特許拒絶査定不服審判
2018-010939
哺乳動物の内耳及び外耳の感染症の治療に有用な耳科用組成物
- 審判番号
- 2018-010939
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2016-195551外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年08月09日
- 審決日
- 2019年12月10日
- 公報発行日
- 2020年06月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 分類
- P18 .121-WZ (A61K)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2016-195551「哺乳動物の内耳及び外耳の感染症の治療に有用な耳科用組成物」拒絶査定不服審判事件〔平成29年 2月 9日出願公開、特開2017- 31202〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成22年2月24日(パリ条約による優先権主張 2009年2月27日 (US)アメリカ合衆国)を国際出願日とする特願2011-552132号の一部を、平成26年12月17日に新たな出願とした特願2014-254897号のさらに一部を、平成28年10月3日に新たな出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成28年10月5日 :手続補正書の提出
平成29年 5月26日付け:拒絶理由通知
平成29年11月29日 :意見書の提出
平成30年 4月18日付け:拒絶査定
平成30年 8月 9日 :審判請求書の提出
平成31年 4月 5日付け:拒絶理由通知
令和 1年 8月 6日 :意見書、手続補正書の提出
第2 本願発明について
本願の請求項1ないし14に係る発明は、令和1年8月6日受付の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし14に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。
「【請求項1】
耳科感染症を有する哺乳動物を治療するための薬剤の製造における、
a.0.01%~5.0%の濃度のポビドンヨード(PVP-I);及び
b.0.01%~2.0%の濃度のステロイド、ここで、該ステロイドはジフルプレドナートである;
を含んでなる組成物の使用であって、
該治療は、該組成物と哺乳動物の耳とを接触させることを含む、上記使用。」
第3 当審の拒絶の理由
平成31年4月5日付けで当審より通知した拒絶の理由は、この出願の請求項1に係る発明は、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記引用文献1に記載された発明、引用文献1に記載の事項並びに周知技術及び技術常識(引用文献2、引用文献A~F等参照)に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものを含むものである。
引用文献1.国際公開第2008/137658号
引用文献2.国際公開第2004/52236号
引用文献A.メルクマニュアル 第18版 日本語版、2007、p.842-843(技術常識を示すための文献)
引用文献B.米国特許出願公開第2007/0219170号明細書(周知技術を示すための文献)
引用文献C.耳展 50:3;p.178-181、2007(周知技術を示すための文献)
引用文献D.特表2006-520779号公報(周知技術を示すための文献)
引用文献E.J Hospital Infect 6(suppl.) p.13-23、1985(技術常識を示すための文献)
引用文献F.米国特許第3886268号明細書(技術常識を示すための文献)
第4 引用文献の記載及び引用発明
1 引用文献1には、以下の記載がなされている(翻訳は合議体によるもの。)。
(1)「請求項1 哺乳動物の外耳炎の徴候が抑えられるような条件下で、抗菌剤とステロイドを投与することを含む、外耳炎を有する哺乳動物の処置方法。
(中略)
請求項6 抗菌剤がヨウ素であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
請求項7 ヨウ素がポビドンヨードであることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
請求項8 ステロイドがデキサメタゾンであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
請求項9 抗菌剤及びステロイドが点耳薬として投与されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。」
(2)「本明細書は、外耳炎の処置に関連する方法および材料を提供するものである。たとえば、本明細書は、外耳炎の処置のためにステロイド(例、デキサメタゾン)と抗菌剤(例、ポビドンヨード)を使用するための方法及び材料を提供する。」(第2頁第11~13行)
