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特許拒絶査定不服審判

2016-017693

遊技機

審判番号
2016-017693
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2015-031802外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年11月28日
審決日
2017年07月14日
公報発行日
2017年10月27日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .113-Z (A63F) / P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条1項3号特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項、特許法第29条第2項、特許法第29条第1項第3号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2015-31802号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成28年8月25日出願公開、特開2016-152868号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成27年2月20日の出願であって、平成27年12月16日付けで拒絶理由通知がなされ、平成28年2月12日付けで手続補正がなされ、同年8月30日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年11月28日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正(以下、「本件補正」という。)がなされたものである。 第2 本件補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 本件補正を却下する。 [理由] 1 本件補正の概要 本件補正は、特許請求の範囲を補正する内容を含んでおり、本件補正により、特許請求の範囲の請求項1は、 (補正前:平成28年2月12日付け手続補正) 「【請求項1】 始動条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、 前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段と、 前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、複数の特別遊技のうち1つの特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、 第1遊技状態または前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、 前記特別遊技判定手段による判定が行われると、図柄表示手段に図柄を変動表示させた後に前記特別遊技判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、 前記第1遊技状態に制御されているときに通常演出モードに設定するとともに、前記第2遊技状態に制御されているときに特定演出モードに設定し、当該設定された演出モードで前記図柄の変動表示に伴って前記判定結果を示唆する判定報知演出を行う演出制御手段とを備え、 前記遊技状態制御手段は、前記複数の特別遊技のうち所定の特別遊技が行われると、前記第2遊技状態に制御し、当該第2遊技状態に制御されているときに所定条件が成立すると前記第1遊技状態に制御し、 前記演出制御手段は、 前記通常演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、少なくとも第1通常演出モードまたは第2通常演出モードを選択することによって判定報知演出態様を設定する設定手段と、 前記設定手段によって設定された設定情報を記憶する設定情報記憶手段とを含み、 前記設定手段は、 前記所定の特別遊技が行われたことに伴って前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、当該所定の特別遊技が行われる前に前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報に基づいて、前記第1通常演出モードが設定されている場合には前記第1通常演出モードに対応するとともに前記第1通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第1特定演出モードに設定する一方、前記第2通常演出モードが設定されている場合には前記第2通常演出モードに対応するとともに前記第2通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第2特定演出モードに設定し、 前記第1特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードを設定する一方、前記第2特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定する、遊技機。」 から、 (補正後:本件補正である平成28年11月28日付け手続補正) 「【請求項1】 始動条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、 前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段と、 前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、複数の特別遊技のうち1つの特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、 第1遊技状態または前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、 前記特別遊技判定手段による判定が行われると、図柄表示手段に図柄を変動表示させた後に前記特別遊技判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、 前記第1遊技状態に制御されているときに通常演出モードに設定するとともに、前記第2遊技状態に制御されているときに特定演出モードに設定し、当該設定された演出モードで前記図柄の変動表示に伴って前記判定結果を示唆する判定報知演出を行う演出制御手段とを備え、 前記遊技状態制御手段は、前記複数の特別遊技のうち所定の特別遊技が行われると、前記第2遊技状態に制御し、当該第2遊技状態に制御されているときに所定条件が成立すると前記第1遊技状態に制御し、 前記演出制御手段は、 前記通常演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、少なくとも第1通常演出モードまたは第2通常演出モードを選択することによって判定報知演出態様を設定する設定手段と、 前記設定手段によって設定された設定情報を記憶する設定情報記憶手段とを含み、 前記設定手段は、 前記所定の特別遊技が行われたことに伴って前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、当該所定の特別遊技が行われる前に前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報に基づいて、前記第1通常演出モードが設定されている場合には前記第1通常演出モードに対応するとともに前記第1通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第1特定演出モードに設定する一方、前記第2通常演出モードが設定されている場合には前記第2通常演出モードに対応するとともに前記第2通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第2特定演出モードに設定し、 前記第1特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードを設定する一方、前記第2特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定し、 前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第1特定演出モードから前記第2特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定し、 前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第2特定演出モードから前記第1特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードに設定する、遊技機。」 に補正された(下線は、補正箇所を明示するために当審で付した。)。 2 本件補正の適否 本件補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「設定手段」に関して、補正前には「前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第1特定演出モードから前記第2特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定し、前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第2特定演出モードから前記第1特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードに設定する」ことは限定されていなかったところを、当該補正事項を追加して限定するものである。 したがって、本件補正は、補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「設定手段」に関して、以上のとおりに限定するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、特許法第17条の2第3項に違反するところはない。 3 独立特許要件 そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明(以下、「本願補正発明」という。)が特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について以下に検討する。 (1) 本願補正発明 本願補正発明は、上記1の本件補正の概要において示した次のとおりのものである(A~Nは、本願補正発明を分説するため当審で付した。)。 「【請求項1】 A 始動条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、 B 前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段と、 C 前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、複数の特別遊技のうち1つの特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、 D 第1遊技状態または前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、 E 前記特別遊技判定手段による判定が行われると、図柄表示手段に図柄を変動表示させた後に前記特別遊技判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、 F 前記第1遊技状態に制御されているときに通常演出モードに設定するとともに、前記第2遊技状態に制御されているときに特定演出モードに設定し、当該設定された演出モードで前記図柄の変動表示に伴って前記判定結果を示唆する判定報知演出を行う演出制御手段とを備え、 G 前記遊技状態制御手段は、前記複数の特別遊技のうち所定の特別遊技が行われると、前記第2遊技状態に制御し、当該第2遊技状態に制御されているときに所定条件が成立すると前記第1遊技状態に制御し、 H 前記演出制御手段は、 前記通常演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、少なくとも第1通常演出モードまたは第2通常演出モードを選択することによって判定報知演出態様を設定する設定手段と、 I  前記設定手段によって設定された設定情報を記憶する設定情報記憶手段とを含み、 J 前記設定手段は、 前記所定の特別遊技が行われたことに伴って前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、当該所定の特別遊技が行われる前に前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報に基づいて、前記第1通常演出モードが設定されている場合には前記第1通常演出モードに対応するとともに前記第1通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第1特定演出モードに設定する一方、前記第2通常演出モードが設定されている場合には前記第2通常演出モードに対応するとともに前記第2通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第2特定演出モードに設定し、 K  前記第1特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードを設定する一方、前記第2特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定し、 L  前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第1特定演出モードから前記第2特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定し、 M  前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第2特定演出モードから前記第1特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードに設定する、 N 遊技機。」 (2) 刊行物に記載された事項 ア 刊行物1 原査定の拒絶の理由に引用された、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2007-236691号公報(以下、「刊行物1」という。)には、次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。 (ア) 「【0020】 また、請求項7の発明においては、前記モード決定手段は、前記可変表示部にて所定期間に亘って前記識別情報の可変表示が実行されなかったときに、前記操作手段からの操作信号にもとづいて前記複数のモードのうちいずれかに決定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ60により入賞待機処理(ステップS42)を実行して所定期間に亘って特別図柄の可変表示が開始されなかったときに客待ちデモ1コマンドを演出制御基板80に送信し、演出制御用マイクロコンピュータ101により客待ちデモ1指定コマンドを受信したときにモード変更演出処理(ステップS818)を実行する)ことを特徴とする。 【0021】 このように構成することにより、可変表示装置にて所定期間に亘って識別情報の可変表示が実行されなかったときに、操作手段からの操作信号にもとづいて複数のモードのうちいずれかに決定するため、操作手段の操作が有効となる期間が限られ、誤操作を防止できる。」 (イ) 「【0024】 パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。・・・ 【0026】 遊技領域7の中央付近の左右には、それぞれが識別情報としての飾り図柄を可変表示(変動表示)する複数の可変表示部を含む可変表示装置9が設けられている。・・・ 【0028】 可変表示装置9の上方には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8が設けられている。・・・ 【0029】 また、可変表示装置9の下方には、始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。・・・ 【0031】 可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。ソレノイド21は、リンク機構を介して特別可変入賞球装置の開閉板20に連結されている。開閉板20は、大入賞口(特別可変入賞球装置)を開閉する手段である。・・・ 【0037】 この実施の形態では、打球操作ハンドル5の上方に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。・・・ 【0039】 打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技状態が終了している状態、または、前回の可変表示が終了している状態)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)を開始するとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示(変動)を開始する。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄始動記憶表示器18の始動入賞記憶数を1増やす。」 (ウ) 「【0041】 なお、この実施の形態では、特別図柄の大当り図柄の種類に応じて大当り遊技状態を15ラウンド継続させる15ラウンド大当り(15R大当り、この例では、非確変大当り、確変大当り)と、大当り遊技状態を2ラウンド継続させる2ラウンド大当り(2R大当り、この例では、突確当り)と、に制御する。・・・ 【0045】 また、この実施の形態では、所定の移行条件が成立しなかった場合、具体的には、特別図柄表示器8における停止時の特別図柄が確率変動を伴わない大当り図柄(非確変図柄;偶数図柄の大当り図柄)となる場合(非確変大当り)に、大当り遊技状態終了後に時短状態(特別遊技状態:通常状態であるときに比べて所定回数の識別情報の可変表示の可変表示時間を短縮する状態)という遊技者にとって有利な状態となる。・・・ 【0046】 なお、所定の移行条件が成立しなかった場合に、所定の移行条件とは異なる移行条件(時短移行条件)が成立すれば、具体的には、特別図柄表示器8における停止時の特別図柄が時間短縮を伴う大当り図柄(例えば、時短図柄;偶数図柄の大当り図柄のうち特定の大当り図柄;「2」、「6」等)となったとき(時短大当りとなったとき)に大当り遊技状態終了後に時短状態となり、所定の移行条件および時短移行条件が成立しなければ、具体的には、特別図柄表示器8における停止時の特別図柄が確率変動および時間短縮を伴わない大当り図柄(例えば、通常図柄;偶数図柄の大当り図柄のうち特定の大当り図柄とは異なる大当り図柄;「0」、「4」、「8」等)となったとき(通常大当りとなったとき)に大当り遊技状態終了後に通常状態となるようにしてもよい。 【0047】 特別図柄表示器8に大当り図柄が導出表示されたことにもとづく大当り遊技状態が終了した後、本例では、所定の時短終了条件が成立するまで(例えば所定回数(例えば100回)の特別図柄の可変表示が行われるまで)、時短状態が継続する。そして、時短終了条件が成立したときに時短状態を終了し、通常状態の制御を開始する。この実施の形態では、上述した確変状態にて時短状態における制御も実行される。なお、確変状態にて時短状態における制御を実行しないようにしてもよく、この場合には、時短状態における制御を実行する確変状態(確変時短状態)と、時短状態における制御を実行しない確変状態(確変非時短状態)と、の複数種類の確変状態を設けるようにしてもよい。 【0048】 また、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8において大当り図柄(例えば「7」)が停止表示されるときには、可変表示装置9において左・中・右の可変表示部に表示される飾り図柄も大当り図柄(特定表示結果)で停止表示される。 【0049】 ・・・通常、大当りとなるときには、可変表示装置9において予め定めた法則に従った表示、すなわち、例えば、「777」などの同一の図柄の組み合わせまたは、「三冠王」などの図柄の並びにより意味をなす組み合わせの飾り図柄を導出表示することで遊技者に当りであることを想起させている。・・・」 (エ) 「【0067】 図3は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていない。演出制御基板80は、図示しない演出制御用CPUおよびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ101を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。・・・」 (オ) 「【0099】 そして、遊技制御用マイクロコンピュータ60は、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS30)。さらに、所定の条件が成立したとき(例えば、特別図柄プロセス処理にて特別可変入賞装置の開放または閉成が指示されたとき、および、普通図柄プロセス処理にて可変入賞球装置15の開放または閉成が指示されたとき)にソレノイド回路59に駆動指令を行う(ソレノイド出力処理:ステップS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態とするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21を駆動する。 ・・・ 【0103】 図7は、遊技制御用マイクロコンピュータ60が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図7に示す特別図柄プロセス処理は、図5のフローチャートにおけるステップS25の具体的な処理である。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8を制御するための処理が実行される。 【0104】 遊技制御用マイクロコンピュータ60は、特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300~S310のうちのいずれかの処理を行う。 【0105】 始動口スイッチ通過処理(ステップS312)では、遊技制御用マイクロコンピュータ60は、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認し、始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やす(具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を1加算する)とともに大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数(始動記憶数)の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する。・・・ 【0106】 特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、特別図柄についての始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否か(15ラウンド大当りとするか否か、および2ラウンド大当りとするか否か)決定する。・・・ 【0109】 特別図柄変動処理(ステップS303):特別図柄の可変表示を行う。・・・ 【0110】 特別図柄停止処理(ステップS304):演出制御基板80に対して、飾り図柄の停止を指示するための図柄停止コマンドを送信する。また、特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる。そして、特別図柄の停止図柄が非確変図柄である場合および特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合には、15ラウンド大当りを開始する旨を指示する大当り開始1指定コマンドを送信し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。特別図柄の停止図柄が突確図柄である場合には、2ラウンド大当りを開始する旨を指示する大当り開始2指定コマンドを送信し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に移行するように更新する。特別図柄の停止図柄がはずれ図柄である場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。なお、図柄停止コマンドを送信しない構成としてもよい。・・・ 【0111】 15R大当り開放前処理(ステップS305):15ラウンド大当り(15R大当り)にて大入賞口を開放する制御を開始する。・・・ 【0113】 15R大当り終了処理(ステップS307):15ラウンド大当りを終了する旨を通知する大当り終了指定コマンド(大当り終了2指定コマンドおよび大当り終了3指定コマンド)を送信してから所定期間経過後に内部状態をステップS300に移行するように更新する。また、確変大当りフラグがセットされていれば、遊技状態を確変状態に移行し、確変大当りフラグがセットされていなければ、遊技状態を時短状態に移行する。具体的には、確変大当りフラグがセットされていれば、当該確変大当りフラグをリセットして確変フラグおよび時短フラグをセットし、時短終了条件を監視するための時短回数カウンタに時短継続回数(この例では、100回)をセットする。