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特許拒絶査定不服審判

2018-005435

遊技場システム及びプログラム

審判番号
2018-005435
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-159558外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年04月19日
審決日
2018年12月25日
公報発行日
2019年04月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016-159558号「遊技場システム及びプログラム」拒絶査定不服審判事件〔平成28年12月15日出願公開、特開2016-209652号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 1 手続の経緯の概要 本願は、平成23年10月21日に出願した特願2011-231351号の一部を平成27年11月18日に新たな特許出願(特願2015-225669号)とし、さらにその一部を平成28年8月16日に新たな特許出願(特願2016-159558号)としたものであって、平成29年8月24日付けで拒絶の理由が通知され、同年10月13日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、平成30年2月2日付け(発送日:同年2月6日)で拒絶査定がなされ、それに対して、同年4月19日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。 2 本願発明 本願の請求項1~5に係る発明は、平成29年10月13日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~5に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。 「A 通信端末に遊技機に関する情報を送信可能なサーバと、 B 遊技機に対応付けられた遊技装置と、 C を備える遊技場システムにおいて、 D 前記遊技装置は、当該遊技装置の内部に設けられ、前記通信端末が近接したことに基づいて、当該通信端末に特定情報を送信可能な第1送信手段を備え、 E 前記通信端末は、前記第1送信手段から前記特定情報を受信したことに基づいて、当該特定情報を前記サーバに送信可能な第2送信手段を備え、 F 前記サーバは、前記第2送信手段から前記特定情報を受信したことに基づいて、前記遊技機に関する情報を前記通信端末に送信可能な第3送信手段を備え、 G 前記通信端末は、前記第3送信手段から前記遊技機に関する情報を受信したことに基づいて、前記遊技機に関する情報を表示可能な表示手段を備え、 H 前記遊技機に関する情報には、遊技履歴と機種情報とが含まれる ことを特徴とする遊技場システム。」(記号A~Hは、分説するため当審で付した。) 3 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶理由は、概略、次のとおりのものである。 (進歩性)本願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内において、頒布された下記の刊行物に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 〈引用文献等一覧〉 1.特開2008-110180号公報 2.特開2010-274105号公報 4 引用文献に記載された発明 (1)引用文献1に記載された発明 原査定の拒絶理由において引用文献1として引用された、本願の遡及日前に頒布された刊行物である特開2008-110180号公報には、図面とともに次の事項が記載されていると認められる(下線は当審で付した。以下同じ。)。 ア 記載事項 (ア)「【技術分野】 【0001】 本発明は、パチンコやスロットマシン等の遊技機を多数設置する遊技店舗において、遊技環境を良好に整え、また集客力を強化して経営上の収益を確保するために遊技機に関する有益な情報を収集・管理・提供し得る遊技機情報管理システム及び遊技機情報管理方法に関する。 ・・・ 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 しかし、こうしたホールに設置される情報管理システムを導入しても、遊技者にとっては、例えば従来からある台ランプに表示される数日間の大当たり回数履歴を基にその台の出玉予測を行うしかなかった。すなわち、従来の情報管理システムは、主としてホールの収益確保を目的とするものであり、顧客である遊技者にとって有益な情報、利便性及びサービス等を十分に提供できるものではなかった。 