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特許拒絶査定不服審判

2017-002034

遊技機

審判番号
2017-002034
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-030749外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年02月13日
審決日
2017年09月01日
公報発行日
2017年12月28日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A63F) / P18 .561-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F) / P18 .113-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015- 30749「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 8月22日出願公開、特開2016-150204〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成27年2月19日の出願であって、平成27年12月14日付けで拒絶の理由が通知され、平成28年2月15日に意見書及び手続補正書が提出され、さらに、平成28年8月18日付けで拒絶の理由が通知され、平成28年10月19日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、平成28年11月7日付けで補正の却下の決定がなされるとともに同日付で拒絶査定がなされ、それに対して、平成29年2月13日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に明細書及び特許請求の範囲に係る手続補正がなされたものである。 第2 平成29年2月13日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成29年2月13日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲を補正する内容を含んでおり、本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、 「【請求項1】 始動条件の成立に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、 演出を制御する演出制御手段とを備え、 前記演出制御手段は、 前記判定手段による判定結果に基づいて、複数の段階にわたって行われる演出であって、段階数が多いほど特別遊技が行われる期待度が高いことを示す多段階演出を実行可能であり、 前記多段階演出において所定段階目の演出が行われることを示唆する演出を、当該所定段階目の演出が開始される前に実行可能であり、 前記多段階演出における第N(Nは正の整数)段階目の演出が行われる際に、当該N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行し、当該特定示唆演出を実行した後に第N段階目の演出を実行可能であり、 前記多段階演出における第M(MはNより小さい整数)段階目の演出が行われる際に、前記特定示唆演出を実行して当該第M段階目の演出を実行するときと、前記特定示唆演出を実行せずに当該第M段階目の演出を実行するときとがあり、 前記演出制御手段は、前記第M段階目の演出が行われる際に前記特定示唆演出を実行した場合は、当該第M段階目の演出を実行した後にさらに前記第N段階目の演出を実行可能である、遊技機。」 から、 「【請求項1】 始動条件の成立に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、 演出を制御する演出制御手段とを備え、 前記演出制御手段は、 前記判定手段による判定結果に基づいて、複数の段階にわたって行われる演出であって、段階数が多いほど特別遊技が行われる期待度が高いことを示す多段階演出を実行可能であり、 前記多段階演出において所定段階目の演出が行われることを示唆する演出を、当該所定段階目の演出が開始される前に実行可能であり、 前記多段階演出における第M段階目の演出が行われる際に、前記第M段階より後の段階である第N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行して当該第M段階目の演出を実行するときと、前記特定示唆演出を実行せずに当該第M段階目の演出を実行するときとがあり、 前記第M段階目の演出が行われる際に前記特定示唆演出を実行した場合は、当該第M段階目の演出を実行した後にさらに前記第N段階目の演出を実行可能であり、 前記多段階演出における前記第N段階目の演出が行われる際に、前記特定示唆演出を実行し、当該特定示唆演出を実行した後に第N段階目の演出を実行可能であり、 前記多段階演出における各段階の演出が行われている間、当該多段階演出が実行されていることを示す特定表示を行うことが可能であり、 前記多段階演出における各段階の演出において異なる前記特定表示を行うことが可能であり、 特別遊技が行われる可能性が異なる複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行うことが可能であり、 前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である、遊技機。」 に補正された(下線は、補正箇所を明示するために当審で付した。)。 2 補正の適否について (1)本件補正 本件補正は、特許請求の範囲について、以下に挙げる補正事項を含むものである。 ア 補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「演出制御手段」に関して、「前記多段階演出における第N(Nは正の整数)段階目の演出が行われる際に、当該N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行し、当該特定示唆演出を実行した後に第N段階目の演出を実行可能であり、」という記載を、「前記多段階演出における前記第N段階目の演出が行われる際に、前記特定示唆演出を実行し、当該特定示唆演出を実行した後に第N段階目の演出を実行可能であり、」とする補正。 イ 補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「演出制御手段」に関して、「前記多段階演出における第M(MはNより小さい整数)段階目の演出が行われる際に、前記特定示唆演出を実行して当該第M段階目の演出を実行するときと、前記特定示唆演出を実行せずに当該第M段階目の演出を実行するときとがあり、」という記載を、「前記多段階演出における第M段階目の演出が行われる際に、前記第M段階より後の段階である第N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行して当該第M段階目の演出を実行するときと、前記特定示唆演出を実行せずに当該第M段階目の演出を実行するときとがあり、」とする補正。 ウ 補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「演出制御手段」に関して、「前記演出制御手段は、前記第M段階目の演出が行われる際に前記特定示唆演出を実行した場合は、当該第M段階目の演出を実行した後にさらに前記第N段階目の演出を実行可能である、遊技機。」という記載を、「前記第M段階目の演出が行われる際に前記特定示唆演出を実行した場合は、当該第M段階目の演出を実行した後にさらに前記第N段階目の演出を実行可能であり、・・・前記多段階演出における各段階の演出が行われている間、当該多段階演出が実行されていることを示す特定表示を行うことが可能であり、前記多段階演出における各段階の演出において異なる前記特定表示を行うことが可能であり、特別遊技が行われる可能性が異なる複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行うことが可能であり、前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である、」とする補正。 (2)補正の目的について 本件補正アは、補正前後において請求項内での記載位置の前後を変えたことに伴い、補正前には「第N(Nは正の整数)段階目の演出」及び「特定示唆演出」と記載していたところ、それぞれ「前記」を付したものであり、また、「第N段階目の演出」について「(Nは正の整数)」との説明を削除するものである。 本件補正イは、補正前には「第M(MはNより小さい整数)段階目の演出」としていたところ、「(MはNより小さい整数)」との説明を削除した上で、「特定示唆演出」について、「前記第M段階より後の段階である第N段階目の演出が行われることを示唆する」として限定するものである。 本件補正ウは、補正前の「演出制御手段」について、「前記多段階演出における各段階の演出が行われている間、当該多段階演出が実行されていることを示す特定表示を行うことが可能であり、前記多段階演出における各段階の演出において異なる前記特定表示を行うことが可能であり、特別遊技が行われる可能性が異なる複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行うことが可能であり、前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である、」と限定するものである。 そして、上記本件補正ア~ウは、補正前の請求項に記載された発明と補正後の請求項に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の限縮を目的とするものである。 (3)新規事項の有無について 補正事項の内容に鑑み、まず補正事項ウについて検討する。 補正事項ウは、「演出制御手段」に関し、特に、「前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である」という記載を付加する補正を含むものである。 一方、本件出願の願書に最初に添付された明細書及び図面(以下「当初明細書等」という。)における段落【0150】には、「なお、装飾図柄51を擬似的に変動させる疑似変動演出が行われている間に、当該疑似変動演出が行われていることを示す特定の表示を行い、当該特定の表示の表示態様を、上記特殊ゾーン演出と同様に、期待度に応じて第1の態様~第3の態様に変化させてもよい。例えば、疑似変動演出が行われている間に、N回目の疑似変動演出中であることを示す「疑似N回目」という画像を表示させる場合に、「疑似N回目」という画像を期待度に応じて「青」、「緑」、「赤」のように変化させてもよい。」との記載があり、この記載は、特定の表示の表示態様を「疑似変動演出が行われている間に」変化させるものであるから、「前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である」点は記載されていない。そして、同【0150】では、「当該特定の表示の表示態様を、上記特殊ゾーン演出と同様に、期待度に応じて第1の態様~第3の態様に変化させてもよ」いとしているため、特殊ゾーン演出についての記載がなされている当初明細書等における段落【0139】の記載について検討する。 同段落【0139】には、「上記では、遊技者による演出ボタン26の押下に応じてゾーン表示画像67の表示態様が変化することとしたが、・・・特殊ゾーン演出が1回の特別図柄の変動において行われる場合において、段階的に期待度が高くなる疑似変動演出が行われ、疑似変動演出が行われる毎に(装飾図柄が疑似変動する毎に)ゾーン表示画像67の表示態様が変化してもよい。・・・」との記載があり、「特殊ゾーン演出が1回の特別図柄の変動において行われる場合」には、「疑似変動演出が行われる毎に(装飾図柄が疑似変動する毎に)ゾーン表示画像67の表示態様」を、変化させるものであるとしている。 また、当初明細書等全体を参酌しても、当該箇所以外に、疑似変動演出中の画像の表示態様の変化について記載がなされている箇所は見当たらない。 よって、当初明細書等における段落【0150】に記載された「特定の表示の表示態様を、上記特殊ゾーン演出と同様に、期待度に応じて第1の態様~第3の態様に変化させてもよ」いタイミングは、当初明細書等における段落【0139】に記載されるとおり、「疑似変動演出が行われる毎に(装飾図柄が疑似変動する毎に)」であることは明らかである。 したがって、当初明細書等には、「前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である」点の記載はなく、当初明細書等の記載から自明であるともいえない。 そして、補正事項ウは、「前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である」という技術的事項を含むことにより、補正後は、疑似変動演出における所定の段階の演出の実行中の任意のタイミングで表示態様を変化させることになることから、当初明細書等の全てを総合する技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものであるといえる。 したがって、補正事項ウは、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてしたものではない。 以上のことから、本件補正は、上記補正事項ア、イについて検討するまでもなく、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてしたものではない。 