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特許拒絶査定不服審判

2017-002470

フローサイトメータノズル先端

審判番号
2017-002470
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-532183外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年02月21日
審決日
2018年04月03日
公報発行日
2018年10月26日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (G01N) / P18 .575-Z (G01N)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第126条第7項、特許法第29条
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015-532183「フローサイトメータノズル先端」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 3月27日国際公開、WO2014/047358、平成27年11月 5日国内公表、特表2015-531878〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2013年(平成25年)9月19日(パリ条約による優先権主張 2012年9月19日  米国、2013年3月14日  米国、2013年7月2日  米国)を国際出願日とする出願であって、平成28年2月23日付けで拒絶理由が通知され、同年5月20日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年7月5日付けで拒絶理由が通知され、同年10月6日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年11月7日付けで拒絶査定されたところ、平成29年2月21日に拒絶査定不服審判の請求がなされ、同時に手続補正がなされたものである。 第2 平成29年2月21日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成29年2月21日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の内容について (1)本件補正後の請求項1に記載された発明 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、 「  【請求項1】 精子を分取するフローサイトメータシステムであって、前記フローサイトメータシステムは、 粒子を含む流体流を生成するノズルアセンブリであって、前記ノズルアセンブリは、長手方向軸を画定する円筒体と、前記円筒体と流体連通する、前記長手方向軸上で前記円筒体に隣接する切頭円錐体とから形成されたノズル先端を備え、前記切頭円錐体が、ノズル出口オリフィスを有する前記長手方向軸に対して横切る平坦面で終端し、前記切頭円錐体が、前記平坦面および前記切頭円錐体の縁に切取部をさらに備え、前記切頭円錐体は、基端部および先端部を有する外面をさらに備え、前記切頭円錐体の前記基端部が第1テーパ角度を有し、前記切頭円錐体の前記先端部が第2テーパ角度を有し、前記第2テーパ角度が前記第1テーパ角度より大きく、前記ノズル先端が、方向付け形状を有する内面をさらに備える、ノズルアセンブリと、 前記流体流および前記粒子の上に入射するビームを生成するレーザであって、前記レーザは、前記出口オリフィスから、前記ビームと前記流体流との交点において生成される蛍光信号の遮蔽を通常もたらす距離に配置されている、レーザと、 遮蔽なしに、前記ビームに応答して、前記流体流内の前記粒子から放出されるかまたは反射される光を検出する検出器と を備える、フローサイトメータシステム。」(下線は補正箇所を示す。)と補正された。 (2)本件補正の目的について 特許請求の範囲の請求項1についての上記補正は、本件補正前の「ノズル先端」に関し、「前記ノズル先端が、方向付け形状を有する内面をさらに備える」と、ノズル先端の内面の形状を限定したものであり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するから、請求項1についての本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そこで、特許請求の範囲の請求項1についての上記補正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するから、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許出願の際、独立して特許を受けることができるものであるか否か(特許法17条の2第6項において準用する特許法第126条第7項の規定に違反しないか)について検討する。 2 独立特許要件についての検討 (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記1(1)において摘示したとおりの発明特定事項により特定されるものである。 (2)引用例 ア 引用例1に記載された事項 原査定の拒絶の理由の引用文献1として引用され、最先の優先日前に頒布された刊行物である米国特許出願公開第2004/0169867号明細書(以下、「引用例1」という。)には、つぎの事項が記載されている。