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商標異議申立

2017-900270

メディカルリーチ、メディカル、リーチ

審判番号
2017-900270
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2016-144413
登録番号
商標登録第5959422号(T5959422)
請求日
2017年09月01日
審決日
2018年01月10日
公報発行日
2018年02月23日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社メディカルリーチ
  • 【権利者代理人】西川 巌
  • 【異議申立人】久光製薬 株式会社
  • 【異議申立人代理人】長谷川 芳樹
  • 【異議申立人代理人】黒川 朋也
  • 【異議申立人代理人】工藤 莞司
  • 【異議申立人代理人】永岡 慶
審判長/審判官
  • 審判長 大森 健司
  • 審判官 田中 敬規
  • 審判官 松浦 裕紀子
分類
T1652.261-Y (W05) / T1652.262-Y (W05) / T1652.263-Y (W05)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

登録第5959422号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 登録第5959422号商標の商標登録を維持する。

理由

【理 由】 第1 本件商標 本件登録第5959422号商標(以下「本件商標」という。)は、「medical reach」の文字を標準文字で表してなり、平成28年12月26日に登録出願、第5類「薬剤,サプリメント」及び第30類「茶」を指定商品として、同29年6月9日に登録査定、同月30日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議申立ての理由として引用する登録商標は、以下の1ないし5のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 1 登録第2263925号の1商標(以下「引用商標1」という。)は、「リーチ」の文字を書してなり、昭和61年6月9日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年9月21日に設定登録された登録第2263925号商標の商標権の分割に係るものであって、同28年10月26日に商標権の分割移転がされた結果、第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),植物成長調整剤類」及び第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」並びに第2類ないし第4類、第8類ないし第10類、第16類、第19類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とするものである。 2 登録第2643334号の1商標(以下「引用商標2」という。)は、「リーチ」の文字及び「REACH」の文字を上下二段に表してなり、平成元年2月17日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年4月28日に設定登録された登録第2643334号商標の商標権の分割に係るものであって、同28年10月26日に商標権の分割移転がされた結果、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」及び第10類「おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。)」を指定商品とするものである。 3 登録第2643335号の1商標(以下「引用商標3」という。)は、「REACH」の文字を書してなり、平成元年2月17日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年4月28日に設定登録された登録第2643335号商標の商標権の分割に係るものであって、同28年10月26日に商標権の分割移転がされた結果、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」及び第10類「おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。)」を指定商品とするものである。 4 登録第4436081号商標(以下「引用商標4」という。)は、「リーチ」の文字及び「REACH」の文字を上下二段に表してなり、平成11年10月28日に登録出願、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,ばんそうこう,包帯,包帯液,防虫紙,胸当てパッド,おりものシート」を指定商品として、同12年12月1日に設定登録されたものである。 5 登録第5928435号商標(以下「引用商標5」という。)は、「REACH」の文字及び「リーチ」の文字を上下二段に表してなり、平成28年9月12日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同29年3月3日に設定登録されたものである。 以下、引用商標1ないし引用商標5をまとめて「引用商標」という場合がある。 