【0010】 本発明は、こうした従来の課題を解決するためになされたものであり、遊技店舗の収益状態を良好に維持しながらも、遊技者にとって有益な情報、サービス等を提供できるようにして集客力を強化し、遊技者である顧客の満足度向上を図ることが可能な遊技機情報管理システムを提供することを目的としている。」 (イ)「【0028】 本システムが導入されるホールHLの遊技機10には、それぞれの前パネルの所定位置(例えば玉皿ユニットの左端部)に、例えばQRコード11である二次元コードが印刷されたフィルムシート状の担体が貼着されている。なお、QRコード11は、遊技島の台ランプの側方部や、遊技島の壁、休憩所の案内パネル、更には遊技者に配布される広告・雑誌等、適宜の場所に設けられる。このQRコード11には、データセンタDCの記憶装置104に構築されているマスターデータベース104_dに登録された、例えば当該ホールHLに関する情報、機種別情報、各台ごとの情報を検索可能なリンク先のアドレス情報(例えばURLやIPアドレス)を含み二次元コード化されている。 【0029】 すなわち、ホールHLの顧客である遊技者は、所望する任意の遊技機10に関する遊技機情報にアクセスしようとするとき、自分が所持する携帯端末である例えば携帯電話MTのCCDカメラを用いてQRコード11を接写することで、その二次元コードデータを携帯電話MTに読み取らせる。携帯電話MTに標準的に備えられるQRコード用アプリケーションは、読み取った二次元コードデータを解読し、それに含まれるアドレス情報を抽出して携帯電話MTの液晶表示部にメニュー画面として表示させる。このとき、アドレス情報をURLの文字列(http://abc…)形式で表示してもよいし、またはそのリンク先に対応して付けられた項目名(例えばホール名、機種名、台番号)で表示してもよい。そして、メニュー画面に表示されたアドレスを遊技者が携帯電話MTのキースイッチを用いて選択操作すると、QRコード用アプリケーションは、近隣のモバイル基地局MSを経由してユーザ用サイトサーバ105との通信を確立する。これにより、詳細は後述するが、遊技者が求める遊技機情報を利便性良く得られるように構成されている。なお、読み取ったQRコード11に1つのアドレス情報のみが含まれているなどの場合においては、携帯電話MTのQRコード用アプリケーションは、上述の選択操作を省略して自動的に当該アドレス情報に基づくインターネットN上のリンク先にアクセスするようにしてもよい。」 (ウ)「【0053】 ユーザ用サイトサーバ105の携帯WEBサイトアプリケーションプログラム1052は、通信接続が確立した携帯電話MTからの要求信号に応じて、当該携帯電話MTに対し遊技機情報に関連するアプリケーションサービス(例えば台番検索や割引抽選等)を提供する。 【0054】 例えば、上述したように、ホールに訪れた遊技者が自己の携帯電話MTを使って、遊技機10や台ランプ等に設けられたQRコード11を撮影し所定のインターネット接続機能を動作させると、当該QRコード11に含まれる当該ホールHLのアドレス情報に基づいて、ホール別ディレクトリ1053のインデックスファイルによるトップメニュー画面(例えば図15(a)参照)が液晶表示部に表示される。 【0055】 例えば図15(a)に示されるトップメニュー画面には、当該ホールHLに設置されている機種名の一覧が表示されている。また、トップメニュー画面により、当該ホールHLの広告や機種別ランキング等の情報が提供される。遊技者は、例えば情報が欲しい機種名の項目をメニュー画面上で選択操作することで、その機種の機種別ディレクトリ1054に保存されているインデックスファイルによる台番メニュー画面(例えば図15(b)参照)が表示される。また、この台番メニュー画面により、その機種の広告、攻略方法、設置場所等の情報が提供される。 【0056】 また、図15(b)に示されるような台番メニュー画面上で、遊技者が情報を求める台番号を選択操作すると、その遊技機10の過去の特賞回数や、将来の大当たり予報日等の情報が遊技台別リンクパスファイル1055、1056、1057を通じて遊技者に提供される(例えば図15(c)参照)。なお、遊技機10に貼着されているQRコード11に基づいて、図15(c)に示されるような当該遊技機10の個別台情報を提供する画面に直接的にアクセスするようにしてもよい。」 イ 認定事項 (エ) 携帯WEBサイトによる表示画面の一例である【図15】(c) そして、【0054】に「・・・携帯電話MT・・・画面・・・が液晶表示部に表示される。」と記載され、【0056】に「・・・遊技機10の過去の特賞回数・・・情報が・・・遊技者に提供される・・・」と記載されている。 そうすると、【図15】(c)には、携帯電話MTの液晶表示部に、遊技機10の遊技機情報として、遊技機10の過去の特賞回数や、台番号、機種名が表示されることが示されているものと認められる。 