(以下、下線は当審で付した。) (引1a)「[0003] During operation of flow cytometers, hydrodynamic focusing entrains particles in a fluid stream so that they can be individually introduced into a target area or analyzing area. The fluid stream may be induced to form droplets to subsequently aid in the separation of individual particles. Typically, flow cytometers use an electromagnetic radiation emission source such as a laser to generate a beam of electromagnetic radiation that can be directionally controlled to intercept the target area. Irradiation of a target particle passing through the target area, such as a cell, can give rise to scatter or fluorescence emission that can be directionally controlled to a receiver that generates a signal that can be analyzed to differentiate particles. 」(当審訳「フローサイトメータの動作時には、対象領域または解析領域のそれぞれに入射される流体流中の粒子は流体力学的収束によって移動される。流体流は、液滴を形成し、その後に個々の粒子の分離を促すために誘導される。典型的には、フローサイトメータは、レーザ等の電磁放射線放出源を使用して、対象領域を捕捉する方向制御可能な電磁放射のビームを生成する。細胞のようなターゲット領域を通過するターゲット粒子への照射は、粒子を区別するために解析することができる信号を生成する受信機に方向性を制御させることができる散乱又は蛍光発光を生じさせることができる。」) (引1b)「[0024] Now referring primarily to FIGS. 1 and 2 , it can be understood that particular embodiments of the invention can provide an alignment and monitoring system that can be implemented in conjunction with a droplet or continuous jet flow cytometer(s). In a flow cytometer ( 1 ) embodiment of the invention, a fluid stream source ( 2 ) provides a fluid stream ( 3 ) into which particles ( 4 ) can be suspended. A source of particles ( 5 ) can insert the particles from time to time such that at least one particle becomes entrained in or is hydrodynamically focused in the fluid stream ( 3 ). An oscillator ( 6 ) responsive to the fluid stream ( 3 ) perturbs the fluid stream. A fluid stream ( 7 ) entraining particles ( 4 ) can then be established below the tip of the nozzle ( 8 ) of the flow cytometer. The stream can be established in a steady state condition such that droplets ( 9 ) that encapsulate a single particle ( 4 ) form and break away from the contiguous part of the stream. When the fluid stream ( 7 ) is established in this steady state fashion, a stable droplet break-off point ( 10 ) can be established. Below the droplet break-off point ( 10 ) a free fall zone ( 11 ) can exist. This free fall zone ( 11 ) embodies the area where the droplets move once they break away from the contiguous part of the stream. An electromagnetic radiation source ( 12 ), such as a laser, that emits an electromagnetic radiation beam ( 13 ) and a receiver ( 14 ) in combination (or separately), can be used to monitor the fluid stream ( 7 ) for a particle ( 4 ). The receiver ( 14 ) generates a signal ( 42 ) in response to incident fluorescent or scatter emission from intercept of the particle ( 4 ) with the electromagnetic radiation beam ( 13 ).」(当審訳「ここで主に図1及び図2を参照すると、本発明の特定の実施形態は、液滴又は連続ジェットフローサイトメータ(単数または複数)に関連して実施することができるアライメント及びモニタリングシステムを提供することができることがわかる。本発明のフローサイトメータ( 1 )の実施形態では、流体流源( 2 )が粒子( 4 )をその中に懸濁できる流体流( 3 )を提供する。