第3 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標について、その指定商品中の第5類「薬剤」については商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第25号証を提出した。 1 本件商標と引用商標とが類似することについて (1)本件商標の構成態様とそこから生じる称呼について ア 本件商標は、標準文字で「medical reach」と書してなるところ、その構成中の「medical」の文字部分は、「医療の」といった意味合いを容易に理解させる平易な英単語であることから(甲7、甲8)、本件商標の指定商品中の第5類「薬剤」との関係においては、「医療用の薬剤」、「医薬品」といった商品の用途等を直ちに理解させる品質表示語である。 この点については、「薬剤」を取り扱う業界において、「medical」及びその表音を片仮名で表した「メディカル」は、次のとおり、「医療用の薬剤」、「医薬品」を表す語として、広く使用されている事実がある。 (ア)A社は、自己の製造、販売に係るクリーム状やローション、ミストタイプの医薬品について、「メディカルクリーム」、「メディカルローション」、「メディカルミスト」と記載している(甲9)。 (イ)B社は、歯周病予防の歯磨きを製造、販売しているところ、そのシリーズ商品である「医薬品」におけるタブレット状の内服薬について、「メディカルタブレット」、ペースト状の歯周病薬について、「メディカルペースト」と記載している(甲10、甲11)。 (ウ)C社は、医薬品のドロップ剤について、「メディカルドロップ」と記載している(甲12)。 イ 上記アのほか、「medical」及び「メディカル」は、「医療用」を理解させる語であって、「よく効く商品」などといった印象を与えることから、次のとおり、「効能が高い商品」、「成分が高濃度の商品」といった意味を表す語として使用されてきている。 (ア)D社は、自己の製造、販売に係る目薬のシリーズ(甲13)における「最高峰のOTC眼科薬」について、「メディカル」と記載している(甲14)。 (イ)E社は、洗眼薬のシリーズ(甲15)におけるブランド内で最大の有効成分を配合した商品について、「メディカル」と記載している(甲16)。 (ウ)F社は、自己の製造、販売に係る頭痛薬のシリーズ(甲17)における15種類の痛みに速くよく効く商品について、「メディカル」と記載している(甲18)。 ウ 特許庁では、上記したような「medical」及び「メディカル」の各語に係る取引の実情を考慮して、当該各語については、品質表示語であって、識別力がないと判断してきている(甲19~甲24)。 エ 上記アないしウによれば、本件商標の構成中の「medical」の文字部分は、商品の品質を理解させる品質表示部分にすぎず、識別性がないといわざるを得ない。 そうすると、本件商標の要部は、「reach」の文字部分であり、本件商標に接する取引者、需要者は、当該文字部分から生じる「リーチ」の称呼をもって取引に資するというべきである。 (2)本件商標から生じる称呼と引用商標から生じる称呼との比較 本件商標は、上記(1)のとおり、「リーチ」の称呼を生じるものである一方、引用商標は、前記第2に記載のとおりの構成からなり、その文字構成に相応する「リーチ」の称呼を生じるものである。 そうすると、本件商標と引用商標とは、「リーチ」の称呼を共通にするものであるから、称呼上、類似の商標というべきである。 (3)本件商標と引用商標との観念における比較 本件商標は、上記(1)のとおり、その構成中の「reach」の文字部分に着目して取引に資されるものであるところ、「reach」の文字は、「達する、手が届く」といった意味合いを有する英単語として一般に使用されているものであるから、本件商標は、「達する、手が届く」といった観念を生じるものである。 他方、引用商標2ないし引用商標5は、前記第2に記載のとおり、「REACH」の文字からなるもの又はその文字を構成中に含むものであるから、「達する、手が届く」といった観念が生じるものであり、また、引用商標1は、「reach」の表音を片仮名で表したものであるから、「達する、手が届く」といった観念が生じるものである。 そうすると、本件商標と引用商標とは、観念においても類似の商標である。 (4)結合商標の類否についての裁判例、判断基準 結合商標の類否については、その指定商品に使用された場合に、取引者、需要者に対して商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える文字部分のみに着目するというのが、最高裁判所の判決(甲25)を始めとして、裁判所や特許庁が採用してきた判断基準であり、上述した申立人の主張は、この裁判例や判断基準に沿うものである。 すなわち、本件商標は、「medical」の文字と「reach」の文字との結合からなるところ、これがその指定商品中の「薬剤」に使用された場合には、当該「reach」の文字部分が、取引者、需要者に対して、商標の出所識別標識として、強く支配的な印象を与える部分である。 したがって、本件商標は、その構成中、強く支配的な印象を与える「reach」の文字部分が引用商標と共通する商標である。 (5)小括 上記(1)ないし(4)のとおり、本件商標は、引用商標と支配的な部分を共通にするものであるから、本件商標と引用商標とは、称呼を共通にし、かつ、観念においても共通する極めて類似性の高い商標である。 