ウ 上記(ア)~(ウ)の記載事項、上記(エ)の認定事項、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる(a~hは、本願発明のA~Hに対応させて付与した。)。 「a 携帯電話MTに対し遊技機情報を提供するユーザ用サイトサーバ105(【0053】)と、 b 台ランプ(【0054】)と、 c を備える遊技機情報管理システム(【0001】)において、 d’台ランプには、QRコード11が設けられ(【0054】)、 e’携帯電話MTは、QRコード用アプリケーションを用いて、QRコード11である二次元コードを接写することで読み取った二次元コードデータを解読し、ホールHLに関する情報、機種別情報、各台ごとの情報を検索可能なリンク先のアドレス情報を抽出し、そのアドレス情報に基づいて、通信が確立されたユーザ用サイトサーバ105にアクセスし(【0028】【0029】)、 f ユーザ用サイトサーバ105は、携帯WEBサイトアプリケーションプログラム1052を用いて、通信接続が確立した携帯電話MTからの要求信号に応じて、当該携帯電話MTに対し遊技機情報を提供し(【0053】)、 g 携帯電話MTは、ユーザ用サイトサーバ105との通信を確立し、液晶表示部に、遊技機10の遊技機情報を提供する画面を表示させ(【0029】、【0054】、【0056】)、 h 携帯電話MTの液晶表示部に、遊技機10の遊技機情報として、遊技機10の過去の特賞回数や、台番号、機種名が表示される(【0053】、【図15】(c)) 遊技機情報管理システム。」 (2)引用文献2に記載された技術事項 原査定の拒絶理由において引用文献2として引用された、本願の遡及日前に頒布された刊行物である特開2010-274105号公報には、図面とともに次の事項が記載されていると認められる(下線は当審で付した。以下同じ。)。 ア 記載事項 (ア)「【技術分野】 【0001】 この発明は、表示部を有する携帯通信端末に、遊技店に設置される遊技台の遊技台情報を提供するための遊技台情報提供システムおよび遊技台情報提供方法、ならびにこれらに用いられるリダイレクト装置に関する。 ・・・ 【発明が解決しようとする課題】 ・・・ 【0008】 そこで、この発明の目的は、遊技台の入替え時における作業負担を低減することができる遊技台情報提供システムおよび遊技台情報提供方法、ならびにこれらに用いられるリダイレクト装置を提供することである。」 (イ)「【発明を実施するための形態】 【0038】 以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。 図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る遊技台情報提供システムの構成を示すブロック図である。 この遊技台情報提供システムは、遊技店に設置された遊技台1(たとえば、パチンコ機やパチスロ機)で遊技をしている者または遊技をしようとしている者(以下、遊技者という)が、自身の所有する携帯通信端末の一例としての携帯電話機2を用いて、当該遊技台1の遊技台情報の提供を受けるようにしたシステムであり、遊技台1に関連して配置されたリーダライタ3と、システム管理会社に設置されたリダイレクトサーバ(リダイレクト装置)4と、ウェブ管理会社に設置されたウェブサーバ(情報提供制御装置)5とを含む。リダイレクトサーバ4と携帯電話機2とは、インターネット回線(通信回線)6を通じて接続可能に設けられている。また、ウェブサーバ5と携帯電話機2とは、インターネット回線6を通じて接続可能に設けられている。 【0039】 遊技店内には、複数の遊技台1が配置されている。各遊技台1には、一対一に対応付けられた台間機7が隣接して配置されている。台間機7は、対応する遊技台1における遊技に使用する遊技媒体(たとえば、パチンコ球やパチスロメダル)を貸し出すための装置である。各台間機7は、遊技媒体の貸出しに関するデータを中継装置8を介して、遊技店内に設置された管理装置9に送信する。 【0040】 各遊技台1には、携帯電話機2と非接触通信を行うためのリーダライタ3が、一対一に対応付けて設けられている。 図2は、リーダライタ3の配置構成を説明するための正面図である。 遊技台1は、たとえば、遊技盤10に向けて遊技球を発射することにより遊技を行うパチンコ機であって、その前面には、発射装置(図示せず)から遊技盤10に向けて発射する遊技球の勢いを調節するためのハンドル11と、発射装置から遊技盤10に向けて発射すべき遊技球を貯留しておくための上皿12と、上皿12から溢れた遊技球を貯留しておくための下皿13とが備えられている。 【0041】 台間機7は、遊技台1の左隣に配置され、対応する遊技台1における遊技に使用する遊技媒体(たとえば、パチンコ球)を貸し出すための装置である。台間機7の前面には、紙幣投入口14などが配置されている。 遊技台1の上方には、島設備の幕板15が張り出している。幕板15の前面には、遊技台1の稼動状況を表示するためのデータ表示装置16が配置されている。