2025-800086
積層ラッパーを備えるエアロゾル発生物品
- 審判番号
- 2025-800086
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 無効審判(無効の審決)
- 出願番号
- 特願2023-206240外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 7601995
- 請求日
- 2025年09月26日
- 審決日
- 2026年03月23日
- 公報発行日
- 2026年07月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】Future Technology 株式会社
- 【被請求人】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
- 【被請求人代理人】▲吉▼田 和彦
- 【被請求人代理人】須田 洋之
- 【被請求人代理人】山崎 一夫
- 【被請求人代理人】近藤 直樹
- 【被請求人代理人】那須 威夫
- 【被請求人代理人】鈴木 信彦
- 【被請求人代理人】工藤 嘉晃
- 【被請求人代理人】岩上 健
- 分類
- P1123.537-YAA(A24D) / 標準データ:手続:無効 / 標準データ:123・537-YAA (A24D) / 標準データ:確定ステータス:1 維持(出訴無し)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第134条の2第1項、特許法第134条の2第9項、特許法第134条の2第3項、特許法第36条第6項、特許法第123条第1項第4号、特許法第36条第6項第2号、特許法第123条第1項、特許法第169条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)、特許情報標準データ(審判)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 15項目
第1 請求の趣旨及び答弁の趣旨
1 請求の趣旨
特許第7601995号の特許請求の範囲の請求項1に係る発明についての特許を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。
2 答弁の趣旨
本審判の請求は成り立たない。
審判費用は請求人の負担とする。
との審決を求める。
第2 手続の経緯
折りたたみ中(クリックで表示)
本件無効審判の請求に係る第7601995号(以下「本件特許」という。)の手続の経緯の概略は、以下のとおりである。
1 本件特許の出願から設定登録までの経緯
本件特許に係る出願は、2019年(令和元年)12月4日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2018年12月6日(EP)欧州特許庁)を国際出願日とする特願2021-520359号の一部を令和5年12月6日に新たな特許出願(特願2023-206240号)としたものであって、その手続は、概略以下のとおりである。
2 本件無効審判の手続の経緯
本件無効審判における手続の経緯の概略は、以下のとおりである。
第3 本件訂正請求について
1 訂正請求の趣旨
令和8年2月2日提出の訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の請求は、本件特許の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1ないし13について訂正することを求めるものである。
2 本件訂正の内容
本件訂正は、次の訂正事項からなる。なお、下線は訂正箇所を示す。
(1)訂正事項1
本件特許の特許請求の範囲の請求項1に「約6パーセント~約20パーセント」とあるのを、「6パーセント~20パーセント」に訂正する。請求項1の記載を直接又は間接的に引用する請求項2~13も同様に訂正する。
3 訂正の適否についての判断
(1)訂正事項1について
ア 訂正の目的
訂正事項1は、「約」との記載を削除することにより、発明の範囲を明確なものとするものであるから、特許法第134条の2第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
イ 特許明細書等に記載した事項の範囲内であること
訂正事項1は、「約」との記載を削除するものであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものである。
ウ 実質上特許請求の範囲を拡張し又は変更する訂正ではないこと
訂正事項1は、「約」との記載を削除することにより、発明の範囲を明確にするものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
エ 独立して特許を受けることができること
アのとおり、訂正事項1は明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、特許法第134条の2第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項の独立特許要件は適用されない。
オ 一群の請求項であること
訂正前の請求項1ないし13について、請求項2ないし13はそれぞれ請求項1を直接又は間接的に引用しているものであって、訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項1ないし13に対応する訂正後の請求項1ないし13は、特許法第134条の2第3項に規定する一群の請求項である。
(2)小括
以上によれば、本件訂正は、特許法第134条の2第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合するので、訂正後の請求項〔1ないし13〕について訂正することを認める。
第4 本件発明
本件特許の請求項1に係る発明(以下「本件発明」という。)は、訂正後の本件特許の特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるものであるところ、請求項1の記載は、次のとおりである。なお下線部は訂正箇所を示す。
「【請求項1】エアロゾル発生物品であって、エアロゾル形成基体であって、前記エアロゾル形成基体が、植物材料カットフィラーを含み、前記エアロゾル形成基体が、6パーセント~20パーセントのエアロゾル形成体をさらに含む、エアロゾル形成基体と、前記エアロゾル形成基体の周りに少なくとも部分的に巻かれて配設された積層ラッパーであって、前記積層ラッパーが、熱伝導性層および熱絶縁層を含む、積層ラッパーと、を備え、前記積層ラッパーが、30マイクロメートル~100マイクロメートルの厚さを有し、前記熱伝導性層および前記熱絶縁層が、前記エアロゾル発生物品の軸方向に沿って重なり、前記エアロゾル発生物品は、前記エアロゾル形成基体を含有する基体部分と、フィルター部分とを備え、前記熱絶縁層が、前記熱伝導性層を囲むように配設され、前記積層ラッパーが、前記基体部分のみを覆う、エアロゾル発生物品。」
第5 請求人の主張
折りたたみ中(クリックで表示)
上記審判請求書における請求人の主張は以下のとおりである。
特許第7601995号の請求項1の「約6パーセント~約20パーセントのエアロゾル形成体」における「約」という記載により、数値限定の範囲が不明確となっており、特許を受けようとする発明が明確なものではないから、特許法第36条第6項2号の規定(明確性)により特許を受けることができないものであり、特許法第123条第1項第4号に該当し、無効とすべきである。
第6 被請求人の主張
上記審判事件答弁書における被請求人の主張は以下のとおりである。
訂正請求書により訂正前の請求項1の「約6パーセント~約20パーセント」との記載から「約」なる表現を削除し、「6パーセント~20パーセント」にしたため、数値範囲に不明な点はなく、訂正後の請求項1に係る発明は明確である。
第7 当審の判断
本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1の記載は、上限値又は下限値を示す数値から「約」との記載が削除されたことでその数値範囲が明確となり、また他の不明確な事項もないから、その記載は明確であるといえる。
そうすると、本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1は、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たすものであり、特許法第123条第1項第4項に該当しない。
第8 むすび
以上であるから、請求人が主張する無効理由は理由がないものであり、本件発明についての特許は、無効とすることはできない。
審判に関する費用については、特許法第169条第2項において準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
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