」、「当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ」る「変更手段」に相当する。 したがって、本件発明3と引用発明2とは、「前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更手段」を備えるといえる点では共通する。 したがって、本件発明3と引用発明2との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「表示画面への接触操作により処理を行う情報処理装置であって、 オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段と、 前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更手段と、 を備えたことを特徴とする情報処理装置。」である点。 [相違点] (相違点4) 本件発明3は、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置」であるのに対し、引用発明2は、そのような情報処理装置ではない点。 (相違点5) 本件発明3は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段」、および、「前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出手段にて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ、当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる変更手段」を備えるのに対し、引用発明2では、そのような力入力検出手段、および、変更手段を備えない点。 上記相違点4について検討する。 本件発明3は、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置」である。 これに対し、引用発明2は、ディスプレイの拡大スクロールボタン若しくは縮小スクロールボタンが表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ、スクロールと同時に、ボタンに対応するスケール(拡大若しくは縮小)へのスケール変更が行われるものであって、表示画面への接触操作により処理を行う情報処理装置といえるにとどまり、該接触操作を、力入力を伴う場合と伴わない場合とに分け、それぞれの場合で互いに異なる処理を行うことまでは、引用例2に記載乃至示唆はされていないし、引用発明2において、そのようにする動機はない。 したがって、相違点5について検討するまでもなく、本件発明3が、引用例2に記載された発明であるということはできず、また、引用例2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。本件発明3の請求項3の記載を引用して記載した請求項4に係る本件発明4についても同様である。 (エ)引用例3との対比・判断 引用例3には、特に、下線部の記載によれば、実施例として次の装置が記載されていると認められる。 「ナビゲーション装置の入力手段の選択に基づく表示装置であって、 ディスプレイ33に表示されるアイコン等の表示シンボル60は、複数のキースイッチに対応しており、クリックまたは入力動作されると、情報が入力され、スクロール等の処理が行われ、 入出力装置30は、ディスプレイ33、タッチスイッチ34等から構成され、タッチスイッチ34は、ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されており、 リモコン50には方形状の凹部51が形成され、この凹部51の中の底面には3列×4段=12個のキースイッチ52が設けられており、上記凹部51の内側面には、赤外線カプラ53が設けられ、この凹部51のどのキースイッチ52上に指等の入力媒体が入れられたかが検出され、発光された赤外線カプラ53と受光すべき赤外線カプラ53の非受光に基づいて、上記指等の入れられた箇所が判別かつ検出され、この指の入れられた箇所に対応したキースイッチ52は、入力動作まで達していないが、当該キースイッチ52が選択された状態であり、この検出結果に基づいて当該選択されたキースイッチ52に対応するディスプレイ33上の表示シンボル60の表示状態が変化され、 ナビゲーションのための各種処理のうち経路探索処理では、上記表示シンボル60のうち、9つの矢印の表示シンボル60に応じたキースイッチ52の操作が判別され、操作された表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされる、装置。」 そして、引用例3の【0103】、【0104】には、この実施例の装置を変更する例が記載されており、その変更内容は、「赤外線カプラ53」、「キースイッチ52」を、それぞれ、「ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチ」、「ディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチ」で代用するものである。 上記実施例の装置に、このように代用する変更をした場合には、ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、表示シンボルが選択されて表示状態が変化され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された表示シンボル60に対応した処理がされるものとなるのは当業者に明らかである。 したがって、引用例3には、上記実施例の装置を変更する例として、次の発明(以下、「引用発明3」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明3] 「ナビゲーション装置の入力手段の選択に基づく表示装置であって、 ディスプレイ33には、アイコン等の表示シンボル60が表示され、 入出力装置30は、ディスプレイ33、タッチスイッチ34等から構成され、タッチスイッチ34は、ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されており、 ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、表示シンボル60が選択されて表示状態が変化され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された表示シンボル60に対応した処理がされ、 ナビゲーションのための各種処理のうち経路探索処理では、上記表示シンボル60のうち、9つの矢印の表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされる、装置。」 本件発明3と引用発明3とを対比する。 引用発明3は、「ナビゲーション装置の入力手段の選択に基づく表示装置」であるから、本件発明3とは、「情報処理装置」である点で一致する。 また、引用発明3は、「ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、表示シンボル60が選択されて表示状態が変化され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された表示シンボル60に対応した処理がされ」るものであって、タッチスイッチを指で触ったときと、さらにディスプレイ33を押してキースイッチを操作したときとでは異なる処理がされるから、本件発明3と引用発明3とは、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置」である点で一致する。 引用発明3の「さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作すること」は、該1個のキースイッチによって検出されるから、この1個のキースイッチは、本件発明3の「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段」に相当し、両者は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段」を備える点で一致する。 引用発明3の「ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ること」は、「ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されて」いる「タッチスイッチ34」によって検出されるから、この「タッチスイッチ34」は、本件発明3の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段」に相当し、両者は、「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段」を備える点で一致する。 引用発明3の「経路探索処理」では、ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、矢印の表示シンボルが選択され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された矢印の表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされることとなり、そのときには、操作された矢印の表示シンボルの表示は変化しないと考えられる。 したがって、引用発明3の経路探索処理を行う手段は、「前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出手段にて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ」る「変更手段」ということができる。 