特許拒絶査定不服審判
2016-017115
遊技機
- 審判番号
- 2016-017115
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2014-087233外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年11月16日
- 審決日
- 2017年06月05日
- 公報発行日
- 2017年09月29日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- P18 .113-Z (A63F) / P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条1項3号特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第6項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2014- 87233「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成27年11月19日出願公開、特開2015-205025〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成26年4月21日の出願であって、平成27年6月4日付けで拒絶の理由が通知され、これに対し平成27年7月17日付けで手続補正がなされたが、さらに、同年12月25日付けで拒絶の理由が通知され、平成28年3月3日に手続補正がなされたところ、同年8月5日付け(発送日:8月16日)で補正却下の決定とともに拒絶査定がなされ、これに対して、同年11月16日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正(以下、「本件補正」という。)がなされたものである。
第2 本件補正についての補正却下の決定
[補正却下の決定の結論]
本件補正を却下する。
[理由]
1.本件補正の概要
本件補正は特許請求の範囲の請求項1の記載を含む補正であり、平成27年7月17日付けの手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項1の記載はそれぞれ、以下のとおりである(下線部は、補正箇所を示す。)。
(補正前:平成27年7月17日付け手続補正)
「【請求項1】
遊技に係わる画像を表示可能な表示装置と、
遊技者により操作可能な操作手段と、
前記表示装置に表示する画像に対応した項目を含む選択画面を表示する制御を行う選択画面表示制御手段と、
前記操作手段による操作によって前記選択画面に含まれる項目を選択させる選択手段と、
前記選択手段によって選択された項目に基づく画像を前記表示装置に表示する制御を行う画像表示制御手段と、を備え、
前記項目には、選択可能な態様で表示される選択可能項目と、選択不能な態様で表示される選択不能項目と、が含まれ、
前記選択手段は、前記選択可能項目を選択可能に制御する一方、前記選択不能項目を選択不能に制御し、
前記選択画面表示制御手段は、所定条件が成立した以降に、前記選択不能項目を前記選択可能項目とすることにより、選択可能な項目を増やすように制御することを特徴とする遊技機。」
(補正後:本件補正である平成28年11月16日付け手続補正)
「【請求項1】
始動条件の成立に伴って図柄を変動表示させる図柄変動表示手段と、
遊技に係わる画像を表示可能な表示装置と、
遊技者により操作可能な操作手段と、
前記図柄が変動表示されていないときに、前記操作手段による操作によって、前記表示装置に表示する画像に対応した項目を含む選択画面を表示する制御を行う選択画面表示制御手段と、
前記操作手段による操作によって前記選択画面に含まれる項目を選択させる選択手段と、
前記選択手段によって選択された項目に基づく画像を前記表示装置に表示する制御を行う画像表示制御手段と、を備え、
前記項目には、選択可能な態様で表示される選択可能項目と、選択不能な態様で表示される選択不能項目と、が含まれ、
前記選択手段は、前記選択可能項目を選択可能に制御する一方、前記選択不能項目を選択不能に制御し、
前記選択画面表示制御手段は、所定条件が成立した以降に、前記選択不能項目を前記選択可能項目とすることにより、選択可能な項目を増加させるように制御し、
前記選択不能項目から前記選択可能項目とされた項目は、前記所定条件が成立した以降は選択可能な状態に維持されることを特徴とする遊技機。」
2.補正の適否
(1)補正後の請求項1は、補正前の請求項1に記載された発明特定事項である「遊技機」について、「始動条件の成立に伴って図柄を変動表示させる図柄変動表示手段」を備えることを特定し、同「選択画面表示手段」について、「図柄が変動表示されていないときに、操作手段による操作によって」選択画面を表示する制御を行うことを特定することにより、請求項1の記載を限定するものである。
(2)補正後の請求項1は、補正前の請求項1に記載された発明特定事項である「選択画面表示制御手段」について、補正前の「選択画面表示制御手段は、・・・選択可能な項目を増やすように制御」することから、補正後の「選択画面表示制御手段は、・・・選択可能な項目を増加させるように制御」することと、表現上の変更をするとともに、「選択不能項目から選択可能項目とされた項目は、所定条件が成立した以降は選択可能な状態に維持される」ことを特定することにより、請求項1の記載を限定するものである。
そして、補正後の請求項1に記載された発明は、補正前の特許請求の範囲に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。
そして、本件補正は、明細書の段落【0431】、【0436】、【0447】及び図55~58等の記載に基づいており、新規事項を追加するものではない。
3.独立特許要件
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否か、について以下において検討する。
(1)本件補正後の請求項1に係る発明
補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)は、上記1.の本件補正の概要において示した次に特定されるとおりのものである(A~Jについては、発明特定事項を分説するため当審で付与した。)。
