特許訂正審判
2025-390159
水溶性高分子を含む点眼剤
- 審判番号
- 2025-390159
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2024-114318
- 登録番号
- 7767517
- 請求日
- 2025年11月10日
- 審決日
- 2026年01月30日
- 公報発行日
- 2026年04月24日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】千寿製薬株式会社
- 【請求人代理人】田中 順也
- 【請求人代理人】水谷 馨也
- 【請求人代理人】迫田 恭子
- 審判長/審判官
- 審判長 藤原 浩子
- 審判官 川口 裕美子
- 審判官 池上 文緒
- 分類
- P141 .852-Y (A61K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7767517号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7767517号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7767517号(以下「本件特許」という。)の請求項1~6に係る発明についての出願は、令和6年7月17日(遡及出願 平成30年6月27日、国内優先権主張 平成29年6月28日)を出願日とする出願であって、令和7年10月31日に特許権の設定登録がされ、その後、令和7年11月10日に本件訂正審判の請求がされたものである。
第2 請求の趣旨及び訂正の内容
1 請求の趣旨
本件審判の請求の趣旨は、「特許第7767517号の特許請求の範囲を本請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求める。」というものであり、特許権全体に対して請求するものである。
2 訂正の内容
本件訂正審判の請求に係る訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである。なお、下線は訂正箇所を示すものである。
<訂正事項1>
請求項1に「前記水溶性高分子が、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールカルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種であり、」と記載されているのを、「前記水溶性高分子が、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースよりなる群から選択される少なくとも1種であり、」に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正の目的について
本件特許の願書に添付した特許請求の範囲の請求項1には、「ポリエチレングリコールカルボキシビニルポリマー」と記載されている。
「ポリエチレングリコール」、「カルボキシビニルポリマー」は、それぞれ当業界において確立した技術用語であるものの、それらが結びついた「ポリエチレングリコールカルボキシビニルポリマー」は、通常用いられる技術用語ではなく、誤記であることは明らかである。
また、本件特許の願書に添付した明細書の【0012】には、以下の記載がある。
「『水溶性高分子』は、増粘剤又は粘稠剤として点眼剤に一般的に使用されるものであれば、特に限定されず、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー(架橋ポリアクリル酸ポリマー等)、キサンタンガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどである。」
そうすると、上記記載からみて、「ポリエチレングリコールカルボキシビニルポリマー」は、「ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー」の誤記であることが明らかである。
よって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第2号に規定する誤記の訂正を目的とするものである。
2 願書に最初に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内の訂正であることについて
本件特許の願書に最初に添付した明細書の【0012】においても、上記1において述べた本件特許の願書に添付した明細書の【0012】と同じ記載があるから、訂正事項1は、本件特許の願書に最初に添付した明細書又は特許請求の範囲に記載した事項の範囲内の訂正であり、特許法第126条第5項に適合するものである。
3 実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではないことについて
本件訂正は、「ポリエチレングリコールカルボキシビニルポリマー」という明らかな誤記を、「ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー」という正しい記載に訂正するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当しない。
したがって、本件訂正は、特許法第126条第6項の規定に適合するものである。
4 独立特許要件について
本件訂正は、上記2で述べたとおり、誤記を訂正するものであるから、特許要件の適否について見直すべき新たな事情は存在せず、訂正後の特許請求の範囲に記載されている事項により特定される発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は見いだせない。
したがって、本件訂正は、特許法第126条第7項の規定に適合するものである。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第5項~第7項に規定される要件に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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