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特許拒絶査定不服審判

2018-000939

遊技機

審判番号
2018-000939
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-094841外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年01月24日
審決日
2018年10月17日
公報発行日
2019年01月25日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-Z (A63F) / P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015- 94841号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成28年12月15日出願公開、特開2016-209237号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成27年5月7日に特許出願されたものであって、平成28年4月22日付けで拒絶理由通知がなされ、同年6月8日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年12月20日付けで最後の拒絶理由通知がなされ、平成29年2月10日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年6月13日付けで平成29年2月10日付け手続補正書でした補正に対する補正の却下の決定がなされるとともに最後の拒絶理由通知がなされ、同年8月4日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年10月16日付け(発送日:同年10月24日)で平成29年8月4日付け手続補正書でした補正に対する補正の却下の決定及び拒絶査定がなされ、これに対して平成30年1月24日に拒絶査定不服審判が請求されると同時に手続補正がなされ、これに対して同年3月20日付けで前置報告がなされたものである。 第2 平成30年1月24日提出の手続補正書による補正について補正の却下の決定 [補正の却下の結論] 平成30年1月24日提出の手続補正書による補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の内容 本件補正は特許請求の範囲の請求項2の記載の補正を含む補正であり、本件補正により、特許請求の範囲の請求項2の記載は、本件補正前の 「 【請求項2】 遊技の進行を制御する第1制御部と、 遊技の進行に伴う遊技演出の制御を行う第2制御部とを備え、 前記第1制御部は、 始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技を行う特別遊技実行手段と、 前記特別遊技が行われた後、遊技者に有利な特定遊技状態で遊技を制御可能であり、前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた実行回数が所定回数に達したとき、前記特定遊技状態での遊技の制御を終了させる遊技状態制御手段と、 前記実行回数または前記所定回数までの残り回数を示す回数情報を前記第2制御部に出力可能な出力手段とを有し、 前記出力手段は、 前記特別遊技が行われる毎に前記回数情報を含む前記特別遊技に関連する特別遊技情報を前記第2制御部に出力可能であり、 前記第2制御部は、 前記特別遊技情報に基づいて、前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに実行される前記実行回数を示唆する回数演出を含む遊技演出を制御可能である、 ことを特徴とする遊技機。」から、 本件補正後の 「 【請求項2】 遊技の進行を制御する第1制御部と、 所定の演出表示手段で遊技の進行に伴う遊技演出を実行する制御を行う第2制御部とを備え、 前記第1制御部は、 始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技を行う特別遊技実行手段と、 前記特別遊技が行われた後、遊技者に有利な特定遊技状態で遊技を制御可能であり、前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた実行回数が所定回数に達したとき、前記特定遊技状態での遊技の制御を終了させる遊技状態制御手段と、 前記実行回数または前記所定回数までの残り回数を示す回数情報を前記第2制御部に出力可能な出力手段とを有し、 前記出力手段は、 前記特別遊技が行われる毎に前記回数情報を含む前記特別遊技に関連する特別遊技情報を前記第2制御部に出力可能であり、 前記第2制御部は、 前記特別遊技情報に基づいて、前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに、前記実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させるときと、前記実行回数を示唆する遊技演出を実行させるときとがあり、 前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出を、前記実行回数を示唆する演出の画像を用いて実行させる、 ことを特徴とする遊技機。」に補正された(当審にて、補正箇所を明示するために下線を付した。)。 本件補正後の請求項2に係る上記補正は、次の補正事項1及び2からなる。 (1)補正事項1 本件補正前の「遊技の進行に伴う遊技演出の制御を行う第2制御部」との記載を、本件補正後の「所定の演出表示手段で遊技の進行に伴う遊技演出を実行する制御を行う第2制御部」とする補正。 (2)補正事項2 本件補正前の「前記第2制御部は、前記特別遊技情報に基づいて、前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに実行される前記実行回数を示唆する回数演出を含む遊技演出を制御可能である」との記載を、本件補正後の「前記第2制御部は、前記特別遊技情報に基づいて、前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに、前記実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させるときと、前記実行回数を示唆する遊技演出を実行させるときとがあり、前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出を、前記実行回数を示唆する演出の画像を用いて実行させる」とする補正。 2 補正の適否 (1)新規事項について 上記補正事項1は、本願の願書に最初に添付された明細書の【0089】-【0092】、【0101】-【0103】、【図3】、【図19】、【図23】等に、根拠となる記載があるから、新規事項を追加するものではない。 また、上記補正事項2は、本願の願書に最初に添付された明細書の【0089】-【0090】、【0105】-【0106】、【0109】-【0110】、【0133】-【0137】、【図3】、【図35】、【図36】に根拠となる記載があるから、新規事項を追加するものではない。 したがって、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定を満たすものである。 (2)補正の目的について 上記補正事項1は、本件補正前の請求項2に記載された発明を特定するための事項である「第2制御部」が制御を行う「遊技の進行に伴う遊技演出」について、「所定の演出表示手段で」「実行する」ものに限定するものである。 また、上記補正事項2は、本件補正前の請求項2に記載された発明を特定するための事項である「第2制御部」について、「前記特別遊技情報に基づいて、前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに実行」される演出に関して、「前記実行回数を示唆する回数演出を含む遊技演出を制御可能である」ことを、「前記実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させるときと、前記実行回数を示唆する遊技演出を実行させるときとがあり、前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出を、前記実行回数を示唆する演出の画像を用いて実行させる」ことに限定するものである。 そして、本件補正後の請求項2に記載された発明は、本件補正前の請求項2に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一である。 よって、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 3 独立特許要件 上記2(2)より、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するところ、本件補正後の特許請求の範囲の請求項2に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか、すなわち特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるかについて以下で検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明を再掲すると、次のとおりのものである(当審にて、分説のために記号を付した。)。 