よって、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 3 独立特許要件について 本件補正については、上記2で述べたとおりであるが、上記補正が、仮に、当初明細書等の範囲内においてしたものとした場合に、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)についても、以下において検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記1の本件補正の内容において示した次のとおりのものである(A~Kは、本件補正発明を分説するため審決で付した。)。 「【請求項1】 A 始動条件の成立に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、 B 演出を制御する演出制御手段とを備え、 C 前記演出制御手段は、 前記判定手段による判定結果に基づいて、複数の段階にわたって行われる演出であって、段階数が多いほど特別遊技が行われる期待度が高いことを示す多段階演出を実行可能であり、 D  前記多段階演出において所定段階目の演出が行われることを示唆する演出を、当該所定段階目の演出が開始される前に実行可能であり、 E  前記多段階演出における第M段階目の演出が行われる際に、前記第M段階より後の段階である第N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行して当該第M段階目の演出を実行するときと、前記特定示唆演出を実行せずに当該第M段階目の演出を実行するときとがあり、 F  前記第M段階目の演出が行われる際に前記特定示唆演出を実行した場合は、当該第M段階目の演出を実行した後にさらに前記第N段階目の演出を実行可能であり、 G  前記多段階演出における前記第N段階目の演出が行われる際に、前記特定示唆演出を実行し、当該特定示唆演出を実行した後に第N段階目の演出を実行可能であり、 H  前記多段階演出における各段階の演出が行われている間、当該多段階演出が実行されていることを示す特定表示を行うことが可能であり、 I  前記多段階演出における各段階の演出において異なる前記特定表示を行うことが可能であり、 J  特別遊技が行われる可能性が異なる複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行うことが可能であり、 K  前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である、遊技機。」 (2)刊行物1に記載された発明 原査定の拒絶の理由に引用文献として引用された特開2012-239618号公報(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は審決で付した。以下同じ。) (1-a)「【0004】 パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示手段において開始される識別情報の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定表示結果が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。」 (1-b)「【発明が解決しようとする課題】 【0007】 しかし、特許文献1に記載された遊技機では、変動開始後、1回目の変動サイクルから直ちに擬似連に対応した演出(キャラクタを用いた演出)を開始して擬似連を実行しているので、変動開始時に直ぐに擬似連となることが認識できてしまう。一方で、変動開始時に擬似連に対応した演出が現れなかった場合には擬似連とならないことも直ちに認識できてしまい、遊技者の今回の可変表示に対する期待感を著しく低減させてしまうおそれがある。 【0008】 そこで、本発明は、再可変表示を実行可能に構成した遊技機において、可変表示が開始された後も再可変表示が発生することに対する期待感を維持して、遊技に対する興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。」 【課題を解決するための手段】 【0009】 (手段1)本発明による遊技機は、・・・特定遊技状態とするか否かを可変表示手段に表示結果が導出表示される前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、複数種類の可変表示パターン(例えば、変動パターン)から1の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS81~S92を実行する部分)と、可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、識別情報の可変表示を実行する可変表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8004~S8008,S8101~S8125,S872を実行する部分)とを備え、・・・」 (1-c)「【0068】 演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。・・・また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。」 (1-d)「【0077】 次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。」 (1-e)「【0114】 なお、「擬似連」とは、識別情報の可変表示(演出図柄の変動表示)が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに(1回の変動表示中に)、一旦非特定表示結果(はずれ図柄)となる特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示させた後に変動表示を再度実行する再可変表示(再変動)を1回または複数回実行する演出である。すなわち、実際には1回の変動表示を実行している場合に、恰も複数回の変動が行われているように見せる演出である。一般に、擬似連の演出が実行される場合には、擬似連中の再変動回数が多くなればなる程、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成されている。従って、擬似連の演出を実行し、より多くの再変動が継続して実行されることによって、遊技者に対して大当りに対する期待度を高めさせることができる。」 (1-f)「【0160】 なお、この実施の形態では、図11(A)に示すように、大当りとなる場合には、再変動2回の擬似連が実行されるノーマルPB2-4やスーパーPA3-4の変動パターンは、再変動1回の擬似連が実行されるノーマルPB2-3やスーパーPA3-3の変動パターンと比較して、判定値の割り振りが多い。一方で、図12に示すように、はずれとなる場合には、再変動2回の擬似連が実行されるノーマルPB2-2やスーパーPA3-2の変動パターンは、再変動1回の擬似連が実行されるノーマルPB2-1やスーパーPA3-1の変動パターンと比較して、判定値の割り振りが少ない。さらに、この実施の形態では、図11(A)に示すように、大当りとなる場合にのみ、再変動3回の擬似連が実行されるスーパーPA3-5の変動パターンが割り振られている。従って、この実施の形態では、擬似連が実行される場合に、再変動の回数が多くなるに従って、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。」 (1-g)「【0176】 演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。」 (1-h)「【0181】 ・・・特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。 ・・・ 【0195】 ・・・次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図17参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。 ・・・ 【0213】 次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。 【0214】 ・・・CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。」 (1-i)「【0324】 次いで、演出制御用CPU101は、ステップS1503で決定した特殊表示結果(チャンス目図柄)に含まれるチャンス図柄の種類に応じて切替用背景画面を決定する(ステップS1504)。なお、切替用背景画面とは、擬似連を実行する場合に、変動開始時に表示した背景画面から、1つ目の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示した後に切り替えて表示する背景画面である。この実施の形態では、「山」のチャンス図柄を含む特殊表示結果(チャンス目図柄)が決定された場合には、切替用背景画面として山の風景の背景画面が決定される。また、「海」のチャンス図柄を含む特殊表示結果(チャンス目図柄)が決定された場合には、切替用背景画面として海の風景の背景画面が決定される。なお、例えば、演出制御用CPU101は、山の風景の背景画面を決定した場合には、山の風景の背景画面を決定したことを示す山背景決定フラグをセットし、海の風景の背景画面を決定した場合には、海の風景の背景画面を決定したことを示す海背景決定フラグをセットするようにすればよい。 【0325】 なお、この実施の形態では、擬似連を実行する場合に切替用背景画面に切り替えられた場合には、再変動ごとに一連のストーリーが発展していくような態様で背景画面の表示が行われる。なお、ここでいう「ストーリー」とは、背景画面など各種の演出態様として表示される表示内容が遊技者にとって何らかの連続性を認識できる態様で変化していくことである。例えば、山の風景の背景画面に切り替えられた場合、1回目の再変動では山の風景に朝日が昇るような態様の背景画面が表示され、2回目の再変動では山の風景における正午ごろの態様の背景画面に発展し、さらに3回目の再変動では山の風景における夜間の態様の背景画面に発展する。また、例えば、海の風景の背景画面に切り替えられた場合、1回目の再変動では海の風景に朝日が昇るような態様の背景画面が表示され、2回目の再変動では海の風景における正午ごろの態様の背景画面に発展し、さらに3回目の再変動では海の風景における夜間の態様の背景画面に発展する。なお、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、再変動が実行されるごとにドラマなどの動画像が表示されて表示内容が展開していくものでもよく、遊技者が何らかの連続性を認識できるものであれば、どのような態様であってもよい。 【0326】 次いで、演出制御用CPU101は、ステップS1503で決定した特殊表示結果(チャンス目図柄)に含まれるチャンス図柄が最終仮停止図柄となっているか否かを確認する(ステップS1505)。この実施の形態では、擬似連が実行される場合に、特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示される場合、まず左の変動表示領域の図柄が仮停止され、次に右の変動表示領域の図柄が仮停止され、最後に中の変動表示領域の図柄が仮停止される。従って、この実施の形態では、中の変動表示領域に仮停止される図柄が最終仮停止図柄である。従って、ステップS1505では、演出制御用CPU101は、具体的には、図38(A)に示す6種類の特殊表示結果(チャンス目図柄)の組み合わせのうち中「山」または中「海」が決定されたか否かを確認する。チャンス図柄が最終仮停止図柄であれば、そのままステップS1507に移行する。 【0327】 チャンス図柄が最終仮停止図柄でなければ(すなわち、特殊表示結果(チャンス目図柄として、左「山」、右「山」、左「海」または右「海」のいずれかを決定した場合であれば)、演出制御用CPU101は、変動表示中に行われる再変動回数に応じて、残仮停止図柄の表示態様を決定する(ステップS1506)。「残仮停止図柄」とは、特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示される場合に、チャンス図柄が仮停止した後に仮停止される(従って、チャンス図柄の仮停止の段階でまだ変動中である)仮停止図柄のことである。例えば、特殊表示結果(チャンス目図柄)として左「山」や左「海」を決定した場合には、最初に左の変動表示領域にチャンス図柄(「山」または「海」)が仮停止され、チャンス図柄が仮停止した後に、右および中の変動表示領域に図柄が仮停止されるので、右および中の変動表示領域に仮停止される仮停止図柄が残仮停止図柄である。また、例えば、特殊表示結果(チャンス目図柄)として右「山」や右「海」を決定した場合には、最初に左の変動表示領域に仮停止図柄が仮停止され、次に右の変動表示領域にチャンス図柄(「山」または「海」)が仮停止され、チャンス図柄が仮停止した後に、最後に中の変動表示領域に図柄が仮停止されるので、中の変動表示領域に仮停止される仮停止図柄が残仮停止図柄である。 【0328】 図39は、残仮停止図柄の表示態様を決定するための残仮停止図柄表示態様決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図39(A)は、再変動回数が3回である場合に選択される残仮停止図柄表示態様決定用テーブルの具体例である。また、図39(B)は、再変動回数が2回である場合に選択される残仮停止図柄表示態様決定用テーブルの具体例である。また、図39(C)は、再変動回数が1回である場合に選択される残仮停止図柄表示態様決定用テーブルの具体例である。 