そして、リーダライタ3が、データ表示装置16の右隣に配置されている。このため、遊技台1の前に着座しながら、携帯電話機2をリーダライタ3にかざすことができ、これにより携帯電話機2とリーダライタ3とを非接触(無線)通信させることができる。 【0042】 図3は、リーダライタ3の斜視図である。図4は、リーダライタ3の電気的構成を示すブロック図である。 リーダライタ3は、非接触IC(たとえばFeliCa(登録商標))に対応するものであり、四角箱状の小型のケーシング17を備えている。ケーシング17内には、主制御部18と、記憶部(特定情報記憶部)19およびアンテナ部20が収容されている。主制御部18はたとえはマイクロコンピュータなどで構成されており、この主制御部18には外付けのカウンタ(図示しない)が接続されている。 【0043】 アンテナ部20は、携帯電話機2のICチップ21(後述する)と、携帯電話機2の主制御部22(後述する)との間で三者間通信を行うものであり、ICチップ21との間の通信により、携帯電話機2のICチップ21のIDm(チップ製造番号)を取得することができる。IDmは、ICチップ21ごとに異なるもの(固有の番号)であり、かざされた携帯電話機2が同一のものであるか否かを判定することに用いられる。 【0044】 記憶部19には、リダイレクトサーバ4のURL(Uniform Resource Locator。位置情報)であるリダイレクトURL(リダイレクト位置情報)、リーダライタ3に対応する遊技台1が設置される遊技店の店番号、当該遊技台1の台番号およびリーダライタ3に付与された固有の番号であるリーダライタ番号が記憶されている。また、記憶部19には、アンテナ部20によって取得されたICチップ21のIDmが記憶される。」 (ウ)「【0054】 ・・・図8は、遊技台情報提供システムにおける信号授受の流れを示すシーケンス図である。図9は、図1に示す携帯電話機2の表示部26に順に表示される画面の具体例を示す図である。 遊技台情報提供システムにおける信号授受の流れを示すシーケンス図である【図8】 携帯電話機の表示部に表示される画面の具体例を示す図である【図9】(c) 【0055】 遊技者が、自己が所有する携帯電話機2を、その遊技している/遊技しようとしている遊技台1に対応付けられたリーダライタ3にかざすと(1.かざす)、携帯電話機2のICチップ21の制御部37、携帯電話機2の主制御部22およびリーダライタ3の制御部18の間で三者間通信が行われる。この三者間通信により、リーダライタ3の主制御部32は、携帯電話機2のICチップ21のIDmを取得する。また、リーダライタ3のカウンタがインクリメント(+1)される。 【0056】 そして、リーダライタ3は、リダイレクトサーバ4への接続指示を、携帯電話機2のICチップ21に与える(2.接続指示)。また、携帯電話機2リーダライタ3は、記憶部19に記憶されたリダイレクトサーバ4のURL、店番号、台番号(特定情報)およびリーダライタ番号、カウンタ(図示しない)に計数された回数情報、ならびに携帯電話機2のICチップ21から取得したIDmに基づいて、リダイレクトURLを作成する。また、このリダイレクトURLに対する接続指示を、携帯電話機2の主制御部22に向けて送信する(2.接続指示)。このリダイレクトURLは、リダイレクトサーバ4のURLの後に、付加的なコード情報(以下、「付加情報」という場合がある)を付加したものである。このコード情報は、店番号、台番号、リーダライタ番号、IDmおよび回数情報などの情報を含むものである。 【0057】 携帯電話機2の主制御部22が接続指示を受信すると、携帯電話機2の表示部26が、それまでの待受画面(図9(a)参照)から、リダイレクトURL表示および接続許可表示(「・・・に接続しますか?」「はい」「いいえ」)に切り換えられる(図9(b)参照)。また、携帯電話機2の主制御部22による接続指示の受信に伴って、前記の三者間通信は終了する。 【0058】 そして、携帯電話機2の操作によって、リダイレクトサーバ4への接続が許可されると、携帯電話機2の主制御部22は、リダイレクトURLへの接続を開始する。具体的には、携帯電話機2の主制御部22は、リダイレクトサーバ4に向けて接続要求(第1の接続要求)を送信する(3.接続要求)。また、携帯電話機2の主制御部22のブラウザ24がブラウザを起動する。 ・・・ 【0061】 そのときの時刻が、付加情報付URLに含まれる有効期限内であるときは、ウェブサーバ5は、携帯電話機2に遊技台情報表示用のページデータを送信する(6.ページデータ)。そして、携帯電話機2のブラウザ24が、表示部26に遊技台情報を表示する(図9(c)参照)。図9(c)に示す遊技台情報は、遊技台1の特徴、キャラクタ紹介、リーチ演出、予告演出およびスペック(大当たり確率、確率変動確率、賞球数および平均出球数などを含む)を備えている。