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特許異議申立

2024-700790

天板付き什器

審判番号
2024-700790
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2019-165497
登録番号
7444565
請求日
2024年08月21日
審決日
2025年03月28日
公報発行日
2025年06月27日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】株式会社オカムラ
  • 【権利者代理人】松沼 泰史
  • 【異議申立人】飯田 典子
審判長/審判官
  • 審判長 藤田 年彦
  • 審判官 稲荷 宗良
  • 審判官 蔵野 いづみ
分類
P1651.851-YAA(A47B) / P1651.113-YAA(A47B) / P1651.121-YAA(A47B)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条第2項、特許法第29条第1項、特許法第113条第2号、特許法第120条の5第4項、特許法第29条第1項第3号、特許法第120条の8第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7444565号発明「天板付き什器」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7444565号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-3〕について訂正することを認める。 特許第7444565号の請求項1、2に係る特許を維持する。 特許第7444565号の請求項3に係る特許についての特許異議の申立てを却下する。

理由

理 由 第1 手続の経緯 特許第7444565号(以下「本件特許」という。)に係る特許についての出願は、令和1年9月11日に出願され、令和6年2月27日にその特許権の設定登録がされ、同年3月6日に特許掲載公報が発行された。本件特許異議の申立ての経緯は、次のとおりである。 令和6年 8月21日 特許異議申立人飯田典子(以下「申立人」と いう。)による請求項1~3に係る特許に対 する特許異議の申立て 同年10月31日付け 取消理由通知書 同年12月11日 意見書及び訂正請求書の提出(特許権者) 令和7年 1月29日 意見書の提出(申立人) 第2 訂正の適否についての判断 1 訂正の内容 令和6年12月11日提出の訂正請求書(以下「本件訂正請求書」という。)による訂正(以下「本件訂正」という。)の趣旨は、「特許第7444565号の特許請求の範囲を、本件訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~3について訂正することを求める。」というものであり、その内容は以下のとおりである(下線は訂正箇所を示す。)。 (1) 訂正事項1 特許請求の範囲の請求項1を、 「天板と、 前記天板を支持する支持構造体とを備え、 前記支持構造体は、 床面に支持される複数の脚と、 第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材を有する複数の支持ユニットと、 前記支持ユニット同士を前記第一方向に連結する連結部材と、を備え、 前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異なり、 前記複数の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ、 前記複数の脚は、前記複数の支持ユニットに固定され、 前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、 前記支持構造体は、 前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、 前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、 前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されており、 前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、 前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、 前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている天板付き什器。」 に訂正する。 (2) 訂正事項2 特許請求の範囲の請求項2を、 「天板と、 前記天板を支持する支持構造体とを備え、 前記支持構造体は、 床面に支持される複数の脚と、 第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材を有する複数の支持ユニットと、 前記支持ユニット同士を前記第一方向に連結する連結部材と、を備え、 前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異なり、 前記複数の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ、 前記脚は前記連結部材に固定され、 前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、 前記支持構造体は、 前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、 前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、 前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されており、 前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、 前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、 前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている天板付き什器。」 に訂正する。 (3) 訂正事項3 特許請求の範囲の請求項3を削除する。 (4) 一群の請求項について 訂正前の請求項1及び3について、請求項3は、請求項1を直接的に引用しているものであって、訂正事項1によって記載が訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。また、訂正前の請求項2及び3について、請求項3は、請求項2を直接的に引用しているものであり、訂正事項2によって記載が訂正される請求項2に連動して訂正されるものである。 したがって、訂正前の請求項1及び3に対応する訂正後の請求項1及び3、請求項2及び3に対応する訂正後の請求項2及び3は、それぞれ一群の請求項となるが、共通の請求項3があることにより、組み合わされて、訂正前の請求項1~3に対応する訂正後の請求項1~3は、特許法第120条の5第4項に規定する一つの一群の請求項となる。 2 訂正の目的の適否、特許請求の範囲の拡張・変更の存否、新規事項の有無、及び独立特許要件 (1) 訂正事項1 ア 訂正の目的 訂正事項1に係る訂正は、請求項1に記載された「天板」及び「指示構造体」に関して、「前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、前記支持構造体は、前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されており、前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている」と具体的に限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 上記アで説示したとおり、訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、発明のカテゴリーや対象又は目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 新規事項の有無 本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件明細書等」という。)の【請求項3】、【0028】、【0029】、【0031】、【0032】、並びに図1、及び4に、以下のとおり記載されている(下線は当審で付した。)。 「【請求項3】 前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、 前記支持構造体は、 前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、 前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、 前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されている 請求項1または請求項2に記載の天板付き什器。」 「【0028】 第一支持ユニット51および第二支持ユニット52は同様の構造を有する。第一支持ユニット51および第二支持ユニット52は、平面視略U字形状を有する金属製型材である。第一支持ユニット51及び第二支持ユニット52は、第二方向Yに沿って延びる横枠58と、横枠58の左右端から第一方向Xに沿って延びる一対の縦枠54(支持部材)とを有する。第一支持ユニット51及び第二支持ユニット52は、横枠58と縦枠54とが接続する一対のコーナー部55に、脚3を固定する脚固定部56を有する。 【0029】 縦枠54のコーナー部55とは反対側の端部に接続片57が設けられている。図4は、連結部材4と縦枠54との取付態様を模式的に示す分解斜視図である。説明の為、図4では、一方の縦枠54は連結部材4に取り付けられた状態を示し、一方の縦枠54は、分解斜視図で示している。図4に示すように、接続片57は、第二方向Yに沿う方向、すなわち縦枠54と直交する方向に延びる当接面572と、第一方向Xに貫通する係止凹部571とが設けられている。」 「【0031】 第一支持ユニット51と第二支持ユニット52とは第二方向Yの一対の縦枠54間の距離(支持部材間の距離)、すなわち、幅寸法が異なる。本実施形態では、天板2は前端部22の幅寸法W22が後端部23の幅寸法W23より小さい略台形状であるため、第一支持ユニット51の幅寸法W51が第二支持ユニット52の幅寸法W52より短い。 【0032】 連結部材4は、支持ユニット同士を前記第一方向に連結する部材である。第一支持ユニット51と第二支持ユニット52とは連結部材4により連結される。連結部材4は、例えば、金属製の型材である。本実施形態の連結部材4は平面視矩形である。連結部材4は、支持ユニット51,52のうち、幅寸法が大きい方の支持ユニットの幅寸法と同等以上であり、天板2の幅寸法よりも小さい長さを有する。本実施形態では、連結部材4は、第二支持ユニット52の幅寸法W52よりも長い。」 「 [図:0001423517000001.jpg] 」 「 [図:0001423517000002.jpg] 」 図1には、「一対の支持部材は平行に並んでいる」こと、及び「第一支持ユニットの一対の支持部材の連結部材に対する取り付け位置と第二支持ユニットの一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、第二方向にずれている」ことが開示されている。 図1及び図4には、「支持部材と連結部材とが直交している」ことが開示されている。 これらの記載から、上記訂正事項1の「前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、前記支持構造体は、前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されており、前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている」との事項は、本件明細書等に記載されているといえる。 よって、訂正事項1に係る訂正は、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではないから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものであり、訂正事項1は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 (2) 訂正事項2 ア 訂正の目的 訂正事項2に係る訂正は、請求項2に記載された「天板」及び「指示構造体」に関して、「前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、前記支持構造体は、前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されており、前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている」と具体的に限定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 イ 特許請求の範囲の拡張・変更の存否 上記アで説示したとおり、訂正事項2は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、発明のカテゴリーや対象又は目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第6項の規定に適合する。 