よって、本件発明3と引用発明3とは、「前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出手段にて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更手段」を備えるといえる点では共通するといえる。 したがって、本件発明3と引用発明3との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことで操作入力の多様性を高めた情報処理装置であって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出手段と、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力手段と、 前記位置入力手段にて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出手段にて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更手段と、 を備えたことを特徴とする情報処理装置。」である点。 [相違点] (相違点6) 「変更手段」が、本件発明3では、「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」のに対し、引用発明3は、変更結果をそのような入力として記憶させるとは特定されていない点。 相違点6について検討する。 本件発明3は、「変更手段」が、「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」ものである。 本件発明3のこの発明特定事項に関して、本件明細書の【0062】、【0035】には、次のように記載されている。 「【0062】 図8に示すように、利用者が表示要素「B」上の接触位置で左方向に力Fを加えた場合、表示態様変更部102bは、表示領域の遷移処理を開始する。図9は、表示領域の遷移処理によって、表示領域がWINDOW1からWINDOW2へ移行する途中の段階の表示画面例を示す図である。図9に示すように、表示態様変更部102bは、力Fが検出された時点で表示制御部102aにより表示中であった表示領域(背景の表示要素「WINDOW1」ならびに表示要素「A」,「B」,「C」)を表示画面に対して相対的に移動させ、この移動と連動して別の表示要素「WINDOW2」を表示させる。このとき、図9に示すように、表示態様変更部102bは、力Fが検出された時点での接触位置に対応する表示要素「B」については、表示領域の遷移処理の期間中、位置判定部102dにより更新判定される接触位置に保持しつづける。ここで、図10は、表示領域の遷移処理の終了段階の表示画面例を示す図である。」 「【0035】 これら記憶部106の各構成要素のうち、要素ファイル106aは、表示画面の表示要素として表示可能なデータを記憶する要素データ記憶手段である。例えば、要素ファイル106aは、アイコンや文字、記号、図形、立体表示対象などの表示対象となるデータを記憶してもよい。・・・(中略)・・・また、後述する制御部102の処理により、移動、回転、拡大・縮小された結果は、要素ファイル106aに反映されてもよい。例えば、要素ファイル106aのフォルダXに格納されていた表示対象Aが、表示制御によってフォルダYに移動された場合、要素ファイル106aは、制御部102の制御により、表示対象AのデータをフォルダXからフォルダYに移動させて保存する。」 これらの記載によれば、本件発明3の「当該変更結果」とは、例えば、表示要素「B」の背景の表示要素「WINDOW1」を表示要素「WINDOW2」に変更した結果であり、「当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」とは、例えば、表示対象となるアイコンのデータをフォルダXからフォルダYに移動させて保存することを意味しており、すなわち、例えば、表示要素(=表示対象)「B」の背景の表示要素「WINDOW1」を表示要素「WINDOW2」に変更した結果、表示要素(=表示対象)「B」のデータをフォルダXからフォルダYに移動させて保存することを意味しているといえる。 換言すれば、本件発明3の「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」とは、(背景の変更などの)変更結果を、(フォルダYに保存することなどの)表示対象に対する情報として記憶することを意味しているといえる。 これに対し、引用発明3においては「表示地図がスクロールされ」た結果が、本件発明3の「変更結果」に、また、引用発明3における「(例えば、右向きの)矢印の表示シンボル」が、本件発明3の「表示対象」に対応付けられる。 しかしながら、引用発明3では、「表示地図がスクロールされ」た結果は、「矢印の表示シンボル」自体に対する情報と特に関連はないから、引用例3には、「表示地図がスクロールされ」たという変更結果を、「矢印の表示シンボル」である表示対象に対する情報として記憶させようとする動機はない。 したがって、本件発明3は、引用例3に記載された発明であるということはできず、また、引用例3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということもできない。本件発明3の請求項3の記載を引用して記載した請求項4に係る本件発明4についても同様である。 (オ)その他 引用例1乃至3に記載された発明を組み合わせても、本件発明3、4は当業者が容易に発明をすることができたものであるといえる理由は見当たらない。 (カ)まとめ 他に、本件発明3、4が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。 したがって、訂正後における特許請求の範囲の請求項3、4に記載された事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであり、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 イ.本件発明1、2について (ア)先願1との対比・判断 先願1には、特に、上記下線部の記載によれば、次の発明(以下、「先願発明1’」という。)が記載されていると認められる。 [先願発明1’] 「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択する方法であって、 タッチ・スクリーン・ディスプレイ102に、アドレス帳の中の選択可能なエントリ210A、210B、および210Cを表示し、各エントリは、重なり合うインタフェース要素を名前212、電話アイコン214およびテキスト・メッセージ・アイコン216の形で含み、 ユーザ101による接触は力センサ106により検出されるように比較的弱い力を生み出すので、名前212が選択されることになり、これにより、コンピューティング・デバイス100に例えば所望のエントリに関する情報を表示させることができ、 ユーザ101がより強い力を加えた場合、そのエントリに対して電話アイコン214が選択されることになり、電話アイコン214が選択されたことにより、タッチ・スクリーン・ディスプレイ102にアイコンの表示を半透明から不透明に変更することができ、これは、電話アイコン214を他のエントリより暗くすることによって、または、電話アイコン214の周囲に箱215を生成することもしくは他の任意の望ましい方式によって示され、電話アイコン214が選択されることによって、コンピューティング・デバイス100が当該エントリに関連付けられた電話番号に電話をかけるようにし、 さらに強い力が加わった結果、テキスト・メッセージ・アイコン216が選択され、当該アイコンの表示を半透明から不透明に変更することによって、テキスト・アイコン216の周囲に箱217を生成することもしくは他の任意の望ましい方式によって、テキスト・メッセージ・アイコン216を表示し、テキスト・アイコン216が選択されることによって、コンピューティング・デバイス100が当該エントリに関連付けられた番号に対してテキスト・メッセージを開始する、方法。」 本件発明1と先願発明1’とを対比する。 先願発明1’は、「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択する方法」であり、本件発明1とは、「コンピュータにおける」「入力制御方法」である点で一致する。 また、先願発明1’は、「ユーザ101による接触は力センサ106により検出されるように比較的弱い力を生み出すので、名前212が選択されることにな」るが、このときの比較的弱い力を生み出すユーザによる接触は、力センサの出力がほぼ0である場合も含まれると解される。また、「ユーザ101がより強い力を加えた場合、そのエントリに対して電話アイコン214が選択されることにな」り、「さらに強い力が加わった結果、テキスト・メッセージ・アイコン216が選択され」るから、先願発明1’は、ユーザがタッチ・スクリーン・ディスプレイにほぼ0の弱い力で接触したときと、より強い力やさらに強い力を加えたときとでは異なる処理がされるものである。 したがって、本件発明1と先願発明1’とは、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法」である点で一致する。 先願発明1’では、「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触」り、「ユーザ101による接触は力センサ106により検出される」から、この検出される動作は、本件発明1の「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」に相当し、両者は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」を含む点で一致する。 