特許拒絶査定不服審判
2016-016061
タッチスクリーンを備えた携帯端末機の画面表示方法及び装置
- 審判番号
- 2016-016061
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2013-543100外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2016年10月27日
- 審決日
- 2017年05月26日
- 公報発行日
- 2017年07月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
- 【請求人代理人】阿部 達彦
- 【請求人代理人】実広 信哉
- 【請求人代理人】崔 允辰
- 【請求人代理人】木内 敬二
- 分類
- P18 .121-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2013-543100「タッチスクリーンを備えた携帯端末機の画面表示方法及び装置」拒絶査定不服審判事件〔平成24年 6月14日国際公開、WO2012/077986、平成26年 2月20日国内公表、特表2014-504405、請求項の数(15)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は,2011年12月8日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2010年12月10日,大韓民国)を国際出願日とする出願であって,平成27年12月16日付けで拒絶理由が通知され,平成28年3月22日に意見書と手続補正書が提出され,平成28年6月20日付けで拒絶査定がなされ,これに対し,平成28年10月27日に拒絶査定に対する審判請求がなされたものである。
第2 原査定の概要
原査定(平成28年6月20日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は,その出願前に日本国内又は外国において,頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて,その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下,「当業者という。」)が容易に発明をすることができたものであるから,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)
・請求項 1,9
・引用文献等 1-3
・請求項 2-8,10-15
・引用文献等 1-4
<引用文献等一覧>
1.特表2009-522666号公報
2.特開2007-272468号公報(周知技術を示す文献)
3.米国特許出願公開第2010/0304791号明細書(周知技術を示す文献)
4.特開平11-065796号公報(周知技術を示す文献)
第3 本願発明
本願請求項1-15に係る発明(以下,それぞれ「本願発明1」-「本願発明15」という。)は,平成28年3月22日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-15に記載された事項により特定される発明であり,以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】
タッチスクリーンを備えた携帯端末機の編集画面の表示方法において,
待機モードで,同じ大きさを有する複数個のアイテムを待機画面に表示する待機画面表示段階;
編集モードのための要請を受信する受信段階;及び
編集モードで,前記待機モードの表示で同じ大きさを有していた前記アイテムを,前記アイテムの位置によって各アイテムが互いに異なる大きさを有するように設定して,表示する設定段階を含むことを特徴とする編集画面の表示方法。
【請求項2】
前記アイテムは少なくとも1つの行(row)と少なくとも1つの列(column)に配置されることを特徴とする,請求項1に記載の編集画面の表示方法。
【請求項3】
前記設定段階は,
同じ行に配置されたアイテムは同じ大きさで設定して表示し,互いに異なる行に位置したアイテムは互いに異なる大きさで設定して表示することを特徴とする,請求項2に記載の編集画面の表示方法。
【請求項4】
前記設定段階は,
上側行に配置されたアイテムの大きさが前記上側行と引接した下側行に配置されたアイテムの大きさより小さく設定されることを特徴とする,請求項3に記載の編集画面の表示方法。
【請求項5】
前記設定段階は,
前記編集画面に表示されるアイテムと,前記アイテムに対応する反射光を同時に表示することを特徴とする,請求項1に記載の編集画面の表示方法。
【請求項6】
前記編集画面は,互いに平行な背景レイヤーとアイテムレイヤーを含み,
前記編集モードの時,前記背景レイヤーを基準で前記アイテムレイヤーを第1方向に第1角度傾ける斜め段階をさらに含むことを特徴とする,請求項1に記載の編集画面の表示方法。
【請求項7】
前記斜め段階は,
前記アイテムレイヤーに含まれた各アイテムを第2方向に前記第1角度傾ける段階をさらに含み,
前記第2方向は前記第1方向と反対方向である,請求項6に記載の編集画面の表示方法。
【請求項8】