【0329】 図39に示すように、この実施の形態では、残仮停止図柄の表示態様として、赤色表示、黄色表示または変化なしのいずれかが決定される。この実施の形態では、特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示される場合、通常では左中右の変動表示領域に青色表示で仮停止図柄が仮停止するものとする。「赤色表示」とは、通常の表示態様とは異なり、チャンス図柄の後に仮停止される残仮停止図柄を赤色表示で仮停止させる表示態様である。また、「黄色表示」とは、通常の表示態様とは異なり、チャンス図柄の後に仮停止される残仮停止図柄を黄色表示で仮停止させる表示態様である。また、「変化なし」とは、仮停止図柄の表示態様が通常の表示態様のまま変化せず、チャンス図柄の後に仮停止される残仮停止図柄を青色表示で仮停止させる表示態様である。 【0330】 図39に示すように、この実施の形態では、再変動回数が多くなるに従って、通常の表示態様とは異なる表示態様(赤色表示または黄色表示)で残仮停止図柄が仮停止される割合が高まる。また、図39に示すように、この実施の形態では、再変動回数が多くなるに従って、特に赤色表示の表示態様で残仮停止図柄が仮停止される割合が高まる。既に説明したように、この実施の形態では、擬似連が実行される場合に再変動回数が多くなるに従って大当りに対する期待度(信頼度)が高まるので、通常の表示態様とは異なる表示態様(赤色表示または黄色表示)で残仮停止図柄が仮停止された場合には、通常の表示態様と同様の表示態様(青色表示)で残仮停止図柄が仮停止された場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。また、赤色表示の表示態様で残仮停止図柄が仮停止された場合には、黄色表示の表示態様で残仮停止図柄が仮停止された場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)がさらに高い。」 (1-j)「【0349】 一方、ステップS1503で決定した特殊表示結果(チャンス目図柄)に含まれるチャンス図柄が最終仮停止図柄でなかった場合(すなわち、左「山」、右「山」、左「海」または右「海」の特殊表示結果(チャンス目図柄)を決定した場合)には、ステップS8108では、演出制御用CPU101は、ステップS1506の処理で決定した表示態様で特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する。」 (1-k)「【0360】 また、ステップS8112では、正確には、演出制御用CPU101は、1回目~3回目の再変動タイミングごとに、切替用背景画面の切り替えを行う。例えば、山の風景の背景画面への切り替えを行う場合、初回変動後、1回目の再変動を開始する場合には、山の風景に朝日が昇るような態様の背景画面に変更し、2回目の再変動を開始する場合には、山の風景における正午ごろの態様の背景画面に変更し、3回目の再変動を開始する場合には、山の風景における夜間の態様の背景画面に変更する。また、例えば、海の風景の背景画面への切り替えを行う場合、初回変動後、1回目の再変動を開始する場合には、海の風景に朝日が昇るような態様の背景画面に変更し、2回目の再変動を開始する場合には、海の風景における正午ごろの態様の背景画面に変更し、3回目の再変動を開始する場合には、海の風景における夜間の態様の背景画面に変更する。そのようにすることによって、この実施の形態では、再変動の回数を重ねるに従って、一連のストーリーが発展していくような態様で背景画面の表示が行われる。なお、この実施の形態では、1回目~3回目の再変動タイミングごとに切替用背景画面の切り替えを行う場合を示しているが、1つ目の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示した後の1回目の再変動タイミングのときだけ、切替用背景画面の切り替えを行うようにしてもよい。」 (1-l)「【0405】 次に、図46および図47を用いて、再変動回数3回の擬似連を実行する場合であって、「山」のチャンス図柄を含む特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示させる場合の演出態様の具体例を説明する。図46および図47に示す例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってスーパーリーチを伴う再変動回数3回の大当り変動パターン(図6に示すスーパーPA3-5)が決定され、変動パターンコマンドが送信されて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示が実行されるものとする。 【0406】 ・・・演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、図46(1)に示すように、左中右の演出図柄の変動表示を開始する。 【0407】 ・・・ 【0408】 次いで、1回目の仮停止タイミングとなると、図46(2)に示すように、1つ目の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する(ステップS8107,S8108参照)。図46(2)に示す例では、特殊表示結果(チャンス目図柄)として右「山」が決定されたことにもとづいて、「34山」の図柄の組み合わせが仮停止表示される場合が示されている。 【0409】 なお、図46(2)に示す例では、特殊表示結果(チャンス目図柄)に含まれるチャンス図柄(本例では、「山」の図柄)が最終仮停止図柄でないので、例えば、擬似連設定処理(ステップS8002参照)で「赤色表示」や「黄色表示」の表示態様に決定されている場合には(ステップS1506参照)、まず左の変動表示領域に通常の青色表示で図柄「3」が仮停止され、次に右の変動表示領域に通常の青色表示でチャンス図柄「山」が仮停止され、最後に中の変動表示領域に赤色表示や黄色表示で図柄「4」が仮停止される。 【0410】 次いで、1回目の再変動タイミングとなると、図46(3)に示すように、通常の背景画面から山の風景の背景画面に切り替えられる(ステップS8112参照)とともに、1回目の再変動が開始される(ステップS8113,S8114,S8105参照)。なお、図46(3)に示す例では、1回目の再変動を開始する場合であるので、1回目の再変動に対応した山の風景に朝日が昇るような態様の背景画面が表示される。また、図46(3)に示すように、特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示された後の再変動では、例えば、演出表示装置9の表示画面の左上端部に演出図柄の変動表示が縮小表示される。 【0411】 次いで、2回目の仮停止タイミングとなると、図46(4)に示すように、2つ目の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する(ステップS8109,S8110参照)。図46(4)に示す例では、特殊表示結果(チャンス目図柄)として中「山」が決定されたことにもとづいて、「7山9」の図柄の組み合わせが仮停止表示される場合が示されている。なお、2つ目以降に仮停止表示される図柄はチャンス図柄を含まないものであってもよい。また、再変動中にのみ演出図柄の変動表示を縮小表示するのではなく、2回目以降に仮停止表示される特殊表示結果(チャンス目図柄)も縮小表示するようにしてもよい。 【0412】 次いで、2回目の再変動タイミングとなると、図46(5)に示すように、1回目の再変動に対応した背景画面から2回目の再変動に対応した背景画面に切り替えられる(ステップS8112参照)とともに、2回目の再変動が開始される(ステップS8113,S8114,S8105参照)。なお、図46(5)に示す例では、2回目の再変動を開始する場合であるので、2回目の再変動に対応した山の風景における正午ごろの態様の背景画面が表示される。また、図46(5)に示すように、特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示された後の再変動では、例えば、演出表示装置9の表示画面の左上端部に演出図柄の変動表示が縮小表示される。」 (1-m)「【0432】 なお、この実施の形態では、1つ目の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する場合にのみ、通常の表示態様とは異なる表示態様で残仮停止図柄を仮停止する場合を示したが、2つ目以降の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する場合にも、通常の表示態様とは異なる表示態様で残仮停止図柄を仮停止するように構成してもよい。この場合、例えば、図37に示す擬似連設定処理でステップS1509の処理を実行した後に、ステップS1506と同様の処理を行い、2つ目以降に仮停止表示する特殊表示結果(チャンス目図柄)についても、残仮停止図柄の表示態様を決定するようにすればよい。そして、図40および図41に示す演出図柄変動中処理のステップS8110において、ステップS8108と同様の処理を行い、決定した表示態様で2つ目以降の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示するようにすればよい。」 (1-n)図39には、「残仮停止図柄表示態様決定用テーブル」に、残仮停止図柄の表示態様としてそれぞれの表示態様に対する割振数が図示されており、「赤色表示」は、再変動3回用に50個、再変動2回用に15個、再変動1回用に5個が割り振られており、「変化なし」は、再変動3回用に30個、再変動2回用に50個、再変動1回用に70個が割り振られていることが図示されている。 (1-o)上記(1-h)の【0181】には、「CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、・・・始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。」と記載されており、同【0195】には、「次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図17参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)・・・が抽出され、保存領域に格納される。」と記載されており、同【0213】には、「CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファ・・・にあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。」と記載され、同【0214】には、「CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということである・・・」と記載されている。 また、上記(1-b)の【0009】には、「遊技機は、・・・事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61を実行する部分)と、・・・とを備え、・・・」と記載され、上記(1-d)には、「遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)」と記載されていることから、遊技機はCPU56を備えることは明らかである。 そうすると、上記(1-b)、(1-d)及び(1-h)には、「始動入賞が発生したら、始動口スイッチ通過処理を実行して、大当り判定用乱数を抽出し、第1保留記憶バッファにおける格納領域に格納し、第1保留記憶バッファに格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行い、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するCPU56」を備える遊技機が記載されているといえる。 (1-p)「上記(1-c)の【0068】には、「演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。」と記載されている。 また、上記(1-b)の【0009】には、「遊技機は、・・・識別情報の可変表示を実行する可変表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS8004~S8008,S8101~S8125,S872を実行する部分)・・・とを備え、・・・」と記載され、上記(1-g)の【0176】には、「演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)」と記載されていることから、遊技機は演出制御用CPU101を備えることは明らかである。 そうすると、上記(1-c)には、「演出表示装置9の表示制御を行わせる演出制御用CPU101」を備える遊技機が記載されているといえる。 (1-q)上記(1-b)の【0009】には、「事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560・・・)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、・・・識別情報の可変表示を実行する可変表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100・・・)とを備え・・・」と記載されていることから、(1-b)には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560の事前決定の決定結果にもとづいて、識別情報の可変表示を実行する点が記載されているといえる。 