審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2018-010675

偏光板及びその製造方法、並びに光学機器

審判番号
2018-010675
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2017-186493外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年08月03日
審決日
2019年08月20日
公報発行日
2019年11月29日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (G02B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第3項、特許法第36条第6項第2号、特許法第29条、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2017-186493「偏光板及びその製造方法、並びに光学機器」拒絶査定不服審判事件〔平成31年 4月18日出願公開、特開2019- 61125〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本件出願は、平成29年9月27日を出願日とする出願であって、平成29年11月28日付けで拒絶理由が通知され、平成30年2月1日付けで意見書が提出されるとともに手続補正書が提出され、同年4月23日付けで拒絶査定がなされ、同年8月3日付けで本件拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正書が提出され、平成30年12月11日付けで上申書が提出されたものである。 第2 平成30年8月3日付けの手続補正書による手続補正についての補正却下の決定 [結論] 平成30年8月3日付けの手続補正書による手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の内容 (1) 本件補正前の特許請求の範囲 本件補正前、すなわち、平成30年2月1日付けの手続補正書による補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおりである。 「ワイヤグリッド構造を有する偏光板であって、 透明基板と、 前記偏光板の一方の面側における前記透明基板上に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列され、所定方向に延在する格子状凸部と、を備え、 前記格子状凸部は、少なくとも反射層と、誘電体層と、吸収層と、を備え、 前記偏光板の一方の面には、前記格子状凸部の表面を覆う撥水層が形成され、 前記偏光板の側面には、撥水層が形成されていない偏光板。」 (2) 本件補正後の特許請求の範囲 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された。なお、下線は当合議体が付したものであり、補正箇所を示す。 「ワイヤグリッド構造を有する偏光板であって、 透明基板と、 前記偏光板の一方の面側における前記透明基板上に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列され、所定方向に延在する格子状凸部と、を備え、 前記格子状凸部は、少なくとも反射層と、誘電体層と、吸収層と、を備え、 前記格子状凸部の高さは10nm以上であり、幅は35~45nm以上であり、前記ピッチは100~200nmで配列され、 前記偏光板の一方の面には、前記格子状凸部の表面を覆う撥水層が形成され、 前記偏光板の側面には、撥水層が形成されていない偏光板。」 2 新規事項の追加の有無について (1) 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1に、「格子状凸部」として、「格子状凸部の高さは10nm以上であり」、「幅は35~45nm以上であり」、「前記ピッチは100~200nmで配列され」たものが記載されることとなった。 (2) 当初明細書等に記載された事項 本件出願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下、「当初明細書等」という。)には、「格子状凸部」の高さ、幅、ピッチの値については、「格子状凸部3の高さは、10nm以上であることが好ましい。格子状凸部3の高さが10nm以上であることにより、所望の光学特性が得られるとともに、より良好な撥水性が発現する。」(明細書段落【0036】)、「格子状凸部3の幅は、35~45nmであることが好ましい。格子状凸部3の幅がこの範囲内であることにより、所望の光学特性が得られるとともに、より良好な撥水性が発現する。」(同段落【0037】)、「格子状凸部3のピッチP(図2参照)は、使用帯域の光の波長の半分よりも短ければ特に制限されない。作製の容易性及び安定性の観点から、格子状凸部3のピッチPは、例えば、100nm~200nmであることが好ましい。格子状凸部3のピッチPがこの範囲内であることにより、所望の光学特性が得られるとともに、より良好な撥水性が発現する。」(同段落【0038】)との記載があるだけであり、「格子状凸部3の幅」を「35~45nm」とすることは当初明細書等に記載されているものの、上記の本件補正により追加された「格子状凸部の」「幅」を「35~45nm以上」とすること、すなわち「格子状凸部の」「幅」の下限を「35~45nm」とすることは、当初明細書等には記載されていない。 (3) そして、上記の本件補正により追加された「格子状凸部の」「幅」の下限を「35~45nm」とすることは、当初明細書等には記載がなく、当初明細書等から自明でもないから、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものである。したがって、本件補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものとはいえず、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。 3 独立特許要件について 上記2で述べたとおり、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものであるが、念のため、本件補正は、「格子状凸部」について、高さ、幅、ピッチを限定するものであり、特許請求の範囲の減縮を目的としていると一応理解し、本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下、「本件補正後発明」という。)について、特許法第第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。 (1) 特許法第36条第6項第2号(明確性)について ア 本件補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載は、上記「1(2) 本件補正後の特許請求の範囲」に示したとおりのものである。 しかしながら、「前記格子状凸部の」「幅は35~45nm以上」という記載は、格子状凸部の幅の下限値を35~45nmの範囲内の不確定な値とするものであるから、物としての格子状凸部の幅に関する構成を不明瞭なものにするといえる。 してみると、請求項1に係る発明は明確であるということはできない。 イ したがって、本件出願は、請求項1の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていないから、本件補正後発明は、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 さらにすすんで、本件出願の願書に最初に添付した明細書の段落【0037】の記載及び平成30年8月3日付けの審判請求書における請求人の主張からみて、請求項1の「幅は35~45nm以上」との記載は、「幅は35~45nm」の誤記であると一応理解し、特許法第29条第2項(進歩性)について、以下、検討する。 (2) 特許法第29条第2項(進歩性)について ア 本件補正後発明 本件補正後発明は、 「ワイヤグリッド構造を有する偏光板であって、 透明基板と、 前記偏光板の一方の面側における前記透明基板上に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列され、所定方向に延在する格子状凸部と、を備え、 前記格子状凸部は、少なくとも反射層と、誘電体層と、吸収層と、を備え、 前記格子状凸部の高さは10nm以上であり、幅は35~45nmであり、前記ピッチは100~200nmで配列され、 前記偏光板の一方の面には、前記格子状凸部の表面を覆う撥水層が形成され、 前記偏光板の側面には、撥水層が形成されていない偏光板。」であると認める。(前記(1)イの最下行参照。) イ 引用文献及び引用発明 (ア) 引用文献1の記載事項 原査定の拒絶の理由で引用され、本件出願前に日本国内又は外国において、電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明が記載された特開2015-180975号公報(以下、「引用文献1」という。)には以下の記載がある(なお、下線は、当合議体が付したものである。)。 a 「【発明の詳細な説明】 【技術分野】 【0001】 本発明は、入射光を偏光方向に応じて透過光と反射光とに分離する偏光板の製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、液晶表示装置などでは、薄型の偏光板としてポリビニルアルコール(PVA)フィルムにヨウ素化合物を吸着しこれを延伸配向させて可視光の吸収二色性を発現させた偏光フィルムが多く用いられている。偏光フィルムは、機械強度、耐熱性、耐湿性を確保するために、トリアセチルセルロース(TAC)などの透明フィルムによって両面から挟み込まれ、その上に傷防止や汚れ付着防止などのためにハードコート処理がなされている。 【0003】 偏光フィルムに入射する光のうち通過しない偏光成分の光は、偏光フィルム内で吸収されて熱としてフィルム外に放出される。このため、強い光が照射される場合には、発熱によりフィルムの温度が上昇し偏光特性が劣化してしまうという問題がある。これは有機材料自体の耐熱性に原因があり本質的な改善は難しい。 ・・・略・・・ 【0005】 一方、ワイヤグリッド偏光板は、基板の表面に、光の波長以下の周期を持つ微細な金属線からなるワイヤグリッドが形成される(特許文献1参照)。このワイヤグリッド偏光板は、自由電子のプラズマ振動によって通過しない偏光成分は反射するため、入射光をより有効に利用できるメリットがある。 【0006】 またワイヤグリッドに類似のタイプとして、基板表面に楕円形状の金属微粒子を配列してなる微粒子型偏光板がある(特許文献2参照)。これは、微粒子のプラズマ共鳴吸収を利用したもので、ワイヤグリッド偏光板とは異なり、通過しない偏光成分を吸収することから、例えば、偏光板からの反射光で液晶パネルが温度上昇や劣化してしまうことを防止するため、液晶パネルの出射側に用いられる。 【0007】 これらの無機材料からなる偏光板は、有機偏光フィルムに見られる耐熱性による特性劣化の問題がなく、強いランプの光が照射される液晶プロジェクタ用の偏光板として用いられるようになってきた。 ・・・略・・・ 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 これらの無機偏光板は、高温で分解する有機材料成分を含まないために高い耐熱性が得られるが、ワイヤグリッド偏光板や微粒子型偏光板のように基板表面にワイヤグリッドや微粒子などの偏光膜が形成されるタイプでは、偏光膜材料によっては、高湿度や高温環境で、表面からの酸化などによって特性が劣化してしまう場合がある。これを防ぐには、金属線からなるワイヤグリッド或いは金属微粒子を何らかの保護膜で被覆することが有効である。保護膜には、有機の単分子層からなるものや、一般的に半導体デバイスのバリア層として用いられるSiO2、Al2O3などの酸化膜、SiNなどの窒化膜などを用いることができる。 ・・・略・・・ 【0012】 これらのように、ワイヤグリッド偏光板及び微粒子偏光板においては、耐環境性を高めるために保護膜を被覆することが一般的に認識されている。しかしながら、ワイヤグリッドや微粒子など表面に微細な構造が存在する場合、保護膜として同じ材料を用いた場合でも、その形成方法によってその信頼性の改善効果に著しい違いが生じてしまうという問題がある。 【0013】 こうした偏光膜上の保護膜の形成は、偏光特性の劣化を伴うため一般的には膜厚を薄くすることが望ましい。しかしながら、保護膜自体に内在する微小な欠陥の影響が大きくなるためその薄膜化には限界があり、厚さはその保護機能が低下しない範囲で最適に決められる。例えば、Ge等反応性に富む材料を偏光材料として用いる場合、ピンホールや切り出し端面の保護膜の微小な欠陥部から酸化反応が進行し偏光特性を劣化させてしまう場合がある。特に欠陥上に皮脂などの異物が存在する場合に著しい劣化を示すことがある。この偏光膜の変質はワイヤグリッド偏光板や微粒子型偏光板の構造上、偏光材料が配列しているグリッドに沿って進行する傾向があり、欠陥自体が偏光板の有効範囲外にあったとしても、時間の経過とともに変質領域が有効範囲内に拡大していくこともある。 【0014】 こうした保護膜の欠陥としては、ピンホールなど膜自体に内在するものの他に、基板の切断端面に生じるものがある。低価格化のため大型のウェハ上に偏光板を一括作成し最後に個片化するプロセスを用いる場合、ダイシングやスクライブなどによる個片化によって、偏光膜上に形成された保護膜の一部が破壊されてしまうことが生じる。また、基板の切断端面部分は取り扱いの際などで異物などが付着する可能性が高く、個片後に劣化が進行しやすくなってしまう一因でもあった。 【0015】 そこで、本発明は、高温や高湿度環境下においても、高い信頼性を持つ偏光板の製造方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0016】 上述した課題を解決するために、本発明に係る偏光板の製造方法は、ウェハ基板の一面全体に形成された下地膜に、グリッドを形成するパターン及び上記ウェハ基板の周縁部に上記グリッドを形成しない非形成領域を形成するパターンを有するレジストを設け、上記下地膜を用いた上記グリッド及び上記非形成領域を形成する工程と、上記グリッド及び上記非形成領域を保護する保護膜を形成する工程とを備える偏光板の製造方法において、更に、上記ウェハ基板上に形成された上記偏光板の非形成領域において切断することにより、所定の大きさに切断固片化された偏光板を複数得る切断工程を有する。 【発明の効果】 【0017】 本発明によれば、基板の周縁部にグリッドを形成しない領域を設けているため、基板周縁部の保護膜に破壊が生じた場合にも偏光膜の劣化が生じることがない。 【図面の簡単な説明】 【0018】 ・・・略・・・ 【図2】微粒子型偏光板を示す断面図である。 【図3】偏光板を示す平面図である。 【図4】光を透過させた偏光板を示す図である。 ・・・略・・・ 【図6】基板の周縁部を示す断面図である。 ・・・略・・・ 【図10】微粒子型偏光板の製造工程を示す図である。」 