任意のアイテムに対する移動入力を受信する段階;
前記移動入力によって前記アイテムを移動させて再配置する段階;及び
前記移動されたアイテムの大きさを前記配置された行に対して設定されたアイテムの大きさと同じ大きさで設定して表示する段階をさらに含むことを特徴とする,請求項2に記載の編集画面の表示方法。
【請求項9】
複数個のアイテムを表示する携帯端末機において,
待機モードまたは編集モードでアイテムを表示するタッチスクリーン部;及び
待機モードで同じ大きさを有する複数個のアイテムを待機画面に表示し,編集モードで,前記待機モードの表示で同じ大きさを有していた前記アイテムを,前記アイテムの位置によって各アイテムが互いに異なる大きさを有するように設定して,表示するように制御する制御部を含むことを特徴とする携帯端末機。
【請求項10】
前記アイテムは少なくとも1つの行(row)と少なくとも1つの列(column)に配置されることを特徴とする,請求項9に記載の携帯端末機。
【請求項11】
前記制御部は,
前記編集モードで,同じ行に配置されたアイテムは同じ大きさで設定して編集画面に表示し,互いに異なる行に位置したアイテムは互いに異なる大きさで設定して前記編集画面に表示するように制御することを特徴とする,請求項10に記載の携帯端末機。
【請求項12】
前記制御部は,
前記編集モードで,上側行に配置されたアイテムの大きさを前記上側行に引接した下側行に配置されたアイテムの大きさより小さく設定して編集画面に表示することを特徴とする,請求項9に記載の携帯端末機。
【請求項13】
前記制御部は,
前記編集モードで,編集画面に表示されるアイテムと前記アイテムに対応する反射光を同時に前記編集画面に表示することを特徴とする,請求項9に記載の携帯端末機。
【請求項14】
前記編集モードでアイテムを表示する編集画面は,互いに平行な背景レイヤーとアイテムレイヤーを含み,
前記制御部は,前記編集モードに進入するための入力を受信した時,前記背景レイヤーを基準で前記アイテムレイヤーを第1方向に第1角度ほど傾けて表示し,
前記アイテムレイヤーに含まれた各アイテムを第2方向に前記第1角度ほど傾けて表示し,
前記第2方向は前記第1方向と反対方向であることを特徴とする,請求項9に記載の携帯端末機。
【請求項15】
前記制御部は,
任意のアイテムに対する移動入力を受信した時,前記移動入力によって前記アイテムを移動させて配置し,前記移動されたアイテムの大きさを前記配置された行に対して設定されたアイテムの大きさと同じ大きさで設定して編集画面に表示することを特徴とする,請求項9に記載の携帯端末機。」
第4 引用発明,引用文献等
1.引用発明
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には,図面とともに次の事項が記載されている(下線は重要箇所に対して当審が付した。)。
「【0019】
図1は,携帯用電子装置のための位置調整プロセス100の一実施形態のフロー図である。下記に説明される位置調整プロセス100は,特定の順序で行なわれるように見える多数の操作を含むが,プロセス100は,連続的に又は並行して(例えば,並列プロセッサ又はマルチスレッド環境を用いて)実行することができるより多くの又はより少ない操作を含むことができ,2つ又はそれ以上の操作の順序を変えてもよく,及び/又は,2つ又はそれ以上の操作を組み合わせて単一の操作にしてもよいことが明らかである。
【0020】
位置調整プロセス100において,タッチセンシティブ・ディスプレイのGUI内に複数のアイコンが表示される(110)。インターフェース再構成プロセスを開始する第1の所定のユーザ・アクションが検知される(112)。例示的な所定のユーザ・アクションは,携帯用装置上の物理的ボタンを選択すること,タッチスクリーンの表示面上で所定のジェスチャを行うこと,又はソフト・ボタンを選択することを含む。複数の表示されたアイコンの1つ又はそれ以上の位置が変えられる(114)。それぞれのアイコンの第1の位置におけるタッチセンシティブ・ディスプレイとの接触点が検知される(116)。第2の位置への接触点の移動が検知される(118)。第2の位置へのそれぞれのアイコンの移動が表示され,第2の位置においてそれぞれのアイコンが表示される(120)。
【0021】
インターフェース再構成プロセスを終了させる第2の所定のユーザ・アクションが検知された場合には(122のイエス),1つ又はそれ以上のアイコンの位置が固定される(124)。例示的な所定のユーザ・アクションは,携帯用装置上の物理的ボタンを選択又は選択解除すること,タッチスクリーンの表示面上で別の所定のジェスチャを行うこと,或いはソフト・ボタンを選択又は選択解除することを含む。固定された位置は,1つ又はそれ以上のアイコンに関するそれぞれの平均的位置に対応することができる。インターフェース再構成プロセスを終了させる第2の所定のユーザ・アクションが検知されなかった場合には(122のNo),プロセスは,同じ又は別のアイコンに最も近い接触点が検知されたときに継続することができる(116)。
【0022】
