特許訂正審判
2024-390101
アルファ-サルコグリカンのアデノ随伴ウイルスベクター送達、および筋ジストロフィーの治療
- 審判番号
- 2024-390101
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2022-510976
- 登録番号
- 7532503
- 請求日
- 2024年09月02日
- 審決日
- 2024年10月22日
- 公報発行日
- 2025年01月31日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】リサーチ インスティチュート アット ネイションワイド チルドレンズ ホスピタル
- 【請求人代理人】山本 秀策
- 【請求人代理人】森下 夏樹
- 【請求人代理人】飯田 貴敏
- 【請求人代理人】石川 大輔
- 【請求人代理人】山本 健策
- 審判長/審判官
- 審判長 松波 由美子
- 審判官 岡山 太一郎
- 審判官 山村 祥子
- 分類
- P141 .853-Y (A61K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第3項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7532503号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7532503号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[6-13]及び[31-37]について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第7532503号(以下「本件特許」という。)についての出願(特願2022-510976号)は、2020年(令和2年)8月21日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2019年8月21日 (US)アメリカ合衆国、他2件)を国際出願日とする出願であって、令和6年8月2日に特許権の設定登録がされ、その後、令和6年9月2日に本件訂正審判の請求がされている。
第2 請求の趣旨及び訂正の内容
1.請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第7532503号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項6~13及び31~37について訂正することを認める、との審決を求めるものである。
2.訂正の内容
(1)訂正事項1
特許請求の範囲の請求項31に記載される「ポリヌクレオチド」を「ヌクレオチド」に訂正する。
(2)訂正事項2
特許請求の範囲の請求項32に記載される「ポリヌクレオチド」を「ヌクレオチド」に訂正する。
(3)訂正事項3
特許請求の範囲の請求項33に記載される「ポリヌクレオチド」を「ヌクレオチド」に訂正する。
(4)訂正事項4
特許請求の範囲の請求項6に記載される「組成対象」を「対象」に訂正する。
第3 当審合議体の判断
1.一群の請求項について
本件請求は、二以上の請求項が記載された特許請求の範囲の訂正を、請求項ごとに請求するものであるところ、本件請求が特許法第126条第3項の規定に適合するものであるかを検討する。
訂正前の請求項31及び33~37について、請求項33~37は、それぞれ請求項31を直接的又は間接的に引用するものであり、訂正事項1によって記載が訂正される請求項31に連動して訂正されるものである。
訂正前の請求項32~37について、請求項33~37は、それぞれ請求項32を直接的又は間接的に引用するものであり、訂正事項2によって記載が訂正される請求項32に連動して訂正されるものである。
訂正前の請求項33及び34について、請求項34は、請求項33を直接的に引用するものであり、訂正事項3によって記載が訂正される請求項33に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項31~37に対応する訂正後の請求項31~37は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
また、訂正前の請求項6~13について、請求項7~13は、それぞれ請求項6を直接的又は間接的に引用するものであり、訂正事項4によって記載が訂正される請求項6に連動して訂正されるものである。
したがって、訂正前の請求項6~13に対応する訂正後の請求項6~13は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
2.訂正事項1について
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項31には、「前記ポリヌクレオチド配列が、配列番号4のヌクレオチド配列を含む、請求項30に記載の核酸分子。」との記載がされている。
一方、訂正前の請求項31が引用する請求項30には、「配列番号4または配列番号8に対して少なくとも90%、・・・、または99%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、前記ヌクレオチド配列が、・・・をコードする、核酸分子。」との記載がされ、「ポリヌクレオチド配列」について何ら特定するものではないから、訂正前の請求項31の記載は、引用する請求項30の記載との間で不合理が生じている。
そして、訂正前の請求項31は、「配列番号4のヌクレオチド配列を含む」ことを特定するものであるところ、訂正前の請求項31が引用する請求項30の上記記載を踏まえると、訂正前の請求項31における「ポリヌクレオチド」は、本来「ヌクレオチド」を意図していたものと解するのが自然である。
よって、訂正事項1は、「ポリヌクレオチド」を「ヌクレオチド」に訂正することにより、引用する請求項の記載との関係において不合理が生じていた記載を正すものであり、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無について
訂正事項1による訂正は、上記(1)のとおり、引用する請求項の記載との関係において不合理が生じていた記載を正すものであって、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載された範囲内においてしたものであり、また、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