「 【請求項2】 A 遊技の進行を制御する第1制御部と、 B 所定の演出表示手段で遊技の進行に伴う遊技演出を実行する制御を行う第2制御部とを備え、 C 前記第1制御部は、 C1 始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、 C2 前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技を行う特別遊技実行手段と、 C3 前記特別遊技が行われた後、遊技者に有利な特定遊技状態で遊技を制御可能であり、前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた実行回数が所定回数に達したとき、前記特定遊技状態での遊技の制御を終了させる遊技状態制御手段と、 C4 前記実行回数または前記所定回数までの残り回数を示す回数情報を前記第2制御部に出力可能な出力手段とを有し、 D 前記出力手段は、 前記特別遊技が行われる毎に前記回数情報を含む前記特別遊技に関連する特別遊技情報を前記第2制御部に出力可能であり、 E 前記第2制御部は、 E1 前記特別遊技情報に基づいて、前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに、前記実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させるときと、前記実行回数を示唆する遊技演出を実行させるときとがあり、 E2 前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出を、前記実行回数を示唆する演出の画像を用いて実行させる、 F ことを特徴とする遊技機。」 (2)引用文献1に記載された発明 原査定の拒絶の理由で引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開平10-118268号公報(以下「引用文献1」という。)には、以下の事項が図面とともに記載されている。 [記載事項] ア 「【0011】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、弾球遊技機の一例としてパチンコ遊技機を用いて説明する。図1は、第1の実施例におけるパチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。第1実施例のパチンコ遊技機は、いわゆる第1種パチンコ遊技機である。遊技盤1の周囲には、打玉が入賞することにより5個から15個の遊技球が払い出される複数の入賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶(LCD)ディスプレイ3が設けられている。このLCDディスプレイ3の表示画面は横方向に3分割されており、3分割された各表示領域において、それぞれ図柄の変動表示が行われる。 【0012】LCDディスプレイ3の下方には、図柄作動ゲート(第1種始動口)4が設けられている。この図柄作動ゲート4を打玉が通過することにより、前記したLCDディスプレイ3の変動表示が開始される。図柄作動ゲート4の下方には、特定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、LCDディスプレイ3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせ(大当たり表示)の1つと一致する場合に、打玉が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、打玉が10個入賞するまで)開放される入賞口である。この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが設けられており、特定入賞口5の開放中に、打玉がVゾーン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又は、特定入賞口5に打玉が所定個数入賞するまで)開放される。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能に設定されている。この特定入賞口5の開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。 【0013】変動表示の結果、LCDディスプレイ3に表示される大当たり表示には、第1表示としての普通大当たり表示と、第2表示としての特別大当たり表示の2種類がある。普通大当たり表示では、前記した通り特別遊技状態となって、特定入賞口5が所定時間開放される。これに対し、特別大当たり表示では、特別遊技状態となって特定入賞口5が所定時間開放されるとともに、その特別遊技状態の終了後、大当たり表示が2回継続されるまでの間、特別遊技状態中を除いて、大当たり表示の発生確率が10倍向上される。なお、大当たり表示の発生確率が向上される期間は、必ずしも、その特別遊技状態の終了後、大当たり表示が2回継続されるまでの間に限られるものではなく、2回以外の所定回数、例えば、1回又は3回、あるいは3回以上、継続されるまでの間としても良い。」 イ 「【0015】図2は、パチンコ遊技機の電気的構成を示したブロック図である。パチンコ遊技機の制御部Cは、演算装置であるCPU11と、そのCPU11により実行される各制御プログラムを記憶したROM12と、各種のデータ等を記憶するためのメモリであるRAM13とを備えている。これらのCPU11、ROM12、RAM13は、バスライン14を介して互いに接続されている。バスライン14は、また、入出力ポート15にも接続されており、この入出力ポート15は表示装置Dや他の入出力装置16と接続されている。即ち、制御部Cは、この入出力ポート15を介して、表示装置Dや他の入出力装置16へ動作コマンドを送り、それら各装置を制御するのである。LCDディスプレイ3の変動表示や特定入賞口5の開閉動作も、この動作コマンドに基づいて制御される。 【0016】制御部CのRAM13には、当たりカウンタ13a、図柄カウンタ13b、高確率フラグ13c、高確率残カウンタ13d、高確率継続カウンタ13e、4つの図柄回転メモリ13f~13iなどの各メモリが設けられている。 【0017】当たりカウンタ13aは、LCDディスプレイ3の変動表示の結果を大当たりにするか否かを決定するためのカウンタである。当たりカウンタ13aの値は、図3の2msインターバル割込処理により、「0から399」の範囲で更新される。打玉が図柄作動ゲート4を通過すると、図4の大当たり処理が実行される。当たりカウンタ13aの値は、この大当たり処理において参照される。大当たりの発生確率が高確率とされていない通常時には、当たりカウンタ13aの値が「7」である場合に大当たりとされる。即ち、通常時の大当たりの発生確率は1/400である。一方、大当たりの発生確率が高確率とされている期間(以下「高確率期間」と称す)には、当たりカウンタ13aの値が「7」、および、「7」の他に「0から399」の範囲内で均等の間隔に決められた9個の素数のうちいずれかと一致する場合に大当たりとされる。即ち、高確率期間中の当たり数字の数は、1個から10個に増加されるので、大当たりとなる確率は、高確率期間中は通常時の10倍(1/40)とされるのである。 【0018】図柄カウンタ13bは、大当たりとなった場合に表示される当たり図柄を決定するためのカウンタである。前記した通り本実施例では、普通大当たりの図柄の組み合わせは10通り、特別大当たりの図柄の組み合わせは5通りであるので、図柄カウンタ13bは「0から14」の範囲で更新される。図柄カウンタ13bの値が「0から4」の場合は特別大当たりが表示され、「5から14」の場合は普通大当たりが表示される。この図柄カウンタ13bの更新は、当たりカウンタ13aの更新と同様に、図3の2msインターバル割込処理により行われる。 ・・・ 【0021】高確率継続カウンタ13eは、高確率の連続した継続回数を記憶するカウンタである。特別大当たりが発生することにより、その値が「1」ずつカウントアップされる。カウントアップの結果、高確率継続カウンタ13eの値が「4」に達した場合には、高確率期間が既に4回継続(更新)されているということなので、それ以上の高確率期間の継続を中止して、その高確率期間中における以降の特別大当たりが禁止される。具体的には、高確率継続カウンタ13eの値が「4」に達した状態で更に特別大当たりとなった場合には、その特別大当たりが普通大当たりに変更されるのである。これにより高確率期間の継続を所定の回数(本実施例では4回)に制限することができる。なお、高確率継続カウンタ13eの値は、高確率期間の終了時に「0」に戻される。 【0022】図柄回転メモリ13f~13iは、LCDディスプレイ3に表示される図柄の回転(変動)パターンやその変動表示の結果、及び、大当たりの有無等を記憶するメモリである。打玉が図柄作動ゲート4を通過すると、図4の大当たり処理が実行され、その結果、各情報(図柄の回転パターン、変動表示の結果、及び、大当たりの有無等)が図柄回転メモリ13f~13iに記憶される。この図柄回転メモリ13f~13iに記憶された各データに基づいて、LCDディスプレイ3の変動表示や特定入賞口5の開放等が行われるのである。なお、図柄回転メモリ13f~13iは4つ設けられており、打玉の図柄作動ゲート4の通過を4つまで記憶できるようにされている。 【0023】表示装置Dは、CPU21と、プログラムROM22と、ワークRAM23と、ビデオRAM24と、キャラクタROM25と、画像コントローラ26と、入出力ポート27と、LCDディスプレイ3とを備えている。表示装置DのCPU21は、制御部Cから出力される動作コマンドに応じて、LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行うものであり、プログラムROM22には、このCPU21により実行されるプログラムが記憶されている。ワークRAM23は、CPU21によるプログラムの実行時に使用されるワークデータが記憶されるメモリである。」 