「A 始動条件の成立に伴って図柄を変動表示させる図柄変動表示手段と、
B 遊技に係わる画像を表示可能な表示装置と、
C 遊技者により操作可能な操作手段と、
D 前記図柄が変動表示されていないときに、前記操作手段による操作によって、前記表示装置に表示する画像に対応した項目を含む選択画面を表示する制御を行う選択画面表示制御手段と、
E 前記操作手段による操作によって前記選択画面に含まれる項目を選択させる選択手段と、
F 前記選択手段によって選択された項目に基づく画像を前記表示装置に表示する制御を行う画像表示制御手段と、を備え、
G 前記項目には、選択可能な態様で表示される選択可能項目と、選択不能な態様で表示される選択不能項目と、が含まれ、
H 前記選択手段は、前記選択可能項目を選択可能に制御する一方、前記選択不能項目を選択不能に制御し、
I 前記選択画面表示制御手段は、所定条件が成立した以降に、前記選択不能項目を前記選択可能項目とすることにより、選択可能な項目を増加させるように制御し、
J 前記選択不能項目から前記選択可能項目とされた項目は、前記所定条件が成立した以降は選択可能な状態に維持されることを特徴とする遊技機。」
(2)刊行物に記載された事項
原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願日前に頒布された刊行物である特開2013―59428号公報(以下、「刊行物」という。)には、図面と共に次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。
(ア)「【0019】
A.回胴式遊技機の装置構成 :
A-1.全体構成 :
図1は、回胴式遊技機1(以下、「遊技機1」と略記)の外観を示す正面図である。図1に示すように、遊技機1には、箱状に形成された筐体3と、筐体3の前面側を覆うようにして設けられた前面扉2などが設けられている。前面扉2は、実際に遊技が行われる中段の領域と、遊技の進行に応じて種々の演出が行われる上段の領域2uと、遊技メダルが払い出される下段の領域2dとの大きく3つの領域から構成され、更に中段の領域は、遊技の状態を表示するための遊技状態表示部2maと、遊技を行うための操作部2mbとから構成されている。
【0020】
上段の領域2uには、中央に演出表示装置10が設けられ、演出表示装置10の左右にはスピーカ14が設けられ、演出表示装置10およびスピーカ14の上方には、各種のランプ類12が設けられている。演出表示装置10は、いわゆる液晶表示装置によって構成されており、遊技の進行状況に連動して種々の画像を表示して演出を行うことが可能となっている。」
(イ)「【0023】
加えて、操作部2mbには、上面に精算ボタン40、および前面に返却ボタン42が設けられている。ここで、精算ボタン40とは、遊技機1の内部に貯留されている遊技メダルを外部に払い出す際に操作するボタンである。遊技メダルの投入後も、スタートレバー36を操作して回胴20a,20b,20cの回転を開始するまでの間であれば、投入済みの遊技メダルも精算ボタン40を操作することによって払い出すことが可能である。また、返却ボタン42とは、遊技メダル投入口30から投入された遊技メダルが遊技機1の内部で詰まった場合に、遊技メダルの詰まりを解消するために操作されるボタンである。さらに、操作部2mbには、上面の中央に演出ボタン43が設けられている。演出ボタン43は、演出表示装置10に表示されるメニューから所定の項目を選択する際に使用される。」
(ウ)「【0034】
サブ制御基板220も、上述した主制御基板200と同様に、CPU221や、ROM222、RAM223などがバスによって互いにデータを通信可能に接続されて構成されている。また、サブ制御基板220には、各種のランプ類12や、各種のスピーカ14,114、演出表示装置10、回胴バックライト20Lなどが接続されている。ここで回胴バックライト20Lとは、各回胴20a,20b,20cの内部に設けられ、回胴の表面に描かれた図柄(図3参照)を裏側から照らすライトである。サブ制御基板220は、主制御基板200から受け取った制御コマンドを解析して、各種ランプ類12、各種スピーカ14,114、演出表示装置10、回胴バックライト20Lにそれぞれ駆動信号を出力することにより、各種の演出を行っている。また、詳しくは後述するが、サブ制御基板220は、演出表示装置にメニューを表示させて、演出ボタン43によって選択された項目に対応する処理を行っている。」
(エ)「【0041】
規定数の遊技メダルを投入して、スタートレバー36を操作すると、3つの回胴20a,20b,20cが回転を開始する。図3を用いて前述したように、各回胴には複数の図柄が描かれているため、回胴が回転すると、表示窓20では、これら図柄が変動表示されることになる。また、図1を用いて前述したように、前面扉2の前面側には、各回胴に対応して3つの回胴停止ボタン38a,38b,38cが設けられている。回胴20a,20b,20cの回転中に回胴停止ボタン38a,38b,38cを押すと、押したボタンに対応する回胴が回転を停止し、これに伴って、表示窓20では、変動表示されていた図柄が何れかの図柄で停止表示される。このようにして、3つの回胴20a,20b,20cの回転を停止させると、それぞれの回胴で何れかの図柄が停止表示される。本実施例の遊技機1では、表示窓20の大きさは、各回胴あたり3つずつ、図柄が表示されるような大きさに設定されている。結局、3つの回胴20a,20b,20cが停止表示されると、表示窓20には、3行3列の合計9つの図柄が表示されるようになる。また、これら9つの図柄が表示される位置には、複数本の入賞ラインが予め設定されている。」
(オ)「【0060】
内部抽選結果伝達コマンドをサブ制御基板220に向けて送信すると(S118)、主制御基板200のCPU201は、続いて回胴回転始動処理を開始する(図8のS128)。回胴回転始動処理では、所定の条件が満足されているか否かを判断して、条件が満たされている場合は、3つの回胴20a,20b,20cを回転させる処理を行う。本実施例の回胴回転始動処理では、スタートレバー36が操作され、且つ、前回に回胴20a,20b,20cの回転が開始されてから所定時間(例えば、4.1秒)を経過した場合に回胴の回転を開始することとして、各回胴20a,20b,20cにそれぞれ設けられた回胴モータ24a,24b,24cに対して駆動信号を出力することにより、3つの回胴20a,20b,20cを回転させる。」