したがって、上記訂正事項1による訂正は、特許法第126条第5項及び第6項に規定する要件に適合するものである。
3.訂正事項2について
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項32には、「前記ポリヌクレオチド配列が、配列番号8のヌクレオチド配列を含む、請求項30に記載の核酸分子。」との記載がされている。
一方、訂正前の請求項32が引用する請求項30には、「配列番号4または配列番号8に対して少なくとも90%、・・・、または99%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、前記ヌクレオチド配列が、・・・をコードする、核酸分子。」との記載がされ、「ポリヌクレオチド配列」について何ら特定するものではないから、訂正前の請求項32の記載は、引用する請求項30の記載との間で不合理が生じている。
そして、訂正前の請求項32は、「配列番号8のヌクレオチド配列を含む」ことを特定するものであるところ、訂正前の請求項32が引用する請求項30の上記記載を踏まえると、訂正前の請求項32における「ポリヌクレオチド」は、本来「ヌクレオチド」を意図していたものと解するのが自然である。
よって、訂正事項2は、「ポリヌクレオチド」を「ヌクレオチド」に訂正することにより、引用する請求項の記載との関係において不合理が生じていた記載を正すものであり、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張または変更の有無について
訂正事項2による訂正は、上記(1)のとおり、引用する請求項の記載との関係において不合理が生じていた記載を正すものであって、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載された範囲内においてしたものであり、また、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
したがって、上記訂正事項2による訂正は、特許法第126条第5項及び第6項に規定する要件に適合するものである。
4.訂正事項3について
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項33には、「請求項30~32のいずれか一項に記載のポリヌクレオチド配列を含むプラスミド。」との記載がされている。
一方、訂正前の請求項33が引用する請求項30には、「配列番号4または配列番号8に対して少なくとも90%、・・・、または99%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸分子であって、前記ヌクレオチド配列が、・・・をコードする、核酸分子。」との記載がされ、「ポリヌクレオチド配列」について何ら特定するものではないから、訂正前の請求項33の記載は、引用する請求項30の記載との間で不合理が生じている。
そして、訂正前の請求項33は、「プラスミド」に含まれる「配列」を特定するものであるところ、訂正前の請求項33が引用する請求項30の上記記載を踏まえると、訂正前の請求項33における「ポリヌクレオチド」は、本来「ヌクレオチド」を意図していたものと解するのが自然である。
よって、訂正事項3は、「ポリヌクレオチド」を「ヌクレオチド」に訂正することにより、引用する請求項の記載との関係において不合理が生じていた記載を正すものであり、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張または変更の有無について
訂正事項3による訂正は、上記(1)のとおり、引用する請求項の記載との関係において不合理が生じていた記載を正すものであって、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載された範囲内においてしたものであり、また、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
したがって、上記訂正事項3による訂正は、特許法第126条第5項及び第6項に規定する要件に適合するものである。
5.訂正事項4について
(1)訂正の目的について
訂正前の請求項6には「前記対象の細胞におけるアルファ-サルコグリカン遺伝子発現のレベルが、・・・、前記組成物の投与後に増加するか、または前記組成対象における血清CKレベルが、・・・、前記組成物の投与後に減少するか、または前記対象の筋肉組織におけるアルファ-サルコグリカン陽性線維の数が、・・・、前記組成物の投与後に増加する、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。」との記載がされている。
そして、訂正前の請求項6に記載の「組成対象」との用語は技術的な意味が不明であり、「血清CKレベル」は、組成物が投与される「対象」におけるパラメータであると考えるのが自然であり、このような解釈は、請求項6において、「対象の細胞におけるアルファーサルコグリカン遺伝子発現のレベル」や、「対象の筋肉組織におけるアルファーサルコグリカン陽性繊維の数が」、「組成物の投与後に増加する」ことが特定されていることとも符合する。
そうすると、上記「組成対象」との記載により、請求項6の他の記載との間で不合理が生じている。
よって、訂正事項4は、「組成対象」を「対象」に訂正することにより、請求項の他の記載との関係において不合理が生じていた記載を正すものであり、特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張または変更の有無について
訂正事項4による訂正は、上記(1)のとおり、請求項の他の記載との関係において不合理が生じていた記載を正すものであって、願書に添付した明細書及び特許請求の範囲に記載された範囲内においてしたものであり、また、発明のカテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものではない。
したがって、上記訂正事項4による訂正は、特許法第126条第5項及び第6項に規定する要件に適合するものである。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定に適合する。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2024-390101