この遊技台情報は、各情報のメニューが表示され、遊技者によって選択されるメニューの詳細情報が表示される。これらのメニューを選択操作することにより、各情報の詳細な情報が表示される。このため、遊技者は、遊技台1の前に着座しながら、その遊技台1の遊技情報を閲覧することができる。」 (エ)「【0103】 また、第1~第4実施形態において、このようなIDmを用いた会員システムが採用されている場合、遊技台情報に加えて会員情報を、携帯電話機2に表示することもできる。具体的には、ポイントシステムが採用されている場合は、遊技台情報に加えてポイント情報を表示することができる。 また、前述の第1実施形態では、リーダライタ3にはアンテナ部20が内蔵されているとして説明したが、このアンテナ部20に代えて、外付けのアンテナまたはブースタ用アンテナをリーダライタ3のケーシング17から露出した状態で設けることもできる。とくに同一機種の遊技台1が複数台、互いに近接する範囲内に配置されている場合には、これら複数の遊技台1に対応するリーダライタ3を1つ(または少数)設けておき、このリーダライタ3に携帯電話機2をかざしたときはこれら遊技台1の機種に対応する遊技台情報に接続させることも可能である。この場合、外付けのアンテナをリーダライタ3のケーシング17から複数分岐させることにより、各遊技台1に対応付けてアンテナを設けることができる。その結果、コストダウンを図りつつ、各遊技台1に対応してアンテナを配設することができる。1つのリーダライタ3から分岐させるアンテナの数を、2~10台とすることが好ましい。コストダウンの観点からはアンテナの数が多いことが望ましいのであるが、アンテナの数が10台を超えると、アンテナへのアクセスの集中時にリーダライタ3における処理が困難となるおそれがあること、また、遊技台1の台入れ替えを行う際に10台程度が1単位とされることが多いので、前記の範囲が好ましい。アンテナのみを露出させることにより、いたずら防止および盗難防止につながる。 ・・・ 【0105】 また、第1~第4実施形態では、リーダライタ3,61または2次元コード50は、遊技台1の上方の幕板15に配置されているとして説明したが、腰板その他の遊技島に配置されていてもよい。また、データ表示装置16に付設されていてもよい。 さらに、遊技台1の間に配置された台間機7の前面に配置されていてもよい。また、隣接する遊技台1の間にテレビや空気清浄機などが配置される場合には、その前面に配置される構成であってもよい。」 (オ) 「【0147】 以上により、この実施形態によれば、リダイレクトサーバ103には、遊技台表示データのURLが、台番号と対応付けられた状態で記憶されている。携帯電話機113が非接触用R/W部125から台番号を取得することにより、携帯電話機113はリダイレクトサーバ103に第1の接続要求を送信する。携帯電話機113からの第1の接続要求を受信すると、当該第1の接続要求に含まれる台番号によって特定される遊技台101の種別に応じたURLが選択され、選択されたURLが携帯電話機113に送信される。このURLに導かれて携帯電話機113がURL接続する。これにより、携帯電話機113の表示部に、非接触用R/W部125に1対1対応する遊技台101の遊技台情報が表示される。」 イ 上記(ア)~(オ)の記載事項、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、引用文献2には、次の技術事項(以下「引用文献2に記載された技術事項」という。)が記載されているものと認められる(a~gは、本願発明のA~Gに対応させて付与した。)。 「a’携帯電話機2と、インターネット回線(通信回線)6を通じて接続可能に設けられているリダイレクトサーバ4(【0038】)と、 b 各遊技台1に一対一に対応付けて設けられ、携帯電話機2と非接触通信を行うためのリーダライタ3が付設されているデータ表示装置16(【0040】、【0041】、【0105】)と、 c を備え、表示部を有する携帯電話機2に遊技台情報を提供する遊技台情報提供システム(【0001】)において、 d リーダライタ3は、ケーシング17内に収容され、携帯電話機2がかざされることにより、後に、店番号、台番号などの付加的なコード情報が付加されたリダイレクトサーバ4のURLに対する接続指示を、携帯電話機2に向けて送信するためのアンテナ部20を備え(【0042】、【0056】、【0103】)、 e 携帯電話機2の主制御部22は、接続指示を受信後、リダイレクトサーバ4への接続が許可されると、リダイレクトサーバ4のURLへの接続を開始し、携帯電話機からリダイレクトサーバに台番号を含む接続要求を送信し、リダイレクトサーバが携帯電話機からの接続要求を受信すると、携帯電話機に遊技台101の種別に応じたURLが送信されて、携帯電話機の表示部に遊技台情報が表示され(【0058】、【0147】)、 g’携帯電話機2が、表示部26に、遊技台1の特徴、キャラクタ紹介、リーチ演出、予告演出およびスペックである遊技台情報を表示する(【0061】) 遊技台情報提供システム。」 