(カ)「【0121】
以上では、本実施例の遊技システムについて説明した。この遊技システムを実現するために、本実施例の遊技機1では、サブ制御基板200に搭載されたCPU221によって演出制御処理が行われる。演出制御処理では、遊技の進行に連動した演出を行う処理や、特殊モードに係る処理などが実行される。」
(キ)「【0129】
これに対して、BB役の入賞が成立しなかった場合は(S612:no)、デモ演出待機時間の計測を開始する(S618)。詳しくは後述するが、本実施例の遊技機1では、遊技が終了してから(第3回胴が停止してから)あるいは後述の特殊モード画面の表示が終了してから、所定時間が経過しても、遊技メダルの投入完了あるいは後述の特殊モード画面の表示が行われない場合は、デモ演出を開始する。そこで、第3回胴が停止したタイミングでデモ演出を開始するまでの時間(デモ演出待機時間)の計測を開始する。」
(ク)「【0145】
こうして、特殊モード中処理を行ったら(図26のS504)、続いて、特殊モード機能対応処理を行う(S508)。ここで、詳しくは後述するが、本実施例の遊技機1では、「遊技が進行していないときに、遊技者識別情報をコンテンツサーバ800に記憶させるための接続先コードを表示する機能」(以下、「会員登録機能」ともいう)を有する(図21参照)。また、「遊技が進行していないときに、パスワードを受け付けて該パスワードから抽出された履歴情報を記憶する機能」(以下、「履歴情報入力機能」ともいう)を有する(図24参照)。さらに、「遊技が進行していないときに、記憶している履歴情報から履歴情報伝達コードを生成して表示する機能」(以下、「履歴情報出力機能」ともいう)を有する(図23参照)。そして、本実施例の遊技機1には、これらの機能が有効に設定された期間、無効に設定された期間が設けられている。詳しくは、上述した「会員登録機能」、「履歴情報入力機能」、「履歴情報出力機能」の全てが無効に設定された(機能Aが設定された)機能A設定期間が設けられている。また、「会員登録機能」が有効に設定され、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が無効に設定された機能B設定期間が設けられている。さらに、「会員登録機能」、「履歴情報入力機能」、「履歴情報出力機能」の全てが有効に設定された(機能Cが設定された)機能C設定期間、「会員登録機能」が無効に設定され、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定された(機能Dが設定された)機能D設定期間が設けられている。特殊モード機能対応処理では、これら4種類の期間に応じて、各機能を有効あるいは無効にする処理が行われる。」
(ケ)「【0152】
図34~図37は、本実施例の機能C設定中特殊モード操作対応処理を示すフローチャートである。機能C設定中特殊モード操作対応処理を開始すると、サブ制御基板220に搭載されたCPU221は先ず初めに、デモ演出中か否かを判断する(S1206)。その結果、デモ演出中である場合は(S1206:yes)、図1および図4を用いて前述した演出ボタン43の操作を検出したか否かを判断する(S1208)。そして、演出ボタン43の操作を検出した場合は(S1208:yes)、デモ演出を終了するとともに(S1210)デモ演出中フラグをOFFに設定した後(S1214)、機能C設定期間用の特殊モードに関する操作(特殊モード操作)を促す「機能C設定期間用メニュー画面」を表示する(S1214)。このように、本実施例の遊技機1では、機能C設定期間におけるデモ演出中に演出ボタン43が操作されると、デモ演出を終了して「機能C設定期間用メニュー画面」が表示される。」
(コ)「【0154】
図38は、本実施例の機能C設定期間用メニュー画面を例示した説明図である。「機能C設定期間用メニュー画面」は演出表示装置10に表示される。図38に示すように、「機能C設定期間用メニュー画面」には、遊技者が選択可能な「会員登録」、「パスワード入力」、「履歴情報伝達コード表示」、「終了」のメニュー項目が表示される。各メニュー項目が操作された場合の処理については後述する。」
(サ)「【0155】
以上は、デモ演出中に(図34のS1206:yes)演出ボタン43が操作された場合(S1208:yes)について説明した。これに対して、デモ演出中でない場合は(S1206:no)、「機能C設定期間用メニュー画面」の表示中か否かを判断する(図35のS1240)。その結果、「機能C設定期間用メニュー画面」の表示中である場合は(S1240:yes)、「会員登録」が選択されたか否かの判断を行う(S1242)。図38を用いて前述したように「メニュー画面」には、遊技者が選択可能なメニュー項目(「会員登録」、「パスワード入力」、「履歴情報伝達コード表示」、「終了」)が表示されており、これらのメニュー項目は、演出ボタン43を遊技者が操作することによって選択される。」
(シ)「【0156】
S1242の処理では、これらのメニュー項目のうち「会員登録」が選択されたか否かが判断される。その結果、会員登録が選択された場合は(S1242:yes)、先ず、特殊モードでの遊技を初めて開始するための「会員登録用の接続先コード」を生成する処理を行う(S1244)。この処理は図21のS901に相当する処理であって、前述したようにコンテンツサーバ800のURLを携帯端末600で光学的に読み取り可能な二次元コードに変換して接続先コードを生成する。そして、図39に示すような、該会員登録用の接続先コードが表示された「接続先コード表示画面」を演出表示装置10に表示する(S1246)。この接続先コードは、図21を用いて前述したように、携帯端末600の撮像機能を利用して読み取られて(図21のS902)、携帯端末600内でコンテンツサーバ800のURLに変換される。このように、機能C設定中特殊モード操作対応処理では、「遊技が進行していないとき(ここではデモ演出中)に、遊技者識別情報をコンテンツサーバ800に記憶させるための接続先コードを表示する機能」である「会員登録機能」が有効に設定されている。尚、会員登録用の接続先コードについては、予め画像データとして接続先コード画面を記憶しておき、生成する処理を行わずに、記憶している接続先コード画面を表示する構成としてもよい。また、メニュー項目のうち「会員登録」を選択することが、本発明における「登録操作」に対応している。
