特許異議申立
2024-700617
情報処理装置およびプログラム
- 審判番号
- 2024-700617
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2023-015605
- 登録番号
- 7410341
- 請求日
- 2024年07月02日
- 審決日
- 2025年09月26日
- 公報発行日
- 2026年01月30日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【権利者】東芝テック株式会社
- 【権利者代理人】弁理士法人酒井国際特許事務所
- 【異議申立人】寺澤 佳奈美
- 審判長/審判官
- 審判長 岩間 直純
- 審判官 富澤 哲生
- 審判官 坂庭 剛史
- 分類
- P1651.55 -YAA(G07G) / P1651.537-YAA(G07G) / P1651.113-YAA(G07G) / P1651.121-YAA(G07G) / P1651.161-YAA(G07G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第120条の5第9項、特許法第120条の5第2項、特許法第29条の2、特許法第44条第1項、特許法第120条の5第7項、特許法第126条第6項、特許法第120条の5第4項、特許法第17条の2第3項、特許法第36条第6項第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7410341号発明「情報処理装置およびプログラム」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7410341号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~5〕、6について訂正することを認める。
特許第7410341号の請求項1~6に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
1 特許第7410341号(以下「本件特許」という。)の請求項1~6に係る特許についての出願は、令和5年2月3日にされた特許法第44条第1項の規定による特許出願であって、平成28年6月22日(優先権主張 平成27年6月30日)に出願した特願2016-123840号を最初の原出願とする、いわゆる第4世代の分割出願であり、令和5年12月25日にその特許権の設定登録がされ、令和6年1月9日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許に対し、特許異議申立人 寺澤佳奈美(以下「申立人」という。)は、令和6年7月2日に特許異議の申立てを行った。
2 最初の原出願からの分割の経緯は、以下のとおりである。なお、括弧内はそれぞれの出願の出願日を示す。
最初の原出願:特願2016-123840号(平成28年6月22日)
第1世代 :特願2020- 7975号(令和2年1月22日)
第2世代 :特願2020-127001号(令和2年7月28日)
第3世代 :特願2021-167907号(令和3年10月13日)
本件特許出願:特願2023- 15605号(令和5年2月3日)
3 本件特許異議の申立てがされた以降の手続の経緯は、次のとおりである。
令和6年 7月 2日 申立人による特許異議の申立て
令和6年 9月27日付け 取消理由通知書
令和6年11月22日 意見書及び訂正請求書(特許権者)
令和6年12月20日付け 訂正請求があった旨の通知
令和7年 1月17日 意見書(申立人)
令和7年 2月28日付け 取消理由通知書(決定の予告)
令和7年 5月 1日 意見書及び訂正請求書(特許権者)
令和7年 7月14日付け 訂正請求があった旨の通知
令和7年 8月12日 意見書(申立人)
4 なお、令和7年5月1日に訂正の請求(以下「本件訂正請求」という。)がされたので、令和6年11月22日にされた訂正の請求については、特許法第120条の5第7項の規定により取り下げられたものとみなす。
第2 訂正の適否についての判断
1 訂正の内容
本件訂正請求による訂正(以下「本件訂正」という。)の内容は、以下のとおりである。
(1)訂正事項1
請求項1の「各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段」を、「免税を宣言する操作を行うことなく発行された非免税の取引の明細に含まれる、各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段」に訂正する(請求項1を引用する請求項2~5も同様に訂正する。)。
(2)訂正事項2
請求項1の「取引番号と取引に関する情報とを関連付けて記憶する記憶装置から、前記受付手段が受け付けた取引番号に対応する前記取引に関する情報を取得する取得手段」を、「取引番号と取引に関する情報とを関連付けて記憶する記憶装置から、前記受付手段が受け付けた取引番号に対応する、非免税の取引かを識別可能な情報を含んだ前記取引に関する情報を取得する取得手段」に訂正する(請求項1を引用する請求項2~5も同様に訂正する。)。
(3)訂正事項3
請求項1の「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」を、「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が、非免税の取引であることを条件として含む免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」に訂正する(請求項1を引用する請求項2~5も同様に訂正する。)。
(4)訂正事項4
請求項6の「各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段」を、「免税を宣言する操作を行うことなく発行された非免税の取引の明細に含まれる、各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段」に訂正する。
(5)訂正事項5
請求項6の「取引番号と取引に関する情報とを関連付けて記憶する記憶装置から、前記受付手段が受け付けた取引番号に対応する前記取引に関する情報を取得する取得手段」を、「取引番号と取引に関する情報とを関連付けて記憶する記憶装置から、前記受付手段が受け付けた取引番号に対応する、非免税の取引かを識別可能な情報を含んだ前記取引に関する情報を取得する取得手段」に訂正する。
(6)訂正事項6
請求項6の「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」を、「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が、非免税の取引であることを条件として含む免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」に訂正する。
2 訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否
(1)訂正事項1~3は、訂正前の請求項1に記載されている「各取引を識別するための取引番号」について、「免税を宣言する操作を行うことなく発行された非免税の取引の明細に含まれる」ものであることを特定し、同「前記取引に関する情報」について、「非免税の取引かを識別可能な情報を含んだ」ものであることを特定し、同「免税の条件」について、「非免税の取引であることを条件として含む」ものであることを特定するものであるから、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)訂正事項1~3が本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書等」という。願書に添付した明細書については、以下「本件特許明細書」という。)に記載した事項の範囲内のものであるか否かについては、次のとおりである。
ア 訂正が本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものであるか否か(新規事項を追加するものであるか否か)は、当該訂正が、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであるか否かにより判断されるべきものである。
イ 本件特許明細書等の記載によれば、以下の事項が理解できる。なお、括弧内は、本件特許明細書における段落番号を示す。
(ア)サーバ4の取引履歴DB1に、POS端末2の各々で処理された取引の取引情報が、取引履歴として格納され、取引履歴が各取引を識別するための取引番号を含み、取引履歴DB1には、取引番号に対応付けて、“0”の取引は、免税処理をしていない取引であることを意味し、“1”の取引は、免税処理をした取引であることを意味するフラグが設定される。(【0013】、【0022】)
(イ)POS端末2に接続するキーボード21は、販売処理において現金による締めを宣言するための現計キー、及び取引について免税処理を行うために宣言する操作子である免税宣言キーK1を備える。(【0028】~【0029】)
(ウ)POS端末2の制御部300が実行する制御処理において、取引を終了するための宣言をする現計キーが操作されたか否かを判断し、操作されたと判断した場合、顧客が購入した商品に対する消費税等の課税された税額を含む合計金額を算出する決済処理を実行し、決済処理した商品の商品情報や決済情報等をレシート用紙に印字してレシートを発行し、取引処理した商品の商品情報等(取引番号、取引日時、レジ番号、商品コード、単価、点数等)をサーバ4に送信し、サーバ4の制御部400は、取引番号を取引番号部DB11に記憶し、当該取引について免税処理をしていないことを示すフラグ“0”を、当該取引の取引番号に対応させてフラグ部DB14に記憶し、現計キーは操作されていないと判断した場合、制御部300は、免税宣言キーK1が操作されたか否かを判断し、操作されたと判断した場合は、通常免税処理を実行する。(【0044】~【0048】)
(エ)上記(ウ)の通常免税処理において、現計キーが操作されたか否かを判断し、操作されたと判断した場合、販売された商品に対して消費税等の税金を加算せず、税額を含まない合計金額を算出する決済処理を実行し、決済処理した商品の商品情報等(取引番号、取引日時、レジ番号、商品コード、単価、点数等)をサーバ4に送信し、サーバ4の制御部400は、取引番号を取引番号部DB11に記憶し、当該取引について免税処理をしたことを示すフラグ“1”を、当該取引の取引番号に対応させてフラグ部DB14に記憶し、制御部300は、決済処理した商品の商品情報や決済情報や免税額等をレシート用紙に印字して発行する。(【0048】、【0069】~【0071】)
(オ)上記(ウ)の免税宣言キーK1が操作されたか否かの判断において、免税宣言キーK1が操作されていないと判断した場合は、制御部300は、過去の取引について免税処理を行うための免税再集計キーK3が操作されたか否かを判断し、免税再集計キーK3が操作された場合、制御部300は、減額免税処理である免税再集計処理を実行し、スキャナ25によってS15でレシートに印字したバーコードを読み取ることで、当該バーコードに含まれる取引番号が入力されたか否かを判断し、入力されたと判断した場合、サーバ4に問合せ、サーバ4の取引履歴DB1から当該バーコードに含まれる取引番号に対応した過去の取引を受信し、取引履歴DB1から読み出した取引について、フラグ部DB14に記憶されているフラグが“0”であることを含む条件を満たしているか否かを判断し、すべての条件を満たした場合、減額免税処理をする取引番号の取引を指定する。(【0047】、【0090】~【0091】、【0094】~【0095】)
ウ 上記イ(ア)~(エ)において、取引処理した商品の商品情報等に含まれ、かつ読み取り対象のレシートのバーコードに含まれる、各取引を識別するための取引番号は、POS端末2が実行する制御処理において、POS端末2の免税宣言キーK1が操作されたと判断する処理を実行する前に現計キーが操作され、決済処理が実行された結果、免税宣言キーK1が操作されることなく、免税処理をしていない取引であることを意味するフラグ“0”を、取引番号に対応させてサーバ4のフラグ部DB14に記憶した取引の取引番号であり得る。
そうすると、「免税を宣言する操作を行うことなく発行された非免税の取引の明細に含まれる、各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段」は、本件特許明細書等の記載から導き出される事項といえるから、訂正事項1は、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。