粒子源( 5 )は、少なくとも1つの粒子を流体流に伴わせるか、或いは、流体力学的に流体流( 3 )に収束されるように、粒子を時々入れることができる。流体流( 3 )に応じた発振器( 6 )は、流体流を摂動させる。粒子( 4 )を伴う流体流( 7 )は、フローサイトメータのノズル( 8 )の先端の下に設定され得る。単一の粒子( 4 )をカプセル化し、流れの連続部分から離脱する液滴( 9 )が定常状態になるように、流れを設定することができる。流体流( 7 )が、この定常状態で設定されると、安定な液滴の破断点( 10 )を設定することができる。液滴の破断点( 10 )の下に、自由落下領域( 11 )が存在し得る。この自由落下領域( 11 )は、液滴が、流れの連続部分から一旦離れて移動する領域を具体化する。レーザのような、電磁放射ビーム( 13 )を放出する電磁放射源( 12 )と組み合わせた(又は別々の)受信機( 14 )とは、粒子( 4 )のための流体流( 7 )をモニターするために使用することができる。レシーバ( 14 )は、粒子( 4 )と電磁放射ビーム( 13 )との交点からの入射蛍光又は散乱放射に応答して信号( 42 )を生成する。」) (引1c)「[0025] For example, an a beam of electromagnetic radiation ( 13 ), such as a laser beam, emitted from an electromagnetic radiation source ( 12 ), such as a laser, can be aimed at the fluid stream ( 7 ) to intercept a target ( 22 ), such as a particle ( 4 ) in the fluid stream ( 7 ). Upon irradiation of the target ( 22 ), fluorescence or scattered emission ( 15 ) can be generated. The fluorescence or scattered emission ( 15 ) can be incident to the receiver ( 14 ), such as a photomultiplier tube, to generate an emission signal ( 42 ) that can be analyzed. Importantly, it should be noted that a plurality of electromagnetic radiation beam paths and florescence or scatter emission paths can exist within a single flow cytometry system each of which can be monitored and directionally controlled by the invention.」(当審訳「例えばレーザのような、電磁放射線源( 12 )から出射されたレーザ光等の電磁放射ビーム( 13 )は、流体流( 7 )の中の粒子( 4 )のようなターゲット( 22 )を補足するために流体流( 7 )に向けることができる。ターゲット( 22 )が照射されると、蛍光や散乱発光( 15 )を生成することができる。蛍光や散乱発光( 15 )は、分析することができる発光信号( 42 )を生成するために、光電子増倍管などの受信機( 14 )に入射することができる。重要なことは、本発明により、電磁放射ビーム経路及び蛍光又は散乱の放出経路のほとんどが、監視及び方向制御可能な単一のフローサイトメトリーシステム中に存在することができることに留意されたい。」) (引1d)「[0026] Based upon analysis of the emission signal ( 42 ) generated by the receiver ( 14 ) that corresponds to a flourescent occurrence or a scattered light occurrence, the particle(s)( 4 ) can be differentiated. A droplet charging location ( 16 ) can exist at a point along the free fall zone ( 11 ). Based upon the type of particle ( 4 ), the droplet ( 9 ) can be charged positively, negatively, or left uncharged. As the charged droplets ( 17 ) fall in the free fall zone, they can pass through an electrostatic field ( 18 ). If the droplets have been charged with a positive or negative charge, the electrostatic field ( 18 ) established between electrostatic plates ( 19 ) can deflect the charged droplets such that the trajectory of the deflected droplets and the trajectory of the neutral droplets serves to separate one type of particle from another. These separated particles can then be collected into container(s) ( 20 ).」(当審訳「蛍光現象や散乱光現象に対応する受信機( 14 )によって生成された発光信号( 42 )の分析に基づいて、粒子(s)( 4 )を区別することができる。液滴荷電位置( 16 )は、自由な落下ゾーン( 11 )に沿った点に存在することができる。