【0157】
以上は、図38を用いて前述した「機能C設定期間用メニュー画面」に表示されたメニュー項目のうち「会員登録」が選択された場合の処理について説明した。これに対して、「パスワード入力」が選択された場合は(図35のS1250:yes)、「パスワード入力画面」を表示する(S1252)。この「パスワード入力画面」の内容や、「パスワード入力画面」への遊技者の操作に対応する処理については後述する。
【0158】
「機能C設定期間用メニュー画面」に表示されたメニュー項目のうち「履歴情報伝達コード表示」が選択された場合は(S1254:yes)、履歴情報伝達コード表示処理を行う(S1256)。この「履歴情報伝達コード表示」を選択する操作は、図23の特殊モードでの遊技終了操作(S930)に相当する操作であって、該操作が行われることによって実行される履歴情報伝達コード表示処理は、図23のS932に相当する処理である。この処理では、前述したようにURL情報と履歴情報を二次元コードに変換して履歴情報伝達コードを生成する処理を行う。
・・・
【0160】
一方、特殊モードで遊技が進行している場合は(S1400:yes)、履歴情報を把握するとともに(S1402)、コンテンツサーバ800の接続先情報(URL)を把握する(S1404)。続いて、これらの履歴情報およびURLを二次元コードに変換して履歴情報伝達コードの生成を行う(S1406)。そして、図41に示すような履歴情報伝達コードが付された「履歴情報伝達コード表示画面」を演出表示装置10に表示する(S1408)。その後、サブ制御基板220のRAM223に記憶された履歴情報を消去することで(S1410)、特殊モードが終了し、履歴情報伝達コード表示処理を終了する。もちろん、図22を用いて前述したように、遊技者が携帯端末600の撮像機能を利用して履歴情報伝達コードを読み取ることによって(図23のS934)、携帯端末600にコンテンツサーバ800のURLおよび履歴情報が取り込まれて、携帯端末600から該URLで示されたコンテンツサーバ800に履歴情報(遊技者識別情報と、該遊技者識別情報に対応する履歴情報)が送信される(図23のS938)。」
(ス)「【0178】
図44は、本実施例の機能B設定期間用メニュー画面を例示した説明図である。図44に示すように、「機能B設定期間用メニュー画面」では、メニュー項目のうち「会員登録」と「終了」の項目は選択することができ、「パスワード入力」と「履歴情報伝達コード表示」の項目は選択することができないように構成されている。すなわち、「機能B設定中特殊モード操作対応処理」では、「機能C設定期間用メニュー画面」の「会員登録」が選択された場合の処理(図35のS1244~S1246)に相当する処理は実行されるが、「パスワード入力」および「履歴情報伝達コード表示」が選択された場合の処理(図35のS1252、S1256)に相当する処理は実行されない。従って、「機能B設定中特殊モード操作対応処理」が実行される機能B設定期間は、「会員登録機能」は有効に設定され、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は無効に設定される。」
(セ)「【0185】
図47は、本実施例の設置経過日数t1~t6、tXの時期を示す説明図である。図47に示すように、遊技機を設置してから設置経過日数t1~t6、tXの順で設置経過日数が到来するように該設定経過日数が設定されている。また、遊技機が設置された直後は、機能A設定期間が開始される。従って、特殊モード機能切替処理で設置経過日数に応じて機能フラグを切り替えることによって、遊技機設置当初に機能A設定期間が開始された後、機能B設定期間(t1)、機能C設定期間(t2)、機能D設定期間(t3)、機能C設定期間(t4)、機能D設定期間(t5)、機能C設定期間(t6)、機能A設定期間(tX)の順序で各期間が開始される。尚、特殊モード機能切替処理における設置経過日数t1~t6、tXが到来したか否かの判断は、リアルタイムクロック(RTC)を参照して、遊技機1を設置してからの日数を算出し、該日数が、予めサブ制御基板220のROM222に記憶されている設置経過日数t1~t6、tXと等しくなったか否かを判断することによって行われる。
・・・
【0187】
遊技機1を設置してから設置経過日数t1が経過するまでは、「会員登録機能」、「履歴情報入力機能」、「履歴情報出力機能」の全ての機能が無効に設定された「機能A設定期間」が設けられる。一般的に遊技者は新しい遊技機(いわゆる新台)での遊技を好むことから、遊技機1が設置されてから所定の期間は、該遊技機1の稼働を高く保つことが可能である。すなわち、このような期間は、そもそも遊技機1の稼働が高く、特殊モードで遊技を進行させることによる顕著な稼働の向上を望めないので、上述の機能を無効に設定する。
【0188】
遊技機1を設置してから設置経過日数t1が経過すると「機能B設定期間」が開始されて、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は無効に設定されたまま、「会員登録機能」が有効に設定される。すなわち、それまで不可能であった「遊技者識別情報をコンテンツサーバ800に記憶させること」(特殊モードでの遊技の準備)が可能になるので、「会員登録機能」の価値を高めることができる。この結果、「会員登録機能」が有効に設定されている期間における集客効果を従来の遊技機に比して高めることができ、遊技機1の稼働向上を図ることが可能となる。
【0189】
遊技機1を設置してから設置経過日数t2が経過すると「機能C設定期間」が開始されて、「会員登録機能」に加えて、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定される。すなわち、それまで不可能であった「特殊モードでの遊技」が可能になるので、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」の価値を高めることができる。この結果、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定されている期間における集客効果を従来の遊技機に比して高めることができ、遊技機1の稼働向上を図ることが可能となる。