ウ 「【0030】一方、当たりカウンタ13aの値を調べた結果、大当たりであれば(S42:Yes)、その大当たりの種類を調べるために、図柄カウンタ13bの値が参照される(S43)。参照の結果、図柄カウンタ13bの値が0から4であれば(S43:Yes)、特別大当たりである。特別大当たりは、射幸性を高め過ぎないようにするために、その継続回数を4回までに抑えることが必要である。このため特別大当たりの発生時には(S43:Yes)、その継続回数を記憶する高確率継続カウンタ13eの値が4以上であるか否か調べられる(S44)。高確率継続カウンタ13eの値が4以上でなければ(S44:No)、高確率期間を継続できる範囲なので、特別大当たりを許容し、特別大当たり時の処理を実行する(S5)。 【0031】特別大当たり時の処理では(S5)、まず、高確率継続カウンタ13eの値を「+1」する(S51)。また、特別大当たりの場合には、以降2回の大当たりが発生するまで高確率期間が継続されるので、その継続される残りの大当たりの回数を記憶すべく、高確率残カウンタ13dに2がセットされる(S52)。更に、高確率期間中であることを示すために高確率フラグ13cがオンされる(S53)。高確率フラグ13cのオン後、S46の処理へ移行する。 ・・・ 【0033】ところで、S43の処理において、図柄カウンタ13bの値が「0から4」であって(S43:Yes)、特別大当たりが確認された場合でも、高確率継続カウンタ13eの値が4以上であれば(S44:Yes)、高確率期間をこれ以上継続することはできない。よって、かかる場合には、図柄カウンタ13bの値に「+5」の演算をして、特別大当たりを普通大当たりに変更するのである(S45)。即ち、特別大当たりは図柄カウンタ13bの値が「0から4」のいずれかなので、この値に「+5」の演算をすることにより、図柄カウンタ13bの値が「5から9」のいずれかとなって、特別大当たりが普通大当たりに変更されるのである。図柄カウンタ13bの値を普通大当たりに変更した後は(S45)、前記したS6の普通大当たり時の処理へ移行する。」 エ 「【0035】図5は、特別遊技状態における特定入賞口5の開閉処理、即ち、特別遊技処理を示したフローチャートである。この特別遊技処理は、図4の大当たり処理におけるS46の処理で、図柄回転メモリ13f~13iの1つに記憶されたデータに基づいて実行される。 【0036】特別遊技状態中は、例え、高確率期間中であっても、大当たりの発生確率は低確率に戻される。よって、まず、高確率フラグ13cの状態がRAM13上の所定のエリアに退避され(S71)、高確率フラグ13cがオフされる(S72)。次に、特定入賞口5が開放され(S73)、所定個数の打玉の入賞後に(S74:Yes)、その特定入賞口5が閉鎖される(S75)。なお、特定入賞口5の開放中(S73)、所定時間内に所定個数の打玉がその特定入賞口5に入賞しない場合にも、特定入賞口5が閉鎖される。 【0037】特定入賞口5の開放中に打玉がVゾーン5aを通過しており(S76:Yes)、かつ、特定入賞口5の開閉動作が未だ16回未満であれば(S77:No)、特別遊技を継続することができる。よって、かかる場合は処理をS73へ移行し、再度、特定入賞口5を開放する(S73)。 【0038】一方、特定入賞口5の開放中に、打玉がVゾーン5aを通過しなかったり(S76:No)、あるいは、打玉がVゾーン5aを通過したにも拘わらず、既に、特定入賞口5の開閉動作が16回以上繰り返されている場合には(S77:Yes)、特別遊技を終了すべく、S71の処理でRAM13上の所定のエリアに退避されたフラグを高確率フラグ13cに戻す(S78)。このように高確率期間中であっても、特別遊技状態中は、大当たりの発生確率は低確率にされている。」 オ 「【0039】図6は、表示処理を示したフローチャートである。この表示処理(報知処理)は、図5の特別遊技処理、即ち、特別遊技状態における特定入賞口5の開閉処理等の終了後に実行される。 【0040】特別遊技処理が終了すると、LCDディスプレイ3には、各種のメッセージ等と共に、大当たり表示の発生確率が表示される(S100)。このとき、高確率フラグ13cが参照され、高確率フラグ13cがオンのとき、即ち、高確率時には、大当たり表示の発生確率として「1/40」と表示される。一方、高確率フラグ13cがオフのとき、即ち、通常時には、大当たり表示の発生確率として「1/400」と表示される。 ・・・ 【0044】その後、S102~S105において、高確率継続カウンタ13eの値が判別される。この高確率継続カウンタ13eの値が「1」であるときには(S102:Yes)、高確率の継続回数は1回であり、また、この値と前述した最大継続可能回数(5回)との差が、残された継続可能な回数(4回)である。したがって、LCDディスプレイ3には、各種のメッセージ等と共に、継続回数として「1」と表示され、また、残余継続可能回数として「4」と表示される(S106)。以下同様にして、高確率継続カウンタ13eの値が「2」であるときには(S103:Yes)、継続回数として「2」、残余継続可能回数として「3」と表示される(S107)。また、高確率継続カウンタ13eの値が「3」であるときには(S104:Yes)、継続回数として「3」と、残余継続可能回数として「2」と表示される(S108)。高確率継続カウンタ13eの値が「4」であるときには(S105:Yes)、継続回数として「4」、残余継続可能回数として「1」と表示される(S109)。なお、後述するように、ディップスイッチ等のスイッチを用いて、高確率期間の継続可能回数を自由に設定できるように構成した場合には、その設定値に基づいて、残余継続可能回数が表示される。」 カ 上記記載事項アからオを総合勘案すると、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「a パチンコ遊技機の制御部Cは、演算装置であるCPU11と、そのCPU11により実行される各制御プログラムを記憶したROM12と、各種のデータ等を記憶するためのメモリであるRAM13とを備え、(アの【0015】) b 遊技盤1の中央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶(LCD)ディスプレイ3が設けられ、 図柄作動ゲート4を打玉が通過することにより、LCDディスプレイ3の変動表示が開始され、 表示装置Dは、CPU21と、LCDディスプレイ3とを備え、表示装置DのCPU21は、制御部Cから出力される動作コマンドに応じて、LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行い、(アの【0011】-【0012】、イの【0015】、【0023】) c1 変動表示の結果、LCDディスプレイ3に表示される大当たり表示には、普通大当たり表示と、特別大当たり表示の2種類があり、 制御部CのRAM13には、当たりカウンタ13a、図柄カウンタ13b、高確率フラグ13c、高確率継続カウンタ13e、4つの図柄回転メモリ13f~13iなどの各メモリが設けられており、 打玉が図柄作動ゲート4を通過すると、大当たり処理が実行され、当たりカウンタ13aの値は、この大当たり処理において参照され、大当たりの発生確率が高確率とされていない通常時には、当たりカウンタの13aの値が「7」である場合に大当たりとされ、大当たりの発生確率が高確率とされている期間(以下「高確率期間」と称す)には、当たりカウンタ13aの値が「7」、および、「7」の他に「0から399」の範囲内で均等の間隔に決められた9個の素数のうちいずれかと一致する場合に大当たりとされ、 大当たりであれば、その大当たりの種類を調べるために、図柄カウンタ13bの値が参照され、図柄カウンタ13bの値が「0から4」の場合は特別大当たりが表示され、 特別大当たり表示では、特別遊技状態となって特定入賞口5が打玉が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、打玉が10個入賞するまで)開放され、(アの【0012】-【0013】、イの【0016】-【0018】、ウの【0030】) c2 制御部Cは、入出力ポート15を介して、他の入出力装置16へ動作コマンドを送り、それら各装置を制御し、特定入賞口5の開閉動作も、この動作コマンドに基づいて制御され、 打玉が図柄作動ゲート4を通過すると、大当たり処理が実行され、その結果、各情報(図柄の回転パターン、変動表示の結果、及び、大当たりの有無等)が図柄回転メモリ13f~13iに記憶され、この図柄回転メモリ13f~13iの記載された各データに基づいて、特定入賞口5の開放等が行われ、 特別遊技処理は、図柄回転メモリ13f~13iの1つに記憶されたデータに基づいて実行され、まず、高確率フラグ13cの状態がRAM13上の所定エリアに退避され、高確率フラグ13cがオフされ、次に特定入賞口5が開放され、所定個数の打玉の入賞後に、その特定入賞口5が閉鎖され、特定入賞口5の開放中に、所定時間内に所定個数の打玉がその特定入賞口5に入賞しない場合にも、特定入賞口5が閉鎖され、特定入賞口5の開放中に打玉がVゾーン5aを通過しており、かつ、特定入賞口5の開閉動作が未だ16回未満であれば、再度、特定入賞口5を開放し、特定入賞口5の開放中に、打玉がVゾーン5aを通過しなかったり、あるいは、打玉がVゾーン5aを通過したにも拘わらず、既に、特定入賞口5の開閉動作が16回以上繰り返されている場合には、特別遊技を終了すべく、RAM13上の所定エリアに退避されたフラグを高確率フラグ13cに戻し、(イの【0015】、【0022】、エの【0035】-【0038】) c3 特別大当たり表示では、特別遊技状態となって特定入賞口5が所定時間開放されるとともに、その特別遊技状態の終了後、特別遊技状態中を除いて、大当たり表示の発生確率が10倍向上され、 高確率継続カウンタ13eは、高確率の連続した継続回数を記憶するカウンタであり、特別大当たりが発生することにより、その値が「1」ずつカウントアップされ、高確率期間の終了時に「0」に戻され、 