5 対比 本願発明と引用発明とを、分説に従い対比する。 (a)引用発明における「携帯電話MT」は、本願発明における「通信端末」に相当する。 そして、引用発明における「遊技機情報」は、構成hより「遊技機10の過去の特賞回数や、台番号、機種名」といった遊技機に関する情報であることから、本願発明における「遊技機に関する情報」に相当する。 また、引用発明における「ユーザ用サイトサーバ105」は、本願発明における「サーバ」に相当する。 したがって、引用発明における「携帯電話MTに対し遊技機情報を提供するユーザ用サイトサーバ105」は、本願発明における「通信端末に遊技機に関する情報を送信可能なサーバ」に相当する。 (b)引用発明における構成bの「台ランプ」は、遊技台に対応して設けられるものであることは明らかであるから、本願発明における構成Bの「遊技機に対応付けられた遊技装置」に相当する。 (c)引用発明における構成cの(「ユーザ用サイトサーバ105」と「台ランプ」とを備える)「遊技機情報管理システム」は、本願発明における構成Cの(「送信可能なサーバ」と「遊技機に対応付けられた遊技装置」とを備える)「遊技場システム」に相当する。 (d)引用発明における「QRコード11」は、構成e’より、「ホールHLに関する情報、機種別情報、各台ごとの情報を検索可能なリンク先のアドレス情報」を含むものであって、引用発明における「QRコード11」に含まれる「ホールHLに関する情報、機種別情報、各台ごとの情報を検索可能なリンク先のアドレス情報」は、本願発明における「特定情報」に相当する。 したがって、引用発明における構成d’の「QRコード11が設けられ」る「台ランプ」と、本願発明における構成Dの「遊技装置の内部に設けられ、通信端末が近接したことに基づいて、当該通信端末に特定情報を送信可能な第1送信手段を備え」る「遊技装置」とは、「特定情報を通信端末に伝達する手段を備える遊技装置」であることで共通する。 (e)上記(d)より、引用発明における「QRコード11である二次元コードを接写することで読み取った二次元コードデータを解読し、ホールHLに関する情報、機種別情報、各台ごとの情報を検索可能なリンク先のアドレス情報を抽出し、そのアドレス情報に基づ」くことと、本願発明における「第1送信手段から特定情報を受信したことに基づ」くこととは、「特定情報を特定したことに基づ」くことで共通する。 そして、引用発明における「QRコード用アプリケーションを用いて」、「アドレス情報に基づいて、通信が確立されたユーザ用サイトサーバ105にアクセス」する手段は、「QRコード用アプリケーションを用いて」、リンク先である「ユーザ用サイトサーバ105」に「ホールHLに関する情報、機種別情報、各台ごとの情報を検索可能なリンク先のアドレス情報」を送信することである。 そうすると、引用発明における「アドレス情報に基づいて、通信が確立されたユーザ用サイトサーバ105にアクセス」する手段は、本願発明における「特定情報をサーバに送信可能な第2送信手段」に相当する。 したがって、引用発明における構成e’の「携帯電話MTは、QRコード用アプリケーションを用いて、QRコード11である二次元コードを接写することで読み取った二次元コードデータを解読し、アドレス情報を抽出し、そのアドレス情報に基づいて、通信が確立されたユーザ用サイトサーバ105にアクセス」する手段を備えることと、本願発明における構成Eの「通信端末は、第1送信手段から特定情報を受信したことに基づいて、当該特定情報をサーバに送信可能な第2送信手段を備え」ることは、「通信端末は、特定情報に基づいて、当該特定情報をサーバに送信可能な第2送信手段を備え」ることで共通する。 (f)引用発明は、構成e’より、「携帯電話MT」から、「アドレス情報に基づいて、通信が確立されたユーザ用サイトサーバ105」に「アクセス」するものである。 そして、引用発明における「ユーザ用サイトサーバ105」は、「通信接続が確立した携帯電話MTからの要求信号に応じて、当該携帯電話MTに対し遊技機情報を提供」するものである。 そうすると、引用発明における「ユーザ用サイトサーバ105」が、「通信接続が確立した携帯電話MTからの要求信号に応じ」ることは、「ユーザ用サイトサーバ105」が、携帯電話MTからアクセスされることにより送信された「アドレス情報」を受信することである。 したがって、引用発明における「ユーザ用サイトサーバ105」が、「通信接続が確立した携帯電話MTからの要求信号に応じ」ることは、本願発明における「第2送信手段から特定情報を受信したことに基づ」くことに相当する。 そして、上記(a)より、引用発明における「遊技機情報」は、本願発明における「遊技機に関する情報」に相当する。 