2 本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とについて 本件商標は、第5類「薬剤」等を指定商品とするものである一方、引用商標も、第5類「薬剤」を指定商品に含むものである。 そうすると、本件商標と引用商標とは、指定商品「薬剤」において共通するものである。 第4 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について (1)本件商標 本件商標は、前記第1のとおり、「medical reach」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、中間部に1文字分の間隙があるものの、同じ書体及び大きさをもって、一連に横書きされているものであり、その構成全体から生じる「メディカルリーチ」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。 また、本件商標を構成する「medical」の文字と「reach」の文字とは、いずれも平易な英語であるものの、本件商標の構成全体からは、特定の意味合いを想起、理解させるとはいい難い。 そうすると、本件商標は、その構成態様及び称呼からすれば、その構成全体をもって,一連一体のものとして看取、把握されるものであり、また、その構成全体から特定の観念を生じないものとみるのが相当である。 してみれば、本件商標は、その構成全体に相応して、「メディカルリーチ」の称呼のみを生じるものであり、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標 ア 引用商標1 引用商標1は、前記第2の1のとおり、「リーチ」の文字を書してなるところ、当該文字は、ボクシングにおける選手の腕の長さを意味する語又は麻雀における用語として知られているといえる。 そうすると、引用商標1は、「リーチ」の称呼を生じ、上記の意味ないし用語に相応する観念を生じるものである。 イ 引用商標2、引用商標4及び引用商標5 引用商標2、引用商標4及び引用商標5は、それぞれ、前記第2の2、4及び5のとおり、「リーチ」の文字と「REACH」の文字とを二段に組み合わせてなるところ、その構成中、「REACH」の文字は、「到着する、手を伸ばす」といった意味を有する英語であり、「リーチ」の文字は、当該「REACH」の文字の読みを表したものといえる。 そうすると、引用商標2、引用商標4及び引用商標5は、いずれも「リーチ」の称呼を生じ、「到着する、手を伸ばす」の観念を生じるものである。 ウ 引用商標3 引用商標3は、前記第2の3のとおり、「REACH」の文字を書してなるところ、当該文字は、「到着する、手を伸ばす」といった意味を有する英語である。 そうすると、引用商標3は、「リーチ」の称呼を生じ、「到着する、手を伸ばす」の観念を生じるものである。 (3)本件商標の指定商品中の登録異議の申立てに係る指定商品と引用商標の指定商品との類否 本件商標の指定商品中の登録異議の申立てに係る第5類「薬剤」は、引用商標1の指定商品中の第1類「植物調整剤類」及び第5類「薬剤」、引用商標2ないし引用商標4の指定商品中の第5類「薬剤」並びに引用商標5の指定商品である第5類「薬剤」と同一又は類似する商品である。 (4)本件商標と引用商標との類否 ア 外観 本件商標は、上記(1)のとおり、一連一体の「medical reach」の文字からなるのに対し、引用商標は、上記(2)のとおり、「リーチ」の文字若しくは「REACH」の文字からなる又はそれらの文字を二段に組み合わせてなるところ、両商標は、その文字構成を明らかに異にするものであるから、外観上、相紛れるおそれはない。 イ 称呼 本件商標は、上記(1)のとおり、「メディカルリーチ」の称呼を生じるのに対し、引用商標は、上記(2)のとおり、「リーチ」の称呼を生じるところ、両称呼は、その音の構成及び数を明らかに異にするものであるから、称呼上、相紛れるおそれはない。 ウ 観念 本件商標は、上記(1)のとおり、特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標1は、上記(2)アのとおり、ボクシングにおける選手の腕の長さを意味する語又は麻雀における用語に相応する観念を生じ、また、引用商標2ないし引用商標5は、上記(2)イ及びウのとおり、「到着する、手を伸ばす」の観念を生じるものであるから、本件商標と引用商標とは、観念上、相紛れるおそれはない。 エ 小括 上記アないしウによれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれはないから、非類似の商標というべきである。 (5)まとめ 本件商標と引用商標とは、上記(3)のとおり、その指定商品において同一又は類似するものであるとしても、上記(4)のとおり、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 2 むすび 以上のとおり、本件商標は、その指定商品中、本件登録異議の申立てに係る第5類「薬剤」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、その登録は、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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2017-900270

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