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特許拒絶査定不服審判

2017-014067

逆回転一体型駆動装置及びベーンレスタービンを備えたエンジン構成

審判番号
2017-014067
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-553777外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年09月22日
審決日
2018年07月04日
公報発行日
2019年01月25日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (F02K) / P18 .575-Z (F02K)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015-553777「逆回転一体型駆動装置及びベーンレスタービンを備えたエンジン構成」拒絶査定不服審判事件〔2014年7月24日国際公開、WO2014/113372、平成28年3月24日国内公表、特表2016-509153〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2014年1月14日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2013年1月18日、米国)を国際出願日とする出願であって、平成28年6月14日付けで拒絶理由が通知され、その指定期間内の同年12月19日に意見書及び手続補正書が提出されたが、平成29年5月12日付けで拒絶査定(発送日:同年5月23日)がされ、これに対して、同年9月22日に拒絶査定不服審判が請求され、その審判の請求と同時に特許請求の範囲について補正する手続補正がされ、平成29年11月1日に審判請求書の請求の理由を補正する手続補正がされたものである。 第2 平成29年9月22日の手続補正についての補正却下の決定 〔補正却下の決定の結論〕 平成29年9月22日の手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 〔理由〕 1 本願補正発明 本件補正は、特許請求の範囲の請求項1について、補正前(平成28年12月19日の手続補正書)の請求項1に、 「【請求項1】 ガスタービンエンジン(10)であって、 ファン(18)と、 圧縮機(32)と、 第1段ブレード(40)及び第2段ブレード(50)を有し、該第1段ブレードが第1の方向に回転し、前記第2段ブレードが前記第1段ブレードと反転の第2の方向に回転し、前記第1段ブレード及び前記第2段ブレードが互いに直近に位置するタービン(30)と、 前記ファンと動作可能に入力接続され、前記第1段ブレード及び前記第2段ブレードと動作可能に出力接続された駆動装置(60)と、 を備え、 前記駆動装置により前記第1段ブレード及び第2段ブレードが前記ファンを駆動し、前記圧縮機がまた前記第1段ブレードによって駆動され、 前記第1段ブレード(40)及び前記圧縮機(32)が第1の速度で回転し、前記第2段ブレード(50)が第2の速度で回転し、前記ファン(18)が第3の速度で回転し、前記第1、第2及び第3の速度はそれぞれ互いに異なる ガスタービンエンジン(10)。」 とあったものを、 「【請求項1】 ガスタービンエンジン(10)であって、 ファン(18)と、 圧縮機(32)と、 第1段ブレード(40)及び第2段ブレード(50)を有し、該第1段ブレードが第1の方向に回転し、前記第2段ブレードが前記第1段ブレードと反転の第2の方向に回転し、前記第1段ブレード及び前記第2段ブレードが互いに直近に位置するタービン(30)と、 前記ファンと動作可能に入力接続され、前記第1段ブレード及び前記第2段ブレードと動作可能に出力接続された駆動装置(60)と、 前記第1段ブレードの前方で該第1段ブレードの直ぐ前にあるベーンと を備え、 前記駆動装置により前記第1段ブレード及び第2段ブレードが前記ファンを駆動し、前記圧縮機がまた前記第1段ブレードによって駆動され、 前記第1段ブレード(40)及び前記圧縮機(32)が第1の速度で回転し、前記第2段ブレード(50)が第2の速度で回転し、前記ファン(18)が第3の速度で回転し、前記第1、第2及び第3の速度はそれぞれ互いに異なり、 周方向で、前記1段ブレードが前記第1の方向に膨らむように湾曲し、前記2段ブレードが前記第2の方向に膨らむように湾曲し、前記ベーンが前記第2の方向に膨らむように湾曲する ガスタービンエンジン(10)。」 と補正することを含むものである(下線は補正箇所を示すために審判請求人が付した。)。 