そうすると、引用発明は、「携帯電話MTに対し遊技機情報を提供」するものであるから、「ユーザ用サイトサーバ105」は、「遊技機情報を提供」するための何らかの送信手段を備え、当該送信手段は、本願発明における「遊技機に関する情報を通信端末に送信可能な第3送信手段」に相当する。 したがって、引用発明における構成fの「ユーザ用サイトサーバ105は、携帯WEBサイトアプリケーションプログラム1052を用いて、通信接続が確立した携帯電話MTからの要求信号に応じて、当該携帯電話MTに対し遊技機情報を提供」する手段を備えることは、本願発明における構成Fの「サーバは、第2送信手段から特定情報を受信したことに基づいて、遊技機に関する情報を通信端末に送信可能な第3送信手段」を備えることに相当する。 (g)上記(a)、(f)より、引用発明における「遊技機情報」は、本願発明における「遊技機に関する情報」に相当することから、引用発明における「遊技機10の遊技機情報を提供する画面を表示させ」ることは、本願発明における「遊技機に関する情報を表示可能な」ことに相当する。 そして、引用発明における「液晶表示部」は、本願発明における「表示手段」に相当する。 したがって、引用発明における構成gの「ユーザ用サイトサーバ105との通信を確立し、携帯電話MTの液晶表示部に、遊技機10の遊技機情報を提供する画面を表示させ」る「携帯電話MT」は、本願発明における構成Gの「第3送信手段から遊技機に関する情報を受信したことに基づいて、遊技機に関する情報を表示可能な表示手段を備え」る「通信端末」に相当する。 (h)引用発明における「遊技機10の過去の特賞回数」は、本願発明における「遊技履歴」に相当する。 そして、引用発明における「台番号、機種名」は、本願発明における「機種情報」に相当する。 したがって、引用発明における構成hの「遊技機10の遊技機情報には、遊技機10の過去の特賞回数や、台番号、機種名が含まれ」ることは、本願発明における「遊技機に関する情報には、遊技履歴と機種情報とが含まれる」ことに相当する。 上記(a)~(h)における対比から、本願発明と引用発明とは、 「A 通信端末に遊技機に関する情報を送信可能なサーバと、 B 遊技機に対応付けられた遊技装置と、 C を備える遊技場システムにおいて、 D’前記遊技装置は、特定情報を通信端末に伝達させる手段を備え、 E’前記通信端末は、前記特定情報を特定したことに基づいて、当該特定情報を前記サーバに送信可能な第2送信手段を備え、 F 前記サーバは、前記第2送信手段から前記特定情報を受信したことに基づいて、前記遊技機に関する情報を前記通信端末に送信可能な第3送信手段を備え、 G 前記通信端末は、前記第3送信手段から前記遊技機に関する情報を受信したことに基づいて、前記遊技機に関する情報を表示可能な表示手段を備え、 H 前記遊技機に関する情報には、遊技履歴と機種情報とが含まれる 遊技場システム。」 の点で一致し、構成F~Hに関し、次の点で相違する。 [相違点1](構成D) 特定情報を通信端末に伝達させる手段に関し、 本願発明は、遊技装置の内部に設けられ、通信端末が近接したことに基づいて、当該通信端末に特定情報を送信可能な第1送信手段を備えるのに対して、 引用発明は、そのような構成を備えない点。 [相違点2](構成E) 通信端末によるサーバへ送信される特定情報の特定が、 本願発明は、第1送信手段から特定情報を受信したことに基づくのに対して、 引用発明は、そのような構成を備えない点。 6 当審の判断 上記相違点1~2は、特定情報に関する技術であって、互いに関連するのでまとめて検討する。 引用文献2に記載された技術事項の構成aの「リダイレクトサーバ4」は、「携帯電話機2と、インターネット回線(通信回線)6を通じて接続可能に設けられ」、「携帯通信端末に、遊技店に設置される遊技台の遊技台情報を提供する」ものであることから、本願発明における構成Aの「通信端末に遊技機に関する情報を送信可能なサーバ」に対応する。 そして、引用文献2に記載された技術事項の構成bの「各遊技台1に一対一に対応付けて設けられ」た「リーダライタ3が付設されているデータ表示装置16」は、本願発明における構成Bの「遊技機に対応付けられた遊技装置」に対応する。 また、引用文献2に記載された技術事項の構成cの(「リダイレクトサーバ4」と「データ表示装置16」とを備える)「遊技台情報提供システム」は、本願発明における構成Cの(「送信可能なサーバ」と「遊技機に対応付けられた遊技装置」とを備える)「遊技場システム」に対応する。 また、引用文献2に記載された技術事項の構成dの「ケーシング17内に収容され、携帯電話機2がかざされることにより、後に、店番号、台番号などの付加的なコード情報が付加されたリダイレクトサーバ4のURLに対する接続指示を、携帯電話機2に向けて送信するためのアンテナ部20を備え」る「リーダライタ3」と「データ表示装置16」は、本願発明における構成Dの「遊技装置の内部に設けられ、通信端末が近接したことに基づいて、当該通信端末に特定情報を送信可能な第1送信手段を備え」る「遊技装置」に対応する。 