また、上記(1-d)の【0077】には、「遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)」と記載され、上記(1-g)の【0176】には、「演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)」と記載されていることから、上記(1-b)、(1-d)及び(1-g)には、演出制御用CPU101は、CPU56の事前決定の決定結果にもとづいて、識別情報の可変表示を実行する点が記載されているといえる。 そして、上記(1-e)の【0114】には、「擬似連」とは、識別情報の可変表示(演出図柄の変動表示)が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに(1回の変動表示中に)、一旦非特定表示結果(はずれ図柄)となる特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示させた後に変動表示を再度実行する再可変表示(再変動)を1回または複数回実行する演出である。」と記載され、上記(1-f)の【0160】には、「この実施の形態では、擬似連が実行される場合に、再変動の回数が多くなるに従って、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。」と記載されていることから、上記(1-e)及び(1-f)には、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに、再変動を1回または複数回実行する演出であり、再変動の回数が多くなるに従って、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる擬似連を実行する点が記載されているといえる。 さらに、演出制御用CPU101は、CPU56の決定結果にもとづいて、識別情報の可変表示を実行するものであるから、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに実行される擬似連も含めて実行するものであることは明らかである。 そうすると、上記(1-b)及び上記(1-d)~(1-g)には、「演出制御用CPU101は、CPU56の事前決定の決定結果にもとづいて、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに再変動を1回または複数回実行する演出であり、再変動の回数が多くなるに従って、大当りに対する期待度が高くなる擬似連を実行」する点が記載されているといえる。 (1-r)上記(1-i)の【0327】には、「演出制御用CPU101は、変動表示中に行われる再変動回数に応じて、残仮停止図柄の表示態様を決定する(ステップS1506)。「残仮停止図柄」とは、特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示される場合に、チャンス図柄が仮停止した後に仮停止される」と記載され、同【0330】には、「図39に示すように、この実施の形態では、再変動回数が多くなるに従って、通常の表示態様とは異なる表示態様(赤色表示または黄色表示)で残仮停止図柄が仮停止される割合が高まる。既に説明したように、この実施の形態では、擬似連が実行される場合に再変動回数が多くなるに従って大当りに対する期待度(信頼度)が高まるので、通常の表示態様とは異なる表示態様(赤色表示または黄色表示)で残仮停止図柄が仮停止された場合には、通常の表示態様と同様の表示態様(青色表示)で残仮停止図柄が仮停止された場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高い。また、赤色表示の表示態様で残仮停止図柄が仮停止された場合には、黄色表示の表示態様で残仮停止図柄が仮停止された場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)がさらに高い。」と記載されていることから、上記(1-i)には、演出制御用CPU101は、擬似連が実行される場合に残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示する場合がある点が記載されているといえる。 また、上記(1-l)の段落【0408】~【0414】には、演出態様の具体例として、「次いで、1回目の仮停止タイミングとなると、図46(2)に示すように、1つ目の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する(ステップS8107,S8108参照)。」(【0408】)、「擬似連設定処理(ステップS8002参照)で「赤色表示」や「黄色表示」の表示態様に決定されている場合には(ステップS1506参照)、まず左の変動表示領域に通常の青色表示で図柄「3」が仮停止され、次に右の変動表示領域に通常の青色表示でチャンス図柄「山」が仮停止され、最後に中の変動表示領域に赤色表示や黄色表示で図柄「4」が仮停止される。」(【0409】)、「次いで、1回目の再変動タイミングとなると、図46(3)に示すように、通常の背景画面から山の風景の背景画面に切り替えられる(ステップS8112参照)とともに、1回目の再変動が開始される(ステップS8113,S8114,S8105参照)。」(【0410】)と記載されている。ここで、段落【0409】における「赤色表示や黄色表示で図柄「4」が仮停止される」ことは、残仮停止図柄を赤色表示または黄色表示で仮停止表示されることを示していることは明らかであることから、上記(1-m)には、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示し、次いで1回目の再変動を開始する点が記載されているといえる。 そして、上記の通り、演出制御用CPU101は、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに実行される擬似連も含めて実行するものであることは明らかである。 そうすると、上記(1-i)、(1-l)には、演出制御用CPU101は、「擬似連が実行される場合に再変動回数が多くなるに従って残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示する場合があり、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示し、次いで1回目の再変動を開始する」点が記載されているといえる。 (1-s)上記(1-i)の【0327】には、「演出制御用CPU101は、変動表示中に行われる再変動回数に応じて、残仮停止図柄の表示態様を決定する(ステップS1506)。「残仮停止図柄」とは、特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示される場合に、チャンス図柄が仮停止した後に仮停止される」と記載されている。 また、上記(1-n)の通り、図39には、残仮停止図柄の表示態様としてそれぞれの表示態様に対する割振数が図示されており、「赤色表示」は、再変動3回用に50個、再変動2回用に15個、再変動1回用に5個が割り振られていることから、残仮停止図柄の表示態様が「赤色表示」の場合には、「赤色表示」の場合の全70個の割振数のうち65個(約93%)において再変動が2回以上であり、「赤色表示」の場合の全70個の割振数のうち50個(約77%)において再変動が3回以上であるのに対し、「変化なし」は、再変動3回用に30個、再変動2回用に50個、再変動1回用に70個が割り振られていることから、残仮停止図柄の表示態様が「変化なし」の場合には、「変化なし」の場合の全150個の割振数のうち80個(約53%)において再変動が2回以上であり、「変化なし」の場合の全150個の割振数のうち30個(20%)において再変動が3回以上である。そうすると、残仮停止図柄を通常の表示態様とは異なる赤色表示で仮停止する場合は、再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆するものであるといえる。 そして、上記(1-l)の【0406】~【0412】には、「演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことにもとづいて、図46(1)に示すように、左中右の演出図柄の変動表示を開始する。」(【0406】)、「次いで、1回目の仮停止タイミングとなると、図46(2)に示すように、1つ目の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する(ステップS8107,S8108参照)。」(【0408】)、「擬似連設定処理(ステップS8002参照)で「赤色表示」や「黄色表示」の表示態様に決定されている場合には(ステップS1506参照)、まず左の変動表示領域に通常の青色表示で図柄「3」が仮停止され、次に右の変動表示領域に通常の青色表示でチャンス図柄「山」が仮停止され、最後に中の変動表示領域に赤色表示や黄色表示で図柄「4」が仮停止される。」(【0409】)、「次いで、1回目の再変動タイミングとなると、図46(3)に示すように、通常の背景画面から山の風景の背景画面に切り替えられる(ステップS8112参照)とともに、1回目の再変動が開始される(ステップS8113,S8114,S8105参照)。」(【0410】)と記載されている。 ここで、【0409】における「チャンス図柄「山」が仮停止され、最後に」「赤色表示や黄色表示」で「仮停止される」「図柄「4」」とは、上記(1-i)の【0330】に記載される「赤色表示または黄色表示で」「仮停止」表示される「残仮停止図柄」と、技術的に同じ事項を示していることは明らかであることから、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示することは、変動表示を開始した後であり1回目の再変動タイミングの前になされるものであるといえる。 さらに、上記(1-i)の【0329】には、「この実施の形態では、残仮停止図柄の表示態様として、赤色表示、黄色表示または変化なしのいずれかが決定される。」と記載されている。 そうすると、上記(1-i)、(1-l)及び(1-n)には、演出制御用CPU101は、「擬似連における変動表示を開始した後であり1回目の再変動タイミングの前に再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示して1回目の再変動を開始する場合と、残仮停止図柄を変化なしで仮停止表示して1回目の再変動を開始する場合とがある」点が記載されているといえる。 (1-t)上記(1-s)の認定事項より、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示することは、1回目の再変動タイミングの前になされるものであることは明らかである。 また、上記(1-l)の段落【0409】~【0412】には、「擬似連設定処理(ステップS8002参照)で「赤色表示」や「黄色表示」の表示態様に決定されている場合には(ステップS1506参照)、まず左の変動表示領域に通常の青色表示で図柄「3」が仮停止され、次に右の変動表示領域に通常の青色表示でチャンス図柄「山」が仮停止され、最後に中の変動表示領域に赤色表示や黄色表示で図柄「4」が仮停止される。」(【0409】)、「次いで、1回目の再変動タイミングとなると、・・・1回目の再変動が開始される(ステップS8113,S8114,S8105参照)。」(【0410】)、「次いで、2回目の仮停止タイミングとなると、・・・2つ目の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する」(【0411】)、「次いで、2回目の再変動タイミングとなると、・・・2回目の再変動が開始される」(【0412】)と記載されている。 そうすると、上記(1-l)及び上記(1-s)の認定事項より、(1-i)、(1-l)には、演出制御用CPU101は、「1回目の再変動タイミングの前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示した場合は、1回目の再変動を開始した後にさらに2回目の再変動を開始する場合があ」る点が記載されているといえる。 (1-u)上記(1-j)の段落【0349】には、「演出制御用CPU101は、ステップS1506の処理で決定した表示態様で特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する。」と記載されており、また、上記(1-m)の段落【0432】には、「なお、この実施の形態では、1つ目の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する場合にのみ、通常の表示態様とは異なる表示態様で残仮停止図柄を仮停止する場合を示したが、2つ目以降の特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示する場合にも、通常の表示態様とは異なる表示態様で残仮停止図柄を仮停止するように構成してもよい。この場合、例えば、図37に示す擬似連設定処理でステップS1509の処理を実行した後に、ステップS1506と同様の処理を行い、2つ目以降に仮停止表示する特殊表示結果(チャンス目図柄)についても、残仮停止図柄の表示態様を決定するようにすればよい。」と記載されている。 そうすると、上記(1-j)及び上記(1-t)の認定事項より、(1-i)、(1-j)、及び(1-l)には、演出制御用CPU101は、「擬似連における2回目の再変動が行われる前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示し、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示した後に2回目の再変動を開始するものであ」る点が記載されているといえる。 