【0190】
遊技機1を設置してから設置経過日数t3が経過すると「機能D設定期間」が開始されて、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定されたまま、「会員登録機能」が無効に設定される。すなわち、「会員登録機能」は、遊技機1の設置当初は無効に設定されており、その後一旦有効に設定された後、また無効に設定される。また、遊技機1を設置してから設置経過日数t4経過後は、「機能C設定期間」と「機能D設定期間」とが交互に設定される。すなわち、「会員登録機能」が有効に設定された期間と無効に設定された期間とが交互に設定される。換言すると、「会員登録機能」を利用して「遊技者識別情報をコンテンツサーバ800に記憶させること」が可能な期間と不可能な期間が交互に発生する。従って、「会員登録機能」の価値を更に高めることが可能となり、この結果、「会員登録機能」が有効に設定されている期間における集客効果を従来の遊技機に比して高めることができ、遊技機1の稼働向上を図ることが可能となる。」
上記(ア)~(セ)の記載事項から、以下の事項が導かれる。
(1-a)上記(エ)【0041】には、規定数の遊技メダルを投入して、スタートレバー36を操作すると、3つの回胴20a,20b,20cが回転を開始すること、及び、各回胴には複数の図柄が描かれているため、回胴が回転すると、表示窓20では、これら図柄が変動表示されることになることが、上記(オ)【0060】には、主制御基板200のCPU201は、回胴回転始動処理を開始すること、及び、回胴回転始動処理では、所定の条件が満足されているか否かを判断して、条件が満たされている場合は、3つの回胴20a,20b,20cを回転させる処理を行うことが、それぞれ、記載されている。
そうすると、刊行物には、所定の条件が満足されているか否かを判断して、条件が満たされている場合は、図柄を変動表示させる回動回転始動処理を行う制御基板が記載されているといえる。
(1-b)上記(ア)【0019】、【0020】には、遊技機1の前面扉2の上段の領域2uには、中央に演出表示装置10が設けられ、演出表示装置10は、遊技の進行状況に連動して種々の画像を表示して演出を行うことが可能となっていることが記載されている。
そうすると、刊行物には、遊技の進行状況に連動して種々の画像を表示して演出を行うことが可能な演出表示装置が記載されている。
(1-c)上記(ア)【0019】には、遊技機1の前面扉2の中段の領域は、遊技を行うための操作部2mbが構成されていることが、(イ)【0023】には、操作部2mbには、演出ボタン43が設けられていることが、上記(サ)【0155】には、演出ボタン43を遊技者が操作することが、それぞれ、記載されている。
そうすると、刊行物には、遊技者が操作する演出ボタン43記載されている。
(1-d)上記(キ)【0129】には、遊技が終了してからあるいは特殊モード画面の表示が終了してから、所定時間が経過しても、遊技メダルの投入完了あるいは特殊モード画面の表示が行われない場合は、デモ演出を開始することが、上記(ケ)【0152】には、機能C設定中特殊モード動作対応処理において、サブ制御基板220に搭載されたCPU221は、デモ演出中か否かを判断し、デモ演出中である場合は、演出ボタン43の操作を検出したか否かを判断し、演出ボタン43の操作を検出した場合は、「機能C設定期間用メニュー画面」を表示することが、上記(コ)【0154】には、「機能C設定期間用メニュー画面」には、遊技者が選択可能な「会員登録」、「パスワード入力」、「履歴情報伝達コード表示」、「終了」のメニュー項目が表示されることが、上記(シ)【0156】、【0157】、【0160】には、「会員登録」が選択された場合は、「接続先コード表示画面」を演出表示装置10に表示し、「パスワード入力」が選択された場合は、「パスワード入力画面」を表示し、「履歴情報伝達コード表示」が選択された場合は、「履歴情報伝達コード表示画面」を演出表示装置10に表示することが、それぞれ、記載されている。
そうすると、刊行物には、デモ演出中に、演出ボタン43の操作を検出した場合は、演出表示装置10に表示する「接続先コード表示画面」に対応した「会員登録」、「パスワード入力画面」に対応した「パスワード入力」、「履歴情報伝達コード表示画面」に対応した「履歴情報伝達コード表示」のメニュー項目を有する「機能C設定期間用メニュー画面」を表示する機能を有するサブ制御基板220が記載されているといえる。
(1-e)上記(ウ)【0034】には、サブ制御基板220は、演出表示装置にメニューを表示させて、演出ボタン43によって選択された項目に対応する処理を行っていることが、上記(サ)【0155】には、「メニュー画面」には、遊技者が選択可能なメニュー項目が表示されており、これらのメニュー項目は、演出ボタン43を遊技者が操作することによって選択されることが、それぞれ、記載されている。
そうすると、刊行物には、演出ボタン43による操作によってメニュー画面に含まれるメニュー項目を選択させる機能を有するサブ制御基板220が記載されている。
(1-f)上記(1-d)、(1-e)において検討したとおり、刊行物には、選択されたメニュー項目、すなわち、「会員登録」、「パスワード入力」及び「履歴情報伝達コード表示」のそれぞれに対応した「接続先コード表示画面」、「パスワード入力画面」及び「履歴情報伝達コード表示画面」を表示する機能を有するサブ制御基板220が記載されている。
(1-g)上記(ス)【0178】には、「機能B設定期間用メニュー画面」では、メニュー項目のうち「会員登録」と「終了」の項目は選択することができ、「パスワード入力」と「履歴情報伝達コード表示」の項目は選択することができないように構成されていることが記載されている。
そうすると、刊行物には、メニュー項目には、選択することができる「会員登録」と、選択することができない「パスワード入力」と「履歴情報伝達コード表示」と、が含まれることが記載されている。
(1-h)上記(1-e)より、サブ制御基板220は、メニュー画面に含まれるメニュー項目を選択させる機能を有している。