特別大当たりの発生時には、その継続回数を記憶する高確率継続カウンタ13eの値が4以上であるか否か調べられ、高確率継続カウンタ13eの値が4以上でなければ、高確率期間を継続できる範囲なので、特別大当たりを許容し、特別大当たり時の処理を実行し、 特別大当たり時の処理では、まず、高確率継続カウンタ13eの値を「+1」し、更に、高確率期間中であることを示すために高確率フラグ13cがオンされ、 特別大当たりが確認された場合であっても、高確率継続カウンタ13eの値が4以上であれば、高確率期間をこれ以上継続することはできない、よって、かかる場合には、特別大当たりを普通大当たりに変更し、図柄カウンタ13bの値を普通大当たりに変更した後は、普通大当たり時の処理へ移行し、(アの【0013】、イの【0021】、ウの【0030】-【0031】、【0033】) c4 制御部Cは、入出力ポート15を介して、表示装置Dへ動作コマンドを送り、 表示装置DのCPU21は、制御部Cから出力される動作コマンドに応じて、LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行い、(イの【0015】、【0023】) d 表示処理は、特別遊技処理、即ち、特別遊技状態における特定入賞口5の開閉処理等の終了後に実行され、 特別遊技処理が終了すると、 高確率継続カウンタ13の値が判別され、(オの【0039】-【0040】、【0044】) e1 この高確率継続カウンタ13eの値が「1」であるときには、LCDディスプレイ3には、各種のメッセージ等と共に、継続回数として「1」と表示され、また、残余継続可能回数として「4」と表示され、高確率継続カウンタ13eの値が「2」であるときには、継続回数として「2」、残余継続可能回数として「3」と表示され、高確率継続カウンタ13eの値が「3」であるときには、継続回数として「3」と、残余継続可能回数として「2」と表示され、高確率継続カウンタ13eの値が「4」であるときには、継続回数として「4」、残余継続可能回数として「1」と表示される、(オの【0044】) f パチンコ遊技機。(アの【0011】)」(記号aからfは、本件補正発明の記号に対応させて当審にて付与した。) (3)引用文献2に記載された事項 本願の出願前に頒布された刊行物である特開2004-267480号公報(以下「引用文献2」という。)には、以下の事項が図面とともに記載されている。 [記載事項] ア 「【0007】 請求項1記載の遊技機によれば、特定入球装置内の特定領域を遊技球が通過することに起因して大当たり遊技を発生させる遊技機において、前記拡大時間延長手段又は前記変動時間短縮手段を作動させることで、特定入球装置の拡大時間を延長して多数の入球を促進させるとともに、特定入球装置に入球した遊技球が特定領域又は非特定領域へ誘導されるか否かを決定する判定図柄の時間が短縮でき(通常時は例えば30秒だったのを、例えば5秒にする等)、長期間の遊技球の特定入球装置内での滞留を防止し、大当り遊技を早期に決定できることで、従来困難であった時短制御機能を搭載することができるのである。また、最大拡大回数、短縮変動回数のいずれかの回数が設定された最大値に至れば拡大時間延長手段及び変動時間短縮手段の作動を停止させるので、大当たり遊技終了後の付加遊技価値が徒に高くなることを抑え遊技機の健全性を損なうことなく、遊技の面白さを高めることができる。また、各々の作動回数を最大値と共にインクリメント表示し、又は最大値からデクリメント表示すれば、遊技者には終了タイミングが明確に理解でき遊技の健全性を一層高めることができる。」 イ 「【0024】 図1に示すように、実施形態のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のプリペイドカードユニット13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15の前面に貸出釦16、精算釦17及び残高報知部18が設けられている。プリペイドカードユニット13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高報知部18に報知され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出される。前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して開放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重に嵌め込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、これを時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。」 ウ 「【0061】 図8に示すフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行される時短/拡大延長制御処理であり、以下に説明する。この処理は、約2ms毎のハードウェア割り込みにより定期的に実行される処理である。 まず、S300において、大当り遊技が終了したか否かを判定し、否定判定ならリターンに抜け、肯定判定ならS310において大当り発生時の判定図柄の確定図柄が77であるか否かを判定し、肯定判定ならS320において拡大延長制御及び時短制御(S320)を行い、リターンに抜ける。S310の趣旨は、大当り発生時の大当りの判定図柄を大当り終了後に判断するものであり、同じ大当りでも判定図柄の種類により大当り終了後の付加価値が異なる。大当り時の判定図柄はメモリに記憶する。 S310において否定判定ならS330において大当りか否かを判定し、肯定判定なら、各制御を終了し、リターン抜け、否定判定ならそのままリターンに抜ける。 拡大延長制御及び時短制御は図9に示す通り、時短回数と同期した拡大延長制御とし、判定図柄の短縮変動する回数が50回、拡大延長の作動回数(例えば羽根部材35a,35bの開放回数)が50回と設定されているとき、一方の回数が上限に至れば、他方も途中の回数で強制的に終了するか、または、一方の回数が上限に至っても、他方が途中であれば、他方が上限に至ったときに強制的に終了するか、である。判定図柄が「77」以外の判定図柄では拡大延長制御及び時短制御はないが、これに限定されることなく、判定図柄が当り図柄であれば全て実行するようにしても良い。 時短制御とは、判定図柄の1回の平均変動時間を通常時よりも短くする制御である。拡大延長制御とは、羽根部材35a,35bの1回の拡大時間を通常時よりも長くする制御である。 ・・・ 【0063】 図10(a)に示す通り、上記時短制御と拡大延長制御が実行されている間、報知図柄表示装置38に、報知図柄とともに、所定領域に、短縮変動回数CT1、拡大作動回数CT2、報知変動回数CT3、短縮変動最大回数MX1、拡大作動最大回数MX2、報知変動最大回数MX3が表示され、遊技者に便宜を与える。短縮変動回数CT1、拡大作動回数CT2、報知変動回数CT3はインクリメント表示である。報知図柄表示装置38に代えて誘導判定表示装置49に表示してもよい。短縮変動回数CT1は判定図柄の短縮された変動停止回数である。拡大作動回数CT2は羽根部材35a,35bの拡大作動回数である。報知変動回数CT3は報知図柄の変動回数である。短縮変動最大回数MX1、拡大作動最大回数MX2、報知変動最大回数MX3は同一値でも異なる値でも良い。 ・・・ 【0065】 図11に示すフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行される停止クリア処理1であり、以下に説明する。この処理は、約2ms毎のハードウェア割り込みにより定期的に実行される処理である。 まず、S400において、短縮変動、拡大作動、報知変動が生じる毎に、短縮変動回数CT1、拡大作動回数CT2、報知変動回数CT3のインクリメント及び表示を行う。S410において、いずれかの回数が短縮変動最大回数MX1、拡大作動最大回数MX2、報知変動最大回数MX3に至ったか否かを判定する。否定判定ならリターンに抜け、肯定判定なら、S420にて拡大時間延長及び時短制御を停止する。S430にて短縮変動回数CT1、拡大作動回数CT2、報知変動回数CT3を零に戻す、又は短縮変動最大回数MX1、拡大作動最大回数MX2、報知変動最大回数MX3の表示を消去し、リターンに抜ける。この各回数を零に戻すことは、それらの記憶をリセットすることである。 停止クリア処理1により、時短制御と、拡大延長制御とを同期させて終了することができる。両制御は、同じ時間に終了するが、先に最大回数に至った制御を優先させるので、制御処理を効率化できるのである。例えば、拡大延長制御の拡大作動回数CT2が拡大作動最大回数MX2まで先に到達する場合、短縮変動回数CT1が短縮変動最大回数MX1まで先に到達する場合、報知変動回数CT3が報知変動最大回数MX3に到達する場合とがある。いずれか一方の回数が最大値に到達すると、他方の回数が残存していても処理は終了する。また、報知図柄表示装置38に各回数を表示することで、遊技者にいつ制御が揃って終了するのかを報知することができる。報知変動回数CT3は必須の要素でなくてもよい。 これにより、短縮変動回数CT1、拡大作動回数CT2、報知変動回数CT3のいずれかの回数が設定された最大値に至れば拡大時間延長制御び変動時間短縮制御の作動を停止させるので、大当たり遊技終了後の付加遊技価値が徒に高くなることを抑え遊技機の健全性を損なうことなく、遊技の面白さを高めることができる。また、各々の作動回数を最大値と共にインクリメント表示しているので、遊技者には終了タイミングが明確に理解でき遊技の健全性を一層高めることができる。 