図2Aは,1つ又はそれ以上のアイコンの位置を調整するためのタッチ入力に応答する携帯用電子装置200の一実施形態の図である。携帯用電子装置200は,GUI210を有するタッチセンシティブ・ディスプレイを含む。ユーザに種々のグラフィカル・オブジェクト(例えば,ウィジェット)を表示できるように,ディスプレイ面は透明である。幾つかの実施形態において,GUI210は,多数のセクション又はウィンドウに分割される。例えば,GUI210の領域212は,ユーザが頻繁に使用する機能(例えば,ビデオ,天気,スケジュール,ゲーム,音楽等)を表すアイコン即ちグラフィカル・オブジェクト222を保持するためのトレイ216と,ユーザがあまり頻繁に使用しない機能(例えば,電子メール,アドレス帳,ブラウザ等)を表すアイコン即ちグラフィカル・オブジェクト220を保持するためのトレイ214とを含むことができる。GUI210はまた,携帯用電子装置200の高レベルの機能に対応するグラフィカル・オブジェクトを含むこともできる。例えば,メニューボタン240を押すことにより,GUI210内に種々のオブジェクト及び/又は画像を提示し,変更することができる。携帯電話を含む実施形態においては,GUI210内に専用のグラフィカル・オブジェクトを提示し,通常の音声データ・サービス操作(例えば,保留,クリア等)を表すことができる。
【0023】
ユーザは,スタイラス,指218(図2では縮尺通りに描かれていない),又は1本より多い指を用いて,GUI210を有するディスプレイ面に接触することによって,携帯用通信装置200と対話することができる。例えば,ユーザは,アイコン222の1つの位置においてディスプレイ面に接触し(直接的な接触),これにより,そのアイコンに対応する機能又はアプリケーション・プログラムを作動させることができる。幾つかの実施形態においては,ユーザが,アイコンの位置で接触し,次いで,接触を断つ(例えば,軽く叩く(tapping)ジェスチャ)とき,アイコン222が作動される。幾つかの実施形態においては,アイコンを作動させるために用いられるディスプレイ面との接触は,アイコン222の位置での接触でなくてもよい。代わりに,アイコン222のすぐ近くで接触してもよい(間接的な接触)。後者の技術は,ウェブページ及び他のコンピュータ・ユーザ・インターフェースと共に用いられる「ホット・スポット」に類似している。
【0024】
図2B-図2Dは,インターフェース再構成モード中の携帯用電子装置200を示す。インターフェース再構成モードを開始した後,トレイ216内のアイコン222の1つ又はそれ以上の表示が,前の静止位置から,時間変動(time-varying)位置に修正される。前述のように,表示は,アイコン222の1つ又はそれ以上をアニメーション表示し,ディスプレイ面に対応する面上のアイコン222の1つ又はそれ以上の浮動をシミュレートすることを含むことができる。例えば,インターフェース再構成モード中の,アイコン222の1つ又はそれ以上の位置のアニメーション表示された変化は,エアホッケー・ゲームにおけるホッケー・パックに似ている。アイコン222内のそれぞれのアイコンの表示位置は,それぞれのアイコンの平均的位置を中心として領域224内で変化させることができる。
【0025】
図2B-図2Dは,トレイ216内のアイコン222の1つ又はそれ以上の移動を示すが,他の実施形態においては,トレイ214のような,GUI210の別の領域内のアイコン220の1つ又はそれ以上の位置を,トレイ216内の1つ又はそれ以上の位置とは別個に,又はこれに加えて変化させることができる。
【0026】
アイコン222の1つ又はそれ以上の時間変動位置は,アイコン222の1つ又はそれ以上の位置を修正できることを,ユーザに直感的に示す。これは,インターフェース再構成モード中の携帯用電子装置200を示す図2C-図2Dに示されている。ユーザは,位置226で移動しているアイコンの1つに,直接的又は間接的に接触し,GUI210を有する表示面にわたって接触点を移動させる。この接触と運動は,携帯用電子装置200によって検知される。その結果,この例ではゲームに対応する表示されたアイコンは,それに応じて移動させられる。
【0027】
図2Dに示されるように,ユーザは,ゲーム・アイコンを位置228に移動させ,表示面との接触を断つ。ゲーム・アイコンは,今や位置228に表示される。図2Dにおいて,ゲーム・アイコンの表示された位置は,静止したものとして示されるが,幾つかの実施形態においては,ユーザが表示面との接触を断つと同時に,ゲーム・アイコンの位置を変化させることができる。幾つかの実施形態においては,インターフェース再構成モード中,GUI210の1つ又はそれ以上のサブセクション内に表示されたアイコンのみが,位置が変化する状態で表示される。従って,ゲーム・アイコンがトレイ222内の別の位置にドラッグされた場合,ユーザが表示との接触を断った後,位置変化状態でゲーム・アイコンを表示することができる。幾つかの実施形態においては,アイコンが新しい位置に移動されたとき,装置が,可聴チャイム及び/又は振動のような音声及び/又は触知によるフィードバックを与えることができる。
【0028】
図2Dはまた,ブラウザ・アイコンを随意的に位置230に移動させることも示す。ゲーム・アイコンと少なくとも部分的に重なるために,ブラウザ・アイコンが,初期位置228から新しい位置230に移動された,即ち,ユーザがブラウザ・アイコンの上にゲーム・アイコンを配置したと携帯用電子装置200が判断したとき,ブラウザ・アイコンの表示される位置が変えられた。