また、上記(ス)【0178】には、「機能B設定期間用メニュー画面」では、メニュー項目のうち「会員登録」と「終了」の項目は選択することができ、「パスワード入力」と「履歴情報伝達コード表示」の項目は選択することができないように構成されており、「機能B設定中特殊モード操作対応処理」では、「会員登録」が選択された場合の処理は実行されるが、「パスワード入力」および「履歴情報伝達コード表示」が選択された場合の処理は実行されないことが記載されている。
そうすると、刊行物には、メニュー画面に含まれるメニュー項目を選択させる機能を有するサブ制御基板220は、選択することができる「会員登録」が選択された場合の処理は実行するが、選択することができない「パスワード入力」及び「履歴情報伝達コード表示」が選択された場合の処理は実行しないようにされていることが記載されているといえる。
(1-i)上記(1-d)より、サブ制御基板220に搭載されたCPU221は、デモ演出中か否かを判断し、デモ演出中である場合は、演出ボタン43の操作を検出したか否かを判断し、演出ボタン43の操作を検出した場合は、メニュー画面を表示している。
そして、上記(セ)【0185】~【0190】には、遊技機が設置してから設置経過日数t1~t6、tXの順で設置経過日数が到来するように設定経過日数が設定されていること、及び、遊技機1を設置してから設置経過日数t1が経過するまでは、「会員登録機能」、「履歴情報入力機能」、「履歴情報出力機能」の全ての機能が無効に設定された「機能A設定期間」が設けられ、遊技機1を設置してから設置経過日数t1が経過すると「機能B設定期間」が開始されて、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は無効に設定されたまま、「会員登録機能」が有効に設定され、遊技機1を設置してから設置経過日数t2が経過すると「機能C設定期間」が開始されて、「会員登録機能」に加えて、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定されることが、記載されている。
そうすると、刊行物には、メニュー画面を表示する機能を有するサブ制御基板220は、設置経過日数t1が経過するまでは、「会員登録機能」、「履歴情報入力機能」、「履歴情報出力機能」の全ての機能が無効に設定し、設置経過日数t1が経過すると、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は無効に設定されたまま、「会員登録機能」が有効に設定し、設置経過日数t2が経過すると、「会員登録機能」に加えて、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定することが記載されているといえる。
(1-j)上記(セ)【0185】~【0190】には、遊技機1を設置してから設置経過日数t2が経過すると「機能C設定期間」が開始されて、「会員登録機能」に加えて、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定され、及び、遊技機1を設置してから設置経過日数t3が経過すると「機能D設定期間」が開始され、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定されたまま、「会員登録機能」が無効に設定されることが、記載されている。
そうすると、刊行物には、設置経過日数t2が経過して有効に設定された「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は、設置経過日数t3が経過しても有効に設定されたままである遊技機が記載されているといえる。
以上、上記(ア)~(セ)の記載事項及び上記(1-a)~(1-j)の認定事項を総合すれば、刊行物には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている(a~jは発明の構成を分説するため当審で付与した。)。
「a 所定の条件が満足されているか否かを判断して、条件が満たされている場合は、図柄を変動表示させる回動回転始動処理を行う制御基板と、
b 遊技の進行状況に連動して種々の画像を表示して演出を行うことが可能な演出表示装置と、
c 遊技者が操作する演出ボタン43と、
d デモ演出中に、演出ボタン43の操作を検出した場合は、演出表示装置10に表示する「接続先コード表示画面」に対応した「会員登録」、「パスワード入力画面」に対応した「パスワード入力」、「履歴情報伝達コード表示画面」に対応した「履歴情報伝達コード表示」のメニュー項目を有する「機能C設定期間用メニュー画面」を表示する機能を有するサブ制御基板220と、
e 演出ボタン43による操作によってメニュー画面に含まれるメニュー項目を選択させる機能を有するサブ制御基板220と、を備え、
f 選択されたメニュー項目、すなわち、「会員登録」、「パスワード入力」及び「履歴情報伝達コード表示」のそれぞれに対応した「接続先コード表示画面」、「パスワード入力画面」及び「履歴情報伝達コード表示画面」を表示する機能を有するサブ制御基板220と、
g メニュー項目には、選択することができる「会員登録」と、選択することができない「パスワード入力」と「履歴情報伝達コード表示」と、が含まれ、
h 選択することができる「会員登録」が選択された場合の処理は実行されるが、選択することができない「パスワード入力」及び「履歴情報伝達コード表示」が選択された場合の処理は実行されないようにされ、
i メニュー画面を表示する機能を有するサブ制御基板220は、設置経過日数t1が経過するまでは、「会員登録機能」、「履歴情報入力機能」、「履歴情報出力機能」の全ての機能が無効に設定され、設置経過日数t1が経過すると、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は無効に設定されたまま、「会員登録機能」が有効に設定され、設置経過日数t2が経過すると、「会員登録機能」に加えて、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定され、
j 設置経過日数t2が経過して有効に設定された「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は、設置経過日数t3が経過しても有効に設定されたままである遊技機。」
(3)対比
本願補正発明と引用発明とを対比する。なお、見出しは(a)-(j)とし、本願補正発明、引用発明1の分説に対応させている。