したがって、上記(1-a)~(1-n)の記載事項及び(1-o)~(1-u)の認定事項を総合すると、刊行物1には、次の発明(以下、「刊行物1発明」という。)が記載されていると認められる(記号a~jは、本願補正発明の記号A~Jに対応させて付した。)。 「a 始動入賞が発生したら、始動口スイッチ通過処理を実行して、大当り判定用乱数を抽出し、第1保留記憶バッファにおける格納領域に格納し、第1保留記憶バッファに格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行い、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するCPU56と(1-o)、 b 演出表示装置9の表示制御を行わせる演出制御用CPU101とを備え(1-p)、 c 演出制御用CPU101は、CPU56の事前決定の決定結果にもとづいて、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果を仮停止表示させた後に再変動を1回または複数回実行する演出であり、再変動の回数が多くなるに従って、大当りに対する期待度が高くなる擬似連を実行し(1-q)、 d 擬似連が実行される場合に再変動回数が多くなるに従って残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示する場合があり、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示し、次いで1回目の再変動を開始し(1-r)、 e 擬似連における変動表示を開始した後であり1回目の再変動タイミングの前に再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示して1回目の再変動を開始する場合と、残仮停止図柄を変化なしで仮停止表示して1回目の再変動を開始する場合とがあり(1-s)、 f 1回目の再変動タイミングの前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示した場合は、1回目の再変動を開始した後にさらに2回目の再変動を開始する場合があり(1-t)、 g 擬似連における2回目の再変動が行われる前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示し、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示した後に2回目の再変動を開始するものであり(1-u)、 h、i 擬似連を実行する場合に、例えば、山の風景の背景画面に切り替えられた場合、1回目の再変動では山の風景に朝日が昇るような態様の背景画面が表示され、2回目の再変動では山の風景における正午ごろの態様の背景画面に発展し、さらに3回目の再変動では山の風景における夜間の態様の背景画面に発展するものであり(【0324】、【0325】)、 j’ 山の風景に朝日が昇るような態様の背景画面、山の風景における正午ごろの態様の背景画面及び山の風景における夜間の態様の背景画面のうちの1つの態様で背景画面の表示を行うものである(【0325】、【0360】)、 遊技機。」 (3)刊行物2に記載された事項 当審にて新たに引用した特開2013-162846号公報(以下、「刊行物2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は審決で付した。以下同じ。)。 (2-a)「【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、特別遊技が行われるか否かの演出についてより興趣性を高めるという点においては改善の余地があった。 【0005】 それ故、本発明の目的は、興趣性を高めることが可能な遊技機を提供することである。」 (2-b)「【0008】 また、上記目的を達成するため、本発明の他の遊技機は、・・・前記再可変表示パターンに基づく複数回の可変表示に渡って、連続した予告演出を実行する予告演出実行手段(例えばステップS612の処理に基づきステップS172の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、前記開始時決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の表示結果を示唆する示唆演出(例えば変動中予告演出など)を実行する示唆演出実行手段(例えばステップS529の処理に基づきステップS172の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、を備え、前記予告演出実行手段は、前記複数回の可変表示において、第1予告演出を実行するパターン(例えば擬似連予告パターンYP1-1やYP1-2など)と、当該第1予告演出よりも前記特定表示結果となる割合が高い第2予告演出を実行するパターン(例えば擬似連予告パターンYP2-1など)と、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターン(例えば擬似連予告パターンYP3-1など)と、のいずれかのパターンで前記予告演出を実行可能であるとともに、・・・」 (2-c)「【0425】 また、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行う演出(「擬似連」の可変表示演出)を実行する遊技機に、上記実施の形態の概念を適用することができる。 【0426】 即ち、上記実施の形態において、複数回の変動に渡って実行されていた連続予告演出(連続演出)を、1回の変動における所定回の擬似連変動に渡って実行するようにしてもよい。以下、この変形例では、先読み予告演出に関する処理を除いて、上記実施の形態と同様の処理が実行されるものとする。 【0427】 図37は、「擬似連」の可変表示演出を実行する遊技機に、上記実施の形態の概念を適用する場合における、「擬似連」の可変表示演出を伴う変動パターンの一例を示す図である。この変形例では、図37に示すように、擬似連変動が最大3回まで実行可能になっているとともに、擬似連変動が実行された後、非リーチハズレとなる変動パターンPA3-1、リーチハズレとなる変動パターンPA4-1~PA4-4、大当りとなる変動パターンPB3-1~PB3-4が設けられている。なお、この変形例では、図12のステップS111の処理において、擬似連の回数が多ければ多いほど、大当り信頼度が高くなるように変動パターンが決定されればよい。また、この変形例では、擬似連の回数が2回以上でリーチとなることが確定し、擬似連の回数が3回でスーパーリーチとなることが確定するようになっている。 【0428】 図38(A)は、図24のステップS530の処理内で実行される、擬似連予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図38(A)に示す擬似連予告決定処理では、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンが擬似連変動を2回または3回実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS611)。具体的には、図37に示す、変動パターンPA4-2~PA4-4、または、PB3-2~PB3-4のいずれかであるか否かを判定する。この変形例では、擬似連変動を2回または3回実行する変動パターンでは、その擬似連変動を利用して、上記実施の形態における連続予告演出(先読み予告演出)に相当する演出であって、最終的な可変表示結果を予告・示唆する演出(擬似連予告演出)を実行するようになっている。」 (2-d)「【0434】 擬似連予告パターンYP2-1は、最終的な可変表示結果が導出表示されるより前の変動(再変動)中に、画像表示装置5における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、最終的な可変表示結果が導出表示されるまでその特殊な背景画像となる背景変化予告を実行することに対応した擬似連予告パターンである。 【0435】 擬似連予告パターンYP3-1は、チャンス目Aが停止(仮停止)する停止図柄予告が実行された後に、背景変化予告に変化する擬似連予告演出を実行することに対応した擬似連予告パターンである。」 (2-e)「【0439】 また、擬似連予告パターンYP1-1や擬似連予告パターンYP1-2といった停止図柄予告の擬似連予告演出が実行された場合よりも、背景変化予告の擬似連予告パターンYP2-1の擬似連予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度が高くなっている。」 (2-f)「【0446】 擬似連予告パターンYP3-1に決定された場合には(ステップS613;Yes)、背景変化予告を実行するタイミングを決定する(ステップS614)。この処理では、停止図柄予告の後に背景変化予告が実行される場合には、背景変化予告における背景画像の変化タイミングを変動(再変動)開始時、または、変動(再変動)終了時のいずれにするかを決定する。背景画像の変化タイミングとして、変動(再変動)開始時、または、変動(再変動)終了時を採用することで、変化タイミングの差異が遊技者に明確になり、遊技者に分かりやすい演出を実行することができる。」 (2-g)「【0460】 図41は、停止図柄予告の後に背景変化予告の擬似連予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示す図である。図41(A)は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が実行されている画像表示装置5を示している。ここで、変動パターンが擬似連が2回実行されて大当りとなるPB3-2である場合に、擬似連予告演出制御パターンCP4-1-2の擬似連予告を実行することに決定されたものとする。 【0461】 その後、図41(B)に示すように、チャンス目CA1(「1・1・2」)が仮停止する。ここでは、通常の停止時と区別するため、各飾り図柄が揺れながら完全停止しない状態などで表示される。その後、図41(C)に示すように、1回目の擬似連変動が実行され、図28(D)、(E)に示すように、例えば「チャンス」という文字が画像表示装置5に表示され、画像表示装置5における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。なお、このときの停止図柄はチャンス目CB1(「1・2・3」)となっているが、非リーチハズレの組合せなどであってもよい。 【0462】 続いて、2回目の擬似連変動では、変動パターンに対応して、図28(F)~(H)に示すように、リーチとなって、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止する。なお、この3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。 【0463】 以上のように、停止図柄予告の後に背景変化予告が実行される擬似連予告演出では、チャンス目Aが停止する停止図柄予告が実行された後、通常とは異なる特殊な背景画像に変化する背景変化予告が実行されることで、大当りとなる可能性を予告することができる。」 (2-h)「【0472】 また、図19のステップ713や、図38(A)のステップS614では、背景変化予告における背景の変化タイミングとして、変動開始時または変動終了時のいずれかに決定されるようになっていたが、背景変化予告における背景の変化タイミングとしてこれら以外のタイミングを設けてもよい。例えば、変動途中などに背景が変化するようにしてもよい。この場合は、図19のステップ713や、図38(A)のステップS614において、変化タイミングをいずれにするかを決定し、その後に、その決定結果に対応した演出制御パターンがセットされるようにすればよい。このようにすることで、背景変化予告における背景の変化タイミングが多彩になり、遊技者が変化タイミングに注目するようになる。」 (2-i)上記(2-b)の【0008】には、「前記再可変表示パターンに基づく複数回の可変表示に渡って、連続した予告演出を実行する予告演出実行手段(例えばステップS612の処理に基づきステップS172の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、・・・を備え、前記予告演出実行手段は、前記複数回の可変表示において、第1予告演出を実行するパターン(例えば擬似連予告パターンYP1-1やYP1-2など)と、当該第1予告演出よりも前記特定表示結果となる割合が高い第2予告演出を実行するパターン(例えば擬似連予告パターンYP2-1など)と、前記第1予告演出を実行した後に前記第2予告演出を実行するパターン(例えば擬似連予告パターンYP3-1など)と、のいずれかのパターンで前記予告演出を実行可能である」と記載されていることから、上記(2-b)には、演出制御用CPU120は、擬似連予告パターンで予告演出を実行可能である点が記載されているといえる。 また、上記(2-c)の【0425】には、「演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行う演出(「擬似連」の可変表示演出)を実行する遊技機に、上記実施の形態の概念を適用することができる。」と記載され、同【0427】には、「この変形例では、図37に示すように、擬似連変動が最大3回まで実行可能になっているとともに、擬似連変動が実行された後、非リーチハズレとなる変動パターンPA3-1、リーチハズレとなる変動パターンPA4-1~PA4-4、大当りとなる変動パターンPB3-1~PB3-4が設けられている。