粒子の種類( 4 )に基づいて、液滴( 9 )は、正、負、又は荷電されていないままに荷電することができる。帯電液滴( 17 )がこの自由落下ゾーンに落ちる場合、静電界( 18 )を通過することができる。液滴は、正または負の電荷が充電されている場合、静電プレート( 19 )との間に形成された静電界( 18 )は、偏向された液滴の軌道と、中性の液滴の軌跡とが、粒子の種類毎に分離するように帯電した液滴を偏向する。これらの分離された粒子は、容器(s) ( 20 )に回収することができる。」) (引1e)「[0037] In order to enable precise positioning of the electromagnetic radiation beam ( 13 ) at the target area ( 22 ), the flow cytometer nozzle ( 48 ) can be adjustably mounted in a manner responsive to at least one position control devices ( 49 ) such as actuated linear or rotary translation stages. The position control devices ( 23 )( 49 ) can then receive a position correction signal ( 46 ) to return or maintain the fluid stream in the correct position to align the target ( 22 ) with the electromagnetic radiation beam or to align the scatter or flourescent emission ( 15 ) with the apertures of the image screen and the receiver ( 14 ).」(当審訳「対象領域( 22 )で電磁放射ビーム( 13 )の正確な位置決めを可能とするために、フローサイトメータのノズル( 48 )は作動式直線又は回転並進ステージのような少なくとも1つの位置制御装置( 49 )に応じた態様で調節して取り付けることができる。位置制御装置( 23 )( 49 )は、ターゲット( 22 )を電磁放射ビームに整列させるか、又は、散乱又は蛍光発光( 15 )をイメージスクリーンの開口と受信機( 14 )に整列させるための正確な位置に流体流を返すまたは維持する位置補正信号( 46 )を受信することができる。」 (引1f)「[0040] Now referring primarily to FIGS. 5 and 6 , a controlling device or control system ( 45 ) may be responsive to each directional signal ( 30 )( 44 )( 51 ) generated by each directionally sensitive device ( 28 )( 43 )( 50 ) and responsive to each image signal ( 36 )( 52 ) generated by each imaging device ( 31 )( 37 ) which can be stored in at least one memory storage element ( 30 ) and can be periodically retrieved and analyzed by the control system ( 45 ). A controller ( 53 ) provides position correction signals ( 46 ) to the position control devices ( 46 )( 49 )( 23 ). See also, for example, WO 01/28700 A1, hereby incorporated by reference herein.」(当審訳「主に図5及び図6を参照して、制御装置又は制御システム( 45 )は、各方向感知装置( 28 )( 43 ) ( 50 )によって生成された各指向性信号( 30 )( 44 )( 51 )と、少なくとも1つのメモリ記憶素子( 30 )に記憶された各撮像素子( 31 )( 37 )によって生成された各画像信号( 36 )( 52 )とに応答することもできるし、制御システム( 45 )によって周期的に検索され、解析されることもできる。コントローラ( 53 )は位置補正信号( 46 )を位置制御装置( 46 )( 49 )( 23 )に提供する。例えば、国際公開第01/28700号(本明細書中に、参考として援用される)も参照されたい。」なお、上記「FIGS. 5 and 6」は、「FIGS. 4 and 5」の明らかな誤記であると認められる。) (引1g)「 」 (引1h)「 」 イ 引用例1に記載された発明 (ア)上記(引1a)より、引用例1のフローサイトメータは、細胞をターゲットとしている点が理解できる。 (イ)上記(引1b)より、引用例1の「特定の実施形態は、液滴又は連続ジェットフローサイトメータ(単数または複数)に関連して実施することができるアライメント及びモニタリングシステムを提供すること」であるから、引用例1の「特定の実施形態」は、フローサイトメータシステムであることが理解できる。 (ウ)上記(引1c)及び(引1d)より、引用例1のフローサイトメータシステムは、粒子の種類毎に分離して回収しているから、粒子を分取することが理解できる。 (エ)上記(ア)から(ウ)より、引用例1には、「細胞を分取するフローサイトメータシステム」が記載されていると認められる。 (オ)上記(引1b)より、「粒子( 4 )を伴う流体流( 7 )は、フローサイトメータのノズル( 8 )の先端の下に確立され得る」から、引用例1には、「粒子( 4 )を伴う流体流( 7 )を生成するノズル( 8 )」が記載されていることが理解できる。 (カ)上記(引1e)より、引用例1の( 48 )の番号が付されたものは、「ノズル( 48 )」であり、Fig.1のノズル( 48 )の先端の形状の一例がFig.4においてノズル( 48 )として描かれている。そして、それらはノズル( 48 )について側面図として描かれているものである。ここで、Fig.4におけるノズル( 48 )の形状に着目してみると、以下の事項が見て取れる。 a 流体流( 7 )の方向を長手方向軸とすると、ノズル( 48 )の先端は、長手方向軸に対して横切る平坦面で終端し、そこに流体流( 7 )が出るノズル出口オリフィスがあることは自明である。 b ノズル( 48 )の先端の形状は、切頭円錐体が、前記平坦面および切頭円錐体の縁に切取部がある形状であり、切取部の切頭円錐体の部分を先端部、その上の切頭円錐体の部分を基端部とすると、上記頭円錐体は基端部および先端部を有する外面を備え、上記切頭円錐体の前記基端部が第1テーパ角度、前記切頭円錐体の前記先端部が第2テーパ角度を有し、前記第2テーパ角度が前記第1テーパ角度より大きくなっている。 c そして、上記切頭円錐体は、Fig.1のノズル( 48 )の円筒体に隣接して流体連通しており、その円筒体によって流体流( 7 )の方向すなわち長手方向軸が画定されている。 以上、a~cをまとめれば、「ノズル( 48 )」は、「長手方向軸を画定する円筒体と、前記円筒体と流体連通する、前記長手方向軸上で前記円筒体に隣接する切頭円錐体とから形成されたノズル先端を備え、前記切頭円錐体が、ノズル出口オリフィスを有する前記長手方向軸に対して横切る平坦面で終端し、前記切頭円錐体が、前記平坦面および前記切頭円錐体の縁に切取部をさらに備え、前記切頭円錐体は、基端部および先端部を有する外面をさらに備え、前記切頭円錐体の前記基端部が第1テーパ角度を有し、前記切頭円錐体の前記先端部が第2テーパ角度を有し、前記第2テーパ角度が前記第1テーパ角度より大き」い構成を有するものといえる。そして、(引1d)の「ノズル( 48 )」は、(引1b)の「ノズル( 8 )」と同じものであることは明らかである。 (キ)(引1c)の「レーザのような、電磁放射線源( 12 )から出射されたレーザ光等の電磁放射ビーム( 13 )は、流体流( 7 )の中の粒子( 4 )のようなターゲット( 22 )を補足するために流体流( 7 )に向けることができ」との記載より、引用例1には、「流体流( 7 )の中の粒子( 4 )のようなターゲット( 22 )を補足するために流体流( 7 )向け」られた「電磁放射ビーム( 13 )」を出射する「レーザ」が記載されていることが理解できる。 (ク)上記(引1b)の「レシーバ( 14 )は、粒子( 4 )と電磁放射ビーム( 13 )との交点からの入射蛍光又は散乱放射に応答して信号( 42 )を生成する」との記載より、引用例1には、「粒子( 4 )と電磁放射ビーム( 13 )との交点からの入射蛍光又は散乱放射に応答して信号( 42 )を生成する」「受信機( 14 )」が記載されていることが理解できる。 (ケ)上記(ア)~(ク)より、引用例1には、以下の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されている。 「細胞を分取するフローサイトメータシステムであって、前記フローサイトメータシステムは、 粒子( 4 )を伴う流体流( 7 )を生成するノズル( 48 )であって、 ノズル( 48 )は、長手方向軸を画定する円筒体と、前記円筒体と流体連通する、前記長手方向軸上で前記円筒体に隣接する切頭円錐体とから形成されたノズル先端を備え、前記切頭円錐体が、ノズル出口オリフィスを有する前記長手方向軸に対して横切る平坦面で終端し、前記切頭円錐体が、前記平坦面および前記切頭円錐体の縁に切取部をさらに備え、前記切頭円錐体は、基端部および先端部を有する外面をさらに備え、前記切頭円錐体の前記基端部が第1テーパ角度を有し、前記切頭円錐体の前記先端部が第2テーパ角度を有し、前記第2テーパ角度が前記第1テーパ角度より大きいノズル( 48 )と、 流体流( 7 )の中の粒子( 4 )のようなターゲット( 22 )を補足するために流体流( 7 )に向けられた電磁放射ビーム( 13 )を出射するレーザと、 粒子( 4 )と電磁放射ビーム( 13 )との交点からの入射蛍光又は散乱放射に応答して信号( 42 )を生成する受信機( 14 )とを、 備えるフローサイトメータシステム。」 ウ 引用例2に記載された事項 原査定の拒絶の理由の引用文献2として引用され、最先の優先日前に頒布された刊行物である特表2003-532411号公報(以下、「引用例2」という。)には、つぎの事項が記載されている。 (引2a)「 【0006】 精子の分離のためのフローサイトメーター技術もまた、開示されている。これらの技術を用いて、精子を蛍光色素で染色し得、そして励起源または照射源(例えば、レーザービーム)により通過する狭い流れまたはバンドの中を流動させ得る。染色された粒子または細胞は、励起源または照射源を通過し、蛍光色素は蛍光の光を発する。この蛍光の光は、光学レンズアセンブリにより収集され得、検出器(例えば、電気信号を生成および増幅する光電子増倍管)に集束され得、次いで、分析器により分析され得る。次いで、このデータは、複数のパラメータまたは単一のパラメータのクロマトグラムまたはヒストグラムとして表示され得る。細胞の数および細胞あたりの蛍光は座標として使用され得る。本明細書中で参考として援用する、米国特許第5,135,759号を参照のこと。しかし、この型の技術に関して、種々の問題が未解決のまま残っており、そしてX染色体保有精子細胞またはY染色体保有精子細胞の高純度の集団を単離することが困難である。」 (引2b)「 【0042】 本発明の特定の実施形態の別の有意な目的は、流体流れにおける不規則な形状の物体を配向させるノズルを提供することであり得る。この目的の1つの局面は、細長い物体を同じ方向に配向させることであり得る。この目的の第2の局面は、側背が平坦な物体を同じ方向に配向させることであり得る。」 エ 引用例3に記載された事項 原査定の拒絶の理由の引用文献3として引用され、最先の優先日前に頒布された刊行物である特開2012-047760号公報(以下、「引用例3」という。)には、つぎの事項が記載されている。 (引3a)「【0001】 (I.