【0066】 図12に示すフローチャートは、主制御基板30のマイコンにより実行される警告報知処理1であり、以下に説明する。この処理は、約2ms毎のハードウェア割り込みにより定期的に実行される処理である。まず、S500において、短縮変動回数CT1、拡大作動回数CT2、報知変動回数CT3の各回数のいずれかが最大値近くになったか否かを判定する。否定判定ならリターンに抜け、肯定判定ならS510において、表示回数を緑色から赤色に変更し、点滅制御をするとともに、音声でも報知し、インクリメント及び表示を行い、リターンに抜ける。 最大値近くの例として、最大値の90%程度の値が好ましいが限定されるわけではない。例えば、短縮変動最大回数MX1が100回に設定されているとき、短縮変動回数CT1が90回になれば遊技者に警告をする。適切な時期に警告をすることで、遊技者に、せっかくの時短機能が残り少なくなり、早く大当たり発生させなさいと時短機能が終わってしまう旨を警告する。警告は段階的に報知してもよい。例えば、警告を最大値の残りが50%、30%、10%、5%となるときに、段階的に行ってもよい。 このように各回数が最大値に近くなれば警告されるので、遊技者には終了タイミングが近くなったことが明確に認識され、大当たり遊技終了後の付加遊技価値を有効または大事に使用しようとする意識を遊技者に与えることができる。これにより、突然に終了してしまったとの不快感を是正することができる。」 エ 上記記載事項アからウを総合勘案すると、引用文献2には次の事項(以下「引用文献2に記載の技術事項」という。)が記載されていると認められる。 「 大当り遊技が終了したか否かを判定し、肯定判定なら大当り発生時の判定図柄の確定図柄が77であるか否かを判定し、肯定判定なら拡大延長制御及び時短制御を行い、時短制御とは、判定図柄の1回の平均変動時間を通常時よりも短くする制御であり、(ウの【0061】) 判定図柄の時間が短縮でき、長期間の遊技球の特定入球装置内での滞留を防止し、大当り遊技を早期に決定でき、(アの【0007】) 時短制御と拡大延長制御が実行されている間、報知図柄表示装置38に、短縮変動回数CT1、拡大作動回数CT2、報知変動回数CT3が表示され、 短縮変動、拡大作動、報知変動が生じる毎に、短縮変動回数CT1、拡大作動回数CT2、報知変動回数CT3のインクリメント及び表示を行い、いずれかの回数が短縮変動最大回数MX1、拡大作動最大回数MX2、報知変動最大回数MX3に至ったか否かを判定し、肯定判定なら、拡大時間延長及び時短制御を停止し、(ウの【0063】、【0065】) 短縮変動回数CT1、拡大作動回数CT2、報知変動回数CT3の各回数のいずれかが最大値近くになったか否かを判定し、肯定判定なら、表示回数を緑色から赤色に変更し、点滅制御をする、(ウの【0066】) パチンコ機10。(イの【0024】)」 (4)対比 本件補正発明と引用発明とを対比する(なお、本件補正発明の記号に対応して、当審にて見出し(A)から(F)を付与した。) (A) 引用発明における「制御部C」は、「演算装置であるCPU11と、そのCPU11により実行される各制御プログラムを記憶したROM12と、各種のデータ等を記憶するためのメモリであるRAM13とを備え」、「制御部CのRAM13には、当たりカウンタ13a、図柄カウンタ13b…4つの図柄回転メモリ13f~13iなどの各メモリが設けられており」、「打玉が図柄作動ゲートを通過すると、大当たり処理が実行され」、「当たりカウンタ13aの値は、この大当たり処理において参照され」、「図柄カウンタ13bは、大当たりとなった場合に表示される当たり図柄を決定するためのカウンタであり」、「大当たり処理が実行され、その結果、各情報(図柄の回転パターン、変動表示の結果、及び、大当たりの有無等)が図柄回転メモリ13f~13iに記憶され」るから、「打玉が図柄作動ゲートを通過すると」「実行され」る「大当たり処理」が、「当たりカウンタ13a、図柄カウンタ13b」及び「4つの図柄回転メモリ13f~13iなどの各メモリが設けられて」いる「制御部C」で実行されていることは、技術常識に照らして明らかである。 また、引用発明では、「制御部Cは、入出力ポート15を介して…動作コマンドを送り、それら各装置を制御し、特定入賞口5の開閉動作も、この動作コマンドに基づいて制御され」、「図柄回転メモリ13fから13iに記憶された各データに基づいて、特定入賞口5の開放等が行われ」、「特定入賞口5が…所定時間…開放され」る「特別遊技状態とな」るので、「制御部C」は、「動作コマンドを送り」、「図柄回転メモリ13fから13iに記憶された各データに基づいて」、「特定入賞口5の開閉動作」を制御し、「特別遊技状態」としているといえる。 したがって、引用発明における「制御部C」は、「打玉が図柄作動ゲートを通過すると」、「大当たり処理」を実行し、「その結果、各情報(図柄の回転パターン、変動表示の結果、及び、大当たりの有無等)が図柄回転メモリ13f~13iに記憶され」、「動作コマンドを送り」、「図柄回転メモリ13fから13iに記憶された各データに基づいて」、「特定入賞口5の開閉動作」を制御し、「特別遊技状態」としているといえるので、本件補正発明における「遊技の進行を制御する第1制御部」に相当する。 (B) 引用発明において、「図柄作動ゲート4を打玉が通過することにより、LCDディスプレイ3の変動表示が開始され」ることは、本件補正発明における「所定の演出表示手段で遊技の進行に伴う遊技演出を実行する」ことに相当する。 そして、引用発明における「表示装置DのCPU21」は、「LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行」うので、本件補正発明における「所定の演出表示手段で遊技の進行に伴う遊技演出を実行する制御を行う第2制御手段」に相当する。 (C1) 引用発明における「特別大当たり表示で」なる「特別遊技状態」は、「特定入賞口5が打玉が入賞しやすいように所定時間…開放され」るから、「遊技者に有利な特別遊技」に相当する。 そうすると、引用発明において、「打玉が図柄作動ゲート4を通過すると」、「大当たり処理が実行され、当たりカウンタ13aの値は、この大当たり処理において参照され、大当たりの発生確率が高確率とされていない通常時には、当たりカウンタの13aの値が「7」である場合に大当たりとされ、大当たりの発生確率が高確率とされている期間(以下「高確率期間」と称す)には、当たりカウンタ13aの値が「7」、および、「7」の他に「0から399」の範囲内で均等の間隔に決められた9個の素数のうちいずれかと一致する場合に大当たりとされ」、「大当たりであれば、その大当たりの種類を調べるために、図柄カウンタ13bの値が参照され」ることは、「始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する」ことに相当する。 そして、引用発明の「大当たり処理」は上記(A)のとおり、「制御部C」で実行されているから、「制御部C」の上記「大当たり処理」を実行する機能は、本件補正発明における「判定手段」に相当する。 (C2) 上記(A)のとおり、「制御部C」では、「大当たり処理が実行され、その結果、各情報(図柄の回転パターン、変動表示の結果、及び、大当たりの有無等)が図柄回転メモリ13f~13iに記憶され」、「動作コマンドを送り」、「図柄回転メモリ13fから13iに記憶された各データに基づいて」、「特定入賞口5の開閉動作」を制御し、「特別遊技状態」としているといえるから、この「動作コマンドを送り」、「図柄回転メモリ13fから13iに記憶された各データに基づいて」、「特定入賞口5の開閉動作」を制御し、「特別遊技状態」とする「制御部C」の機能は、本件補正発明における「前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技を行う特別遊技実行手段」に相当する。 (C3) ア 引用発明における「大当たり表示の発生確率が10倍向上され」る「高確率期間」は、本件補正発明における「遊技者に有利な特定遊技状態」に相当する。 そして、引用発明における「特別大当たり表示では、特別遊技状態となって特定入賞口5が所定時間開放されるとともに、その特別遊技状態の終了後、特別遊技状態中を除いて、大当たり表示の発生確率が10倍向上され」ることは、本件補正発明において、「前記特別遊技が行われた後、遊技者に有利な特定遊技状態で遊技を制御可能であ」ることに相当する。 イ 本願の明細書【0005】には「「確変遊技状態」で遊技が制御されているときにおいて特別遊技が行われた実行回数(所謂連チャン回数)」と記載され、明細書【0008】には「連チャン回数が所定の連チャン回数に達すると、「確変遊技状態」での遊技の制御が終了される」と記載され、【0064】には「…その「確変初当り」後、「確変遊技状態」であるときに…「確変大当り」又は「突確大当り」が行われた回数が所謂連チャン回数n(後述の実行回数n)となる。」と記載され、【0065】には「連チャン回数nが20回となる大当り遊技が行われると、リミッタ到達となり、そのリミッタ到達となる大当り遊技後…「通常遊技状態」になるように規制される。」と記載されている。 本件補正発明の構成C3における「前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた実行回数」は、特許請求の範囲でその具体的に内容について特定するものではないが、本願の明細書の上記記載からみて、明細書の「連チャン回数」に対応する構成であると解される。 また、本願の明細書【0080】には「…「確変遊技状態」か否か判定され(S1)…」と記載され、【0081】には「…S1の判定がNoの場合(この場合、大当り遊技が行われているときを含む)…」と記載されている。 本願の明細書のこの記載に照らすと、本願の明細書の実施態様においては、「大当り遊技が行われているとき」は、「確変遊技状態」か否かの判定がNo、すなわち「確変遊技状態」ではないと判定されると認められる。 