(3)「ヨウ素又はポビドンヨードに限定されることなく、あらゆる抗菌剤が、あらゆるステロイドとの組み合わせで、外耳炎を処置するために用いられ得る。ステロイドの非限定的な例には、デキサメタゾン、クロベタゾール、ベタメタゾン、ハルベタゾール、ジフロラゾン、フルオシノニド、ハルシノニド、アムシノニド、デソキシメタゾン、トリアムシノロン、モメタゾン、フルチカゾン、フルオシノロン、ヒドロコルチゾン、フルランドレノリド、トリアムシノロン、デソニド、及び、プレドニカルベートが含まれる。」(第4頁第23~28行)
(4)「たとえば、組成物は10%のポビドンヨードと0.1%のデキサメタゾンを含むように調製される。組成物は、抗菌剤とステロイドを任意の適切な形態で含み得る。例えば、ここで提供される組成物は、経皮投与または耳への投与(例、点耳)のために、ゲルまたは溶液の形態をとり得る。」(第5頁第5~9行)
(5)「効果的な用量の抗菌剤及びステロイドは、哺乳動物に重大な毒性をもたらすことなく、外耳炎の徴候の重篤化や進行を抑えることができる任意の量でよい。たとえば、点耳処方における、ポビドンヨードのような抗菌剤の効果的な量は、約5~約20%(例、約10%)であり得る。デキサメタゾンのようなステロイドの効果的な量は、約0.05~約0.20%(例、約0.10%)で有り得る。」(第6頁第26行~第7頁第1行)
(6)「実施例1 ポビドンヨードとデキサメタゾンによる外耳炎の処置
0.1%のデキサメタゾンと10%のポビドンヨードを含む溶液が、以下のように調製された。
(以下、略)」(第9頁第2行~第11頁第30行)
2 引用発明1
上記1(1)からみて、請求項1の引用形式で記載される請求項6のさらなる引用形式で記載される請求項7には、「哺乳動物の外耳炎の徴候が抑えられるような条件下で、ポビドンヨードである抗菌剤とステロイドを投与することを含む、外耳炎を有する哺乳動物の処置方法」が記載されている。
そして、上記1(2)にあるように、引用文献1には、外耳炎の処置に使用する材料を提供することも記載されているところ、そのような材料を外耳炎の処置のための薬剤の製造において使用することも開示されていると認められる。
すると、引用文献1には、「哺乳動物の外耳炎の徴候を抑えるための薬剤の製造における、ポビドンヨードである抗菌剤とステロイドを含んでなる組成物の使用」の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認める。
第5 対比
本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明1」という。)と引用発明1を対比すると、引用発明1の「哺乳動物の外耳炎の徴候を抑えるための」は、本願発明1の「耳科感染症を有する哺乳動物を治療するための」に相当する。また上記第4 1(4)には、引用発明1の組成物は、経皮投与または耳へ投与(例、点耳)されることが記載されていることから、引用発明1の組成物は、哺乳動物の耳と接触させて用いられるものである。
したがって、両者は、「耳感染症を有する哺乳動物を治療するための薬剤の製造における、ポビドンヨード(PVP-I)及びステロイドを含んでなる組成物の使用であって、該治療は、該組成物と哺乳動物の耳とを接触させることを含む、上記使用」の点で一致し、
(1)本願発明1は、ポビドンヨードの濃度が0.01~5.0%であり、ステロイドの濃度が0.01~2.0%であるのに対して、引用発明1では濃度が特定されていない点、及び
(2)本願発明1は、ステロイドがジフルプレドナートであるのに対して、引用発明1では特定されていない点
で相違するものである。
第6 判断
上記相違点について検討する。
1 本願明細書の記載
(1)「【0014】
[0015] ある態様において、本発明の組成物で治療可能な状態には、限定されないが、細菌性外耳炎、悪性耳炎、真菌性外耳炎、耳真菌症、中耳炎、及び内耳炎が含まれる。
(中略)
【0017】
PVP-I+ステロイド組成物
[0019] 1つの態様において、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開公報番号:2007/0219170に示すように、ステロイドとPVP-Iの安定的で忍容性のある製剤を開発した。PVP-Iとステロイドを通常の医薬賦形剤とともに水溶液で調製すると、これは、ガラス瓶と高密度ポリウレタン(HDPE)プラスチックボトルにおいて室温と上昇温度で驚くほどに安定している。
(中略)
【0019】
[0021] 好適なステロイドの非限定的な例には、デキサメタゾンアルコール、リン酸デキサメタゾンナトリウム、酢酸フルロメタロン、フルロメタロンアルコール、エタボン酸ロテプレドノール、メドリゾン、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、ジフルプレドネート、リメキソロン、ヒドロコルチゾン、及び酢酸ヒドロコルチゾンが含まれる。(中略)