技術分野) 本発明は、フローサイトメーターシステムのための改良されたノズル装置およびフローサイトメトリーを改良するための方法に関する。具体的には、本発明は、分析および効率的な選別のために、適切な半径方向への穏やかに操作し、そして配向するノズル内部表面の幾何の新規な設計に関する。本発明はまた、繊細な細胞、特に生きた精子細胞を選別するためのシステムに焦点を合わせる。 【背景技術】 【0002】 (II.発明の背景) フローサイトメーターは、臨床および研究において長年にわたり使用され、そして、動物繁殖産業におけるそれらの適用は、急激に増加している。市販のフローサイトメーターは、代表的に、そのノズルにおいて、円柱形の流体幾何を利用する。この型のフローサイトメーターシステムは、回転の対称性を有する集中したフロー経路を有し、これは、いくつかの米国特許(特許第5.602,039号、第5,483,469号、第4,660,971号、第4,988,619号および第5,466,572号)に記載される。類似の法則に従って、この型の設計は、半径方向に配向したサンプルを生成しない。臨床的な、動物繁殖および生物学的研究領域において、精子細胞のような細胞が分けられる場合、それらは、励起光源に曝露された場合に蛍光を生成する色素で予め染色され得る。Lawrence Johnsonへの米国特許該5,135,759号に説明されたように、流れの軸に垂直な発光された蛍光を検出するフローサイトメーターが、細胞のDNA含量の測定および選別において、高い精度で使用され得る。しかし、他が注意したように、DNA含量を測定する際のこの精度でさえ、目的の細胞が球状または円柱形である場合に、最も効率的に達成され得る(Deanら、1978、Biophys.J.23:1-5)。精子細胞(これは、平らな頭部を有する)についてのように、観察された蛍光強度は、検出器に対する頭部の適切な配向に多いに依存する。精子細胞は、平坦な表面より縁部からより強力な蛍光シグナルを発する。従って、蛍光シグナルの強度は、精子の頭部が検出器を通過する場合に、その精子頭部の配向に依存する。DNA含量が、蛍光によって決定され、そして蛍光強度が、配向によって影響されるので、DNA含量の決定は、ノズルにおける配向の欠如によって、妥協される。この理由のために、半径方向の配向を伴わず、通常ランダムに配向した精子頭部に対して得られる、生じた蛍光強度分布は、DNA含量および頭部配向の両方を反映する。細胞は、頭部縁からのより明るい蛍光シグナルを発光する(Gleghillら、1976,J.Cell Physiol.87:367-376;Pinkelら、1982、Cytometry 7:268-273)ので、DNA含量決定の精度(これは、3.5%ほど異なり得る)は、細胞配向によって高度に影響され得る。この理由のために、特に、平らな精子細胞または他の非球状細胞または非円柱状細胞などを分ける場合に、従来のフローサイトメーターは制限を経験してきた。」 (引3b)「【0024】 一つの実施形態において、ノズル中で、楕円率増大ゾーン(8)の下流にある所望の楕円境界位置(9)は、サンプル注入チューブの傾斜を有する先端部が位置する場所であり得る。これはまた、リボン流中のサンプルが、十分に機能する所望の配向力を受ける場所であり得るか、サンプルが所望の配向力またはトルクを与える力により、最小トルクを受ける場所であり得るか、細胞が抜け出るのに必要な時間が最小な場所であり得るか、またノズルの開口部から抜け出たあとのサンプルが、方向づけされた状態をなお十分に維持し得、それに続く分析および選択が効果的に行われる場所でもあり得る。この位置は、注入点として呼ばれ得る。現在操作される当該分野の現状の高速選別フローサイトメーターにとって、この位置、すなわち注入点は、本発明の開示に基づくと、退出開口部から約6mmであり得る。従って、方向を保持するための距離を、サンプル粒子がその配向された点から統計的にその配向された状態の度合いを失う点にその配向した状態をどれだけ遠くに維持し得るかを示す距離として定義した場合、サンプル注入チューブの傾斜を有する先端部からノズルの退出開口部までの距離および、退出開口部から、下降ゾーン中のフロー経路に沿ったレーザービームまたはセンサーとの交点までの距離は、この方向を保持するための距離以内で十分にはいる。例えば、傾斜を有する先端部からレーザービームへの交点が10mm以内であり得、これはDeanとその同僚によって記載されたとおりである(Deanら、前出)。従って、任意の配向されたサンプル粒子は、その点が、距離が傾斜を有する先端部から、レーザービームまたはセンサーとの交点までの距離内にあることを問わず、それらが分析される前にその配向された状態を保持する。」 オ 引用例5に記載された事項 原査定の拒絶の理由の引用文献5として引用され、優先日前に頒布された刊行物である国際公開第2011/098707号(以下、「引用例5」という。)には、つぎの事項が記載されている。 (引5a)「Ide(')alement la mesure optique doit e(^)tre la plus proche possible de la sortie de la buse de focalisation. A cet endroit, la particule a une position bien de(`)finie gra(^)ce a la cohe(')rence de la veine fluidique. Il est donc assez naturel de focaliser la lumie(`)re de(`)s la sortie de la buse de focalisation BFC. Si on appelle x la distance du point de focalisation par rapport a(`) la sortie de la buse et y le rayon de la buse on obtient umax = x/y. Ainsi, plus la buse est de petite dimension, plus l'ouverture du faisceau peut e(^)tre rendue importante et meilleur est le bilan photome(')trique.」