確変大当りフラグがセットされていなければ、時短フラグをセットし、時短回数カウンタに時短継続回数をセットする。・・・」 (カ) 「【0123】 図9は、本例で用いられる変動パターンテーブル(HT)の例を示す説明図である。図9には、遊技状態が通常状態であるときに使用される変動パターンテーブル(通常状態用HT(通常状態用変動パターンテーブル);通常状態用はずれ時変動パターンテーブル(TH)と通常状態用リーチ時変動パターンテーブル(TR)と通常状態用大当り時変動パターンテーブル(TA))と、遊技状態が確変状態であるときに使用される変動パターンテーブル(確変状態用HT(確変状態用変動パターンテーブル);確変状態用はずれ時変動パターンテーブル(KH)と確変状態用リーチ時変動パターンテーブル(KR)と確変状態用大当り時変動パターンテーブル(KA))と、遊技状態が時短状態であるときに使用される変動パターンテーブル(時短状態用HT(時短状態用変動パターンテーブル);時短状態用はずれ時変動パターンテーブル(JH)と時短状態用リーチ時変動パターンテーブル(JR)と時短状態用大当り時変動パターンテーブル(JA))とが示されている。 ・・・ 【0133】 図10は、特別図柄通常処理(ステップS300)の例を示すフローチャートである。・・・ 【0137】 次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ60は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS47)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS48)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定するプログラムである。・・・」 (キ) 「【0172】 また、遊技制御用マイクロコンピュータ60は、時短フラグがセットされていたら(ステップS85;Y)、時短回数カウンタを1減算する(ステップS86)。そして、時短回数カウンタが0であれば(ステップS87;Y)、時短フラグをリセットし(ステップS88)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップS89)。時短フラグがセットされていない場合(ステップS85;N)、および時短回数カウンタが0でない場合(ステップS87;N)には、ステップS89に移行する。 【0173】 上述したように、時短フラグは、時短状態における制御を実行していることを示すフラグであり、時短回数カウンタは、時短終了条件の成立を監視するためのカウンタである。この例では、大当り遊技状態を終了するときに時短回数カウンタに100がセットされ、ステップS87で0になったときに時短フラグをリセットすることにより時短状態における制御を終了する。」 (ク) 「【0217】 演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。・・・ 【0230】 図25は、図22に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、プロセスフラグの値に応じてステップS800~S809のうちのいずれかの処理が行われる。・・・ 【0232】 飾り図柄通常処理(ステップS801):変動パターンデータ格納領域の格納情報などにもとづいて飾り図柄の変動パターン(飾り図柄変動パターン)を決定する。 【0233】 飾り図柄変動開始処理(ステップS802):決定した変動パターンに応じたプロセスデータを選択し、選択したプロセスデータにもとづいて演出装置(可変表示装置9、ランプ・LED、スピーカ27等)を演出制御することにより左中右図柄の可変表示を開始する。」 (ケ) 「【0242】 図26は、飾り図柄変動パターン毎に設定されているプロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、演出制御基板80に搭載されるROM(図示せず)に記憶され、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データ(例えば、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データ)の組み合わせが複数集まったプロセスデータで構成されている。演出制御実行データは、表示制御実行データとランプ制御実行データと音番号データとを含む。表示制御実行データは、飾り図柄の変動期間中における可変表示装置9の表示状態を示すデータが設定されている。例えば、表示制御実行データ1には、可変表実行時の可変表示装置9の表示状態(飾り図柄の可変表示速度や表示する図柄の大きさ、キャラクタの切替タイミング等)を示すデータが設定されている。・・・ 【0245】 なお、図26に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、図27に示すように飾り図柄変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。例えば、プロセステーブル1は、変動パターン番号1の変動パターンに対応したデータである。この例では、特別図柄の変動パターンに対応して飾り図柄の変動パターンが1つだけ用意されるが、少なくとも図8に示した各変動パターンに対応する飾り図柄の変動パターンを用意してあれば、特別図柄の変動パターンに対応して飾り図柄の変動パターンを複数用意してもよく、例えば、各変動パターンに対応する飾り図柄の変動パターンとして遊技状態毎用意してもよい。このように、飾り図柄変動パターンと、特別図柄の変動パターンとは異なるものである。」 (コ) 「【0246】 また、この実施の形態では、演出装置の制御態様(例えば、可変表示装置9に表示制御する演出画像等)が異なる複数のモードが用意されている。具体的には、宇宙空間の演出が実行される宇宙モード、地上の演出が実行される陸モード、および海上の演出が実行される海モード、が用意されている。また、図27に示すようにプロセステーブルは、それぞれのモード毎に用意され、演出制御用マイクロコンピュータ101は、主基板31から変動パターンコマンドを受信したときに、現在のモードに応じたプロセステーブルのうち変動パターンに対応するプロセステーブルにもとづいて演出装置を制御する。 【0247】 この例では、遊技者が操作ボタン120を操作することにより複数のモードのうちいずれかを選択可能である。また、モードを選択可能または変更可能な時期は限られ、この例では、特別図柄表示器8にて所定期間に亘って特別図柄の可変表示が開始されないとき、すなわち、客待ちデモ1指定コマンドを受信してから変動パターンコマンドを受信するまでの間にモードの選択または変更が可能になる。 ・・・ 【0251】 遊技者によって操作ボタン120が操作され、現在のモードとは異なるモードに変更した場合には(ステップS819;Y)、変更したモードに応じたデータを使用するデータに設定し(ステップS820)、モード変更フラグをセットして処理を終了する(ステップS821)。変更したモードに応じたデータとして、例えば、モードに応じたプロセステーブルが設定される。そして、モードに応じたプロセステーブルにもとづいて演出装置の制御を実行することによりモード別に態様(例えば、背景画像、キャラクタ画像、飾り図柄の画像、ランプ・LEDの点灯態様、スピーカの出力音、など)が異なる演出が実行される。モードを変更しない場合には(ステップS819;N)、処理を終了する。 ・・・ 【0255】 また、この例では、モードを変更した後、再び主基板31から客待ちデモ1指定コマンドを受信するまでモードを変更しない構成としたが、これに限らず、モードを変更した後に所定期間に亘って特別図柄の可変表示が開始されなかったとき、すなわち、変動パターンコマンドを受信しなかったときに、モード変更演出処理を実行してモードの変更を可能となるように構成してもよい。」 (サ) 「【0257】 図29は、演出制御プロセス処理における飾り図柄通常処理(ステップS801)の一例を示すフローチャートである。飾り図柄通常処理では、判定結果コマンドに応じた飾り図柄の停止図柄および飾り図柄の変動パターンを決定する。 ・・・ 【0264】 また、ステップS841にて飾り図柄変動パターンを決定する際には、例えば、遊技状態が通常状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、遊技状態が確変状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、遊技状態が時短状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、を用いてもよい。この場合には、各飾り図柄変動パターンテーブルに、複数種類の飾り図柄変動パターンを設定するようにしてもよい。 ・・・ 【0268】 なお、飾り図柄変動開始処理では、演出制御用マイクロコンピュータ101は、現在のモードに応じたプロセステーブルのうちステップS841で決定した変動パターンに応じたプロセステーブルを選択し、当該プロセステーブルにもとづいて演出装置の制御を開始する。すなわち、モードに応じたデータを用いて飾り図柄の可変表示を開始する。」 (シ) 「【0311】 ・・・図40は、モード変更演出の一例である。 【0312】 遊技制御用マイクロコンピュータ60から客待ちデモ1指定コマンドを受信したことにもとづいて演出制御用マイクロコンピュータ101は、モード変更演出を実行する(図40(B))。モード変更演出において演出制御用マイクロコンピュータ101は、操作ボタン120の操作を促す表示として可変表示装置9に「モード変更できます」「ボタンを押してください」を所定期間に亘って表示した後、可変表示装置9にモード選択画面を表示する(図40(C))。 【0313】 この例では、図40(C)に示すように、モード選択画面として可変表示装置9に選択可能なモードとして、「宇宙モード」、「陸モード」、および「海モード」を表示するとともに、演出制御用マイクロコンピュータ101によって複数のモードのいずれかにランダムで決定する「オート」を表示する。 【0314】 また、選択中のモードは、例えば、黒抜き表示(背景色を白、文字色を黒、図40(C)の「宇宙」、「陸」、「海」と同様の表示)と白抜き表示(背景色を黒、文字色を白、図40(C)の「オート」と同様の表示)とに交互に表示すること等により選択中であることが可能となるように表示(選択表示)される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ101は、遊技者によって操作ボタン120が操作されて操作信号が入力されたことにもとづいて、予め決められた順序で選択表示するモードを変更し、操作ボタン120の操作を有効とする期間が経過したときにいずれかのモードが選択されていれば選択表示しているモードに決定する(図40(D)~図40(G))。演出制御用マイクロコンピュータ101は、モードを変更した場合には(ステップS819;Y)、変更したモードに応じたデータを使用するデータに設定することによりモードに応じた演出を実行可能にする(ステップS820)。また、操作ボタン120の操作を有効とする期間を計測するタイマは、例えば、5秒をカウントダウンするものであり、操作ボタン120が操作されてモードを変更する度に5秒に戻ってカウントダウンを再開するようになっている。・・・ 【0318】 また、演出制御用マイクロコンピュータ101は、大当り中演出を実行する場合、すなわち、大当り表示処理のステップS862で大当り再抽選フラグがセットされている場合には、大当り中演出決定処理(ステップS863)を実行し、予告演出を実行するための処理を行う。演出制御用マイクロコンピュータ101は、大当り中演出決定処理(ステップS863)のステップS886およびステップS887で選択したプロセステーブルにもとづいて演出装置を制御することにより、予告演出を実行する(図41(G)~図41(H)および図41(G)~図41(H’))。」 (ス) 「【0336】 図42~図44に示すように、大当り遊技状態の実行中に非確変大当りを確変大当りに昇格させるか否かを報知する演出を実行するため、可変表示装置9に非確変図柄が停止表示した非確変大当りとなった場合に大当り遊技状態が開始された後でも大当り遊技状態が終了するまでは確変大当りに対する期待感を持続させることができる。また、モードに応じた大当り中演出を実行するため、遊技者に違和感を与えない。・・・ 【0338】 図45は、終了時演出の一例である。・・・ 【0339】 図45に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ101は、終了時演出決定処理(ステップS915)のステップS922およびステップS923で選択したプロセステーブルにもとづいて大当り終了演出処理(ステップS808)のステップ954で演出装置を制御することにより宇宙モード固有の態様で終了時演出を実行する。