ここで、引用発明では、特別遊技処理の開始時に、「高確率フラグ13cの状態がRAM13上の所定エリアに退避され」、終了時に「特別遊技を終了すべく、RAM13上の所定エリアに退避されたフラグを高確率フラグ13cに戻し」て、特別遊技処理の前後で高確率フラグ13cを維持し、高確率期間を継続させている。 そうすると、引用発明における特別大当たり表示による特別遊技状態の継続回数は、一時的に除かれる期間(特別遊技状態中)はあるものの、総じて見れば、高確率期間が継続されるときにおいて特別大当たり表示による特別遊技状態が行われた回数、所謂連チャン回数であるといえる。 したがって、引用発明の「特別大当たり表示」による「特別遊技状態」の「継続回数」は、本件補正発明の「前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた実行回数」と、所謂連チャン回数である点で同一の意味を有している。 また、引用発明では、「特別遊技状態中を除いて、大当たり表示の発生確率が10倍向上され」るが、「特別遊技状態中」は「大当たり表示の発生確率が10倍向上され」る「高確率期間」でないことは、本願の明細書の上記記載内容によれば、「大当り遊技が行われているとき」は「確変遊技状態」ではないと判定される本願発明の実施態様とも異ならない。 したがって、引用発明の「特別大当たり表示」による「特別遊技状態」の「継続回数」は、本件補正発明の「前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた実行回数」に相当する。 ウ 引用発明においては、「高確率継続カウンタ13eは、高確率の連続した継続回数を記憶するカウンタであり、特別大当たりが発生することにより、その値が「1」ずつカウントアップされ、高確率期間の終了時に「0」に戻され」、「特別大当たりの発生時には、その継続回数を記憶する高確率継続カウンタ13eの値が4以上であるか否か調べられ、高確率継続カウンタ13eの値が4以上でなければ、高確率期間を継続できる範囲なので、特別大当たりを許容し、特別大当たり時の処理を実行し」、「特別大当たり時の処理では、まず、高確率継続カウンタ13eの値を「+1」し、更に、高確率期間中であることを示すために高確率フラグ13cがオンされ」、「特別大当たりが確認された場合であっても、高確率継続カウンタ13eの値が4以上であれば、高確率期間をこれ以上継続することはできない、よって、かかる場合には、特別大当たりを普通大当たりに変更し、図柄カウンタ13bの値を普通大当たりに変更した後は、普通大当たり時の処理へ移行」するので、「特別大当たり表示で」なる「特別遊技状態」の「継続回数」が、4回に達すると、「高確率期間これ以上を継続することはできない」、すなわち「高確率期間」を終了させるといえる。 したがって、引用発明の「特別大当たりが確認された場合であっても、高確率継続カウンタ13eの値が4以上であれば、高確率期間をこれ以上継続することはできない、よって、かかる場合には、特別大当たりを普通大当たりに変更し、図柄カウンタ13bの値を普通大当たりに変更した後は、普通大当たり時の処理へ移行」する構成は、本件補正発明における「前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた実行回数が所定回数に達したとき、前記特定遊技状態での遊技の制御を終了させる」ことに相当する。 エ 引用発明においては、「制御部CのRAM13に」、「高確率フラグ13c、高確率継続カウンタ13e」「などの各メモリが設けられて」おり、「高確率期間中であることを示すために高確率フラグ13cがオンされ」、「高確率継続カウンタ13eは、高確率の連続した継続回数を記憶するカウンタであり、特別大当たりが発生することにより、その値が「1」ずつカウントアップされ、高確率期間の終了時に「0」に戻され」、「特別大当たりの発生時には、その継続回数を記憶する高確率継続カウンタ13eの値が4以上であるか否か調べられ」るので、上記ア及びウの各機能を担っているのが、「高確率フラグ13c、高確率継続カウンタ13e」「などの各メモリが設けられて」いる「RAM13」「を備え」る「制御部C」であることは、技術常識に照らして明らかである。 したがって、引用発明の「制御部C」が担う上記ア及びウの機能は、本件補正発明の「前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた後、遊技者に有利な特定遊技状態で遊技を制御可能であり、前記特別遊技が行われた実行回数が所定回数に達したとき、前記特定遊技状態での遊技の制御を終了させる遊技状態制御手段」に相当する。 (C4) 引用発明において、「制御部Cは、入出力ポート15を介して、表示装置Dへ動作コマンドを送り」、「表示装置DのCPU21は、制御部Cから出力される動作コマンドに応じて、LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行」うので、「制御部C」の「入出力ポート」は、「表示装置DのCPU21」に「動作コマンド」という情報を出力しているといえる。 したがって、「制御部C」の「入出力ポート」は、「情報を前記第2制御部に出力可能な出力手段」である点で本件補正発明の構成C4と共通する。 (E1) ア 引用発明においては、「特別大当たりの発生時には…特別大当たり時の処理を実行し」、「特別大当たり時の処理では…高確率期間中であることを示すために高確率フラグ13cがオンされ」、「特別遊技処理」において、「特別遊技を終了すべく、RAM13上の所定エリアに退避されたフラグを高確率フラグ13cに戻し」ているので、「特別大当たり」の「特別遊技処理、即ち、特別遊技状態における特定入賞口5の開閉処理等の終了後に実行され」る「表示処理」のときは、「高確率フラグ13c」が「オンされ」た状態であり、「高確率期間であることを示」している。 したがって、引用発明における「特別大当たり」の「特別遊技処理、即ち、特別遊技状態における特定入賞口5の開閉処理等の終了後に実行され」る「表示処理」がなされているときは、本件補正発明における「前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているとき」に相当する。 イ 引用発明において、「この高確率継続カウンタの値が「1」であるときには、LCDディスプレイ3には…継続回数として「1」と表示され…高確率継続カウンタの値が「2」であるときには、継続回数として「2」…高確率継続カウンタの値が「3」であるときには、継続回数として「3」と、「表示され」ることは、本件補正発明において「前記実行回数を示唆する遊技演出を実行させる」ことに相当する。 ウ 引用発明において、「高確率継続カウンタの値が「4」であるときには、継続回数として「4」、残余継続可能回数として「1」と表示される」ことは、「残余継続可能回数として「1」と表示される」ことにより、残り回数が少ないことを示唆しているといえるため、本件補正発明において「前記実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させる」ことに相当する。 エ 上記アからウより、引用発明において、「表示処理は、特別遊技状態における特定入賞口5の開閉処理等の終了後に実行され」、「特別遊技処理が終了すると」、「高確率継続カウンタ13の値が判別され」、「この高確率継続カウンタの値が「1」であるときには、LCDディスプレイ3には、各種のメッセージ等と共に、継続回数として「1」と表示され、また、残余継続可能回数として「4」と表示され、高確率継続カウンタの値が「2」であるときには、継続回数として「2」、残余継続可能回数として「3」と表示され、高確率継続カウンタの値が「3」であるときには、継続回数として「3」と、残余継続可能回数として「2」と表示され、高確率継続カウンタの値が「4」であるときには、継続回数として「4」、残余継続可能回数として「1」と表示される」ことは、本件補正発明において、「前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに、前記実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させるときと、前記実行回数を示唆する遊技演出を実行させるときとがあ」ることに相当する。 オ そして、引用発明において、「表示装置DのCPU21は」、「LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行」うので、上記イ及びウの「表示」は、「表示装置DのCPU21」が実行させるといえる。 したがって、引用発明において、「表示装置DのCPU21」が、上記イ及びウの「表示」を実行させることは、「前記第2制御部は」、「前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに、前記実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させるときと、前記実行回数を示唆する遊技演出を実行させるときとがあ」る点で本件補正発明の構成E1と共通する。 (F) 引用発明の「パチンコ遊技機」は、本件補正発明の「遊技機」に相当する。 以上より、本件補正発明と引用発明とは、 「 遊技の進行を制御する第1制御部と、 所定の演出表示手段で遊技の進行に伴う遊技演出を実行する制御を行う第2制御部とを備え、 前記第1制御部は、 始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技を行う特別遊技実行手段と、 前記特別遊技が行われた後、遊技者に有利な特定遊技状態で遊技を制御可能であり、前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた実行回数が所定回数に達したとき、前記特定遊技状態での遊技の制御を終了させる遊技状態制御手段と、 情報を前記第2制御部に出力可能な出力手段とを有し、 前記第2制御部は、 前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに、前記実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させるときと、前記実行回数を示唆する遊技演出を実行させるときとがある、 ことを特徴とする遊技機。」 