上記補正は、発明を特定するために必要な事項である「第1段ブレード及び第2段ブレード」について「前記第1段ブレードの前方で該第1段ブレードの直ぐ前にあるベーンとを備え」、「周方向で、前記1段ブレードが前記第1の方向に膨らむように湾曲し、前記2段ブレードが前記第2の方向に膨らむように湾曲し、前記ベーンが前記第2の方向に膨らむように湾曲する」と限定するものであり、かつ、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本願補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)否かについて検討する。 2 引用文献 原査定の拒絶の理由に引用され、本願の優先日前に頒布された特開平2-238160号公報(以下「引用文献」という。)には、「ファンジェットエンジン」に関して、図面(特に、FIG.1ないしFIG.3参照)と共に次の事項が記載されている。なお、下線は当審による。以下同様。 ア 3ページ右上欄3行ないし8行 「[産業上の利用分野] 本発明は、コアエンジンハウジング外側に延びる1組以上のファンブレードを備え、コアエンジンによって発生された燃焼ガスをうける1つ以上のタービンによって付勢される高バイパス比を有する型のファンジェットエンジンに関する。」 イ 4ページ右下欄2行ないし7行 「まず第1図において、本発明によって構成された高バイパス型軸流ファンジェットエンジンが全体的に符号10で示されている。エンジンは全体的に軸対称のフレーム12を有し、フレーム12は予定の運動方向に対して先端部分12a、後端部分12bを有する。」 ウ 5ページ右上欄1行ないし6ページ右下欄11行 「さらに本発明によれば、ファンジェットエンジンはエンジンコア部分の後方に取付けられ、エンジンコア部分から排出する高温燃焼ガスによって駆動されるように配置された反対回転するタービン装置を備えている。反対回転するタービン装置はとくに少なくとも第1および第2ドラム部材を有し、各ドラム部材は相対的に反対の角度方向に回転するように形成されかつ取付けられたタービンブレードを備えている。第1図を引き続いて参照すると図示のように、全体的に符号32で示された、反対方向に回転する出力タービン装置は、2組の半径方向内方に延びるタービンブレード34を有する第1または外側ドラム部材38、および軸線22の方向に離れた半径方向外向きに延びる2組のタービンブレード36を有する第2のまたは内側ドラム部材40を有する。ブレード34,36は交錯する列に配置され、F2方向にコアエンジン部分24から排出する高温燃焼ガスをうけ入れるように配置されている。第1図にそれぞれ2列のブレード34,36だけが図示されているがそれより多いまたは少ない列を使用することもできる。ブレード34は軸線22の周りに一方の角度方向にドラム部材38を駆動するように形成しかつ取付けられ、一方ブレード36は軸線22の周りに反対の角度方向にドラム部材40を駆動するように形成しかつ取付けられている。ドラム部材38,40の回転速度は絶対値で同じにすることもまた異なるものとすることもできる。しかしながら、特定の用途の設計仕様と共に本明細書の開示を一読した当業者には、ブレード34,36を各ブレードおよびドラム部材の所望の回転速度において燃焼ガス流から仕事を引出すように形成することができるであろう。 好ましくは1つ以上の入口案内ベーン42をブレード34,36上流の渦流を制御するため設けることができ、また1つ以上の出口案内ベーン44を排出する燃焼ガスを整流して騒音を減少するため設けることができる。入口案内ベーン42および出口案内ベーン44の双方はフレーム12に対して固定されている。また、静止/回転インタフェイスシール46および回転/回転インタフェイスシール48が潜在的な漏洩通路をシールするためまた反対回転するタービンの効率を維持するため設けられている。 好ましくは、ファンジェットエンジンは反対回転するタービン装置に作動的に連結され、エンジンコア部分前方位置まで軸線方向に延びる高速軸装置を備えている。高速軸装置はとくに少なくとも2つの反対回転する同心軸部材を有し、各部材はドラム部材のそれぞれ1つおよび対応するブレードの組によって駆動されるように連結されている。第1図に示すように、軸52,54はドラム部材38,40にそれぞれ連結され、それと共に回転する。軸52,54はエンジン軸22と同心で、反対回転するタービン装置の位置から軸線方向にコア部分24前方まで延びて下記の装置によって利用される。軸52,54は高温燃焼ガスからそれぞれのタービンブレード、すなわちブレード34,36、によって抽出された動力を伝達し、ドラム部材38,40と同じ高速で回転する。