・・・ 【0342】 ・・・図45には、宇宙モードにて実行される終了時演出の一例を示したが、他のモードにて実行される終了時演出の態様は宇宙モードにて実行される終了時演出の態様とは異なる。すなわち、宇宙モード、陸モード、および海モードのそれぞれにて異なる態様で終了時演出が実行される。このように、モードに応じた終了時演出を実行するため、遊技者に違和感を与えない。」 (セ) 「【0346】 具体的には、図46に示すように、大当り遊技状態を終了するときに時短大当りであることを報知した後(図46(A)、ステップS962)、時短状態と同じ態様(例えば、可変表示装置9に時短状態の残り回数を表示、時短状態に応じた背景色で背景画像を表示)で演出装置を制御する(図46(B))。そして、主基板31から変動パターンコマンドを受信して所定回数目(例えば、20回目)の可変表示を開始するときに、時短状態を確変状態に昇格させるか否かを報知する演出のプロセスデータを選択し(ステップS802)、選択したプロセスデータにもとづいて飾り図柄変動中処理(ステップS803)で演出装置を制御して可変表示装置9に「いきなり昇格チャンス」を表示するとともに(図46(C))、「ロケットが宇宙へ行ったら確変!」を表示して演出結果に応じて時短状態を確変状態に昇格させるか否かの演出を実行することを報知する(図46(D))。・・・ 【0348】 ・・・演出制御用マイクロコンピュータ101は、確変状態であることを報知する演出と同様にロケット打ち上げのタイミングをスピーカ27、可変表示装置9の表示などによりカウントダウンした後(図46(E))、確変状態であることを報知する演出とは異なる態様としてロケットの打ち上げが失敗した態様を表示する(図46(F’))。その後、演出制御用マイクロコンピュータ101は、可変表示装置9に「残念」を表示することにより確変大当りに昇格しない旨を報知する(図46(G’))。 【0349】 ・・・図46には、宇宙モードにて実行される演出の一例を示したが、他のモードにて実行される演出の態様は宇宙モードにて実行される演出の態様とは異なる。すなわち、宇宙モード、陸モード、および海モードのそれぞれにて異なる態様で確変状態であるか時短状態であるかを報知する演出が実行される。このように、モードに応じた演出を実行するため、遊技者に違和感を与えない。」 (ソ) 図40には、飾り図柄の「変動停止」(同図(A))から、「一定時間経過」すると、「モード選択できますボタンを押してください」(同図(B))と表示され、「モード選択」画面(同図(C))が表示され、「宇宙モード」(同図(D))、「陸モード」(同図(E))、「海モード」(同図(F))又は「オート」(同図(G))が選択可能であることが図示されている。 以上の記載事項及び図面の図示内容から、以下の認定をすることができる。 (タ) 上記(オ)【0103】には「特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8を制御するための処理が実行される」と記載され、同【0104】には「遊技制御用マイクロコンピュータ60は、特別図柄プロセス処理を行う際に、・・・遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300~S310のうちのいずれかの処理を行う」と記載され、同【0105】には「始動口スイッチ通過処理(ステップS312)では、遊技制御用マイクロコンピュータ60は、・・・大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し・・・」と記載され、同【0106】には「特別図柄通常処理(ステップS300):・・・特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否か(15ラウンド大当りとするか否か、および2ラウンド大当りとするか否か)決定する」と記載され、同【0109】には「特別図柄変動処理(ステップS303):特別図柄の可変表示を行う」と記載されている。 また、同【0110】には「特別図柄停止処理(ステップS304):・・・特別図柄表示器8における特別図柄を停止させ・・・特別図柄の停止図柄が非確変図柄である場合および特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合には・・・ステップS305に移行する」と記載され、【0111】には「15R大当り開放前処理(ステップS305):15ラウンド大当り(15R大当り)にて大入賞口を開放する制御を開始する」と記載されている。 ここで、当該「特別図柄通常処理(ステップS300)」について、上記(カ)【0137】には「遊技制御用マイクロコンピュータ60は、・・・大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定する」と記載されている。 そうすると、上記(オ)、(カ)には、 遊技制御用マイクロコンピュータ60は、 遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を行って大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、 特別図柄通常処理を行って大当り判定用乱数があらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定し、 特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否か(15ラウンド大当りとするか否か、および2ラウンド大当りとするか否か)決定し、特別図柄変動処理を行って特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を行い、特別図柄停止処理を行って特別図柄表示器8における特別図柄を停止させ、 特別図柄の停止図柄が非確変図柄である場合および特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合には、15ラウンド大当り(15R大当り)にて大入賞口を開放する制御を開始する ことが記載されているということができる。 (チ) 上記(タ)に示したとおり、上記(オ)【0104】には「遊技制御用マイクロコンピュータ60は、・・・始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300~S310のうちのいずれかの処理を行う」と記載されているところ、さらに、同【0113】には「15R大当り終了処理(ステップS307):・・・確変大当りフラグがセットされていなければ、遊技状態を時短状態に移行する。具体的には・・・確変大当りフラグがセットされていなければ、時短フラグをセットし、時短回数カウンタに時短継続回数をセットする」と記載されている。 ここで、当該「時短状態」について、上記(ウ)【0045】には「時短状態(特別遊技状態:通常状態であるときに比べて所定回数の識別情報の可変表示の可変表示時間を短縮する状態)という遊技者にとって有利な状態」と記載され、同【0047】には「時短終了条件が成立したときに時短状態を終了し、通常状態の制御を開始する」と記載されている。 また、上記(キ)【0173】には「時短フラグをリセットすることにより時短状態における制御を終了する」と記載されている。 そうすると、上記(ウ)、(オ)、(キ)には、 遊技制御用マイクロコンピュータ60は、 15R大当り終了処理を行って遊技状態を遊技者にとって有利な状態である時短状態に移行させ、その後、時短回数カウンタが0であれば、時短フラグをリセットすることにより時短状態における制御を終了し、通常状態の制御を開始する ことが記載されているということができる。 (ツ) 上記(ク)【0217】には「演出制御用マイクロコンピュータ101は、演出制御プロセス処理を行う」と記載され、同【0230】には「演出制御プロセス処理(ステップS705)・・・では、プロセスフラグの値に応じてステップS800~S809のうちのいずれかの処理が行われる」と記載され、同【0232】には「飾り図柄通常処理(ステップS801):変動パターンデータ格納領域の格納情報などにもとづいて飾り図柄の変動パターン(飾り図柄変動パターン)を決定する」と記載され、同【0233】には「飾り図柄変動開始処理(ステップS802):決定した変動パターンに応じたプロセスデータを選択し、選択したプロセスデータにもとづいて演出装置(可変表示装置9、ランプ・LED、スピーカ27等)を演出制御することにより左中右図柄の可変表示を開始する」と記載されている。 また、上記(サ)【0264】には「飾り図柄変動パターンを決定する際には、例えば、遊技状態が通常状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、・・・遊技状態が時短状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、を用いてもよい」と記載されている。 さらに、上記(ウ)【0048】には「特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している」と記載され、同【0049】には「通常、大当りとなるときには、可変表示装置9において予め定めた法則に従った表示、すなわち、例えば、「777」などの同一の図柄の組み合わせまたは、「三冠王」などの図柄の並びにより意味をなす組み合わせの飾り図柄を導出表示することで遊技者に当りであることを想起させている」と記載されている。 そうすると、上記(ウ)、(ク)、(サ)には、 演出制御用マイクロコンピュータ101は、 飾り図柄変動パターンを決定する際には、遊技状態が通常状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、遊技状態が時短状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、を用い、決定した変動パターンに応じたプロセスデータを選択し、選択したプロセスデータにもとづいて左中右図柄の可変表示を開始し、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とを同期させて、可変表示装置9において予め定めた法則に従った飾り図柄を導出表示することで遊技者に当りであることを想起させる ことが記載されているということができる。 (テ) 上記(コ)【0246】には「演出装置の制御態様(例えば、可変表示装置9に表示制御する演出画像等)が異なる複数のモード・・・具体的には、宇宙空間の演出が実行される宇宙モード、地上の演出が実行される陸モード、および海上の演出が実行される海モード、が用意され・・・プロセステーブルは、それぞれのモード毎に用意され、演出制御用マイクロコンピュータ101は、主基板31から変動パターンコマンドを受信したときに、現在のモードに応じたプロセステーブルのうち変動パターンに対応するプロセステーブルにもとづいて演出装置を制御する」と記載され、同【0247】には「遊技者が操作ボタン120を操作することにより複数のモードのうちいずれかを選択可能である」と記載され、同【0251】には「モード別に態様(例えば、背景画像、キャラクタ画像、飾り図柄の画像、ランプ・LEDの点灯態様、スピーカの出力音、など)が異なる演出が実行される」と記載されている。 また、上記(シ)【0312】には「遊技制御用マイクロコンピュータ60から客待ちデモ1指定コマンドを受信したことにもとづいて演出制御用マイクロコンピュータ101は、モード変更演出を実行する(図40(B))」と記載され、同【0314】には「演出制御用マイクロコンピュータ101は、モードを変更した場合には・・・変更したモードに応じたデータを使用するデータに設定することによりモードに応じた演出を実行可能にする」と記載されている。 さらに、上記(ソ)に示したとおり、図40には、飾り図柄の「変動停止」(同図(A))から、「一定時間経過」すると、「モード選択できます」「ボタンを押してください」(同図(B))と表示され、「モード選択」(同図(C))画面が表示され、「宇宙モード」(同図(D))、「陸モード」(同図(E))、「海モード」(同図(F))又は「オート」(同図(G))が選択可能であることが図示されている。 ここで、図40(B)に図示されている「モード選択できます」「ボタンを押してください」と表示された状態は、「客待ち」状態であることは明らかであって、そもそも飾り図柄の「変動停止」から「一定時間経過」して遊技が行われていない状態であるから、遊技状態が時短状態又は確変状態にされていることはないし、その後、図40(C)~(G)に図示されている「モード」の選択が行われた後も、時短状態又は確変状態ではなく通常状態で遊技が開始されることも自明である。 そうすると、上記(コ)、(シ)、(ソ)には 演出制御用マイクロコンピュータ101は、 客待ち状態において通常状態で遊技を開始するにあたり、遊技者が操作ボタン120を操作することにより「宇宙モード」、「陸モード」、「海モード」の複数のモードのうちいずれかを選択してモードを変更し、変更したモードに応じたデータを使用するデータに設定することによりモードに応じた飾り図柄の画像などによって演出を実行可能にする ことが記載されているということができる。 (ト) 上記(テ)に示したとおり、演出制御用マイクロコンピュータ101は、客待ち状態において通常状態で遊技を開始するにあたり、モードを変更し、モードに応じた演出を実行可能にしている。 また、上記(シ)【0318】には「演出制御用マイクロコンピュータ101は、大当り中演出を実行する」と記載され、上記(ス)【0336】には「モードに応じた大当り中演出を実行するため、遊技者に違和感を与えない」と記載されている。また、同【0339】には「図45に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ101は、・・・宇宙モード固有の態様で終了時演出を実行する」と記載され、同【0342】には「宇宙モード、陸モード、および海モードのそれぞれにて異なる態様で終了時演出が実行される。このように、モードに応じた終了時演出を実行するため、遊技者に違和感を与えない」と記載されている。 そうすると、上記(シ)、(ス)には、演出制御用マイクロコンピュータ101は、遊技者に違和感を与えないように、モードに応じた大当り中演出及び大当り終了時演出を実行することが記載されているといえる。 さらに、上記(セ)【0346】には「図46に示すように、大当り遊技状態を終了するときに時短大当りであることを報知した後(図46(A)・・・)、時短状態と同じ態様・・・で演出装置を制御する(図46(B))・・・「ロケットが宇宙へ行ったら確変!」を表示して演出結果に応じて時短状態を確変状態に昇格させるか否かの演出を実行することを報知する(図46(D))」と記載され、同【0349】には「図46には、宇宙モードにて実行される演出の一例を示したが、他のモードにて実行される演出の態様は宇宙モードにて実行される演出の態様とは異なる・・・モードに応じた演出を実行するため、遊技者に違和感を与えない」と記載されているなど、上記(セ)及び図46には、大当り遊技状態終了後の時短状態において、モードに応じた演出を行うことが記載されているといえる。 ここで、上記(セ)及び図46に示された演出の制御は、上記(セ)【0348】に「演出制御用マイクロコンピュータ101は、・・・ロケット打ち上げのタイミングをスピーカ27、可変表示装置9の表示などによりカウントダウンした後(図46(E))・・・ロケットの打ち上げが失敗した態様を表示する(図46(F’))。その後、演出制御用マイクロコンピュータ101は、可変表示装置9に「残念」を表示することにより確変大当りに昇格しない旨を報知する(図46(G’))」と記載されているなど、「演出制御用マイクロコンピュータ101」が実行しているといえる。 そうすると、上記(セ)には、演出制御用マイクロコンピュータ101は、遊技者に違和感を与えないように、大当り遊技状態終了後の時短状態における演出について、モードに応じた演出を実行することが記載されているといえる。 したがって、上記(シ)、(ス)、(セ)には、 演出制御用マイクロコンピュータ101は、 客待ち状態において通常状態で遊技を開始するにあたり、モードを変更し、モードに応じた演出を実行した場合に、 遊技者に違和感を与えないように、モードに応じた大当り中演出、大当り終了時演出及び大当り遊技状態終了後の時短状態における演出を実行する ことが記載されているということができる。 以上の検討から、刊行物1には、次の発明が記載されていると認められる(以下、「引用発明」という。a~k、nは引用発明を分説するため当審で付した。)。 「a 遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を行って大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し(認定事項(タ))、 b 特別図柄通常処理を行って大当り判定用乱数があらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定し(認定事項(タ))、 c 特別図柄の停止図柄が非確変図柄である場合および特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合には、15ラウンド大当り(15R大当り)にて大入賞口を開放する制御を開始し(認定事項(タ))、 d、g 15R大当り終了処理を行って遊技状態を遊技者にとって有利な状態である時短状態に移行させ、その後、時短回数カウンタが0であれば、時短フラグをリセットすることにより時短状態における制御を終了し、通常状態の制御を開始し(認定事項(チ))、 e 特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否か(15ラウンド大当りとするか否か、および2ラウンド大当りとするか否か)決定し、特別図柄変動処理を行って特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を行い、特別図柄停止処理を行って特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる(認定事項(タ)) 遊技制御用マイクロコンピュータ60と、 f 飾り図柄変動パターンを決定する際には、遊技状態が通常状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、遊技状態が時短状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、を用い、決定した変動パターンに応じたプロセスデータを選択し、選択したプロセスデータにもとづいて左中右図柄の可変表示を開始し、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とを同期させて、可変表示装置9において予め定めた法則に従った飾り図柄を導出表示することで遊技者に当りであることを想起させる 演出制御用マイクロコンピュータ101とを備え(認定事項(ツ))、 h、i 演出制御用マイクロコンピュータ101は、 客待ち状態において通常状態で遊技を開始するにあたり、遊技者が操作ボタン120を操作することにより「宇宙モード」、「陸モード」、「海モード」の複数のモードのうちいずれかを選択してモードを変更し、変更したモードに応じたデータを使用するデータに設定することによりモードに応じた飾り図柄の画像などによって演出を実行可能にし(認定事項(テ))、 RAMを含み(【0067】)、 j、k 客待ち状態において通常状態で遊技を開始するにあたり、モードを変更し、モードに応じた演出を実行する場合に、遊技者に違和感を与えないように、モードに応じた大当り中演出、大当り終了時演出及び大当り遊技状態終了後の時短状態における演出を実行する(認定事項(ト)) n パチンコ遊技機1(【0024】)。」 イ 刊行物2 当審で新たに引用する、本願の出願前に頒布された刊行物である特開2008-173357号公報(以下、「刊行物2」という。)には、次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。 (ア) 「【請求項7】 前記演出実行手段は、前記有利な遊技状態が終了して通常遊技状態が開始されたときは、前記有利な遊技状態において選択された演出モードを設定して、演出を実行することを特徴とする請求項5又は6記載の遊技台。」 (イ) 「【0017】 また、前記演出実行手段は、前記有利な遊技状態が終了して通常遊技状態が開始されたときは、前記有利な遊技状態において選択された演出モードを設定して、演出を実行することを特徴とする。これにより、有利な遊技状態が終了して通常遊技状態が開始されるときは、有利な遊技状態の演出モードを引き継いで演出を実行するので、演出モード選択の際に、遊技者が選択操作の煩わしさを感じることがない。」 (ウ) 「【0163】 <演出モード選択演出> 次に、スロットマシン100における演出モード選択演出について説明する。演出モード選択演出とは、所定の契機により、予め用意された複数の演出モードのいずれかを選択するための選択画面を所定の時間経過ごとにLCD10上に順次表示する演出であり、遊技者は所定の遊技操作を行うことによりいずれかの演出モードの選択を行うことができる。本実施形態では、通常遊技及びボーナス遊技(BB遊技、RB遊技)の双方の遊技状態において、演出モードの選択が可能となっている。ここで、演出モードは、例えば、演出の中心となるキャラクタ等に合わせて複数用意されており、遊技者の操作による選択又は自動的な選択により決定される。すなわち、キャラクタの相違により、遊技者はそれぞれの演出モードを認識できるようになっている。勿論、キャラクタ以外のものによって、各演出モードを認識可能としてもよい。本実施形態では、演出モード A(殿モード)、演出モード B(爺モード)、演出モードC (姫モード)の3種類が存在するが、これに限定されるものではなく、演出モード は2種類でもよく、また、4種類以上であってもよい。 ・・・ 【0165】 ・・・ボーナスに入賞すると、自動的に演出モード選択演出が実行されるので、メダル投入ボタン133を操作することにより、ボーナス中の所望の演出モードを選択することが可能となっている。 ・・・ 【0167】 図26は、ボーナス入賞時における演出モード選択演出の初期表示画面を説明する図である。本実施形態では、現在、設定されている演出モード、すなわち、通常遊技において設定されていた演出モードと同一の演出モードを初期表示するようにしている。例えば、通常遊技において設定されていた演出モードが演出モードA(殿モード)であるときは、演出モードA(殿モード)、通常遊技において設定されていた演出モードが演出モードB(爺モード)であるときは、演出モードB(爺モード)、通常遊技において設定されていた演出モードが演出モードC(姫モード)であるときは、演出モードC(姫モード)をそれぞれ初期表示するようにしている。これは、通常遊技からボーナス遊技に移行したときに、ボーナス遊技中の演出モードを自動的に選択するよう選択演出が実施されるため、通常遊技中に遊技者の意思によって選択された演出モードを引き継いでボーナス遊技中の選択演出の初期画面とすることで、遊技者の選択操作、意思を反映することができるものである。これにより、遊技者は、ボーナス遊技中の演出モードを選択する際に、簡単かつ迅速に所望の演出モードを選択することが可能である。 【0168】 また、図27は、ボーナス遊技が終了して、通常遊技が開始されるとき、通常遊技において設定される演出モードを説明する図である。本実施形態では、現在、設定されている演出モード、すなわち、ボーナス遊技中に設定されていた演出モードと同一の演出モードを設定するようになっている。例えば、ボーナス遊技において設定されていた演出モードが演出モードA(殿モード)であるときは、演出モードA(殿モード)、ボーナス遊技において設定されていた演出モードが演出モードB(爺モード)であるときは、演出モードB(爺モード)、ボーナス遊技において設定されていた演出モードが演出モードC(姫モード)であるときは、演出モードC(姫モード)をそれぞれ、通常遊技においても設定する。これは、ボーナス遊技から通常遊技に移行したときには、遊技者は、ボーナス遊技中の演出モードを引き継いで通常遊技中の演出モードとするのが一般的であるので、このような演出モード設定としたものである。・・・」 (エ) 「【0272】 <パチンコ> さらには、上記実施形態においてはメダルを用いるスロットマシンに対して本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いるパチンコ遊技機や遊技球を用いたスロットマシンにも適用できるものである。すなわち、演出モードの設定操作を遊技者の意思により行う場合には、現在、設定されている演出モードと異なる演出モードを設定し、また、所定の条件が成立してパチンコ遊技機が自動的に演出モードの設定を行う場合には、現在、設定されている演出モードと同一の演出モードを設定するようなパチンコ遊技機であってもよい。」 (3) 対比 本願補正発明と引用発明とを対比する(対比の見出しとしての(a)~(k)、(n)は引用発明の分説構成と対応させた。)。 (a) 引用発明における「遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生」したこと、「大当り判定用乱数等の各乱数の値」、「抽出」することは、それぞれ、本願補正発明における「始動条件が成立」したこと、「取得情報」、「取得」することに相当する。 そうすると、引用発明における「遊技制御用マイクロコンピュータ60」は、「遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を行って大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出」するのであるから、本願補正発明の「始動条件が成立すると、取得情報を取得する」手段、つまり構成Aの「取得手段」に相当する手段を備えているといえる。 (b) 引用発明の「大当り判定用乱数」は、本願補正発明の「前記取得手段によって取得された取得情報」に相当する。 また、引用発明において「大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とする」ということは、大当り遊技を実行すること、つまり本願補正発明において「遊技者にとって有利な特別遊技を実行する」ことに相当するといえる。 さらに、引用発明において「大当り判定用乱数があらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定」するということは、大当り判定用乱数に基づいて、大当りとするか否かを判定しているといえる。 そうすると、引用発明における「遊技制御用マイクロコンピュータ60」は、「大当り判定用乱数があらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定」するのであるから、本願補正発明の「前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する」手段、つまり構成Bの「特別遊技判定手段」に相当する手段を備えているといえる。 (c) 引用発明において「特別図柄の停止図柄が非確変図柄である場合および特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合には、15ラウンド大当り(15R大当り)にて大入賞口を開放する制御を開始」するということは、上記(b)に示した「大当り判定値と一致したら大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定」する判定の結果が、「15ラウンド大当り」であった場合のことであるといえるから、本願補正発明において「特別遊技判定手段によって特別遊技を実行すると判定された場合」のことであるといえる。 また、引用発明において「15ラウンド大当り(15R大当り)にて大入賞口を開放する制御を開始」するということは、「15ラウンド大当り」又は「2ラウンド大当り」という複数の特別遊技のうち「15ラウンド大当り」という1つの特別遊技を実行しているといえる。 そうすると、引用発明における「遊技制御用マイクロコンピュータ60」は、「特別図柄の停止図柄が非確変図柄である場合および特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合には、15ラウンド大当り(15R大当り)にて大入賞口を開放する制御を開始」するのであるから、本願補正発明の「前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、複数の特別遊技のうち1つの特別遊技を実行する」手段、つまり構成Cの「特別遊技実行手段」に相当する手段を備えているといえる。 (d)(g) 引用発明における「通常状態」、「遊技者にとって有利な状態である時短状態」は、それぞれ、本願補正発明における「第1遊技状態」、「前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態」に相当する。 また、引用発明において「15R大当り終了処理を行って・・・時短状態に移行させ」るということは、上記(c)に示した「15ラウンド大当り」又は「2ラウンド大当り」という複数の特別遊技のうち、「15ラウンド大当り」という「所定の特別遊技」が行われると、「時短状態」に移行する、つまり「第2遊技状態」に制御しているといえる。 さらに、引用発明において「時短回数カウンタが0であれば、時短フラグをリセットすることにより時短状態における制御を終了し、通常状態の制御を開始する」ということは、時短回数カウンタが0となり時短フラグがリセットされるという、時短状態における制御を終了する「所定条件」が「成立」すると、「通常状態」、つまり「第1遊技状態」の制御を開始しているといえる。 そうすると、引用発明における「遊技制御用マイクロコンピュータ60」は、「15R大当り終了処理を行って遊技状態を遊技者にとって有利な状態である時短状態に移行させ、その後、時短回数カウンタが0であれば、時短フラグをリセットすることにより時短状態における制御を終了し、通常状態の制御を開始」するのであるから、本願補正発明の「第1遊技状態または前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に制御可能」であって「前記複数の特別遊技のうち所定の特別遊技が行われると、前記第2遊技状態に制御し、当該第2遊技状態に制御されているときに所定条件が成立すると前記第1遊技状態に制御」する手段、つまり構成D、Gの「遊技状態制御手段」に相当する手段を備えているといえる。 (e) 引用発明の「特別図柄表示器8」、「特別図柄」、「可変表示」は、それぞれ、本願補正発明の「図柄表示手段」、「図柄」、「変動表示」に相当する。 また、引用発明において「特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を行」うこと、「特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる」ことは、それぞれ、本願補正発明において「図柄表示手段に図柄を変動表示させ」ること、「図柄を停止表示させる」ことに相当する。 そして、引用発明において「特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否か(15ラウンド大当りとするか否か、および2ラウンド大当りとするか否か)決定」することは、上記(b)に示した「大当り判定値と一致したら大当り(15ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定」する判定が行われたことに伴って行われる、つまり特別遊技判定手段による判定が行われたことに伴って行われるといえる。 そうすると、引用発明における「遊技制御用マイクロコンピュータ60」は、「特別図柄の可変表示の結果を大当りとするか否か(15ラウンド大当りとするか否か、および2ラウンド大当りとするか否か)決定し」、「特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を行い」、「特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる」のであるから、本願補正発明の「前記特別遊技判定手段による判定が行われると、図柄表示手段に図柄を変動表示させた後に前記特別遊技判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる」手段、つまり構成Eの「図柄表示制御手段」に相当する手段を備えているといえる。 (f) 引用発明における「遊技状態が通常状態であるとき」、「遊技状態が時短状態であるとき」は、それぞれ、本願補正発明における「前記第1遊技状態に制御されているとき」、「前記第2遊技状態に制御されているとき」に相当する。 そして、引用発明において「遊技状態が通常状態であるときに使用される変動パターンテーブル」を用いるということは、通常状態であるときに、通常状態用のテーブルで規定された所定の変動パターンで飾り図柄の可変表示による演出が行われることは明らかである。そうすると、引用発明では「通常」状態における「演出」について、当該通常状態用の変動パターンテーブルに基づく所定の変動パターンによる態様(「モード」)に設定している、つまり「通常演出モード」に設定しているといえる。 同様に、引用発明において「遊技状態が時短状態であるときに使用される変動パターンテーブル」を用いるということは、時短状態であるときに、時短状態用のテーブルで規定された所定の変動パターンで飾り図柄の可変表示による演出が行われることは明らかである。そうすると、引用発明では時短という「特定」状態における「演出」について、当該時短状態用の変動パターンテーブルに基づく所定の変動パターンによる態様(「モード」)に設定している、つまり「特定演出モード」に設定しているといえる。 また、引用発明において「可変表示装置9における飾り図柄の可変表示」は、「特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示」と同期しているから、特別図柄の「変動表示に伴って」行われているといえるし、「予め定めた法則に従った飾り図柄を導出表示することで遊技者に当りであることを想起させる」のであるから、「判定結果を示唆する判定報知演出」を行っているといえる。 そうすると、引用発明における「演出制御用マイクロコンピュータ101」は、「飾り図柄変動パターンを決定する際には、遊技状態が通常状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、遊技状態が時短状態であるときに使用される変動パターンテーブルと、を用い、決定した変動パターンに応じたプロセスデータを選択し、選択したプロセスデータにもとづいて左中右図柄の可変表示を開始し、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とを同期させて、可変表示装置9において予め定めた法則に従った飾り図柄を導出表示することで遊技者に当りであることを想起させる」のであるから、本願補正発明の「前記第1遊技状態に制御されているときに通常演出モードに設定するとともに、前記第2遊技状態に制御されているときに特定演出モードに設定し、当該設定された演出モードで前記図柄の変動表示に伴って前記判定結果を示唆する判定報知演出を行う」手段、つまり構成Fの「演出制御手段」に相当する手段を備えているといえる。 (h) 引用発明において「通常状態で遊技を開始する」ということは、通常状態で飾り図柄の可変表示による演出が行われることは明らかであって、「前記通常演出モードで前記判定報知演出」が行われるといえる。 また、引用発明において「通常状態で遊技を開始するにあたり、遊技者が操作ボタン120を操作することにより「宇宙モード」、「陸モード」、「海モード」の複数のモードのうちいずれかを選択」するということは、通常状態での遊技について、少なくとも「宇宙モード」または「陸モード」を選択することによって、選択されたモードに応じた飾り図柄の画像などで飾り図柄の可変表示による演出が行われることは明らかであって、当該通常状態における「宇宙モード」、「陸モード」は、それぞれ、「第1通常演出モード」、「第2通常演出モード」に相当する(なお、ここで「宇宙モード」と「陸モード」は対比の便宜上、刊行物1の記載順に2つ選んだのみであって、いずれかが「海モード」であっても良い。)。 そうすると、引用発明における「演出制御用マイクロコンピュータ101」は、「客待ち状態において通常状態で遊技を開始するにあたり、遊技者が操作ボタン120を操作することにより「宇宙モード」、「陸モード」、「海モード」の複数のモードのうちいずれかを選択してモードを変更し、変更したモードに応じたデータを使用するデータに設定することによりモードに応じた飾り図柄の画像などによって演出を実行可能に」するのであるから、本願補正発明の「前記通常演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、少なくとも第1通常演出モードまたは第2通常演出モードを選択することによって判定報知演出態様を設定する」手段、つまり構成Hの「設定手段」に相当する手段を備えているといえる。 (i) 引用発明において「演出制御用マイクロコンピュータ101」は、「複数のモードのうちいずれかを選択してモードを変更し、変更したモードに応じたデータを使用するデータに設定することによりモードに応じた飾り図柄の画像などによって演出を実行可能に」するのであるから、当該設定に係る情報を、演出を実行する場合などに利用できるように、「RAM」などの何らかの記憶手段で記憶していることは自明である。 そうすると、引用発明における「演出制御用マイクロコンピュータ101」は、本願補正発明の「前記設定手段によって設定された設定情報を記憶する」手段、つまり構成Iの「設定情報記憶手段」に相当する手段を備えていることは自明である。 (j) 引用発明(構成d、g)は、「15R大当り終了処理を行って・・・時短状態に移行させ」るものであるところ、当該「15R大当り」は、上記(d)(g)に示したとおり本願補正発明の「所定の特別遊技」に相当する。また、引用発明において「時短状態」における飾り図柄の可変表示による演出は、上記(f)に示したとおり「特定演出モード」に設定されて行われるといえる。 そうすると、引用発明は、本願補正発明の「前記所定の特別遊技が行われたことに伴って前記特定演出モードで前記判定報知演出を行う」場合を含んでいるといえる。 また、引用発明において「客待ち状態において通常状態で遊技を開始するにあたり、モードを変更し、モードに応じた演出を実行する」ということは、「15R大当り」、つまり「所定の特別遊技」が行われる前にモードの変更が行われていることは明らかである。 