b 「【発明を実施するための形態】 【0019】 以下、本発明が適用された偏光板及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明が適用された偏光板1は、例えば、図1に示すように、基板2上に光の波長以下のピッチをもつ微細な金属線からなるワイヤグリッド3が形成されるとともに、ワイヤグリッド3を保護する保護膜4が基板2の全面に亘って形成されたワイヤグリッド偏光板1A、あるいは、図2に示すように、基板5上に光の波長以下のピッチを持つグリッドパターン6が形成されるとともに、当該グリッドパターン6上に金属層9を介して微粒子7が配列され、さらに基板5の全面に亘って保護膜8が形成された微粒子型偏光板1Bである。 【0020】 そして、この偏光板1は、図3に示すように、基板2,5の周縁部に、ワイヤグリッド3やグリッドパターン6上に配列される微粒子7といった偏光膜が形成されるグリッドGを形成しない領域(以下、「非形成領域10」という。)が設けられている。これにより、偏光板1は、切断個片化等によって基板2,5の周縁部に形成された保護膜4,8に欠陥が生じた場合にも、基板2,5の周縁部分からグリッドGに沿って進行する偏光膜の劣化を回避できる。 【0021】 偏光板1A、1Bを構成する基板2,5は、ガラスをはじめ光学的に透明なものであればどんなものでも使用可能である。 ・・・略・・・ 【0022】 例えば、水晶基板はガラスに比べて高い熱伝導率を有するのみならず、組成が石英ガラスと同じであるため基板自体をエッチングして偏光板の光学特性を高めたい場合に好都合である。 ・・・略・・・ 【0023】 また、ワイヤグリッド3やグリッドパターン6上に配列される微粒子7といった偏光膜は、例えばワイヤグリッド偏光板1Aの場合、偏光膜材料としてAl或いはAlSi等を用いることができるが、勿論これらの材料に限定されることはない。一方、微粒子型偏光板1Bの場合にはGeやSiなどが用いられるが、こちらもこれらの材料に限定されることはない。 【0024】 非形成領域10は、基板2,5の周縁部の偏光膜が形成されるグリッドGを形成しない領域である。偏光板1は、例えば、保護膜4,8が形成された後にウェハ基板の切断により個片化された場合に、当該切断部分に基板2,5の微小な欠けであるチッピング領域が存在し得る。保護膜4,8は、個片化に伴って生じる切断領域と、この切断領域に隣接するチッピング領域において破壊される。 【0025】 したがって、偏光板1は、このような保護膜4,8が破壊される周縁部に非形成領域10を形成することにより、保護膜4,8の破壊によってもワイヤグリッド3やグリッドパターン6上に配列される微粒子7が外部に曝されることが防止され、偏光膜の劣化を防止することができる。 【0026】 図4に示すように、周縁部に非形成領域10を設けた偏光板1は、全面に亘って偏光膜の変色が見られず、劣化が防止されている。 ・・・略・・・ 【0030】 ここで、非形成領域10とは、格子状の微細なパターン(グリッドG)が形成されていない領域を意味し、図6に示すように、保護膜4,8を介してAl膜等の金属膜15が露出している場合の他、基板2,5自体の平坦な表面がそのまま露出している場合や、基板2,5の表面を覆う平坦膜が露出している場合も含まれる。 【0031】 また、グリッドGがAl等の金属材料で形成されているワイヤグリッド偏光板1Aや類似の構造を持つ偏光板の場合には、非形成領域10は、金属膜15がそのまま残存している状態となる。この場合、非形成領域10の金属膜は、光学的には反射膜若しくは遮光膜として機能し、非形成領域10は遮光部となる。 ・・・略・・・ 【0033】 また、偏光板1は、基板2,5の周縁部の非形成領域10まで保護膜4,8が形成される。仮に、ワイヤグリッド3やグリッドパターン6上に配列される微粒子7が形成されるグリッドGの領域に応じて基板2,5の周縁部を除いて保護膜を形成した場合には、保護膜の成膜領域の周縁部分が膜厚減少によって保護性能が不十分となってしまう可能性がある。したがって、保護膜は、グリッドGの形成領域よりも大きく形成されることが好ましく、さらに、基板周縁部を含む基板全面に形成されることが好ましい。 【0034】 そして、偏光板1は、基板2,5の周縁部の非形成領域10まで保護膜4,8が形成されているため、ワイヤグリッド3やグリッドパターン6上に配列される微粒子7の保護性能が向上され、また、基板2,5の周縁部における保護膜4,8の不良がワイヤグリッド3やグリッドパターン6上に配列される微粒子7の形成領域と重なることもなく、この保護性能に影響することがない。 【0035】 また、非形成領域10は、図3に示すように、基板2,5の全周に亘って形成してもよく、・・・略・・・ 【0041】 次いで、微粒子型偏光板1Bの製造方法について、図10を参照しながら説明する。微粒子型偏光板1Bも、水晶基板等からなるウェハ基板16に複数形成された後、所定のサイズに切断される。先ず、ウェハ基板16の裏面に反射防止膜17を形成した後(図10(a))、ウェハ基板16の表面にAl薄膜18をスパッタ等により成膜する(図10(b))。次に、反射防止膜と化学触媒型フォトレジストをこの順にスピンコータで塗布する。次いで、DUVレーザによる二光束干渉露光を行って現像後、所定のピッチ、幅、高さのレジストのグリッドパターンを形成する。このとき、ウェハ基板16の表面に角形遮光開口マスクを設け、ウェハ基板16上に複数形成される基板5の各周縁部に、二光束干渉露光時に露光されない領域を形成する(図10(c))。 【0042】 その後、Cl2ガスによるAlエッチングを行った後((図10(d)))、残存レジストをArガスによって除去する(図10(e))。ここではAl膜は、エッチングマスクとして一部機能させており、結果的に水晶基板に所定ピッチの凸凹グリッドパターン6が形成される。また、必ずしもグリッドパターン6上にAl膜を設ける必要はなく、適宜Al膜を除去しても良い。この基板に対しGe等からなる微粒子7をスパッタにて配列形成する(図10(f))。これにより、各基板5の周縁部には、グリッドG及び非形成領域10が形成される。なお、図10(e)では、非形成領域10にAl薄膜を残し、遮光部として機能させているが、Alエッチング工程で非形成領域10のAl薄膜を除去することにより、遮光部を設けないこともできる。 【0043】 次いで、ウェハ基板16の全面に化学気相蒸着(CVD)等により、SiO2等からなる保護膜19を形成する。最後に、このウェハ基板16に形成した微粒子型偏光板1Bを所定のサイズに切断し、個片化する(図10(g))。」 c 「【実験例2】 【0051】 実験例2では、非形成領域10を設けた微粒子型偏光板1Bと、非形成領域10を設けない微粒子型偏光板と、保護膜を形成しない微粒子型偏光板について、それぞれ偏光膜の変化について観察した。 【0052】 実験例2では、裏面に誘電体多層膜によって反射防止膜(ARC)が形成された25mm角の水晶基板の表面にスパッタでAl薄膜を60nm成膜する。次に、反射防止膜(BARC)と化学触媒型フォトレジストを、この順に各々28nm、230nmの厚さに、スピンコータで塗布する。次いで、DUV(遠紫外線)レーザによる二光束干渉露光を行って現像後、ピッチ150nm、幅70nm、高さ230nmのレジストのグリッドパターンを形成する。その後、Cl2ガスによるAlエッチングを行った後、残存レジストをArガスによって除去した。ここではAl膜はエッチングマスクとして一部機能させており結果的に水晶基板にピッチ150nmの凸凹グリッドパターンが形成される。この基板に対しGe微粒子をスパッタにて配列形成することで微粒子型偏光板の比較例4を得た。次に、比較例4に化学気相蒸着(CVD)によってSiO2からなる保護膜を厚さ20nm程度形成したものを比較例5とした。 【0053】 また、干渉露光時に基板全面に遮光マスクを設けてグリッドに直交する方向だけが端から1mm程度の露光されない領域を形成し、非形成領域10を設けた以外は比較例5と同じ条件で作製したものを実施例3とした。