したがって、軸52,54は全エンジン効率に貢献する軽重量軸にすることができる。 さらに本発明によれば、ファンジェットエンジンは2つの駆動ドラム部材の双方によって駆動されるように作動的に連結された歯車装置およびエンジンファン装置を駆動するように作動的に連結された出力装置を有している。さらに、第1図に図示されたように、全体的に56で指示された減速歯車装置はエンジンコア部分24前方に設置され、下記に一層詳細に記載するように、軸部材52,54を介して両ドラム部材38,40によって駆動されるように作動的に連結されている。減速歯車装置56はハブ20を介してファンブレード14を駆動するように連結された出力軸58を有する。 また、第1図に示された本発明のさらに好ましい構造は、予圧縮空気をコアエンジン部分24の高圧圧縮機26に供給する低圧または「ブースタ」圧縮機段60を有する。本発明の好ましい実施例において、(第2図に点線で一層詳細に示されている)低圧圧縮機ロータ62は軸部材52から直接駆動されるように連結されている。しかして軸52を介してタービンブレードの組34から伝達された動力の一部は減速歯車装置56に伝達され、残りは低圧圧縮機60を付勢するのに利用される。 第2,3図は減速歯車装置56の現在好ましい構造を示す。主として第2図に図示されたように、減速歯車装置56は、横に並んでかつエンジン軸線22と同軸に取付けられた2つの共働する遊星歯車集合体58,60を有する。各々の遊星歯車集合体58,60は、共働して差動速度を発生する、それぞれのリング歯車、太陽歯車および一組の遊星歯車を有する。とくに、遊星歯車集合体60は、軸52に直接連結された太陽歯車62,およびエンジンフレーム12に固定されたリング歯車64を有する。太陽歯車62とリング歯車64との間には、共通の支持部材68によって支持された、遊星歯車66が噛み合って配置されている。 遊星歯車集合体58は、フレーム12に固定されたリング歯車70および軸54に直接連結された太陽歯車72を有する。しかしながら、遊星歯車74はリング歯車70と噛み合っているが、太陽歯車72には直接連結されていない。むしろ、一組のピニオン歯車76が太陽歯車72と遊星歯車74との間に配置され、軸52に対して反対方向に回転する、軸54の角度方向逆転装置を形成している。 第3図は軸線22の方向に見た、減速歯車装置56を示す。第3図に示すように、太陽歯車72は軸54とともに図示のように反時計方向に回転し、一方軸52に回転するように連結された太陽歯車62は時計方向に移動する。ピニオン歯車76は、それぞれの遊星歯車74に伝達される力の角度方向を変化するため設けられ、下記の記載から明らかになる理由で、駆動力が太陽歯車62を介して遊星歯車66に加えられるとき同じ回転方向になる。 重要なことは、両方の遊星歯車66,74の組が同じキャリヤ部材、すなわちキャリヤ部材68、によって支持されていることである。好ましくはピニオン歯車76もまたキャリヤ68によって支持されている。キャリヤ部材68が両軸部材52,54の回転速度に対して減速した速度で回転するため、絶対的意味において、キャリヤ部材68は、出力軸部材58およびハブ20を介して、ファンブレード14を駆動するように利用することができる。本明細書の開示を一読した当業者は、第2図に略図的に図示された軸受部材78,80のような、回転要素に必要な構造的支持部材を含む、減速歯車装置56の適当な要素を選択しかつ形成することができるであろう。」 エ FIG.1には、出力タービン装置32において、タービンブレード34とタービンブレード36とが互いに直近に位置すること、及び前記タービンブレード34の前方で該タービンブレード34の直ぐ前に入口案内ベーン42を設けることが示されている。 オ 高バイパス型軸流ファンジェットエンジン10において、タービンブレード34及び低圧またはブースタ圧縮機段60が第1の速度で回転し、タービンブレード36が第2の速度で回転し、ハブ20及びファンブレード14が第3の速度で回転することは明らかである。 上記記載事項及び図示内容を総合し、本願補正発明の記載ぶりに則って整理すると、引用文献には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。 