先願発明1’は、「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択する」ものであり、「タッチ・スクリーン・ディスプレイ102に、アドレス帳の中の選択可能なエントリ210A、210B、および210Cを表示し、各エントリは、重なり合うインタフェース要素を名前212、電話アイコン214およびテキスト・メッセージ・アイコン216の形で含」む。このように「重なり合うインタフェース要素」を含む「エントリ」は複数あるから、ユーザが、どのエントリが含む重なり合うインタフェース要素の1つを選択しようとしているのか、すなわち、どのエントリを選択しようとしているのかを検出しなければならないのは明らかであり、先願発明1’では、ユーザが触った位置を検出しているのは明らかである。この検出する動作は、本件発明1の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」に相当し、両者は、「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」を含む点で一致する。 上述したように、先願発明1’では、ユーザが触った位置を検出し、どのエントリ210A、210B、および210Cを選択しようとしているのかを検出しているといえるから、選択されたエントリは、本件発明1の「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象」に相当する(なお、先願発明1’では、ユーザが触った位置によりエントリ210A、210B、および210Cを選択しているのであって、名前212を選択しているのではない。名前212は、力センサ106により比較的弱い力が検出されたことで選択される。図5では、名前212を指で触っているようすが示されているが、エントリ210Aを選択するためには、指で触る位置はエントリ210A内のどの位置でも同じ動作となると考えられる。したがって、選択された名前212は、本件発明1の「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象」には相当しない。)。 したがって、本件発明1と先願発明1’との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法であって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップと、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 を含むことを特徴とする入力制御方法。」である点。 [相違点] (相違点7) 本件発明1では、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ、当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる変更ステップ」を含むのに対し、先願発明1’は、そのようなステップを含まない点。 したがって、本件発明1と先願1に記載された発明とは同一であるということはできない。本件発明1の請求項1の記載を引用して記載した請求項2に係る本件発明2についても同様である。 (イ)引用例1との対比・判断 引用例1には、特に、上記下線部の記載によれば、次の発明(以下、「引用発明1’」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明1’] 「経路表示装置の機能が組み込まれたナビゲーション装置20の経路表示方法であって、 検知器32は、感圧方式のセンサにより、ユーザが検知器32に触れたこと、及び、離れたことを検知することができるものであり、 ユーザ側に板状の検知器32が配置され、ユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知することができるようになっており、その検知器32のユーザ側と反対側の面には、同じく板状の液晶パネル26aが密着して配置されており、 制御部29は、ユーザによって検知器32が触れられ、検知器32が検知状態にあるか否かを判定し(S105)、検知状態にあると判定した場合に、検知器32上のユーザによって操作された位置を検出し、オンルートスクロールを開始する(S115)ものであり、 オンルートスクロールというのは、経路上を移動する点(移動点)を表示面上の基準点に一致させた地図をスクロールさせるものであり、 基準点がユーザによって触れられている場合にのみオンルートスクロールを行うようになっていてもよく、その場合、自車位置マークがユーザによって触れられていると判定した場合に、オンルートスクロールを開始し、 オンルートスクロールが進み、自車位置マークCが報知ポイントBに到達すると、指Eの位置に対応する体感器31が作動し、指Eに振動を伝え、また、経路図511の上端に経路関連情報513が表示される、ナビゲーション装置の経路表示方法。」 本件発明1と引用発明1’とを対比する。 引用発明1’の「ナビゲーション装置20の経路表示方法」は、「ユーザが指で触れた操作」で「オンルートスクロールを開始する」ものであるから、本件発明1と引用発明1’は、「コンピュータにおける入力制御方法」である点では共通するものである。 引用発明1’は、「検知器32が配置され」、「検知器32は、感圧方式のセンサにより、ユーザが検知器32に触れたこと、及び、離れたことを検知することができるものであ」るから、引用発明1’の「検知器32」による検知は、本件発明1の「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」に相当し、両者は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」を含む点で一致する。 引用発明1’の「検知器32」は、「ユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知することができるようになって」いるから、引用発明1’の「検知器32」による検知は、本件発明1の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」に相当し、両者は、「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」を含む点で一致する。 引用発明1’は、「基準点がユーザによって触れられている場合にのみオンルートスクロールを行うようになって」いる場合、「自車位置マークがユーザによって触れられていると判定した場合に、オンルートスクロールを開始」するもの(オンルートスクロールとは、経路上を移動する点(移動点)を表示面上の基準点に一致させた地図をスクロールさせるもの)であり、この場合、ユーザにより触られている自動車位置マークは、オンルートスクロールが開始されても基準点を動かずに、地図のみがスクロールされる。そのときには、相対的には、地図の経路上を自動車位置マークが移動するといえる。 引用発明1’のこの動作は、本件発明1の「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ」る「変更ステップ」に相当する。 したがって、本件発明1と引用発明1’とは、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップ」を含むといえる点で共通する。 したがって、本件発明1と引用発明1’との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「コンピュータにおける入力制御方法であって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップと、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにより検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップと、 を含むことを特徴とする入力制御方法。」である点。 [相違点] (相違点8) 本件発明1は、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法」であるのに対し、引用発明1’は、そのような入力制御方法ではない点。 (相違点9) 「変更ステップ」が、本件発明1では、「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」のに対し、引用発明1’では、変更結果をそのような入力として記憶させるとは特定されていない点。 相違点8について検討する。 本件発明1は、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法」である。 これに対し、引用発明1’は、検知器にユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知し、オンルートスクロールを開始するものであって、表示画面への接触操作により処理を行うコンピュータにおける入力制御方法といえるにとどまり、該接触操作を、力入力を伴う場合と伴わない場合とに分け、それぞれの場合で互いに異なる処理を行うことまでは、引用例1に記載乃至示唆はされていないし、引用発明1’において、そのようにする動機はない。 したがって、相違点9について検討するまでもなく、本件発明1が、引用例1に記載された発明であるということはできず、また、引用例1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。本件発明1の請求項1の記載を引用して記載した請求項2に係る本件発明2についても同様である。 (ウ)引用例2との対比・判断 引用例2には、特に、上記下線部の記載によれば、次の発明(以下、「引用発明2’」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明2’] 「ナビゲーション装置に関し、ユーザの操作により地図情報の縮尺(スケール)変更やスクロールを実行する方法であって、 ディスプレイ12には、拡大スクロールボタン310と、縮小スクロールボタン312が表示され、拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ、また、スクロールと同時に(並行して)、ボタンに対応するスケール(拡大若しくは縮小)へのスケール変更が行われ、このように、ユーザは、1つのボタンでスクロールおよびスケール変更の操作を行うことができる方法。」 本件発明1と引用発明2’とを対比する。 引用発明2’の「ナビゲーション装置に関し、ユーザの操作により地図情報の縮尺(スケール)変更やスクロールを実行する方法」は、「コンピュータにおける入力制御方法」といえるものであるから、本件発明1と引用発明2’は、「コンピュータにおける入力制御方法」である点では共通するものである。 引用発明2’では、「拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ」るから、引用発明2’は、ユーザによりタッチされた位置を検出する動作を行っているといえる。引用発明2’のこの動作は、本件発明1の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」に相当し、両者は、「オブジェクトが表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」を含む点で一致する。 引用発明2’で、「拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ」る場合、ユーザによりタッチされているボタンは動かずに、画面の地図のみがスクロールされる。そのときには、相対的には、画面の地図に対してボタンが移動するといえる。 引用発明2’のこの動作は、本件発明1の「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ」、「当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ」る「変更ステップ」に相当する。 したがって、本件発明1と引用発明2’とは、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップ」を含むといえる点では共通する。 以上をまとめると、本件発明1と引用発明2’との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「コンピュータにおける入力制御方法であって、 オブジェクトが表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップと、 を含むことを特徴とする入力制御方法。」である点。 [相違点] (相違点10) 本件発明1は、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法」であるのに対し、引用発明2’は、そのような入力制御方法ではない点。 (相違点11) 本件発明1は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」、および、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ、当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる変更ステップ」を含むのに対し、引用発明2’では、そのような力入力検出ステップ、および、変更ステップを含まない点。 相違点10について検討する。 本件発明1は、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法」である。 これに対し、引用発明2’は、ディスプレイの拡大スクロールボタン若しくは縮小スクロールボタンが表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ、スクロールと同時に、ボタンに対応するスケール(拡大若しくは縮小)へのスケール変更が行われるものであって、表示画面への接触操作により処理を行う入力制御方法といえるにとどまり、該接触操作を、力入力を伴う場合と伴わない場合とに分け、それぞれの場合で互いに異なる処理を行うことまでは、引用例2に記載乃至示唆はされていないし、引用発明2’において、そのようにする動機はない。 したがって、相違点11について検討するまでもなく、本件発明1が、引用例2に記載された発明であるということはできず、また、引用例2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。本件発明1の請求項1の記載を引用して記載した請求項2に係る本件発明2についても同様である。 (エ)引用例3との対比・判断 引用例3には、特に、上記下線部の記載によれば、実施例として次の方法が記載されていると認められる。 「ナビゲーション装置の入力手段の選択に基づく表示方法であって、 ディスプレイ33に表示されるアイコン等の表示シンボル60は、複数のキースイッチに対応しており、クリックまたは入力動作されると、情報が入力され、スクロール等の処理が行われ、 入出力装置30は、ディスプレイ33、タッチスイッチ34等から構成され、タッチスイッチ34は、ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されており、 リモコン50には方形状の凹部51が形成され、この凹部51の中の底面には3列×4段=12個のキースイッチ52が設けられており、上記凹部51の内側面には、赤外線カプラ53が設けられ、この凹部51のどのキースイッチ52上に指等の入力媒体が入れられたかが検出され、発光された赤外線カプラ53と受光すべき赤外線カプラ53の非受光に基づいて、上記指等の入れられた箇所が判別かつ検出され、この指の入れられた箇所に対応したキースイッチ52は、入力動作まで達していないが、当該キースイッチ52が選択された状態であり、この検出結果に基づいて当該選択されたキースイッチ52に対応するディスプレイ33上の表示シンボル60の表示状態が変化され、 ナビゲーションのための各種処理のうち経路探索処理では、上記表示シンボル60のうち、9つの矢印の表示シンボル60に応じたキースイッチ52の操作が判別され、操作された表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされる、方法。」 そして、引用例3の【0103】、【0104】には、この実施例の方法を変更する例が記載されており、その変更内容は、「赤外線カプラ53」、「キースイッチ52」を、それぞれ、「ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチ」、「ディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチ」で代用するものである。 上記実施例の方法に、このように代用する変更をした場合には、ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、表示シンボルが選択されて表示状態が変化され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された表示シンボル60に対応した処理がされることとなる。 したがって、上記引用例3には、上記実施例の方法を変更する例として、次の発明(以下、「引用発明3’」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明3’] 「ナビゲーション装置の入力手段の選択に基づく表示方法であって、 ディスプレイ33には、アイコン等の表示シンボル60が表示され、 入出力装置30は、ディスプレイ33、タッチスイッチ34等から構成され、タッチスイッチ34は、ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されており、 ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、表示シンボル60が選択されて表示状態が変化され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された表示シンボル60に対応した処理がされ、 ナビゲーションのための各種処理のうち経路探索処理では、上記表示シンボル60のうち、9つの矢印の表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされる、方法。」 本件発明1と引用発明3’とを対比する。 引用発明3’は、「ナビゲーション装置の入力手段の選択に基づく表示方法」であり、本件発明1とは、「コンピュータにおける」「入力制御方法」である点で一致する。 また、引用発明3’は、「ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、表示シンボル60が選択されて表示状態が変化され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された表示シンボル60に対応した処理がされ」るものであって、タッチスイッチを指で触ったときと、さらにディスプレイ33を押してキースイッチを操作したときとでは異なる処理がされるから、本件発明1と引用発明3’とは、「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法」である点で一致する。 