さらに、引用発明において「モードを変更し、モードに応じた演出を実行する場合に、遊技者に違和感を与えないように、モードに応じた・・・大当り遊技状態終了後の時短状態における演出を実行」するということは、上記(h)に示した通常状態における「宇宙モード」、つまり「第1通常演出モード」が設定された後に、大当り遊技状態終了後の時短状態における演出を実行するときにも、遊技者に違和感を与えないようにモードの変更を行うことなく、「宇宙モード」に応じた演出を実行するといえる。そして、当該時短状態における「宇宙モード」と、通常状態における「宇宙モード」の演出態様は、いずれも「宇宙モード」であるから、「少なくとも一部が共通する」ことは自明である。 そうすると、当該時短状態における「宇宙モード」は、本願補正発明の「第1特定演出モード」に相当する。また、このことは「宇宙モード」を「陸モード」に置き換えても同様であるから、当該時短状態における「陸モード」は、本願補正発明の「第2特定演出モード」に相当する。 ここで、引用発明において、モードの設定に係る情報を、演出を実行する場合などに利用できるように何らかの「設定情報記憶手段」に記憶することは、上記(i)に示したとおり自明であるし、当該「設定情報記憶手段」に記憶された情報に基づいて、実際のモードの設定や演出の実行が行われることも自明である。 そうすると、引用発明における「演出制御用マイクロコンピュータ101」は、「客待ち状態において通常状態で遊技を開始するにあたり、モードを変更し、モードに応じた演出を実行する場合に、遊技者に違和感を与えないように、モードに応じた大当り中演出、大当り終了時演出及び大当り遊技状態終了後の時短状態における演出を実行」するのであるから、本願補正発明の「前記所定の特別遊技が行われたことに伴って前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、当該所定の特別遊技が行われる前に前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報に基づいて、前記第1通常演出モードが設定されている場合には前記第1通常演出モードに対応するとともに前記第1通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第1特定演出モードに設定する一方、前記第2通常演出モードが設定されている場合には前記第2通常演出モードに対応するとともに前記第2通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第2特定演出モードに設定」する手段、つまり構成Jに相当する手段を備えているといえる。 (k) 引用発明(構成d、g)は「15R大当り終了処理を行って・・・時短状態に移行させ、その後・・・時短状態における制御を終了し、通常状態の制御を開始する」ものであるところ、当該「時短状態」における飾り図柄の可変表示による演出は、上記(f)に示したとおり「特定演出モード」に設定されて行われるといえる。また、引用発明は、上記(d)(g)に示したとおり時短状態における制御を終了する「所定条件」が「成立」すると、「通常状態」の制御を開始しているといえるし、当該「通常状態」における飾り図柄の可変表示による演出は、上記(f)に示したとおり「通常演出モード」に設定されて行われるといえる。 そして、引用発明は「遊技者に違和感を与えないように」することを目的としており、遊技者が意図しないモード変更を防止しているといえるし、引用発明は客待ち状態でモード変更を行うものであり、刊行物1をみても時短状態における制御を終了するときにモードを変更するとの記載はない。 そうすると、引用発明において「時短状態における制御を終了し、通常状態の制御を開始する」ときには、モードが時短状態のときと共通しないものに自動的に設定されることはなく、時短状態において「宇宙モード」、つまり「第1特定演出モード」に設定されていたのであれば、通常状態においても「宇宙モード」、つまり「第1通常演出モード」に設定されることは明らかである。また、このことは「宇宙モード」を「陸モード」に置き換えても同様である。 そうすると、引用発明における「演出制御用マイクロコンピュータ101」は、「客待ち状態において通常状態で遊技を開始するにあたり、モードを変更し、モードに応じた演出を実行する場合に、遊技者に違和感を与えないように、モードに応じた大当り中演出、大当り終了時演出及び大当り遊技状態終了後の時短状態における演出を実行する」のであるから、本願補正発明の「前記第1特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードを設定する一方、前記第2特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定」する手段、つまり構成Kに相当する手段を備えているといえる。 (n) 引用発明の「パチンコ遊技機」は、本願補正発明の「遊技機」に相当する。 以上の検討より、本願補正発明と引用発明とは、 「A 始動条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、 B 前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段と、 C 前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、複数の特別遊技のうち1つの特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、 D 第1遊技状態または前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、 E 前記特別遊技判定手段による判定が行われると、図柄表示手段に図柄を変動表示させた後に前記特別遊技判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、 F 前記第1遊技状態に制御されているときに通常演出モードに設定するとともに、前記第2遊技状態に制御されているときに特定演出モードに設定し、当該設定された演出モードで前記図柄の変動表示に伴って前記判定結果を示唆する判定報知演出を行う演出制御手段とを備え、 G 前記遊技状態制御手段は、前記複数の特別遊技のうち所定の特別遊技が行われると、前記第2遊技状態に制御し、当該第2遊技状態に制御されているときに所定条件が成立すると前記第1遊技状態に制御し、 H 前記演出制御手段は、 前記通常演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、少なくとも第1通常演出モードまたは第2通常演出モードを選択することによって判定報知演出態様を設定する設定手段と、 I  前記設定手段によって設定された設定情報を記憶する設定情報記憶手段とを含み、 J 前記設定手段は、 前記所定の特別遊技が行われたことに伴って前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、当該所定の特別遊技が行われる前に前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報に基づいて、前記第1通常演出モードが設定されている場合には前記第1通常演出モードに対応するとともに前記第1通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第1特定演出モードに設定する一方、前記第2通常演出モードが設定されている場合には前記第2通常演出モードに対応するとともに前記第2通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第2特定演出モードに設定し、 K  前記第1特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードを設定する一方、前記第2特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定する N 遊技機。」 の点で一致し、以下の点で相違する。 [相違点]:「設定手段」に関して、本願補正発明では「前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第1特定演出モードから前記第2特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定し、前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第2特定演出モードから前記第1特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードに設定する」のに対し、引用発明ではそのような設定を行っていない点。(L、M) (4) 判断 ア 相違点について 刊行物2には、上記「(2) イ (ア)」に示した【請求項7】に「有利な遊技状態が終了して通常遊技状態が開始されたときは、前記有利な遊技状態において選択された演出モードを設定して、演出を実行する」と記載され、同(ウ)【0163】に「遊技者は所定の遊技操作を行うことによりいずれかの演出モードの選択を行うことができ・・・ボーナス遊技(BB遊技、RB遊技)・・・の遊技状態において、演出モードの選択が可能となっている・・・演出モードは、例えば、演出の中心となるキャラクタ等に合わせて複数用意されており、遊技者の操作による選択又は自動的な選択により決定される」と記載され、同(ウ)【0165】に「ボーナスに入賞すると、自動的に演出モード選択演出が実行されるので、メダル投入ボタン133を操作することにより、ボーナス中の所望の演出モードを選択することが可能となっている」と記載されている。また、同(ウ)【0167】に「ボーナス入賞時における演出モード選択演出」について「通常遊技において設定されていた演出モードと同一の演出モードを初期表示する・・・例えば、通常遊技において設定されていた演出モードが演出モードA(殿モード)であるときは、演出モードA(殿モード)、・・・演出モードB(爺モード)であるときは、演出モードB(爺モード)、・・・演出モードC(姫モード)であるときは、演出モードC(姫モード)をそれぞれ初期表示する」と記載され、同(ウ)【0168】に「ボーナス遊技が終了して、通常遊技が開始されるとき・・・現在、設定されている演出モード、すなわち、ボーナス遊技中に設定されていた演出モードと同一の演出モードを設定する・・・例えば、ボーナス遊技において設定されていた演出モードが演出モードA(殿モード)であるときは、演出モードA(殿モード)、ボーナス遊技において設定されていた演出モードが演出モードB(爺モード)であるときは、演出モードB(爺モード)、ボーナス遊技において設定されていた演出モードが演出モードC(姫モード)であるときは、演出モードC(姫モード)をそれぞれ、通常遊技においても設定する」と記載されている。 ここで、刊行物2に記載された事項においては、「ボーナスに入賞する」ことで「有利な遊技状態」になることは明らかであるし、「ボーナス遊技」が「有利な遊技状態」の遊技であることも明らかである。 また、刊行物2には、同(エ)【0272】に「本発明は・・・遊技球を用いるパチンコ遊技機・・・にも適用できる」と記載されている。 そうすると、刊行物2には、パチンコ遊技機において、有利な遊技状態になると自動的に演出モードを選択することが可能となり、それまでに設定されていた演出モードが初期表示された後、遊技者は所定の遊技操作を行うことにより、複数の演出モードからいずれかの演出モードの選択を行うことができ、当該有利な遊技状態が終了して通常遊技状態が開始されたときは、当該有利な遊技状態において選択された演出モードを設定して、演出を実行することが記載されているといえる。 そして、引用発明と刊行物2に記載された事項とは、パチンコ遊技機において、遊技者が所定の操作を行うことによって複数の演出モードからいずれかの演出モードを選択、設定することが可能である点、及び、演出モードを設定した後に遊技状態が変わっても当該演出モードを引き継ぐ点で共通するものである。 よって、引用発明において「時短状態」という有利な遊技状態に移行した際に、刊行物2に記載された事項を適用し、それまでに設定されていた演出モードを初期表示した後、遊技者が所定の遊技操作を行うことにより、複数の演出モードからいずれかの演出モードを選択することを可能とし、当該有利な遊技状態が終了して通常遊技状態が開始されたときは、当該有利な遊技状態において選択された演出モードを設定して演出を実行するようにすることで、例えば、時短状態において「宇宙モード」(第1特定演出モード)から「陸モード」(第2特定演出モード)に変更された場合、時短状態が終了すると通常状態において「陸モード」(第2通常出モード)に設定するなど(当該「宇宙モード」と「陸モード」を置き換えるなどしても同じことがいえる)して、上記相違点に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者であれば容易になし得たことである。 イ 請求人の主張及び本願補正発明が奏する効果について (ア) 本願補正発明(注:審判請求書では「本願発明」と記載されている。)