エ 上記イ(ア)、(ウ)によれば、フラグは、免税処理をしていない取引か免税処理をした取引かを識別可能な情報であるから、同(オ)における、サーバ4の取引履歴DB1からバーコードに含まれる取引番号に対応した過去の取引を受信し、取引履歴DB1から読み出した取引について、フラグ部DB14に記憶されているフラグが“0”であることを含む条件を満たしているか否かを判断し、すべての条件を満たした場合、減額免税処理をする取引番号の取引を指定する処理を制御部300が実行する際、受信される取引番号に対応した過去の取引には、免税処理をしていない取引か免税処理をした取引かを識別可能な情報が含まれ、また、受信される過去の取引が、免税処理をしていない取引であることを条件として含む減額免税処理の条件を満たしているかが判断されるといえる。
そうすると、「取引番号に対応する、非免税の取引かを識別可能な情報を含んだ前記取引に関する情報を取得する取得手段」及び「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が、非免税の取引であることを条件として含む免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」は、本件特許明細書等の記載から導き出される事項といえるから、訂正事項2、3は、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではない。
オ よって、訂正事項1~3は、本件特許明細書等に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第120条の5第9項において準用する同法第126条第5項の規定に適合する。
(3)訂正事項1~3は、上記(1)のとおり、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであって、カテゴリーや対象、目的を変更するものではなく、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものに該当しないことは明らかであり、特許法第120条の5第9項で準用する特許法第126条第6項に適合する。
(4)訂正事項4~6も、上記(1)~(3)と同様である。
3 独立特許要件について
本件特許異議の申立ては、請求項1~6を対象とするものであるから、訂正を認める要件として、特許法第120条の5第9項において読み替えて準用する同法第126条第7項に規定する独立特許要件は課されない。
4 一群の請求項について
訂正前の請求項1~6のうち請求項2~5は、請求項1を引用しており、訂正事項1によって訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項1~5に対応する訂正後の請求項1~5は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。
5 小括
以上のとおり、本件訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1~5〕、6について訂正することを認める。
第3 本件発明
上記第2のとおり、本件訂正は認められるので、本件特許の請求項1~6に係る発明(以下、それぞれ「本件発明1」~「本件発明6」という。)は、本件訂正により訂正された特許請求の範囲の請求項1~6に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。
「【請求項1】
免税を宣言する操作を行うことなく発行された非免税の取引の明細に含まれる、各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段と、
取引番号と取引に関する情報とを関連付けて記憶する記憶装置から、前記受付手段が受け付けた取引番号に対応する、非免税の取引かを識別可能な情報を含んだ前記取引に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が、非免税の取引であることを条件として含む免税の条件を満たしているかを判断する判断手段と、
前記判断手段が免税の条件を満たしていると判断した場合に、前記取引に関する情報に基づいて当該取引で支払われた税額を返金する返金手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判断手段が前記免税の条件を満たしていると判断した場合に、前記返金手段が返金する税額を印字部に出力する出力手段を、
更に備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受付手段が受け付けた取引番号を表示部に表示する表示手段を、
更に備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受付手段は、確定操作が行われるまでの間、前記取引番号の入力を受け付け、
前記判断手段は、前記取得手段が前記取引に関する情報を取得する毎に、当該取引に関する情報が免税の条件を満たしているかを判断し、
前記返金手段は、前記確定操作が行われると、当該確定操作が行われるまでに免税の条件を満たすと判断された前記取引に関する情報の各々に基づいて、当該取引で支払われた税額を返金する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記判断手段が免税の条件を満たしていないと判断した場合に、免除が不可であることを示すエラーを出力するエラー出力手段を更に備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置のコンピュータを、
免税を宣言する操作を行うことなく発行された非免税の取引の明細に含まれる、各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段と、
取引番号と取引に関する情報とを関連付けて記憶する記憶装置から、前記受付手段が受け付けた取引番号に対応する、非免税の取引かを識別可能な情報を含んだ前記取引に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が、非免税の取引であることを条件として含む免税の条件を満たしているかを判断する判断手段と、
前記判断手段が免税の条件を満たしていると判断した場合に、前記取引に関する情報に基づいて当該取引で支払われた税額を返金する返金手段と、
して機能させるためのプログラム。」
第4 取消理由通知に記載した取消理由について
1 取消理由の概要
当審による令和7年2月28日付けの取消理由通知に記載した取消理由の概要は、次のとおりである。
(拡大先願)本件特許の請求項1~3、5、6に係る発明は、本件特許の優先日前の特許出願であって、本件特許の優先日後に出願公開がされた特願2014-188055号(特開2016-62180号)(甲第3号証)の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面に記載された発明と同一であり、しかも、本件特許出願の発明者がその優先日前の特許出願に係る上記の発明をした者と同一ではなく、また本件特許出願の時において、その出願人が上記特許出願の出願人と同一でもないので、請求項1~3、5、6に係る特許は、特許法第29条の2の規定に違反してされたものであり、取り消されるべきものである。
2 先願明細書等の記載、先願発明
(1)特願2014-188055号の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「先願明細書等」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審による。)。
「【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるPOSレジスタ(商品販売データ処理装置)が適用されたPOSシステムの概略のブロック図である。図1に示すように、POSシステム1は、3台のPOSレジスタ3と、ストアコントローラ4と、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network;LAN)5とを含む。3台のPOSレジスタ3とストアコントローラ4とは、LAN5を介してそれぞれ接続されている。なお、図1には、3台のPOSレジスタ3の例を示すが、これらPOSレジスタ3の台数は3台に限られるものではない。
【0010】
POSレジスタ3は、顧客の買上対象の商品の商品登録処理を実行する商品登録処理部と、商品登録処理部で登録された商品販売データに基づいて会計処理(精算処理)を実行する会計処理部とを備えるキャッシュレジスタ端末である。本実施形態において、顧客は非居住者である。非居住者とは、日本国に一時的に滞在している、旅券(パスポート)等を所持した外国人旅行客等である。」
【0011】
よって、POSレジスタ3は、所定の条件において免税対象物品の商品登録処理と会計処理とを実行する。免税対象物品は、例えば、一般物品および消耗品に区分される。一般物品は、例えば、家電製品、着物、服、鞄である。同一の非居住者に対する同一店舗における一日の一般物品の販売合計額が1万円を超える場合に免税となる。また、消耗品は、例えば、食品類、飲料類、薬品類、化粧品類、その他の消耗品である。同一の非居住者に対する同日店舗における一日の消耗品の販売合計額が5千円を超え、50万円までの範囲内である場合に免税となる。」
「【0018】
図2は、POSレジスタ3の概略の外観平面図である。図2(a)はオペレータ側から見た場合の正面図であり、図2(b)は側面図である。POSレジスタ3は、タッチパネル付表示部14と、キー操作部15と、顧客用表示部16と、自動釣銭機17と、スキャナ部18と、印字部19と、ドロア30とを備える。キー操作部15およびスキャナ部18は、商品コード入力部である。また、キー操作部15および自動釣銭機17は、入金部である。また、タッチパネル付表示部14および顧客用表示部16は、報知部である。」
「【0023】CPU11がROM12から読み込んだプログラムを実行することにより、POSレジスタ3は、商品登録処理部と、免税指定受付部と、制御部と、判定部と、エラー情報出力部と、印刷制御部と、分割部との機能を実現する。また、CPU11がプログラムを実行して、ROM12に記憶、またはRAM13に展開されたGUI画像をタッチパネル付表示部14に表示させることにより、免税指定キーと、選択キーと、領収書印刷キーと、梱包リスト印刷キーと、追加印刷キーと、言語選択キーと、集計レポートキーとの機能を実現する。」
「【0029】
印刷制御部は、商品登録処理部が登録した商品の明細を、印字部19により紙媒体(例えば、レシート用紙)に印刷させる。商品の明細は、例えば、買上げ対象の商品ごとの、商品名、価格、数量、免税額、合計額を含む。商品の明細の具体例については、後述する。例えば、免税指定受付部が、商取引が免税対象であることの指定を受け付けた場合、印刷制御部は、商品の明細を、購入記録票の貼付用明細書、購入者誓約書の貼付用明細書、および控えとして、印字部19によりそれぞれ紙媒体に印刷させる。
【0030】
なお、免税指定受付部が、商取引が免税対象であることの指定を受け付けた場合、印刷制御部は、商品登録処理部が登録した商品の明細のうち、消耗品に該当する商品の明細および取引番号を、印字部19により紙媒体に印刷させてもよい。取引番号は、バーコードや二次元コードであってもよい。一取引では免税対象額に達していない場合でも、同日の同一店舗のおける複数回の取引により合算額が免税対象額に達する場合は、免税対象となる。例えば、一回目の取引で3500円(外税)の消耗品を購入した場合、この購入金額は免税対象額の範囲外であるため、免税とはならず、顧客は消費税も含めて3780円(8%消費税の場合)を支払う。その後、この同一顧客が同日に同一店舗にて2000円(外税)の消耗品を購入した場合、販売合計額が5500円(5千円を超える)となるため、販売合計額に対して免税となる。よって、この顧客は、販売合計額である5500円からすでに支払った3780円を差し引いた1720円を支払えばよい。POSレジスタ3は、商品の明細を取引番号に関係付けてRAM13またはストアコントローラ4に記憶させるとともに、紙媒体に取引番号を印刷しておくことにより、取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出することができる。よって、POSレジスタ3は、抽出した販売額を合算して得た額が免税額の範囲内(5千円を超え、50万円以下)に入ると判断した場合に、免税した会計処理を行う。