なお、この変形例では、図12のステップS111の処理において、擬似連の回数が多ければ多いほど、大当り信頼度が高くなるように変動パターンが決定されればよい。」と記載されていることから、上記(2-c)には、演出表示を所定回行う擬似連の可変表示演出であって、擬似連の回数が多ければ多いほど、大当り信頼度が高くなるように変動パターンが決定される点が記載されているといえる。 そして、上記(2-c)における擬似連変動は、擬似連変動が実行された後、変動パターンが設けられるものであるため、擬似連予告であることは明らかである。そうすると上記(2-b)及び(2-c)には、「演出制御用CPU120は、演出表示を所定回行う擬似連の可変表示演出であって、擬似連の回数が多ければ多いほど、大当り信頼度が高くなるように変動パターンが決定される擬似連予告パターンで予告演出を実行可能であ」る点が記載されているといえる。 (2-j)上記(2-g)の【0460】には、「図41は、停止図柄予告の後に背景変化予告の擬似連予告演出が実行される場合の画像表示装置5における表示動作例を示す図である。」と記載されている。 また、同【0461】には、「1回目の擬似連変動が実行され、図28(D)、(E)に示すように、例えば「チャンス」という文字が画像表示装置5に表示され、画像表示装置5における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する」と記載され、同【0462】には、「3回目の変動においても、引き続き夜をモチーフとした背景画像となる。」と記載されていることから、1回目の擬似連変動では通常の背景画像、2回目の擬似連変動では特殊な背景画像、3回目の擬似連変動では引き続き夜をモチーフとした背景画像が表示されることは明らかである。 そして、上記(2-i)にて認定したとおり、上記(2-b)には、演出制御用CPU120は、擬似連予告パターンで予告演出を実行可能である点が記載されているといえる。 そうすると、上記(2-b)及び(2-g)には、演出制御用CPU120は、「背景変化予告の擬似連予告演出が実行される場合、1回目の擬似連変動では昼をモチーフとした通常の背景画像、2回目の擬似連変動では夜をモチーフとした特殊な背景画像、3回目の擬似連変動では引き続き夜をモチーフとした背景画像が表示」する点が記載されているといえる。 (2-k)上記(2-d)の【0434】には、「擬似連予告パターンYP2-1は、最終的な可変表示結果が導出表示されるより前の変動(再変動)中に、画像表示装置5における背景画像が通常の背景画像から特殊な背景画像に変化し、最終的な可変表示結果が導出表示されるまでその特殊な背景画像となる背景変化予告を実行することに対応した擬似連予告パターンである。」と記載され、上記(2-e)の【0439】には、「また、擬似連予告パターンYP1-1や擬似連予告パターンYP1-2といった停止図柄予告の擬似連予告演出が実行された場合よりも、背景変化予告の擬似連予告パターンYP2-1の擬似連予告演出が実行された場合の方が、大当り信頼度が高くなっている。」と記載されていることから、背景画像として複数の画像のうち一つの背景画像を表示可能であることは明らかである。 また、通常の背景画像から特殊な背景画像に変化する背景変化予告を実行することに対応した擬似連予告パターンYP2-1の方が、擬似連予告パターンYP1-1や擬似連予告パターンYP1-2に比べて大当り信頼度が高くなっていることから、擬似連予告演出が行われる場合において、通常の背景画像のみが表示されるのに比べ、特殊な背景画像が表示される場合の方が、大当り信頼度が高いことは明らかである。そのため、擬似連予告演出において、通常の背景画像のみが表示される場合と、特殊な背景画像が表示される場合とでは大当り信頼度が異なるものであることも自明である。 また、上記(2-i)にて認定したとおり、上記(2-b)には、演出制御用CPU120は、擬似連予告パターンで予告演出を実行可能である点が記載されているといえる。 そうすると、上記(2-b)及び(2-d)には、演出制御用CPU120は、「擬似連予告演出における再変動中に大当り信頼度の異なる複数の背景画像のうちの一つの背景画像を表示」する点が記載されているといえる。 (2-l)上記(2-f)の【0446】には「擬似連予告パターンYP3-1に決定された場合には(ステップS613;Yes)、背景変化予告を実行するタイミングを決定する(ステップS614)。この処理では、停止図柄予告の後に背景変化予告が実行される場合には、背景変化予告における背景画像の変化タイミングを変動(再変動)開始時、または、変動(再変動)終了時のいずれにするかを決定する。」と記載され、上記(2-g)の【0461】には、「その後、図41(C)に示すように、1回目の擬似連変動が実行され、・・・画像表示装置5における背景画像が昼をモチーフとした画像(通常の背景画像)から夜をモチーフとした背景画像(特殊な背景画像)に変化する。」と記載され、同【0462】には、「通常とは異なる特殊な背景画像に変化する背景変化予告が実行されることで、大当りとなる可能性を予告することができる。」と記載されている。 また、上記(2-i)にて認定したとおり、上記(2-b)には、演出制御用CPU120は、擬似連予告パターンで予告演出を実行可能である点が記載されているといえる。 そして、上記(2-h)の段落【0472】には、「図19のステップ713や、図38(A)のステップS614では、背景変化予告における背景の変化タイミングとして、変動開始時または変動終了時のいずれかに決定されるようになっていたが、背景変化予告における背景の変化タイミングとしてこれら以外のタイミングを設けてもよい。例えば、変動途中などに背景が変化するようにしてもよい。」と記載されていることから、上記(2-b)及び(2-f)~(2-h)には、演出制御用CPU120は、「擬似連予告演出の1回目の変動終了時または変動途中に、背景画像を通常の背景画像から大当りとなる可能性を予告する特殊な背景画像に変化する場合がある」点が記載されているといえる。 (2-m)上記(2-a)~(2-h)の記載事項及び(2-i)~(2-l)の認定事項を総合すると、刊行物2には、次の事項が記載されている(以下「刊行物2記載の事項」という。) 「演出制御用CPU120は、演出表示を所定回行う擬似連の可変表示演出であって、擬似連の回数が多ければ多いほど、大当り信頼度が高くなるように変動パターンが決定される擬似連予告パターンで予告演出を実行可能であり(2-i)、 背景変化予告の擬似連予告演出が実行される場合、1回目の擬似連変動では通常の背景画像、2回目の擬似連変動では特殊な背景画像、3回目の擬似連変動では引き続き夜をモチーフとした背景画像を表示し(2-j)、 擬似連予告演出における再変動中に大当り信頼度の異なる複数の背景画像のうちの一つの背景画像を表示し(2-k)、 擬似連予告演出の1回目の変動終了時または変動途中に、背景画像を通常の背景画像から大当りとなる可能性を予告する特殊な背景画像に変化する場合がある(2-l)、 遊技機(【0005】)。」 (4)対比 本件補正発明と刊行物1発明とを対比する。対比の見出しとしての(a)~(j)は、刊行物1発明の分節構成と対応させた。 (a)刊行物1発明における「始動入賞」が「発生」したことは、本件補正発明における「始動条件」が「成立」したことに相当する。また、刊行物1発明における「大当り判定を行い、大当り遊技状態に移行させるか否か決定」することは、本件補正発明における「特別遊技状態とするか否かを決定する」ことに相当する。 また、刊行物1発明において「始動入賞が発生したら、始動口スイッチ通過処理を実行して、大当り判定用乱数を抽出し、第1保留記憶バッファにおける格納領域に格納し、第1保留記憶バッファに格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行い、大当り遊技状態に移行させるか否か決定」するということは、始動入賞の発生に基づいて、大当り判定を行い、大当り遊技状態に移行させるか否か決定しているといえる。 そうすると、刊行物1発明における「始動入賞が発生したら、始動口スイッチ通過処理を実行して、大当り判定用乱数を抽出し、第1保留記憶バッファにおける格納領域に格納し、第1保留記憶バッファに格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行い、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するCPU56」は、本件補正発明における「始動条件の成立に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段」に相当する。 (b)刊行物1発明における「演出表示装置9の表示」は、本件補正発明における「演出」に相当する。 そうすると、刊行物1発明における「演出表示装置9の表示制御を行わせる演出制御用CPU101」は、本件補正発明における「演出を制御する演出制御手段」に相当する。 (c)刊行物1発明における「CPU56」の「決定結果」は、本件補正発明における「判定手段」による「判定結果」に相当する。 また、刊行物1発明は「識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに再変動を1回または複数回実行する演出」を行うものであるが、識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに再変動を1回実行するということは、少なくとも1回の変動の後に再変動を1回行っており、変動を2つの段階に分けて行うものであるといえることから、刊行物1発明における「識別情報の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに再変動を1回または複数回実行する演出」及び「擬似連」は、本件補正発明における「複数の段階にわたって行われる演出」及び「多段階演出」に相当する。 そして、遊技機分野において、「大当りに対する期待度が高くなる」ことは、「大当り遊技が行われる期待度を高いことを示す」ことは明らかであることから、刊行物1発明における「再変動の回数が多くなるにしたがって、大当りに対する期待度が高くなる擬似連」は、本件補正発明における「段階数が多いほど特別遊技が行われる期待度が高いことを示す多段階演出」に相当する。 さらに、「演出制御用CPU101」は、「擬似連」を実行するものであるから、「擬似連」を実行可能であるといえる。 そうすると、刊行物1発明における「演出制御用CPU101は、CPU56による決定結果にもとづいて、再変動を1回または複数回実行する演出であり、再変動の回数が多くなるに従って、大当りに対する期待度が高くなる擬似連を実行し」は、本件補正発明における「前記演出制御手段は、判定手段による判定結果に基づいて、複数の段階にわたって行われる演出であって、段階数が多いほど特別遊技が行われる期待度が高いことを示す多段階演出を実行可能であり」に相当する。 (d)上記(c)にて検討したとおり、刊行物1発明における「擬似連」は、本件補正発明における「多段階演出」に相当することから、刊行物1発明における「擬似連」において実行される「1回目」の「再変動」は、本件補正発明における「所定段階目」の「演出」に相当し、刊行物1発明における「1回目の再変動タイミングの前」は、本件補正発明における「所定段階目の演出が開始される前」に相当する。 また、刊行物1発明は「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示し、次いで1回目の再変動を開始する」ものであるから、1回目の再変動を開始する前に残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示するものであるといえる。 そして、刊行物1発明における「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」とすることは、特殊な態様の表示結果とすることによって再変動回数が多くなることを示唆するものであるから、1回目の再変動が行われることを示唆する演出の一種であるといえる。 そうすると、刊行物1発明における演出制御用CPU101は、「擬似連が実行される場合に再変動回数が多くなるに従って残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示する場合があり、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示し、次いで1回目の再変動を開始する」のであるから、本件補正発明の「前記多段階演出において多段階目の演出が行われることを示唆する演出を、当該所定段階目の演出が開始される前に実行可能」とする構成を有していることは明らかである。 (e)上記(c)にて検討したとおり、刊行物1発明における「擬似連」は、本件補正発明における「多段階演出」に相当する。 また、刊行物1発明は、「変動表示を開始した後であり1回目の再変動タイミングの前に再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示して1回目の再変動を開始する」ものであるから、「1回目の再変動」は、1回の変動表示を行い仮停止表示した後に行われるものであるといえる。 よって、刊行物1発明における「1回目の再変動」は、本件補正発明における「第M段階目の演出」に相当する。 刊行物1発明における演出制御用CPU101は、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示することを、変動表示を開始した後「1回目の再変動タイミングの前」にするものであるが、一般的に、「際」とは、「とき。おり。」