【0023】
[0025] 該組成物は、細菌、マイコバクテリウム、ウイルス、真菌、又はアメーバを起因菌とする活動性感染症の治療に、並びに、そのような感染症を適正な臨床施設において予防するための治療に有用である。ある態様において、本発明は、非反応性で安定している(即ち、PVP-Iとステロイドが適合可能である)PVP-I+ステロイド組成物を提供する。ある側面において、ステロイドは、デキサメタゾンである。」
(2)「【実施例】
【0044】
実施例1
ある態様において、耳科用組成物は、以下の通りである:
1. 0.1%~10.0%(w/w)ポリビニルピロリジノン-ヨウ素複合体(ポビドンヨード)[1-ビニル-2-ピロリジノンポリマー、ヨウ素複合体]、USP、CAS2565541-8
2. 0.05~0.1%(w/w)デキサメタゾン[9-フルオロ-11β,17,21-トリヒドロキシ-16α-メチルプレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン]、微粒子化、USP、CAS50-02-2
3. 賦形剤、企図される適応症に求められるもの
4. pH=4.0、0.1N水酸化ナトリウム溶液又は硫酸の添加によって調整
5. 滅菌水、USP、100%へ適量
(以下、略)」
2 相違点について
相違点(1)について
上記第4 1(5)のとおり、引用文献1には、例えば、ポビドンヨードのような抗菌剤の効果的な量が約5~約20%であり得ること、及び、デキサメタゾンのようなステロイドの効果的な量が約0.05~約0.20%であり得ることが記載されていることから、引用発明1において、引用文献1の記載に基づいて、ポビドンヨード及びデキサメタゾンのようなステロイドの濃度をそれぞれ、約5%及び約0.05~約0.20%とすることは、当業者が容易に想到し得るものである。
また、上記第4 1(5)のとおり、引用文献1には、哺乳動物に重大な毒性をもたらすことなく、外耳炎の徴候の重篤化や進行を抑えることができる任意の量を配合できることが記載されている。しかも、デキサメタゾン等の抗炎症性ステロイドとポビドンヨードを配合して薬剤組成物を調製する際に、5%より低い量のポビドンヨードを用いることは、当該分野における周知技術であるから(要すれば、引用文献Bの特許請求の範囲、引用文献Cの第52頁左欄第9~11行等参照)、引用発明1において、5%未満の濃度のポビドンヨードについても作用を確認しながら、適切な濃度を決定することは、当業者が周知技術に基づいて容易に想到し得るものである。
相違点(2)について
上記1(1)の本願明細書段落【0014】の記載からみて、本願発明1の「耳科感染症」は「外耳炎」を含むものである。
ここで、技術常識を示すための文献である引用文献Aの第843頁左欄第14~25行には、「びまん性外耳道炎では,抗生物質やコルチコステロイドの局所投与が有効である。まず,膿性貯留物を吸引するか乾いた綿棒でぬぐい,外耳道から静かに完全に取り除くべきである。軽度の外耳道炎は,2%酢酸で外耳道のpHを変えることにより,またヒドロコルチゾンの局所投与で炎症を緩和することにより,治療しうるが,これらは5滴ずつ1日3回,7日間投与する。中等度の外耳道炎では,ネオマイシン,ポリミキシン,バシトラシン,シプロフロキサシンなどの抗菌性の溶液または懸濁液の追加が必要である。」と記載されている。このように、外耳道炎等の治療では、抗生物質やコルチコステロイドの局所投与が有効であること、及び、軽度の外耳道炎では、ヒドロコルチゾンの局所投与で炎症を緩和することにより治療しうるが、中程度の外耳道炎では、抗菌性の溶液または懸濁液の追加が必要となることは、当該分野における技術常識である。
引用文献1には、第4 1(6)の実施例1で用いられるデキサメタゾンに加え、第4 1(3)に非限定的な例として種々のステロイドが列挙されているところ、これらのステロイドはコルチコステロイドであることは、当該分野における技術常識である。そして、コルチコステロイドには引用文献1に列挙される他にも種々の周知の化合物が存在することは、当該分野における技術常識であり(要すれば、引用文献2の段落[0041]等参照)、ジフルプレドナートは、デキサメタゾンと同様に中耳炎、外耳炎等の耳の治療に用いられ得るコルチコステロイドとしても知られていたものである(要すれば、引用文献2の段落[0037]、[0040]、[0041]、引用文献Dの特許請求の範囲、段落[0020]等参照)。
してみれば、引用発明1において、ステロイドとして、耳の治療に用いられ得ることが知られている、周知のコルチコステロイドの一つであるジフルプレドナートを配合し、その作用を確認することは、当業者が容易に想到し得るものである。
そして、本願発明1の効果について、本願明細書の発明の詳細な説明には、請求項1に規定される濃度のポビドンヨードとジフルプレドナートを用いて耳科感染症を治療したことについて、実施例等の具体的な記載はなされておらず、本願発明1により、予測しえない顕著な効果が奏されたとはいえない。