引用発明3’の「さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作すること」は、該1個のキースイッチによって検出されるから、この検出される動作は、本件発明1の「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」に相当し、両者は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」を含む点で一致する。 引用発明3’の「ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ること」は、「ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されて」いる「タッチスイッチ34」によって検出されるから、この検出される動作は、本件発明1の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」に相当し、両者は、「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」を含む点で一致する。 引用発明3’の「経路探索処理」では、ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、矢印の表示シンボルが選択され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された矢印の表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされることとなり、そのときには、操作された矢印の表示シンボルの表示は変化しないと考えられる。 したがって、引用発明3’の経路探索処理は、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ」るステップということができる。 よって、本件発明1と引用発明3’とは、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップ」を含むといえる点では共通するといえる。 したがって、本件発明1と引用発明3’との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理を行うことでコンピュータにおける操作入力の多様性を高める入力制御方法であって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップと、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップと、 を含むことを特徴とする入力制御方法。」である点。 [相違点] (相違点12) 「変更ステップ」が、本件発明1では、「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」のに対し、引用発明3’は、変更結果をそのような入力として記憶させるとは特定されていないない点。 相違点12について検討する。 本件発明1は、「変更手段」が、「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」ものである。 本件発明1のこの発明特定事項に関して、本件明細書の【0062】、【0035】には、次のように記載されている。 「【0062】 図8に示すように、利用者が表示要素「B」上の接触位置で左方向に力Fを加えた場合、表示態様変更部102bは、表示領域の遷移処理を開始する。図9は、表示領域の遷移処理によって、表示領域がWINDOW1からWINDOW2へ移行する途中の段階の表示画面例を示す図である。図9に示すように、表示態様変更部102bは、力Fが検出された時点で表示制御部102aにより表示中であった表示領域(背景の表示要素「WINDOW1」ならびに表示要素「A」,「B」,「C」)を表示画面に対して相対的に移動させ、この移動と連動して別の表示要素「WINDOW2」を表示させる。このとき、図9に示すように、表示態様変更部102bは、力Fが検出された時点での接触位置に対応する表示要素「B」については、表示領域の遷移処理の期間中、位置判定部102dにより更新判定される接触位置に保持しつづける。ここで、図10は、表示領域の遷移処理の終了段階の表示画面例を示す図である。」 「【0035】 これら記憶部106の各構成要素のうち、要素ファイル106aは、表示画面の表示要素として表示可能なデータを記憶する要素データ記憶手段である。例えば、要素ファイル106aは、アイコンや文字、記号、図形、立体表示対象などの表示対象となるデータを記憶してもよい。・・・(中略)・・・また、後述する制御部102の処理により、移動、回転、拡大・縮小された結果は、要素ファイル106aに反映されてもよい。例えば、要素ファイル106aのフォルダXに格納されていた表示対象Aが、表示制御によってフォルダYに移動された場合、要素ファイル106aは、制御部102の制御により、表示対象AのデータをフォルダXからフォルダYに移動させて保存する。」 これらの記載によれば、本件発明3の「当該変更結果」とは、例えば、表示要素「B」の背景の表示要素「WINDOW1」を表示要素「WINDOW2」に変更した結果であり、「当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」とは、例えば、表示対象となるアイコンのデータをフォルダXからフォルダYに移動させて保存することを意味しており、すなわち、例えば、表示要素(=表示対象)「B」の背景の表示要素「WINDOW1」を表示要素「WINDOW2」に変更した結果、表示要素(=表示対象)「B」のデータをフォルダXからフォルダYに移動させて保存することを意味しているといえる。 換言すれば、本件発明3の「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」とは、(背景の変更などの)変更結果を、(フォルダYに保存することなどの)表示対象に対する情報として記憶することを意味しているといえる。 これに対し、引用発明3’においては「表示地図がスクロールされ」た結果が、本件発明1の「変更結果」に、また、引用発明3’における「(例えば、右向きの)矢印の表示シンボル」が、本件発明1の「表示対象」に対応付けられる。 しかしながら、引用発明3’では、「表示地図がスクロールされ」た結果は、「矢印の表示シンボル」自体に対する情報と特に関連はないから、引用例3には、「表示地図がスクロールされ」たという変更結果を、「矢印の表示シンボル」である表示対象に対する情報として記憶させようとする動機はない。 したがって、本件発明1は、引用例3に記載された発明であるということはできず、また、引用例3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということもできない。本件発明1の請求項1の記載を引用して記載した請求項2に係る本件発明2についても同様である。 (オ)その他 引用例1乃至3に記載された発明を組み合わせても、本件発明1、2は当業者が容易に発明をすることができたものであるといえる理由は見当たらない。 (カ)まとめ 他に、本件発明1、2が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。 したがって、訂正後における特許請求の範囲の請求項1、2に記載された事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであり、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 ウ.本件発明5、6について (ア)先願1との対比・判断 先願1には、特に、上記下線部の記載によれば、次の発明(以下、「先願発明1’’」という。)が記載されていると認められる。 [先願発明1’’] 「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択するプログラムであって、 タッチ・スクリーン・ディスプレイ102に、アドレス帳の中の選択可能なエントリ210A、210B、および210Cを表示し、各エントリは、重なり合うインタフェース要素を名前212、電話アイコン214およびテキスト・メッセージ・アイコン216の形で含み、 ユーザ101による接触は力センサ106により検出されるように比較的弱い力を生み出すので、名前212が選択されることになり、これにより、コンピューティング・デバイス100に例えば所望のエントリに関する情報を表示させることができ、 ユーザ101がより強い力を加えた場合、そのエントリに対して電話アイコン214が選択されることになり、電話アイコン214が選択されたことにより、タッチ・スクリーン・ディスプレイ102にアイコンの表示を半透明から不透明に変更することができ、これは、電話アイコン214を他のエントリより暗くすることによって、または、電話アイコン214の周囲に箱215を生成することもしくは他の任意の望ましい方式によって示され、電話アイコン214が選択されることによって、コンピューティング・デバイス100が当該エントリに関連付けられた電話番号に電話をかけるようにし、 さらに強い力が加わった結果、テキスト・メッセージ・アイコン216が選択され、当該アイコンの表示を半透明から不透明に変更することによって、テキスト・アイコン216の周囲に箱217を生成することもしくは他の任意の望ましい方式によって、テキスト・メッセージ・アイコン216を表示し、テキスト・アイコン216が選択されることによって、コンピューティング・デバイス100が当該エントリに関連付けられた番号に対してテキスト・メッセージを開始する、プログラム。」 本件発明5と先願発明1’’とを対比する。 先願発明1’’は、「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択するプログラム」であり、本件発明5とは、「コンピュータに実行させるためのプログラム」である点で一致する。 