特許訂正審判
2018-390028
装飾品鎖状端部の留め具
- 審判番号
- 2018-390028
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2006-528955外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年02月07日
- 審決日
- 2018年03月19日
- 公報発行日
- 2018年06月29日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】有限会社 宝石のエンジェル
- 分類
- P141 .851-Y (A44C)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第4044598号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第4044598号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、3及び4について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
平成17年 6月30日 本件出願(優先権主張平成16年7月14日)
平成19年11月22日 設定登録(特許第4044598号)
平成27年 3月28日 訂正審判請求(2015-390027)
平成27年 4月23日 訂正認容審決(平成27年5月12日確定)
平成28年11月16日 訂正審判請求(2016-390150)
平成29年 5月15日 不成立審決(平成29年6月26日確定)
平成29年 5月29日 訂正審判請求(2017-390038)
平成29年 8月 4日 訂正認容審決(平成29年8月16日確定)
平成30年 2月 7日 本件訂正審判請求(2018-390028)
なお、本件特許の特許請求の範囲であって、上記二つの確定審決により認容された訂正による訂正後のものを、単に「本件特許請求の範囲」という。
第2 請求の趣旨及び内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、本件特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、3及び4について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
訂正の内容は、次のとおりである。下線は訂正箇所を示す。
1.訂正事項1(請求項1、3及び4からなる一群の請求項に係る訂正)
本件特許請求の範囲の請求項1に
「【請求項1】
装飾品の片方の鎖状部の端部に設けたホルダーと他方の鎖状部の端部に設けたホルダー受けとを噛合わせて係止する方式の留め具であって、
前記ホルダーとホルダー受けには、これらを正しい噛合い位置に誘導できる部位に、互いに吸着する磁石の各一方を、あるいは磁石とこれに吸着される金属材を、それぞれ吸着部材として設けた装飾品鎖状端部の留め具において、
前記ホルダーが、ホルダー受け嵌入用の開口部を構成すると共に先端部に噛合い形状を形成した1対の顎部材を開口/閉口可能に軸支したバネ閉じ式の鰐口クリップであり、前記ホルダー受けが1対の開口状態の顎部材間に嵌入して係止される係止部材であり、かつ、
前記鰐口クリップの内部における1対の顎部材間に一方の吸着部材を設け、前記係止部材の先端に他方の吸着部材を設けた装飾品鎖状端部の留め具。」
とあるのを、
「【請求項1】
装飾品の片方の鎖状部の端部に設けたホルダーと他方の鎖状部の端部に設けたホルダー受けとを噛合わせて係止する方式の留め具であって、
前記ホルダーとホルダー受けには、これらを正しい噛合い位置に誘導できる部位に、互いに吸着する磁石の各一方を、あるいは磁石とこれに吸着される金属材を、それぞれ吸着部材として設けた装飾品鎖状端部の留め具において、
前記ホルダーが、ホルダー受け嵌入用の開口部を構成すると共に先端部に噛合い形状を形成した1対の顎部材を開口/閉口可能に軸支したバネ閉じ式の鰐口クリップであり、前記ホルダー受けが1対の開口状態の顎部材間に嵌入して係止される係止部材であり、かつ、
係止部材は、円柱形状叉は円筒形状を持っていて、かつ、係止部材は、吸着部材とネック部で構成されていて、かつ、係止部材の先端側には、細径である段差のない円柱形状叉は円筒形状のネック部を介して吸着部材を固定していて、かつ、ネック部の直径は、係止状態にある鰐口クリップの一対の止め部と止め部の間以下であり、かつ、係止部材の吸着部材の直径は、係止状態にある鰐口クリップの止め部より後部の一対の顎部材間以下であり、かつ、係止部材の吸着部材の直径は、係止状態にある鰐口クリップの一対の止め部と止め部の間より大きく、かつ、係止部材の吸着部材の先端から後部までの長さは、係止状態にある鰐口クリップの中の吸着部材と止め部の間以下であり、かつ、
前記鰐口クリップの内部における1対の顎部材間に一方の吸着部材を設け、前記係止部材の先端に他方の吸着部材を設けた装飾品鎖状端部の留め具。」
と訂正する。
第3 当審の判断
1.訂正の目的の適否について