(a)引用発明の「所定の条件が満足されているか否かを判断して、条件が満たされている」ことは、図柄を変動表示させるための条件であるから、本願補正発明の「始動条件の成立に伴」うことに相当する。
また、引用発明の「回転回動始動処理」は、図柄を変動表示させる処理であるから、引用発明の「回動回転始動処理を行う制御基板」は、本願補正発明の「図柄変動表示手段」に相当する。
したがって、引用発明の「所定の条件が満足されているか否かを判断して、条件が満たされている場合は、図柄を変動表示させる回動回転始動処理を行う制御基板」は、本願補正発明の「始動条件の成立に伴って図柄を変動表示させる図柄変動表示手段」に相当する。
(b)引用発明の「遊技の進行状況に連動して種々の画像を表示して演出を行うこと」は、本願補正発明の「遊技に係わる画像を表示」することに相当する。
したがって、引用発明の「演出表示装置」は、本願補正発明の「表示装置」に相当する。
よって、引用発明の「遊技の進行状況に連動して種々の画像を表示して演出を行うことが可能な演出表示装置」は、本願補正発明の「遊技に係わる画像を表示可能な表示装置」に相当する。
(c)引用発明の「遊技者が操作する」ことは、本願補正発明の「遊技者により操作可能」であることに相当する。
したがって、引用発明の「演出ボタン43」は、本願補正発明の「操作手段」に相当する。
よって、引用発明の「遊技者が操作する演出ボタン43」は、本願補正発明の「遊技者により操作可能な操作手段」に相当する。
(d)引用発明の「デモ演出中」は、図柄が変動表示されていないときであることは明らかであるので、本願補正発明の「前記図柄が変動表示されていないとき」に相当する。
上記(c)より、引用発明の「演出ボタン43の操作」が「検出」されることは、本願補正発明の「前記操作手段による操作」をすることに相当する。
また、引用発明の「演出表示装置10に表示する「接続先コード表示画面」・・・、「パスワード入力画面」・・・、「履歴情報伝達コード画面」」は、本願補正発明の「前記表示装置に表示する画像」に相当する。
そうすると、引用発明の「「会員登録」、・・・「パスワード入力」、・・・「履歴情報伝達コード表示」のメニュー項目を有する「機能C設定期間用メニュー画面」」は、本願補正発明の、前記表示装置に表示する画像に対応した「項目を含む選択画面」に相当する。
したがって、引用発明の「「機能C設定期間用メニュー画面」を表示する機能を有する」ことは、本願補正発明の「選択画面を表示する制御を行う」ことに相当する。
よって、引用発明の「デモ演出中に、演出ボタン43の操作を検出した場合は、演出表示装置10に表示する「接続先コード表示画面」に対応した「会員登録」、「パスワード入力画面」に対応した「パスワード入力」、「履歴情報伝達コード表示画面」に対応した「履歴情報伝達コード表示」のメニュー項目を有する「機能C設定期間用メニュー画面」を表示する機能を有するサブ制御基板220」は、本願補正発明の「前記図柄が変動表示されていないときに、前記操作手段による操作によって、前記表示装置に表示する画像に対応した項目を含む選択画面を表示する制御を行う選択画面表示制御手段」としての機能を有する。
(e)上記(c)及び上記(d)より、引用発明の「演出ボタン43」、「メニュー画面」及び「メニュー項目」は、それぞれ、本願補正発明の「操作手段」、「選択画面」及び「項目」に相当する。
よって、引用発明の「演出ボタン43による操作によってメニュー画面に含まれるメニュー項目を選択させる機能を有するサブ制御基板220」は、本願補正発明の「前記操作手段による操作によって前記選択画面に含まれる項目を選択させる選択手段」としての機能を有する。
(f)上記(e)より、項目は選択手段によって選択されるものであるから、引用発明の「選択されたメニュー項目、すなわち、「会員登録」、「パスワード入力」及び「履歴情報伝達コード表示」」は、本願補正発明の「前記選択手段によって選択された項目」に相当する。
また、上記(d)より、引用発明の「「接続先コード表示画面」、「パスワード入力画面」及び「履歴情報伝達コード表示画面」」は、本願補正発明の「画像」に相当し、上記(b)より、画像は表示装置に表示可能なものである。
よって、引用発明の「選択されたメニュー項目、すなわち、「会員登録」、「パスワード入力」及び「履歴情報伝達コード表示」のそれぞれに対応した「接続先コード表示画面」、「パスワード入力画面」及び「履歴情報伝達コード表示画面」を表示する機能を有するサブ制御基板220」は、本願補正発明の「前記選択手段によって選択された項目に基づく画像を前記表示装置に表示する制御を行う画像表示制御手段」としての機能を有する。
(g)引用発明の「メニュー項目には、選択することができる「会員登録」と、選択することができない「パスワード入力」と「履歴情報伝達コード表示」と、が含まれ」ることは、本願補正発明の「前記項目には、選択可能な態様で表示される選択可能項目と、選択不能な態様で表示される選択不能項目と、が含まれ」ることに相当する。
(h)上記(e)より、引用発明の「メニュー項目を選択させる機能を有するサブ制御基板220」は、本願補正発明の「選択手段」としての機能を有する。
また、引用発明の「選択することができる「会員登録」が選択された場合の処理は実行されるが、選択することができない「パスワード入力」及び「履歴情報伝達コード表示」が選択された場合の処理は実行されないようにされ」ることは、本願補正発明の「前記選択可能項目を選択可能に制御する一方、前記選択不能項目を選択不能に制御」することに相当する。
よって、引用発明の「メニュー項目を選択させる機能を有するサブ制御基板220は、選択することができる「会員登録」が選択された場合の処理は実行されるが、選択することができない「パスワード入力」及び「履歴情報伝達コード表示」が選択された場合の処理は実行されないようにされ」ることは、本願補正発明の「前記選択手段は、前記選択可能項目を選択可能に制御する一方、前記選択不能項目を選択不能に制御」することに相当する。
(i)上記(d)で検討のとおり、引用発明の「メニュー画面を表示する機能を有するサブ制御基板220」は、本願補正発明の「選択画面表示制御手段」としての機能を有する。