なお、顧客の要求に応じて、所定のキーを押下することにより、印刷制御部は、後の合算精算の意思があることを示す文章またはマーキングを、消耗品に該当する商品の明細書と取引番号とともに、紙媒体に印刷させてもよい。」
「【図2】
[図:0001431108000001.jpg]
」
(2)上記(1)の記載から、先願明細書等には、次の発明(以下「先願発明」という。)が記載されていると認められる。
「ストアコントローラ4とLAN5を介して接続され、
顧客の買上対象の商品の商品登録処理を実行する商品登録処理部と、商品登録処理部で登録された商品販売データに基づいて会計処理(精算処理)を実行する会計処理部とを備え、
所定の条件において免税対象物品の商品登録処理と会計処理とを実行し、免税対象物品は、一般物品および消耗品に区分され、同一の非居住者に対する同一店舗における一日の一般物品の販売合計額が1万円を超える場合に免税となり、同一の非居住者に対する同日店舗における一日の消耗品の販売合計額が5千円を超え、50万円までの範囲内である場合に免税となり、
タッチパネル付表示部14と、キー操作部15と、顧客用表示部16と、印字部19とを備え、
印刷制御部は、商品登録処理部が登録した商品の明細を、印字部19により紙媒体に印刷させ、
商品の明細は、買上げ対象の商品ごとの、商品名、価格、数量、免税額、合計額を含み、
商品の明細を取引番号に関係付けてストアコントローラ4に記憶させるとともに、紙媒体に取引番号を印刷しておくことにより、取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出することができ、抽出した販売額を合算して得た額が免税額の範囲内に入ると判断した場合に、免税した会計処理を行う、
POSレジスタ3。」
3 対比・判断
(1)本件発明1について
ア 本件発明1と先願発明とを対比する。
(ア)先願発明は、「POSレジスタ3」が、「商品の明細を取引番号に関係付けてストアコントローラ4に記憶させるとともに、紙媒体に取引番号を印刷しておくことにより、取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出することができ、抽出した販売額を合算して得た額が免税額の範囲内に入ると判断した場合に、免税した会計処理を行う」ものであり、「取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出する」際、「POSレジスタ3」に「取引番号」が入力されることは明らかであるから、先願発明の「POSレジスタ3」は、「免税した会計処理を行う」ための「合算」前の取引についての「商品の明細」、すなわち非免税の取引の明細に含まれる「取引番号」の入力を受け付ける手段を備えるといえるものであり、当該手段は、本件発明1の「受付手段」に相当する。
また、「取引番号」が、「複数回にわたる取引」を識別可能であることは明らかである。
よって、先願発明の「POSレジスタ3」は、本件発明1の「非免税の取引の明細に含まれる、各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段」に相当する構成を備えるものである。
(イ)「情報処理装置」の発明である本件発明1において、「取引の明細」が「免税を宣言する操作を行うことなく発行された」ものであることが、当該「情報処理装置」の構造、機能等を何ら特定するものではないことは明らかである。
すなわち、本件発明1は、「免税を宣言する操作を行うことなく発行された」「取引の明細」を他のサブコンビネーションとするサブコンビネーションの発明であるところ、他のサブコンビネーションに関する、「免税を宣言する操作を行うことなく発行された」との事項は、他のサブコンビネーションのみを特定する事項であって、サブコンビネーションの発明の構造、機能等を何ら特定するものではない。
よって、先願発明は、本件発明1における、「免税を宣言する操作を行うことなく発行された」「取引の明細」に相当する構成を備えるものではないとしても、この点をもって、本件発明1と先願発明との構造、機能等の差異は認められない(審査基準第III部第2章第4節4.1.2「他のサブコンビネーション」に関する事項が、「他のサブコンビネーション」のみを特定する事項であって、請求項に係るサブコンビネーションの発明の構造、機能等を何ら特定していない場合」、同4.2.2「請求項中に記載された「他のサブコンビネーション」に関する事項がサブコンビネーションの発明の構造、機能等を何ら特定していない場合」を参照)。
(ウ)先願発明は、「免税対象物品は、例えば、一般物品および消耗品に区分され、同一の非居住者に対する同一店舗における一日の一般物品の販売合計額が1万円を超える場合に免税となり、同一の非居住者に対する同日店舗における一日の消耗品の販売合計額が5千円を超え、50万円までの範囲内である場合に免税とな」るものであるから、先願発明の「POSレジスタ3」が、「買上げ対象の商品ごとの、商品名、価格、数量、免税額、合計額を含」む「商品の明細」を「取引番号に関係付けてストアコントローラ4に記憶させ」、「取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出することができ、抽出した販売額を合算して得た額が免税額の範囲内に入ると判断した場合に、免税した会計処理を行う」ことにおいて、「ストアコントローラ4」が「取引番号に関係付けて」「記憶」する「商品の明細」に、「取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出する」ために用いられる情報が含まれており、「POSレジスタ3」が「取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出する」際、当該情報のうちの「取引番号」に対応する情報を取得することは明らかであり、「POSレジスタ3」は、当該情報を取得する手段を備えるといえる。
そして、先願発明における、上記情報、「ストアコントローラ4」、上記情報を取得する手段は、それぞれ、本件発明1における「取引に関する情報」、「記憶装置」、「取得手段」に相当する。
以上の点について、上記(ア)を踏まえると、先願発明の「POSレジスタ3」は、本件発明1の「取引番号と取引に関する情報とを関連付けて記憶する記憶装置から、前記受付手段が受け付けた取引番号に対応する」、「前記取引に関する情報を取得する取得手段」に相当する構成を備えるものである。
(エ)先願発明の「POSレジスタ3」は、「取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出することができ、抽出した販売額を合算して得た額が免税額の範囲内に入ると判断した場合に、免税した会計処理を行う」ものであり、この点は、後の取引で初めて販売額が免税額に入ることとなった場合、その際の会計処理において、先の取引で支払った税額が差し引かれた額が支払われることで、当該税額が実質的に返金されることを意味するから、先願発明の「POSレジスタ3」は、上記(ウ)の「取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出する」ために用いられる情報が、「販売額」の「合算」後に「免税額の範囲内に入る」との免税の条件を満たしているかを判断する手段と、その条件を満たしていると判断した場合に、当該情報に基づいて、当該情報に対応する取引で支払われた税額を返金する手段を備えるといえる。
そして、先願発明の上記判断する手段、上記返金する手段は、それぞれ、本件発明1の「判断手段」、「返金手段」に相当する。
以上の点について、上記(ウ)を踏まえると、先願発明の「POSレジスタ3」は、本件発明1の「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が」、「免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」に相当する構成、及び「前記判断手段が免税の条件を満たしていると判断した場合に、前記取引に関する情報に基づいて当該取引で支払われた税額を返金する返金手段」に相当する構成を備えるものである。
(オ)先願発明の「POSレジスタ3」は、本件発明1の「情報処理装置」に相当する。
イ 上記アから、本件発明1と先願発明とは次の点で一致し、また、相違する。
(一致点)
「非免税の取引の明細に含まれる、各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段と、
取引番号と取引に関する情報とを関連付けて記憶する記憶装置から、前記受付手段が受け付けた取引番号に対応する前記取引に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が免税の条件を満たしているかを判断する判断手段と、
前記判断手段が免税の条件を満たしていると判断した場合に、前記取引に関する情報に基づいて当該取引で支払われた税額を返金する返金手段と、
を備える情報処理装置。」
(相違点1)
「前記取引に関する情報」について、本件発明1では、「非免税の取引かを識別可能な情報を含んだ」ものであるのに対し、先願発明では、そのような情報を含んでいることが特定されない点。
(相違点2)
「前記取引に関する情報」に対して「免税の条件を満たしているかを判断する」ことにおける「免税の条件」が、本件発明1では、「非免税の取引であることを条件として含む」ものであるのに対して、先願発明では、「販売額」の「合算」後に「免税額の範囲内に入る」というものである点。
ウ 各相違点について検討するに当たり、事案に鑑みて、まず相違点2について検討する。
先願発明は、「商品の明細を取引番号に関係付けてストアコントローラ4に記憶させるとともに、紙媒体に取引番号を印刷しておくことにより、取引番号に基づいて複数回にわたる取引から販売額を抽出することができ、抽出した販売額を合算して得た額が免税額の範囲内に入ると判断した場合に、免税した会計処理を行う」ものである。すなわち、免税の条件として、「非免税の取引であること」の概念は特定されていない。
加えて、例えば、紙媒体に印刷された1つの取引番号に対応する販売額が免税額の範囲内に入る場合、すなわち当該取引番号について行われた取引が免税の取引である場合でも、合算後の販売額について、改めて「免税額の範囲内に入ると判断し」、「免税した会計処理を行う」ことは明らかである。
よって、先願発明においては、「前記取引に関する情報」に対して「免税の条件を満たしているかを判断する」ことにおける「免税の条件」を「非免税の取引であること」とすることは、免税の条件を本質的に変更することになり、その判断手段による処理を大きく変更するものとなる。
そうすると、相違点2は、課題解決のための具体化手段における微差とはいえないから、相違点1について検討するまでもなく、本件発明1は、先願発明と同一ではない。
(2)本件発明2~6について
本件発明2~5は、本件発明1を減縮した発明であり、本件発明6は、本件発明1に対応する「プログラム」の発明であって、いずれも、相違点2に係る(対応する)発明特定事項を含むものであるから、本件発明1と同様の理由により、先願発明と同一ではない。
4 申立人の主張について
申立人は、令和7年8月12日提出の意見書において、先願発明では、1回の取引では免税対象額に達していない場合でも、同日の同一店舗のおける複数回の取引により合算額が免税対象額に達する場合は免税対象とし、この処理は、取引に関する情報が、非免税の取引であることを条件として含む免税の条件を満たしているかを判断することに他ならないから、この処理を行う手段は、本件発明1の「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が、非免税の取引であることを条件として含む免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」に相当する旨主張する。
しかしながら、上記3(1)ウのとおり、先願発明においては、「前記取引に関する情報」に対して「免税の条件を満たしているかを判断する」ことにおける「免税の条件」を「非免税の取引であること」とすることは、免税の条件を本質的に変更することになるものであるから、先願発明は、本件発明1の「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が、非免税の取引であることを条件として含む免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」に相当する構成を含むものとはいえない。