これら完成した3種類の微粒子型偏光板に対し、取り扱い時に生じる極端な例として基板の周囲4面に人為的に皮脂を付着させたものを、各10枚ずつ温度60℃湿度90%の環境下に100時間放置し、偏光特性の変化を観察した。 ・・・略・・・ 【0056】 一方、比較例5に対して、保護膜があり、かつグリッドパターンに直交する辺の付近に非形成領域10を設けた実施例3では、基板周囲にも変色領域や抜けなどは発生しなかった。 【0057】 ・・・略・・・実施例3の結果からは、グリッドパターンが形成されていない非形成領域10では、このような保護膜の欠陥にかかわらず、グリッドパターンに沿った劣化の進行が生じないため十分な保護機能を保持していると考えられる。 【0058】 このように、ワイヤグリッド偏光板と微粒子型偏光板において、基板端付近にグリッドが形成されていない非形成領域10を設けたものでは、偏光膜の劣化が生じることがなく、高湿度試験において優れた信頼性を有することが検証された。 【産業上の利用可能性】 【0059】 本発明は、ここに述べたワイヤグリッド偏光板1Aや微粒子型偏光板1Bに限らず、微細なグリッド及びグリッドに類似な構造を有する偏光に依存するデバイスであれば、例えば波長板のようなものでも適用が可能である。この場合、微細なグリッドとは、主に使用波長の1/2以下程度のピッチを有する凸凹断面の構造が想定される。グリッドの断面形状は、所望の偏光特性を有する範囲で適切に決められるが、「凸凹深さ/ピッチ」が1/2以上であると良好な偏光特性を生じさせるために好適である。 【符号の説明】 【0060】 1 偏光板、1A ワイヤグリッド偏光板、1B 微粒子型偏光板、2 基板、3 ワイヤグリッド、4 保護膜、5 基板、6 グリッドパターン、7 微粒子、8 保護膜、9 反射防止膜、10 非形成領域、11 ウェハ基板、12 反射防止膜、13 Al薄膜、14 保護膜、16 ウェハ基板、17 反射防止膜、18 Al薄膜、19 グリッドパターン、20 Ge微粒子、21 保護膜」 d 「【図2】 」 e 「【図3】 」 f 「【図4】 」 g 「【図6】 」 h 「【図10】 」 (イ) 引用発明 a 引用文献1の上記(ア)b、d及びeより、「図2」及び「図3」に示されたような、「基板5上に光の波長以下のピッチを持つグリッドパターン6が形成されるとともに、当該グリッドパターン6上に金属層9を介して微粒子7が配列され、さらに基板5の全面に亘って保護膜8が形成された微粒子型偏光板1B」が把握される。 b 引用文献1の上記b及びhより、「水晶基板」「からなるウェハ基板16」を用いた、「図10」に示されたような、上記aの「微粒子型偏光板1B」の製造方法として、 「先ず」、「水晶基板」「からなるウェハ基板16」「の裏面に反射防止膜17を形成した後」、「ウェハ基板16の表面にAl薄膜18をスパッタ等により成膜」し、 「次に、反射防止膜と化学触媒型フォトレジストをこの順にスピンコータで塗布」し、 「次いで、DUVレーザによる二光束干渉露光を行って現像後、所定のピッチ、幅、高さのレジストのグリッドパターンを形成」し、「このとき、ウェハ基板16の表面に角形遮光開口マスクを設け、ウェハ基板16上に複数形成される基板5の各周縁部に、二光束干渉露光時に露光されない領域を形成」し、 「その後、Cl2ガスによるAlエッチングを行った後」、「残存レジストをArガスによって除去」し、「ここではAl膜」を「エッチングマスクとして一部機能させて」、「水晶基板に所定ピッチの凸凹グリッドパターン6」を「形成」し、 「この基板に対しGe」「からなる微粒子7をスパッタにて配列形成」し、「これにより、各基板5の周縁部には、グリッドG及び非形成領域10が形成され」、「非形成領域10にAl薄膜を残し、遮光部として機能させ」、 「次いで、ウェハ基板16の全面に化学気相蒸着(CVD)等により、SiO2」「からなる保護膜19を形成」し、 「最後に、このウェハ基板16に形成した微粒子型偏光板1Bを所定のサイズに切断し、個片化する」、 「微粒子型偏光板1Bの製造方法」が把握される。 c 上記(ア)a~h及び上記aとbより、引用文献1には、上記bの「微粒子型偏光板1Bの製造方法」により製造された上記aの「微粒子型偏光板1B」として、次の発明が記載されているものと認められる(以下、「引用発明」という。)。(当合議体注:「金属層9」、「Al薄膜18」、「Al膜」、「Al薄膜」は、全て同じものを指していることは明らかであるから、引用発明においては、これらの4つの用語を「Al薄膜18」に統一して記載している。) 「基板5上に光の波長以下のピッチを持つグリッドパターン6が形成されるとともに、当該グリッドパターン6上にAl薄膜18を介して微粒子7が配列され、さらに基板5の全面に亘って保護膜8が形成された微粒子型偏光板1Bであって、 以下の(微粒子型偏光板1Bの製造方法)により製造された微粒子型偏光板1B。 (微粒子型偏光板1Bの製造方法) 先ず、水晶基板からなるウェハ基板16の裏面に反射防止膜17を形成した後、ウェハ基板16の表面にAl薄膜18をスパッタ等により成膜し、 次に、反射防止膜と化学触媒型フォトレジストをこの順にスピンコータで塗布し、 次いで、DUVレーザによる二光束干渉露光を行って現像後、所定のピッチ、幅、高さのレジストのグリッドパターンを形成し、このとき、ウェハ基板16の表面に角形遮光開口マスクを設け、ウェハ基板16上に複数形成される基板5の各周縁部に、二光束干渉露光時に露光されない領域を形成し、 その後、Cl2ガスによるAlエッチングを行った後、残存レジストをArガスによって除去し、ここではAl薄膜18をエッチングマスクとして一部機能させて、水晶基板に所定ピッチの凸凹グリッドパターン6を形成し、 この基板に対しGeからなる微粒子7をスパッタにて配列形成し、これにより、各基板5の周縁部には、グリッドG及び非形成領域10が形成され、非形成領域10にAl薄膜18を残し、遮光部として機能させ、 次いで、ウェハ基板16の全面に化学気相蒸着(CVD)等により、SiO2からなる保護膜19を形成し、 最後に、このウェハ基板16に形成した微粒子型偏光板1Bを所定のサイズに切断し、個片化する。」 ウ 対比 (ア) 本件補正後発明と引用発明とを対比する。 a 引用発明の「微粒子型偏光板1B」は、「(微粒子型偏光板1Bの製造方法)により製造された」ものである。また、「(微粒子型偏光板1Bの製造方法)」は、「先ず、水晶基板からなるウェハ基板16の裏面に反射防止膜17を形成した後、ウェハ基板16の表面にAl薄膜18をスパッタ等により成膜し」、「次に、反射防止膜と化学触媒型フォトレジストをこの順にスピンコータで塗布し」、「次いで、DUVレーザによる二光束干渉露光を行って現像後、所定のピッチ、幅、高さのレジストのグリッドパターンを形成し、このとき、ウェハ基板16の表面に角形遮光開口マスクを設け、ウェハ基板16上に複数形成される基板5の各周縁部に、二光束干渉露光時に露光されない領域を形成し」、「その後、Cl2ガスによるAlエッチングを行った後、残存レジストをArガスによって除去し、ここではAl薄膜18をエッチングマスクとして一部機能させて、水晶基板に所定ピッチの凸凹グリッドパターン6を形成し」、「この基板に対しGeからなる微粒子7をスパッタにて配列形成し、これにより、各基板5の周縁部には、グリッドG及び非形成領域10が形成され、非形成領域10にAl薄膜18を残し、遮光部として機能させ」、「次いで、ウェハ基板16の全面に化学気相蒸着(CVD)等により、SiO2からなる保護膜19を形成し」、「最後に、このウェハ基板16に形成した微粒子型偏光板1Bを所定のサイズに切断し、個片化する」というものである。 上記の製造方法からみて、引用発明の「ウェハ基板16」は、引用発明の「微粒子型偏光板1B」の「基板5」といえる。また、引用発明の「ウェハ基板16」は「水晶基板からなる」から、透明なものといえる。 そうしてみると、引用発明の「ウェハ基板16」(「基板5」)は、本件補正後発明の「透明基板」に相当する。 