また、引用発明は、設置経過日数t2が経過すると、「会員登録機能」に加えて、それまで無効に設定されていた「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定されるものであるから、本願補正発明の「所定条件が成立した以降に、前記選択不能項目を前記選択可能項目とすることにより、選択可能な項目を増加させる」構成を有する。
よって、引用発明の「メニュー画面を表示する機能を有するサブ制御基板220は、設置経過日数t1が経過するまでは、「会員登録機能」、「履歴情報入力機能」、「履歴情報出力機能」の全ての機能が無効に設定し、設置経過日数t1が経過すると、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は無効に設定されたまま、「会員登録機能」が有効に設定し、設置経過日数t2が経過すると、「会員登録機能」に加えて、「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」が有効に設定」されることは、本願補正発明の「前記選択画面表示制御手段は、所定条件が成立した以降に、前記選択不能項目を前記選択可能項目とすることにより、選択可能な項目を増加させるように制御」することに相当する。
(j)引用発明は、「設置経過日数t2が経過して有効に設定された「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は、設置経過日数t3が経過しても有効に設定されたまま」とするものであるから、本願補正発明の「前記選択不能項目から前記選択可能項目とされた項目は、前記所定条件が成立した以降は選択可能な状態に維持される」構成を有する。
また、上記(d)で検討のとおり、選択画面を表示する制御は選択画面表示制御手段で行うものである。
よって、引用発明の「設置経過日数t2が経過して有効に設定された「履歴情報入力機能」および「履歴情報出力機能」は、設置経過日数t3が経過しても有効に設定されたままである遊技機」は、本願補正発明の「前記選択不能項目から前記選択可能項目とされた項目は、前記所定条件が成立した以降は選択可能な状態に維持されることを特徴とする遊技機」に相当することは明らかである。
上記(a)-(j)の対比により、本願補正発明と引用発明とは、
「A 始動条件の成立に伴って図柄を変動表示させる図柄変動表示手段と、
B 遊技に係わる画像を表示可能な表示装置と、
C 遊技者により操作可能な操作手段と、
D 前記図柄が変動表示されていないときに、前記操作手段による操作によって、前記表示装置に表示する画像に対応した項目を含む選択画面を表示する制御を行う選択画面表示制御手段と、
E 前記操作手段による操作によって前記選択画面に含まれる項目を選択させる選択手段と、
F 前記選択手段によって選択された項目に基づく画像を前記表示装置に表示する制御を行う画像表示制御手段と、を備え、
G 前記項目には、選択可能な態様で表示される選択可能項目と、選択不能な態様で表示される選択不能項目と、が含まれ、
H 前記選択手段は、前記選択可能項目を選択可能に制御する一方、前記選択不能項目を選択不能に制御し、
I 前記選択画面表示制御手段は、所定条件が成立した以降に、前記選択不能項目を前記選択可能項目とすることにより、選択可能な項目を増加させるように制御し、
J 前記選択不能項目から前記選択可能項目とされた項目は、前記所定条件が成立した以降は選択可能な状態に維持されることを特徴とする遊技機。」
である点で一致しており、相違点はない。
(4)判断
したがって、本願補正発明は引用発明と同一であり、刊行物に記載された発明といえる。
仮に、相違点があったとしても、本願補正発明は引用発明から当業者が容易に想到することができたものであるといえる。
(5)小括
よって、本願補正発明は刊行物に記載された発明であるか、又は引用発明に基づいて当業者が容易に発明できたものであり、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し、又は特許法第29条第2項の規定に基づいて特許出願の際独立して特許を受けることができない。
4.むすび
以上より、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
第3 本願発明
本願補正発明は、上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成27年7月17日付けの手続補正書により補正された、上記第2の1.で補正前として記載されたとおりのものである。
1.刊行物
原査定の拒絶の理由に引用された刊行物の記載事項、引用発明は、上記第2の3.(2)に記載したとおりである。
2.対比・判断
本願発明は、本願補正発明の特定事項から、「遊技機」について、「始動条件の成立に伴って図柄を変動表示させる図柄変動表示手段」を備えることを付加した部分、及び、「選択画面表示手段」について、「図柄が変動表示されていないときに、操作手段による操作によって」選択画面を表示する制御を行うこととする限定を付加した部分を削除するとともに、本願補正発明の「選択画面表示制御手段は、・・・選択可能な項目を増加させるように制御」することを、「選択画面表示制御手段は、・・・選択可能な項目を増やすように制御」することと表現上の変更をしたものであり、また、本願補正発明の特定事項から、「選択画面表示制御手段」について、「選択不能項目から選択可能項目とされた項目は、所定条件が成立した以降は選択可能な状態に維持される」こととする限定を付加した部分を削除したものである。
そうすると、本願発明の発明特定事項を実質的にすべて含み、さらに、他の発明特定事項を付加したものに相当する本願補正発明が、上記第2に記載したとおり、引用発明と同一であるか、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、同様に、引用発明と同一であるか、引用発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
3.むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第1項第3号の規定に該当し、又は特許法第29条第2項の規定に基づいて特許を受けることができないものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2016-017115