よって、申立人の上記主張は採用できない。
5 小括
以上のとおり、本件発明1~6は先願発明と同一ではなく、請求項1~6に係る特許は、特許法第29条の2の規定に違反してされたものであるとはいえないから、取消理由通知に記載した取消理由によっては、取り消すことができない。
第5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について
申立人が主張する特許異議申立理由のうち、取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由は、補正要件違反(以下「理由1」という。)、サポート要件違反(以下「理由2」という。)、甲第1号証(米国特許出願公開第2011/0087537号明細書)に基づく新規性欠如及び進歩性欠如(以下「理由3」という。)、及び甲第2号証(国際公開第2008/120874号)に基づく新規性欠如及び進歩性欠如(以下「理由4」という。)である。
1 理由1について
申立人が主張する理由1は、令和5年6月8日に提出された手続補正書により、(訂正前の)請求項1が、「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が、免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」との記載を含むように補正され、請求項6も同様に補正されているところ、本件特許明細書には、取得した取引に関する情報が、免税の複数の条件を満たしているかを判断することは記載されているが、取得した取引に関する情報が、免税の一つ(単一)の条件を満たしているかを判断することは記載されていないから、当該補正は、新規事項を追加するものであり、請求項1~6に係る特許は、特許法第17条の2第3項規定にする要件を満たしていない補正をした特許出願に対してされたものであって、取り消されるべきとするものである。
しかしながら、請求項1の上記記載が、判断対象とする条件の個数を「一つ」に限定にするものではないことは明らかである。
また、本件特許明細書に記載されている具体的な免税の条件は、例示にすぎないと解されることから、仮に請求項1の上記記載が、判断対象とする条件の個数が「一つ」である場合を含むとしても、上記補正が、本件特許明細書等の全ての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものとはいえない。
よって、理由1は採用することができない。
2 理由2について
申立人が主張する理由2は、(訂正前の)請求項1には、「前記取得手段が取得した前記取引に関する情報が、免税の条件を満たしているかを判断する判断手段」と記載されており、請求項6にも同様に記載されているところ、発明の詳細な説明には、取得した取引に関する情報が、免税の複数の条件を満たしているかを判断することは記載されているが、取得した取引に関する情報が、免税の一つ(単一)の条件を満たしているかを判断することは記載されていないから、請求項1~6に係る発明は、発明の詳細な説明に記載したものでなく、請求項1~6に係る特許は、特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定にする要件を満たしていない特許出願に対してされたものであって、取り消されるべきとするものである。
しかしながら、請求項1の上記記載が、判断対象とする条件の個数を「一つ」に限定にするものではないことは明らかである。
また、本件特許明細書の発明の詳細な説明に記載されている具体的な免税の条件は、例示にすぎないと解されることから、仮に請求項1の上記記載が、判断対象とする条件の個数が「一つ」である場合を含むとしても、請求項1~6に係る発明が、発明の詳細な説明に記載や示唆がなくとも当業者が出願時の技術常識に照らし当該発明の課題を解決できると認識できる範囲を超えるものとはいえない。
よって、理由2は採用することができない。
3 理由3について
(1)甲第1号証の記載、甲1発明
ア 甲第1号証には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審による。)。
「[0001]The present invention relates to apparatus, systems and methods for obtaining tax refunds associated with purchases.」
(訳:[0001]本発明は、購入に関連する税金還付を得るための装置、システム、および方法に関する。)
「[0022]An example embodiment of the invention maintains simplicity of operation but addresses both the integrity and usability shortcomings of prior approaches. In the example embodiment one or more systems coordinate processing of purchases and refunds using one or more tokens that uniquely identify a user, for example a traveller. The one or more systems can be operated by a Tax Refund Operator (TRO).」
(訳:[0022]本発明の例示的な実施形態は、動作の単純さを維持するが、従来の手法の完全性と有用性の両方の欠点に対処する。例示的な実施形態では、1以上のシステムが、ユーザ、例えば旅行者を一意に識別する1以上のトークンを使用して購入および還付の処理を調整する。1以上のシステムは税金還付オペレータ(TRO)によって操作され得る。)
「[0030]By presenting the token when making a purchase, a record of the purchase can be made associated with the token. A computer record can be made of an association between the token and a transaction identifier (e.g. a sales receipt) for a purchase transaction for one or more purchases. The token can then be used subsequently to retrieve the record of the transaction(s) on exit from the territory to validate the refund on the purchases.
[0031]In the following a system and method of an example embodiment of a tax refund system for a territory is described with reference to FIG. 2 in which multiple TROs affiliate merchants, and then provide tax refunds to travellers through the user of a self-service kiosk 22 at an exit point from a territory.
[0032]In a first stage 102 a token is allocated to a user. This can be done before or at a point of entry to the territory or at a point of sale. In one example the user can choose the token to be used. For example the user could specify a particular token to be used , for example via a website or at a point of sale terminal or in response to being asked by a merchant,(e.g., a token of one of the types referenced above). For example, a user can register his/her details and associate his/her details with a token by registering on a web site provided by a TRO. The TRO can then provide information to the user about refund opportunities and processes. Alternatively, or in addition, the user could be issued with a token (for example a visitor card as mentioned above). User details can then be recorded in an input station local to the point of issue, for example at the point of entry or at a point of sale, or the issued token could be linked to user details pre-entered on the TRO website. A suitable input station can include, for example, a computer processor and memory, one or more input interfaces in the form of one or more of a keypad, a keyboard, a touch sensitive screen, a card reader, a machine readable identifier reader, a document scanner, a voice-activated input, and one or more output interfaces in the form of one or more of a display, a printer, a card writer, a speaker. The input station could also be provided with a finger print reading and/or camera technology for verifying biometric information held on a machine readable user identifier (e.g., an ID document such as a passport).
[0033]A token identifier (for example a number unique to the token along with details of the user (the traveller) can be provided 103 to and held at an acquiring host server system 20 where the identifier and the user details are recorded (stored). The host server system 20 can comprise one or more server computers, each comprising one or more processors and memory, located in a single place or in a distributed system. The efficiency of the system is enhanced where the identifier for the token and the details of the user are forwarded to the host server system and are recorded in real time.