について、請求人は、審判請求書((3)b)において「補正後の本願請求項1に係る発明は、・・・判定報知演出態様を設定することによって、遊技の興趣性の向上が可能となります。また、・・・通常演出モードにおける演出モードの設定は、所定の特別遊技後に行われる特定演出モードにも引き継がれることになり、特別遊技(例えば、大当たり遊技)を跨ぐ場合であっても演出モードの設定が以降の判定報知演出において有効に作用します。また、・・・第1遊技状態において設定された通常演出モードの判定報知演出態様が、所定の特別遊技を跨いだ後に再び到来する第1遊技状態における通常演出モードの判定報知演出にも引き継がれることになります。これによって、所定の特別遊技が行われた後の第2遊技状態および第1遊技状態にも当該特別遊技前の判定報知演出態様の設定を引き継ぐことが可能となるため、所定の特別遊技後も一度設定された判定報知演出態様の状態が戻ることなく判定報知演出態様を継続して利用することが可能となります。さらに、・・・第2遊技状態において設定された特定演出モードの判定報知演出態様も、所定条件成立によって到来する第1遊技状態における通常演出モードの判定報知演出に引き継がれることになります。これによって、所定の特別遊技が行われた後の第2遊技状態において変更された演出モードの設定も第1遊技状態に引き継ぐことが可能となるため、所定条件の成立によって一度設定された判定報知演出態様の状態が戻ることなく判定報知演出態様を継続して利用することが可能となります」と主張する。 しかしながら、請求人が主張する「通常演出モードにおける演出モードの設定は、所定の特別遊技後に行われる特定演出モードにも引き継がれる」構成は、本願補正発明の構成Jに対応する構成であって、上記「(3) (j)」に示したとおり、引用発明においても備えられている。 また、請求人が主張する「第1遊技状態において設定された通常演出モードの判定報知演出態様が、所定の特別遊技を跨いだ後に再び到来する第1遊技状態における通常演出モードの判定報知演出にも引き継がれる」構成は、本願補正発明の構成J、Kに対応する構成であって、上記「(3) (j)、(k)」に示したとおり、引用発明においても備えられている。 さらに、請求人が主張する「第2遊技状態において設定された特定演出モードの判定報知演出態様も、所定条件成立によって到来する第1遊技状態における通常演出モードの判定報知演出に引き継がれる」構成は、本願補正発明の構成K~Mに対応する構成であって、構成Kについては上記「(3) (k)」に示したとおり、引用発明においても備えられているし、構成L、Mについては上記(3)で示した相違点に係る構成であって、上記アで検討したとおり、引用発明において刊行物2に記載された事項を適用することで、当業者であれば容易になし得たものである。 (イ) 刊行物1(注:審判請求書では「引用文献1」と記載されている。)について、請求人は、審判請求書((3)b)において「・・・審査官殿は、確変状態や時短状態が開始/終了するときにモードの選択や変更を可能とすることが引用文献1に記載も示唆もされていないために、確変状態や時短状態が開始/終了しても現在のモードが引き継がれることは明らかであるとしており、記載も示唆もされていない事項からある現象が生じることが明らかであるとされています。しかしながら、引用文献1において、ある事項が記載も示唆もされていない理由につきましては、一般的に考えましても様々な理由があり、記載も示唆もされていない文献からそれらの理由を限定することは不可能です。・・・引用文献1には、確変状態や時短状態が開始/終了するときにモードの選択又は変更が不要であることや当該不要にするための構成が何ら開示も示唆もしていないわけですから、引用文献1を見た当業者が当該モード変更を不要にする手段に想到することは不可能です。また、引用文献1を見た当業者は、モード変更操作が再度必要になるという課題さえ、引用文献1から示唆されることもありませんので、その面でも引用文献1から本願発明の特徴に想到することはあり得ません。そもそも引用文献1に何ら開示も示唆もされていない事項から本願発明の特徴に容易に想到するということ自体が、本願を見た上での後付けの考え方であることは明らかです」、「平成28年2月12日付け意見書でも述べておりますように、・・・引用文献1には、演出モードを選択した後に大当たり遊技が行われた場合、その後の通常遊技状態における演出において当該演出モードがどのようになるのか何ら開示されておらず、大当たり遊技後に同じ演出モードで遊技を継続したい場合は、遊技者が再度操作ボタンを押下操作することによって演出モードを再選択する必要があると思料致します・・・」と主張する。 しかしながら、請求人が主張する上記「確変状態や時短状態が開始/終了しても現在のモードが引き継がれる」構成が刊行物1に記載又は示唆されているか否かという点は、本願補正発明における構成Kが、刊行物1に記載又は示唆されているか否か又は引用発明において備えられているか否かということであるが、この点は、上記「(3) (k)」に示したとおり、引用発明においても備えられているといえる。 (ウ) また、請求人は、審判請求書((3)b)において「また、引用文献1には、確変状態や時短状態が開始/終了するときにモードの選択や変更を可能とすることが記載されていないだけであって、当該モードを引き継ぐための構成が何ら開示も示唆もされていません。一方、本願発明では、選択されているモードを示す選択演出モードデータがRAM133に設定され、大当たり遊技後の時短遊技状態では、大当たり遊技開始前にRAM133に設定されている選択演出モードデータに基づいて、変動演出パターンが設定されます。このような構成は、補正後の本願請求項1における設定情報記憶手段によって既に明確になっています。このようなモードを引き継ぐための構成につきましても、引用文献1から容易に想到することは不可能であります」と主張する。 しかしながら、請求人が主張する「モードを引き継ぐための構成」、具体的には「大当たり遊技開始前にRAM133に設定されている選択演出モードデータに基づいて、変動演出パターンが設定され」る構成は、本願補正発明における構成I及び構成Jにおける「所定の特別遊技が行われる前に前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報に基づいて」演出モードを設定することに対応する構成であって、上記「(3) (i)、(j)」に示したとおり、引用発明においても備えられているといえる。 (エ) さらに、請求人は、審判請求書((3)b)において「また、本願発明では、大当たり遊技等の所定の特別遊技後に移行される第2遊技状態において演出モードが変更された場合も、所定条件成立によって移行される第1遊技状態での通常演出モードにも当該変更後の演出モードが引き継がれる特徴がありますが、当然ながらこのような演出モードの変更があった場合に、演出モードがどのように引き継がれるかについても、引用文献1には何ら開示も示唆もされていません」と主張する。 しかしながら、請求人が主張する「大当たり遊技等の所定の特別遊技後に移行される第2遊技状態において演出モードが変更された場合も、所定条件成立によって移行される第1遊技状態での通常演出モードにも当該変更後の演出モードが引き継がれる」構成は、本願補正発明の構成L、Mに対応する構成であって上記(3)で示した相違点に係る構成であり、上記アで検討したとおり、引用発明において刊行物2に記載された事項を適用することで、当業者であれば容易になし得たものである。 また、上記相違点によって本願補正発明が奏する効果は、当業者が引用発明及び刊行物2に記載された事項から予測し得る程度のものであって、格別のものではない。 したがって、請求人の主張は採用することができない。 (5) まとめ 以上のように、本願補正発明は、当業者が引用発明及び刊行物2に記載された事項に基づいて容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 4 補正却下の決定についてのむすび 上記3より、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明は、平成28年2月12日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載されたとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は次のとおりである(A~K、Nは本願発明を分説するため当審で付した。)。 「【請求項1】 A 始動条件が成立すると、取得情報を取得する取得手段と、 B 前記取得手段によって取得された取得情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する特別遊技判定手段と、 C 前記特別遊技判定手段によって前記特別遊技を実行すると判定された場合に、複数の特別遊技のうち1つの特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、 D 第1遊技状態または前記第1遊技状態よりも遊技者に有利な第2遊技状態に制御可能な遊技状態制御手段と、 E 前記特別遊技判定手段による判定が行われると、図柄表示手段に図柄を変動表示させた後に前記特別遊技判定手段の判定結果を示す図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、 F 前記第1遊技状態に制御されているときに通常演出モードに設定するとともに、前記第2遊技状態に制御されているときに特定演出モードに設定し、当該設定された演出モードで前記図柄の変動表示に伴って前記判定結果を示唆する判定報知演出を行う演出制御手段とを備え、 G 前記遊技状態制御手段は、前記複数の特別遊技のうち所定の特別遊技が行われると、前記第2遊技状態に制御し、当該第2遊技状態に制御されているときに所定条件が成立すると前記第1遊技状態に制御し、 H 前記演出制御手段は、 前記通常演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、少なくとも第1通常演出モードまたは第2通常演出モードを選択することによって判定報知演出態様を設定する設定手段と、 I  前記設定手段によって設定された設定情報を記憶する設定情報記憶手段とを含み、 J 前記設定手段は、 前記所定の特別遊技が行われたことに伴って前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、当該所定の特別遊技が行われる前に前記設定情報記憶手段に記憶された設定情報に基づいて、前記第1通常演出モードが設定されている場合には前記第1通常演出モードに対応するとともに前記第1通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第1特定演出モードに設定する一方、前記第2通常演出モードが設定されている場合には前記第2通常演出モードに対応するとともに前記第2通常演出モードの前記判定報知演出態様と少なくとも一部が共通する前記判定報知演出態様で前記判定報知演出を行う第2特定演出モードに設定し、 K  前記第1特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードを設定する一方、前記第2特定演出モードに設定されているときに前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定する、 N 遊技機。」 2 刊行物に記載された事項 刊行物1の記載事項、図示内容、認定事項及び刊行物1に記載された発明(引用発明)については、上記「第2 3 (2) ア」に示したとおりである。 3 対比、判断 本願発明は、「設定手段」に関して、本願補正発明から「前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第1特定演出モードから前記第2特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第2通常演出モードに設定し、前記特定演出モードで前記判定報知演出を行うにあたり、前記第2特定演出モードから前記第1特定演出モードに変更された場合、前記所定条件が成立すると前記第1通常演出モードに設定する」という事項(本願補正発明の構成L、M)、つまり上記相違点に係る事項を実質的に省いたものである。 しかしながら、引用発明は、上記「第2 3 (3)」に示したとおり、上記相違点に係る事項を実質的に省いたものである。 したがって、本願発明は、刊行物1に記載された発明であるか、又は、当業者が刊行物1に記載された発明に基づいて容易に発明をすることができたものである。 4 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第1項第3号に該当し又は同条第2項の規定により、特許を受けることができない。 したがって、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-017693

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