特許訂正審判
2026-390016
画像形成方法
- 審判番号
- 2026-390016
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2021-199971外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 7711580
- 請求日
- 2026年01月30日
- 審決日
- 2026年03月17日
- 公報発行日
- 2026年06月26日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】コニカミノルタ株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人鷲田国際特許事務所
- 分類
- P141 .852-Y (B41M)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条、特許法第36条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7711580号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7711580号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~14〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7711580号(以下「本件特許」という。)に係る出願は、令和3年12月9日の出願であって、令和7年7月14日に特許権の設定登録がされ、令和8年1月30日に訂正審判(以下「本件訂正審判」という。)の請求がされたものである。
第2 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第7711580号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~14について訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。
第3 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)は、特許請求の範囲の請求項1に「インクジェットヘッドに、水系インクを5mL/分以上120mL/分の流量で供給する工程」と記載されているのを、「インクジェットヘッドに、水系インクを5mL/分以上120mL/分以下の流量で供給する工程」に訂正するというものである(下線は当審において付した。以下同様。)。
なお、本件訂正前の請求項2~14は、請求項1を引用するものであり、本件訂正によって訂正される請求項1に連動して訂正されるものであるから、請求項2~14は、特許法126条3項に規定する一群の請求項であるところ、本件訂正は、その一群の請求項である訂正後の請求項〔1~14〕について請求されたものである。
第4 当審の判断
1 訂正の目的について
訂正前の請求項1における「インクジェットヘッドに、水系インクを5mL/分以上120mL/分の流量で供給する工程」との記載は、その文言に「5mL/分以上」との事項を含むこと及び技術内容からみて、インクジェットヘッドに供給する水系インクの流量の数値範囲を特定しようとするものであって、その「5mL/分」及び「120mL/分」との記載は、それぞれ、当該「水系インクの流量」の数値範囲に係る下限及び上限を規定するものであると解することができる。
ここで、前者については、「5mL/分以上」と当該数値範囲の下限にあたることを意味する用語を伴い記載されていることからみて、後者においても、「120mL/分以下」又は「120mL/分未満」等の上限を意味する用語が付加されることによって、当該「水系インクの流量」の上限及び下限からなる数値範囲が限定されることを意味するのは明らかである。
そうしてみると、上記請求項1の「120mL/分」との記載は、上限を示すための用語を欠く記載であり、誤記を含むものであると認められる。
一方、本件特許明細書の【0011】、【0023】、【0124】及び【0129】には、本件特許発明におけるインクジェットヘッドに供給する水系インクの流量の「5mL/分」及び「120mL/分」との数値に関し、いずれにおいても「5mL/分以上120mL/分以下」であることのみが記載されている。
さらに、本件特許明細書の【0131】には、「インクジェットヘッド101に供給する水系インクの流量は、5mL/分以上120mL/分以上であるが、7mL/分以上100mL/分以下であることが好ましく、10mL以上80mL/分以下であることがより好ましい。」との記載があり、いずれも、2つの流量に係る数値の対により水系インクの流量の数値を示すにあたり、その下限と上限とを示すものである、「以上」または「以下」との用語を伴うように記載されている。
そうしてみると、訂正前の請求項1における「5mL/分以上120mL/分の流量」との記載は、「5mL/分以上120mL/分以下の流量」の誤記であり、本件訂正は、これを訂正するものであるといえる。
したがって、本件訂正は、請求項1~14の誤記を訂正するものであるから、特許法126条1項ただし書き2号に規定する、誤記又は誤訳の訂正を目的とする訂正である。
2 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないこと
本件訂正は、上記1のとおり、誤記の訂正を目的とするものであるから、実質上特許請求の範囲拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、本件訂正は、特許法126条6項の規定に適合するものである。
3 願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
本件訂正は、上記1のとおり、誤記の訂正を目的とするものであり、かつ、水系インクの流量を「5mL/分以上120mL/分以下」とすることは、本件特許明細書の【0011】、【0023】、【0124】、【0129】及び【0131】に記載されており、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてなされたものである。
したがって、本件訂正は、特許法126条5項の規定に適合するものである。
4 特許出願の際に独立して特許を受けることができること
本件訂正は、上記1のとおり、特許法126条1項ただし書2号に掲げる「誤記又は誤訳の訂正」を目的とするものであるから、本件訂正後の請求項1~14については、同法同条7項に規定する要件(いわゆる「独立特許要件」)の適否について検討を要するものであるが、本件訂正後の請求項1~14について見直すべき新たな事情は存在せず、本件訂正により特許法36条4項1号及び6項(4号を除く)に規定する要件を満たさなくなるものでもない。
したがって、本件訂正は、特許法126条7項の規定に適合するものである。
第5 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法126条1項ただし書き2号に規定する、誤記又は誤訳の訂正を目的とする訂正であり、かつ同法同条5項~7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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