[0034]In a next stage 104, the user 12 can make purchases, for example at a merchant. When presented with the normal shop receipt, the user 12 can be asked if a tax refund is required (or the user can ask for a tax refund). If a refund is desired, a second, simple transaction can be created by entering a receipt identifier (e.g. a receipt number), the value of the goods purchased, and the token identifier. Thus, in this example embodiment, information including three items (receipt identifier, value of purchase, token identifier) can then be electronically transmitted by a merchant system 14 to the acquiring server system 20. The merchant system 14 can comprise one or more computers, each comprising one or more processors and memory, located in a single place or in a distributed system.
[0035]As there can be multiple TROs in a market, there can be multiple acquiring system hosts 20. The relationship between a merchant and a TRO is that of merchant and acquirer (to use the credit/debit card example). Each TRO affiliates its own merchants and is responsible for the point of sale (POS) devices and integrated software that creates a tax refund transaction. The transaction message can therefore be transmitted 105 to the TRO acquiring host system 20 where further processing can be performed. The transaction message format between the POS and the acquiring host can take any appropriate form as this can be proprietary. In one example the transaction message transmitted between the merchant system 14 and the acquiring host 20 contains the token identifier (e.g., a token number), a receipt identifier (e.g. a receipt number), references to the goods purchased, a merchant identifier, a TRO identifier, a time and date stamp, and a security hash (which is used to prevent tampering). It may in addition contain information about a tour guide, promotional codes, or any other data that the TRO wishes to collect.
[0036]A separate acquiring host system 20 can be provided for each TRO, so that commercially sensitive information can be kept separate in that each TRO is only able to see transactions generated by its affiliated merchants. All tax refund transactions generated by affiliated merchants can be stored in the database of the acquiring host system 20. A transaction record as stored in memory of the acquiring host system can include, for example, a token identifier (e.g., a token number), a receipt identifier (e.g. a receipt number), references to the goods purchased, a merchant identifier and a time and date stamp. The acquiring host system 20 could also allocate a unique transaction identifier (e.g., a unique transaction number) to the transaction in order that a unique number is available within the system to track that transaction during processing.
[0037]A message switch 24 provides a neutral place for all messages to be received and transmitted, and to provide for messages to be properly formatted and routed. For example transaction messages can include one or more of a transaction identifier (e.g. a transaction number), a token identifier (e.g., a token number), a receipt identifier (e.g. a receipt number), references to the goods purchased, a merchant identifier, a TRO identifier, a time and date stamp, and a security hash (which is used to prevent tampering). The message switch 24 may be a separate system, or combined with a custom approval system 26 according to a particular implementation.」
(訳:[0030]購入時にトークンを提示することによって、購入の記録をトークンに関連付けることができる。コンピュータでの記録は、トークンと、1以上の購入のための購入取引に関する取引識別子(例えば、販売レシート)との間の関連付けから作成できる。その後、トークンを使用して、領土からの出国時に取引の記録を取得して、購入に対する還付を検証できる。
[0031]以下に、図2にを参照して、領土のための税金還付システムの例示的実施形態のシステム及び方法が記述され、ここで、複数のTROが、商店と提携し、そして、領土からの出口おけるセルフサービスキオスク22のユーザを介して、旅行者に税金還付を提供する。
[0032]第1段階102では、トークンは、ユーザに割り当てられている。これは、事前に又は領土に入る際又は販売の際に行うことができる。一例では、ユーザは、使用するトークンを選択することができる。例えば、ユーザは、例えばウェブサイトを介して、又は販売端末で、又は店員に尋ねられることに応答して、使用する特定のトークンを指定することができる(例えば、上述したタイプのうちの1つのトークン)。例えば、ユーザは、自身の詳細を登録し、TROが提供するウェブサイト上で登録することにより自身についての詳細事項をトークンと関連付けることができる。そして、TROは、還付の機会とプロセスについての情報をユーザに提供することができる。あるいは、またはそれに加えて、ユーザは、トークン(例えば上で言及したように、ビジターカード)を発行することができる。その場合、ユーザ詳細は、入力の時点で、または販売時点で、問題の点に置かれた入力ステーションにおいて記録することができ、又は発行されたトークンは、TROのウェブサイト上で事前に入力されたユーザ詳細にリンクすることができる。適切な入力ステーションは、例えば、コンピュータプロセッサ及びメモリと、キーパッド、キーボード、タッチ画面、カードリーダ、機械可読識別子リーダ、文書スキャナ、音声起動入力、の1つ又は複数の形態をとる1つ又は複数の出力インタフェースの1つ又は複数の形態をとる1つ又は複数の入力インタフェース、プリンタ、カードライタ、スピーカを含むことができる。入力ステーションは、機械可読ユーザ身分証明物(例えばパスポートなどのID文書)上に保持された生体情報を検証するための指紋読み取り及び/又はカメラ技術を備えることもできる。
[0033]トークン識別子(例えば、ユーザ(旅行者)の詳細と共にあるトークンに固有の番号)がアクワイアリングホストサーバシステム20に提供され(103)、そこで該識別子およびユーザ詳細が記録(記憶)される。ホストサーバシステム20は、1以上のサーバコンピュータを含むことができ、各サーバコンピュータは、単一の場所または分散システムに配置された1以上のプロセッサおよびメモリを含む。トークンの識別子およびユーザの詳細がホストサーバシステムに転送されてリアルタイムで記録されることでシステムの効率が向上する。
[0034]次の段階104では、ユーザ12は例えば商店で購入することができる。通常の店舗レシートが提示されると、ユーザ12は、税金還付が必要かどうかを尋ねられ得る(または、ユーザは税金還付を求めることができる)。還付を望む場合には、レシート識別子(例えば、レシート番号)、購入商品の価格、およびトークン識別子を入力することによって、第2の単純な取引が作成され得る。したがって、この例示的な実施形態では、次いで、三つの項目(レシート識別子、購入価格、トークン識別子)を含む情報が商店システム14によってアクワイアリングサーバシステム20に電子的に送信され得る。商店システム14は、それぞれが1以上のプロセッサおよびメモリを備え単一の場所または分散システムに配置された、1以上のコンピュータを備え得る。
[0035]市場には複数のTROが存在し得るので、複数のアクワイアリングシステムホスト20が存在し得る。商店とTROとの間の関係は、(クレジット/デビットカードの例を使用すると)商店と取得者との関係である。各TROは複数の商店を自身の傘下に置き、税金還付取引を作成する販売時点情報管理(POS)装置および統合ソフトウェアについて責任を負う。したがって、取引メッセージは、更なる処理を実行し得るTROアクワイアリングホストシステム20に送信され得る(105)。POSとアクワイアリングホストとの間の取引メッセージフォーマットは独自のものであり得るので、任意の適切な形式をとることができる。一例では、商店システム14とアクワイアリングホスト20との間で送信される取引メッセージは、トークン識別子(たとえば、トークン番号)と、レシート識別子(たとえば、レシート番号)と、購入された商品への参照と、商店識別子と、TRO識別子と、日時スタンプと、(改ざんを防止するために使用される)セキュリティハッシュとを含む。それはさらに、ツアーガイド、販売促進コード、またはTROが収集を望む任意の他のデータに関する情報を含み得る。
[0036]各TROに対して別個のアクワイアリングホストシステム20を提供することができ、これにより、各TROが自身の提携商店によって生成された取引のみを見ることができるという点で、商業的に重要な情報を別個に保つことができる。提携商店によって生成されたすべての税金還付取引は、アクワイアリングホストシステム20のデータベースに格納され得る。アクワイアリングホストシステムのメモリに記憶されるような取引記録は、例えば、トークン識別子(例えば、トークン番号)、レシート識別子(例えば、レシート番号)、購入された商品への参照、商店識別子、及び日時スタンプを含み得る。アクワイアリングホストシステム20は、処理中に取引を追跡するために一意の番号がシステム内で利用可能できるように、一意の取引識別子(例えば、一意の取引番号)を取引に割り当てることもできる。
[0037]メッセージスイッチ24は、送受信されるすべてのメッセージに中立の場所を提供し、メッセージが適切にフォーマットおよびルーティングされることを可能にする。例えば、取引メッセージは、取引識別子(例えば、取引番号)、トークン識別子(例えば、トークン番号)、レシート識別子(例えば、レシート番号)、購入された商品への参照、商店識別子、TRO識別子、日時スタンプ、およびセキュリティハッシュ(改ざんを防止するために使用される)のうちの1以上を含み得る。メッセージスイッチ24は別個のシステムであってもよいし、特定の実装による税関承認システム26と組み合わされてもよい。)
「[0040]The customs approval system 26 provides an authorisation system for authorising refunds, and can be run by a customs authority, or on its behalf by a third party. The customs approval system 26 is capable of approving or rejecting tax refund transactions automatically based on rules set in the system by customs. The customs approval system 26 can also be accessed manually by a customs officer.