また、先願発明1’’は、「ユーザ101による接触は力センサ106により検出されるように比較的弱い力を生み出すので、名前212が選択されることにな」るが、このときの比較的弱い力を生み出すユーザによる接触は、力センサの出力がほぼ0である場合も含まれると解される。また、「ユーザ101がより強い力を加えた場合、そのエントリに対して電話アイコン214が選択されることにな」り、「さらに強い力が加わった結果、テキスト・メッセージ・アイコン216が選択され」るから、先願発明1’’は、ユーザがタッチ・スクリーン・ディスプレイにほぼ0の弱い力で接触したときと、より強い力やさらに強い力を加えたときとでは異なる処理がされるものである。 したがって、本件発明5と先願発明1’’とは、「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラム」である点で一致する。 先願発明1’’では、「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触」り、「ユーザ101による接触は力センサ106により検出される」から、この検出される動作は、本件発明5の「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」に相当し、両者は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」を実行させる点で一致する。 先願発明1’’は、「ユーザ101が力を入れてコンピューティング・デバイス100のタッチ・スクリーン・ディスプレイ102を触って複数の重なり合うインタフェース要素の1つを選択する」ものであり、「タッチ・スクリーン・ディスプレイ102に、アドレス帳の中の選択可能なエントリ210A、210B、および210Cを表示し、各エントリは、重なり合うインタフェース要素を名前212、電話アイコン214およびテキスト・メッセージ・アイコン216の形で含」む。このように「重なり合うインタフェース要素」を含む「エントリ」は複数あるから、ユーザが、どのエントリが含む重なり合うインタフェース要素の1つを選択しようとしているのか、すなわち、どのエントリを選択しようとしているのかを検出しなければならないのは明らかであり、先願発明1’’では、ユーザが触った位置を検出しているのは明らかである。この検出する動作は、本件発明5の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」に相当し、両者は、「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」を実行させる点で一致する。 上述したように、先願発明1’’では、ユーザが触った位置を検出し、どのエントリ210A、210B、および210Cを選択しようとしているのかを検出しているといえるから、選択されたエントリは、本件発明5の「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象」に相当する(なお、先願発明1’’では、ユーザが触った位置によりエントリ210A、210B、および210Cを選択しているのであって、名前212を選択しているのではない。名前212は、力センサ106により比較的弱い力が検出されたことで選択される。図5では、名前212を指で触っているようすが示されているが、エントリ210Aを選択するためには、指で触る位置はエントリ210A内のどの位置でも同じ動作となると考えられる。したがって、選択された名前212は、本件発明5の「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象」には相当しない。)。 したがって、本件発明5と先願発明1’’との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップと、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 を実行させるためのプログラム。」である点。 [相違点] (相違点13) 本件発明5では、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ、当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる変更ステップ」を実行させるのに対し、先願発明1’’は、そのようなステップを実行させない点。 したがって、本件発明5と先願1に記載された発明とは同一であるということはできない。本件発明5の請求項5の記載を引用して記載した請求項6に係る本件発明6についても同様である。 (イ)引用例1との対比・判断 引用例1には、特に、上記下線部の記載によれば、次の発明(以下、「引用発明1’’」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明1’’] 「経路表示装置の機能が組み込まれたナビゲーション装置20の経路表示プログラムであって、 検知器32は、感圧方式のセンサにより、ユーザが検知器32に触れたこと、及び、離れたことを検知することができるものであり、 ユーザ側に板状の検知器32が配置され、ユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知することができるようになっており、その検知器32のユーザ側と反対側の面には、同じく板状の液晶パネル26aが密着して配置されており、 制御部29は、ユーザによって検知器32が触れられ、検知器32が検知状態にあるか否かを判定し(S105)、検知状態にあると判定した場合に、検知器32上のユーザによって操作された位置を検出し、オンルートスクロールを開始する(S115)ものであり、 オンルートスクロールというのは、経路上を移動する点(移動点)を表示面上の基準点に一致させた地図をスクロールさせるものであり、 基準点がユーザによって触れられている場合にのみオンルートスクロールを行うようになっていてもよく、その場合、自車位置マークがユーザによって触れられていると判定した場合に、オンルートスクロールを開始し、 オンルートスクロールが進み、自車位置マークCが報知ポイントBに到達すると、指Eの位置に対応する体感器31が作動し、指Eに振動を伝え、また、経路図511の上端に経路関連情報513が表示される、ナビゲーション装置の経路表示プログラム。」 本件発明5と引用発明1’’とを対比する。 引用発明1’’の「ナビゲーション装置20の経路表示プログラム」は、「コンピュータに実行させるためのプログラム」といえるのは明らかであるから、本件発明5と引用発明1’’は、「コンピュータに実行させるためのプログラム」である点では共通するものである。 引用発明1’’は、「検知器32が配置され」、「検知器32は、感圧方式のセンサにより、ユーザが検知器32に触れたこと、及び、離れたことを検知することができるものであ」るから、引用発明1’’の「検知器32」による検知は、本件発明5の「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」に相当し、両者は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」を実行させる点で一致する。 引用発明1’’の「検知器32」は、「ユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知することができるようになって」いるから、引用発明1’’の「検知器32」による検知は、本件発明5の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」に相当し、両者は、「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」を実行させる点で一致する。 引用発明1’’は、「基準点がユーザによって触れられている場合にのみオンルートスクロールを行うようになって」いる場合、「自車位置マークがユーザによって触れられていると判定した場合に、オンルートスクロールを開始」するもの(オンルートスクロールとは、経路上を移動する点(移動点)を表示面上の基準点に一致させた地図をスクロールさせるもの)であり、この場合、ユーザにより触られている自動車位置マークは、オンルートスクロールが開始されても基準点を動かずに、地図のみがスクロールされる。そのときには、相対的には、地図の経路上を自動車位置マークが移動するといえる。 引用発明1’’のこの動作は、本件発明5の「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ」る「変更ステップ」に相当する。 したがって、本件発明5と引用発明1’’とは、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップ」を実行させるといえる点で共通する。 したがって、本件発明5と引用発明1’’との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「コンピュータに実行させるためのプログラムであって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップと、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにより検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップと、 を実行させるためのプログラム。」である点。 [相違点] (相違点14) 本件発明5は、「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラム」であるのに対し、引用発明1’’は、そのようなプログラムではない点。 (相違点15) 「変更ステップ」が、本件発明5では、「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」のに対し、引用発明1’’では、変更結果をそのような入力として記憶されるとは特定されていない点。 