ウ 新規事項の有無 訂正事項2に係る訂正は、訂正事項1に係る訂正と同じであるから、上記(1)ウで説示したとおり、訂正事項2に係る訂正は、本件明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではないから、本件明細書等に記載した事項の範囲内においてするものである。 よって、訂正事項2は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項の規定に適合する。 (3) 訂正事項3 訂正事項3は、特許請求の範囲の請求項3を削除する訂正であるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではなく、本件明細書等に記載された事項の範囲内においてしたものであることは明らかである。 よって、訂正事項3に係る訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に規定する、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、訂正事項3は、特許法第120条の5第9項で準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 (4) 独立特許要件について 本件においては、訂正前の請求項1~3について特許異議申立てがされているので、訂正前の請求項1~3に係る訂正事項1~3に関して、特許法第120条の5第9項で読み替えて準用する同法第126条第7項の独立特許要件は課されない。 3 小括 以上のとおり、本件訂正請求書による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項~第7項の規定に適合する。 したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~3について訂正することを認める。 第3 訂正後の特許発明 上記第2のとおり、本件訂正は認められるから、本件特許の請求項1~3に係る発明は、本件訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲の請求項1~3に記載された事項により特定される、次のとおりのものである(以下、それぞれ請求項番号により「本件発明1」等という。また、「A」等は、当審で付した。以下「A」等を付した事項を「特定事項A」等という。)。 「【請求項1】 A 天板と、 B 前記天板を支持する支持構造体とを備え、 C 前記支持構造体は、 C1 床面に支持される複数の脚と、 C2 第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材を有する複数の支持ユニットと、 C3 前記支持ユニット同士を前記第一方向に連結する連結部材と、を備え、 D 前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異なり、 E 前記複数の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ、 F1 前記複数の脚は、前記複数の支持ユニットに固定され、 H 前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、 I 前記支持構造体は、 前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、 前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、 J 前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されており、 K 前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、 L 前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、 M 前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている G 天板付き什器。 【請求項2】 A 天板と、 B 前記天板を支持する支持構造体とを備え、 C 前記支持構造体は、 C1 床面に支持される複数の脚と、 C2 第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材を有する複数の支持ユニットと、 C3 前記支持ユニット同士を前記第一方向に連結する連結部材と、を備え、 D 前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異なり、 E 前記複数の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ、 F2 前記脚は前記連結部材に固定され、 H 前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、 I 前記支持構造体は、 前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、 前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、 J 前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されており、 K 前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、 L 前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、 M 前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている G 天板付き什器。 【請求項3】 (削除)」 第4 特許異議申立理由の概要、証拠方法及び取消理由通知において通知した取消理由の概要 1 特許異議申立理由の概要 申立人は、特許異議申立書(以下「申立書」という。)において、概ね以下の申立理由を主張するとともに、証拠方法として下記2に示す各甲号証を提出している。 (1) 申立理由1(甲第1号証を主たる引用例とする進歩性欠如) 本件発明1~3は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲第1号証に記載された発明、及び、甲第3号証及び甲第4号証に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであって、請求項1~3に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号の規定に該当し、取り消されるべきものである。 なお、申立理由1に関して申立書の「3.申立ての理由 <理由1>」(1頁)には、「甲第1号証・・・、及び、甲第3号証・・・及び甲第4号・・・証・・・に基づいて、」と記載され、同「3.申立ての理由」「(3)申立ての根拠 <理由1>」(15頁)には、「証拠 甲第1号証、および甲第2、3、4号証」と記載され、同「3.申立ての理由」「(4)具体的理由 X.<理由1>について」「(X4)<理由1>の小括」(28頁)には、「したがって、本件発明1-3は、甲1発明に基づいて、又は甲1発明と甲第3、4号証に記載された周知技術とに基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。」と記載されている。 これらの記載に関して、申立書の「3.申立ての理由」「(4)具体的理由 X.<理由1>について」(16~28頁)では、甲第2号証について説明されていないことから、上記「理由1」の証拠に関する申立書1頁、15頁、28頁の3つの記載のうち15頁の記載は「証拠 甲第1号証、および甲第3、4号証」の誤記と認める。 (2) 申立理由2(甲第2号証を主たる引用例とする進歩性欠如) 本件発明1~3は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲第2号証に記載された発明、及び、甲第3号証及び甲第4号証に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであって、請求項1~3に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号の規定に該当し、取り消されるべきものである。 (3) 申立理由3(甲第3号証を主たる引用例とする進歩性欠如) 本件発明1~3は、本件特許の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった甲第3号証に記載された発明であり、また、仮に相違点が存在するとしても、甲第3号証に記載された発明と周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであって、請求項1~3に係る特許は、特許法第29条第1項又は第2項の規定に違反してされたものであるから、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。 2 証拠方法 (1) 甲第1号証:ロシア国特許発明第2660294号明細書及び翻訳文 (2) 甲第2号証:国際公開第2008/049244号明細書及び翻訳文 (3) 甲第3号証:特開2008-279212号公報 (4) 甲第4号証:特開2014-68918号公報 以下、「甲第1号証」等を「甲1」等という。 3 取消理由通知において通知した取消理由の概要 当審において令和6年10月31日付けで特許権者に通知した取消理由の概要は次のとおりである。 取消理由1(新規性)本件特許の下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明であって、特許法第29条第1項第3号に該当するから、その発明に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものである。 引用文献 請求項1~3に対して 甲2 取消理由2(進歩性)本件特許の下記の請求項に係る発明は、本件特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、本件特許出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、その発明に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものである。 引用文献 請求項1、2に対して 甲1、甲3、甲4 請求項1~3に対して 甲2 第5 証拠について 1 甲1 (1) 記載事項 甲1には、以下の記載がある(仮訳は申立人が提出した翻訳文を採用した。また、段落番号は申立人が付したものである。以上甲2も同様。下線は当審で付した。以下同様。)。 「 [図:0001423517000003.jpg] 」 (仮訳:マルチシートワークテーブルのフレームは、目的に応じてさまざまな構成の作業面を提供する必要があります。) 「 [図:0001423517000004.jpg] 」 (仮訳:クレームされたフレームの4人掛けデスクトップ用の実装例を、図1~2を参照して示します。フレームは、クロスバー2によって接続された垂直柱であるエンドサポート1を含み、エンドサポート1は、例えば顧客の美的要件によって決定される複雑な形状を有することができる。提示されたバージョンのフレームは、エンドサポート1とそれらを接続するクロスバー2を備えており、平面図では破線構成になっています。2つの端部サポート1(当審注:「エンドサポート1」の誤訳と認められる。)は、縦方向のクロスバー3を使用して中間モジュールに接続されています。中間モジュールはフレーム構造であり、2本の垂直ポスト5が短いクロスバー4を使用して取り付けられています。フレーム構造は、縦方向の要素6と横方向の要素7によって形成され、フレーム構造にしっかりと接続されています。お互い。横方向の7つのエレメントは、縦方向の6つのエレメントの端部の位置にドッキングされます(当審注:「横方向の要素7は、縦方向の要素6の端部にドッキングされます。」の誤訳と認められる。)。これらの場所には、たとえば、要素を接続するために使用される2セットの穴または溝が提供されます。ワークステーションの必要な構成に応じて、例えば、作業面10間に隙間9を設ける穴8のセット、または作業面10が隙間なく配置されることを保証する別の穴8’のセットが選択される。第2の組の穴8’は、作業面10が遊びなくフレーム上に配置されるフレーム構造構成を提供する。縦方向要素と横方向要素の間の接続点の設計は異なっていてもよい。例えば、1つの要素は、ねじ付き締結具が取り付けられるねじ付き穴を備えたプレートを有することができる。) 図1 「 [図:0001423517000005.jpg] 」 図2 「 [図:0001423517000006.jpg] 」 (2) 認定事項 ア 図1a、図2aから、「作業面10」が長方形であることが見て取れる(認定事項ア)。 イ 図1aから、「クロスバー4」は、一方の端部が「垂直ポスト5」に、他方の端部が「縦方向の要素6」の側面に接続されていることが見て取れる(認定事項イ)。 