である点で一致し、以下の点で相違する。 [相違点1] 構成Dに関して、「第2制御部」に「出力可能」な情報が、本件補正発明では、「前記実行回数または前記所定回数までの残り回数を示す回数情報」であり、「前記特別遊技が行われる毎に前記回数情報を含む前記特別遊技に関連する特別遊技情報を」「出力可能」であるのに対し、引用発明では、「動作コマンド」についてそのように特定されていない点。 [相違点2] 構成E1に関して、「前記第2制御部は」、「遊技演出」を、本件補正発明では、「前記特別遊技情報に基づいて」、「実行させる」のに対し、引用発明では、そのように特定されていない点。 [相違点3] 構成E2に関して、「前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに」「実行させる」「遊技演出」について、本件補正発明では、「前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出を、前記実行回数を示唆する演出の画像を用いて実行させる」のに対し、引用発明は、そのような構成を有しない点。 (5)判断 ア 相違点1及び2について 上記相違点1及び2は、特別遊技情報に関する点で共通するのでまとめて検討する。 引用発明における「高確率継続カウンタ13e」に記憶された「高確率の連続した継続回数」は、「特別大当たりが発生することにより、その値が「1」ずつカウントアップされ」るので、本件補正発明における「前記実行回数」「を示す回数情報」及び「前記回数情報を含む前記特別遊技に関連する特別遊技情報」に相当する。 そして、引用発明では、「制御部CのRAM13に」、「高確率継続カウンタ13e」「などの各メモリが設けられており」、「制御部Cは、入出力ポート15を介して、表示装置Dへ動作コマンドを送り、表示装置DのCPU21は、制御部Cから出力される動作コマンドに応じて、LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行」っていることに照らして、「高確率継続カウンタ13の値が判別され、この高確率継続カウンタの値が「1」であるときには、LCDディスプレイ3には、各種のメッセージ等と共に、継続回数として「1」と表示され、また、残余継続可能回数として「4」と表示され、高確率継続カウンタの値が「2」であるときには、継続回数として「2」、残余継続可能回数として「3」と表示され、高確率継続カウンタの値が「3」であるときには、継続回数として「3」と、残余継続可能回数として「2」と表示され、高確率継続カウンタの値が「4」であるときには、継続回数として「4」、残余継続可能回数として「1」と表示される」ことを考慮すれば、「高確率継続カウンタ13の値が判別され」て、「大当たり表示の発生確率」、「継続回数」及び「残余継続可能回数」が「LCDディスプレイ3」に表示されるためには、「高確率継続カウンタ13e」に記憶された「高確率の連続した継続回数」を含む情報が、「制御部C」の「入出力ポート15」から、「LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行う」「表示装置DのCPU21」に出力可能であることは明らかである。 また、「高確率継続カウンタ13e」に記憶された「高確率の連続した継続回数」は、特別遊技状態毎に変化し得る情報であるのだから、これらを特別遊技状態毎に出力可能であることも明らかである。 したがって、上記相違点1は実質的な相違点であるとはいえない。 そして、引用発明において、「継続回数」及び「残余継続可能回数」が表示されるときには、「高確率継続カウンタ13の値が判別され」るのであるから、上記のように、「高確率継続カウンタ13e」に記憶された「高確率の連続した継続回数」を含む情報が、「制御部C」の「入出力ポート15」から、「LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行う」「表示装置DのCPU21」に出力された際に、「表示装置DのCPU21」が当該出力された情報に基づいて、「LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行う」ことは明らかであるから、上記相違点2も実質的な相違点であるとはいえない。 また、たとえそうでなくても、第1制御部が、特別遊技が行われた実行回数または所定回数までの残り回数を示す回数情報を含む特別遊技に関する特別遊技情報を、第2制御部に、特別遊技が行われる毎に出力可能な出力手段を有し、第2制御部が、前記特別遊技情報に基づいて、遊技演出を実行させるときがあることは、本願出願前に周知の技術事項である(以下「周知技術1」という。例えば、特開2012-34723号公報の【0243】には「ステップS4300:ここでは主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。」と記載され、【0252】には「ステップ4346…主制御CPU72は、現在の「リミッタ回数」に基づいてリミッタ残数コマンドを生成する。ここで生成したリミッタ残数コマンドは、演出制御出力処理…で演出制御装置124に出力される。」と記載され、【0442】には「演出制御CPU126は、リミッタ残数カウンタの値を取得する。リミッタ残数カウンタは…通常はリミッタ残数コマンドの値に基づいて更新(減算更新)されている…」と記載され、【0454】には「リミッタ残数メータMの表示数とリミッタ残数カウンタの値との差に応じて優先する演出内容を規定している。」と記載されている。また、特開2012-223651号公報の【0134】には「…演出モード移行に関する情報(リミッタ機能作動状況を含む)は、所定のタイミング(たとえば、遊技状態移行時や大当たり遊技開始時)で、演出制御コマンド(遊技状態指定コマンドや大当り中コマンド)により主制御部(主制御基板27)から演出制御部21(演出制御基板24)へと送信される。」と記載され、【0155】には「大当りに当選していた場合、条件装置の連続作動回数(大当りの連続当選回数)の計数処理が行われ、その計数結果情報(実際の残り大当り回数または現時点での大当り連続当選回数に関する情報)を含む条件装置連続作動回数情報コマンドも演出制御部21に送信される。」と記載され、【0176】には「残余回数指定コマンドを演出制御部21に送信する。この残余回数指定コマンドには、確変継続カウンタに基づき算出された実際の残り大当り回数情報が含まれる。…なお、大当り当選時には、条件装置連続作動回数情報コマンドが主制御基板27から演出制御部21に送られてくるため、このコマンドによっても実際の残り大当り回数を把握することができる。」と記載され、【0188】には「実際の残り大当り回数(主制御基板27から送られてくる上記残余回数指定コマンドにより把握されている)と画面表示上大当り回数とに基づき、報知すべき残り大当り回数を抽選により決定し…」と記載されている。)。 したがって、引用発明における「制御部Cから出力される動作コマンド」について、上記周知技術1を採用して上記相違点1及び2に係る構成とすることは当業者が容易に想到し得ることである。 イ 相違点3について 上記相違点3について検討する。 引用発明と引用文献2に記載された技術事項は共に、遊技機に関する技術分野に属しており、引用文献2に記載された技術事項における「時短制御」が「実行されている間」は、「判定図柄の1回の平均変動時間を通常時よりも短くする制御であり、判定図柄の時間が短縮でき、長期間の遊技球の特定入球装置内での滞留を防止し、大当り遊技を早期に決定でき」るので、遊技者に有利な遊技状態である点で引用発明の「大当たり表示の発生確率が10倍向上され」る「高確率期間」と共通する。 また、引用発明における「特別大当たり表示」による「特別遊技状態」の「継続回数」は、上記アのとおり、総じてみれば、高確率期間が継続されるときにおいて特別大当たり表示による特別遊技状態が行われた回数であるから、引用文献2に記載された技術事項における「時短制御」が「実行されている間」において「短縮変動」が行われた「短縮変動回数CT1」と、遊技者に有利な遊技状態において遊技が行われた実行回数である点で共通する。 そうすると、引用発明における「この高確率継続カウンタの値が「1」であるときには、LCDディスプレイ3には、各種のメッセージ等と共に、継続回数として「1」と表示され、また、残余継続可能回数として「4」と表示され、高確率継続カウンタの値が「2」であるときには、継続回数として「2」、残余継続可能回数として「3」と表示され、高確率継続カウンタの値が「3」であるときには、継続回数として「3」と、残余継続可能回数として「2」と表示され、高確率継続カウンタの値が「4」であるときには、継続回数として「4」、残余継続可能回数として「1」と表示される」ことは、引用文献2に記載された技術事項における「時短制御…が実行されている間…短縮変動回数CT1…が表示され」、「短縮変動…が生じる毎に、短縮変動回数CT1…のインクリメント及び表示を行」うことと、遊技者に有利な遊技状態において遊技が行われた実行回数を示唆する演出を実行させる点で共通する。 してみると、引用発明における「継続回数」の「表示」についても、引用文献2に記載された技術事項における「最大値近くになったか否かを判定し、肯定判定なら、表示回数を緑色から赤色に変更し、点滅制御をする」構成を採用することは、当業者が容易に想到し得ることである。 