相違点14について検討する。 本件発明5は、「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラム」である。 これに対し、引用発明1’’は、検知器にユーザが指で触れた操作をその位置と共に検知し、オンルートスクロールを開始するものであって、表示画面への接触操作により処理をコンピュータに実行させるためのプログラムといえるにとどまり、該接触操作を、力入力を伴う場合と伴わない場合とに分け、それぞれの場合で互いに異なる処理を行うことまでは、引用例1に記載乃至示唆はされていないし、引用発明1’’において、そのようにする動機はない。 したがって、相違点15について検討するまでもなく、本件発明5が、引用例1に記載された発明であるということはできず、また、引用例1に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。本件発明5の請求項5の記載を引用して記載した請求項6に係る本件発明6についても同様である。 (ウ)引用例2との対比・判断 引用例2には、特に、上記下線部の記載によれば、次の発明(以下、「引用発明2’’」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明2’’] 「ナビゲーション装置に関し、ユーザの操作により地図情報の縮尺(スケール)変更やスクロールを実行するプログラムであって、 ディスプレイ12には、拡大スクロールボタン310と、縮小スクロールボタン312が表示され、拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ、また、スクロールと同時に(並行して)、ボタンに対応するスケール(拡大若しくは縮小)へのスケール変更が行われ、このように、ユーザは、1つのボタンでスクロールおよびスケール変更の操作を行うことができるプログラム。」 本件発明5と引用発明2’’とを対比する。 引用発明2’’の「ナビゲーション装置に関し、ユーザの操作により地図情報の縮尺(スケール)変更やスクロールを実行する方法」は、「コンピュータに実行させるためのプログラム」といえるものであるから、本件発明5と引用発明2’’は、「コンピュータに実行させるためのプログラム」である点では共通するものである。 引用発明2’’では、「拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ」るから、引用発明2’’は、ユーザによりタッチされた位置を検出する動作を行っているといえる。引用発明2’’のこの動作は、本件発明5の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」に相当し、両者は、「オブジェクトが表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」を実行させる点で一致する。 引用発明2’’で、「拡大スクロールボタン310若しくは縮小スクロールボタン312が表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ」る場合、ユーザによりタッチされているボタンは動かずに、画面の地図のみがスクロールされる。そのときには、相対的には、画面の地図に対してボタンが移動するといえる。 引用発明2’’のこの動作は、本件発明5の「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ」、「当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ」る「変更ステップ」に相当する。 したがって、本件発明5と引用発明2’’とは、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップ」を実行させる点では共通する。 したがって、本件発明5と引用発明2’’との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「コンピュータに実行させるためのプログラムであって、 オブジェクトが表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップと、 を実行させるためのプログラム。」である点。 [相違点] (相違点16) 本件発明5は、「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラム」であるのに対し、引用発明2’’は、そのようなプログラムではない点。 (相違点17) 本件発明5は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」、および、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ、当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる変更ステップ」を実行させるのに対し、引用発明2’’では、そのような力入力検出ステップ、および、変更ステップを実行させるものではない点。 相違点16について検討する。 本件発明5は、「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラム」である。 これに対し、引用発明2’’は、ディスプレイの拡大スクロールボタン若しくは縮小スクロールボタンが表示された領域が、ユーザによりタッチされると、ボタンの位置に対応する方向に画面がスクロールされ、スクロールと同時に、ボタンに対応するスケール(拡大若しくは縮小)へのスケール変更が行われるものであって、表示画面への接触操作により処理をコンピュータに実行させるためのプログラムといえるにとどまり、該接触操作を、力入力を伴う場合と伴わない場合とに分け、それぞれの場合で互いに異なる処理を行うことまでは、引用例2に記載乃至示唆はされていないし、引用発明2’’において、そのようにする動機はない。 したがって、相違点17について検討するまでもなく、本件発明5が、引用例2に記載された発明であるということはできず、また、引用例2に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるともいえない。本件発明5の請求項5の記載を引用して記載した請求項6に係る本件発明6についても同様である。 (エ)引用例3との対比・判断 引用例3には、特に、上記下線部の記載によれば、実施例として次のプログラムが記載されていると認められる。 「ナビゲーション装置の入力手段の選択に基づく表示プログラムであって、 ディスプレイ33に表示されるアイコン等の表示シンボル60は、複数のキースイッチに対応しており、クリックまたは入力動作されると、情報が入力され、スクロール等の処理が行われ、 入出力装置30は、ディスプレイ33、タッチスイッチ34等から構成され、タッチスイッチ34は、ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されており、 リモコン50には方形状の凹部51が形成され、この凹部51の中の底面には3列×4段=12個のキースイッチ52が設けられており、上記凹部51の内側面には、赤外線カプラ53が設けられ、この凹部51のどのキースイッチ52上に指等の入力媒体が入れられたかが検出され、発光された赤外線カプラ53と受光すべき赤外線カプラ53の非受光に基づいて、上記指等の入れられた箇所が判別かつ検出され、この指の入れられた箇所に対応したキースイッチ52は、入力動作まで達していないが、当該キースイッチ52が選択された状態であり、この検出結果に基づいて当該選択されたキースイッチ52に対応するディスプレイ33上の表示シンボル60の表示状態が変化され、 ナビゲーションのための各種処理のうち経路探索処理では、上記表示シンボル60のうち、9つの矢印の表示シンボル60に応じたキースイッチ52の操作が判別され、操作された表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされる、プログラム。」 そして、引用例3の【0103】、【0104】には、この実施例のプログラムを変更する例が記載されており、その変更内容は、「赤外線カプラ53」、「キースイッチ52」を、それぞれ、「ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチ」、「ディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチ」で代用するものである。 上記実施例のプログラムに、このように代用する変更をした場合には、ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、表示シンボルが選択されて表示状態が変化され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された表示シンボル60に対応した処理がされることとなる。 したがって、上記引用例3には、上記実施例のプログラムを変更する例として、次の発明(以下、「引用発明3’’」という。)が記載されていると認められる。 [引用発明3’’] 「ナビゲーション装置の入力手段の選択に基づく表示プログラムであって、 ディスプレイ33には、アイコン等の表示シンボル60が表示され、 入出力装置30は、ディスプレイ33、タッチスイッチ34等から構成され、タッチスイッチ34は、ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されており、 ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、表示シンボル60が選択されて表示状態が変化され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された表示シンボル60に対応した処理がされ、 ナビゲーションのための各種処理のうち経路探索処理では、上記表示シンボル60のうち、9つの矢印の表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされる、プログラム。」 