b 引用発明の「(微粒子型偏光板1Bの製造方法)」は、前記aで述べたとおりである。また、引用発明の「微粒子型偏光板1B」は、「基板5上に光の波長以下のピッチを持つグリッドパターン6が形成されるとともに、当該グリッドパターン6上にAl薄膜18を介して微粒子7が配列され、さらに基板5の全面に亘って保護膜8が形成された」ものである。 上記の製造方法から理解される位置関係からみて、引用発明の「微粒子型偏光板1B」の「グリッドパターン6」は、「微粒子型偏光板1B」の一方の面側における「ウェハ基板16」上にあるといえる。また、上記の「グリッドパターン6」の「光の波長以下のピッチ」から、引用発明の「グリッドパターン6」の「所定のピッチ」は、使用帯域の波長よりも短いといえる。 さらに、上記の製造方法からみて、「レジストのグリッドパターン」は「所定のピッチ、幅、高さの」ものであるから、「レジストのグリッドパターン」を利用して「形成」される、引用発明の「微粒子型偏光板1B」「グリッドパターン6」は、「所定のピッチ」で配列され、所定方向に延在する格子状凸部ということができる。 加えて、上記製造方法から理解される位置関係(及び上記の引用発明の「微粒子型偏光板1B」の構成)からみて、引用発明は、「グリッドパターン6」、「グリッドパターン6上」の「Al薄膜18」及び「Al薄膜18を介して」「配列」される「Geからなる」「微粒子7」をこの順で形成・積層した構造を備える(以下、「積層構造」という。)ということができる。また、上記「グリッドパターン6」と同様に、引用発明のこの「積層構造」は、「所定のピッチ」で配列され、所定方向に延在する格子状凸部ということができる(以上のことは、図2及び図3からも確認できる事項である。)。 そうしてみると、引用発明の「微粒子型偏光板1B」は、本件補正後発明の「偏光板」に相当し、引用発明の「積層構造」は、本件補正後発明の「格子状凸部」に相当する。また、引用発明の「積層構造」は、本件補正後発明の「格子状凸部」における「前記偏光板の一方の面側における前記透明基板上に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列され、所定方向に延在する」という構成を具備する。 c 引用発明の「(微粒子型偏光板1Bの製造方法)」は、前記aで述べたとおりである。 上記の製造方法からみて、引用発明の「微粒子型偏光板1B」は、「グリッドパターン6」上に、「Al薄膜18」と、「Geからなる」「微粒子7」からなる層(以下、「微粒子層」という。)を具備するといえる。 また、引用発明の「Al薄膜18」は反射膜として機能し、引用発明の「微粒子層」が吸収層として機能することは、原理上明らかである。 そうしてみると、引用発明の「Al薄膜18」及び「微粒子層」は、それぞれ本件補正後発明の「反射層」及び「吸収層」に相当する。また、引用発明の「積層構造」(上記b)と本件補正後発明の「格子状凸部」は、「少なくとも反射層と」、「吸収層と、を備え」る点で共通する。 d 引用発明の「積層構造」(上記b参照。)は、ワイヤグリッド構造ということができる。 そうすると、引用発明の「微粒子型偏光板1B」は、本件補正後発明の「偏光板」における「ワイヤグリッド構造を有する」という要件を満たす。 e 上記a~dからみて、引用発明の「微粒子型偏光板1B」は、本件補正後発明の「偏光板」における、「透明基板と」、「格子状凸部と、を備え」という要件を満たす。 f 以上の対比結果を踏まえると、本件補正後発明と引用発明は、 「ワイヤグリッド構造を有する偏光板であって、 透明基板と、 前記偏光板の一方の面側における前記透明基板上に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列され、所定方向に延在する格子状凸部と、を備え、 前記格子状凸部は、少なくとも反射層と、吸収層と、を備えた、 偏光板。」である点において一致し、以下の点で相違する。 (相違点1) 「格子状凸部」が、 本件補正後発明は、「誘電体層」を備えているのに対して、 引用発明は、「誘電体層」を備えていない点。 (相違点2) 「格子状凸部」が、 本件補正後発明は、「高さは10nm以上であり」、「幅は35~45nmであり」、「前記ピッチは100~200nmで配列され」ているのに対して、 引用発明は、高さ、幅、ピッチの値が不明な点。 (相違点3) 本件補正後発明は、「前記偏光板の一方の面には、前記格子状凸部の表面を覆う撥水層が形成され」、「前記偏光板の側面には、撥水層が形成されていない」のに対して、 引用発明は、「撥水層」を有していない点。 エ 判断 (ア) 相違点1について a 引用発明と同様な原理の微粒子型偏光板であって、基板上に、反射層と、誘電体層と、吸収効果を有する無機微粒子層(吸収層)をこの順に積層した構成とし、誘電体層の厚みを、無機微粒子層(吸収層)を反射した偏光に対して、無機微粒子層(吸収層)を透過し反射層で反射した偏光の位相を調整し干渉効果を高めTE波の選択的減衰を行うことができるよう、半波長ずれる膜厚とした微粒子型偏光板は、本件出願前に周知の技術である(例えば、平成30年4月23日付け拒絶査定の拒絶の理由において周知技術を例示するために引用文献6として引用された特開2008-216956号公報(以下、同様に「引用文献6」という。)の段落【0018】~【0022】、【0033】~【0043】(特に、段落【0041】)及び図1等の記載、あるいは新たに例示する特開2008-216957号公報(以下、「引用文献9」という。)の図5,6や関連する段落【0051】~【0062】等の記載、特開2015-34959号公報(以下、「引用文献10」という。)の図2や関連する段落【0027】~【0046】等を参照。)。 b ここで、引用発明の「微粒子型偏光板1B」は、通過しない偏光成分を吸収するものであり、偏光板からの反射光で液晶パネルが温度上昇や劣化してしまうことを防止できることから、液晶パネルの出射側に用いられるものと理解される(引用文献1段落【0006】参照。)。また、引用発明の「微粒子型偏光板1B」は、高い熱伝導率の水晶基板により製造されていて、液晶プロジェクタ用途に好適なものであるとも理解される(引用文献1段落【0007】、【0021】、【0022】等参照。)。 そうすると、引用発明においては、液晶パネルの温度上昇や劣化を防止の観点からは、偏光板からの反射光がより少ない方がより好ましく、引用発明において、干渉効果を高めTE波の選択的減衰を行うことができる上記周知の反射層と誘電体層と吸収層とを積層した微粒子型偏光板の構成を採用して、上記相違点1に係る本件補正後発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 (イ) 相違点2について a 引用発明の「微粒子型偏光板1B」は、「基板5上に光の波長以下のピッチを持つグリッドパターン6」を有するものであるところ、引用文献1には、引用発明の「微粒子型偏光板1B」に係る「実施例3」についての「実験例2」において、「水晶基板」の「凹凸グリッドパターン」の「ピッチ」を「150nm」とすること(引用文献1段落【0052】)が記載されている。 b また、以下に例示されるように、「反射層」、「誘電体層」、「吸収層」等を備えるグリッド型偏光板・吸収型偏光板において、格子状凸部のピッチとして140nmあるいは150nmのもの、格子状凸部の幅の値として35~45nm、(反射層、誘電体層、吸収層等の合計である)格子状凸部の高さの値として10nm以上のものは、いずれも普通に用いられる周知のものである。 