(29頁20-27行、当審訳「理想的には、光学測定は、フォーカシングノズルからの出口にできるかぎり近接させて行うことが望ましい。この位置では、粒子は、流体ストリームが整合的であるので明確に規定された位置にある。したがって、フォーカシングノズルBFCからの出口の直後に光を集束させるのは当然である。焦点からノズルの出口までの距離をxと記した場合かつノズルの半径をyと記した場合、umax=x/yである。したがって、ノズルのサイズが小さいほど、ビームの開口度をより大きくすることが可能であり、測光平衡が良くなる。」 なお、(')は前の文字の上に'との意味、(`)、(^)についても同じ。) (3)対比 本件補正発明と引用発明1とを比較する。 ア 本件補正発明の「精子」は、「細胞」の一形態であるから、引用発明1の「フローサイトメータシステム」と、本件補正発明の「フローサイトメータシステム」とは、「細胞を分取する」「システム」である点で共通する。 イ 引用発明1の「粒子( 4 )を伴う流体流( 7 )を生成するノズル( 48 )」は、本件補正発明の「粒子を含む流体流を生成するノズルアセンブリ」に相当し、引用発明1の「ノズル( 48 )」と、本件補正発明の「ノズルアセンブリ」とは、「長手方向軸を画定する円筒体と、前記円筒体と流体連通する、前記長手方向軸上で前記円筒体に隣接する切頭円錐体とから形成されたノズル先端を備え、前記切頭円錐体が、ノズル出口オリフィスを有する前記長手方向軸に対して横切る平坦面で終端し、前記切頭円錐体が、前記平坦面および前記切頭円錐体の縁に切取部をさらに備え、前記切頭円錐体は、基端部および先端部を有する外面をさらに備え、前記切頭円錐体の前記基端部が第1テーパ角度を有し、前記切頭円錐体の前記先端部が第2テーパ角度を有し、前記第2テーパ角度が前記第1テーパ角度より大きい」点で共通している。 ウ 引用発明1の「レーザ」は、「流体流( 7 )の中の粒子( 4 )のようなターゲット( 22 )を補足するために流体流( 7 )向けられた電磁放射ビーム( 13 )を出射する」から、本件補正発明の「前記流体流および前記粒子の上に入射するビームを生成するレーザ」に相当する。 エ 引用発明1の「受信機( 14 )」は、本件補正発明の「検出器」に相当する。また、引用発明1の「粒子( 4 )」は「流体流( 7 )の中」にある。そして、引用発明1の「受信機( 14 )」は、「粒子( 4 )と電磁放射ビーム( 13 )との交点からの入射蛍光又は散乱放射に応答して信号( 42 )を生成する」。そうすると、引用発明1の「受信機( 14 )」は、本件補正発明の「前記ビームに応答して、前記流体流内の前記粒子から放出されるかまたは反射される光を検出する検出器」に相当する。 オ 以上のことから、本件補正発明と引用発明1とは、つぎの一致点で一致し、つぎの相違点で相違するものである。 <一致点> 「細胞を分取するフローサイトメータシステムであって、前記フローサイトメータシステムは、 粒子を含む流体流を生成するノズルアセンブリであって、前記ノズルアセンブリは、長手方向軸を画定する円筒体と、前記円筒体と流体連通する、前記長手方向軸上で前記円筒体に隣接する切頭円錐体とから形成されたノズル先端を備え、前記切頭円錐体が、ノズル出口オリフィスを有する前記長手方向軸に対して横切る平坦面で終端し、前記切頭円錐体が、前記平坦面および前記切頭円錐体の縁に切取部をさらに備え、前記切頭円錐体は、基端部および先端部を有する外面をさらに備え、前記切頭円錐体の前記基端部が第1テーパ角度を有し、前記切頭円錐体の前記先端部が第2テーパ角度を有し、前記第2テーパ角度が前記第1テーパ角度より大きい、ノズルアセンブリと、 前記流体流および前記粒子の上に入射するビームを生成する、レーザと、 前記ビームに応答して、前記流体流内の前記粒子から放出されるかまたは反射される光を検出する検出器と を備える、フローサイトメータシステム。」 <相違点1> 「フローサイトメータシステム」の分取する対象である「細胞」が、本件補正発明は「精子」であるのに対し、引用発明1は特定されておらず、また、「ノズルの先端」が、本件補正発明は、「方向付け形状を有する内面をさらに備えている」のに対し、引用発明1にはそのような特定がない点。 <相違点2> 「レーザ」及び「検出器」が、本件補正発明の「レーザ」は、「前記出口オリフィスから、前記ビームと前記流体流との交点において生成される蛍光信号の遮蔽を通常もたらす距離に配置され」、「検出器」は、「レーザ」が、そのように配置されても「遮蔽なしに」光を検出しているのに対し、引用発明1は、そのような特定がなされていない点。 (4)判断 ア 相違点1について フローサイトメータシステムを用いて、精子を分取すること、及び、その場合において、ノズルにより精子を方向付けしなければならないことは、引用例2及び3に見られるように周知であって、ノズルによる方向付けを、ノズルのないメインの形状で行う事も常套手段にすぎないから、引用発明1の「細胞」を「精子」に限定し、「ノズルの先端」に、「方向付け形状を有する内面をさらに備え」ることは、当業者が容易に想到できたものである。 イ 相違点2について フローサイトメータにおいて、インタロゲーション位置(引用発明1における「前記ビームと前記流体流との交点」)がノズル出口オリフィスに近いほど、より測定が安定することは技術常識である(例えば、上記引用例3の(引3b)、上記引用例5の(引5b)等参照。なお、本願明細書の【0015】においても当該技術的事項は自明なこととしている。) してみれば、引用発明1においても、「流体流( 7 )に向けられた電磁放射ビームを出射するレーザ」を、測定を安定させるために、「粒子( 4 )と電磁放射ビーム( 13 )との交点」と「ノズル出口オリフィス」との距離を近づけるように配置することは当業者が容易なし得たことである。 ここで、引用発明1において、上記距離を近づけるということは、「流体流( 7 )に向けられた電磁放射ビームを出射するレーザ」の配置を、「前記ビームと前記流体流との交点」において生成される「散乱放射」の遮蔽を通常にもたらす距離(引用発明1の上記「切取部」がない場合で、切頭円錐体の終端の平坦面によって散乱放射が遮蔽されることをいう)に配置されることであり、その場合でも、引用発明1においては「切取部」があることから、受信機は切頭円錐体の終端の平坦面による遮蔽なしに、「散乱放射」を受信することになる。 