本件発明5と引用発明3’’とを対比する。 引用発明3’’は、「ナビゲーション装置の入力手段の選択に基づく表示プログラム」であり、本件発明5とは、「コンピュータに実行させるためのプログラム」である点で一致する。 また、引用発明3’’は、「ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、表示シンボル60が選択されて表示状態が変化され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された表示シンボル60に対応した処理がされ」るものであって、タッチスイッチを指で触ったときと、さらにディスプレイ33を押してキースイッチを操作したときとでは異なる処理がされるから、本件発明5と引用発明3’’とは、「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラム」である点で一致する。 引用発明3’’の「さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作すること」は、該1個のキースイッチによって検出されるから、この検出される動作は、本件発明5の「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」に相当し、両者は、「表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップ」を実行させる点で一致する。 引用発明3’’の「ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ること」は、「ディスプレイ33の画面上に付着され、透明タッチスイッチが複数、平面マトリクス状に配置されて」いる「タッチスイッチ34」によって検出されるから、この検出される動作は、本件発明5の「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」に相当し、両者は、「前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップ」を実行させる点で一致する。 引用発明3’’の「経路探索処理」では、ディスプレイ33の表面に形成されたタッチスイッチを指で触ることにより、矢印の表示シンボルが選択され、さらにディスプレイ33を押してディスプレイ33の裏に設けられた1個のキースイッチを操作することにより、該選択された矢印の表示シンボル60に応じた方向に表示地図がスクロールされることとなり、そのときには、操作された矢印の表示シンボルの表示は変化しないと考えられる。 したがって、引用発明3’’の経路探索処理は、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させ」るステップということができる。 よって、本件発明5と引用発明3’’とは、「前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップ」を実行させるといえる点では共通するといえる。 したがって、本件発明5と引用発明3’’との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 [一致点] 「コンピュータにおける操作入力の多様性を高めるために、表示画面への接触操作において力入力を伴うか否かによって異なる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、 表示画面にスライドせずに接触したオブジェクトの力入力を、直接的または間接的に検出する力入力検出ステップと、 前記オブジェクトが前記表示画面に接触した位置を検出する位置入力ステップと、 前記位置入力ステップにて検出された位置の表示対象を前記位置に保持しつつ、前記力入力検出ステップにて検出された前記力入力に応じて、当該表示対象以外の表示態様を変更することにより、当該表示対象を相対的に変更させる変更ステップと、 を実行させるためのプログラム。」である点。 [相違点] (相違点18) 「変更ステップ」が、本件発明5では、「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」のに対し、引用発明3’’は、変更結果をそのような入力として記憶させるとは特定されていない点。 相違点18について検討する。 本件発明5は、「変更手段」が、「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」ものである。 本件発明5のこの発明特定事項に関して、本件明細書の【0062】、【0035】には、次のように記載されている。 「【0062】 図8に示すように、利用者が表示要素「B」上の接触位置で左方向に力Fを加えた場合、表示態様変更部102bは、表示領域の遷移処理を開始する。図9は、表示領域の遷移処理によって、表示領域がWINDOW1からWINDOW2へ移行する途中の段階の表示画面例を示す図である。図9に示すように、表示態様変更部102bは、力Fが検出された時点で表示制御部102aにより表示中であった表示領域(背景の表示要素「WINDOW1」ならびに表示要素「A」,「B」,「C」)を表示画面に対して相対的に移動させ、この移動と連動して別の表示要素「WINDOW2」を表示させる。このとき、図9に示すように、表示態様変更部102bは、力Fが検出された時点での接触位置に対応する表示要素「B」については、表示領域の遷移処理の期間中、位置判定部102dにより更新判定される接触位置に保持しつづける。ここで、図10は、表示領域の遷移処理の終了段階の表示画面例を示す図である。」 「【0035】 これら記憶部106の各構成要素のうち、要素ファイル106aは、表示画面の表示要素として表示可能なデータを記憶する要素データ記憶手段である。例えば、要素ファイル106aは、アイコンや文字、記号、図形、立体表示対象などの表示対象となるデータを記憶してもよい。・・・(中略)・・・また、後述する制御部102の処理により、移動、回転、拡大・縮小された結果は、要素ファイル106aに反映されてもよい。例えば、要素ファイル106aのフォルダXに格納されていた表示対象Aが、表示制御によってフォルダYに移動された場合、要素ファイル106aは、制御部102の制御により、表示対象AのデータをフォルダXからフォルダYに移動させて保存する。」 これらの記載によれば、本件発明3の「当該変更結果」とは、例えば、表示要素「B」の背景の表示要素「WINDOW1」を表示要素「WINDOW2」に変更した結果であり、「当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」とは、例えば、表示対象となるアイコンのデータをフォルダXからフォルダYに移動させて保存することを意味しており、すなわち、例えば、表示要素(=表示対象)「B」の背景の表示要素「WINDOW1」を表示要素「WINDOW2」に変更した結果、表示要素(=表示対象)「B」のデータをフォルダXからフォルダYに移動させて保存することを意味しているといえる。 換言すれば、本件発明5の「当該変更結果を当該表示対象に対する入力として前記コンピュータの記憶部に記憶させる」とは、(背景の変更などの)変更結果を、(フォルダYに保存することなどの)表示対象に対する情報として記憶することを意味しているといえる。 これに対し、引用発明3’’においては「表示地図がスクロールされ」た結果が、本件発明5の「変更結果」に、また、引用発明3’’における「(例えば、右向きの)矢印の表示シンボル」が、本件発明5の「表示対象」に対応付けられる。 しかしながら、引用発明3’’では、「表示地図がスクロールされ」た結果は、「矢印の表示シンボル」自体に対する情報と特に関連はないから、引用発明3’’において、「表示地図がスクロールされ」たという変更結果を、「矢印の表示シンボル」である表示対象に対する情報として記憶させようとする動機はない。 したがって、本件発明5は、引用例3に記載された発明であるということはできず、また、引用例3に記載された発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるということもできない。本件発明5の請求項5の記載を引用して記載した請求項6に係る本件発明6についても同様である。 (オ)その他 引用例1乃至3に記載された発明を組み合わせても、本件発明5、6は当業者が容易に発明をすることができたものであるといえる理由は見当たらない。 (カ)まとめ 他に、本件発明5、6が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。 したがって、訂正後における特許請求の範囲の請求項5、6に記載された事項により特定される発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであり、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。 第4 むすび 以上のとおり、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書き第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第3項ないし第7項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-390096

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