[株式会社岩波書店 広辞苑第六版]というタイミングを示すものであることから、刊行物1発明における「1回目の再変動タイミングの前」は、本件補正発明における「第M段階目の演出が行われる際」に相当する。 また、刊行物1発明における「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」することは、「再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する」ものであるから、遊技者に対して再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する演出の一種であるといえる。よって、刊行物1発明における「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」することは、本件補正発明における「特定示唆演出を実行」することに相当する。 そして、刊行物1発明において、「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」した場合は、「再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する」ものであるから、その後の1回目の再変動だけでなく、1回目より後の段階である2回目の再変動が行われることを示唆するものであることは明らかである。そうすると、刊行物1発明における「1回目の再変動タイミングの前に、再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」することは、本件補正発明における「第M段階目の演出が行われる際に、前記第M段階より後の段階である第N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行」することと技術的に同一の事項を示すものといえる。 さらに、刊行物1発明における「残仮停止図柄を変化なし」とすることは、残仮停止図柄を通常の表示態様とするものであるといえるから、本件補正発明における「特定示唆演出を実行せず」に相当し、刊行物1発明における「場合」及び「開始」は、それぞれ本件補正発明における「とき」及び「実行」と技術的に同一の事項を示すものであるといえる。 そうすると、刊行物1発明における「擬似連における変動表示を開始した後であり1回目の再変動タイミングの前に、再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示して1回目の再変動を実行する場合と、残仮停止図柄を変化なしとして1回目の再変動を実行する場合とがあり」は、本件補正発明における「前記多段階演出における第M段階目の演出が行われる際に、前記第M段階より後の段階である第N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行して当該第M段階目の演出を実行するときと、前記特定示唆演出を実行せずに当該第M段階目の演出を実行するときとがあり」に相当する。 (f)上記(c)にて検討したとおり、刊行物1発明における「擬似連」は、本件補正発明における「多段階演出」に相当することから、刊行物1発明における「2回目の再変動」及び「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示した場合」は、本件補正発明における「第N段階目の演出」及び「前記特定示唆演出を実行した場合」に相当する。また、刊行物1発明は、「1回目の再変動を開始した後にさらに2回目の再変動を開始する場合がある」ものであることから、「1回目の再変動を開始した後にさらに2回目の再変動を開始することが可能である」といえる。 そうすると、刊行物1発明における「1回目の再変動タイミングの前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示した場合は、1回目の再変動を開始した後にさらに2回目の再変動を開始する場合があり」は、本件補正発明における「前記第M段階目の演出が行われる際に前記特定示唆演出を実行した場合は、当該第M段階目の演出を実行した後にさらに前記第N段階目の演出を実行可能であり」に相当する。 (g)刊行物1発明における「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」とすることは、本件補正発明における「前記特定示唆演出を実行」することに相当する。 また、刊行物1発明は、「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示させた後に2回目の再変動」を開始するものであることから、「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示させた後に2回目の再変動」を実行可能であるといえる。 そうすると、刊行物1発明における「擬似連における2回目の再変動が行われる前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示し、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示させた後に2回目の再変動を開始するものであり」は、本件補正発明における「前記多段階演出における前記第N段階目の演出が行われる際に、前記特定示唆演出を実行し、当該特定示唆演出を実行した後に第N段階目の演出を実行可能であり」に相当する。 (h)刊行物1発明における「1回目の再変動」、「2回目の再変動」及び「3回目の再変動」は、併せて本件補正発明における「各段階の演出」に相当する。 また、刊行物1発明における演出制御用CPU101は「擬似連を実行する場合に、例えば、山の風景の背景画面に切り替えられた場合、1回目の再変動では山の風景に朝日が昇るような態様の背景画面が表示され、2回目の再変動では山の風景における正午ごろの態様の背景画面に発展し、さらに3回目の再変動では山の風景における夜間の態様の背景画面に発展する」ものであることから、刊行物1発明において、山の風景の背景画面に切り替えられた場合は、擬似連が実行されていることを示しているといえる。 そして、刊行物1発明において、1回目~3回目のそれぞれの再変動の間、山の風景の背景画面が表示されるものであることから、1回目~3回目のそれぞれの再変動の間、山の風景の背景画面を表示可能であるといえる。 そうすると、刊行物1発明における演出制御用CPU101は、本件補正発明における「前記多段階演出における各段階の演出が行われている間、当該多段階演出が実行されていることを示す特定表示を行うこと」を「可能」とする構成を有しているといえる。 (i)刊行物1発明は「1回目の再変動」では「山の風景に朝日が昇るような態様の背景画面」が表示され、「2回目の再変動」では「山の風景における正午ごろの態様の背景画面」に発展し、「3回目の再変動」では「山の風景における夜間の態様の背景画面」に発展するものであるから、擬似連における各回目の再変動において、異なる背景画面としているといえる。 また、刊行物1発明において「背景画面」の「表示」を行うことは、背景画面の表示を行うことが可能であるといえる。 そうすると、刊行物1発明における演出制御用CPU101は、本件補正発明における「前記多段階演出における各段階の演出において異なる前記特定表示を行うこと」を「可能」とする構成を有していることは明らかである。 (j)刊行物1発明における「複数の背景画面のうちの1つの態様で背景画面の表示を行う」ことは、本件補正発明における「複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行う」ことに相当する。また、刊行物1発明において背景画面の表示を行うことは、背景画面の表示を行うことが可能であるといえる。 よって、刊行物1発明と本件補正発明とは、「複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行うことが可能であ」る点で共通する。 以上(a)~(j)の検討より、本件補正発明と刊行物1発明とは、 「A 始動条件の成立に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、 B 演出を制御する演出制御手段とを備え、 C 前記演出制御手段は、 前記判定手段による判定結果に基づいて、複数の段階にわたって行われる演出であって、段階数が多いほど特別遊技が行われる期待度が高いことを示す多段階演出を実行可能であり、 D  前記多段階演出において所定段階目の演出が行われることを示唆する演出を、当該所定段階目の演出が開始される前に実行可能であり、 E  前記多段階演出における第M段階目の演出が行われる際に、前記第M段階より後の段階である第N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行して当該第M段階目の演出を実行するときと、前記特定示唆演出を実行せずに当該第M段階目の演出を実行するときとがあり、 F  前記第M段階目の演出が行われる際に前記特定示唆演出を実行した場合は、当該第M段階目の演出を実行した後にさらに前記第N段階目の演出を実行可能であり、 G  前記多段階演出における前記第N段階目の演出が行われる際に、前記特定示唆演出を実行し、当該特定示唆演出を実行した後に第N段階目の演出を実行可能であり、 H  前記多段階演出における各段階の演出が行われている間、当該多段階演出が実行されていることを示す特定表示を行うことが可能であり、 I  前記多段階演出における各段階の演出において異なる前記特定表示を行うことが可能であり、 J’  複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行うことが可能である、 遊技機。」 の点で一致し、以下の点で相違する。 [相違点]特定表示に関して、本件補正発明では「演出制御手段は、特別遊技が行われる可能性が異なる複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で行うことが可能であり、前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である」のに対し、刊行物1発明は、そのように特定されていない点。 (5)判断 ア 相違点について (ア)刊行物2記載の事項は、上記「第2 3 (3) (2-m)」で検討したとおり、「演出制御用CPU120は、演出表示を所定回行う擬似連の可変表示演出であって、擬似連の回数が多ければ多いほど、大当り信頼度が高くなるように変動パターンが決定される擬似連予告パターンで予告演出を実行可能であり、背景変化予告の擬似連予告演出が実行される場合、1回目の擬似連変動では通常の背景画像、2回目の擬似連変動では特殊な背景画像、3回目の擬似連変動では引き続き夜をモチーフとした背景画像を表示し、擬似連予告演出における再変動中に大当り信頼度の異なる複数の背景画像のうちの一つの背景画像を表示し、擬似連予告演出の1回目の変動終了時または変動途中に、背景画像を通常の背景画像から大当りとなる可能性を予告する特殊な背景画像に変化する場合がある」ものである。 (イ)刊行物2記載の事項において「大当り信頼度」が「異なる」ことは、大当り遊技が行われる可能性が異なることを意味するものである。 そうすると、刊行物2記載の事項における「大当り信頼度の異なる複数の背景画像のうちの一つの背景画像を表示す」ることは、本件補正発明における「特別遊技が行われる可能性が異なる複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行うことが可能であ」ることを意味するものである。 (ウ)刊行物2記載の事項における「擬似連予告演出」は、「演出表示を所定回行う」ものであり、その際には、演出表示を段階に分けて演出を実行するものであるといえることから、本件補正発明における「多段階演出」を意味するものである。 また、刊行物2記載の事項における「1回目の変動時または変動途中」は、擬似連予告演出における1回目の段階の演出の実行中であるといえることから、本件補正発明における「所定段階の演出の実行中」を意味するものである。 そして、刊行物2記載の事項における「通常の背景画像」及び「特殊な背景画像」は、本件補正発明における「第1の表示態様」及び「第2の表示態様」を意味するものである。 そうすると、刊行物2記載の事項における「擬似連予告演出の1回目の変動終了時または変動途中に、背景画像を通常の背景画像から大当りとなる可能性を予告する特殊な背景画像に変化する場合がある」ことは、本件補正発明における「前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である」ことを意味するものである。 (エ)したがって、刊行物2記載の事項の主な内容を、本件補正発明の用語を用いて表現すると、「演出制御手段は、特別遊技が行われる可能性が異なる複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行うことが可能であり、前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である」点が記載されているといえる。 刊行物1発明と刊行物2記載の事項とは、いずれも仮停止と再変動の回数が多ければ多いほど大当り信頼度が高くなるようにされている擬似連演出を行うものであり、当該擬似連演出を行う際には、いずれも景色による背景表示を行った上で当該景色を昼から夜に変化させる等のストーリー性をもって擬似連演出を行う遊技機である点で共通する。 また、刊行物1発明と刊行物2記載の事項とは、いずれも、擬似連演出において上記背景画像の変化を用いることにより、遊技者の興趣性を高めること目的としている点でも共通するものである。 