「高バイパス型軸流ファンジェットエンジン10であって、 ハブ20及びファンブレード14と、 低圧またはブースタ圧縮機段60と、 タービンブレード34及びタービンブレード36を有し、該タービンブレード34が第1の方向に回転し、前記タービンブレード36が前記タービンブレード34と反転の第2の方向に回転し、前記タービンブレード34及び前記タービンブレード36が互いに直近に位置する出力タービン装置32と、 前記ハブ20及びファンブレード14に入力接続され、前記タービンブレード34及び前記タービンブレード36から出力接続された減速歯車装置56と、 前記タービンブレード34の前方で該タービンブレード34の直ぐ前にある入口案内ベーン42と を備え、 前記減速歯車装置56により前記タービンブレード34及びタービンブレード36が前記ハブ20及びファンブレード14を駆動し、前記低圧またはブースタ圧縮機段60がまた前記タービンブレード34によって駆動され、 前記タービンブレード34及び前記低圧またはブースタ圧縮機段60が第1の速度で回転し、前記タービンブレード36が第2の速度で回転し、前記ハブ20及びファンブレード14が第3の速度で回転する 高バイパス型軸流ファンジェットエンジン10。」 3 対比・判断 本願補正発明と引用発明とを対比すると、後者の「高バイパス型軸流ファンジェットエンジン10」は前者の「ガスタービンエンジン(10)」に相当し、以下同様に、「ハブ20及びファンブレード14」は「ファン(18)」に、「低圧またはブースタ圧縮機段60」は「圧縮機(32)」に、「タービンブレード34」は「第1段ブレード(40)」に、「タービンブレード36」は「第2段ブレード(50)」に、「出力タービン装置32」は「タービン(30)」に、「減速歯車装置56」は「駆動装置(60)」に、「前記ハブ20及びファンブレード14に入力接続され、前記タービンブレード34及び前記タービンブレード36から出力接続された減速歯車装置56」は「前記ファンと動作可能に入力接続され、前記第1段ブレード及び前記第2段ブレードと動作可能に出力接続された駆動装置(60)」に、「入口案内ベーン42」は「ベーン」にそれぞれ相当する。 したがって、両者は、 「ガスタービンエンジンであって、 ファンと、 圧縮機と、 第1段ブレード及び第2段ブレードを有し、該第1段ブレードが第1の方向に回転し、前記第2段ブレードが前記第1段ブレードと反転の第2の方向に回転し、前記第1段ブレード及び前記第2段ブレードが互いに直近に位置するタービンと、 前記ファンと動作可能に入力接続され、前記第1段ブレード及び前記第2段ブレードと動作可能に出力接続された駆動装置と、 前記第1段ブレードの前方で該第1段ブレードの直ぐ前にあるベーンと を備え、 前記駆動装置により前記第1段ブレード及び第2段ブレードが前記ファンを駆動し、前記圧縮機がまた前記第1段ブレードによって駆動され、 前記第1段ブレード及び前記圧縮機が第1の速度で回転し、前記第2段ブレードが第2の速度で回転し、前記ファンが第3の速度で回転する ガスタービンエンジン。」 である点で一致し、次の点で相違する。 〔相違点1〕 本願補正発明は、「前記第1、第2及び第3の速度はそれぞれ互いに異な」るのに対し、 引用発明は、かかる発明特定事項を備えているか不明である点。 〔相違点2〕 本願補正発明は、「周方向で、前記1段ブレードが前記第1の方向に膨らむように湾曲し、前記2段ブレードが前記第2の方向に膨らむように湾曲し、前記ベーンが前記第2の方向に膨らむように湾曲する」のに対し、 引用発明は、かかる発明特定事項を備えているか不明である点。 そこで、各相違点を検討する。 (1)相違点1について 引用文献には、「キャリヤ部材68が両軸部材52,54の回転速度に対して減速した速度で回転するため、絶対的意味において、キャリヤ部材68は、出力軸部材58およびハブ20を介して、ファンブレード14を駆動するように利用することができる。」(6ページ右下欄2行ないし7行)との記載がある。この記載からみて、引用発明の第3の速度は、第1の速度及び第2の速度より遅いことが理解できる。 また、引用文献には、「ブレード34は軸線22の周りに一方の角度方向にドラム部材38を駆動するように形成しかつ取付けられ、一方ブレード36は軸線22の周りに反対の角度方向にドラム部材40を駆動するように形成しかつ取付けられている。ドラム部材38,40の回転速度は絶対値で同じにすることもまた異なるものとすることもできる。しかしながら、特定の用途の設計仕様と共に本明細書の開示を一読した当業者には、ブレード34,36を各ブレードおよびドラム部材の所望の回転速度において燃焼ガス流から仕事を引出すように形成することができるであろう。」(5ページ左下欄2行ないし13行)との記載がある。この記載によれば、引用発明において、第1の速度及び第2の速度は設計事項であって、第1の速度と第2の速度とを異なるものとすることもできることが理解できる。 