そして、「最大値近くになった」ときが、残り回数が少ないときであることは明らかであるから、「表示回数を緑色から赤色に変更し、点滅制御をする」ことは、「最大値近くになった」、すなわち残り回数が少ないことを示唆しているといえる。 また、「表示回数を緑色から赤色に変更し、点滅制御をする」ことが、実行回数を示唆する演出の画像(数字等の回数を示す画像)を用いて実行されることも明らかである。 (6)審判請求人の主張及び本件補正発明の効果について ア 審判請求人は、平成30年1月24日提出の審判請求書の請求の理由中、「(3-4)本願発明と引用発明との対比」、「2)第2の発明と引用文献との対比」において、請求項2に係る発明について概ね以下の主張をしている。 「 引用文献1には、高確率の継続回数を示す継続回数表示と高確率期間を継続できる残余継続可能表示とが別々に表示され、継続回数を示唆する演出と残余継続可能回数を示唆する演出とを含む遊技演出を表示する構成については開示されていない。また、引用文献1には、特別遊技が行われているときに、継続回数を示唆する演出と残余継続可能回数を示唆する演出とを含む遊技演出を表示するときと、継続回数を示唆する遊技演出を表示するときとがある構成について開示されていない。更に、継続回数を示唆する画像を用いて、残余継続可能回数を示唆する演出を行う構成についても開示されていない。」 イ 上記主張については、上記(4)対比の(B1)及び上記(5)のウで上記相違点4について説示したとおりであり、引用発明において、「この高確率継続カウンタの値が「1」であるときには、LCDディスプレイ3には…継続回数として「1」と表示され…高確率継続カウンタの値が「2」であるときには、継続回数として「2」と表示され…高確率継続カウンタの値が「3」であるときには、継続回数として「3」と表示され」ることは、本件補正発明において「実行回数を示唆する遊技演出を実行させる」ことに相当し、引用発明において、「高確率継続カウンタの値が「4」であるときには、継続回数として「4」と表示され、また、残余継続可能回数として「1」と表示される」ことは、本件補正発明において「実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させる」ことに相当する。 そして、引用発明における「継続回数」の「表示」について、引用文献2に記載された技術事項における「最大値近くになったか否かを判定し、肯定判定なら、表示回数を緑色から赤色に変更し、点滅制御をする」構成を採用して上記相違点4に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得ることである。 したがって、審判請求人の主張を採用することはできない。 ウ また、本件補正発明の作用効果は、当業者が引用発明、引用文献2に記載された技術事項、及び必要なら周知技術1が有する各効果から予測し得るものであって、格別のものということはできない。 (7)小括 以上のとおり、本件補正発明は、引用発明、引用文献2に記載された技術事項、及び必要ならば上記周知技術1に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 4 本件補正についてのむすび よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明 1 請求項2に係る発明 本願の請求項1、2に係る発明は、平成28年6月8日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1、2に記載された事項により特定されるものと認められるところ、その請求項2に係る発明(以下「本願発明」という。)を再掲すると、次のとおりのものである(当審にて、分説のために記号を付した。)。 「 【請求項2】 A 遊技の進行を制御する第1制御部と、 B’遊技の進行に伴う遊技演出の制御を行う第2制御部とを備え、 C 前記第1制御部は、 C1 始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、 C2 前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技を行う特別遊技実行手段と、 C3 前記特別遊技が行われた後、遊技者に有利な特定遊技状態で遊技を制御可能であり、前記特定遊技状態で遊技を制御しているときにおいて前記特別遊技が行われた実行回数が所定回数に達したとき、前記特定遊技状態での遊技の制御を終了させる遊技状態制御手段と、 C4 前記実行回数または前記所定回数までの残り回数を示す回数情報を前記第2制御部に出力可能な出力手段とを有し、 D 前記出力手段は、 前記特別遊技が行われる毎に前記回数情報を含む前記特別遊技に関連する特別遊技情報を前記第2制御部に出力可能であり、 E’ 前記第2制御部は、 前記特別遊技情報に基づいて、前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに実行される前記実行回数を示唆する回数演出を含む遊技演出を制御可能である、 F ことを特徴とする遊技機。」 2 原査定における拒絶の理由 本願発明についての原査定の拒絶の理由は概ね、本願請求項2に係る発明と引用文献1に記載された発明とに、差異は認められず、また、少なくとも、本願請求項2に係る発明は、引用文献1に記載された発明から、当業者が容易に想到し得たものであるから、特許法第29条第1項第3号及び同法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:特開平10-118268号公報 3 原査定の理由について (1)引用文献1に記載された発明 引用文献1には、上記第2の3(2)に記載したとおりの発明(引用発明)が記載されている。 (2)対比・判断 本願発明は、上記第2の2(2)のとおり、第2の3で検討した本件補正発明において、構成Bの「所定の演出表示手段で遊技の進行に伴う遊技演出を実行する制御」を構成B’の「遊技の進行に伴う遊技演出の制御」に置き換え、構成E1及びE2の「前記実行回数を示唆する演出と前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出とを含む遊技演出を実行させるときと、前記実行回数を示唆する遊技演出を実行させるときとがあり、前記所定回数までの残り回数が少ないことを示唆する演出を、前記実行回数を示唆する演出の画像を用いて実行させる」ことを、構成E’の「前記実行回数を示唆する回数演出を含む遊技演出を制御可能である」ことに置き換えたものである。 したがって、本願発明と引用発明とを対比すると、構成A、C(C1、C2,C3、C4)、D及びFについては上記第2の3(4)と同様である。 また、上記第2の3(4)のとおり、引用発明における「表示装置DのCPU21」は、本件補正発明の構成Bの「所定の演出表示手段で遊技の進行に伴う遊技演出を実行する制御を行う第2制御手段」に相当するのであるから、限定されていない本願発明の構成B’の「遊技の進行に伴う遊技演出の制御を行う第2制御部」にも相当する。 そして、構成E’に関して、引用発明において、「表示処理は、特別遊技状態における特定入賞口5の開閉処理等の終了後に実行され」、「特別遊技処理が終了すると」、「高確率継続カウンタ13の値が判別され」、「この高確率継続カウンタの値が「1」であるときには、LCDディスプレイ3には、各種のメッセージ等と共に、継続回数として「1」と表示され、また、残余継続可能回数として「4」と表示され、高確率継続カウンタの値が「2」であるときには、継続回数として「2」、残余継続可能回数として「3」と表示され、高確率継続カウンタの値が「3」であるときには、継続回数として「3」と、残余継続可能回数として「2」と表示され、高確率継続カウンタの値が「4」であるときには、継続回数として「4」、残余継続可能回数として「1」と表示される」ことは、本願発明において、「前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに」、「前記実行回数を示唆する回数演出を含む遊技演出」が「実行される」ことに相当する。 また、引用発明においては、「表示装置DのCPU21は」、「LCDディスプレイ3の表示制御(変動表示)を行」うので、上記「LCDディスプレイ3」の「表示」は、「表示装置DのCPU21」が実行するといえる。よって、引用発明において、「表示装置DのCPU21」が、上記「LCDディスプレイ3」の「表示」を実行することは、本願発明において、「前記第2制御部は」、「前記特別遊技が行われた後の前記特定遊技状態で遊技が制御されているときに実行される前記実行回数を示唆する回数演出を含む遊技演出を制御可能である」ことに相当する。 したがって、本願発明と引用発明とを対比すると、両者は上記第2の3(4)に記載した相違点1及び2で相違し、それ以外の点では一致する。 そして、相違点1及び2については上記第2の3(5)で検討したとおりであり、実質的な相違点ではないか、たとえそうでなくとも、引用発明において上記周知技術1を採用して相違点1及び2に係る構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 第4 むすび したがって、本願発明は、引用発明と発明を特定するための事項に差異がないか、たとえそうでなくとも引用発明及び周知技術1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第1項第3号及び特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、その余の請求項について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-000939

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