なお、上記1(1)の本願明細書の段落【0017】で参照される米国特許出願公開公報番号:2007/0219170(引用文献B)の段落[0040]には、0.5%より高い濃度のPVP-Iとデキサメタゾンの組み合わせでは安定性が確認されたことに加え、0.3%のPVP-Iとの組み合わせではより不安定であったことから、PVP-Iは0.1%で最大の抗菌活性を有するものの、もっともよい抗菌活性をもたらすためには、デキサメタゾンとの組み合わせにおいては少なくとも0.5%のPVP-Iが必要であることが示されたと記載されている。当該記載からみて、PVP-Iとデキサメタゾンに類似の化合物との組み合わせの安定性は予測しえる範囲内のものである一方で、本願明細書には具体的な実施例が記載されていない以上、0.01%以上という濃度のPVP-Iをも含む組成物である本願発明1の全体にわたって安定性がもたらされることが明らかとはいえない。
3 請求人の主張について
請求人は審判請求書及び令和1年8月6日受付の意見書において、以下のとおり主張する。
(1)引用例2は、コルチコステロイドとして、出願時に知られていたものを殆ど列挙しており、しかも、コルチコステロイドを実際に使用した実施例はないことから、いかに当業者であっても、引用例2に記載されている非常に多くの併用薬の組み合わせから、殊更、ジフルプレドナートを選択し、引用例1と組み合わせようとしないことは明らかである。
(2)引用例1はステロイドとして多くのステロイドを教示する(第4頁第24行~第28行等)が、ジフルプレドナートを記載していないばかりでなく、デキサメタゾンをジフルプレドナートと置き換えて使用できることを教示も示唆もしていない。
(3)平成29年11月29日付け提出の意見書で述べたように、本願の出願前、PVP-Iの溶液中のヨウ素が反応性であるために、PVP-Iと他の薬剤とを組み合わせることが容易でないことが知られていた。
加えて、デキサメタゾンと構造的類似性を共有する化合物の全てがPVP-Iと組み合わせられるわけではない。例えば、本願明細書段落番号[0024]には、PVP-Iは、ケトロラク(非ステロイド性抗炎症薬)と組み合わせると速やかに反応し、ケトロラクは完全に消費され、PVP-I複合体中の利用可能なヨウ素は有意に減少することが、さらに、PVP-Iはプロパラカイン(眼科用麻酔化合物)と即座に反応し、遊離ヨウ素を速やかに放出することも記載されている。
上記請求人の主張について検討する。
主張(1)について
上述のとおり、外耳炎ではコルチコステロイドの局所投与が有効であることが当該分野における技術常識である以上、周知のコルチコステロイドの一つであるジフルプレドナートを用いてその作用等について確認してみることは、当業者が容易に想到し得るものである。
なお、請求人は引用例2に実施例がない点を指摘するが、本願明細書においても実際に作用等を確認したことについて実施例等の具体的な記載はなされていない。
主張(2)について
引用文献1には、ステロイドとしてジフルプレドナートを用いることが記載されていないとしても、上記第4 1(3)のとおり、引用文献1に記載されるコルチコステロイドはあくまでも非限定的な例であり、上記主張(1)について検討した際に考慮した技術常識に鑑みれば、引用発明1において引用文献1に具体的な名称が非限定的な例としてあげられていない各種コルチコステロイドについてもその作用を確認してみようとすることは、当業者が容易に想到し得るものである。
主張(3)について
請求人が主張するように、本願明細書の発明の詳細な説明で参照される文献である引用文献Eには、抗微生物活性をもたらす際に、遊離ヨウ素が官能基-OH、-SHおよび-NHと親和性を示すことが記載されている(特に、図4等)。
しかしながら、当該文献は、タンパク質中のアミノ酸へのヨウ素の反応性として、チロシンの芳香環の水酸基に対するオルト位がヨウ素により置換されるメカニズムを示すものであり、各種コルチコステロイドは、チロシンと同じ電子状態ではないことは、本願優先日当時における技術常識である。
加えて、ケトロラク及びプロパラカインは、ステロイド骨格を有する化合物ではない。むしろ、ポビドンヨードとデキサメタゾンやコルチゾンのような各種コルチコステロイドの複合体に関しては、ステロイド部分の酸化的な分解をもたらすことなく、安定な薬剤組成物となろうことが、当該分野において既に知られていた事項である(要すれば、引用文献Fの実施例1、2、第2欄第12~28行、引用文献Bの段落[0038]~[0039]等参照)。
したがって、請求人の主張をもって、ポビドンヨードとジフルプレドナートを組み合わせることに何らかの阻害要因があったということはできない。
第7 むすび
上記のとおりであるから、本願発明1は、引用文献1に記載された発明、引用文献1に記載の事項並びに周知技術及び技術常識(引用文献2、引用文献A~F等参照)に基いて、その優先日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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