[0041]Self-service validation stations (kiosks) 22 at the territory exit points can be connected to the message switch 24. A validation station 22 can be configured to invite a user to present an identifier (e.g., an identity document such as a passport) to be read. A validation station 22 can be provided with one or more input interfaces in the form, for example, of one or more of a keypad, a keyboard, a touch sensitive screen, a card reader, a scanner, a voice-activated input and one or more output interfaces in the form, for example, of one or more of a display, a printer, a card writer, a speaker. The validation station 22 could also be provided with a finger print reading and/or camera technology for verifying biometric information held on a machine readable user identifier (e.g., an ID document such as a passport).」
(訳:[0040]税関承認システム26は、還付を認可する認可システムを提供し、税関当局により、又は第三者により代わって実行することができる。税関承認システム26は、税関によりシステムに設定されたルールに基づいて自動的に税金還付取引を承認又は拒否することができる。税関承認システム26は、税関職員が手動でアクセスすることができる。
[0041]領土の出口点におけるセルフサービス検証ステーション(キオスク)22は、メッセージスイッチ24に接続できる。検証ステーション22は、読み取らせようとする識別子(例えば、パスポートなどの身元確認文書)を提示するようにユーザを促すように構成され得る。検証ステーション22は、例えば、キーパッド、キーボード、タッチセンシティブスクリーン、カードリーダ、スキャナ、音声起動入力のうちの1以上の形態での1以上の入力インタフェースと、例えば、ディスプレイ、プリンタ、カードライタ、スピーカのうちの1以上の形態での1以上の出力インタフェースとを備えてもよい。検証ステーション22はまた、機械可読ユーザ識別子(例えばパスポートなどのID文書)上に保持されたバイオメトリック情報を検証するための指紋読み取りおよび/またはカメラ技術を備えることができる。)
「[0060]The customs authorisation system 26 can be configured to operate in one or both of two modes of operation. In one mode of operation, information for transactions is stored on the respective acquiring host systems 20. In the first mode of operation, the customs approval system 26 is operable to retrieve transaction information from the respective acquiring host system 20 for validating refunds. The result of the authorisations is communicated back through the message switch 24 to the appropriate acquiring host system 20. The acquiring host system 20 now contains tax refund transactions with approval codes (approved, rejected, changed value). In the second mode of operation, the customs approval system retains a copy of each transaction within its own database, associated not only with the relevant token identifier, but also with an acquiring host system identifier. In this caser the customs approval system 26 also passes the transaction and approval code back to the acquiring host system 20 concerned. The difference between the two modes is that in the second mode, the CAS retains a copy of all data from all acquiring host systems 20.」
(訳:[0060]税関認可システム26は、2種類の動作モードの1つ又は両方で動作するように構成することができる。1つの動作モードでは、取引の情報は、それぞれのアクワイアリングホストシステム20に保存される。第1の動作モードでは、税関承認システム26は、還付を検証するためそれぞれのアクワイアリングホストシステム20から取引情報を取り出すように動作可能である。認可の結果は、メッセージスイッチ24を介して、適切なアクワイアリングホストシステム20に送り返される。アクワイアリングホストシステム20は、承認コード(承認、拒否、変更)を有する税金還付取引を含んでいる。第2の動作モードでは、税関承認システムは、それ自身のデータベース内に、トークン識別子と関連付けられるのみならず、アクワイアリングホストシステム識別子とも関連付けられた、各取引のコピーを保持する。このケースにおいて、税関承認システム26は、取引及び承認コードを該当するアクワイアリングホストシステム20に送り返す。2のモードの間の差は、第2のモードでは、CASが、すべてのアクワイアリングホストシステム20からのすべてのデータのコピーを保持することである。)
「[0076]As described above, in one example, the validation station 22 can be provided with a reader for automatically reading machine readable identifiers (e.g. machine readable identification documents such machine readable passports and can thereby enable automatic verification of the identity and eligibility of the user for a refund. The validation station 22 can prompt the user to present the token identifier. As also indicated above, the token is could be in the form of a magnetic stripe card, a chip card, a bar code, a number that has to be entered at a key pad, etc.
[0077]The validation station can then determine eligibility for a refund based on information held in a customs approval system or a TRO acquiring host system defining one or more purchases associated with the identifier, in order to determine whether to validate a refund associated with the one or more purchases. Optionally the validation station 22 could receive biometric information and cross check this against information held on the machine readable identifier to verify the identity of a user.
[0078]In one example the validation station can respond to input of the token identifier to transmit a request to the server for information defining one or more purchases associated with the identifier, to compare information received from the server defining one or more purchases associated with the identifier to pre-defined rules to determine whether to validate a refund and to cause the output interface to indicate to the user whether the refund has been validated automatically (i.e. whether the validation is effected automatically). Where the refund is validated, the validation station can transmit to the server confirmation that validation has been effected for the refund to be effected.」
(訳:[0076]上述したように、一例では、検証ステーション22は、機械可読識別子(例えば、機械可読パスポートなどの機械可読識別文書)を自動的に読み取るためのリーダを備えることができ、それによって、払戻しのためのユーザの身元および適格性の自動検証が可能になる。検証ステーション22はユーザにトークン識別子を提示するように促してもよい。また、上述したように、トークンは、磁気ストライプカード、チップカード、バーコード、キーパッドで入力する必要がある番号等の形式をとってもよい。
[0077]次いで、検証ステーションは、1以上の購入に関連する払戻しを検証するかどうかを決定するために、識別子に関連する1以上の購入を定義する税関承認システムまたはTROアクワイアリングホストシステムに保持された情報に基づいて払戻しの適格性を決定できる。検証ステーション22はバイオメトリック情報を受信し、これを機械可読識別子に保持された情報に対してクロスチェックして、ユーザの身元を検証してもよい。
[0078]一例では、検証ステーションはトークン識別子の入力に応答して、識別子に関連付けられた1以上の購入を定義する情報を求める要求をサーバに送信し、識別子に関連付けられた1以上の購入を定義するサーバから受信された情報を事前定義されたルールと比較して、払戻しを検証するかどうかを決定し払戻しが自動的に検証されたかどうか(すなわち、検証が自動的に行われるかどうか)を出力インターフェースにユーザに提示させることができる。払戻しが検証された場合には、検証ステーションは、実施される払戻しに対して検証が実施されたという確認をサーバに送信できる。)
「[0087]FIGS. 4-7 provide a flow diagram giving an overview of the operation of a system as illustrated in FIGS. 2 and 3.
[0088]At 410 (FIG. 4), a user obtains a token. For example the user can specify a token or can be issued with a token as described above.
[0089]At 412, the traveller presents the token when making a purchase.
[0090]At 414, the merchant transmits a transaction record to an acquiring host system of a TRO that has provided the merchant with the POS devices and/or software. In an example embodiment this is done in real time using a message that includes a token identifier, a receipt identifier and an amount of the transaction.
[0091]At 416 the acquiring host stores the transaction record to include the token identifier, the receipt identifier and the amount of the transaction.
[0092]Turning now to FIG. 5, on leaving the territory, at 510 the user presents a machine readable ID (e.g., a passport) to an ID reader of a validation station (a kiosk) at a point of exit from the territory.」
(訳:[0087]図4-7は図2及び図3に示すシステムの動作の概要を説明する流れ図を提供する。
[0088]410(図4)では、ユーザは、トークンを取得する。例えば、ユーザは、トークンを指定することができ、又は上述のようにトークンを発行することができる。
[0089]412では、顧客が買い物をする際に、旅行者はトークンを提示する。
[0090]414において、商店は、POSデバイス及び/又はソフトウェアを商店に提供したTROのアクワイアリングホストシステムに取引記録を送信する。本実施形態において、これは、トークン識別子、領収書識別子及び取引の金額を含むメッセージを使用してリアルタイムで実行される。
[0091]416において、アクワイアリングホストは、トークン識別子、領収書識別子、及び取引金額を含む取引記録を記憶する。
[0092]次に図5を参照すると、領土を出る際に、510ではユーザが領土からの出国地点において機械可読ID(例えばパスポート)を検証ステーション(キオスク)のIDリーダに提示する。)
「[0096]At 520, the kiosk can read the token (e.g., using a card reader is the token is a card) and can transmit a validation request to the customs approval system including a token identifier.
[0097]At 522, the approval system can check the transactions (available in the approval system and/or from an acquiring host system as appropriate) using the token identifier to retrieve relevant transactions.
[0098]If, at 524 approval is not given automatically, then the further processing is described with reference to FIG. 7.
[0099]Alternatively, if at 524 approval is given automatically, then the approval system can transmit an approval message to the respective acquiring host system for each approved transaction.
[0100]Turning to FIG. 6, for each acquiring host system that received an approval message from the approval system, the acquiring host system can transmit an appropriate approval message at 610 to the kiosk.
[0101]At 612, the kiosk can prompt the user to select a payment method.
[0102]At 614, the kiosk can action the payment, for example by inviting the user to enter a payment to which a refund is to be credited, or by dispensing a card having a cash amount thereon.
[0103]Turning to FIG. 7, where approval is not given automatically at 524, then the approval system can transmit at 710 a non-approval message to the respective acquiring host system for each approved transaction.
[0104]At 712, an acquiring host system receiving such a non-approval message transmits an appropriate non-approval message to the kiosk.