訂正事項1は、本件特許請求の範囲の「装飾品鎖状端部の留め具」について、「係止部材」に「円柱形状叉は円筒形状を持っていて」、「吸着部材とネック部で構成されていて」及び「係止部材の先端側には、細径である段差のない円柱形状叉は円筒形状のネック部を介して吸着部材を固定していて」との限定を、「係止部材」の「ネック部」に「直径は、係止状態にある鰐口クリップの一対の止め部と止め部の間以下であり」との限定を、「係止部材の吸着部材」に「直径は、係止状態にある鰐口クリップの止め部より後部の一対の顎部材間以下であり」、「直径は、係止状態にある鰐口クリップの一対の止め部と止め部の間より大きく」及び「先端から後部までの長さは、係止状態にある鰐口クリップの中の吸着部材と止め部の間以下であり」との限定を、それぞれ付加するものである。
そうすると、訂正事項1は、本件特許請求の範囲の「留め具」について具体的に特定するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当する。
2.新規事項の有無について
本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲叉は図面(以下「本件明細書等」という。)には、以下の記載がある。なお、摘記箇所の特定は、本件特許掲載公報の頁及び行番号による。また、下線は当審で付したものである。
(1)4頁40行~5頁14行
「〔鰐口クリップ及び係止部材〕
バネ閉じ式の鰐口クリップ及び係止部材とは、少なくとも以下のような構成を備えるものを言う。
・・・
係止部材は、開口状態にある鰐口クリップの顎部材間に嵌入可能である適宜な形状と、鰐口クリップの顎部材が確実に噛合うことができる形状の噛合い部分を備えていれば良い。噛合いの確実性を期するために、顎部材の先端部にも一定の適宜な噛合い形状を形成することができる。」
(2)7頁44行~8頁1行
「鰐口クリップ3の開口部を構成する部分において、第1図における上側の顎部材6の上端部と下側の顎部材6の下端部には、それぞれ円形開口部の内周側へ少し張り出した止め部14を形成している。一方、ホルダー受けである前記の係止部材4は、鰐口クリップ3と略同径の円柱形状又は円筒形状を持っている。そして、係止部材4の先端側(鰐口クリップ3との対向面側)には、細径であるネック部15を介して前記N極磁石10と同形状のS極磁石16を固定している。第5図に示すように、鰐口クリップ3が閉じて係止部材4と噛み合ったときには、1対の顎部材6の上記止め部14が、ネック部15に食い込む。」
(3)8頁22~25行
「すると、第5図に示すように、バネ7の付勢力によって鰐口クリップ3が閉口状態に戻り、その際に係止部材4の先端部分が支持部材8と共に鰐口クリップ3の内部に引き込まれる。その結果、係止部材4のネック部15に対して1対の顎部材6の止め部14が噛合う。」
(4)図5~7
以下の点を看取することができる。
ア ネック部15の直径につき、係止状態にある鰐口クリップ3の一対の止め部14と止め部14の間(一対の止め部14の間にある空間の当該直径に沿う長さ)以下である点。
イ S極磁石16(吸着部材)の直径につき、係止状態にある鰐口クリップ3の止め部14より後部の一対の顎部材6間(一対の顎部材6間にある空間の当該直径に沿う長さ)以下である点。
ウ S極磁石16(吸着部材)の先端から後部までの長さ(支持部材8の先端-後端方向に沿う長さ)につき、係止状態にある鰐口クリップ3の中のN極部材10(吸着部材)と止め部14の間(N極部材10と止め部14の間にある空間の当該方向に沿う長さ)以下の大きさである点。
(5)上記記載事項(2)から、S極磁石16(吸着部材)の直径につき、係止状態にある鰐口クリップ3の一対の止め部14と止め部14の間(一対の止め部14の間にある空間の当該直径に沿う長さ)より大きいものと認められる。
よって、訂正事項1は、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
3.特許請求の範囲の拡張・変更
訂正事項1は、上記1.のとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とし、実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更するものではないから、特許法第126条第6項の規定に適合する。
4.独立特許要件
本件訂正後の請求項1に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるか否かを検討するに、本件訂正後の請求項1に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由を発見しない。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第7項の規定に適合する。
第4 むすび
本件審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5~7項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
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