ウ 図1aから、「縦方向のクロスバー3」は、「作業面10」を支持するものであり、横方向に距離を置いて平行に2つ設けられていること、「縦方向の要素6」は、「作業面10」を支持するものであり、横方向に距離を置いて平行に2つ設けられていること、及び、2つの「縦方向のクロスバー3」間の距離は、2つの「縦方向の要素6」間の距離よりも短いことが見て取れる(認定事項ウ)。 エ 図1aから、「縦方向のクロスバー3」の一方の端面は「クロスバー2」の側面に直角に接し、他方の端面は「横方向の要素7」の側面に直角に接していることが見て取れる(認定事項エ)。 オ 図1b、図2bから、「縦方向の要素6」の端部には穴が形成され、この穴を用いて「縦方向の要素6」と「横方向の要素7」の端部は、頭付きの接合具で直角に接続されることが見て取れる。 加えて、【0015】には、「これらの場所には、たとえば、要素を接続するために使用される2セットの穴または溝が提供されます。ワークステーションの必要な構成に応じて、例えば、作業面10間に隙間9を設ける穴8のセット、または作業面10が隙間なく配置されることを保証する別の穴8’のセットが選択される。第2の組の穴8’は、作業面10が遊びなくフレーム上に配置されるフレーム構造構成を提供する。」との記載があり、上記図示内容、及びこの記載を踏まえると、甲1には、「縦方向の要素6の端部には、穴8のセットと穴8’のセットが設けられ、いずれかのセットを選択し、横方向の要素7の端部と頭付きの接合具で直角に接続されること」が記載されていると認められる(認定事項オ)。 (3) 甲1に記載された発明 上記(1)及び(2)から、甲1には、以下の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 「長方形の作業面10がフレーム上に配置され(認定事項ア、【0015】)、 フレームは、垂直柱であるエンドサポート1とそれらを接続するクロスバー2を備え、 2つのエンドサポート1は、縦方向のクロスバー3を使用してフレーム構造である中間モジュールに接続され、 中間モジュールのフレーム構造は、縦方向の要素6の端部に横方向の要素7がドッキングされて形成され、2本の垂直ポスト5が短いクロスバー4を使用して取り付けられており(【0015】)、 クロスバー4は、一方の端部が垂直ポスト5に、他方の端部が縦方向の要素6の側面に接続され(認定事項イ)、 縦方向のクロスバー3は、作業面10を支持するものであり、横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ、縦方向の要素6は、作業面10を支持するものであり、横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ、 2つの縦方向のクロスバー3間の距離は、2つの縦方向の要素6間の距離よりも短く(認定事項ウ)、 縦方向のクロスバー3の一方の端面はクロスバー2の側面に直角に接し、他方の端面は横方向の要素7の側面に直角に接しており(認定事項エ)、 縦方向の要素6の端部には、穴8のセットと穴8’のセットが設けられ、いずれかのセットを選択し、横方向の要素7の端部と頭付きの接合具で直角に接続される(認定事項オ)、 目的に応じてさまざまな構成の作業面を提供する4人掛けデスクトップ用のマルチシートワークテーブル(【0002】、【0015】)。」 2 甲2 (1) 記載事項 甲2には、以下の事項が記載されている。 「 [図:0001423517000007.jpg] 」 (仮訳:【0003】 本発明は、作業面としてのテーブルトップと、テーブルトップ下面とを有する、脚で支持されたテープルトップを備えたテーブルのフレーム構造に関する。テーブルトップの下側に支柱が取り付けられています。テーブルトップの下には、各足の受け部を備えたベースがあり、関連する足が取り付けられています。フレーム構造を拡張して、大きな寸法のテーブルを作成でき、そのテーブルトップは複数のセグメントで構成されています。) 「 [図:0001423517000008.jpg] [図:0001423517000009.jpg] 」 (仮訳:【0008】 テーブルのフレーム構造は、テーブルトップの上側を作業面とし、テーブルトップの下側と、テーブルトップの下側に取り付けられた支持体と、テーブルトップの下側に配置されたベースと、関連する足が取り付けられた受け部と、各足部に取り付けられたベースとを有する。ベースは、異なるオプションの出口方向を有する複数の支持体に接続するための接続手段を有する。) 「 [図:0001423517000010.jpg] 」 (仮訳:【0039】 図lAから図1C 【0040】 この一連の図では、テーブルには、上部11と下部12を備えた円形のテーブル上部1があります。テーブルトップ1は、正方形に配置された4つの支持体4からなる枠構造で支持されており、各支柱は、角部に設置されたベース3と、各ベース3に取り付けられた第1変形の脚部2とを備えている。足部は、細長い脚部21を有し、その下端には、床要素205が取り付けられており、これは、テーブルが立っているときに床に載っている。ベース3は、テーブル上面12に配置され、設計荷重およびテーブル構成に応じて下側12にねじ込まれるホイールリム状の本体を有し、そうでなければ、(この例では)互いに直角に取り付けられた2つの支持体4によって支持される。支持体4は、直立して設置され、両側壁においてそれぞれ合同である開口部40の格子を有する正方形の中空プロファイルからなる。開口部40は、ケーブルを保持するために用いることができ、ケーブルは、テーブルトップが置かれる前に、実際に直立されたフレーム構造に設置することができる。) 「 [図:0001423517000011.jpg] (仮訳:【0043】 図3 大きなテーブルトップ1を備えた大きなテーブルが必要な場合例えばボートの形をしたB.-1つは、一緒に結合されたいくつかのプレートセグメント16で構成されています(当審注:「例えばボートの形状の大きなテーブルトップ1を備えた大きなテーブルが必要な場合、これは互いに結合されたいくつかのプレートセグメント16で構成される。」の誤訳と認められる。)。その後、フレーム構造が適切に組み立てられます。この目的のために、支持体4のいくつかのセクションのコースが設計されることが好ましく、各セクションは、テーブルトップ1の外縁からほぼ同じ距離をたどる。各プレートセグメント16の下には2つのベース3があり、テーブルトップ1の狭い側面にある2つのベース3のそれぞれに2つの支持体4が取り付けられている。残りのベース3は、それぞれ、T字形状の3つの支持体4を収容しており、これは、テーブルの長辺の両方向の支持体4との連続と、テーブルの反対側の長辺への交差接続によって作成される。張り出しテーブルは、組立テーブルトップ1の下に支持部4を設け、各プレートセグメント16の下に支持脚2を配置した2つのベース3とで筋交いすることにより、その安定性を保っている。 脚部21は、それぞれ、テーブルトップ1の外縁に向かって傾斜表示となっている。その長さに応じて、個々の支持体4はいくつかの第1の穴41を通してテーブルトップの下側12にねじ込まれることになる。ベース3には追加のネジ接続をお勧めします。) 「 [図:0001423517000012.jpg] 」 (仮訳:【0053】 図llA~図llC この一連の図は、第1の変形例の脚2の例を用いて、脚部2とベース3との間の組み立てを示す。脚部2は、セグメント22を先に受け部Aに持ってきて、後者に挿入する。ここで、セグメント22上の対向輪郭221は、受容部Aにおける位置輪郭39と一直線に整列させ、輪郭221、39が互いに係合するまで互いに近づけなければならない。これはまた、軸流路35とネジ孔220とが互いに整列していることを意味する。ねじボルトを前にして、第1プレート30の側面から軸流路35にネジ9を挿入し、ネジ穴220に強固に螺合する。これは、脚2とベース3が回転防止方式で互いに接続されていることを意味します。) 「 [図:0001423517000013.jpg] [図:0001423517000014.jpg] 」 (仮訳:【0054】 図12A 支持体4をベース3に接続する場合、ナット43を備えた上タング42が選択溝31において第1プレート30の上部に横たわり、下タング42が下の第2プレート37を下に横たわるように、直立した支持体4をベース3に引き上げる。ここで、第2の穴47、第2のベースプレート37の第2の穴38、およびナット43の雌ねじ、ならびに第1のベースプレート30の第1の穴32は、第2のベースプレート37からマザー43が介在する後者まで、そのねじボルトでねじ9を挿入するために互いに位置合わせされるべきである。 【0055】 有利なことに、ベース3上には16個の第1および第2の穴32,38があり、これらはそれぞれ22.5゜のピッチをもたらす。この溝31は、外周に向かって拡幅しており、支持体4上のテーパ状の舌部42と比較して、ベース3に連結された支持体4に対する16の選択可能な出発方向を超える追加の旋回範囲を可能にする。この旋回範囲sの範囲内であれば、取り付けられた支持体4は、テーブルトップ1の設計構成に従って一種の微調整で位置合わせすることができ、ネジ9を強固に締め付けて最終的に調整位置に固定することができる。スクリューボルトは、自由空間Fを貫通して垂直に突出している。必要に応じて、追加の支持体4を同じベース3、例えばB.図1Bに従って互いに直角に起立する2つの支持体4、図5Bに従って互いに整列した2つの支持体4、または図3に従って互いにT字状に立っている3つの支持体4を接続することができる。 例えば、まだ空いている第1および第2の穴32、38の一対は、テープルトップの下側12へのベース3の追加的なねじ込みに使用され得る。) 「 [図:0001423517000015.jpg] 」 (当審注:上記Fig.3の、下線付き斜字の符号(「2AL」等)は当審で付した。) 「 [図:0001423517000016.jpg] 」 「 [図:0001423517000017.jpg] 」 (2) 認定事項 以下、Fig.3における左右方向を「テーブルの幅方向」、上下方向を「テーブルの長手方向」と称する。 ア Fig.3から、テーブルの長手方向に延びる「支持体4AL」と「支持体4AR」は、互いに幅方向に距離を置いて設けられていること、テーブルの長手方向に延びる「支持体4BL」と「支持体4BR」は、互いに幅方向に距離を置いて設けられていること、及び、「支持体4AL」及び「支持体4AR」間の距離は、「支持体4BL」及び「支持体4BR」間の距離よりも短いことが見て取れる(認定事項ア)。 イ Fig.12Aの図示内容、【0054】の「支持体4をベース3に接続する場合」の記載、及び【0055】の「ネジ9を強固に締め付けて最終的に調整位置に固定することができる」の記載から見て、甲2には、「支持体4は、ベース3とネジ9を用いて接続している」ことが記載されていると認められる。 これを踏まえ、さらに、【0043】の「各プレートセグメント16の下には2つのベース3があり、テーブルトップ1の狭い側面にある2つのベース3のそれぞれに2つの支持体4が取り付けられている。残りのベース3は、それぞれ、T字形状の3つの支持体4を収容しており、これは、テーブルの長辺の両方向の支持体4との連続と、テーブルの反対側の長辺への交差接続によって作成される。」の記載、及びFig.3から、甲2には、「支持体4ALの一端はベース3ALと、他端はベース3JLと、支持体4ARの一端はベース3ARと、他端はベース3JRと、支持体4BLの一端はベース3BLと、他端はベース3JLと、支持体4BRの一端はベース3BR及び他端はベース3JRと、支持体4Jの一端はベース3JLと、他端はベース3JRと、それぞれネジ9を用いて接続し、支持体4ALと支持体4BLはベース3JLを介して長手方向に連続して配置され、支持体4ARと支持体4BRはベース3JRを介して長手方向に連続して配置される」ことが記載されていると認められる(認定事項イ)。 ウ 【0053】の「この一連の図は、第1の変形例の脚2の例を用いて、脚部2とベース3との間の組み立てを示す。・・・第1プレート30の側面から軸流路35にネジ9を挿入し、ネジ穴220に強固に螺合する。これは、脚2とベース3が回転防止方式で互いに接続されていることを意味します。」の記載、及びFig.11A~11Cの図示内容から見て、甲2には「脚部2とベース3が強固に接続されている」ことが記載されていると認められる。 そして、このこととFig.3から、甲2には、「脚部2ALとベース3AL、脚部2ARとベース3AR、脚部2BLとベース3BL、脚部2BRとベース3BR、脚部2JLとベース3JL、及び脚部2JRとベース3JRは、それぞれ強固に接続されている」ことが記載されていると認められる(認定事項ウ)。 エ 【0043】の「例えばボートの形状の大きなテーブルトップ1を備えた大きなテーブルが必要な場合、これは互いに結合されたいくつかのプレートセグメント16で構成される。・・・この目的のために、支持体4のいくつかのセクションのコースが設計されることが好ましく、各セクションは、テーブルトップ1の外縁からほぼ同じ距離をたどる。」の記載は、Fig.3において、テーブルの長手方向に延びる複数の支持体において、その複数の支持体のそれぞれに対して幅方向外側に存在するテーブルトップ1の外縁からの距離がほぼ同じ距離であることを意味するものと認められる。 よって、甲2には、「テーブルの長手方向に延びる複数の支持体は、その複数の支持体のそれぞれに対して幅方向外側に存在するテーブルトップ1の外縁からの距離がほぼ同じ距離である」ことが記載されていると認められる(認定事項エ)。 (3) 甲2に記載された発明 上記(1)及び(2)から、甲2には、以下の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。 「脚で支持されたテープルトップを備えたテーブルのフレーム構造(【0003】)は、テーブルトップ1の下側に取り付けられた支持体4と、テーブルトップ1の下側に配置され、ベース3を有し、ベース3には脚部2が取り付けられ、ベース3には16個の第1および第2の穴32,38があり、16の選択可能な出発方向に支持体4を連結するものであり(【0008】、【0040】、【0055】)、 ボートの形状の大きなテーブルトップ1を備えた大きなテーブルが必要な場合(【0043】)、 テーブルの長手方向に延びる支持体4ALと支持体4ARは、互いに幅方向に距離を置いて設けられ、テーブルの長手方向に延びる支持体4BLと支持体4BRは、互いに幅方向に距離を置いて設けられ、 支持体4AL及び支持体4AR間の距離は、支持体4BL及び支持体4BR間の距離よりも短く(認定事項ア)、 支持体4ALの一端はベース3ALと、他端はベース3JLと、支持体4ARの一端はベース3ARと、他端はベース3JRと、支持体4BLの一端はベース3BLと、他端はベース3JLと、支持体4BRの一端はベース3BR及び他端はベース3JRと、支持体4Jの一端はベース3JLと、他端はベース3JRと、それぞれネジ9を用いて接続され、 支持体4ALと支持体4BLはベース3JLを介して長手方向に連続して配置され、支持体4ARと支持体4BRはベース3JRを介して長手方向に連続して配置され(認定事項イ)、 脚部2ALとベース3AL、脚部2ARとベース3AR、脚部2BLとベース3BL、脚部2BRとベース3BR、脚部2JLとベース3JL、及び脚部2JRとベース3JRは、それぞれ強固に接続され(認定事項ウ)、 テーブルの長手方向に延びる複数の支持体は、その複数の支持体のそれぞれに対して幅方向外側に存在するテーブルトップ1の外縁からの距離がほぼ同じ距離である(認定事項エ) テープルトップを備えたテーブル(【0003】)。」 3 甲3 (1) 記載事項 甲3には、以下の事項が記載されている。 「【0027】 この実施形態のテーブルシステムは、図1に示すように、対面使用可能な第1テーブル領域Aの側方に片側使用可能な第2テーブル領域Bを増設して大型テーブルTを構成し、この第2テーブル領域Bに形成される切欠状の開放空間Sを、共用スペースやコピーコーナー等として利用できるようにしたものである。 【0028】 具体的に説明すると、第1テーブル領域Aは、図1及び図2に示すように、奥行き方向に2枚分の天板支持領域10を有する主共通脚1を両端部に備え、それらの主共通脚1の片半部10aづつに天板4を支持させている。 【0029】 主共通脚1は、一対の脚支柱11、11の上端部間を架材12によって接続した門形をなすもので、その奥行き方向に沿った天板支持領域10は、所定規格の天板4を2枚載せ置ける寸法に設定されている。そして、各々片半部10aにそれぞれ2本のビーム3を取り付けるべく、架材12の側面にビーム取付孔10bが開口している。このビーム取付孔10bはビーム3を取り付けない状態では図1に示すようにカバー12x等により適宜隠蔽される。一方、ビーム3は、両端部に断面逆L字形をなすブラケット31を備えたもので、このブラケット31の上片31aを主共通脚1の架材12の上面の一部に係り合わせ、ブラケット31から挿し込んだビスを架材12のビーム取付孔10bに締着することによって、ビーム3を主共通脚1,1間に着脱可能に取り付け得るようにしている。その際、図3(a)に示すように、ビーム3の上面3aは架材12の上面よりも高位置にあるように設定してあり、そのビーム3上に天板4を載せ置き、ビーム3の適宜位置に設けた図示しない縦孔に下方からビスを挿入して天板下面に止着することによって、天板4をビーム3を介して主共通脚1,1間に支持させるようにしている。したがって、主共通脚1と天板4との間には若干の隙間dが形成されるものとなっている。ビームのブラケット31の上片31aには、同図(b)に示すように架設状態を安定させるために下面にゴムクッション31bが設けられている。 ・・・ 【0031】 この第1テーブル領域Aを構成する一対の天板4の反使用縁4b、4b間には、図1に示すように配線の落し込み等を可能にする隙間δが設けてある。 【0032】 一方、図1及び図2に示す第2テーブル領域Bは、第1テーブル領域Aの反対側の縁部において天板4を支持する位置に、前記主共通脚1に準じて一対の脚支柱51の上端部間を架材52によって接続した門形をなす補助脚5を設けている。この補助脚5の奥行き方向に沿った天板支持領域50は、所定規格の天板4を1枚だけ載せ置ける寸法に設定されており、その天板支持領域50に2本のビーム3を取り付けるべく、架材52の側面にビーム取付孔50bが開口している。ここで用いるビーム3は第1テーブル領域Aで用いるビーム3と同じものであり、ビーム3を取り付けない状態では主共通脚1と同様、ビーム取付孔50bは図1に示すようにカバー52x等により隠蔽される。」 「【0053】 このように、脚1及び天板4は最低限2本のビーム3を含めて安定な構造体を構成し得るものである。そして、対面使用可能な天板4の反使用縁4b側の下方にバックフレームや連結部材のような仕切りが存在しないため、片側使用可能な第2テーブル領域Bを形成する機能を備えつつも、門形脚により足元をすっきり見せて下肢空間も広くとることができる。また、基本的にビーム3、主共通脚1及び天板4の追加によってテーブル領域B、Aを適宜増設でき、天板4及びビーム3の撤去によって中抜きも含めてテーブル領域B、Aの減少も適宜行うことができるので、バリエーションに富んだレイアウト変更を同様の作業を通じて簡単に行うことが可能となる。」 「【図2】 [図:0001423517000018.jpg] 」 「【図3】 [図:0001423517000019.jpg] 」 (2) 認定事項 ア 【0027】の「対面使用可能な第1テーブル領域Aの側方に片側使用可能な第2テーブル領域Bを増設して大型テーブルTを構成し」の記載、【0029】の「ビーム3は、両端部に断面逆L字形をなすブラケット31を備えたもので、このブラケット31の上片31aを主共通脚1の架材12の上面の一部に係り合わせ、ブラケット31から挿し込んだビスを架材12のビーム取付孔10bに締着することによって、ビーム3を主共通脚1,1間に着脱可能に取り付け得るようにしている。」の記載、【0032】の「ここで用いるビーム3は第1テーブル領域Aで用いるビーム3と同じものであり」の記載、及び図2、図3の図示内容から見て、甲3には、「架材12には、第1テーブル領域A側のビーム3と、第2テーブル領域B側のビーム3が、それぞれ着脱可能に取り付けられている」ことが記載されていると認められる(認定事項ア)。 イ 図2から、「第2テーブル領域Bの天板4の下側に位置する2本のビーム3と、第1テーブル領域Aの第2テーブル領域Bに隣接する天板4の下側に位置する2本のビーム3は、それぞれ、架材12の同じ箇所に取り付けられている」ことが見て取れる(認定事項イ)。 (3) 甲3に記載された発明 上記(1)及び(2)から、甲3には、以下の発明(以下「甲3発明」という。)が記載されていると認められる。 「対面使用可能な第1テーブル領域Aの側方に片側使用可能な第2テーブル領域Bを増設して大型テーブルTを構成し(【0027】)、 第1テーブル領域Aは、奥行き方向に2枚分の天板支持領域10を有する主共通脚1を両端部に備え、それらの主共通脚1の片半部10aづつに天板4を支持させ、第1テーブル領域Aを構成する一対の天板4の反使用縁4b、4b間には、配線の落し込み等を可能にする隙間δが設けてあり(【0028】、【0031】)、 第2テーブル領域Bは、第1テーブル領域Aの反対側の縁部において天板4を支持する位置に、前記主共通脚1に準じて一対の脚支柱51の上端部間を架材52によって接続した門形をなす補助脚5を設け、この補助脚5の奥行き方向に沿った天板支持領域50は、所定規格の天板4を1枚だけ載せ置ける寸法に設定されており(【0029】)、 第1テーブル領域A側のビーム3、及び第2テーブル領域B側のビーム3は、両端部に断面逆L字形をなすブラケット31を備えたもので、このブラケット31の上片31aを主共通脚1の架材12の上面の一部に係り合わせ、ブラケット31から挿し込んだビスを架材12のビーム取付孔10bに締着することによって、ビーム3を主共通脚1に着脱可能に取り付け得るようにしており(【0029】、認定事項ア)、 第2テーブル領域Bの天板4の下側に位置する2本のビーム3と、第1テーブル領域Aの第2テーブル領域Bに隣接する天板4の下側に位置する2本のビーム3は、それぞれ、架材12の同じ箇所に取り付けられている(認定事項イ) 大型テーブルT(【0027】)。」 4 甲4 (1) 記載事項 甲4には、以下の事項が記載されている。 「【0020】 図1は、床面F上に設置されたデスク装置1の全体を示す図であり、図2は、デスク装置1の幅方向の半分の上面視を示す図である。また、図3は、第1の天板ユニット100が取り付けられる天板支持体10を示す図である。なお、図3においては、第1の天板ユニット100を仮想線で示している。 ・・・ 【0021】 天板支持体10は、図3に示すように、幅方向の両端部に配置される一対の脚体20,20と、その一対の脚体20,20の上部同士を連結する外側連結杆30,30と内側連結杆31,31と、を備えている。この実施形態では、一対の脚体20,20の間に中間脚22が配置され、中間脚22の上部に中継ユニット23が設けられている。 【0022】 外側連結杆30,30は、天板支持体10の奥行方向の両側の端部に幅方向に沿うように平行に配置され、第1の天板ユニット100の天板2A,2Bの奥行方向の外側縁部を下方から支持するようになっている。この実施形態の場合、各外側連結杆30は、一対の金属製の角管部材30a,30bが中継ユニット23を介して一体に連結され、全体が幅方向に沿って直線状に延出している。 【0023】 内側連結杆31,31は、天板支持体10の奥行方向の中央領域に外側連結杆30,30と平行になるように配置され、第1の天板ユニット100の天板2A,2Bの奥行方向の各内側縁部を下方から支持するようになっている。内側連結杆31,31同士は奥行方向に所定距離離間して配置されている。この実施形態の場合、各内側連結杆31は、一対の金属製の角管部材31a,31bが中継ユニット23を介して一体に連結され、全体が幅方向に沿って直線状に延出している。なお、内側連結杆31,31の各角管部材31a,31a,31b,31bは、実際には、後に詳述する2つの梯子型の連結ユニット35A,35Bの構成部品として構成されている。 ・・・ 【0027】 中間脚22は、フレーム枠に金属プレートが接合されてパネル状に形成されている。中間脚22の上端部には、中継ユニット23が一体に取り付けられている。中継ユニット23は、奥行方向に延出する角筒状のステー17の幅方向両側の側面に、外側連結杆30,30の角管部材30aまたは30bの幅方向の内側端部を結合するための金属製の支持アーム18,18と、内側連結杆31,31の角管部材31aまたは31bの幅方向の内側端部を結合するための金属製の支持アーム19,19が溶接固定されている。 【0028】 外側連結杆30,30の各角管部材30aは、一方の脚体20の支持アーム28と中継ユニット23の一方の側面の支持アーム18とに架設され、残余の各角管部材30bは、他方の脚体20の支持アーム28と中継ユニット23の他方の側面の支持アーム18とに架設されている。同様に、内側連結杆31,31の各角管部材31aは、一方の脚体20の支持アーム29と中継ユニット23の一方の側面の支持アーム19とに架設され、残余の各角管部材31bは、他方の脚体20の支持アーム29と中継ユニット23の他方の側面の支持アーム19とに架設されている。特に、内側連結杆31,31の各角管部材31aは対応する各支持アーム29,19に対してボルト締結等によって脱着可能に取り付けられている。」 「【図3】 [図:0001423517000020.jpg] 」 (2) 甲4に記載された事項 上記アから、甲4には、以下の事項(以下「甲4技術事項」という。)が記載されていると認められる。 「第1の天板ユニット100が取り付けられる天板支持体10は、幅方向の両端部に配置される一対の脚体20,20と、その一対の脚体20,20の上部同士を連結する外側連結杆30,30と内側連結杆31,31と、を備え、一対の脚体20,20の間に中間脚22が配置され、中間脚22の上部に中継ユニット23が設けられ(【0020】、【0021】)、 各外側連結杆30は、一対の金属製の角管部材30a,30bが中継ユニット23を介して一体に連結され、全体が幅方向に沿って直線状に延出し(【0022】)、 各内側連結杆31は、一対の金属製の角管部材31a,31bが中継ユニット23を介して一体に連結され、全体が幅方向に沿って直線状に延出し(【0023】)、 中継ユニット23は、奥行方向に延出する角筒状のステー17の幅方向両側の側面に、外側連結杆30,30の角管部材30aまたは30bの幅方向の内側端部を結合するための金属製の支持アーム18,18と、内側連結杆31,31の角管部材31aまたは31bの幅方向の内側端部を結合するための金属製の支持アーム19,19が溶接固定され(【0027】)、 内側連結杆31,31の各角管部材31aは対応する各支持アーム29,19に対してボルト締結等によって脱着可能に取り付けられている(【0028】) デスク装置1(【0020】)。」 