特許異議申立
2023-700801
情報処理システム及びプログラム、情報処理方法、サーバ
- 審判番号
- 2023-700801
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 特願2022-577216
- 登録番号
- 7217570
- 請求日
- 2023年08月03日
- 審決日
- 2023年09月27日
- 公報発行日
- 2023年10月27日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社センシンロボティクス
- 【異議申立人】臼井 富二夫
- 審判長/審判官
- 審判長 石井 哲
- 審判官 松本 隆彦
- 審判官 櫃本 研太郎
- 分類
- P1651.113-Y (G01N) / P1651.121-Y (G01N)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第1項、特許法第29条第1項第3号、特許法第29条第2項、特許法第184条の3第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7217570号発明「情報処理システム及びプログラム、情報処理方法、サーバ」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。
結論
結 論
特許第7217570号の請求項1ないし5に係る特許を維持する。
理由
理 由
第1 手続の経緯
特許第72175070号(以下、「本件特許」という。)の請求項1~5に係る特許についての出願は、2022年(令和4年)8月4日を国際出願日として国際出願(国際出願番号:PCT/JP2022/029980)され、令和5年1月26日にその特許権の設定登録がされ、同年2月3日に特許掲載公報が発行された。
その後、本件特許の請求項1~5に係る特許に対し、令和5年8月3日に特許異議申立人臼井 富二夫(以下「申立人」という。)は、特許異議の申立てを行った。
第2 本件特許の特許請求の範囲の記載
本件特許の請求項1~5に係る発明は、特許請求の範囲の請求項1~5に記載された事項により特定される、次のとおりのものである。
「【請求項1】
一以上の対象物が映る原画像に対してヒビ割れ推定学習モデルを用いて当該対象物におけるヒビ割れ領域を推定するヒビ割れ推定部と、
推定した前記ヒビ割れ領域におけるヒビ割れ形状 を示す形状情報を取得するヒビ割れ形状解析部と、
取得したヒビ割れ形状が前記原画像に重畳された解析済み画像と、取得した前記形状情報と、を用いて、前記ヒビ割れ推定学習モデルを再学習する再学習部と、
を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記ヒビ割れ形状解析部は、前記ヒビ割れ領域の中心線を求め、当該中心線に対してヘッセ行列を利用することで前記ヒビ割れ形状の幅を算出し、前記中心線及び前記幅に基づきヒビ割れ形状を解析する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
処理部を有するコンピュータに情報処理を実行させるプログラムであって、
前記プログラムは、前記処理部に、
一以上の対象物が映る原画像に対してヒビ割れ推定学習モデルを用いて当該対象物におけるヒビ割れ領域を推定することと、
推定した前記ヒビ割れ領域におけるヒビ割れ形状 を示す形状情報を取得することと、
取得したヒビ割れ形状が前記原画像に重畳された解析済み画像と、取得した前記形状情報と、を用いて、前記ヒビ割れ推定学習モデルを再学習することと、
を実行させる、プログラム。
【請求項4】
ヒビ割れ推定部により、一以上の対象物が映る原画像に対してヒビ割れ推定学習モデルを用いて当該対象物におけるヒビ割れ領域を推定するステップと、
ヒビ割れ形状解析部により、推定した前記ヒビ割れ領域におけるヒビ割れ形状 を示す形状情報を取得するステップと、
再学習部により、取得したヒビ割れ形状が前記原画像に重畳された解析済み画像と、取得した前記形状情報と、を用いて、前記ヒビ割れ推定学習モデルを再学習するステップと、
をコンピュータにおいて実行する、情報処理方法。
【請求項5】
一以上の対象物が映る原画像に対してヒビ割れ推定学習モデルを用いて当該対象物におけるヒビ割れ領域を推定するヒビ割れ推定部と、
推定した前記ヒビ割れ領域におけるヒビ割れ形状 を示す形状情報を取得するヒビ割れ形状解析部と、
取得したヒビ割れ形状が前記原画像に重畳された解析済み画像と、取得した前記形状情報と、を用いて、前記ヒビ割れ推定学習モデルを再学習する再学習部と、
を備える、
ことを特徴とするサーバ。」
第3 申立て理由の概要
1 申立て理由
申立人は、証拠方法として甲第1号証(以下、「甲1」という。)を提出し、以下の理由により本件特許は取り消されるべきものである旨主張する。
(1) 請求項1、3~5について
請求項1、3~5に係る発明は、甲1に記載された発明であり、特許法第29条第1項第3号に該当し、特許を受けることができない。
したがって、請求項1、3~5に係る特許は、特許法第29条第1項の規定に違反してされたものであり、同法113条第1項第2号に該当するから、取り消されるべきものである。
(2) 請求項2について
請求項2に係る発明は、甲1に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものである。
したがって、請求項2に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものであり、同法第113条第2号に該当し、取り消されるべきものである。
2 証拠方法
甲1:特開2022-168436号公報
第4 当審の判断
本件特許についての出願は、2022年(令和4年)8月4日を国際出願日とする国際出願が、特許法第184条の3第1項の規定により、上記国際出願日にされた特許出願とみなされたものであるから、特許法第29条第1項及び第2項の規定に違反しているか否かを判断するにあたり、証拠方法として提出された甲1に記載された発明が、同法第29条第1項第3号の「特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明」と認められるか否かを検討する。
甲1は、令和4年11月8日を公開日とする公開特許公報であり、この公開日は、本件特許の国際出願日である令和4年8月4日より後であるから、甲1に記載された発明は、その内容にかかわらず「特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明」ではない。
よって、甲1に記載された発明の具体的な認定及び本件請求項1~5に係る発明との対比等を行うまでもなく、上記第3の「1 申立て理由」(1)及び(2)にはいずれも理由がない。
第5 むすび
以上のとおりであるから、申立人の特許異議申立書に記載した特許異議の申立て理由によっては、本件請求項1~5に係る特許を取り消すことはできない。
また、他に本件特許1~5に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり決定する。
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