【0029】
他の実施形態においては,音楽アイコンなどの付加的なアイコンがトレイ214に付加されたとき,1つのアイコンをトレイ214から追い出すか又は除去することができる。例えば,トレイ214は,4つのアイコンといった有限数のアイコンを収容するように構成することができる。付加的なアイコンがトレイ214に付加された場合,付加的なアイコンに最も近いアイコン,又は付加的なアイコンに少なくとも部分的に重なるアイコンを,トレイ214から追い出す又は除去することができる。幾つかの実施形態においては,追い出されたアイコンは,トレイ214内の位置からトレイ216内の新しい位置に浮動するか又は素早く動き,そこでソートされたアイコン・リストに加わることができる。幾つかの実施形態においては,追い出しプロセスが完了しなかった場合(例えば,付加的なアイコンがトレイ214に付加されない),追い出されたアイコンは,トレイ216内の新しい位置に向かって進むのを中止し,トレイ214内の位置に戻ることができる。
【0030】
図2Eは,インターフェース再構成モードが終了された後,又は(時間切れにより)終了した後の携帯用電子装置200を示す。GUI210内のアイコンは,静止した位置にある。ゲーム・アイコン及びブラウザ・アイコンは,トレイ214内の新しい位置に表示されている。
【0031】
アイコン222の1つ又はそれ以上の位置変化のような,インターフェース再構成モード中のアニメーション表示された効果は,GUI210を有する表示面と実質的に一致する面内のアイコンの1つ又はそれ以上についての対応する運動方程式に従ったものにすることができる。運動方程式は,閾値より小さい摩擦係数を有することができ,アイコンの1つ又はそれ以上の浮動又は摺動のシミュレーション及び/又はアニメーション表示を可能にする。それぞれのアイコンについての運動方程式は,ゼロでない初期速度,ゼロでない角速度,及び/又は,それぞれのアイコンのそれぞれの平均的位置の周りの復元力を有することができ,それぞれのアイコンの位置は,それぞれのアイコンのそれぞれの平均的位置をほぼ中心にして,領域224(図2D)内で振動する。
【0032】
幾つかの実施形態においては,GUI210及び携帯用電子装置200に対して一定の配向を維持しながら,それぞれのアイコンが,該それぞれのアイコンのそれぞれの平均的位置を中心として回転するように,インターフェース再構成モード中,それぞれのアイコンの位置を変化させることができる。これは,インターフェース再構成モード中の携帯用電子装置200を示す図3A及び図3Bに示されている。この例では,領域224において一定の配向を維持するように,トレイ216内のビデオ・アイコン222の位置が変化される。このことにより,インターフェース再構成モード中,ユーザが,それぞれのアイコンの機能を判断することがより容易になる。」
したがって,上記引用文献1には次の発明(以下,「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「携帯用電子装置のための位置調整プロセス100であって,
タッチセンシティブ・ディスプレイのGUI内に複数のアイコンが表示され(110),
インターフェース再構成プロセスを開始する第1の所定のユーザ・アクションが検知され(112),
複数の表示されたアイコンの1つ又はそれ以上の位置が変えられ(114),具体的には,トレイ216内のアイコン222の1つ又はそれ以上の表示が,前の静止位置から,時間変動(time-varying)位置に修正される,位置調整プロセス100。」
2.引用文献2,3
原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献2の図2及び図5,並びに,上記引用文献3の図5-図9等の記載からみて,「アイテムの位置によって各アイテムが互いに異なる大きさを有するように設定して,表示すること。」(以下,「周知技術」という。)は周知である。
3.引用文献4
また,原査定の拒絶の理由に引用された上記引用文献4の段落【0026】等には「立体的な表示を行う場合に明度の高い色を用いること。」という技術的事項が記載されている。
第5 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると,次のことがいえる。
a 引用発明の「タッチセンシティブ・ディスプレイのGUI内に複数のアイコンが表示され(110)」た段階は,後述する相違点1を除き,本願発明1の「待機モードで」「複数個のアイテムを待機画面に表示する待機画面表示段階」に相当する。
b 引用発明の「インターフェース再構成プロセスを開始する第1の所定のユーザ・アクションが検知され(112)」た段階は,本願発明1の「編集モードのための要請を受信する受信段階」に相当する。