[0105]At 714, if the kiosk receives a non-approval message, it can prompt the traveller to report to customs for a manual validation check.」
(訳:[0096]520では、キオスクはトークンを読み取ることができ(例えば、トークンがカードである場合にはカードリーダを使用して)、トークン識別子を含む検証要求を税関承認システムに送信できる。
[0097]522では、承認システムは、トークン識別子を使用して取引(必要に応じて、承認システムにおいておよび/またはアクワイアリングホストシステムで利用可能である)をチェックして、関連する取引を抽出できる。
[0098]524で承認が自動的に与えられない場合には、図7を参照しながら更なる処理が説明される。
[0099]あるいは、524において承認が自動的に与えられる場合に、承認システムは、承認された取引ごとにそれぞれのアクワイアリングホストシステムに承認メッセージを送信してもよい。
[0100]図6に戻り、承認システムから承認メッセージを受信した各アクワイアリングホストシステムについて、アクワイアリングホストシステムは610において、適切な承認メッセージをキオスクに送信できる。
[0101]612では、キオスクは支払い方法を選択するようにユーザに促すことができる。
[0102]614では、キオスクは、例えば、例えば還付が入金される支払いを入力するようにユーザを案内することによって、または現金金額を有するカードを提供することによって、支払いを行うことができる。
[0103]図7に移って、524において承認が自動的に与えられない場合、承認システムは710において、承認された取引ごとにそれぞれのアクワイアリングホストシステムに非承認メッセージを送信できる。
[0104]712では、そのような非承認メッセージを受信するアクワイアリングホストシステムは、適切な非承認メッセージをキオスクに送信する。
[0105]714では、キオスクは、非承認メッセージを受信した場合に、手動検証チェックのために税関に報告するよう旅行者に促すことができる。)
「[0116]An embodiment may be embodied in a computer program product for operating one or more processors. The computer program product may be in the form of a computer program on a carrier medium. The carrier medium could be a storage medium such as a solid state, magnetic, optical, magneto-optical or other storage medium. The carrier medium could be a transmission medium such as broadcast, telephonic, computer network, wired, wireless, electrical, electromagnetic optical or any other transmission medium.」
(訳:[0116]一実施形態は、1以上のプロセッサを動作させるためのコンピュータプログラム製品において具現化され得る。コンピュータプログラム製品は、キャリア媒体上のコンピュータプログラムの形態であってもよい。キャリア媒体は、固体、磁気、光学、光磁気、または他の記憶媒体などの記憶媒体であり得る。キャリア媒体は、ブロードキャスト、電話、コンピュータネットワーク、有線、無線、電気、電磁気、光、または任意の他の伝送媒体などの伝送媒体とすることができる。)
イ 上記アの記載から、甲第1号証には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。
「トークンは、ユーザ、例えば旅行者を一意に識別し、1以上の購入のための購入取引に関する取引識別子(例えば、販売レシート)との間で関連付けられるものであり、
トークン識別子は、トークンに固有の番号であり、
アクワイアリングホストシステムは、トークン識別子(例えば、トークン番号)、レシート識別子(例えば、レシート番号)、購入された商品への参照、商店識別子、及び日時スタンプを含む取引記録を記憶するものであり、
税関承認システムは、還付を認可する認可システムを提供し、税関によりシステムに設定されたルールに基づいて自動的に税金還付取引を承認又は拒否することができ、還付を検証するためそれぞれのアクワイアリングホストシステムから取引情報を取り出すように動作可能であるものであり、認可の結果が、適切なアクワイアリングホストシステムに送り返され、
領土の出口点において、読み取らせようとする識別子(例えば、パスポートなどの身元確認文書)を提示するようにユーザを促すように構成され、
トークンを読み取り、トークン識別子を含む検証要求を税関承認システムに送信し、税関承認システムが、トークン識別子を使用して取引をチェックして、関連する取引を抽出し、承認が自動的に与えられる場合に、税関承認システムが、承認された取引ごとにそれぞれのアクワイアリングホストシステムに承認メッセージを送信し、承認メッセージを受信した各アクワイアリングホストシステムについて、アクワイアリングホストシステムが、適切な承認メッセージをキオスクに送信し、
例えば還付が入金される支払いを入力するようにユーザを案内することによって、支払いを行う、
キオスク。」
(2)対比・判断
ア 本件発明1について
本件発明1と甲1発明とを対比すると、甲1発明の「キオスク」は、「領土の出口点において、読み取らせようとする識別子(例えば、パスポートなどの身元確認文書)を提示するようにユーザを促すように構成され」、「トークンを読み取り、トークン識別子を含む検証要求を税関承認システムに送信」するものであることから、「トークン」の入力を受け付ける手段を備えるといえるものの、「トークン」は、「ユーザ、例えば旅行者を一意に識別」するものであって、本件発明1の「各取引を識別するための取引番号」に相当するとはいえず、したがって、本件発明1と甲1発明とは、少なくとも、本件発明1の「情報処理装置」は、「各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段」を備えるのに対して、甲1発明の「キオスク」は、これを備えることが特定されるものではない点で相違する。
しかしながら、当該相違点について、当業者が容易に想到し得ると判断すべき根拠は見いだせない。
よって、本件発明1と甲1発明とは同一であるとはいえず、また、本件発明1と甲1発明との上記以外の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
申立人は、甲1発明における「トークン識別子」は、一つの購入取引と関連付けられ得るから、甲1発明における「トークン識別子」が本件発明1における「取引番号」に相当する場合がある旨主張する。
しかしながら、甲1発明は、「トークンは、ユーザ、例えば旅行者を一意に識別し、1以上の購入のための購入取引に関する取引識別子(例えば、販売レシート)との間で関連付けられる」ものであり、ここで、「取引識別子(例えば、販売レシート)」は、本件発明1の「各取引を識別するための取引番号」に相当するといえるものの、甲1発明の「トークン」又は「トークン識別子」は、「取引識別子(例えば、販売レシート)」とは別異の情報であって、本件発明1における「各取引を識別するための取引番号」に相当するとはいえない。
イ 本件発明2~6について
本件発明2~5は、本件発明1を減縮した発明であり、また、本件発明6は、本件発明1に対応するプログラムの発明であって、いずれも、上記アの相違点に係る(対応する)発明特定事項を含むものであるから、本件発明1と同様の理由により、本件発明2~6と甲1発明とは同一であるとはいえず、また、本件発明2~6は甲1発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
ウ 小括
よって、理由3は採用することができない。
4 理由4について
(1)甲第2号証の記載、甲2発明
ア 甲第2号証には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審による。)。
「[1] The present invention relates to a method of refunding value-added taxes to foreigners. More specifically, the invention relates to a method of refunding value- added taxes to foreigners, in which when a foreigner purchases certain merchandise at a duty-free store, the value-added tax included in the amount paid for the merchandise is conveniently refunded to the foreigner.」
(訳:[1]本発明は外国人のための付加価値税の払い戻し方法に係るもので、より詳しくは外国人が免税店で所定の購買行為をする場合において、購買行為による決済金額に含まれた付加価値税を外国人に容易に払い戻してくれることができるようにする外国人のための付加価値税の払い戻し方法に関するものである。)
「[10] Preferably, the step of refunding a value-added tax through the dedicated apparatus comprises the steps of: selecting a value-added tax refund function of the dedicated apparatus; receiving any one of the card number, the passport number and the social insurance number; determining whether the inputted number is registered in the refund database server while communicating with the refund database server; displaying an error message if the number is not registered in the refund database server; receiving the statement, if the number is registered in the refund database server; determining whether the inputted statement has a valid stamp executed by a certain authorized agency; displaying an error message if the inputted statement does not have the valid stamp; and paying the value-added tax if the inputted statement has the valid stamp. [11] In addition, there is provided a method of refunding value-added taxes to foreigners, the method comprising the steps of: transferring purchase information from a payment terminal of a duty free store to a management server if a purchase is made using any one of cash, a general credit card, and a special purpose prepaid card; allowing the management server to approve the purchase based on the purchase information; storing refund information including transaction details and a refund amount in a refund database server depending on the approval; and refunding a value- added tax, wherein the step of refunding the value-added tax comprises the steps of: selecting a value-added tax refund function of a dedicated apparatus; receiving any one of a card number, a passport number and a social insurance number; determining whether the inputted number is registered in the refund database server while communicating with the refund database server; displaying an error message if the number is not registered in the refund database server; and paying the value-added tax, if the number is registered in the refund database server.」
(訳:[10]好ましくは、専用機器を通じて付加価値税に対する払い戻しを行う段階は、専用機器の付加価値税払い戻し機能が選択される段階と;カード番号、旅券番号、社会保障番号のうちいずれか一つの入力を受け取る段階と;払い戻しデータベースサーバと通信しながら入力された番号が払い戻しデータベースサーバに登録されているかを判断する段階と;その番号が払い戻しデータベースサーバに登録されていないとエラーメッセージを表示する段階と;払い戻しデータベースサーバに登録されていると、明細書を受け取る段階と、入力された明細書に所定機関の有効なスタンプがあるかを判断する段階と;有効なスタンプがないとエラーメッセージを表示する段階と;及び有効なスタンプがあると付加価値税が出金される段階とを含む。