すなわち、引用発明1において、「流体流( 7 )に向けられた電磁放射ビームを出射するレーザ」を、「粒子( 4 )と電磁放射ビーム( 13 )との交点」と「ノズル出口オリフィス」との距離を近づけるように配置すること、すなわち、「前記レーザは、前記出口オリフィスから、前記ビームと前記流体流との交点において生成される蛍光信号の遮蔽を通常もたらす距離に配置され」、「遮蔽なしに」散乱放射を受信することは当業者が容易になし得たことである。 なお、請求人は、平成29年5月18日付けで上申書を提出しており、上記請求項1の上記相違点2に係る事項である「前記レーザは、前記出口オリフィスから、前記ビームと前記流体流との交点において生成される蛍光信号の遮蔽を通常もたらす距離に配置されている、レーザ」を「前記レーザは、前記レーザにより生成される前記ビームが集束される前記流体流のインタロゲーション位置が、前記出口オリフィスから、前記ビームと前記流体流との交点において生成される蛍光信号の遮蔽を通常もたらす距離に位置するように、配置されている、レーザ」(下線部がさらに補正しようとする箇所)と補正することを提案し、上記上申書で「上記補正により、インタロゲーション位置と出口オリフィスとの間の距離が、蛍光信号の遮蔽を通常もたらす距離であることを明確にし、それが、精子の分取に関するフローサイトメータシステムに重要な請求項に係る「距離」の特徴であります。」と主張しているが、上記補正案の補正は上記相違点2の技術的事項を実質的に変えるものでもなく、補正案によっても、上記判断が変わることはない。 (5)本件補正発明の効果について 本件補正発明の効果は、引用例1ないし3及び5から当業者が予測し得る程度のものであって、格別顕著なものとはいえない。 (6)小括 以上のとおりであるから、本件補正発明は、引用発明1及び周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本件補正発明は、特許出願の際、独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において読み替えて準用する同法第126条第7項の規定に違反する。 3 補正の却下の決定のむすび 以上のとおりであるから、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反してなされたものであるから、同法第159条第1項で読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下されるべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は、上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし15に係る発明は、平成28年10月6日にされた手続補正による補正後の特許請求の範囲の請求項1ないし15に記載された事項により特定されるものであって、そのうち請求項1に係る発明は、以下のとおりのものである。(以下、請求項1に係る発明を「本願発明」という。) 「  【請求項1】 精子を分取するフローサイトメータシステムであって、前記フローサイトメータシステムは、 粒子を含む流体流を生成するノズルアセンブリであって、前記ノズルアセンブリは、長手方向軸を画定する円筒体と、前記円筒体と流体連通する、前記長手方向軸上で前記円筒体に隣接する切頭円錐体とから形成されたノズル先端を備え、前記切頭円錐体が、ノズル出口オリフィスを有する前記長手方向軸に対して横切る平坦面で終端し、前記切頭円錐体が、前記平坦面および前記切頭円錐体の縁に切取部をさらに備え、前記切頭円錐体は、基端部および先端部を有する外面をさらに備え、前記切頭円錐体の前記基端部が第1テーパ角度を有し、前記切頭円錐体の前記先端部が第2テーパ角度を有し、前記第2テーパ角度が前記第1テーパ角度より大きい、ノズルアセンブリと、 前記流体流および前記粒子の上に入射するビームを生成するレーザであって、前記レーザは、前記出口オリフィスから、前記ビームと前記流体流との交点において生成される蛍光信号の遮蔽を通常もたらす距離に配置されている、レーザと、 遮蔽なしに、前記ビームに応答して、前記流体流内の前記粒子から放出されるかまたは反射される光を検出する検出器と を備える、フローサイトメータシステム。」 2 原査定の拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1~15に係る発明は、本願の優先権主張の日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし5に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。 引用文献1:米国特許出願公開第2004/0169867号明細書 引用文献2:特表2003-532411号公報(周知技術を示す文献) 引用文献3:特開2012-047760号公報(周知技術を示す文献) 引用文献4:米国特許出願公開第2002/0084290号明細書 引用文献5:国際公開第2011/098707号 3 引用例及びその記載事項 原査定で引用された引用例1~3及び5に記載の事項及び引用発明1は、上記第2の2(2)ア~オにおいて説示し、認定したとおりである。 4 本願発明と引用発明1との対比・判断 上記第2の1で検討した本件補正発明は、本願発明の「ノズル先端」が、「方向付け形状を有する内面をさらに備える」との限定とを加える補正をするものであるから、本願発明は、本件補正発明を包含するものである。 してみると、本願発明は、本件補正発明と同様、上記第2の2において検討した本件補正発明が独立特許要件を具備しないとする理由と同様の理由により、引用発明1及び周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-002470

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