c 引用発明の「複数の表示されたアイコンの1つ又はそれ以上の位置が変えられ(114),具体的には,トレイ216内のアイコン222の1つ又はそれ以上の表示が,前の静止位置から,時間変動(time-varying)位置に修正される」段階と,本願発明1の「編集モードで,前記待機モードの表示で同じ大きさを有していた前記アイテムを,前記アイテムの位置によって各アイテムが互いに異なる大きさを有するように設定して,表示する設定段階」とは,「編集モードで,前記待機モードで表示していた前記アイテムを,異なる態様に設定して,表示する設定段階」である点で共通するといえるが,後述する相違点2で相違する。
d 引用文献の「位置調整プロセス」は「インターフェース再構成」即ち「編集」のための画面を表示する方法といえるから,本願発明1の「編集画面の表示方法」に相当するものといえる。
したがって,本願発明1と引用発明との間には,次の一致点,相違点があるといえる。
(一致点)
「 タッチスクリーンを備えた携帯端末機の編集画面の表示方法において,
待機モードで,複数個のアイテムを待機画面に表示する待機画面表示段階;
編集モードのための要請を受信する受信段階;及び
編集モードで,前記待機モードで表示していた前記アイテムを,異なる態様に設定して,表示する設定段階を含むことを特徴とする編集画面の表示方法。」
(相違点1)
一致点の「待機画面表示段階」において,
本願発明1では「同じ大きさを有する複数個のアイテム」を表示するのに対し,
引用発明では「複数のアイコン」が表示されるものの,これらが同じ大きさを有するか否かは不明である点。
(相違点2)
一致点の「編集モードで,前記待機モードで表示していた前記アイテムを,異なる態様に設定して,表示する設定段階」において,
本願発明1では「編集モードで,前記待機モードの表示で同じ大きさを有していた前記アイテムを,前記アイテムの位置によって各アイテムが互いに異なる大きさを有するように設定して,表示する」のに対し,
引用発明では「複数の表示されたアイコンの1つ又はそれ以上の位置が変えられ(114),具体的には,トレイ216内のアイコン222の1つ又はそれ以上の表示が,前の静止位置から,時間変動(time-varying)位置に修正される」点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑みて,上記相違点2について先に検討すると,
「第4 引用発明,引用文献等 2.引用文献2,3」の項で述べたように,「アイテムの位置によって各アイテムが互いに異なる大きさを有するように設定して,表示すること。」自体は周知技術であるが,このような周知のアイテムの表示手法を引用発明の「編集モード」のアイテムの表示態様として採用することについては引用文献2,3には記載も示唆も無く,引用発明の「編集モード」である「インターフェース再構成プロセス」におけるアイコンの表示手法に替えて上記周知技術に係るアイテムの表示手法を採用する動機付けはない。
したがって,本願発明1は,相違点1を検討するまでもなく,当業者であっても引用発明,引用文献2,3に記載された周知技術に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2.本願発明2-8について
本願発明2-8も,本願発明1の「編集モードで,前記待機モードの表示で同じ大きさを有していた前記アイテムを,前記アイテムの位置によって各アイテムが互いに異なる大きさを有するように設定して,表示する」と同一の構成を備えるものである
そして,引用文献4にも当該構成について記載も示唆も無い。
したがって,本願発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明,拒絶査定において引用された引用文献2,3に記載された周知技術,引用文献4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
3.本願発明9について
本願発明9は,本願発明1に対応する物(携帯端末機)の発明であり,本願発明1の「編集モードで,前記待機モードの表示で同じ大きさを有していた前記アイテムを,前記アイテムの位置によって各アイテムが互いに異なる大きさを有するように設定して,表示する」に対応する構成を備えるものであるから,本願発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明,拒絶査定において引用された引用文献2,3に記載された周知技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
4.本願発明10-15について
本願発明10-15も,本願発明1に対応する物(携帯端末機)の発明であり,本願発明1の「編集モードで,前記待機モードの表示で同じ大きさを有していた前記アイテムを,前記アイテムの位置によって各アイテムが互いに異なる大きさを有するように設定して,表示する」に対応する構成を備えるものである。
そして,引用文献4にも当該構成について記載も示唆も無い。
したがって,本願発明1と同じ理由により,当業者であっても,引用発明,拒絶査定において引用された引用文献2,3に記載された周知技術,引用文献4に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり,原査定の理由によっては,本願を拒絶することはできない。
また,他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2016-016061