[11]また、付加価値税を外国人に払い戻しする方法であって、現金、一般クレジットカード及び専用前払いカードのうちいずれか一つを用いて購買行為がなされると、購買情報が免税店の決済端末機から管理サーバに伝達される段階と;管理サーバが購買情報に基づいて購買行為を許可する段階と;承認に従って、取引の詳細及び払い戻し金額を含む払い戻し情報を払い戻しデータベースサーバに格納する段階と;付加価値税に対する払い戻しが行われる段階とを含み、付加価値税に対する払い戻しが行われる段階は、専用機器の付加価値税払い戻し機能が選択される段階と;カード番号、旅券番号、社会保障番号のうちいずれか一つを受け取る段階と;払い戻しデータベースサーバと通信しながら、入力された番号が払い戻しデータベースサーバに登録されているかを判断する段階と;払い戻しデータベースサーバに登録されていなければ、エラーメッセージを表示する段階と;払い戻しデータベースサーバに登録されていれば、付加価値税を支払う段階を含む、払い戻しする方法が提供される。
[12]以上のように本発明によると、払い戻し伝票が別途発行されなくても、専用機器を通じて、旅券番号などを用いて全体の税金の払い戻しの詳細が容易に確認及び印刷され、それにより払い戻し手続きの効率性が改善される。)
「[29] The system for refunding value-added taxes to foreigners according to the present invention comprises a card company 19 for determining approval of payment for purchase made at a duty free store, a management server 11 for managing tax refund information, a refund database server 13 for storing the tax refund information created and managed by the management server 11, and a dedicated apparatus 15 for outputting a statement for confirming details of the tax refund information and paying a value-added tax if the statement is submitted after obtaining a stamp from a certain agency.」
(訳:[29]本発明による外国人のための付加価値税払い戻しシステムは、免税店で行われる購入のための決済の承認を決定するためのカード会社19、税金払い戻し情報を管理する管理サーバ11、管理サーバ11によって生成され管理される税金払い戻し情報を格納する払い戻しデータベースサーバ13、及び税金払い戻し情報の詳細を確認するための明細書を出力し、かつ所定機関のスタンプを得た後に明細書が提出されると付加価値税の支払いを行う専用機器15を含む。)
「[32] General features of a processing module included in the management server 11 will be described in detail in the method of refunding value-added taxes according to the present invention described below. The processing module manages information on details of payment made by a foreigner and classified by a refund classification code and the amount of a tax refund as major data, together with a personal identification code such as a credit card number, passport number, social insurance number, and the like, information on duty free stores 17 where corresponding value-added taxes are refundable, information on goods eligible for a refund of the valued-added tax, and the like. That is, the tax refund information includes details of transactions and the amount of a tax refund according to purchase behaviors of foreigners. In order to create such refund information, the management server 11 is preferably connected to member stores 23 and the card company 19 through a network such as a local area network (LAN) or a wide area network (WAN).」
(訳:[32]管理サーバ11に含まれる処理モジュールの一般的特徴は、以下に記述される本発明の実施例による付加価値税の払い戻し方法の説明において、詳細に記述される。処理モジュールは、外国人によって行われ、払い戻し区分コードによって区分される支払いの詳細についての情報、及び主要データとしての税金払い戻し額を、クレジットカード番号、パスポート番号、社会保険番号などのような個人識別コード、対応する付加価値税が払戻し可能な免税店17に関する情報、付加価値税の払い戻し対象の商品の情報などとともに管理する。すなわち、税金払い戻し情報は取引の詳細及び外国人の購入による払い戻し金額を含む。このような払い戻し情報を生成するために、管理サーバ11は、好ましくは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)等のネットワークを介して加盟店23及びカード会社19に接続されている。」
「[50] As shown in FIG. 10, if a foreigner desires to receive a refund on departure of the country, the foreigner may receive a statement for confirming details of refund information using an output function of the dedicated apparatus 15 according to the present invention. That is, if the foreigner inputs a personal identification code among a credit card number, a passport number and a social insurance number S713, the management server 11 receives the data and confirms whether there is refund information for the corresponding foreigner from the refund database server 13 S715 and allows outputting the statement S717.
[51] As shown in FIG. 8, the foreigner who desires to receive a refund of a value-added tax receives a confirmation (stamp) on the statement from the customs or the like and may receive a refund using a value-added tax refund function of the dedicated apparatus 15. The dedicated apparatus receives a personal identification code and reconfirms whether refund information exists S513 and S515. If the refund information exists, the dedicated apparatus receives the confirmed statement S517, confirms whether the statement has a valid stamp received from a related agency such as the customs or the like S519, and processes so that the foreigner may withdraw the amount corresponding to the value-added tax if there is no problem S521.」
(訳:[50]図10のように、外国人が出国する際に払い戻し受けることを希望する場合、本発明による専用機器15の出力機能を用いて払い戻し情報の詳細を確認するための明細書を受けることができる。すなわち、外国人が、クレジットカード番号、旅券番号、社会保障番号のうちのいずれかの個人識別コードを入力すると(S713)、管理サーバ11はそのデータを受け取り、払い戻しデータベースサーバ13に当該外国人に対する払い戻し情報が存在するか確認して(S715)、明細書が出力されるようにする(S717)。
[51]図8のように、付加価値税の払い戻し受けることを希望する外国人は、税関等から明細書の確認(スタンプ)を受け、専用機器15の付加価値税払い戻し機能を用いて払い戻しを受けることができる。専用機器は、個人識別コードを受け取り、払い戻し情報が存在するかを再確認する(S513、S515)。払い戻し情報が存在すると、専用機器は、確認された明細書を受け取り(S517)、明細書が税関等の関連機関から受け取られた有効なスタンプを有するかを確認(S519)し、問題がなければ外国人が付加価値税に相当する額を引き出すことができるように処理する(S521)。」
イ 上記アの記載から、甲第2号証には、次の発明(以下「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。
「免税店で行われる購入のための決済の承認を決定するためのカード会社、税金払い戻し情報を管理する管理サーバ、管理サーバによって生成され管理される税金払い戻し情報を格納する払い戻しデータベースサーバ、及び税金払い戻し情報の詳細を確認するための明細書を出力し、かつ所定機関のスタンプを得た後に明細書が提出されると付加価値税の支払いを行う専用機器を含む、外国人のための付加価値税払い戻しシステムにおける専用機器であって、
クレジットカード番号、パスポート番号、社会保険番号などのような個人識別コードの入力を受け取り、払い戻し情報が存在するかを再び確認し、払い戻し情報が存在すると、確認された明細書を受け取り、明細書が税関等の関連機関の有効なスタンプを有するかを確認し、問題がなければ外国人が付加価値税に相当する額を引き出すことができるように処理する、
専用機器。」
(2)対比・判断
ア 本件発明1について
本件発明1と甲2発明とを対比すると、甲2発明の「専用機器」は、「個人識別コードの入力を受け取」るものであることから、「個人識別コード」の入力を受け付ける手段を備えるといえるものの、「個人識別コード」は、「クレジットカード番号、パスポート番号、社会保険番号などのような」ものであって、本件発明1の「各取引を識別するための取引番号」に相当するとはいえず、したがって、本件発明1と甲2発明とは、少なくとも、本件発明1の「情報処理装置」は、「各取引を識別するための取引番号の入力を受け付ける受付手段」を備えるのに対して、甲2発明の「専用機器」は、これを備えることが特定されるものではない点で相違する。
しかしながら、当該相違点について、当業者が容易に想到し得ると判断すべき根拠は見いだせない。
よって、本件発明1と甲2発明とは同一ではなく、また、本件発明1と甲2発明との上記以外の相違点について検討するまでもなく、本件発明1は甲2発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
申立人は、甲2発明における「個人識別コード」は、「払い戻し情報」と関連付けられるから、甲2発明における「取引番号」に相当する旨主張するが、甲2発明における「個人識別コード」は、明らかに「免税店で行われる購入」の個々の取引を識別し得ないものであって、本件発明1における「各取引を識別するための取引番号」に相当するとはいえない。
イ 本件発明2~6について
本件発明2~5は、本件発明1を減縮した発明であり、また、本件発明6は、本件発明1に対応するプログラムの発明であって、いずれも、上記アの相違点に係る(対応する)発明特定事項を含むものであるから、本件発明1と同様の理由により、本件発明2~6と甲2発明とは同一であるとはいえず、また、本件発明2~6は甲2発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。
ウ 小括
よって、理由4は採用することができない。
第6 むすび
以上のとおり、請求項1~6に係る特許は、当審が通知した取消理由及び特許異議申立書に記載された申立ての理由によっては、取り消すことができない。
また、他に、請求項1~6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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2024-700617