以上をふまえると、刊行物1発明における背景画像に関して、刊行物2記載の事項の「演出制御用CPU120は、擬似連予告演出における再変動中に大当り信頼度の異なる複数の背景画像のうちの一つの背景画像を表示し、擬似連予告演出の1回目の変動終了時または変動途中に、背景画像を通常の背景画像から大当りとなる可能性を予告する特殊な背景画像に変化する場合がある」点を適用して、上記相違点に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。 イ 本願補正発明が奏する効果について 上記相違点によって本件補正発明が奏する効果は、当業者が刊行物1発明及び刊行物2記載の事項から予測し得る程度のものであって、格別のものではない。 ウ 請求人の主張について 請求人は、平成29年2月13日付け審判請求書において、本件補正発明と刊行物1発明とを比較して「相違点は何れの引用文献にも記載も示唆もされていないため、本願発明は各引用文献に基づいて容易に発明をすることができたものでは」ない旨、刊行物1発明における背景画面は「再変動の回数に応じて変化するものであるため」、刊行物1に「接した当業者は、例えば擬似2連目の実行中に、擬似2連目を示す背景画面をより期待度の高い態様に変更するように構成することは」ない旨、本件補正発明では、「多段階演出における所定の段階の演出の実行中に特定表示を第1の表示態様から当該第1の表示態様よりも大当たり期待度の高い第2の表示態様に変化させることが可能であるため、特定表示によって、多段階演出を実行中であること、および、多段階演出におけるどの段階の演出を実行中であるかを遊技者が分かり易くすることができるとともに、特定表示を第1の表示態様から第2の表示態様に変化させることによって、大当たりに対する遊技者の期待を高めることができ」る旨主張する。 しかしながら、請求人が主張する上記相違点については、上記「第2 3 (5)」で検討したとおり、当審にて新たに引用した刊行物2に記載された事項であるし、当業者が刊行物1発明及び刊行物2記載の事項に基づいて容易になし得たことであるし、本件補正発明について請求人が主張する「特定表示によって、多段階演出を実行中であること、および、多段階演出におけるどの段階の演出を実行中であるかを遊技者が分かり易くすることができるとともに、特定表示を第1の表示態様から第2の表示態様に変化させることによって、大当たりに対する遊技者の期待を高めることができ」るとする効果は、当業者が刊行物1発明及び刊行物2記載の事項から予測し得る程度のものであって、格別ものではない。 エ まとめ 以上のように、本件補正発明は、当業者が刊行物1発明及び刊行物2記載の事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 (6)むすび したがって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、平成28年2月15日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は次のとおりである。 「【請求項1】 A 始動条件の成立に基づいて、特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、 B 演出を制御する演出制御手段とを備え、 C 前記演出制御手段は、 前記判定手段による判定結果に基づいて、複数の段階にわたって行われる演出であって、段階数が多いほど特別遊技が行われる期待度が高いことを示す多段階演出を実行可能であり、 D  前記多段階演出において所定段階目の演出が行われることを示唆する演出を、当該所定段階目の演出が開始される前に実行可能であり、 G’  前記多段階演出における第N(Nは正の整数)段階目の演出が行われる際に、当該N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行し、当該特定示唆演出を実行した後に第N段階目の演出を実行可能であり、 E’  前記多段階演出における第M(MはNより小さい整数)段階目の演出が行われる際に、前記特定示唆演出を実行して当該第M段階目の演出を実行するときと、前記特定示唆演出を実行せずに当該第M段階目の演出を実行するときとがあり、 F’ 前記演出制御手段は、前記第M段階目の演出が行われる際に前記特定示唆演出を実行した場合は、当該第M段階目の演出を実行した後にさらに前記第N段階目の演出を実行可能である、遊技機。」 2 刊行物に記載された事項 刊行物1の記載事項、認定事項及び刊行物1発明については、上記「第2 3 (2)」に示したとおりである。 3 対比、判断 本願発明は、上記「第2 3 (1)」にて示した本件補正発明から、「多段階演出における第M段階目の演出が行われる際」の「特定示唆演出」について、「第M段階より後の段階である第N段階目の演出が行われることを示唆する」という限定を削除し、「第M」について「(MはNより小さい整数)」、「第N」について「(Nは正の整数)」という説明を付加したものである。 また、本願発明は、本件補正発明から、「演出制御手段」について、「前記多段階演出における各段階の演出が行われている間、当該多段階演出が実行されていることを示す特定表示を行うことが可能であり、前記多段階演出における各段階の演出において異なる前記特定表示を行うことが可能であり、特別遊技が行われる可能性が異なる複数の表示態様のうちの何れかの表示態様で前記特定表示を行うことが可能であり、前記多段階演出における所定の段階の演出の実行中に、前記特定表示を第1の表示態様から前記第1の表示態様よりも特別遊技が行われる可能性が高いことを示す第2の表示態様に変化させることが可能である」という限定を削除したものである。 本願発明と刊行物1発明とを対比する(対比の見出しとしての(a)~(g’)は、上記「第2 3 (4)」における対比の見出しと対応させた上で検討を行った。なお、下記(g’)については、本願発明では先に記載されているものであるため、記載順を先にしている)。 (a)~(d)については、上記「第2 3 (4)」において検討したとおりである。 (g’)上記「第2 3 (4) (c)」にて検討したとおり、刊行物1発明における「擬似連」は、本願発明における「多段階演出」に相当することから、刊行物1発明における「2回目の再変動」は、本願発明の「第N(Nは整数)段階目の演出」に相当する。 また、刊行物1発明における「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」することは、「再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する」ものであるから、遊技者に対して再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する演出の一種であるといえる。よって、刊行物1発明における「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」することは、本願発明における「特定示唆演出を実行」することに相当する。 そして、刊行物1発明において「擬似連における2回目の再変動が行われる前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」させた場合は、再変動回数が多くなる割合が高まることを遊技者に示唆するものであるから、その後の2回目の再変動が行われることを示唆するものであるといえる。 さらに、刊行物1発明は、「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示させた後に2回目の再変動」を開始するものであることから、「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示させた後に2回目の再変動」を実行可能であるといえる。 そうすると、刊行物1発明における「擬似連における2回目の再変動が行われる前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示し、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示した後に2回目の再変動を開始するものであり」は、本願発明における「前記多段階演出における第N(Nは正の整数)段階目の演出が行われる際に、当該N段階目の演出が行われることを示唆する特定示唆演出を実行し、当該特定示唆演出を実行した後に第N段階目の演出を実行可能であり」に相当する。 (e’)上記「第2 3 (4) (c)」にて検討したとおり、刊行物1発明における「擬似連」は、本願発明における「多段階演出」に相当する。 また、刊行物1発明は、「変動表示を開始した後であり1回目の再変動タイミングの前に再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示して1回目の再変動を開始する」ものであるから、「1回目の再変動」は、1回の変動表示を行い仮停止表示した後に行われるものであるといえる。 よって、刊行物1発明における「1回目の再変動」は、本願発明における「第M(MはNより小さい整数)段階目の演出」に相当する。 刊行物1発明における演出制御用CPU101は、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示することを、変動表示を開始した後「1回目の再変動タイミングの前」にするものであるが、一般的に、「際」とは、「とき。おり。」[株式会社岩波書店 広辞苑第六版]というタイミングを示すものであることから、刊行物1発明における「1回目の再変動タイミングの前」は、本件補正発明における「第M(MはNより小さい整数)段階目の演出が行われる際」に相当する。 また、刊行物1発明における「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」することは、「再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する」ものであるから、遊技者に対して再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する演出の一種であることは明らかである。よって、刊行物1発明における「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示」することは、本願発明における「特定示唆演出を実行」することに相当する。 さらに、刊行物1発明における「残仮停止図柄を変化なし」とすることは、残仮停止図柄を通常の表示態様とするものであるといえるから、本願発明における「特定示唆演出を実行せず」に相当し、刊行物1発明における「場合」及び「開始」は、それぞれ本件補正発明における「とき」及び「実行」と技術的に同一の事項を示すものであるといえる。 そうすると、刊行物1発明における「擬似連における変動表示を開始した後であり1回目の再変動タイミングの前に再変動回数が多くなる割合が高まることを示唆する残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示して1回目の再変動を実行する場合と、残仮停止図柄を変化なしとして1回目の再変動を実行する場合とがあり」は、本願発明における「前記多段階演出における第M(MはNより小さい整数)段階目の演出が行われる際に、前記特定示唆演出を実行して当該第M段階目の演出を実行するときと、前記特定示唆演出を実行せずに当該第M段階目の演出を実行するときとがあり」に含まれる事項であることは明らかである。 (f’)上記「第2 3 (4) (c)」にて検討したとおり、刊行物1発明における「擬似連」は、本願発明における「多段階演出」に相当することから、刊行物1発明における「2回目の再変動」及び「残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示した場合」は、本願発明における「第N段階目の演出」及び「前記特定示唆演出を実行した場合」に相当する。 また、上記「第2 3 (2) (1-t)」にて認定したとおり、刊行物1発明における「1回目の再変動タイミングの前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示した場合は、1回目の再変動を開始した後にさらに2回目の再変動を開始する場合があ」る点については、刊行物1発明における「演出制御用CPU101」が実行するものである。 そして、刊行物1発明は、「1回目の再変動を開始した後にさらに2回目の再変動を開始する場合がある」ものであることから、「1回目の再変動を開始した後にさらに2回目の再変動を開始することが可能である」といえる。 そうすると、刊行物1発明における演出制御用CPU101は、「1回目の再変動タイミングの前に、残仮停止図柄を赤色表示で仮停止表示とした場合は、1回目の再変動を開始した後にさらに2回目の再変動を開始するものであ」る点は、本願発明における前記演出制御手段は、「前記第M段階目の演出が行われる際に前記特定示唆演出を実行した場合は、当該第M段階目の演出を実行した後にさらに前記第N段階目の演出を実行可能であ」る点に相当する。 よって、本願発明は、刊行物1に記載された発明であるか、または、当業者が刊行物1に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものである。 4 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第1項第3号または同条第2項の規定により特許を受けることができない。 よって、本願は拒絶されるべきものである。 したがって、結論のとおり審決する。

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2017-002034

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