意匠拒絶査定不服審判
2016-018174
歯間清掃具
- 審判番号
- 2016-018174
- 法域
- 意匠
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 意願2015-024284外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年12月05日
- 審決日
- 2017年07月31日
- 公報発行日
- 2020年10月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- D18 .4 -WY (C4-1)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 意匠法10条1項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 意匠法第10条第1項、意匠法第13条第1項、意匠法第9条第1項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
意願2015-24284「歯間清掃具」拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の意匠は,登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1.本願意匠
本願は,平成27年(2015年)1月16日の特許出願(特願2015-6487号)の一部を,新たな特許出願として,平成27年10月21日に出願した特願2015-206973号を,平成27年10月30日に,意匠法第13条第1項の規定により意匠登録出願に変更したものであって,その意匠(以下「本願意匠」という。)は,意匠に係る物品を「歯間清掃具」とし,その形態を願書及び願書に添付した図面に記載されたとおりとしたものである(別紙参照)。
2.当審における拒絶の理由及び引用意匠
当審における拒絶の理由は,本願意匠は意匠法第9条第1項に規定する最先の意匠登録出願人に係る意匠に該当しないとしたもので,引用した意匠は,意匠登録第1538943号の意匠及び意匠登録第1539272号の意匠である。
なお,ただし書として,「本願について,意匠登録第1538943号の意匠を本意匠とする旨の補正をした場合は,この限りではありません。」としている。
3.本件に係る補正について
当審における拒絶理由通知書に対して,請求人は,平成29年6月26日に手続補正書を提出し,願書の「本意匠の表示」の欄の記載を変更し,引用意匠である意匠登録第1538943号の意匠を本願意匠の本意匠とする補正をした。
4.当審の判断
本件においては,上記「3.」の補正があったので,ここでは,本願意匠が意匠法第10条第1項の規定に該当する意匠か否かについて,つまり,本願意匠が本意匠に対して,関連意匠として登録できるか否かについて検討する。
(1)両意匠の対比
(1-1)意匠に係る物品について
本願意匠と本意匠(以下「両意匠」という。)を対比すると,意匠に係る物品は,共に「歯間清掃具」であって,一致している。
(1-2)形態について
ア.共通点
(A)1回使用分の1単位のものが,左右に10単位連接している点で共通し,(B)1単位の形態については,(B-1)清掃部,軸部,肩部及び把持本体部から成るものであって,(B-2)清掃部は細長い円錐形状(えんすいけいじょう)のブラシ状で,(B-3)清掃部下端の軸部を介して,裾広がりの肩部が,(B-4)扁平(へんぺい)な縦長長方形状の把持本体部につながっている点,そして(B-5)清掃部,(軸部と肩部から成る)中間部と把持本体部のそれぞれの長さが,約3分の1ずつで略同長である点,(B-6)中間部における軸部と肩部の比率が,約2:3であって,中間部の形状が,中央より上から緩やかに末広がりとなる点,(B-7)把持部本体の側辺の上部と下部に設けた接続片を接続部としている点,で共通する。
イ.相違点
一方,両意匠は,具体的な構成態様において,把持本体部の正面の模様につき,本願意匠は,無模様で平滑な面としているのに対して,本意匠は,下端に小さな正円の凹凸模様を設けている点で相違する。
(2)類否判断
以上の一致点,共通点及び相違点が,両意匠の類否判断に及ぼす影響を評価し,総合して,両意匠の類否を意匠全体として検討し,判断する。
この種物品の需要者は,清掃部については,多数のブラシ毛が植えられていて,全体で細長い円錐形状を成している,程度に認識するのに対して,把持部については,指で持つ部分であるから,その具体的な形態に注意が向くと考えられる。
そうして,両意匠の形態を全体で比較すると,中央より上から緩やかに末広がりとなる,(肩部と把持本体部から成る)大きな把持部の存在を意識する形態は,両意匠の類否判断に多大な影響を与えているといえる。
これに対して,相違点は,表層的といえる模様であり,また,極限られた小さな,かつ,正円という単純な模様であるから,全体観察における両意匠の類否判断においては,その影響力は微弱であり,相違点による視覚効果は,意匠全体の印象を変更するほどの強さはなく,両意匠は互いに類似する意匠であるというべきである。
5.結び
以上のとおり,本願意匠は本意匠に類似する意匠と認められ,なおかつ,本意匠の意匠権について専用実施権が設定されておらず,本意匠の意匠権者から,両意匠に係る出願人が同一の者と認められ,本願意匠の出願日がその本意匠の意匠登録出願の日以後であって,その本意匠の意匠公報の発行の日前であるので,意匠法第10条第1項の要件を充足していると認められるから,本願意匠は,本意匠の関連意匠として意匠登録を受けることができる。
そうすると,本願意匠に対する当審の拒絶の理由は解消しているものであるから,その理由によって,本願意匠を拒絶すべきものとすることはできない。
また,当審が更に審理した結果,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
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