例えば、引用文献1において微粒子型偏光板の従来技術を示す先行技術文献としてあげられている引用文献6(段落【0076】、【0077】、【0094】等)には、少なくとも「反射層」、「誘電体層」、「無機微粒子層」(吸収層)を備える「微粒子型偏光板」の格子状凸部のピッチを150nm、幅を37.5nmとしたものにおいて、Al層、SiO2層、Ge層の厚みをそれぞれ240nm、205nm、90nmとしたものや、格子状凸部のピッチを150nm、幅を45nm、Al層、SiO2層の厚みをそれぞれ200nm、30nmとして、Ge層の厚みを変化させたものが記載されている。引用文献9(段落【0093】、【0095】、【108】等)にも同様な事項が記載されている。 また、引用文献10(段落【0065】、【0066】、【0077】、【0078】、【0090】等)には、「反射層」、「誘電体層」、「吸収層」を備えるグリッド型(吸収型)偏光板において、偏光板の格子状凸部のピッチを140nm、反射層、誘電体層、吸収層の厚みをそれぞれ100nm、50nm、15nmとすることや、格子状凸部のピッチを140nm、反射層、誘電体層、吸収層の厚みをそれぞれ100nm、50nm、15nmとすることや、100nm、25nm、25nmとすること、誘電体層の厚みを5nm、20nm、35nm、50nmとすることが記載されている。 さらに、国際公開第2017/073044号(段落[0008]、[0011]等。以下、「引用文献7」という。)には、「反射層」、「誘電体層」、「吸収層」を備えるワイヤーグリッド型偏光板において、格子状凸部の幅(グリッド幅)を35~45nmとすることが記載され、特開2015-108845号公報(段落【0032】、【0042】、【0043】、【0055】、【0056】等。以下、「引用文献8」という。)には、「反射層」、「誘電体層」、「吸収層」を備えるワイヤーグリッド型偏光板(微粒子型偏光板)において、格子状凸部のピッチを150nm、グリッド幅を45nm、吸収層(Ta)、誘電体層(SiO2)、反射層(AlSi)の厚さを、それぞれ20nm、30nm、45nmとすることが記載されている。 c そうしてみると、引用発明において、引用文献1の上記aの記載・示唆や上記bの「反射層」、「誘電体層」、「吸収層」を備えるグリッド型偏光板・吸収型偏光板における、普通に用いられる周知の格子状凸部のピッチ、幅、高さの値に基づいて、格子状凸部が、ピッチ140nmあるいは150nm、幅35~45nm、高さ10nm以上である構成として、上記相違点2に係る本件補正後発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 (ウ) 相違点3について a ワイヤグリッド型偏光板や微粒子型偏光板等の吸収型偏光板において、防水性や耐湿熱性を高めるために、格子状凹凸形状の表面に、SiO2層と、シランカップリング基を有するフッ素系の撥水層とをこの順に積層した構成とすることは、本件出願前に周知の技術である。 例えば、原査定の拒絶の理由において周知技術を例示するために引用文献2として引用された特開2014-85516号公報(以下、同様に「引用文献2」という。)の段落【0008】~【0013】、【0021】、【0025】~【0028】、【0036】、【0038】、【0039】(当合議体注:【0039】中の「酸化ケイ素」は「SiO2」であることは技術的に明らかなことである。)、【0043】、【0044】、【0047】~【0053】、【0056】~【0061】、【0075】~【0080】及び図3等には、格子状凹凸形状を有する基材101と、基材101の格子状凹凸形状を構成する基材凸部101aの一方向側の側面に接し、基材凸部101aの頂部より上方に伸びるよう設けられていた金属ワイヤ層102とを具備するワイヤグリッド型偏光板において、防水性、撥水性、防汚性及び耐湿性やこれらの耐久持続性を向上させるために、基材101とワイヤ層102の全表面を被覆する第2被覆層103と、前記第1被覆層103の全表面を被覆する第2被覆層104とを設けること、そして、第1被覆層を、酸化ケイ素(SiO2)等の無機材料、金属酸化物を含むものとし、水分子やガス分子から金属ワイヤ層102の表面を保護するバリア機能として働かせるとともに、第2被覆層を安定に固定し、第2被覆層104による水分子の排除効果を持続させる層として機能させること、第2被覆層を、低表面エネルギーを有するフッ素含有組成として、水分子や有機分子の付着を防止する層として機能させること、特にパーフルオロエーテル基やパーフルオロアルキル基等を含有した、フッ素含有密度が高く、表面エネルギーが十分に小さなフッ素系有機分子等とすると撥水効果として有効であること、加水分解性のシランカップリング基等を有するものとすると、第1被覆層103の表面と化学的に反応し、安定に固定化されることから好ましいことが記載されている。 同様に、引用文献6の段落【0059】、引用文献9の段落【0049】、【0085】等にも、ワイヤグリッド型偏光板、微粒子型偏光板において、耐湿性、防汚性を向上させるために、偏光板表面の保護膜として、パーフルオロデシルトリクロロシラン(FDTS)、オクタデカントリクロロシラン(OTS)等の撥水性の自己組織化膜を設けること、シラン系の自己組織化膜の場合には、密着性を向上する目的で偏光素子上に密着層としてSiO2をコートした後に自己組織化膜を堆積させることが記載されている。 b 引用発明は、高湿度や高温環境下で、金属層や吸収層(金属微粒子)が酸化、劣化してしまうことを防止する保護膜(SiO2層)を設けたものを前提とし、さらに高い信頼性を求めるものであるところ(引用文献1段落【0002】~【0015】)、引用発明において、金属層や吸収層(金属微粒子)のための防水性、撥水性、防汚性及び耐湿性及びこれらの耐久持続性の向上が期待できる、上記の周知のワイヤグリッド型偏光板や微粒子型偏光板等の吸収型偏光板において、格子状凹凸形状の表面に、SiO2層と、シランカップリング基を有するフッ素系の撥水層とをこの順に積層する技術を採用し、引用発明の「微粒子型偏光板1Bの製造方法」において、「次いで、ウェハ基板16の全面に」「SiO2からなる保護膜19を形成」する工程と、「最後に、このウェハ基板16に形成した微粒子型偏光板1Bを所定のサイズに切断し、個片化する」工程との間に、「ウェハ基板16の全面に」「SiO2からなる保護膜19を形成」と同様、「ウェハ基板16の全面に」シランカップリング基を有するフッ素系の撥水層を形成する工程を有する構成とすることは、当業者であれば容易になし得たことである。 そして、引用発明において上記の構成としたものは、微粒子型偏光板1Bは、水晶基板からなるウェハ基板16に複数形成された後、所定のサイズに切断されるのであるから、切断され、個片化された微粒子型偏光板1Bの切断端面である側面は直接露出することになり、該側面には、撥水層が形成されていない構成となる。また、ウェハ基板16の全面にシランカップリング基を有するフッ素系の撥水層を形成するのであるから、切断され、個片化された微粒子型偏光板1Bの表面(一方の面)側に格子状凸部を覆う撥水層が形成された構成となることも明らかなことである。 してみると、引用発明において、上記相違点3に係る本件補正後発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 (エ) 本件補正後発明の作用・効果について a 請求人は、平成30年8月3日付け審判請求書の3~5頁の「(3-2)拒絶理由の解消」において、審判請求時の補正により請求項1に組み入れた「格子状凸部の具体的な形状が、高さ:10nm以上、幅:35~45nm、形成ピッチ:100~200nm」との構成は、原査定の拒絶の理由において引用されたいずれの文献にも記載されておらず、「本願発明は良好な光学特性と撥水性を実現するために好ましい格子状凸部の形状を具体的に特定しており、このような具体的な形状を特定していない引用文献に記載の発明と比較して、より確実に良好な光学特性と撥水性を両立できるという有利な効果を奏」する旨主張している。 