そうすると、引用発明において、引用文献の上記各記載から、「前記第1、第2及び第3の速度はそれぞれ互いに異な」るようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 (2)相違点2について 一般に、ベーン、上流側ブレード、上流側ブレードと反対方向に回転する下流側ブレードを順に備えたガスタービンエンジンにおいて、上流側ブレードを上流側ブレードが回転する方向である第1方向に膨らむように湾曲させ、下流側ブレードを第1方向と反対の第2方向に膨らむように湾曲させ、ベーンを第2方向に膨らむように湾曲させることは、周知技術(例えば、特開昭64-12005号公報の図1及び図2、特開昭49-112013号公報の図1及び図2、英国特許出願公告第800602号明細書の図1ないし図3、英国特許出願公告第838602号明細書の図1及び図2参照)である。 引用発明の出力タービン装置32は、入口案内ベーン42の直ぐ後にタービンブレード34を備え、その直ぐ後にタービンブレード36を備え、タービンブレード36がタービンブレード34と反転の方向に回転する点において上記周知技術と共通する。 そうすると、引用発明に上記周知技術を適用する動機付けはあるから、引用発明に上記周知技術を適用して、「周方向で、前記1段ブレードが前記第1の方向に膨らむように湾曲し、前記2段ブレードが前記第2の方向に膨らむように湾曲し、前記ベーンが前記第2の方向に膨らむように湾曲する」ようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 (3)効果について 本願補正発明は、全体としてみて、引用発明及び上記周知技術から予測される以上の格別な効果を奏するものではない。 (4)まとめ したがって、本願補正発明は、引用発明及び上記周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。 4 むすび よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし15に係る発明は、平成28年12月19日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし15に記載されたとおりのものであると認められるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記「第2〔理由〕1」に補正前の請求項1として記載したとおりのものである。 2 原査定の拒絶の理由の概要 本願の下記の請求項に係る発明は、その優先日前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 ・請求項1ないし15 ・引用文献A ・請求項1、2、7ないし9 ・引用文献B 引用文献A:特開平2-238160号公報(審決注:本審決の引用文献) 引用文献B:特開平2-245455号公報 3 引用文献 原査定の拒絶の理由に引用した本審決の引用文献、その記載事項、及び引用発明は、前記「第2〔理由〕2」に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、前記「第2〔理由〕」で検討した本願補正発明における「第1段ブレード及び第2段ブレード」についての「前記第1段ブレードの前方で該第1段ブレードの直ぐ前にあるベーンとを備え」、「周方向で、前記1段ブレードが前記第1の方向に膨らむように湾曲し、前記2段ブレードが前記第2の方向に膨らむように湾曲し、前記ベーンが前記第2の方向に膨らむように湾曲する」との限定を省いたものである。 そうしてみると、本願発明の発明特定事項をすべて含んだものに実質的に相当する本願補正発明が、前記「第2〔理由〕3」に記載したとおり、引用発明及び上記周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、実質的に同様の理由により、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。 5 まとめ したがって、本願発明は、引用発明に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができない。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないから、本願の他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-014067

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    共通の審決分類: 121・F02K
  • 2019-005053拒絶査定不服審判 / 2021-01-25 / 原査定取消(特許/登録すべき)ターボジェットおよびターボプロップ複合エンジン
    共通の審決分類: 121・F02K

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