さらに、引用文献2に記載された技術事項の構成eの「接続指示を受信後、リダイレクトサーバ4への接続が許可されると、リダイレクトURLへの接続を開始する」「携帯電話機2の主制御部22」は、本願発明における構成Eの「第1送信手段から特定情報を受信したことに基づいて、当該特定情報をサーバに送信可能な第2送信手段を備え」る「通信端末」に対応する。 したがって、引用文献2に記載された技術事項は、本願発明における構成D、Eを備えるものである。 そして、引用文献2に記載された技術事項と本願発明とは、通信端末に遊技機に関する情報を送信可能なサーバと、遊技機に対応付けられた遊技装置とを備える遊技場システムにおいて、携帯電話に遊技機に関する情報を表示可能とした技術である点で共通する。 ところで、遊技機等の技術分野において、通信端末と装置との間で情報の送受信を行う際に、装置の内部に通信端末との間で送信を行う送信手段を設けることは、本願の遡及日前に周知の技術事項である(例えば、特開2008-237580号公報の【0032】に「台間機50のかざし部51に携帯電話機70がかざし操作されたならば、リーダライタ57を介してURLが携帯電話機70のICチップ80に対して送信される。」と記載され、特開2009-225878号公報の【0048】に「携帯電話Aは、パチンコ遊技機10のRFID読取窓16を介して通信部20との間でRFID通信を行う。」と記載されている。)。 これらのことからみて、引用発明における「台ランプ」に、引用文献2に記載された技術事項の「データ表示装置16に付設されている」「リーダライタ3」を適用して、携帯電話MTを台ランプにかざすことにより、台ランプから携帯電話MTへ台ランプに記憶された台番号等を送信し、携帯電話MTは、台番号等をユーザ用サイトサーバ105へ送信可能とすると共に、引用文献2に記載された技術事項における「ケーシング17内に収容され」た「アンテナ部20」、又は、上記周知の技術事項に基づいて、「台ランプ」の内部に、台番号等をユーザ用サイトサーバ105へ送信可能とする送信手段を設け、上記相違点1~2に係る本願発明の構成とすることは当業者が容易になし得たものである。 (2)請求人の主張について 審判請求書において、請求人は、次の主張をする(3.本願発明と引用発明との対比 (1))。 「本願発明は、「前記遊技装置は、当該遊技装置の内部に設けられ、・・・第1送信手段を備え、」とあるように、第1送信手段を遊技装置の内部に設ける構成をさらに備えている。 このため、遊技者のいたずらによって送信手段を取り外されたりすることが発生し難くなり、遊技者が取り外す場合には遊技装置を破壊しなければならないため、痕跡を残すことができる、といった格別な効果を奏する。 これに対し、引用文献1では、どこに送信手段を設けるか開示されていない。 引用文献2には、本発明の送信手段に相当するリーダライタは、遊技台の上方の幕板、データ表示器等に付設されてもよい旨の記載や各種装置の前面に付設されてもよい旨の記載はあるものの(段落[0105]参照)、装置の内部に設けることについては開示も示唆もない。 このため、仮に、引用文献1に係る発明に、引用文献2に係る発明の技術事項を適用したとしても、本願請求項1に係る発明とすることはできない。」 そこで、上記請求人の主張について検討する。 上記(1)において検討したように、引用文献2に記載された技術事項の「データ表示装置16に付設されている」「リーダライタ3」において、本「アンテナ部20」は、「リーダライタ3」の「ケーシング17内に収容され」るものである。 したがって、本願発明における構成Dの「遊技装置の内部に」「第1送信手段」を「設け」ることは、引用文献2に記載された技術事項が備える構成である。 さらに、遊技機等の技術分野において、通信端末と装置との間で情報の送受信を行う際に、装置の内部に通信端末との間で送信を行う送信手段を設けることは、本願の遡及日前に周知の技術事項である。 よって、請求人の上記主張を採用することはできない。 (3)小括 本願発明により奏される効果は、引用発明、引用文献2に記載された事項、若しくは、引用発明、引用文献2に記載された事項、及び、周知の技術事項から予測し得る効果の範囲内のものであって、格別なものではない。 よって、本願発明は、引用発明、引用文献2に記載された事項、若しくは、引用発明、引用文献2に記載された事項、及び、周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 7 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は、他の請求項について検討するまでもなく拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-005435

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