b しかしながら、引用発明において、相違点2に係る「格子状凸部」の高さ、幅及びピッチの値とすること、相違点3に係る格子状凸部表面に撥水層を設ける構成とすることについては、既に検討したとおりである。 c そして、引用発明のような微粒子型偏光板の設計にあたり、透過する偏光の透過率、吸収される偏光の吸収率、偏光板耐久性等の偏光板の光学特性が良好なものとなるよう、使用波長や用途に応じて、基板、反射層、誘電体層、吸収層等の各構成要素の材料・屈折率や、格子状凸部のピッチ、幅、高さ(反射層、誘電体層、吸収層等の厚み)等が設定されることは、当業者にとって技術常識である。 また、格子状凸部に設けた撥水層の撥水性が、格子状凸部の高さ、ピッチ、幅などの各値により影響を受けることも当業者にとって技術常識である(例えば、特開2011-183554号公報の【0013】、【0018】~【0021】、【0156】等参照。)。 そうしてみると、「格子状凸部」を「高さ:10nm以上、幅:35~45nm、ピッチ:100~200nm」とすることにより、「良好な光学特性と撥水性を実現する」ことができる、「より確実に良好な光学特性と撥水性を両立できる」との作用・効果は、上記技術常識を備える当業者が、予測可能な、あるいは期待する程度のものであり、格別のものではない。 オ 以上のとおりであるから、本件補正後発明は、引用発明及び引用文献2や引用文献6~10等に記載された本件出願前に周知の各技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 カ 平成30年12月11日付け上申書における補正案について (ア) 請求人は、平成30年12月11日付け上申書において、以下の補正案を提示し、「いずれの文献にも記載されていない、「光学機器において、偏光板が光学機器の取付枠に対して側面が当接するようにして、縦置きの状態で嵌め込まれる」構成を請求項1に組み入れます。」、「かかる補正により、偏光板の光学機器への組み込み作業時に、偏光板の側面に露出した透明基板の親水性により接着剤が馴染みやすく、高い接着強度が得られます。一般に光学機器に偏光板が取り付けられる際には、接着剤や両面テープ等を使用して取り付けられます。即ち、基板側面が露出した偏光板は接着剤や両面テープの粘着剤と相性がよく馴染みやすいため、光学機器との接着強度が向上して安定に取り付けることが可能となります。」、「さらに、接着剤が偏光板の側面によく接着して留まり、グリッドの毛細管現象によって接着剤が偏光板中央へ流れ込むのを防止できる結果、接着作業において作業性が向上し、光学機器の生産効率が向上する、という有利な効果を奏します。またこの点について、段落[0042]には光学機器内で縦置きされる偏光板の一方の面においてグリッド溝内にも撥水層が形成されていることにより水滴が流れ落ちることが記載されており、接着剤も同様にしてグリッド内へ流れ落ちる恐れがあるところ、親水性の透明基板が露出した偏光板側面が接着剤とよく馴染むことで、接着剤がグリッド内へ流れ落ちることも防止し、接着作業性がさらに向上する効果を発揮します。」、「上記の構成および効果は、偏光板の側面が露出していると認められる引用文献1やその他の引用文献においても、何等の開示も示唆もなされていません。」と主張している。 (当合議体注:下線は、本件補正前、すなわち、平成30年2月1日付けの手続補正書による補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載(前記「第2」[理由]「1(1)」参照。)からの変更箇所を示す。) (補正案) 「[請求項1] ワイヤグリッド構造を有する偏光板と、前記偏光板を保持する取付枠と、を有する光学機器であって、 前記偏光板は、 透明基板と、 前記偏光板の一方の面側における前記透明基板上に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列され、所定方向に延在する格子状凸部と、を備え、 前記格子状凸部は、少なくとも反射層と、誘電体層と、吸収層と、を備え、 前記偏光板の一方の面には、前記格子状凸部の表面を覆う撥水層が形成され、 前記偏光板の側面には、撥水層が形成されておらず、 前記偏光板の側面において、前記透明基板が露出しており、 前記偏光板は、前記取付枠に対して前記側面が当接するようにして、縦置きの状態で嵌め込まれる光学機器。」 (当合議体注:請求項1の記載を引用する請求項2~7については省略している。) (イ) 上記の補正案の請求項1に係る発明(以下、「補正案発明」という。)について検討する。 a 引用文献1(段落【0006】、【0007】、【0021】等)の記載から、引用発明を液晶パネルの出射側の偏光板に用いた液晶プロジェクタ(以下、「引用装置発明」という。)が把握される。 b 補正案発明と引用装置発明との対比は、前記ウ(ア)のとおりである。また、引用装置発明における「液晶プロジェクタ」は、補正案発明の「光学機器」に相当する。 そうすると、補正案発明と引用装置発明は、既に検討した(相違点1)及び(相違点3)に加え、以下の点で相違する。 (相違点4) 補正案発明は、「前記偏光板を保持する取付枠」「を有」し、「前記偏光板は、前記取付枠に対して前記側面が当接するようにして、縦置きの状態で嵌め込まれる」のに対して、 引用装置発明は、そのような構成となっていない点。 c 相違点について検討する。 (a) 相違点4に関し、液晶プロジェクタにおいて、出射側偏光板を保持する取付枠の凹部、溝等に対して縦置きの状態で嵌め込んで出射側偏光板を所定の位置で固定する構成は、本件出願前に公知の技術、あるいは周知の技術である(例えば、特開2004-226716号公報の段落【0001】、【0020】、【0023】、【0025】、【0026】、図1~6等、特開2009-265366号公報の段落【0016】、【0018】、【0020】、【0025】、図1、2等、特開2009-276573号公報の段落【0002】、【0006】、【0009】、図8等を参照。)。また、取付枠により出射側偏光板の所定の位置での固定を行うのであるから、位置決めのために取付枠の凹部、溝等に出射側偏光板の側面が当接していることは、明らかなことである(例えば、特開2004-226716号公報の段落【0020】、【0025】、図5(特に、「基準面4406」)等を参照。あるいは、技術的に偏光板は所定の位置、角度で固定される必要があるものであるところ、取付部材の凹部、溝等に基準面を設け、偏光板の側面を取付枠に当接させて位置決めを行うことは、当業者の技術常識である。)。 (b) 引用装置発明においても、出射側の偏光板である引用発明の「微粒子型偏光板1B」の所定の位置、角度での位置決め・固定は当然に考慮されることであるところ、引用装置発明において、上記(a)より、上記の公知あるいは周知の技術を採用して、上記相違点4に係る補正案発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 (c) 相違点1及び相違点3については既に検討したとおりである。 (d) 請求人が主張する補正案発明の作用・効果について検討すると、「偏光板の光学機器への組み込み作業時に、偏光板の側面に露出した透明基板の親水性により接着剤が馴染みやすく、高い接着強度が得られます。」との主張は、補正案の請求項に記載された事項に基づくものではない(つまり補正案の請求項には「接着剤」が特定されていない。)。 仮に、補正案の請求項に接着剤が特定されたとしても、偏光板を固定する時に接着剤を用いることは本件出願前に周知・慣用の手段であり、しかも、引用装置発明「微粒子型偏光板1B」の端面は水晶(基板)が露出していることから、請求人が主張する接着剤の馴染みやすさ、高い接着強度は、接着剤及び水晶(基板)との組み合わせにより期待されるあるいは予測される程度のものである。また、「接着剤が偏光板の側面によく接着して留まり、グリッドの毛細管現象によって接着剤が偏光板中央へ流れ込むのを防止できる」との主張についても、同様、当業者であれば予測できる程度のものである。 