第6 当審の判断 1 取消理由通知に記載した取消理由についての判断 (1) 甲2を主たる引用例とした取消理由1(新規性)・取消理由2(進歩性)の検討 ア 本件発明1について (ア) 対比 本件発明1と甲2発明とを対比する。 a 特定事項A、B 甲2発明の「テーブルトップ1」は、本件発明1の「天板」に、甲2発明の「脚部2」、「ベース3」及び「支持体4」は、本件発明1の「支持構造体」に相当する。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項A、Bを備える。 b 特定事項C、C1 甲2発明の「脚部2AL」、「脚部2AR」、「脚部2BL」、「脚部2BR」、「脚部2JL」及び「脚部2JR」は、いずれも本件発明1の「脚」に相当し、上記aより、本件発明1の「支持構造体」を構成する部材である。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項C、C1を備える。 c 特定事項C、C2 甲2発明の「支持体」は、「テーブルトップ1の下側に取り付けられた」ものであるから、「テーブルトップ1」を支持する部材といえる。 甲2発明の「テーブルの長手方向に延びる支持体4ALと支持体4ARは、互いに幅方向に距離を置いて設けられ」、「支持体」は「テーブルトップ1」を支持する部材であるから、「支持体4ALと支持体4AR」は、本件発明1の「第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材」に相当し、甲2発明の「長手方向」及び「幅方向」は、本件発明1の「第一方向」及び「第二方向」にそれぞれ相当する。 そして、甲2発明の「支持体4AL」、「支持体4AR」、「支持体4ALの一端」に「接続され」た「ベース3AL」、及び「支持体4ARの一端」に「接続され」た「ベース3AR」とで、本件発明1の「一対の支持部材を有する」「支持ユニット」に相当する。 同様に、甲2発明の「テーブルの長手方向に延びる支持体4BLと支持体4BRは、互いに幅方向に距離を置いて設けられ」、「支持体」は「テーブルトップ1」を支持する部材であるから、「支持体4BLと支持体4BR」は、本件発明1の「第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材」に相当する。 そして、甲2発明の「支持体4BL」、「支持体4BR」、「支持体4BLの一端」に「接続され」た「ベース3BL」、及び「支持体4BRの一端」に「接続され」た「ベース3BR」とで、本件発明1の「一対の支持部材を有する」「支持ユニット」に相当する。 以上のことから、甲2発明は、本件発明1の「第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材を有する複数の支持ユニット」を備えているといえる。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項C、C2を備える。 d 特定事項C、C3 甲2発明の「支持体4Jの一端はベース3JLと、他端はベース3JRと、それぞれネジ9を用いて接続され」ているものである。 そして、甲2発明の「ベース3JL」には「支持体4ALの」「他端」が「接続され」、「ベース3JR」には「支持体4ARの」「他端」が接続されるものであるところ、甲2発明の、互いに接続された「ベース3JL」、「支持体4J」、「ベース3JR」からなる部材に、「支持体4AL」及び「支持体4AR」(いずれも本件発明1の「支持ユニット」に相当。)が接続されているといえる。 同様に、甲2発明の「ベース3JL」には「支持体4BLの」「他端」が「接続され」、「ベース3JR」には「支持体4BRの」「他端」が接続されるものであるところ、甲2発明の、互いに接続された「ベース3JL」、「支持体4J」、「ベース3JR」からなる部材に、「支持体4BL」及び「支持体4BR」(いずれも本件発明1の「支持ユニット」に相当。)が接続されているといえる。 さらに、甲2発明は、「支持体4ALと支持体4BLはベース3JLを介して長手方向に連続して配置され、支持体4ARと支持体4BRはベース3JRを介して長手方向に連続して配置され」るものであることから、甲2発明の、互いに接続された「ベース3JL」、「支持体4J」、「ベース3JR」からなる部材は、「支持体4AL」と「支持体4AR」とを有するユニットと、「支持体4BL」と「支持体4BR」とを有するユニットを、「長手方向(本件発明1の「第一方向」に相当。」に連結する部材であるといえる。 してみると、甲2発明の、互いに接続された「ベース3JL」、「支持体4J」、「ベース3JR」からなる部材は、本件発明1の「前記支持ユニット同士を前記第一方向に連結する連結部材」に相当する。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項C、C3を備える。 e 特定事項D 甲2発明の「支持体4AL及び支持体4AR間の距離は、支持体4BL及び支持体4BR間の距離よりも短」いことは、本件発明1の「前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異な」ることに相当する。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項Dを備える。 f 特定事項E 甲2発明の「支持体4AL(本件発明1の「支持ユニット」に相当。)」の「他端はベース3JL(本件発明1の「連結部材」に相当。)と」、「ネジ9を用いて接続され」ることから、着脱可能に取り付けられていることは明らかである。 このことは、甲2発明の「支持体4AR」の「他端」と「ベース3JR」の取付け箇所、「支持体4BL」の「他端」と「ベース3JL」の取付け箇所、及び「支持体4BR」の「他端」と「ベース3JR」の取付け箇所においても同様である。 したがって、甲2発明は、本件発明1の「前記複数の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ」る構成を備える。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項Eを備える。 g 特定事項F1 甲2発明の「脚部2ALとベース3AL、脚部2ARとベース3AR、脚部2BLとベース3BL、脚部2BRとベース3BR」「は、それぞれ強固に接続され」ることは、本件発明1の「前記複数の脚は、前記複数の支持ユニットに固定される」ことに相当する。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項F1を備える。 h 特定事項H 上記cより、甲2発明の「長手方向」及び「幅方向」は、本件発明1の「第一方向」及び「第二方向」に、それぞれ相当する。 また、甲2発明は、「テーブルの長手方向に延びる複数の支持体は、その複数の支持体のそれぞれに対して幅方向外側に存在するテーブルトップ1の外縁からの距離がほぼ同じ距離」となる。 そうすると、甲2発明の「支持体4AL及び支持体4AR間の距離は、支持体4BL及び支持体4BR間の距離よりも短」いことから、「テーブルトップ1」の「支持体4AL及び支持体4AR」の上側に取り付けられる領域の「幅方向」の「外縁」間の距離は、「支持体4BL及び支持体4BR」の上側に取り付けられる領域の「幅方向」の「外縁」間の距離よりも短くなることは明らかであり、甲2発明の、「幅方向」の「外縁」間の距離が異なる、「テーブルトップ1」の「支持体4AL及び支持体4AR」の上側に取り付けられる領域、及び「支持体4BL及び支持体4BR」の上側に取り付けられる領域は、本件発明1の「第一領域」、及び「第二領域」に、それぞれ相当する。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項Hを備える。 i 特定事項I 甲2発明において、「支持体4AL及び支持体4AR」を有するユニットの「支持体4AL」、「支持体4AR」のそれぞれは、「それぞれに対して幅方向外側に存在するテーブルトップ1の外縁からの距離がほぼ同じ距離」であるところ、「テーブルトップ1」の「支持体4AL及び支持体4AR」の上側に取り付けられる領域(本件発明1の「第一領域」)の下面に取り付けられる「支持体4AL及び支持体4AR」を有するユニットは、本件発明1の「第一支持ユニット」に相当する。 同様に、甲2発明において、「支持体4BL及び支持体4BR」を有するユニットの「支持体4BL」、「支持体4BR」のそれぞれは、「それぞれに対して幅方向外側に存在するテーブルトップ1の外縁からの距離がほぼ同じ距離」であるところ、「テーブルトップ1」の「支持体4BL及び支持体4BR」の上側に取り付けられる領域(本件発明1の「第二領域」)の下面に取り付けられる「支持体4BL及び支持体4BR」を有するユニットは、本件発明1の「第二支持ユニット」に相当する。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項Iを備える。 j 特定事項J 上記dで検討したとおり、甲2発明は、「支持体4AL及び支持体4AR」を有するユニットと、「支持体4BL及び支持体4BR」を有するユニットとが、互いに接続された「ベース3JL」、「支持体4J」、「ベース3JR」からなる部材で連結されているから、甲2発明は、本件発明1の「前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されている」構成を備えている。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項Jを備える。 k 特定事項G 甲2発明の「テーブルトップを備えたテーブル」は、本件発明1の「天板付き什器」に相当する。 よって、甲2発明は、本件発明1の特定事項Gを備える。 l 上記a~kを踏まえると、本件発明1と甲2発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 [一致点] 「A 天板と、 B 前記天板を支持する支持構造体とを備え、 C 前記支持構造体は、 C1 床面に支持される複数の脚と、 C2 第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材を有する複数の支持ユニットと、 C3 前記支持ユニット同士を前記第一方向に連結する連結部材と、を備え、 D 前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異なり、 E 前記複数の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ、 F1 前記複数の脚は、前記複数の支持ユニットに固定され、 H 前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、 I 前記支持構造体は、 前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、 前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、 J 前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されている G 天板付き什器。」 [相違点1](特定事項KLM) 本件発明1は、「前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている」のに対し、 甲2発明は、このような構成を備えていない点。 (イ) 判断 上記相違点1について検討する。 甲2発明の「支持体4ALと支持体4AR」(本件発明1の「第一支持ユニットの一対の支持部材」に相当。)は、平行に並んでおらず、「支持体4AL」または「支持体4AR」と、互いに接続された「ベース3JL」、「支持体4J」、「ベース3JR」からなる部材(本件発明1の「連結部材」に相当。)は、直交しているとはいえない。 さらに、甲2発明の「支持体4ALと支持体4AR」の、互いに接続された「ベース3JL」、「支持体4J」、「ベース3JR」からなる部材に対する取り付け位置と、「支持体4BL及び支持体4BR」の、互いに接続された「ベース3JL」、「支持体4J」、「ベース3JR」からなる部材に対する取り付け位置は、いずれも「ベース3JL」及び「ベース3JR」であり、天板の「幅方向(本件発明1の「第二方向」に相当。)」にずれているともいえない。 してみると、甲2発明は、上記相違点1に係る本件発明1の構成を備えておらず、また、当該構成が本件特許の出願時において周知であるともいえない。 さらに、甲2発明において、上記相違点1に係る本件発明1の構成のようにすることが単なる設計変更であるともいえない。 よって、上記相違点1は実質的な相違点であり、本件発明1は、甲2発明ではない。 また、相違点1は、上記のとおり実質的な相違点であるところ、甲2発明において、「支持体4AL」と「支持体4AR」を平行とする動機が見出せず、また、「それぞれに対して幅方向外側に存在するテーブルトップ1の外縁からの距離がほぼ同じ距離」である「支持体4AL」と「支持体4AR」を平行とし、同様に「支持体4BL」と「支持体4BR」を平行とすると、互いに接続された「ベース3JL」、「支持体4J」、「ベース3JR」からなる部材の「ベース3JL」及び「ベース3JR」を、それぞれ二つずつ配置する必要が生じ、そのようにすることは、テーブルトップ1の設計構成に従って、ベース3の16の旋回範囲内で支持体を位置合わせ可能とした(甲2の【0055】参照。)甲2発明の技術的意義が失われることから、甲2発明に基づいて、上記相違点1に係る本件発明1の構成とすることは、当業者が容易になし得たことではない。 そして、本件発明1は、当該相違点1に係る構成を備えることにより、天板の幅寸法が異なる第一領域および第二領域にそれぞれ対応する第一支持ユニットと第二支持ユニットとを連結部材により連結でき、第二方向の平面視寸法が異なる各領域を備える天板の各寸法に応じた第一支持ユニット、及び第二支持ユニットを有する支持構造体を容易に構築できる(【0061】)という効果を奏するものである。 (ウ) 申立人の主張について 申立人は、令和7年1月29日提出の意見書(以下「申立人意見書」という。)において、以下の主張をしている。 「<甲2を主引例とした場合の進歩性判断> 特許権者(訂正請求人)は、訂正後本件発明1及び2と、甲2発明とを対比し、 『訂正後本件発明1及び2は、「支持ユニットが有する一対の支持部材は平行に並んでおり」(特定事項ア)、「前記支持部材と連結部材とが直交しており」(特定事項イ)、「前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取付位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取付位置とは、前記第二方向にずれている」(特定事項ウ)という点において、甲2発明とは相違している』と主張している。 しかしながら、かかる相違点は甲1に全て開示されている。 ・・・ 以上説明したように、甲1には、訂正後本件発明1及び2と、甲2発明とを対比した場合の相違点(特定事項ア、イ、ウ)が全て明示されている。 ・・・ <甲2を主引例とし甲1を副引例とした場合の進歩性判断> 以上説明したように、訂正後本件発明1、2は、主引例である甲2発明と比較した場合、特定事項ア、イ、ウという相違点を有しているとされるが、かかる相違点は、副引例である甲1に全て開示されている。そのため、訂正後本願発明1、2は、甲2発明に甲1発明を組み合わせることによって当業者が容易に想到し得るものである。そして、甲2発明に甲1発明を組み合わせるに当たっての阻害要因も見当たらない。 よって、訂正後本件発明1、2は、甲2及び甲1の存在によって少なくとも進歩性を阻却するものであり、特許法第113条第2号に該当して取り消されるべきものである。 <その他の進歩性判断> 甲2発明を主引例とした場合、甲1に記載された特定事項ア、イ、ウは周知技術と認識することもでき、甲2発明と周知技術により訂正後本願発明1,2が進歩性を有しないという判断を下すこともできる。 また、甲1に記載された前述の相違点(特定事項ア、イ、ウ)は、甲3にも開示されているため、甲2発明と甲3に記載された周知技術により訂正後本願発明1,2が進歩性を有しないという判断に至ることもできる。 ここで、前述した訂正後本件発明1及び2と甲2発明との相違点が、甲3にも開示されている点を、下記の参考図2を参照して説明する。 ・・・ 以上説明したように、甲3には、訂正後本件発明1及び2と、甲2発明とを対比した場合の相違点(特定事項ア、イ、ウ)が全て明示されている。 ・・・ <むすび> 以上説明したように、訂正後本件発明1及び2は、主引例である甲2発明と比較して、前述の相違点(特定事項ア、イ、ウ)を有しているとされるが、かかる相違点は全て甲1に記載されている。 そのため、訂正後本件発明1及び2は、甲2発明に甲1発明を組み合わせることによって容易に想到し得るものであり、進歩性を備えていない。よって、特許法第113条第2号に該当して、取り消されるべきものである。 また、前記相違点と言われているものは、甲1のみならず甲3等にも開示されている周知事項でもある。 そのため、訂正後本件発明1及び2は、甲2発明と、甲1や甲3に記載された周知事項とを勘案すれば、当業者が容易になし得るものであり、進歩性を有しないということもできる。」(申立人意見書第3頁第7行~第7頁第5行) 上記主張について検討する。 甲1発明については、上記「第5 1(3)」に記載したとおりであるところ、甲1発明の「作業面10を支持」し「、横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ」た「縦方向のクロスバー3」、及び「作業面10を支持」し「、横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ」た「縦方向の要素6」は、いずれも本件発明1の「支持ユニット」に相当するといえる。 しかしながら、甲1発明の「横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ」た「縦方向のクロスバー3」に「支持」される「作業面10」、及び「横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ」た「縦方向の要素6」に「支持」される「作業面10」は、「横方向」の寸法が同じものであり、本件発明1の「前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有」するという構成を備えていない。 そうすると、甲1発明の「作業面10を支持」し「、横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ」た「縦方向のクロスバー3」、及び「作業面10を支持」し「、横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ」た「縦方向の要素6」は、本件発明1の「前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニット」、及び「前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニット」に相当するとはいえない。 してみると、甲1発明は、本件発明1の特定事項M(申立人の主張における「特定事項ウ」)を備えているといえないから、本件発明1は、甲2発明及び甲1発明から当業者が容易に想到し得たものとはいえないし、甲1発明が周知技術であったとしても、本件発明1は、甲2発明及び当該周知技術から当業者が容易に想到し得たものとはいえない。 また、甲3発明については、上記「第5 3(2)」に記載したとおりであるところ、甲3発明は「奥行き方向に2枚分の天板支持領域10を有する主共通脚1」「の片半部10aづつに」「配線の落し込み等を可能にする隙間δが設けて」「一対の天板4」「を支持させ、第1テーブル領域Aを構成」し、「第1テーブル領域Aの側方に」「補助脚5の奥行き方向に沿った天板支持領域50は、所定規格の天板4を1枚だけ載せ置」いて「第2テーブル領域B」とし、「大型テーブルTを構成」するものであり、複数の「所定規格の天板4」からなるものであるから、本件発明1の「前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有」する「天板」を備えているとはいえない。 そうすると、甲3発明の「第1テーブル領域A側のビーム3」、及び「第2テーブル領域B側のビーム3」は、本件発明1の「前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニット」、及び「前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニット」に相当するとはいえない。 ここで、本件発明1の「天板」が複数の板から構成されるものを含むとしても、甲3発明は、「第1テーブル領域A」側の「ビーム3」と、「第2テーブル領域B」側の「ビーム3」が、「架材12の同じ箇所に取り付けられている」ものであり、本件発明1の「前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている」という構成を備えるものではない。 よって、甲3発明が周知技術であったとしても、本件発明1は、甲2発明及び当該周知技術から当業者が容易に想到し得たものとはいえない。 さらに、甲2発明の「ベース3JL」及び「ベース3JR」には、「16個の第1および第2の穴32,38があり、16の選択可能な出発方向に支持体4を連結するものであ」ることから、甲2発明は、本件発明1の「連結部材」に相当する部材の端部に位置する「ベース3JL」に「支持体4AL」及び「支持体4BL」を、同じく「ベース3JR」に「支持体4AR」及び「支持体4BR」を連結することにより、様々な形状の天板を支持することができるものである。 そうすると、甲2発明に、甲1発明や甲3発明のような、本件発明1の「連結部材」に相当する部材の側面に「支持部材」を連結する構成を適用することには、阻害要因があるといえる。 以上のことから、申立人の上記主張は採用できない。 イ 本件発明2について (ア) 対比 本件発明2と甲2発明とを対比する。 a 特定事項A~E、G~Jについて 特定事項A~E、G~Jについては、上記(ア)a~f、h~jのとおりである。 b 特定事項F2について 甲2発明の「脚部2JLとベース3JL、及び脚部2JRとベース3JRは、それぞれ強固に接続され」ることは、本件発明2の「前記脚は前記連結部材に固定される」ことに相当する。 よって、甲2発明は、本件発明2の特定事項F2を備える。 c 上記a、bを踏まえると、本件発明2と甲2発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 [一致点] 「A 天板と、 B 前記天板を支持する支持構造体とを備え、 C 前記支持構造体は、 C1 床面に支持される複数の脚と、 C2 第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材を有する複数の支持ユニットと、 C3 前記支持ユニット同士を前記第一方向に連結する連結部材と、を備え、 D 前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異なり、 E 前記複数の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ、 F2 前記脚は前記連結部材に固定され、 H 前記天板は、前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有し、 I 前記支持構造体は、 前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、 前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ、 J 前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニットとが前記連結部材で連結されている G 天板付き什器。」 [相違点2](特定事項KLM) 本件発明2は、「前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている」のに対し、 甲2発明は、このような構成を備えていない点。 (イ) 判断 上記相違点2について検討すると、相違点2は、上記相違点1と同様の相違点であるから、上記ア(イ)で判断したとおりである。 よって、本件発明2は、甲2発明ではない。 また、本件発明2は、甲2発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (ウ) 申立人の主張について 申立人の主張については、上記ア(ウ)で検討したとおりである。 ウ 本件発明3について 上記第2のとおり、本件訂正により、取消理由1及び取消理由2の対象である請求項3が削除されたため、当該請求項3に対する取消理由1及び取消理由2はその対象が存在しなくなった。 エ 小括 以上のとおりであるから、本件発明1、2は、甲2発明ではない。 また、本件発明1、2は、甲2発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 (2) 甲1を主たる引用例とした取消理由2(進歩性)の検討 ア 本件発明1について (ア) 対比 本件発明1と甲1発明とを対比する。 a 特定事項A、B 甲1発明の「作業面10」、「フレーム」は、本件発明1の「天板」、「支持構造体」に、それぞれ相当する。 よって、甲1発明は、本件発明1の特定事項A、Bを備える。 b 特定事項C、C1 甲1発明の「垂直柱である」「2つのエンドサポート1」及び「2本の垂直ポスト5」は、本件発明1の「床面に支持される複数の脚」に相当する。 甲1発明の「エンドサポート1」及び「垂直ポスト5」は、「作業面10」を支持する「フレーム(本件発明1の「支持構造体」に相当。)」を構成する要素であることは明らかである。 よって、甲1発明は、本件発明1の特定事項C、C1を備える。 c 特定事項C、C2 甲1発明の「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」が、「横方向に距離を置いて平行に」「設けられ」ること、及び「作業面10を支持するもの」であることは、本件発明1の「第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配され」ること、及び「前記天板を支持する」ことに、それぞれ相当する。 したがって、甲1発明の「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」は、本件発明1の「一対の支持部材」に相当し、本件発明1の「支持ユニット」にも相当する。 