d してみると、補正案発明は、引用発明及び本件出願前に周知の各技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 よって、上記上申書の補正案及び請求人の主張を採用することはできない。 4 本件補正についてのむすび 前記2のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。 あるいは、仮に、本件補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものと理解したとしても、前記3(1)及び3(2)のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項で準用する同法第126条第7項の規定に違反するものであり、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本件発明について 1 本件発明 本件補正は却下されたので、本件出願の請求項1に係る発明(以下、「本件発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記「第2」[理由]「1(1)」に記載のとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶理由の「理由1(進歩性)」は、本件出願の請求項1~9,11に係る発明は、本件出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物である下記の引用文献に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献に記載された発明に基づいて、本件出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないというものである。 引用文献1:特開2015-180975号公報 引用文献2:特開2014-85516号公報 引用文献3:特開2012-108468号公報 引用文献4:特開2008-077056号公報 引用文献5:特開2000-206507号公報 引用文献6:特開2008-216956号公報 (当合議体注:引用文献2~6は周知技術であることを示すために例示されたものである。) 3 引用文献1とその記載事項及び引用発明 原査定の拒絶の理由の「理由1(進歩性)」で引用された引用文献1とその記載事項及び引用発明は、前記「第2」[理由]「4(2)イ」に記載したとおりである。 4 対比・判断 本件発明は、前記「第2」[理由]「4」で検討した本件補正後発明(前記「第2」[理由]「4(2)ア」参照。)から、「前記格子状凸部の高さは10nm以上であり、幅は35~45nmであり、前記ピッチは100~200nmで配列され」との限定事項を削除したものである。 そうすると、本件発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を限定したものに相当する本件補正後発明が、前記「第2」[理由]「4(2)」に記載したとおり、引用発明及び引用文献2や引用文献6~10等に記載された本件出願前に周知の各技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本件発明も、前記「第2」[理由]「4(2)」に記載した理由と同じ理由により、引用発明及び本件出願前に周知の各技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本件発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本件出願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2018-010675

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決122件(デクセリアルズ株式会社)
  • 2024-014510拒絶査定不服審判 / 2026-01-20 / 原査定取消(特許/登録すべき)排水処理剤、及び排水処理剤の製造方法
    同じ当事者: デクセリアルズ株式会社
  • 2024-014511拒絶査定不服審判 / 2026-01-20 / 原査定取消(特許/登録すべき)排水処理剤、及び排水処理剤の製造方法
    同じ当事者: デクセリアルズ株式会社
  • 2024-018939拒絶査定不服審判 / 2025-12-09 / 原査定取消(特許/登録すべき)接続構造体の製造方法、及び接続構造体、並びにフィルム構造体、及びフィルム構造体の…
    同じ当事者: デクセリアルズ株式会社
  • 2024-010175拒絶査定不服審判 / 2025-11-26 / 原査定取消(特許/登録すべき)異方性導電フィルム
    同じ当事者: デクセリアルズ株式会社
  • 2024-002174拒絶査定不服審判 / 2025-10-28 / 原査定取消(特許/登録すべき)接着剤組成物
    同じ当事者: デクセリアルズ株式会社
検索でもっと見る →
同じ根拠条文の審決7,656件(特許法29条2項)
  • 2024-014945拒絶査定不服審判 / 2026-05-15 / 請求不成立光拡散シート、光拡散シート積層体、バックライトユニット、及び液晶表示装置
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2025-006131拒絶査定不服審判 / 2026-05-08 / 請求不成立光学識別体および印刷物
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2024-013045拒絶査定不服審判 / 2025-12-05 / 請求不成立ヘッドアップディスプレイ装置およびその製造方法
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2024-001238拒絶査定不服審判 / 2025-06-02 / 請求不成立光ファイバ
    共通の条文: 特許法29条2項
  • 2023-018201拒絶査定不服審判 / 2025-04-24 / 請求不成立顕微鏡のビーム経路内の試料ホルダの厚さを決定する方法
    共通の条文: 特許法29条2項
検索でもっと見る →
同じ論点・分野の審決(審決分類)1,815件(121・G02B)
  • 2025-013284拒絶査定不服審判 / 2026-08-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)光学積層体および画像表示装置
    共通の審決分類: 121・G02B
  • 2024-014111拒絶査定不服審判 / 2026-08-10 / 原査定取消(特許/登録すべき)光学レンズアセンブリ及び光学測定方法
    共通の審決分類: 121・G02B
  • 2025-002557拒絶査定不服審判 / 2026-08-06 / 原査定取消(特許/登録すべき)反射コーティングを有するガイドを備えるディスプレイデバイス
    共通の審決分類: 121・G02B
  • 2025-011584拒絶査定不服審判 / 2026-08-04 / 原査定取消(特許/登録すべき)反射防止フィルム
    共通の審決分類: 121・G02B
  • 2025-009646拒絶査定不服審判 / 2026-08-03 / 原査定取消(特許/登録すべき)偏光板および位相差層付偏光板
    共通の審決分類: 121・G02B

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存