また、甲1発明の「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」が、「横方向に距離を置いて平行に」「設けられ」ること、及び「作業面10を支持するもの」であることは、本件発明1の「第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配され」ること、及び「前記天板を支持する」ことに、それぞれ相当する。 したがって、甲1発明の「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」は、本件発明1の「一対の支持部材」に相当し、本件発明1の「支持ユニット」にも相当する。 してみると、甲1発明は、本件発明1の「複数の支持ユニット」に相当する構成を備えているといえる。 また、甲1発明の「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」と「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」が「作業面10」を支持する「フレーム(本件発明1の「支持構造体」に相当。)」を構成する要素であることは明らかである。 よって、甲1発明は、本件発明1の特定事項C、C2を備える。 d 特定事項C、C3 甲1発明の「縦方向のクロスバー3の」「端面は横方向の要素7の側面に接し」、「縦方向の要素6の端部に横方向の要素7がドッキングされ」るものであるところ、甲1発明の「横方向の要素7」は、「縦方向のクロスバー3」と「縦方向の要素6」を縦方向に連結する部材であるといえ、「縦方向のクロスバー3」と「縦方向の要素6」はいずれも「横方向に」一対で設けられるであるところ、「横方向の要素7」が、一対の「縦方向のクロスバー3(本件発明1の「支持ユニット」に相当。)」と、一対の「縦方向の要素6(本件発明1の「支持ユニット」に相当。)」を縦方向に連結する部材であることは明らかである。 してみると、甲1発明の「縦方向」、「横方向の要素7」は、本件発明1の「第一方向」、「連結部材」に、それぞれ相当する。 そして、甲1発明の「横方向の要素7」は、「作業面10」を支持する「フレーム(本件発明1の「支持構造体」に相当。)」を構成する要素であることは明らかである。 よって、甲1発明は、本件発明1の特定事項C、C3を備える。 e 特定事項D 甲1発明の「2つの縦方向のクロスバー3間の距離は、2つの縦方向の要素6間の距離よりも短」いことは、本件発明1の「前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異な」ることに相当する。 よって、甲1発明は、本件発明1の特定事項Dを備える。 f 特定事項E 甲1発明は、「縦方向の要素6の端部には、穴8のセットと穴8’のセットが設けられ、いずれかのセットを選択し、横方向の要素7と頭付きの接合具で接続される」ことから、「縦方向の要素6」は、「横方向の要素7」に着脱可能に取り付けられているといえる。 よって、本件発明の特定事項Eと、甲1発明は、一の「支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ」る点で共通する。 g 特定事項F1 (a) 「支持ユニット」に関して、本件発明1の特定事項C2には、「一対の支持部材を有する」「支持ユニット」と特定されているところ、本件発明1の「支持ユニット」は、「一対の支持部材」以外の部材を含んで構成されることを含むものである。 また、上記cより、甲1発明の「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」は、本件発明1の「一対の支持部材」に相当するものである。 ここで、甲1発明の「縦方向のクロスバー3」は、その「一方の端面はクロスバー2の側面に接し、他方の端面は横方向の要素7(本件発明1の「連結部材」に相当。)の側面に接して」いるものであるところ、甲1発明の「クロスバー2」も、本件発明1の「支持ユニット」を構成する部材といえることは明らかである。 してみると、甲1発明の「2つの」「垂直柱であるエンドサポート1(本件発明1の「脚」に相当。)」を「クロスバー2(本件発明1の「支持ユニット」に相当。)」によって「接続する」ことは、本件発明1の「脚は」、「支持ユニットに固定される」ことに相当する。 (b) 上記cより、甲1発明の「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」は、本件発明1の「一対の支持部材」に相当するものである。 ここで、甲1発明の「縦方向の要素6」は、その「側面に」「クロスバー4」が「接続され」ているものであるところ、甲1発明の「クロスバー4」も、本件発明1の「支持ユニット」を構成する部材といえることは明らかである。 してみると、甲1発明の「垂直ポスト5(本件発明1の「脚」に相当。)」を「クロスバー4(本件発明1の「支持ユニット」に相当。)」によって「接続する」ことは、本件発明1の「脚は」、「支持ユニットに固定される」ことに相当する。 (c) 以上のことから、甲1発明は、本件発明1の「前記複数の脚は、前記複数の支持ユニットに固定される」構成を備えているといえる。 よって、甲1発明は、本件発明1の特定事項F1を備える。 h 特定事項H 甲1発明の「作業面10」が作業をすることができる「領域」を備えることは明らかであるから、本件発明1の特定事項Hと甲1発明は、「前記天板は」、「領域を有」する点で共通する。 i 特定事項I 上記aより、甲1発明の「フレーム」は、本件発明1の「支持構造体」に、上記cより、甲1発明の「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」、及び「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」は、本件発明1の「支持ユニット」に、それぞれ相当する。 そして、甲1発明の「フレーム構造」を「形成」する、「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」、及び「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」は、「作業面10を支持するもの」であるから、本件発明の特定事項Iと甲1発明は、「前記支持構造体は」、「支持ユニットが」「領域の下面」を支持する点で共通する。 j 特定事項J 上記dより、甲1発明の「横方向の要素7」は、一対の「縦方向のクロスバー3(本件発明1の「支持ユニット」に相当。)」と、一対の「縦方向の要素6(本件発明1の「支持ユニット」に相当。)」を縦方向に連結する部材であり、本件発明1の「連結部材」に相当する。 してみると、本件発明1の特定事項Jと甲1発明は、複数の「支持ユニット」「が前記連結部材で連結されて」いる点で共通する。 k 特定事項K 上記cより、甲1発明の「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」、及び「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」は、本件発明1の「一対の支持部材」に相当し、本件発明1の「支持ユニット」にも相当する。 そうすると、甲1発明の「縦方向のクロスバー3は」、「横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ、縦方向の要素6は」、「横方向に距離を置いて平行に2つ設けられ」ることは、本件発明1の「前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んで」いることに相当する。 よって、甲1発明は、本件発明1の特定事項Kを備える。 l 特定事項L 甲1発明の「縦方向のクロスバー3の」「他方の端面は横方向の要素7の側面に直角に接して」いること、及び「縦方向の要素6の端部」と「横方向の要素7の端部と」「直角に接続される」ことは、本件発明1の「前記支持部材と前記連結部材とが直交して」いることに相当する。 よって、甲1発明は、本件発明1の特定事項Lを備える。 m 特定事項M 上記cを踏まえると、甲1発明の「横方向」が、本件発明1の「第二方向」に相当する。 そして、甲1発明の「縦方向のクロスバー3の」「他方の端面は横方向の要素7の側面に直角に接し」、「縦方向の要素6の端部」は、「横方向の要素7の端部と」「直角に接続される」ことから、「縦方向のクロスバー3の」「横方向の要素7」に対する取り付け位置と、「縦方向の要素6の端部」の「横方向の要素7」に対する取り付け位置が「横方向」にずれているといえる。 そうすると、本件発明1の特定事項Mと甲1発明は、一の「支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と」他の「支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている」点で共通する。 n 特定事項G 甲1発明の「マルチシートワークテーブル」は、本件発明1の「天板付き什器」に相当する。 よって、甲1発明は、本件発明1の特定事項Gを備える。 o 上記a~nを踏まえると、本件発明1と甲1発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 [一致点] 「A 天板と、 B 前記天板を支持する支持構造体とを備え、 C 前記支持構造体は、 C1 床面に支持される複数の脚と、 C2 第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材を有する複数の支持ユニットと、 C3 前記支持ユニット同士を前記第一方向に連結する連結部材と、を備え、 D 前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異なり、 E’一の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ、 F1 前記複数の脚は、前記複数の支持ユニットに固定され、 H’前記天板は、領域を有し、 I’前記支持構造体は、支持ユニットが領域の下面を支持するものであり、 J’複数の支持ユニットが前記連結部材で連結されており、 K 前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、 L 前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、 M’一の支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と他の支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている G 天板付き什器。」 [相違点3](特定事項E) 本件発明1では、「前記複数の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ」るのに対し、 甲1発明では、「縦方向の要素6の端部には、穴8のセットと穴8’のセットが設けられ、いずれかのセットを選択し、横方向の要素7と頭付きの接合具で接続される」が、「縦方向のクロスバー3の」「他方の端面」と「横方向の要素7の側面」がどのように取り付けられているか特定されていない点。 [相違点4](特定事項H) 「天板」が、 本件発明1では、「前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有」するのに対し、 甲1発明では、「長方形」である点。 [相違点5](特定事項I) 「支持構造体」が、 本件発明1では、「前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ」るのに対し、 甲1発明では、「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」、及び「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」が「作業面10を支持するもの」であるが、それぞれが支持する作業面10の横方向の寸法が異なるものであるか特定されていない点。 [相違点6](特定事項J) 「連結部材で連結され」る対象が、 本件発明1では、「前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニット」であるのに対し、 甲1発明では、「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」、及び「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」であり、それぞれが支持する作業面10の横方向の寸法が異なるものであるか特定されていない点。 [相違点7](特定事項M) 「連結部材に対する取り付け位置」が「第二方向にずれている」のが、 本件発明1では、「前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材」「と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材」であるのに対し、 甲1発明では、「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」、及び「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」であり、それぞれが支持する作業面10の横方向の寸法が異なるものであるか特定されていない点。 (イ) 判断 上記相違点について、事案に鑑み相違点4から検討する。 また、相違点4~7は、「前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニット」及び「前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニット」に関する点で関連するのでまとめて検討する。 上記「第5 1」に記載した事項を含む甲1全体の記載を見ても、「横方向」の寸法が異なる複数の領域を有する「作業面10」について、記載も示唆もされていない。 よって、甲1発明は、本件発明1が備える「第一領域及び第二領域」、「前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニット」及び「前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニット」に相当する構成を備えているとはいえない。 そして、甲1発明の「縦方向のクロスバー3」と「縦方向の要素6」とは、「横方向の要素7」に対する取り付け位置とが横方向にずれているが、「縦方向のクロスバー3」と「縦方向の要素6」がそれぞれ支持する「作業面10」は全体として「長方形」の形状をなすものであり、甲1発明の「作業面10」は「4人掛けデスクトップ用」のものであるところ、「作業面10」のうちの1人分の作業面を矩形と想定することが自然であることからすれば、「縦方向のクロスバー3」と「縦方向の要素6」の位置に対応して「作業面10」の横方向の距離を異なる寸法とする動機は見出せず、仮に、そのようにすると、1人分の作業面の外縁は、段違いの不自然な形状となり、作業の利便性を損なうことは明らかであるから、「縦方向のクロスバー3」と「縦方向の要素6」に応じて「作業面10」の横方向の寸法を異なるものとすることは、当業者が容易になし得たことではない。 また、甲3(上記「第5 3」参照。)は、奥行き寸法の異なる「第1テーブル領域A」と「第2テーブル領域B」を備えるものであるが、上記「第5 3(1)」の図2に示されるように、2枚の「天板4」からなる「第1テーブル領域A」の下面には、「天板4」ごとに2本の「ビーム3」を備えるものであり、本件発明1の「一対の支持部材を有する(特定事項C2)」「第一(二)領域の寸法に対応する第一(二)支持ユニット」に相当するものとはいえない。 さらに、甲4(上記「第5 4」参照。)は、上記「第5 4(1)」の図3に示されるように、本件発明1の「前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有」する「天板」に相当する構成を備えていないことは明らかである。 以上のことから、本件発明1は、甲1発明、甲3発明及び甲4技術事項から、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (ウ) 申立人の主張について 申立人は、申立人意見書において、訂正後の本件発明1に対して、甲1発明を主引例として進歩性を否定する主張を何ら述べていない。 また、申立人は、申立書において、以下の主張をしている。 「相違点3x-オ(当審注:原文は全体を四角囲み) 甲第1号証の天板(作業面10) は、奥行き寸法が小さな支持ユニットに支持された第1領域と、奥行き寸法が大きい支持ユニットに支持された第2領域とを備えているが、天板自体の形状は平面視長方形である。 しかし、天板(作業面10) を多様な形態にすることができる点は、甲第1号証の段落0015等に示唆されている。すなわち。段落0015には、「両端支持部(エンドサポート)は、例えば、顧客の美的要件によって決定される複雑な形状を有することができる」と記載されており、作業面10の端部形状も種々変更可能である旨が示唆されている。作業面10の奥行き寸法を支持ユニットの形態に対応させて変化させるようなことは単なる設計事項である。 相違点3x-カ(当審注:原文は全体を四角囲み) 甲第1号証においては、第一支持ユニットや第二支持ユニットがどの部分を指しているのか明言されてはいない。しかし、対をなす「縦横棒3」により構成されるユニットを第一支持ユニットと定義し、対をなす「縦方向の要素6」により構成されるユニットを第二支持ユニットと定義すれば、甲第1号証には、「前記構造体は、第一支持ユニットが第一領域の下面に取り付けられものである」という構成が甲第1号証に記載されていることは明らかである。 よって、この相違点は実質的には存在しないものである。」(申立書第26頁第19行~第27頁第11行) 上記主張について検討すると、上記(イ)で説示のとおり、甲1発明の「作業面10」は、本件発明1の「前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有」するという構成を備えていないから、対をなす「縦横棒3」により構成されるユニット及び対をなす「縦方向の要素6」により構成されるユニットは、その奥行き寸法が異なるからといって、本件発明1の「前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニット」及び「前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニット」に相当するものではない。 よって、申立人の上記主張は採用できない。 イ 本件発明2について (ア) 対比 本件発明2と甲1発明とを対比する。 a 特定事項A~E、G~Mについて 特定事項A~E、G~Mについては、上記ア(ア)a~f、h~nのとおりである。 b 特定事項F2について 上記ア(ア)bより、甲1発明の「垂直ポスト5」は、本件発明2の「脚」に、上記ア(ア)dより、甲1発明の「横方向の要素7」は、本件発明2の「連結部材」に、それぞれ相当する。 甲1発明の「垂直ポスト5」は「クロスバー4」「に接続され」、「クロスバー4は」、その「端部に横方向の要素7がドッキングされ」る「縦方向の要素6の側面に接続され」るものである。 ここで、「固定」とは、「ひと所に定まって移動しないこと。また、動かないようにすること。」(広辞苑第六版)を意味するものである。 そうすると、甲1発明において、「垂直ポスト5」は、「クロスバー4」及び「縦方向の要素6」を介して接続される「横方向の要素7」との位置関係において、互いに移動するものではないところ、「垂直ポスト5」は、「横方向の要素7」に固定されるといえる。 したがって、甲1発明は、本件発明2の「前記脚は前記連結部材に固定される」構成を備えるものである。 よって、甲1発明は、本件発明2の特定事項F2を備える。 c 上記a、bを踏まえると、本件発明2と甲1発明との一致点及び相違点は、以下のとおりである。 [一致点] 「A 天板と、 B 前記天板を支持する支持構造体とを備え、 C 前記支持構造体は、 C1 床面に支持される複数の脚と、 C2 第一方向に延び前記第一方向に交差する第二方向に対をなして配されて前記天板を支持する一対の支持部材を有する複数の支持ユニットと、 C3 前記支持ユニット同士を前記第一方向に連結する連結部材と、を備え、 D 前記複数の支持ユニットは、前記一対の支持部材間の距離が異なり、 E’一の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ、 F2 前記脚は前記連結部材に固定される H’前記天板は、領域を有し、 I’前記支持構造体は、支持ユニットが領域の下面を支持するものであり、 J’複数の支持ユニットが前記連結部材で連結されており、 K 前記支持ユニットが有する前記一対の支持部材は平行に並んでおり、 L 前記支持部材と前記連結部材とが直交しており、 M’一の支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置と他の支持ユニットの前記一対の支持部材の前記連結部材に対する取り付け位置とは、前記第二方向にずれている G 天板付き什器。」 [相違点8](特定事項E) 本件発明2では、「前記複数の支持ユニットは、前記連結部材に着脱可能に取り付けられ」るのに対し、 甲1発明では、「縦方向の要素6の端部には、穴8のセットと穴8’のセットが設けられ、いずれかのセットを選択し、横方向の要素7と頭付きの接合具で接続される」が、「縦方向のクロスバー3の」「他方の端面」と「横方向の要素7の側面」がどのように取り付けられているか特定されていない点。 [相違点9](特定事項H) 「天板」が、 本件発明2では、「前記第二方向の寸法が異なる第一領域及び第二領域を有」するのに対し、 甲1発明では、「作業面10」の「横方向」の寸法について特定されていない点。 [相違点10](特定事項I) 「支持構造体」が、 本件発明2では、「前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニットが前記第一領域の下面に取り付けられ、前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニットが前記第二領域の下面に取り付けられ」るのに対し、 甲1発明では、「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」、及び「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」が「作業面10を支持するもの」であるが、それぞれが支持する作業面10の横方向の寸法が異なるものであるか特定されていない点。 [相違点11](特定事項J) 「連結部材で連結され」る対象が、 本件発明2では、「前記第一支持ユニットと前記第二支持ユニット」であるのに対し、 甲1発明では、「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」、及び「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」であり、それぞれが支持する作業面10の横方向の寸法が異なるものであるか特定されていない点。 [相違点12](特定事項M) 「連結部材に対する取り付け位置」が「第二方向にずれている」のが、 本件発明2では、「前記第一支持ユニットの前記一対の支持部材」「と前記第二支持ユニットの前記一対の支持部材」であるのに対し、 甲1発明では、「2つ設けられ」る「縦方向のクロスバー3」、及び「2つ設けられ」る「縦方向の要素6」であり、それぞれが支持する作業面10の横方向の寸法が異なるものであるか特定されていない点。 (イ) 判断 上記相違点について、事案に鑑み相違点9から検討する。 また、相違点9~12は、「前記第一領域の寸法に対応する第一支持ユニット」及び「前記第二領域の寸法に対応する第二支持ユニット」に関する点で関連するのでまとめて検討すると、相違点9~12は、上記相違点4~7と同様の相違点であるから、上記ア(イ)で判断したとおりである。 よって、本件発明1は、甲1発明、甲3発明及び甲4技術事項から、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 (ウ) 申立人の主張について 申立人の主張については、上記ア(ウ)で検討したとおりである。 ウ 小括 以上のとおりであるから、本件発明1、2は、甲1発明、甲3発明及び甲4技術事項から、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 2 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について 申立理由3(甲第3号証を主たる引用例とする進歩性欠如)について検討する。 甲3発明は、上記「第5 3(3)」に記載したとおりのものであるところ、上記1(2)ア(イ)にて説示のとおり、奥行き寸法の異なる「第1テーブル領域A」と「第2テーブル領域B」を備えるものであるが、上記「第5 3(1)」の図2に示されるように、2枚の「天板4」からなる「第1テーブル領域A」の下面には、「天板4」ごとに2本の「ビーム3」を備えるものであり、本件発明1及び2の「一対の支持部材を有する(特定事項C2)」「第一(二)領域の寸法に対応する第一(二)支持ユニット」に相当するものとはいえない。 また、これらの相違点に係る構成が本件特許の出願時において周知であるともいえず、また単なる設計変更であるともいえない。 そして、甲3発明は、1つの「天板4」を2本の「ビーム3」で支えるものであり、「第1テーブル領域A」では、2つの「天板4」をそれぞれ2本の「ビーム3」(合計4本)で支えるものであるから、「第1テーブル領域A」の天板を支える「ビーム3」は「一対」(2本)とはいえず、これを「一対」(2本)にしようとしても、1つの「天板4」を1本の「ビーム3」で安定して支えることは困難であるから、甲3発明から本件発明1及び2に想到することはできない。 よって、本件発明1及び2は、甲3発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 第7 むすび 以上のとおり、本件発明1及び2に係る特許は、取消理由通知に記載した取消理由及び申立書に記載した特許異議申立理由によっては取り消すことはできない。 また、他に本件発明1及び2に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 また、請求項3に係る特許は訂正により削除され、申立人による請求項3に係る特許異議申立の対象が存在しないものとなったため、特許法120条の8第1項で準用する同法135条の規定により却下する。 よって、結論のとおり決定する。

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2024-700790

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